JP2005218740A - 消臭装置及び消臭方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気が内部を通過する際の圧力損失を小さくすることができると共に、製作が容易でコストを低減できる消臭性能に優れた消臭装置を提供する。
【解決手段】 両端に通気口2a、2bを有する断面形状が扁平な通気管2の上壁内面及び下壁内面のうち少なくともいずれか一方に消臭シート4を積層した構成とし、かつ扁平通気管2の上壁内面と下壁内面との離間間隔を0.25〜2.5cmに設定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、冷蔵庫等の密閉された機器の内部空気の消臭、室内の空気の消臭等に用いられる消臭装置及び該消臭装置を用いた消臭方法に関する。
室内の空気を強制的に循環させて消臭する消臭装置としては、例えば一端に取込口を有し、他端に送風口を有した流通路の内部に、消臭剤が担持された円盤状の多孔体(ミクロな多孔構造を有する三次元網目状の多孔体)からなるフィルター部材が設けられ、さらに送風手段が設けられた構成のものが公知である(特許文献1参照)。この消臭装置によれば、送風手段によって流通路内部に送り込まれた空気がフィルター部材を通過する際に消臭剤によって臭気成分が吸着されるので、臭気の取り除かれた空気を送り出すことができる。
特開平5−230号公報(請求項1、段落0013、図1)
しかしながら、上記従来技術では、流通路の内部に空気の流通を遮るような態様で多孔体からなるフィルター部材が設けられているので、空気が流通路内部を通過する際の圧力損失が大きいという問題があった。このように圧力損失が大きいと単位時間当たりに消臭できる空気量が少なくなってしまい十分な消臭効果を得ることができない。勿論、圧力損失が大きくても消臭装置の内部容量を大幅に増大させれば、ある程度の消臭効果を得ることは可能であるが、この場合には消臭装置が大型化してしまうため到底実使用に供することはできない。
更に、ミクロな多孔構造を有する三次元網目状の多孔体を製作するのに要するコストが高くつくという問題もあった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、空気が内部を通過する際の圧力損失を小さくすることができると共に、製作が容易でコストを低減できる消臭性能に優れた消臭装置及び該消臭装置を用いた消臭方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]両端に通気口を有する断面形状が扁平な通気管と、該扁平通気管の上壁及び下壁のうちいずれか一方の内面の少なくとも一部に積層された消臭シートとを備え、前記扁平通気管の上壁内面と下壁内面との離間間隔が0.25〜2.5cmに設定されていることを特徴とする消臭装置。
[2]両端に通気口を有する断面形状が扁平な通気管と、該扁平通気管の上壁内面の少なくとも一部に積層された上側消臭シートと、前記扁平通気管の下壁内面の少なくとも一部に積層された下側消臭シートとを備え、前記上側消臭シートと前記下側消臭シートの離間間隔が0.25〜2.5cmに設定されていることを特徴とする消臭装置。
[3]前記上側消臭シートと前記下側消臭シートとが対向状態に配置されている前項2に記載の消臭装置。
[4]前記消臭シートとして、消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられている前項1〜3のいずれか1項に記載の消臭装置。
[5]前記上側消臭シート及び前記下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして酸性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして塩基性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられている前項2または3に記載の消臭装置。
[6]前記上側消臭シート及び前記下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持された繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持されると共に酸処理が施された繊維質シートが用いられている前項2または3に記載の消臭装置。
[7]前記酸処理が、不揮発性無機酸による酸処理である前項6に記載の消臭装置。
[8]前記不揮発性無機酸として、リン酸又は/及び硫酸が用いられた前項7に記載の消臭装置。
[9]前記繊維質シートが、活性炭混抄紙である前項4〜8のいずれか1項に記載の消臭装置。
