JP2000084056A - 消臭・消塵フィルタとそれを備えた空気清浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源が切れて光触媒が動作しない状態でも臭
いの再放散が起きず、脱臭と集塵機能を効果的、安定的
に発揮する消臭・消塵フィルタと空気清浄機を提供す
る。 【解決手段】 空気取り入れ口７からの塵，臭気のうち
臭気はフタロシアニン（遷移金属キレート化合物）担持
消臭ネット８で取り除かれ、通り抜けた塵やダストは、
高効率粒子除去（ヘパ）フィルタ６によって除去され
る。残存臭気が紫外線ランプ４で照射される光触媒フィ
ルタ（酸化チタンと多孔質吸着材料を担持させたハニカ
ムフィルタ）３で取り除かれる。ここで未分解の臭気分
子はさらにフタロシアニン担持ハニカムフィルタ２で除
去される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、消臭・消塵フィル
タに関し、より詳細には、室内にある臭気ガスを分解
し、吸着する消臭の機能とハウスダスト等の塵を無くす
消塵機能とを有する消臭・消塵フィルタとそれを備えた
空気清浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年の生活の質の高度化に伴い、住環境
についてもより質の高い快適さが求められている。気密
性の高い家屋では、特に臭いがこもりやすく、タバコ
臭，汗による臭い，乳児の臭い等を取り除きたいという
要望が強まっている。そのため、室温を調整するために
加熱・冷却した空気を循環させる機能を持つ空調装置を
中心に空調運転時に循環する空気に対し脱臭・消臭機能
が働くような方式でこうした機能を付加的に取り入れて
きたが、これらは主に活性炭吸着，光触媒酸化，オゾン
酸化の作用により働くものであった。

【０００３】また、住宅の質の向上は、室内の気密性を
高くし自然換気率を極端に低下させたため、室内で発生
するダスト（ハウスダスト）が停滞しがちである。特
に、ダストの中には花粉やダニ等のアレルギー源が多く
含まれ、それがアレルギーを引き起こす原因の一つにな
っている。さらに、自然換気率の低下は、ウィルス，バ
クテリア等が室内に長く停滞することとなるため、室内
での細菌感染の原因の一つと考えられている。この様な
ことから、脱臭と集塵を同時に行う空気清浄機を実現す
ることが望まれている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】集塵（消塵）において
は、従来より電気式やイオン式のように静電気力による
ものと、ファンとフィルタによる機械式のものがある
が、何れの方法をとっても塵（或いは臭いが付着した
塵）を処理する範囲で消臭が行えるにすぎないことから
完全な方法ではなく、脱臭を効果的にかつ安全に行うた
めには、消臭フィルタを用いる必要がある。これまでの
空気清浄機では、まず、集塵フィルタで、塵やゴミを取
り除き、次に光触媒により臭気を分解して消臭する。し
かしながら、集塵フィルタに吸着した臭気が消臭処理を
されないままで残され、それが室内に放出されて臭いが
する問題がある。また、空気清浄機の電源が入っていな
い場合には、光触媒が働かないため、未処理のまま残さ
れている臭気分子が集塵フィルタや光触媒フィルタから
脱離し、室内に放出されるという問題があった。

【０００５】本発明は、脱臭と集塵を同時に行う空気清
浄機における上記した従来技術の問題点に鑑みてなされ
たもので、電源が切れて光触媒が動作しない状態でも臭
いの再放散が起こらず、また、脱臭と集塵のいずれもよ
り効果的かつ安定的にその機能を発揮することが出来る
ようにした消臭・消塵フィルタとそれを備えた空気清浄
機を提供することをその解決すべき課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明では、以下のフィ
ルタ構成により上記解決課題を解決した。集塵フィルタ
であるヘパやウルパ等の高効率粒子除去フィルタの下流
側（風下）に光触媒を含む脱臭（消臭）フィルタを配置
し、さらに後方に、遷移金属キレート化合物（例．フタ
ロシアニン）を担持した消臭フィルタを配置する。ま
た、前記高効率粒子除去フィルタの上流側（風上）に遷
移金属キレート化合物（例．フタロシアニン）を担持し
た消臭ネットを配置する。消臭フィルタは、通常の活性
炭やゼオライト等の多孔質の臭気分子吸着材で良いが、
消臭フィルタの寿命をさらに向上させるために、臭気分
子に対して分解吸着反応を示す遷移金属キレート化合物
を担持させた消臭フィルタが望ましい。

