JP3644841B2 - 空気循環機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の室内機や空気清浄機あるいは除湿機のように室内に設置して空気を循環させる空気循環機において、特に消臭性フィルタを備えた空気循環機における消臭性能の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、住環境の高気密化に伴い、室内で発生する不快な臭気、例えば、タバコ臭、生活臭(生ゴミ、調理、ペットの臭い等)等を取り除き、快適な生活を送りたいという要望がますます強くなっている。この要望に応えるため、消臭性フィルタを設置することにより消臭機能を付加した高性能な空気調和機が開発されており、消臭性フィルタとしては、現在、活性炭、光触媒、金属触媒等の消臭性材料が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の空気調和機では、消臭性フィルタの材料にそれぞれ欠点があり、このため、消臭性能が十分でないという問題があった。
【0004】
すなわち、消臭性材料として活性炭を用いた消臭性フィルタは、タバコの臭気の主成分であるアセトアルデヒドや、生活特異臭である硫化水素に対して消臭能力が十分でないという欠点があった。このため、消臭性能を向上させるには、空気とフィルタの表面が接触する割合を上げなければならず、空気抵抗が大きくなって空気調和機の圧力損失が大きくなる。この場合、空気の流速が落ちるとともに空気調和機のファンに負担をかけるという問題があった。
【0005】
また、光触媒は、アセトアルデヒドを分解する能力はあるが、分解速度が遅いため、実際の空気調和機に搭載する場合は吸着剤と併用する必要がある。この場合も、十分な消臭性能を得るには、大量の吸着剤を必要とし、空気抵抗が大きくなって空気調和機の圧力損失が大きくなり、空気調和機のファンに負担をかける問題があった。さらに、光触媒は高価であるうえ紫外線ランプを必要とするため、使用できる空気調和機も限定されるという問題があった。
【0006】
また、白金、モリブデン酸化物等の金属触媒は、消臭性能を発揮するためには少なくとも100゜C以上の温度が必要なため、これらの材料も使用できる用途は限定されていた。
【0007】
また、これまで普及はしていないが、アセトアルデヒドに対して優れた消臭性能を示す材料として多孔質粘土鉱物がある。しかし、多孔質粘土鉱物は、アセトアルデヒド単独の臭気に対しては優れた性能を示すが、実際のタバコ臭気のようにアセトアルデヒド以外の臭気が混在した複合臭気の場合、性能が低下するという問題があった。すなわち、タバコ臭気の中の酢酸やアンモニアが先に多孔質粘土鉱物に吸着してしまい、アセトアルデヒドを吸着する部位が有効に機能しないという問題がある。さらに、多孔質粘土鉱物は、生活特異臭である硫化水素に対して消臭性能がないという問題があった。
【0008】
従って、従来の空気調和機では、消臭性フィルタの材料にそれぞれ問題があり、簡便な構造で消臭性能が十分な消臭性フィルタを設置した空気調和機は実現が嘱望されていたのである。そこで、本発明は、従来の消臭性フィルタの上述した課題を克服し、アセトアルデヒドや硫化水素の消臭能力に優れた消臭性フィルタを設置し、十分な消臭性能を有する空気調和機、空気清浄機、除湿機等の空気循環機を提供することを目的をする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては異種の消臭性材料を用いた消臭性フィルタを組み合わせることによりそれぞれの欠点を補い、アセトアルデヒドや硫化水素の消臭能力に優れた空気循環機を提供したのである。
【0010】
すなわち、本発明に係る空気循環機は、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを設置したことを特徴としている。この構成によると、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタが、アセトアルデヒド以外の臭気成分を吸着や分解によって除去し、多孔質粘土鉱物がアセトアルデヒドを吸着するために、すぐれた消臭性能を発揮する。
【0011】
前記多孔質粘土鉱物としては、アセトアルデヒドの吸着性能に優れている珪酸マグネシウムを主成分とする多孔質粘土鉱物が望ましく、中でも珪酸マグネシウムを主成分としてアミノ基を添着させた多孔質粘土鉱物がアセトアルデヒドに対する吸着性能に優れており、消臭性能に優れた空気循環機を提供することができる。
【0012】
前記遷移金属キレート化合物としては、金属フタロシアニン誘導体を挙げることができる。金属フタロシアニン誘導体は触媒として作用し、アセトアルデヒド以外の臭気成分が分解されて消臭が行われる。この金属フタロシアニン誘導体を主成分とするフィルタは水洗いすることによって消臭性能の再生を行うことができるという利点を有している。
【0013】
前記遷移金属キレート化合物は、織布または不織布に含浸させて使用すると、空気抵抗が小さいため、フィルタとして空気循環機の全面にわたって設置しても空気循環機の圧力損失が少ないため、空気循環機のファンに負担をかけることなく有効な消臭性能を発揮させることができる。
【0014】
