JP2005220033A - 基礎化粧料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ビタミンCとビタミンEとビタミンAを安定な状態で配合してあると共に、皮膚の老化防止効果と老化回復効果を強化・持続させてある基礎化粧料及びこの基礎化粧料の容易にして量産可能な製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ビタミンCとビタミンEとビタミンAをグリセリンに溶解させたものを安定な状態で配合してある基礎化粧料。グリセリンに対して、ビタミンCを1〜10重量%、ビタミンEを0.5〜2重量%、ビタミンAを0.01重量%以上含有させることが好ましい。また、その製造方法は、ビタミンCを溶解させたグリセリンにさらにビタミンEとビタミンAを溶解させることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】ビタミンCとビタミンEとビタミンAをグリセリンに溶解させたものを安定な状態で配合してある基礎化粧料。グリセリンに対して、ビタミンCを1〜10重量%、ビタミンEを0.5〜2重量%、ビタミンAを0.01重量%以上含有させることが好ましい。また、その製造方法は、ビタミンCを溶解させたグリセリンにさらにビタミンEとビタミンAを溶解させることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、基礎化粧料及びその製造方法に関する。詳しくは、ビタミンCとビタミンEとビタミンAの適量を配合してあり、マルチビタミン型ともいうべき新規な基礎化粧料とその容易な製造方法に関する。
肌のたるみやシワの発生などの老化現象は、皮膚の細胞膜のリン脂質がフリーラジカルによって過酸化され、肌の再生力が衰えて、コラーゲンの生成が鈍くなるからである。皮膚の過酸化脂質は、40歳過ぎから急速に増加する。
ビタミンC(L−アスコルビン酸)とビタミンE(α−トコフェロール)は、どちらも脂質の酸化を防止する生体内還元力が強いことで知られている。しかし、ビタミンCは水相(細胞内、体液)で酸化防止作用を奏するが、油相(細胞膜)では抗酸化作用を示さない。一方、ビタミンEは、脂質相(細胞膜)での酸化防止作用を有する。そこでビタミンCとビタミンEを併用すると、相乗効果的に抗酸化作用が向上することが知られている。すなわち、水相に発生したフリーラジカルに対してビタミンCが作用するが、細胞膜内にビタミンEが存在すると、ビタミンCは一層強い抗酸化作用を示す。また、細胞膜脂質の過酸化はビタミンEが防御するが、ビタミンEは酸化を受けやすい。不飽和脂肪酸の量に対してビタミンEは非常に少なく、酸化されるとビタミンEは減少する。しかし、ビタミンCは、酸化されたビタミンEを還元して再生する働きがある。さらに、大量のビタミンCとビタミンEとを老化した肌に与え続けると、増加した過酸化脂質が還元され、細胞分裂が活発になり、コラーゲンの生成も活発化する。また、毛細管も丈夫になって栄養を細胞に送る働きが活性化され、肌のシワ、たるみ、老人性のシミやクスミなども改善され、皮膚は良好な細胞に再生される。また、これらの効果は、ビタミンA(レチノール)を併用することによって一段と増長できる。ビタミンAは、抗酸化作用を有し、皮膚や粘膜などの上皮組織を正常に保持し、タンパク質の生合成を制御する働きをすることで知られている。したがって、化粧料にビタミンCとビタミンEとビタミンAを配合すれば、お互いに相乗効果を発揮して、皮膚の老化防止・回復効果及びその維持効果がいっそう向上するものと考えられる。
このように、ビタミンCとビタミンEを、ビタミンAと共に化粧料に配合すると、皮膚の老化防止・回復効果及びその維持効果がいっそう向上することが予想される。しかしながら、水溶性のビタミンCと油溶性のビタミンEと同ビタミンAを共存させた化粧料は、未だ開発されていない。そればかりか、従来、ビタミンCそのものとビタミンEそのものを量的にも十分に配合した基礎化粧料は未だ開発されていない。その理由は、ビタミンCは、性状がきわめて不安定であるため、ビタミンCをビタミンEやビタミンAと共に溶解して性状を安定に維持できる基材が見いだされていないからである。
ビタミンC(L−アスコルビン酸)とビタミンE(トコフェロール)とを、好ましくはビタミンA(レチノール)と共に配合した化粧品に関しては多くの特許出願が見られる。その数例を挙げれば、以下のとおりである。