【０００７】上記の構成を採ることにより、塵，ゴミ，
ダスト，臭気分子のうち、まず、臭気分子は、遷移金属
キレート化合物を担持した消臭フィルタで取り除かれ
る。このフィルタを通り抜けた塵やダストは、高効率粒
子除去フィルタによって除去される。この高効率粒子除
去フィルタには、例えば、ヘパあるいはウルパフィルタ
を用いる。次に、除去されなかった残りの臭気が光触媒
フィルタにより取り除かれる。この光触媒フィルタは、
光触媒反応により発生したＯＨラジカルによって臭気分
子が分解され、さらに、ニコチンやタールも分解され
る。光触媒を用いたフィルタで分解されなかった臭気分
子は遷移金属キレート化合物を担持した消臭フィルタで
除去される。

【０００８】ここでは、もし、電源が切れて紫外線ラン
プが点灯せず光触媒が働かない状態でも、臭気分子に対
して遷移金属キレート化合物の触媒作用により脱臭する
ことができる。なお、遷移金属キレート化合物からなる
酸化触媒は、例えば、「工業材料 １９９１年１０月号
（Ｖｏｌ.３９ Ｎｏ.１３）」第５８〜６５頁 白井汪
芳著“高分子錯体による悪臭除去”、「工業材料 １９
９１年１０月号（Ｖｏｌ.３９ Ｎｏ.１３）」第４５〜
５０頁 戸嶋直樹著“高分子錯体による有毒ガスの除
去”にその方法が記載されている。このように、集塵フ
ィルタの前もしくは後に臭気を除去する消臭フィルタを
配置することで、集塵フィルタからの臭気が放出した
り、紫外線ランプが点灯していない状態でも臭いが発生
することはない。

【０００９】そして、請求項の各発明は次の技術手段を
構成する。請求項１の発明は、臭気物質の分解触媒とし
て働く光励起触媒と臭気物質を吸着する吸着剤とを担持
した第１の消臭フィルタと、臭気物質の分解触媒として
働く遷移金属キレート化合物を担持した第２の消臭フィ
ルタと、高効率粒子除去フィルタとを有した消臭・消塵
フィルタである。

【００１０】請求項２の発明は、請求項１記載の消臭・
消塵フィルタにおいて、前記第１の消臭フィルタを前記
光励起触媒として用いる酸化チタンと前記臭気吸着剤と
して用いるゼオライト等の多孔質セラミック材料とを混
合して成るものとしたことを特徴としたものである。

【００１１】請求項３の発明は、請求項１又は２記載の
消臭・消塵フィルタにおいて、前記第２の消臭フィルタ
をナイロンネット，発泡ウレタン，ハニカムフィルタの
少なくとも１つに前記遷移金属キレート化合物を担持し
て成るものとしたことを特徴としたものである。

【００１２】請求項４の発明は、請求項１乃至３のいず
れか１記載の消臭・消塵フィルタにおいて、前記遷移金
属キレート化合物を遷移金属フタロシアニン誘導体とし
たことを特徴としたものである。

【００１３】請求項５の発明は、請求項１乃至４のいず
れか１記載の消臭・消塵フィルタにおいて、前記高効率
粒子除去フィルタとしてヘパフィルタ及び／又はウルパ
フィルタを用いたことを特徴としたものである。

【００１４】請求項６の発明は、請求項１乃至４のいず
れか１記載の消臭・消塵フィルタにおいて、前記高効率
粒子除去フィルタとしてヘパフィルタ及び／又はウルパ
フィルタを用いたことを特徴としたものである。

【００１５】請求項７の発明は、請求項１乃至６のいず
れか１記載の消臭・消塵フィルタと該消臭・消塵フィル
タに空気を流通させるための手段とを備えて成る空気清
浄機である。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付された図面を参照して説明することにより、本発明を
より詳細に述べる。なお、実施の形態を説明するための
全図において、同一の作用をする部分には同一の符号を
付け、その繰り返しの説明は省略し、先の記述を参照す
ることとする。

