JP2004050016A - エアフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のエアフィルタ10は、カテキンを有効成分として含む茶粉末12と、茶粉末12を坦持した濾材11とを備えたものである。汚れた空気13は、エアフィルタ10を通ることによって、塵埃14、化学物質15、悪臭成分16等が吸着及び除去され、きれいな空気17となる。このとき、化学物質15や悪臭成分16は、濾材11の繊維表面に坦持された茶粉末12のカテキンによって吸着される。この吸着は化学的反応によるので、活性炭のような物理的吸着とは異なり、温度上昇に伴う吸着物質の再放出は極めて少ない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、船舶、飛行機、鉄道車両、住宅、事務所、工場などのあらゆる室内において、空気から塵埃、化学物質、臭気等を除去する、エアフィルタ及びその製造方法に関する。塵埃とは、チリ、ホコリ、花粉などである。化学物質とは、室外から侵入するアルデヒド類や、タバコの煙に含まれる成分などである。臭気とは、タバコの臭いや、人体から発するアンモニアやアミン系の臭いである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、化学物質を除去する空気清浄フィルタとして、活性炭粒子を用いたものがある。図5は、この種のエアフィルタを示す概略断面図である。エアフィルタ90は、自動車用キャビンエアフィルタであって、二枚のポリエステル繊維の不織布からなる濾材91,92の間に、直径1mm程の粒子状の活性炭93を均一に散布した、サンドイッチ構造を呈している。汚れた空気94は、エアフィルタ90を通ることによって、きれいな空気95となる。
【0003】
活性炭を用いたエアフィルタは、多くの臭いや化学物質に対して吸着性能を有している。活性炭による脱臭メカニズムは、活性炭の表面及び内部に存在する微細ポアに、化学物質が浸透しかつトラップされる、物理吸着現象によるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、活性炭を用いたエアフィルタでは、次のような問題があった。
【0005】
▲1▼.活性炭に物理吸着された化学物質は、高温雰囲気下になると、活性炭から脱離して、室内に再放出される。特に、自動車においては、真夏の直射日光下で窓を閉めエアコン(エアーコンディショナ)を停止させると、車室内の温度が50℃以上に達する。そのため、高温下においては、活性炭に吸着された化学物質が、容易に車室内に再放出されてしまう。▲2▼.活性炭は、物理吸着できる化学物質の量が少ないため、吸着効果の持続性が短い。▲3▼.物理吸着を促進させるには、通気抵抗を増加させる必要がある。その結果、送風ファンの出力容量も増加させなければならない。
【0006】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、化学物質の吸着効果が高く、通気抵抗が低く、しかも安価な、エアフィルタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアフィルタは、カテキンを有効成分として含む植物(以下、「カテキン植物」という。)と、このカテキン植物を坦持した濾材とを備えたものであり、次の作用を奏する。▲1▼.カテキンは化学物質を化学的に吸着する。物理吸着の結合エネルギよりも、化学吸着の結合エネルギの方がはるかに大きい。したがって、高温雰囲気下でも、カテキンに一度吸着された化学物質は、カテキンから脱離しにくい。▲2▼.カテキンは、化学吸着であるので、吸着効果の持続性が長い。▲3▼.化学吸着であるため、通気抵抗をそれほど増加させる必要がない。その結果、送風ファンの出力容量も小さくてよい。▲4▼.カテキンは、心を和やかにする芳香を発する。
【0008】
ここでいう「坦持」には、「挟持」も含まれる。請求項1記載のエアフィルタは、濾材が単一層で十分であるので、製造が容易でコスト安になる。
【0009】