特開2002−241213号公報
特開2002−167307号公報
特開2002−80370号公報
特開2001−278774号公報
特開平5−186324号公報
すなわち、特許文献1には、ポリメトキシフラボン10重量%以下と特定構造のオクタデセン酸又はその誘導体80重量%以上に対して、アスコルビン酸、レチノール、トコフェロール又はこれらの誘導体などから選ばれる1種以上の成分を0.01〜10重量%含有する美白化粧料について開示されている。また、特許文献2には、フラボノイド又はタンニンもしくはこれらを含有する植物エキスに対して、アスコルビン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体などから選ばれる少なくとも1種の保存安定化剤を、好ましくは0.0001〜5重量%含有する化粧料について開示されている。また、特許文献3には、ショ糖リノレン酸エステルに対して、ビタミンE又はその誘導体、L−アスコルビン酸又はその誘導体などから選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤を、ショ糖リノレン酸エステルに対して0.0001〜50%配合する抗老化剤及びこれを含有する化粧料について開示されている。さらに、特許文献4には、クロマノール配糖体に対して、アスコルビン酸、レチノール、トコフェロール及びこれらの誘導体などから選択される1種又は2種以上の成分を0.01〜10重量%含有する化粧料について開示されている。さらに、特許文献5には、甘草から抽出された油溶性エキスに対して、アスコルビン酸又はその誘導体、レチノール又はその誘導体、トコフェロール又はその誘導体などから選ばれる1種以上の成分を0.001〜50重量%含有する美白化粧料について開示されている。
これらの公知文献に開示されている化粧料は、ビタミンC(L−アスコルビン酸)とビタミンE(トコフェロール)とを、要すればビタミンA(レチノール)と共に、「ポリメトキシフラボンと特定構造のオクタデセン酸」(特許文献1)、「フラボノイド又はタンニンもしくはこれらを含有する植物エキス」(特許文献2)、「ショ糖リノレン酸エステル」(特許文献3)、「クロマノール配糖体」(特許文献4)、「甘草から抽出された油溶性エキス」(特許文献5)などの特殊な基材に溶解させて製するものであるから、製造方法が複雑になると共に、製造コストが高くなる。また、これら特殊な基材特有の成分が化粧料としての品質や性状に影響を与えやすい。
さらに、これらの公知文献では、例えば、「アスコルビン酸又はその誘導体」などと称して、アスコルビン酸そのもの、トコフェロールそのもの、レチノールそのものを配合できるように謳っているが、これら公報の実施例には、いずれも、上記基材に対しアスコルビン酸の誘導体、トコフェロールの誘導体、レチノールの誘導体を配合する事例が記載されているにすぎない。事実、化粧料の製造においては、L−アスコルビン酸の安定性の維持が困難であるため、また、L−アスコルビン酸やトコフェロールなどの配合量の都合から、L−アスコルビン酸の誘導体、トコフェロールの誘導体、レチノールの誘導体を用いているのが現状である。なお、これらの誘導体としては、上記公報記載のものの他に、L−アスコルビン酸の脂肪酸エステル又はその塩、その他のL−アスコルビン酸化合物、例えば、L−アスコルビン酸のリン酸マグネシウム塩、リン酸エステルナトリウム、硫酸エステルナトリウムなどが用いられている。トコフェロールやレチノールについても同様である。
しかしながら、化粧料の原料として、L−アスコルビン酸の誘導体やトコフェロールの誘導体を用いたのでは、L−アスコルビン酸そのものやトコフェロールそのものを用いたものに比べて、抗酸化作用が劣るので十分な皮膚の老化防止・回復効果及びその持続効果を奏することができない。特に、L−アスコルビン酸の誘導体は、体内酵素の働きによって生体内で分解されやすく、生体内では十分な活性を示さない。すなわち、L−アスコルビン酸とトコフェロール併用の相乗的効果は、これらを誘導体としてではなく、L−アスコルビン酸そのもの、トコフェロ−ルそのものの状態で配合しなければ十分ではない。そのため、従来の基礎化粧料は、「ビタミンCをたっぷり配合」とか「ビタミンCとビタミンEをダブル配合」などと謳っていても、これらの誘導体を配合しているものばかりであり、十分な肌の老化防止・老化回復効果を上げることができず、特に、これらの効果を永く持続できないものが多い。すなわち、従来、アスコルビン酸そのもの、トコフェロールそのもの、レチノールそのものを量的にも十分に配合した基礎化粧料は未だ開発されていない。