【００１７】図１は、本発明による消臭消塵フィルタを
空気清浄機に適用した一実施形態を説明するための概略
構成図である。図１中、１は空気吹き出し口、２はフタ
ロシアニン担持ハニカムフィルタ、３は光触媒フィルタ
（酸化チタンと多孔質吸着材料を担持させたハニカムフ
ィルタ）、４は紫外線ランプ、５は送風機、６は高効率
粒子除去フィルタ（ヘパフィルタ）、７は空気取り入れ
口、８はフタロシアニン担持消臭ネットである。

【００１８】また、図２は、本発明による消臭消塵フィ
ルタを空気清浄機に適用した他の実施形態を説明するた
めの概略構成図である。図２中、１は空気吹き出し口、
９はフタロシアニン担持消臭ウレタンフィルタ、３は光
触媒フィルタ（酸化チタンと多孔質吸着材料を担持させ
たハニカムフィルタ）、４は紫外線ランプ、５は送風
機、６は高効率粒子除去フィルタ（ヘパフィルタ）、７
は空気取り入れ口、８はフタロシアニン担持消臭ネット
である。

【００１９】まず、本発明による消臭フィルタを空気清
浄機に適応した上記図１及び図２に示す実施形態に共通
する構成要素について説明する。本発明のフィルタは、
光を受けることにより触媒機能をもつ光触媒フィルタと
高効率粒子除去フィルタとフタロシアニン担持消臭フィ
ルタの少なくとも３つのフィルタから構成されるが、以
下に、本実施形態で用いるこれらのフィルタそれぞれの
具体例について述べる。まず、光を受けることにより触
媒機能をもつ光触媒フィルタについては、光触媒である
酸化チタンは、特にアナターゼ型結晶系が望ましい。ま
た、光源は近紫外光を照射するもの（ブラックライト）
が望ましいが、基本的には、４００（ｎｍ）以下の波長
を含む光源であればよい。従って、自然光を利用するこ
とも可能である。さらに、光触媒の脱臭効率を向上させ
るため、光触媒と多孔質吸着材料を混合しバインダを用
いて結合する。このとき、これらの多孔質吸着材料やバ
インダは光触媒機能で分解されにくい、無機化合物を用
いる。ここで用いる多孔質吸着材料としては、ゼオライ
ト，セピオライト，フライポンタイト（アルミノケイ酸
亜鉛），多孔質ケイ酸塩鉱物，多孔質セラミック等から
選ばれた一つ、あるいは複数の混合物からなる材料が適
当である。なお、活性炭等の有機材料は、光触媒の作用
をうけて分解等によって劣化するため不適当である。ま
た、これら多孔質吸着材は、なるべく表面積が大きいも
のを選ぶ必要がある。

【００２０】高効率粒子除去フィルタについては、サブ
ミクロンの粒子を除去する集塵フィルタが望ましい。こ
れらのフィルタとしては、ヘパフィルタ（ＨＥＰＡ：hi
gh efficiency air filter；０.３ミクロン粒子を９９.
７％以上除去）またはウルパフィルタ（ＵＬＰＡ：ultr
a low penetration air filter；０.１ミクロン粒子を
９９.９９９％以上除去）を用いることが好適である。

【００２１】遷移金属キレート化合物を担持した消臭フ
ィルタについては、活性炭等の吸着剤だけを担持したフ
ィルタに比較して消臭寿命は長い。消臭寿命をさらに向
上させるために、活性炭やゼオライト等の多孔質の臭気
分子吸着材と、臭気分子に対して触媒反応を示す遷移金
属キレート化合物から構成される複合消臭フィルタが望
ましい。この臭気分子吸着材としては、アルカリ添着
炭，酸性添着炭，活性炭，ゼオライトから選ばれた少な
くとも一種から構成され、また、遷移金属キレート化合
物としては、遷移金属フタロシアニン誘導体が最も適し
ている。