[10]前記活性炭混抄紙における活性炭含有量が40〜85質量%である前項9に記載の消臭装置。
[11]前記通気管内へ空気を送り込む送風手段を備えていることを特徴とする前項1〜10のいずれか1項に記載の消臭装置。
[12]前項1〜11のいずれか1項に記載の消臭装置を用いて消臭を行うに際し、前記通気管内における通気速度を0.8m/秒以上に設定することを特徴とする消臭方法。
[1]の発明では、通気管の上壁内面と下壁内面との離間間隔が0.25〜2.5cmという狭い範囲に規定されているので、通気管内を通過する空気は、消臭シートに幾度も接触しつつ移動していくものとなり、これによって十分に消臭することが可能となる。また、通気管内の空気の流通を遮るような部材(例えば多孔体からなるフィルター部材)を設けていないので、空気が内部を通過する際の圧力損失が非常に小さく、従ってコンパクト化しつつ優れた消臭効率を確保することができる。このようにコンパクト化が可能であるから、冷蔵庫内等の比較的狭い設置空間にも邪魔にならない形で設置して十分な消臭を行うことができる。更に、構成が簡単であって製作も容易であるから、コストを低減することができる。
[2]の発明では、上側消臭シートと下側消臭シートの離間間隔が0.25〜2.5cmという狭い範囲に規定されているので、通気管内を通過する空気は、上側消臭シート及び下側消臭シートのいずれにも幾度も接触を繰り返しながら移動していくものとなり、これによって十分に消臭することが可能となる。また、通気管内の空気の流通を遮るような部材(例えば多孔体からなるフィルター部材)を設けていないので、空気が内部を通過する際の圧力損失が非常に小さく、従ってコンパクト化しつつ優れた消臭効率を確保することができる。このようにコンパクト化が可能であるから、冷蔵庫内等の比較的狭い設置空間にも邪魔にならない形で設置して十分な消臭を行うことができる。更に、構成が簡単であって製作も容易であるから、コストを低減することができる。
[3]の発明では、上側消臭シートと下側消臭シートとが対向状態に配置されているので、通気管内を通過する空気は、上側と下側の両方の消臭シートに接触しながら進行するものとなり、このように消臭シートとの接触頻度が増大するので、消臭効率を向上させることができる。
[4]の発明では、消臭シートのシート部材として繊維質シートが用いられているので、通気管内を通過する空気との接触表面積を大幅に増大させることができ、これにより消臭効率をさらに向上させることができる。
[5]の発明では、上側消臭シート及び下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして酸性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして塩基性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられているので、硫化水素、メチルメルカプタン等の酸性臭のみならず、アンモニア、トリメチルアミン等の塩基性臭も十分に消臭することができ、このように臭気成分のほぼ全てを消臭することができる利点がある。
[6]の発明では、上側消臭シート及び下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持された繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持されると共に酸処理が施された繊維質シートが用いられており、前者の金属フタロシアニン錯体担持シートによって硫化水素、メチルメルカプタン等の酸性臭を効率良く消臭できる一方、後者の金属フタロシアニン錯体担持シート(酸処理有り)によってアンモニア、トリメチルアミン等の塩基性臭を効率良く消臭することができ、このように臭気成分のほぼ全てを一層効率良く消臭できる利点がある。
[7]の発明では、酸処理が、不揮発性無機酸により行われているから、塩基性臭の消臭効果が長期間にわたって持続するものとなる。
[8]の発明では、酸処理が、リン酸又は/及び硫酸により行われているから、塩基性臭の消臭効果が長期間にわたって十分に持続するものとなる。
[9]の発明では、繊維質シートとして活性炭混抄紙が用いられており、この活性炭により消臭効果において速効性を十分に発揮させることができる。
[10]の発明では、活性炭混抄紙における活性炭含有量が40〜85質量%に規定されているので、消臭効果における速効性を十分に維持しつつ、繊維質シートとして十分な強度を確保することができる。
[11]の発明では、送風手段を備えているから、通気管内に十分な通気速度で空気を送流することができ、消臭効率を格段に向上させることができる。