このような状況に鑑み、本発明者は、ビタミンCそのもの、ビタミンEそのもの、ビタミンAそのものを量的にも十分に配合し、皮膚の老化防止・回復効果を持続できる基礎化粧料とその容易な製造方法を独自に開発すべく研究を重ね、グリセリンを基材とすることによって解決できることを見いだし、さらに試験・研究の結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、ビタミンCとビタミンEとビタミンAを安定な状態で配合してあると共に、皮膚の老化防止効果と老化回復効果を強化・持続させてある基礎化粧料を提供することを第一の課題とする。また、本発明は、この基礎化粧料の容易にして量産可能な製造方法を提供することを第二の課題とするものである。
すなわち、上記の課題を解決するための本発明のうち、特許請求の範囲・請求項1に記載する発明は、ビタミンCとビタミンEとビタミンAを安定な状態で配合してある基礎化粧料である。
また、同請求項2に記載する発明は、ビタミンCとビタミンEとビタミンAをグリセリンに溶解させたものを配合してある請求項1に記載の基礎化粧料である。
また、同請求項3に記載する発明は、グリセリンに対して、ビタミンCを1〜10重量%、ビタミンEを0.5〜2重量%、ビタミンAを0.01重量%以上含有させてある請求項1又は2に記載の基礎化粧料である。
また、同請求項4に記載する発明は、ビタミンCを溶解させたグリセリンにさらにビタミンEとビタミンAを溶解させて請求項1から3のいずれかに記載の基礎化粧料を製造する方法である。
本発明に係る基礎化粧料は、上記の構成であり、従来の基礎化粧料に比べて、ビタミンCとビタミンEとビタミンAを安定な状態で、しかも十分な量を配合してあるので、これらの相乗的な作用によって基礎化粧料としての皮膚の老化防止・回復効果とその持続効果が、従来のものに比べて大きく増強されている。さらに、基材としてグリセリンを使用しているので、化粧料としての品質や成分が損なわれることがない。
また、本発明に係る基礎化粧料の製造方法は、上記の構成であり、グリセリンにビタミンC、ビタミンE、ビタミンAを溶解させるという簡単・容易な方法であるから、製造ミスが起こりにくく、その上、生産コストを低く抑えることができるので、量産に適している方法である。
また、本発明に係る基礎化粧料の製造方法は、上記の構成であり、グリセリンにビタミンC、ビタミンE、ビタミンAを溶解させるという簡単・容易な方法であるから、製造ミスが起こりにくく、その上、生産コストを低く抑えることができるので、量産に適している方法である。
以下、本発明に係る基礎化粧料及びその製造方法について、さらに具体的に説明する。 本発明において「基礎化粧料」とは、皮膚に用いる化粧品のうち、化粧水(アルカリ性化粧水、酸性化粧水、ニキビ用化粧水など)、乳液、クリーム(弱酸性クリーム、中性クリーム、油性クリームなど)、ローション(アストリンゼントローション、カラミンローションなど)、化粧油、パック剤などの総称である。主として成人女性用ないし成人男性用であるが、幼児が用いても差し支えない。
本発明に係る基礎化粧料には、ビタミンC(L−アスコルビン酸)とビタミンE(トコフェロール)とビタミンA(レチノール)とをいずれも皮膚の老化防止・回復に十分な量だけ安定な状態で配合してある。すなわち、本発明に係る基礎化粧料は、グリセリン重量に対して、ビタミンCを1〜10重量%、ビタミンEを0.5〜2重量%、ビタミンAを0.01重量%以上含有させることが好ましい。配合量がこの範囲から外れると、ビタミンCとビタミンEの安定性が低下し、かつ、安定性が持続しにくくなるので注意する必要がある。
本発明の説明において、「安定な状態で」とか「安定に維持する」という意味は、ビタミンCやビタミンEが酸化されることなく、かつ、化粧料としての効能を損なうことなく持続するという意味である。
また、本発明の説明において、「%」の表示は、特に断らない限り、重量割合を示す。
また、本発明の説明において、「%」の表示は、特に断らない限り、重量割合を示す。