請求項2記載のエアフィルタは、空気流入側に設けられた第一の濾材と、空気流出側に設けられた第二の濾材と、第一の濾材と第二の濾材との間に挟持されるとともにカテキン植物とを備えたものである。汚れた空気は、まず第一の濾材を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いてカテキンによって主に化学物質が吸着され、最後に第一の濾材を通り抜けた塵埃が第二の濾材で捕集される。そのため、二重の濾材によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが第一の濾材で捕集されることにより、カテキン植物を覆う塵埃を抑制できるので、カテキンの化学吸着の持続性が向上する。また、二枚の濾材でカテキン植物を挟持することにより、カテキン植物を簡単に濾材に付着させることができる。
【0010】
請求項3記載のエアフィルタは、請求項2記載のエアフィルタにおいて、第一の濾材と第二の濾材との間に活性炭が挟持されたものである。汚れた空気は、まず第一の濾材を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いて活性炭及びカテキンによって主に化学物質が吸着され、最後に第一の濾材を通り抜けた塵埃が第二の濾材で捕集される。そのため、二重の濾材によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが第一の濾材で捕集されるとともに化学物質が活性炭でも吸着されることにより、カテキン植物を覆う塵埃及び化学物質を抑制できるので、カテキンによる化学吸着の持続性が向上する。更に、高温下で活性炭から脱離する化学物質をカテキンで捕捉できるので、活性炭の欠点を補える。
【0011】
請求項4記載のエアフィルタは、請求項2又は3記載のエアフィルタにおいて、第一の濾材の更に空気流入側に設けられた第三の濾材と、第三の濾材と第一の濾材との間に挟持された活性炭とを更に備えたものである。汚れた空気は、まず第三の濾材を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いて活性炭を通ることにより主に化学物質が吸着され、続いて第三の濾材を通り抜けた塵埃が第一の濾材で捕集され、続いて活性炭から再放出された化学物質がカテキンに吸着され、最後に第一の濾材を通り抜けた塵埃が第二の濾材で捕集される。そのため、三重の濾材によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが第一の濾材で捕集されるとともに化学物質の多くが活性炭で吸着されることにより、カテキン植物を覆う塵埃及び化学物質を抑制できるので、カテキンによる化学吸着の持続性が向上する。更に、カテキン植物の風上側に活性炭が設けられていることにより、高温下で活性炭から脱離する化学物質をカテキンで効率的に捕捉できるので、活性炭の欠点を補える。このように、風上側の濾材間で活性炭を挟持し、風下側の濾材間でカテキン植物を挟持することにより、三枚の濾材、活性炭及びカテキン植物を単に重ねただけでは得られない、新たな作用が得られる。
【0012】
請求項5又は6記載のエアフィルタは、請求項1乃至4のいずれかに記載のエアフィルタにおいて、前述のカテキン植物を茶又は茶の粉末、としたものである。茶は、カテキンを豊富に含むとともに、広く流通しているので、比較的安価である。また、茶の粉末は、茶の廃棄物である茶殻とすることが好ましい。茶殻は、廃棄物であるので更に安価に入手できるからである。
【0013】
請求項7記載のエアフィルタは、請求項1乃至6のいずれかに記載のエアフィルタにおいて、芳香剤を坦持したものである。カテキンの発する香りと、芳香剤の発する香りとが相俟って、更に高いアロマテラピー効果が得られる。
【0014】
請求項8記載のエアフィルタは、請求項1乃至7のいずれかに記載のエアフィルタにおいて、エアコンの空気流入側に設けられるものである。そのため、空気は、エアフィルタを通ってエアコンに流入する。このとき、エアフィルタのカテキンには抗菌能があるので、エアコン臭(悪臭)の原因となるカビ等の繁殖が抑えられる。
【0015】
請求項9記載のエアフィルタは、請求項1乃至7のいずれかに記載のエアフィルタにおいて、エアコンの空気流出側に設けられるものである。そのため、空気は、エアコンを流出して、エアフィルタを通る。このとき、エアフィルタのカテキンには消臭作用があるので、エアコンから発生したエアコン臭が抑えられる。