[12]の発明では、通気管内における通気速度を0.8m/秒以上に設定して消臭を行うから、十分に消臭を行うことができる。
この発明の一実施形態に係る消臭装置(1)を図1、2に示す。この消臭装置(1)は、両端に通気口(2a)(2b)を有する断面形状が扁平矩形状の通気管(2)と、該通気管(2)の上壁内面に積層された上側消臭シート(3)と、前記通気管(2)の下壁内面に積層された下側消臭シート(4)とを備えている。そして、図2に示すように、前記上側消臭シート(3)と下側消臭シート(4)とは相互に対向する状態に配置されている。更に、図1に示すように、前記通気管(2)の一端側の通気口(2b)の近傍位置には送風手段(5)が配置されている。しかして、前記上側消臭シート(3)と前記下側消臭シート(4)の離間間隔(K)は0.25〜2.5cmの範囲に設定されている(図2参照)。
なお、この明細書では、通気管の断面形状が扁平な矩形状である場合、対向間隔の短いほうの一対の構成壁の一方を上壁、他方を下壁と呼称するものとする。また、通気管の断面形状が略矩形状またはこれに近似した形状である場合でも同様である。
本実施形態では、前記上側消臭シート(3)として酸性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シート(以下、「S系シート」という)が用いられる一方、前記下側消臭シート(4)として塩基性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シート(以下、「N系シート」という)が用いられている。
なお、前記上側消臭シート(3)としてN系シートを用い、前記下側消臭シート(4)としてS系シートを用いる構成(逆配置の構成)を採用しても良いことは言うまでもない。
また、前記通気管(2)の送風手段(5)側の一部は、縮径されている。即ち、前記送風手段(5)側の通気口(2b)は、他方の通気口(2a)よりも開口面積が小さくなっており、この通気口(2b)に臨む態様で前記送風手段(5)が配置されている。本実施形態では、前記送風手段(5)としてファン(ファンモーター)を用いている。
しかして、前記消臭装置(1)を例えば冷蔵庫内、室内等に設置して送風手段(5)を駆動させると、前記通気管(2)内に空気が通過するのであるが、この時、前記上側消臭シート(3)と前記下側消臭シート(4)の離間間隔(K)が0.25〜2.5cmという狭い範囲に規定されているので、前記通気管(2)内を通過する空気は、上側のS系シート(11)及び下側のN系シート(12)のいずれに対しても幾度も十分に接触を繰り返しながら移動していくものとなり、このような通過過程においてS系シート(11)の作用によって硫化水素、メチルメルカプタン等の酸性臭が十分に消臭されると共に、N系シート(12)の作用によってアンモニア、トリメチルアミン等の塩基性臭も十分に消臭されるものとなる。
上記消臭装置(1)において、上側消臭シート(3)と下側消臭シート(4)の離間間隔(K)は0.25〜2.5cmに設定する必要がある。前記離間間隔(K)が2.5cmを超えると消臭シート(3)(4)に対する通過空気の接触頻度が顕著に低下して十分な消臭を行うことが困難になるので好ましくない。一方、前記離間間隔(K)が0.25cm未満では空気が通気管(2)内を通過する際の圧力損失が増大するので好ましくない。中でも、上側消臭シート(3)と下側消臭シート(4)の離間間隔(K)は0.6〜2.1cmに設定するのが好ましい。
なお、上記実施形態では、通気管(2)の上壁内面と下壁内面の両方に消臭シートを配置した構成を採用しているが、上壁内面のみに消臭シートを配置した構成を採用しても良いし、或いは下壁内面のみに消臭シートを配置した構成を採用しても良い。このような構成を採用する場合には、通気管(2)の上壁内面と下壁内面との離間間隔を0.25〜2.5cmに設定する必要がある。
この発明において、前記S系シートとしては、特に限定されるものではないが、金属フタロシアニン錯体が担持された繊維質シートを用いるのが好ましく、この場合には硫化水素、メチルメルカプタン等の酸性臭を高い消臭効率で消臭することができる。中でも、金属フタロシアニン錯体をpH7.5〜12.0の環境下で繊維質シートに担持せしめたものを用いるのが特に好ましい。
また、前記N系シートとしては、特に限定されるものではないが、金属フタロシアニン錯体が担持されると共に酸処理が施された繊維質シートを用いるのが好ましく、この場合にはアンモニア、トリメチルアミン等の塩基性臭を高い消臭効率で消臭することができる。中でも、金属フタロシアニン錯体を繊維質シートに担持せしめた後、さらに酸で処理することによってpH1.5〜5.0に調整したものを用いるのが特に好ましい。