【００２２】次に、上記で本発明の実施形態として示し
た空気清浄機の構成を更に具体的にした実施例を示し、
その説明を行う。 ＜実施例１＞まず、図１に示す実施形態の空気清浄機に
ついて説明する。図１における消臭・消塵フィルタ中の
光触媒フィルタ（酸化チタンと多孔質吸着材料を担持さ
せたハニカムフィルタ）３は、以下の手順で作製したも
のを用いる。酸化チタン（石原産業（株）製ＳＴ−０
１），無機バインダ（テルニツ工業（株）製），銅イオ
ン交換ゼオライト，イオン交換水を混合し、アルミナボ
ールを入れたボールミルで２時間混合する。この混合液
にアルミ製のハニカムフィルタ（２００セル／ｉｎｃｈ
²）を浸漬させ、引き上げてから１００℃で乾燥した
後、高温炉（２００℃〜４００℃）で、１時間加熱焼結
させる。また、光触媒作用を起こさせるために照射する
４００（ｎｍ）以下の波長を含む近紫外光を発生する光
源としてブラックライトＦＬ６ＢＬを用いる。

【００２３】そして、消臭フィルタとして用いるフタロ
シアニン担持消臭ネット８とフタロシアニン担持ハニカ
ム２を構成する要素であるフィルタ遷移金属キレート化
合物は、水酸化カリウムを溶かしたアルカリ水溶液に１
％濃度になるようにオクタカルボキシ鉄フタロシアニン
を加えて溶液を調製した。フタロシアニン担持消臭ネッ
ト８については、この調整された溶液に多孔質性ナイロ
ンネットを浸漬させた後、引き上げ、希塩酸溶液に浸漬
することによって中和した。さらに、これを風乾し、オ
クタカルボキシフタロシアニン鉄を担持したこの消臭ネ
ット８を作製した。また、もう一方のフタロシアニン担
持ハニカム２についても、鉄フタロシアニンを担持する
という点で上記と同様で、調整された溶液にセラミック
製ハニカムフィルタを浸漬させ、さらに塩酸で中和して
作製した。

【００２４】これらのフィルタを、図１に示すような構
成にして空気清浄機の構成部材として取り付けた後、評
価用ボックス（１メートル立方のアクリル樹脂製）内に
設置し、その性能試験を行い、この消臭・集塵フィルタ
の消臭効果を確かめた。この時の空気清浄機の運転条件
は、風量３（ｍ³／ｍｉｎ）に設定し、評価用ボックス
内を温度２５℃，湿度６０％の一般的な家屋の雰囲気に
調整し、ＪＥＭ１４６７に基づき、タバコ５本を燃焼さ
せ、３０分後の残存濃度を測定することとし、これを実
行した。また、この評価用ボックス内のガス濃度の測定
にあたっては、ＪＥＭ１４６７に基づきガス検知管を用
いて、アンモニア，酢酸，アセトアルデヒドの濃度を測
定した。トータル除去率についても、ＪＥＭ１４６７に
準拠した計算式［（アンモニア除去率＋２×アセトアル
デヒド除去率＋酢酸除去率）／４］によって求めた。

【００２５】同じ条件で、上記空気清浄機のフィルタ構
成からフタロシアニン担持ハニカムフィルタ２、光触媒
フィルタ（酸化チタンと多孔質吸着材料を担持させたハ
ニカムフィルタ）３を省いた従来型についても、同様に
測定を行った。性能試験の結果は、本実施例によるトー
タル除去率（上記計算式による）は９８％と高く、従来
型よりも優れていた。また、消臭寿命（繰り返し耐久性
能）も長くなることが分かった。さらに、電源が切れた
状態でも、一旦吸着したが分解されない臭気が脱離し装
置の外に放出されるということはなく、臭気は感じられ
なかった。

【００２６】＜第２の実施例＞次に、図２に示す実施形
態の空気清浄機について説明する。図２における消臭・
消塵フィルタ中の光触媒フィルタ（酸化チタンと多孔質
吸着材料を担持させたハニカムフィルタ）３は、第１の
実施例の場合と同じ手順で作製した光触媒ハニカムフィ
ルタを用いた。本実施例では、消臭・消塵フィルタ中の
フタロシアニン担持消臭ウレタンフィルタ９として、鉄
フタロシアニン錯体を水溶性アクリル接着剤に溶かした
エマルジョン液をウレタンフォーム表面に塗布し、これ
を加熱硬化させて作製したものを用いた。