【0016】
請求項10記載のエアフィルタは、請求項1乃至9のいずれかに記載のエアフィルタにおいて、自動車の室内用としたものである。自動車の室内は、例えば真夏の炎天下などで容易に50℃に達する。しかし、エアフィルタのカテキンは化学物質を化学的に吸着しているので、その程度の温度では化学物質がカテキンから脱離することはない。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1[1]は、本発明に係るエアフィルタの第一実施形態を示す概略断面図である。図1[2]は、本発明で用いられるカテキンの一例の化学構造を示す説明図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0018】
本実施形態のエアフィルタ10は、カテキンを有効成分として含む茶粉末12と、茶粉末12を坦持した濾材11とを備えたものである。カテキンとは、茶などに多く含まれるポリフェノール類の一種であり、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等が代表的である。特に緑茶には、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレートが豊富に含まれている。濾材11は、例えばポリエステル、ポリエチレンなどの不織布である。濾材11の重量に対し例えば0.05wt%〜50wt%の茶粉末12を、濾材11に坦持させることにより、エアフィルタ10に消臭作用及び抗菌能を付加する。
【0019】
茶粉末12を濾材11に坦持させる方法としては、例えば茶殻を粉砕して茶粉末12を作製し、濾材11の表裏の少なくとも一方に茶粉末12を均一に散布する。このとき、濾材11の作用を損なわない程度に、予め接着剤などを濾材11に散布しておいてもよい。
【0020】
次に、エアフィルタ10の作用を説明する。汚れた空気13は、エアフィルタ10を通ることによって、塵埃14、化学物質15、悪臭成分16等が吸着及び除去され、きれいな空気17となる。このとき、化学物質15等の化学物質や悪臭成分16は、濾材11の繊維表面に坦持された茶粉末12のカテキンによって吸着される。この吸着は化学的反応によるので、活性炭のような物理的吸着とは異なり、温度上昇に伴う吸着物質の再放出は極めて少ない。更に、カテキンの抗菌能により、例えばエアコン臭の原因となるカビ等の微生物の発生を抑えることができる。なお、カテキンは、茶に含まれる天然物であるので人体に対して無害であるばかりでなく、その芳香によって心を和ませるなどのアロマテラピー効果がある。
【0021】
図2[1]は、本発明に係るエアフィルタの第二実施形態を示す概略断面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図1[1]と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0022】
本実施形態のエアフィルタ20は、空気流入側に設けられた濾材21と、空気流出側に設けられた濾材22と、濾材21と濾材22との間に挟持されるとともにカテキンを有効成分として含む茶殻23とを備えたものである。換言すると、エアフィルタ20は、二枚の濾材21,22で茶殻23を挟持したサンドイッチ構造である。濾材21,22は、同じものでも異なるものでも、どちらでもよい。濾材21,22が同じものであれば、濾材22を空気流入側に、濾材21を空気流出側に、それぞれ設けてもよい。また、空気流入側の濾材21は目の粗いもの、空気流出側の濾材22は目の細かいもの、をそれぞれ用いてもよい。
【0023】
茶殻とは、茶の葉や茎から飲料用の茶葉を取り除いた残りであり、茶葉の生産工程において細かく刻まれて廃棄されるものである。この茶殻にも、カテキンは豊富に含まれている。したがって、茶殻23は、廃棄されたそのままを用いてもよいし、更に粉砕して直径25μm〜数mm程度に整粒したものを用いてもよい。そして、濾材21,22の重量に対し例えば0.05wt%〜50wt%の茶殻23を、濾材21,22に均一に散布することにより、エアフィルタ20に消臭作用及び抗菌能を付加する。また、茶殻23からのカビの発生を抑えるために、食品用の防カビ剤(例えばTBZ:チオベンタゾールなど)を添加してもよい。