本発明に係る基礎化粧料には、前記のとおり、ビタミンCそのもの、ビタミンEそのもの、ビタミンAそのものを配合してある。これらの誘導体は一切用いない。具体的には、ビタミンCとして、L−アスコルビン酸液などを、ビタミンEとして、イーミックス70Lなどを、ビタミンAとして、パルミチン酸レチノールなどを用いることが好ましい。
本発明で用いるビタミンCは、アスコルビン酸のL体であり、新鮮な野菜や果実に多く含まれるが、強い還元性を示し、熱や水分に対して不安定である。本発明は、ビタミンCを脂肪酸エステルやその塩、アスコルビン酸化合物としてではなく、ビタミンCそのものを配合して安定化を図るものである
本発明においては、ビタミンC、ビタミンE及びビタミンAの基材としてグリセリンを使用する。グリセリンとしては、モノラウリン酸デカグリセリドやデカグリセリン・オリゴマーエステルなどの使用が好ましい。グリセリンは、グリセロールとも称され、3価のアルコールの一つであり、通常は無色透明の粘稠な液状を呈し、味は甘い。非常に吸湿性が高く、水やアルコールとよく混合する。グリセリンは皮膚細胞を湿潤化すると共に柔軟にして、角質の落屑を防ぎ、皮膚の吸収力を助ける働きをすることで知られている。
本発明において、ビタミンCとビタミンEとビタミンAとは、必ずグリセリンに溶解させる必要がある。その理由は、ビタミンCやビタミンEをグリセリン以外の基材に溶解させたのでは酸化を防止できず、不安定な状態となり、しかも、両者の溶解量を上げることができないからである。すなわち、本発明に係る基礎化粧料の製造方法としては、まず、ビタミンCをグリセリンに溶解させ、次いで、ビタミンEとビタミンAとを、同時に又は別々にグリセリンに添加して溶解させる方法を採ることが好ましい。水溶性のビタミンCと油溶性のビタミンE及びビタミンAを安定な状態で配合するには、本発明者の知見によれば、この方法が最適であるからである。
本発明に係る基礎化粧料には、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンAの他に、適宜のアミノ酸や香料類などを配合しても差し支えない。また、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、水素添加レシチン、パントテン酸、ヒアルロン酸、ステアリン酸、スクワラン、ワセリンなどの、通常、化粧水や化粧液などの皮膚用化粧料に配合される原料を併用しても差し支えない。
以下、本発明を試験例をもってさらに詳細に説明する。
以下、本発明を試験例をもってさらに詳細に説明する。
《ビタミンCの安定性確認試験》
(1)試験方法
グリセリン1215g、L−アスコルビン酸(ビタミンC)80gからなる溶液を作成した。この溶液を20mLずつ20本の遮光瓶に分注し、さらに、これらを10本ずつ、AグループとBグループに分けた。Aグループを室温、Bグループを40℃にて保存し、L−アスコルビン酸の変化を測定した。
(2)測定方法
色調は、目視観察した。
L−アスコルビン酸は、インドール滴定法を用いて測定した。
また、併せて、日本食品分析センターに委託して高速クロマトグラフ法による分析をおこなった。
(1)試験方法
グリセリン1215g、L−アスコルビン酸(ビタミンC)80gからなる溶液を作成した。この溶液を20mLずつ20本の遮光瓶に分注し、さらに、これらを10本ずつ、AグループとBグループに分けた。Aグループを室温、Bグループを40℃にて保存し、L−アスコルビン酸の変化を測定した。
(2)測定方法
色調は、目視観察した。
L−アスコルビン酸は、インドール滴定法を用いて測定した。
また、併せて、日本食品分析センターに委託して高速クロマトグラフ法による分析をおこなった。
(3)試験結果
<試料作成時>
色調 L−アスコルビン酸
Aグループ 無色 6.1%±0.2(1.4g〜1.5g)
Bグループ 無色 6.1%±0.2(1.4g〜1.5g)
<17日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.48g)
Bグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.42g)
<83日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.48g)
Bグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.45g)
(注1)ヒドラジン法でも試験したが、インドール法とは少差が認められた.