【００２７】これらのフィルタを、図２に示すような構
成にして空気清浄機の構成部材として取り付けた後、評
価用ボックス（１メートル立方のアクリル樹脂製）内に
設置し、その性能試験を行い、この消臭・集塵フィルタ
の消臭効果を確かめた。性能試験における空気清浄機の
運転条件，評価方法は、上記した第１の実施例と同じ運
転条件に調整し、得た実験結果を同じ方法によって評価
した。本実施例の構成による空気清浄機の試験結果は、
トータル除去率が上記した第１の実施例よりも高く、電
源を切った状態でも臭気分子の再放出による臭いを感じ
ることはなかった。

【００２８】

【発明の効果】本発明によると、従来の吸着物質や集塵
フィルタにより集塵、吸着した場合に起きる集塵、吸着
した臭気が消臭処理をされないままで残され、それが室
内に再放出されて臭いがする問題、また、空気清浄機の
電源が入っていない場合に光触媒が働かないため起き
る、未処理のまま残されている臭気分子が集塵フィルタ
や光触媒フィルタから脱離し、室内に放出されるという
問題のいずれも生じることが無くなるため、臭いの再放
散が起こらず、より効果的かつ安定的に脱臭と集塵の両
方の機能を発揮することが出来る消臭・消塵フィルタと
それを備えた空気清浄機が実現できる。また、本発明の
消臭・消塵フィルタは、上記した利点に加えて、フィル
タ寿命が長いため、煩雑にフィルタ交換する必要がない
ことから、ユーザに快適な居住環境を提供する事に貢献
し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による消臭消塵フィルタを空気清浄機に
適用した一実施形態を説明するための概略構成図であ
る。

【図２】本発明による消臭消塵フィルタを空気清浄機に
適用した他の実施形態を説明するための概略構成図であ
る。

【符号の説明】

１…空気吹き出し口、２…フタロシアニン担持ハニカム
フィルタ、３…光触媒フィルタ（酸化チタンと多孔質吸
着材料を担持させたハニカムフィルタ）、４…紫外線ラ
ンプ、５…送風機、６…高効率粒子除去フィルタ（ヘパ
フィルタ）、７…空気取り入れ口、８…フタロシアニン
担持消臭ネット、９…フタロシアニン担持消臭ウレタン
フィルタ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 薫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 和辻 徹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Ｆターム(参考） 4C080 AA05 AA07 AA10 BB02 CC02 CC08 CC12 HH05 JJ05 KK08 LL03 LL10 MM02 MM04 MM19 NN28 QQ11 QQ17 QQ20 4D012 CA09 CB03 CB05 CD10 CG01 CH01 CH05 4D058 JA13 JA14 JB06 JB14 JB18 JB28 SA01 TA02 TA03 TA06 TA07

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 臭気物質の分解触媒として働く光励起触
   媒と臭気物質を吸着する吸着剤とを担持した第１の消臭
   フィルタと、臭気物質の分解触媒として働く遷移金属キ
   レート化合物を担持した第２の消臭フィルタと、高効率
   粒子除去フィルタとを有した消臭・消塵フィルタ。
2. 【請求項２】 請求項１記載の消臭・消塵フィルタにお
   いて、 前記第１の消臭フィルタを前記光励起触媒として用いる
   酸化チタンと前記臭気吸着剤として用いるゼオライト等
   の多孔質セラミック材料とを混合して成るものとしたこ
   とを特徴とする消臭・消塵フィルタ。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の消臭・消塵フィル
   タにおいて、 前記第２の消臭フィルタをナイロンネット，発泡ウレタ
   ン，ハニカムフィルタの少なくとも１つに前記遷移金属
   キレート化合物を担持して成るものとしたことを特徴と
   する消臭・消塵フィルタ。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか１記載の消臭
   ・消塵フィルタにおいて、 前記遷移金属キレート化合物を遷移金属フタロシアニン
   誘導体としたことを特徴とする消臭・消塵フィルタ。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４のいずれか１記載の消臭
   ・消塵フィルタにおいて、 前記高効率粒子除去フィルタとしてヘパフィルタ及び／
   又はウルパフィルタを用いたことを特徴とする消臭・消
   塵フィルタ。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５のいずれか１記載の消臭
   ・消塵フィルタにおいて、 前記光励起触媒を励起させる光を発生する光源を有した
   ことを特徴とする消臭・消塵フィルタ。
7. 【請求項７】 請求項１乃至６のいずれか１記載の消臭
   ・消塵フィルタと該消臭・消塵フィルタに空気を流通さ
   せるための手段とを備えて成る空気清浄機。