前記金属フタロシアニン錯体としては、特に限定されるものではないが、例えばコバルトフタロシアニン錯体、鉄フタロシアニン錯体、ニッケルフタロシアニン錯体、銅フタロシアニン錯体などが挙げられる。これらの中でも、コバルトフタロシアニン錯体または鉄フタロシアニン錯体を用いるのが好ましく、この場合には消臭効率をより向上させることができる。前記コバルトフタロシアニン錯体としては、例えばコバルトフタロシアニンポリスルホン酸ナトリウム、コバルトフタロシアニンテトラカルボン酸ナトリウム等が挙げられ、また前記鉄フタロシアニン錯体としては、例えば鉄フタロシアニンオクタカルボン酸ナトリウム等が挙げられる。前記金属フタロシアニン錯体の担持量は0.001〜0.05g/m2 に設定するのが好ましい。
前記酸処理に用いる酸としては、有機酸、無機酸等を例示できる。これらの中でも不揮発性の無機酸を用いるのが好ましく、この場合には塩基性臭の消臭効果が長期間にわたって持続するものとなる。前記不揮発性の無機酸としては、リン酸又は/及び硫酸を用いるのが特に好ましい。
前記酸処理の手法としては、特に限定されないが、例えばディッピング等の浸漬処理、或いはグラビア印刷・フレキソ印刷等のプリント処理などが挙げられる。
前記繊維質シートとしては、特に限定されるものではないが、例えば紙、不織布シート、織布シート、編布シート等が挙げられる。中でも、前記繊維質シートとしては活性炭混抄紙を用いるのが好ましく、この場合には活性炭の存在により速効性に優れた消臭効果を得ることができる。
前記活性炭混抄紙における活性炭含有量は40〜85質量%に設定するのが好ましい。40質量%未満では消臭効果における速効性が十分に得られなくなるので好ましくないし、一方85質量%を超えると混抄紙としての強度が十分に得られなくなるので好ましくない。中でも、前記活性炭混抄紙における活性炭含有量は50〜80質量%に設定するのがより好ましい。前記活性炭としては、特に限定されず、いかなる種類、形態のものも使用することができる。なお、前記活性炭混抄紙の目付は30〜200g/m2 の範囲に設定するのが好ましい。
なお、前記実施形態では、上側のS系シート(11)と下側のN系シート(12)とがほぼ完全に向き合った対向状態に配置された構成(図2参照)を採用しているが、特にこのような配置形態に限定されるものではなく、例えば図3に示すように上側のS系シート(11)と下側のN系シート(12)とが部分的に向き合った対向状態に配置されていても良い。また、図4に示すように、通気管(2)の上壁内面にS系シート(11)とN系シート(12)が交互に配置される一方、下壁内面にN系シート(12)とS系シート(11)が交互に配置されることによって、いずれの位置においてもS系シート(11)とN系シート(12)とがほぼ完全に向き合った対向状態に配置された構成を採用することもできる。
また、前記実施形態では、通気管(2)の側壁には消臭シートが積層されていないが、該側壁にもS系シート(11)やN系シート(12)等の消臭シートを設けるようにしても良い。
この発明に係る消臭装置(1)は、例えば冷蔵庫内や室内等に設置して用いることができるし、或いは室内空調ダクトやエアコンの吹き出し口に設置して用いることもできる。なお、後者の場合には送風手段(5)は特に必要がないのは言うまでもないが、室内等に設置する場合にも空気の移動が十分に確保できている場合には送風手段(5)は設けなくても良い。
なお、この発明の消臭装置(1)を用いて消臭を行うに際しては、前記通気管(2)内における通気速度を0.8m/秒以上に設定するのが好ましい。これにより消臭対象の空間容積が大きい場合であっても十分に消臭することが可能となる。中でも、前記通気管(2)内における通気速度は1.0m/秒以上に設定するのが好ましい。
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
<構成材料>
「S系シート」…目付量65g/m2 の活性炭混抄紙(粉末のヤシ殻活性炭を70質量%含有したもの、主にセルロース繊維からなる紙の含有率が30質量%)の表面に、カチオン化処理剤(水1000g、水酸化ナトリウム3.5g、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g)をグラビア印刷機を用いてウエット質量で20g/m2 塗布した後、乾燥させた。次に、前記カチオン化処理済みの活性炭混抄紙の表面に、消臭剤含有液(水1000g、水酸化ナトリウム5.0g、コバルトフタロシアニンポリスルホン酸ナトリウム5.0g)をグラビア印刷機を用いてウエット質量で20g/m2 塗布した後、乾燥させることによって得た。このS系シートの厚さは0.2mmであった。