<420日間保存後の高速クロマトグラフ法分析>
L−アスコルビン酸含量
Aグループ 6.290mg/100g(6.29%)
(4)考察
本試験により、L−アスコルビン酸をグリセリン中に溶解させると、高温に保存してもL−アスコルビン酸が分解せず、長期間でも安定に保存できることが確認された。
<試料作成時>
色調 L−アスコルビン酸
Aグループ 無色 6.1%±0.2(1.4g〜1.5g)
Bグループ 無色 6.1%±0.2(1.4g〜1.5g)
<17日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.48g)
Bグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.42g)
<83日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.48g)
Bグループ 変化なし 6.1%±0.2の範囲(1.45g)
(注1)ヒドラジン法でも試験したが、インドール法とは少差が認められた.
<420日間保存後の高速クロマトグラフ法分析>
L−アスコルビン酸含量
Aグループ 6.290mg/100g(6.29%)
(4)考察
本試験により、L−アスコルビン酸をグリセリン中に溶解させると、高温に保存してもL−アスコルビン酸が分解せず、長期間でも安定に保存できることが確認された。
《ビタミンCとビタミンE併用時の安定性確認試験》
(1)試験方法
グリセリンに、L−アスコルビン酸(ビタミンC)100g、トコフェロール(ビタミンE)20g、レンチノール(ビタミンA)0.1gを加えて全量で1000gとなるように溶液を作成した。この溶液を20mLづつ20本の遮光瓶に分注し、さらに、これらを10本づつ、AグループとBグループに分けた。Aグループを室温、Bグループを40℃にて保存し、L−アスコルビン酸の変化を測定した。
(2)測定方法
色調は、目視観察した。
L−アスコルビン酸は、インドール滴定法を用いて測定した。
(1)試験方法
グリセリンに、L−アスコルビン酸(ビタミンC)100g、トコフェロール(ビタミンE)20g、レンチノール(ビタミンA)0.1gを加えて全量で1000gとなるように溶液を作成した。この溶液を20mLづつ20本の遮光瓶に分注し、さらに、これらを10本づつ、AグループとBグループに分けた。Aグループを室温、Bグループを40℃にて保存し、L−アスコルビン酸の変化を測定した。
(2)測定方法
色調は、目視観察した。
L−アスコルビン酸は、インドール滴定法を用いて測定した。
(3)試験結果
<試料作成時>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 無色 7.6%±0.2(1.8g〜1.9g)
Bグループ 無色 7.6%±0.2(1.8g〜1.9g)
<83日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 7.6%±0.2の範囲(1.84g)
Bグループ 変化なし 7.6%±0.2の範囲(1.86g)
(注1)ヒドラジン法でも試験したが、インドール法とは少差が認められた.
<420日間保存後の高速クロマトグラフ法分析>
L−アスコルビン酸含量
Aグループ 7.660mg/100g(7.66%)
(4)考察
本試験により、L−アスコルビン酸をトコフェロールと共にグリセリン中に溶解させると、トコフェロールを添加しなかったときに比べて、L−アスコルビン酸の溶解量を高めることができると共に、高温に保存してもL−アスコルビン酸が分解せず、長期間でも安定に保存できることが確認された。
<試料作成時>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 無色 7.6%±0.2(1.8g〜1.9g)
Bグループ 無色 7.6%±0.2(1.8g〜1.9g)
<83日間保存後>
色調 L−アスコルビン酸含量
Aグループ 変化なし 7.6%±0.2の範囲(1.84g)
Bグループ 変化なし 7.6%±0.2の範囲(1.86g)
(注1)ヒドラジン法でも試験したが、インドール法とは少差が認められた.