前記遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタは、多孔質粘土鉱物を主成分とするフィルタの風上側に設置することが望ましい。すなわち、アセトアルデヒド以外の臭気成分を遷移金属キレート化合物が分解するため、多孔質粘土鉱物のアセトアルデヒドを吸着する部位が他の臭気成分で覆われる割合が少なくなり、空気循環機の消臭性能が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを設置した本発明に係る空気循環機の実施形態について説明する。
【0016】
本発明で用いられる遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタは、以下の手順によりナイロンのネットにオクタカルボキシ鉄フタロシアニンを含浸することによって作製した。
【0017】
まず、純水100mlに対して水酸化カリウムをlgの比で溶解させてアルカリ水溶液を作製する。このアルカリ水溶液のpHは11程度である。これに、6ナイロンで織成したネット(34メッシュ)を一晩浸漬して膨潤させる。
【0018】
次に、オクタカルボキシ鉄フタロシアニンを重量比で1%の割合でアルカリ水溶液に溶解させる。このときのアルカリ水溶液には、純水100mlに対して水酸化カリウムを0.6gの比で溶解させたpH10〜11程度のものを用いる。このようにして調整したオクタカルボキシ鉄フタロシアニンのアルカリ水溶液を約70°Cに保持した状態で上記のアルカリ水溶液で膨潤させたナイロンのネットを2時間浸漬させ、取り出した後、濡れた状態で100℃の熱風を10分間送風して乾燥させる。
【0019】
乾燥後、ナイロンネットに付着した過剰の水酸化カリウムを中和するため、ナイロンネットを希塩酸(純水100mlに対して塩酸を0.5mlの比で調整)に10分間浸漬して中和処理を行う。この後、ナイロンネットを取り出し、十分に純水で洗浄した後に再度乾燥して、ナイロンネットをオクタカルボキシ鉄フタロシアニンで染色した消臭性フイルタを作製した。
【0020】
上記ナイロンネットは6ナイロンで織成した織布を用いているが、織布に限らず不織布であっても良い。
【0021】
また、本発明で用いられる多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタは、ぺーパーフィルタに珪酸マグネシウム(OH2 4 (OH)4 Mg8 Si12306〜8H2 Oを含浸することによって作製した。また、アミノ基を添着させた珪酸マグネシウムをぺーパーフィルタに含浸させた消臭性フィルタは、珪酸マグネシウム(OH2 4 (OH)4 Mg8 Si12306〜8H2 Oの微粉末にヒドラジンを添加した後燐酸と中和させ、混練した後に100℃で乾燥させてアミノ基を添着させた珪酸マグネシウム作製し、これをペーパーフィルタに含浸することによって作製した。
【0022】
次に、本発明の実施形態として空気調和機を例にとり、上記消臭性フィルタを用いた特性実験の結果を従来技術による比較例とともに説明する。
【0023】
<第1実施形態>
図1は本発明に係る第1実施形態の空気調和機の室内機の概略断面図である。図1において、1は上述したようにして作製した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタ(30cm×40cm)であり、空気吸込み口2後方のほぼ全面にわたって2枚並べて設置されている。3は上述したようにして作製したアミノ基を添着した珪酸マグネシウムを主成分とする消臭性フィルタ(7cm×20cm)であり、消臭性フィルタ1より風下側に2枚並べて設置されている。
【0024】
この状態で空気調和機を例えば、冷房モードで運転させると、送風ファン4が作動して室内の空気は空気吸込み口2から吸い込まれる。吸い込まれた空気は熱交換機5で冷却されて冷気となり、送風ファン4によって吹き出し口6から吹き出される。空気とともに吸込み口2から吸い込まれた臭気は、消臭性フィルタ1、3を通過する際に除去されるようになっている。
【0025】
このようにしてフィルタを取り付けた空気調和機の室内機について、日本電機工業会指定の方法で消臭性能の評価を実施した。すなわち、空気調和機の室内機を容積1m3 のアクリル製ボックス内に設置し、温度25゜C、湿度60%の状態で、タバコとしてマイルドセブン5本を機械喫煙させ、ボックス内に設けたファンでボックス内の空気を撹拌するとともに、空気調和機を10m3 /分の流速で運転して消臭性能を試験した。
【0026】
試験方法は日本電機工業会で指定されている方法に従い、30分後のアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の各臭気性ガスの濃度を検知管によって測定した。空気調和機運転前の測定値との比較から、各ガスの除去率(%)及びトータル臭気除去率(%)を算出した。なお、トータル臭気除去率は、JEM1467に準拠した計算式[(アンモニア除去率+2×アセトアルデヒド除去率+酢酸除去率)÷4)]によって求めた。
【0027】
さらに、生活特異臭に対する消臭性能の評価を行うために、硫化水素の消臭試験を行った。上記の日本電機工業会指定方法と同様に、容積1m3 のアクリル製ボックスを用いて硫化水素の初期濃度を10ppm程度に設定し、空気調和機を10m3 /分の流速で運転して消臭性能を試験した。
【0028】
<第2実施形態>
次に、アミノ基を添着しない珪酸マグネシウムを主成分にした消臭性フィルタ3を作製した以外は、第1実施形態と同様にしてフィルタを取り付けた空気調和機について消臭性能の評価を行った。試験方法は第1実施形態に準ずる。