「N系シート」…目付量65g/m2 の活性炭混抄紙(粉末のヤシ殻活性炭を70質量%含有したもの、主にセルロース繊維からなる紙の含有率が30質量%)の表面に、カチオン化処理剤(水1000g、水酸化ナトリウム3.5g、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g)をグラビア印刷機を用いてウエット質量で20g/m2 塗布した後、乾燥させた。次に、前記カチオン化処理済みの活性炭混抄紙の表面に、消臭剤含有液(水1000g、水酸化ナトリウム5.0g、コバルトフタロシアニンポリスルホン酸ナトリウム5.0g)をグラビア印刷機を用いてウエット質量で20g/m2 塗布した後、乾燥させた。更に、前記消臭剤を付着せしめた活性炭混抄紙の表面に、酸処理液(水980g、リン酸20g)をグラビア印刷機を用いてウエット質量で20g/m2 塗布した後、乾燥させることによって得た。このN系シートの厚さは0.2mmであった。
<実施例1>
図1に示す構造を有する通気管(右側縮径部を除いた主体部の大きさは、幅15cm×高さ1.5cm×奥行き35cm)の上壁内面の全面に前記S系シートを貼着する一方、下壁内面の全面に前記N系シートを貼着し、さらに通気管の縮径開口部の近傍位置に該縮径開口部に臨む態様で送風ファンを配置せしめて、消臭装置を製作した(図1参照)。S系シートとN系シートの離間間隔(K)は1.0cmであった。
<実施例2>
図1に示す構造を有する通気管(右側縮径部を除いた主体部の大きさは、幅15cm×高さ2.0cm×奥行き35cm)の上壁内面の全面に前記S系シートを貼着する一方、下壁内面の全面に前記N系シートを貼着し、さらに通気管の縮径開口部の近傍位置に該縮径開口部に臨む態様で送風ファンを配置せしめて、消臭装置を製作した(図1参照)。S系シートとN系シートの離間間隔(K)は1.5cmであった。
<実施例3>
図1に示す構造を有する通気管(右側縮径部を除いた主体部の大きさは、幅15cm×高さ2.5cm×奥行き35cm)の上壁内面の全面に前記S系シートを貼着する一方、下壁内面の全面に前記N系シートを貼着し、さらに通気管の縮径開口部の近傍位置に該縮径開口部に臨む態様で送風ファンを配置せしめて、消臭装置を製作した(図1参照)。S系シートとN系シートの離間間隔(K)は2.0cmであった。
<比較例1>
図1に示す構造を有する通気管(右側縮径部を除いた主体部の大きさは、幅15cm×高さ3.5cm×奥行き35cm)の上壁内面の全面に前記S系シートを貼着する一方、下壁内面の全面に前記N系シートを貼着し、さらに通気管の縮径開口部の近傍位置に該縮径開口部に臨む態様で送風ファンを配置せしめて、消臭装置を製作した(図1参照)。S系シートとN系シートの離間間隔(K)は3.0cmであった。
<比較例2>
図1に示す構造を有する通気管(右側縮径部を除いた主体部の大きさは、幅15cm×高さ0.7cm×奥行き35cm)の上壁内面の全面に前記S系シートを貼着する一方、下壁内面の全面に前記N系シートを貼着し、さらに通気管の縮径開口部の近傍位置に該縮径開口部に臨む態様で送風ファンを配置せしめて、消臭装置を製作した(図1参照)。S系シートとN系シートの離間間隔(K)は0.2cmであった。
上記のようにして製作された各消臭装置に対して下記試験法に従い、消臭性能の評価を行った。その結果を表に示す。
<消臭性能試験法>
(メチルメルカプタン消臭性能)
内容積1m3 のアクリルボックスの底壁の内面に消臭装置を設置した後、ボックス内において濃度が7〜11ppm程度となるようにメチルメルカプタンガスを注入した。注入後直ちに送風ファンを駆動させて通気管内における通気速度が1m/秒になるように設定した。注入してから所定時間経過毎にメチルメルカプタンガスの残存濃度を測定し、この測定値よりメチルメルカプタンガス残存率(%)を算出した。なお、アクリルボックス内の空気は、20℃、85%RHに設定した。
(トリメチルアミン消臭性能)
メチルメルカプタンガスに代えてトリメチルアミンを注入した以外は、上記試験と同様にして、注入してから所定時間経過ごとのトリメチルアミンガスの残存率(%)を算出した。
<実施例4>
実施例3の消臭装置を用いて、通気管内における通気速度を2.0m/秒に設定した以外は、上記消臭性能試験と同様にして、消臭性能の評価を行った。
<実施例5>
実施例3の消臭装置を用いて、通気管内における通気速度を0.5m/秒に設定した以外は、上記消臭性能試験と同様にして、消臭性能の評価を行った。