<420日間保存後の高速クロマトグラフ法分析>
L−アスコルビン酸含量
Aグループ 7.660mg/100g(7.66%)
(4)考察
本試験により、L−アスコルビン酸をトコフェロールと共にグリセリン中に溶解させると、トコフェロールを添加しなかったときに比べて、L−アスコルビン酸の溶解量を高めることができると共に、高温に保存してもL−アスコルビン酸が分解せず、長期間でも安定に保存できることが確認された。
《アストリンゼントローションの製造例》
(1)配合
クエン酸 0.1重量%
グリセリン 5.0
L−アスコルビン酸 0.5 (グリセリンの10%)
トコフェロール 0.1 (グリセリンの2%)
レンチノール 0.01 (グリセリンの0.2%)
エタノ−ル 15.0
香料 0.2
可溶化剤 1.0
精製水 78.09
合計 100.00重量%
(2)製法
グリセリンに、L−アスコルビン酸とトコフェロールとレンチノールを添加して十分に溶解させた後、これをエタノールに添加し、さらに、香料、可溶化剤を加えて全体を溶解させたものを精製水で希釈して製品とする。
(1)配合
クエン酸 0.1重量%
グリセリン 5.0
L−アスコルビン酸 0.5 (グリセリンの10%)
トコフェロール 0.1 (グリセリンの2%)
レンチノール 0.01 (グリセリンの0.2%)
エタノ−ル 15.0
香料 0.2
可溶化剤 1.0
精製水 78.09
合計 100.00重量%
(2)製法
グリセリンに、L−アスコルビン酸とトコフェロールとレンチノールを添加して十分に溶解させた後、これをエタノールに添加し、さらに、香料、可溶化剤を加えて全体を溶解させたものを精製水で希釈して製品とする。
《バニシングクリームの製造例》
(1)配合
ステアリン酸 20.0重量%
水酸化カリウム 10.0
グリセリン 20.0
L−アスコルビン酸 2.0 (グリセリンの10%)
トコフェロール 0.4 (グリセリンの2%
レンチノール 0.1 (グリセリンの0.5%)
香料 適宜
酸化防止剤 0.1
殺菌防カビ剤 0.1
精製水 47.3
合計 100.00重量%
(2)製法
まず、ステアリン酸を水酸化カリウムでけん化させる。次いで、グリセリンに、L−アスコルビン酸とトコフェロールとレンチノールを添加して十分に溶解させた後、これをけん化物に添加して混練し、さらに、香料や酸化防止剤などを加えて全体を溶解させたものを精製水で希釈して製品とする。
(1)配合
ステアリン酸 20.0重量%
水酸化カリウム 10.0
グリセリン 20.0
L−アスコルビン酸 2.0 (グリセリンの10%)
トコフェロール 0.4 (グリセリンの2%
レンチノール 0.1 (グリセリンの0.5%)
香料 適宜
酸化防止剤 0.1
殺菌防カビ剤 0.1
精製水 47.3
合計 100.00重量%
(2)製法
まず、ステアリン酸を水酸化カリウムでけん化させる。次いで、グリセリンに、L−アスコルビン酸とトコフェロールとレンチノールを添加して十分に溶解させた後、これをけん化物に添加して混練し、さらに、香料や酸化防止剤などを加えて全体を溶解させたものを精製水で希釈して製品とする。
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る基礎化粧料は、ビタミンCやビタミンEなどの誘導体を配合したものではなく、世界で初めて、ビタミンCそのもの、ビタミンEそのもの及びビタミンAそのものを量的にも十分に配合した基礎化粧料であるから、従来市販の各種ビタミンを配合した化粧料に比べて、皮膚の老化防止効果と老化回復効果及びこれらの持続効果が格段に大きい。その上、本発明に係る化粧料の製造方法は、きわめて容易であり、生産コストを抑えることができるので、量産化に最適てある。
以上のとおりであり、本発明は化粧料業界に画期的な技術革新をもたらすものである。
以上のとおりであり、本発明は化粧料業界に画期的な技術革新をもたらすものである。
Claims (4)
- ビタミンCとビタミンEとビタミンAを安定な状態で配合してある基礎化粧料。
- ビタミンCとビタミンEとビタミンAをグリセリンに溶解させたものを配合してある請求項1に記載の基礎化粧料。
- グリセリンに対して、ビタミンCを1〜10重量%、ビタミンEを0.5〜2重量%、ビタミンAを0.01重量%以上含有させてある請求項1又は2に記載の基礎化粧料。
- ビタミンCを溶解させたグリセリンにさらにビタミンEとビタミンAを溶解させて請求項1から3のいずれかに記載の基礎化粧料を製造する方法。
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Cited By (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114828839A (zh) * | 2019-12-18 | 2022-07-29 | 巴内特产品有限责任公司 | 具有增强的稳定性的维生素a和维生素c组合 |
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