【0029】
参考例
次に、消臭性フィルタ1と3の配置を逆転させて空気調和機に取り付けた。すなわち、上記のようにして作製した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタ1を、アミノ基を添着した珪酸マグネシウムを主成分とする消臭性フィルタ3より風下側に設置して取り付けた空気調和機について消臭性能の評価を行った。
【0030】
<比較例>
比較例1及び2として、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタ1及びアミノ基を添着した珪酸マグネシウムを主成分とする消臭性フィルタ3をそれぞれ単独に取り付けた空気調和機について消臭性能の評価を行った。
【0031】
さらに、比較例3として代表的な消臭性材料である活性炭を用いて消臭性フィルタ(7cm×20cm)を作製して空気調和機に取り付け、消臭性能の評価を行った。
【0032】
以上、実施形態及び比較例について、空気調和機の消臭性能を測定した結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003644841
表1より、第1実施形態のように、鉄フタロシアニンをナイロンネットに含浸して作製した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと、アミノ基を添着した珪酸マグネシウムを含浸して作製した多孔質粘土鉱物を主成分とするた消臭性フィルタを併用し、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタを風上側にして取り付けると、30分後のアセトアルデヒドの除去率として82%が得られ、トータル除去率として87%、硫化水素の除去率として90%が得られた。
【0034】
また、第2実施形態のように、アミノ基を添着しない珪酸マグネシウムを含浸して作製した多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを用いた以外は第1実施形態と同様にして取り付けた空気調和機では、30分後のアセトアルデヒドの除去率として70%が得られ、トータル除去率は81%、硫化水素の除去率は90%が得られた。
【0035】
さらに、参考例のように、鉄フタロシアニンをナイロンネットに含浸した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタを風下側に設置した空気調和機では、アセトアルデヒドの除去率として69%が得られ、トータル臭気除去率として81%、硫化水素の除去率は第1実施形態と同様に90%が得られた。
【0036】
ところが、比較例1のように、鉄フタロシアニンをナイロンネットに含浸した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタを単独で取り付けたときは、アセトアルデヒドの除去率は18%、トータル臭気除去率は46%に低下する。また、比較例2のように、アミノ基を添着した珪酸マグネシウムを含浸した多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを単独で取り付けたときは、アセトアルデヒドの除去率は61%であるが、トータル臭気除去率は76%に低下する。また、硫化水素については除去率5%であり、ほとんど消臭性能が認められない。また、比較例3のように従来の活性炭フィルタを取り付けた場合は、アセトアルデヒド除去率、トータル臭気除去率、硫化水素除去率がそれぞれ11%、39%、20%であり、不十分な値となった。
【0037】
以上の結果から明らかな通り、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを併用する本発明の実施形態である第1実施形態、第2実施形態及び参考例は、いずれか一方のみの消臭性フィルタを使用する比較例1及び2並びに活性炭を使用した比較例3に比してアセトアルデヒド除去率、トータル除去率、硫化水素除去率のいずれにおいても優れていることが分かる。
【0038】
また、第1実施形態と第2実施形態の比較から明らかなように、多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタとしては、珪酸マグネシウムのみを主成分とする消臭性フィルタよりも、アミノ基を添着した珪酸マグネシウムを主成分とする消臭性フィルタが、アセトアルデヒド除去率及びトータル除去率でより優れた結果が得られることが分かる。
【0039】
さらにまた、第1実施形態と参考例を比較すると、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタを風上側に、多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタを風下側に設置した方が、アセトアルデヒド除去率に優れていることが分かる。
【0040】
第3実施形態
次に、コバルトフタロシアニンで染色したナイロンネットを消臭性フィルタに用いた第3実施形態について述べる。この消臭性フィルタの作製方法は、遷移金属キレー卜化合物としてオクタカルボキシ鉄フタロシアニンの代わりにオクタカルボキシコバルトフタロシアニンを用いる他は上記実施形態の方法に準ずる。
【0041】