【0024】
次に、エアフィルタ20の作用を説明する。汚れた空気13は、まず濾材21を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いて茶殻23のカテキンによって主に化学物質が吸着され、最後に濾材21を通り抜けた塵埃が濾材22で捕集される。そのため、二重の濾材21,22によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが濾材21で捕集されることにより、茶殻23を覆う塵埃を抑制できるので、カテキンの化学吸着の持続性が向上する。また、濾材21,22で茶殻23を挟持することにより、茶殻23を濾材21,22に簡単に付着させることができる。
【0025】
図2[2]は、本発明に係るエアフィルタの第三実施形態を示す概略断面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図2[1]と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0026】
本実施形態のエアフィルタ30は、濾材21と濾材22との間に活性炭31及び茶殻23が挟持されたものである。汚れた空気13は、まず濾材21を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いて活性炭31及び茶殻23のカテキンによって主に化学物質が吸着され、最後に濾材21を通り抜けた塵埃が濾材22で捕集される。そのため、二重の濾材21,22によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが濾材21で捕集されるとともに化学物質が活性炭31でも吸着されることにより、茶殻23を覆う塵埃及び化学物質を抑制できるので、カテキンによる化学吸着の持続性が向上する。更に、高温下で活性炭31から脱離する化学物質を茶殻23のカテキンで捕捉できるので、活性炭の欠点を補える。
【0027】
図3[1]は、本発明に係るエアフィルタの第四実施形態を示す概略断面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図2[1]と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0028】
本実施形態のエアフィルタ40は、空気流入側の濾材41,21間で活性炭31を挟持し、空気流出側の濾材21,22間で茶殻23を挟持したものである。汚れた空気13は、まず濾材41を通ることにより主に塵埃が捕集され、続いて活性炭31を通ることにより主に化学物質が吸着され、続いて濾材41を通り抜けた塵埃が濾材21で捕集され、続いて活性炭31から再放出された化学物質が茶殻23のカテキンに吸着され、濾材21を通り抜けた塵埃が濾材22で捕集される。そのため、三重の濾材41,21,22によって、塵埃に対する捕集効果が向上する。また、塵埃の多くが濾材41で捕集されるとともに化学物質の多くが活性炭31で吸着されることにより、茶殻23を覆う塵埃及び化学物質を抑制できるので、カテキンによる化学吸着の持続性が向上する。更に、茶殻23の風上側に活性炭31が設けられていることにより、高温下で活性炭31から脱離する化学物質をカテキンで効率的に捕捉できるので、活性炭31の欠点を補える。このように、風上側の濾材41,21間で活性炭31を挟持し、風下側の濾材21,22間で茶殻23を挟持したことにより、濾材41,21,22、活性炭31及び茶殻23を単に重ねただけでは得られない、新たな作用が得られる。
【0029】
図3[2]は、本発明に係るエアフィルタの第五実施形態を示す概略断面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図3[1]と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0030】
本実施形態のエアフィルタ50は、濾材22の空気流出側にもう一つ濾材51を設け、濾材22と濾材51との間で芳香ビーズ52を挟持したものである。芳香ビーズ52は、パルプ材、多孔質セラミックス又は高分子ゲル等に、芳香剤を含ませたものである。これにより、茶殻23のカテキンの発する香りと、芳香ビーズ52に含まれる芳香剤の発する香りとが相俟って、更に高いアロマテラピー効果が得られる。