Figure 2005218740
Figure 2005218740
表1、2から明らかなように、この発明に係る実施例1〜5の消臭装置は、酸性臭であるメチルメルカプタンガス、塩基性臭であるトリメチルアミンガスのいずれも短時間で十分に消臭することができた。また、通気管内における通気速度を0.8m/秒以上に設定した実施例1〜4の消臭装置は、より一層短時間で十分な消臭を行うことができた。
これに対して、S系シートとN系シートの離間間隔がこの発明の規定範囲を逸脱して大きい比較例1の消臭装置では、酸性臭であるメチルメルカプタンガス、塩基性臭であるトリメチルアミンガスのいずれも十分に消臭することはできなかった。
この発明の消臭装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1におけるA−A線の断面図である。 消臭装置の変形例を示す断面図である。 消臭装置の他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1…消臭装置
2…通気管
2a、2b…通気口
3…上側消臭シート
4…下側消臭シート
5…送風手段
11…酸性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シート(S系シート)
12…塩基性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シート(N系シート)

Claims (12)

  1. 両端に通気口を有する断面形状が扁平な通気管と、
    該扁平通気管の上壁及び下壁のうちいずれか一方の内面の少なくとも一部に積層された消臭シートとを備え、
    前記扁平通気管の上壁内面と下壁内面との離間間隔が0.25〜2.5cmに設定されていることを特徴とする消臭装置。
  2. 両端に通気口を有する断面形状が扁平な通気管と、
    該扁平通気管の上壁内面の少なくとも一部に積層された上側消臭シートと、
    前記扁平通気管の下壁内面の少なくとも一部に積層された下側消臭シートとを備え、
    前記上側消臭シートと前記下側消臭シートの離間間隔が0.25〜2.5cmに設定されていることを特徴とする消臭装置。
  3. 前記上側消臭シートと前記下側消臭シートとが対向状態に配置されている請求項2に記載の消臭装置。
  4. 前記消臭シートとして、消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の消臭装置。
  5. 前記上側消臭シート及び前記下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして酸性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして塩基性臭を消臭できる消臭剤を付着させた繊維質シートが用いられている請求項2または3に記載の消臭装置。
  6. 前記上側消臭シート及び前記下側消臭シートのうち、一方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持された繊維質シートが用いられ、他方の消臭シートとして金属フタロシアニン錯体が担持されると共に酸処理が施された繊維質シートが用いられている請求項2または3に記載の消臭装置。
  7. 前記酸処理が、不揮発性無機酸による酸処理である請求項6に記載の消臭装置。
  8. 前記不揮発性無機酸として、リン酸又は/及び硫酸が用いられた請求項7に記載の消臭装置。
  9. 前記繊維質シートが、活性炭混抄紙である請求項4〜8のいずれか1項に記載の消臭装置。
  10. 前記活性炭混抄紙における活性炭含有量が40〜85質量%である請求項9に記載の消臭装置。
  11. 前記通気管内へ空気を送り込む送風手段を備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の消臭装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の消臭装置を用いて消臭を行うに際し、前記通気管内における通気速度を0.8m/秒以上に設定することを特徴とする消臭方法。
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JP2017088697A (ja) * 2015-11-06 2017-05-25 真庭バイオケミカル株式会社 変性セルロース繊維及びその製造方法

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