このようにして作製したコバルトフタロシアニンで染色したナイロンネットを鉄フタロシアニンで染色したナイロンネットに代えて、それ以外は第1実施形態と同様にして、空気調和機に取り付けて消臭性能の試験を行った。
【0042】
その結果、30分後のトータル臭気除去率として86%、硫化水素除去率として90%が得られた。この値は上記第1実施形態で得られた値と同程度であり、消臭性能は金属フタロシアニンの中心金属の種類にほとんど依存しないことが認められる。
【0043】
さらに、鉄フタロシアニンまたはコバルトフタロシアニンで染色した遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタは、使用後、水洗いすることにより消臭性能が再生し、50回の水洗い後も初期消臭性能を維持していることが確認された。
【0044】
これらの結果から明らかなように、本発明による消臭性フィルタを備えた空気調和機は、従来の消臭機能を付加した空気調和機よりも著しく優れた消臭性能を発揮することが認められた。
【0045】
なお、上記においては空気調和機の室内機に消臭性フィルタを取り付ける場合について説明したが、これに限らず、室内に設置して空気を循環させる他の装置、例えば空気清浄機や除湿機等の各種空気循環機にも同様に適用可能なことはいうまでもない。
【0046】
また、遷移金属キレート化合物として金属フタロシアニン誘導体を例示したが、これに限らず、他の消臭作用を有する遷移金属キレート化合物を用いてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明は以上の通り、遷移金属キレー卜化合物を用いた消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を用いた消臭性フィルタを取り付けるため、多孔質粘土鉱物のアセトアルデヒド除去機能を阻害する他の臭気成分を遷移金属キレート化合物が分解するため、多孔質粘土鉱物のアセトアルデヒド除去機能が十分に発揮され、相乗効果によって優れた消臭性能が得られ、さらに、生活特異臭である硫化水素に対しても優れた消臭性能を発揮するため、室内で発生する不快な臭気を取り除き、快適な生活環境が得られる空気循環機を提供し得たのである。
【0048】
また、珪酸マグネシウムを主成分とする多孔質粘土鉱物、中でも珪酸マグネシウムを主成分としてアミノ基を添着させた多孔質粘土鉱物はアセトアルデヒドの吸着性能に優れており、タバコの臭気成分を有効に除去することができる。
【0049】
また、遷移金属キレート化合物を織布または不織布に含浸させて消臭性フィルタを作製すると、空気抵抗が小さい消臭性フィルタを簡単に得ることができるため、空気循環機の全面にわたって設置しても空気循環機の圧力損失が少なく、送風ファンに負担をかけずに有効な消臭性能を発揮させることができ、空気の流速が落ちるのも防止し得る。
【0050】
さらにまた、遷移金属キレート化合物として金属フタロシアニン誘導体を使用した場合、水洗いすることにより消臭性能が再生するので、水洗いにより繰り返し使用することができ、寿命の長いフィルタとなる。
【0051】
また、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタを風上側に設置した場合、多孔質粘土鉱物の消臭機能を阻害する臭気成分を効果的に除去できるので、遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭フィルタを併用することによる相乗効果が遺憾なく発揮され、優れた消臭性能を示す空気循環機を提供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施形態である空気調和機の室内機の概略断面図である。
【符号の説明】
1… 遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタ
2… 空気取り入れ口
3… 多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタ
4… 送風ファン
5… 熱交換器
6… 空気吹き出し口

Claims (6)

  1. 遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタと多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタとを備え、前記遷移金属キレート化合物を主成分とする消臭性フィルタが、多孔質粘土鉱物を主成分とする消臭性フィルタの風上側に設置されていることを特徴とする空気循環機。
  2. 前記多孔質粘土鉱物が珪酸マグネシウムを主成分とすることを特徴とする請求項1記載の空気循環機。
  3. 前記多孔質粘土鉱物が珪酸マグネシウムを主成分としてアミノ基を添着させたことを特徴とする請求項1記載の空気循環機。
  4. 前記遷移金属キレート化合物が金属フタロシアニン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の空気循環機。
  5. 前記遷移金属キレート化合物を織布または不織布に含浸したことを特徴とする請求項1又は4記載の空気循環機。
  6. 空気循環機が空気調和機の室内機である請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気循環機。
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