【0031】
図4[1]は、本発明に係るエアフィルタの第六実施形態を示す正面図である。図4[2]は、本実施形態のエアフィルタが取り付けられるエアコンを示す概略図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
【0032】
本実施形態のエアフィルタ60は、カテキンを有効成分として含む茶殻(図示せず)を坦持又は挟持した濾材61と、濾材61を裏打ちするフレーム62とを備え、自動車のエアコン70の空気流入側に設けられるものである。換言すると、エアフィルタ60は、図1乃至図3に示すエアフィルタ10,20,30,40,50のいずれかを、フレーム62で裏打ちしたものである。
【0033】
エアコン70は、外気を取り込んで冷却させて冷気を発生させるクーリング・ユニット71と、発生した冷気とエンジンの水温により作り出される暖気とをミキシングして温度調整し、かつ吹き出し口を変えるヒータ・ユニット72とに分かれている。クーリング・ユニット71には、空気流入側から空気取り入れ口78、エアフィルタ60、ブロワ73及びエバポレータ74が設けられている。ヒータ・ユニット72には、空気流入側からヒータ75、吹き出し口切り替え部76、正面用の吹き出し口77及び足元用の吹き出し口78が設けられている。
【0034】
外気又は車室内から導入された空気79は、エアフィルタ60を通ってエアコン70の内部に流入する。このとき、空気79中に含まれる塵埃は主に濾材61によって除去される。また、化学物質15は主に茶殻のカテキンによって除去される。
【0035】
エアコン70の内部では(特にエバポレータ74では)、湿潤な空気79が急に冷却されることにより、結露が発生しやすい。その結果、カビ等が繁殖して、これがエアコン臭となる。本実施形態ではカテキンが抗菌能を有するので、カビの胞子等は、エアコン70の内部に入る前にエアフィルタ60のカテキンによって大部分が死滅し、エアコン70の内部に侵入してもエアフィルタ60から飛散するカテキンによって繁殖が妨げられる。したがって、エアコン臭が抑制される。
【0036】
車室内は、例えば真夏の炎天下などで容易に50℃に達する。しかし、エアフィルタ60のカテキンは化学物質を化学的に吸着しているので、その程度の温度では化学物質がカテキンから脱離することはない。
【0037】
また、カテキン由来の特有の香りが運転者の気分を和らげる効果もある。更に、エアフィルタ60に芳香剤を坦持させた場合は、カテキンの発する香りと、芳香剤の発する香りとが相俟って、更に高いアロマテラピー効果が得られる。しかも、エアコン70の作動時のみ芳香が発生するので、常に芳香を発している従来の車室内設置型の芳香剤に比べて、芳香の持続性が増すとともに、微香を保つことができる。エアフィルタ60に芳香剤を坦持させるには、例えば濾材61に芳香剤を噴霧若しくは塗布する、濾材61を芳香剤の溶液に浸漬する、濾材61の風下側にもう一枚濾材を設けこれらの濾材間で芳香ビーズを挟持する(図3[2]参照)、などの方法がある。
【0038】
なお、エアフィルタ60は、エアコン70の空気流出側、例えばヒータ75の空気流出側に設けてもよい。この場合、エアフィルタ60のカテキンには消臭作用があるので、エアコン70から発生したエアコン臭が抑えられる。
【0039】
なお、言うまでもないが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明に係るエアフィルタは、エアコン以外にも、空気清浄機、換気装置、換気扇、通気口、窓枠などに設置され、空気中の塵埃を取り除くだけでなく、室内の有害な化学成分や臭気の除去に有効に活用することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係るエアフィルタによれば、カテキン植物と、このカテキン植物を坦持した濾材とを備えたことにより、次の効果を奏する。▲1▼.カテキンは化学物質を化学的に吸着するので、高温雰囲気下における吸着物質の再放出を抑制できる。▲2▼.カテキンは化学吸着であるので、吸着効果の持続性を向上できる。▲3▼.化学吸着であるため通気抵抗が小さいので、送風ファンを小型化できる。▲4▼.カテキンは心を和やかにする芳香を発するので、防塵効果及び脱臭効果に加えアロマテラピー効果も得られる。
【0041】
請求項1記載のエアフィルタによれば、濾材が単一層で十分であるので、製造の容易化及びコストの低減化を達成できる。
【0042】
請求項2記載のエアフィルタによれば、カテキン植物を二枚の濾材で挟持することにより、塵埃に対する捕集効果を向上できる。しかも、カテキン植物を覆う塵埃を抑制できるので、カテキンの化学吸着の持続性を向上できる。これに加え、二枚の濾材でカテキン植物を挟持することにより、カテキン植物を濾材に容易かつ強力に坦持できるので、複雑な製造工程を必要としない。
【0043】
請求項3記載のエアフィルタによれば、カテキン植物と活性炭とを二枚の濾材で挟持することにより、二重の濾材によって塵埃に対する捕集効果を向上できる。また、カテキン植物を覆う塵埃及び化学物質を抑制できるので、カテキンの化学吸着の持続性を向上できる。更に、高温下で活性炭から脱離する化学物質をカテキンで捕捉できるので、活性炭の欠点を補うことができる。
【0044】
請求項4記載のエアフィルタによれば、風上側の濾材間で活性炭を挟持し、風下側の濾材間でカテキン植物を挟持することにより、三重の濾材によって塵埃に対する捕集効果を向上できる。また、カテキン植物を覆う塵埃及び化学物質を風上で抑制できるので、カテキンの化学吸着の持続性をより向上できる。更に、高温下で活性炭から脱離する化学物質を風下のカテキンで捕捉できるので、活性炭の欠点を効果的に補うことができる。
【0045】
請求項5記載のエアフィルタによれば、カテキン植物として茶を用いたことにより、豊富なカテキンを安価かつ容易に調達できる。請求項6記載のエアフィルタによれば、カテキン植物として茶の粉末を用いたことにより、豊富なカテキンを例えば茶殻として更に安価かつ容易に調達できる。
【0046】
請求項7記載のエアフィルタによれば、芳香剤を坦持したことにより、カテキンの発する香りと芳香剤の発する香りとの相乗作用が発生するので、更に高いアロマテラピー効果が得られる。
【0047】
請求項8記載のエアフィルタによれば、エアコンの空気流入側に設けられるので、エアコンの風上におけるカテキンの抗菌能により、エアコン内部でカビ等が繁殖しにくくなり、これによってエアコン臭の発生を抑制できる。
【0048】
請求項9記載のエアフィルタによれば、エアコンの空気流出側に設けられることにより、エアコンの風下におけるカテキンに消臭作用により、エアコン臭の発散を抑制できる。
【0049】
請求項10記載のエアフィルタによれば、自動車の室内用としたので、炎天下などの高温下での吸着物質の再放出を、カテキンの作用によって抑制できる。
【0050】
また、本発明に係るエアフィルタによれば、カテキンそのものではなくカテキン植物を用いているので、次の効果を奏する。
【0051】
カテキンそのものを濾材に坦持させる技術には、次のような問題がある。(1)カテキンを茶などから抽出する技術が、極めて複雑である。そのため、特別な設備が必要になるとともに、多くの手間及び時間がかかる。(2)カテキンを濾材に坦持させる技術が、極めて複雑である。カテキンが親水性であるのに対し、車載用エアフィルタとして使われる濾材はポリエステルなどの疎水性のものが多い。そのため、カテキンを濾材へ坦持させるには、バインダと呼ばれる接合材が必要となる。したがって、カテキン・バインダ混合溶液を濾材に含浸、噴霧又は塗布する工程、それを乾燥する工程、及びそれらの設備が必要となる。
【0052】
これに対し、カテキン植物は、例えば茶殻などを、そのまま用いることができる。しかも、二枚の濾材の間にカテキン植物を挟持するだけで、簡単にカテキン植物を濾材に坦持できる。したがって、本発明に係るエアフィルタによれば、カテキンそのものではなくカテキン植物を用いることにより、製造が容易であるので、低価格化を達成できる。しかも、カテキン植物の深奥にもカテキンが含まれているので、カテキンの作用を長続きさせることができる。
【0053】
カテキン植物を用いた効果について、更に詳しく説明する。
【0054】
▲1▼.低価格化が図れる。
カテキンそのものを用いる場合は、カテキン植物からカテキンを抽出し、これをバインダと混ぜる工程が必要となる。これに対し、本発明では、カテキン植物そのものを用いることにより、それらの工程が不要になるので、製造費が安価になる。しかも、カテキン植物として茶殻を用いれば、本来廃棄されるものであるため、ほとんど原材料費もかからない。
【0055】
▲2▼.カテキン植物が骨材になる。
カテキンそのものを用いるエアフィルタでは、ロール状濾材(バインダ含浸済)→折り加工(プリーツ)→加熱処理、という工程で形状を維持している。これに対し、本発明では、カテキン植物が骨材になるので、エアフィルタの加工の際にバインダが不要となる。カテキン植物が骨材になるということは、カテキン植物を濾材に坦持させることにより、濾材にコシができて加工しやすくなる、ということである。つまり、カテキン植物を濾材に坦持させた場合、濾材の剛性が高くなるため、濾材の折り曲げ加工等がしやすくなるのである。その結果、濾材の厚みを薄くできるので、通気抵抗の増加も迎えられる、という副次的な効果も奏する。
【0056】
▲3▼.カテキン植物自体が塵埃等の物理的捕集剤となる。
カテキン植物中のカテキンが化学物質を化学的に吸着する上、カテキン植物中の植物組織(多孔質層)が微細粒子や塵埃等を物理的に捕集する。したがって、カテキンそのものを用いた場合に比べて、物理的な除去効果が向上する。
【0057】
▲4▼.長寿命化が図れる。
カテキン植物中のカテキンは、植物組織に覆われているので、少しずつ時間をかけて外側に出てくる。したがって、本発明ではカテキンの作用を長続きさせることができる。また、温度が高くなるほど、カテキンの化学反応速度が上昇するので、カテキンの作用の持続時間が短くなる。本発明では、カテキンが植物組織に覆われているので、温度が上昇してもカテキンの消耗を抑えられる。したがって、直射日光などによって温度が上昇しやすい自動車等の車室内用として、好適なエアフィルタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1[1]は、本発明に係るエアフィルタの第一実施形態を示す概略断面図である。図1[2]は、本発明で用いられるカテキンの一例の化学構造を示す説明図である。
【図2】図2[1]は、本発明に係るエアフィルタの第二実施形態を示す概略断面図である。図2[2]は、本発明に係るエアフィルタの第三実施形態を示す概略断面図である。
【図3】図3[1]は、本発明に係るエアフィルタの第四実施形態を示す概略断面図である。図3[2]は、本発明に係るエアフィルタの第五実施形態を示す概略断面図である。
【図4】図4[1]は、本発明に係るエアフィルタの第六実施形態を示す正面図である。図4[2]は、本実施形態のエアフィルタが取り付けられるエアコンを示す概略図である。
【図5】従来のエアフィルタを示す概略断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60 エアフィルタ
11,21,22,41,51 濾材
12 茶粉末(カテキン植物)
23 茶殻(カテキン植物)
31 活性炭
52 芳香ビーズ
70 エアコン
Claims (10)
- カテキンを有効成分として含む植物と、この植物を坦持した濾材と、を備えたエアフィルタ。
- 空気流入側に設けられた第一の濾材と、空気流出側に設けられた第二の濾材と、前記第一の濾材と前記第二の濾材との間に挟持されるとともにカテキンを有効成分として含む植物と、を備えたエアフィルタ。
- 前記第一の濾材と前記第二の濾材との間に挟持された活性炭を、更に備えた請求項2記載のエアフィルタ。
- 前記第一の濾材の更に空気流入側に設けられた第三の濾材と、この第三の濾材と前記第一の濾材との間に挟持された活性炭と、を更に備えた請求項2又は3記載のエアフィルタ。
- 前記植物が茶である、請求項1乃至4のいずれかに記載のエアフィルタ。
- 前記植物が茶の粉末、請求項1乃至4のいずれかに記載のエアフィルタ。
- 芳香剤を坦持した、請求項1乃至6のいずれかに記載のエアフィルタ。
- エアコンの空気流入側に設けられる、請求項1乃至7のいずれかに記載のエアフィルタ。
- エアコンの空気流出側に設けられる、請求項1乃至7のいずれかに記載のエアフィルタ。
- 自動車の室内用とした、請求項1乃至9のいずれかに記載のエアフィルタ。
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