JP2005218092A - ラウドスピーカ列システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、コンパクトなラウドスピーカ構成を提供するマルチチャンネル・ラウドスピーカシステム及びディジタル信号処理領域において作動するフィルター設計方法論である。更に、ラウドスピーカシステムはさまざまな物理的な大きさのドライバを含むように設計することができ、垂直および水平の両平面における広い領域に対して前述の一定の指向性を達成することができる。
【選択図】 図1
Description
オーディオ周波数範囲における高品質のラウドスピーカは、一般に可聴周波帯域に対する専用部品を使った複数の特殊ドライバを使用する、例えば、ツイター(一般に2kHz〜20kHz)と、中音域ドライバ(一般に200Hz〜5kHz)と、ウーファー(一般に20Hz〜1kHz)である。放散された音響の波長と比較し得る専門ドライバの物理的寸法に起因する必要な間隔を開ける必要性のために、ドライバの音響出力は、ラウドスピーカに対して垂直な1つのライン上だけで(通常いわゆる音響中心で)、意図した平面の、周波数から独立した応答に集約される。その軸外では、周波数応答は、ドライバから空間中の想定された点まで音波が到達する経路長が異なることにより引き起こされる干渉によって多少歪められる。歴史上、円滑な軸外応答を有し、大空間に対する制御された音場を有するラウドスピーカを作り上げるための多くの試みがなされた。
例えば、D’Appolitoはマルチウェイ・ラウドスピーカのロービングエラー(lobing errors)を除去するために幾何学的な方法(即ち、鉛直軸に沿って対称的に配置した中央ツイター及び2つのウーファーを用いた構成)を提案した。数人のラウドスピーカ製造者は、その方法を採用し、更に1つまたは2つの中央ツイターの周辺に対称的に構成された中音域ドライバ及びウーファーの配列を用いてそれを拡張さえした。D’Appolitoが設計し、D’Appolitoの手法を採用した製造業者らは、パッシブ(passive)あるいはアナログクロスオーバー(analog crossover)回路もしくはディジタル領域でアナログフィルターを代行(emulate)するディジタルフィルターを利用する。アナログあるいはパッシブクロスオーバー回路は、必然的に位相歪を導入する。更に、この設計によって、間隔をあけることは最適でなく、一般的に、理想的な滑らかな応答から軸外逸脱を完全に避けるには大きすぎる結果となる。
更にもう1つの代替において、Van der Walは対数的に間隔を置いて配置されたトランスジューサ配列が、非常によく制御された指向性(1次元において広い周波数範囲を通じてほぼ一定である)を達成し得ることを示唆している。この技術の若干の実施形態は、米国特許第6,128,395号に記載されている。前述の技術と同様に、この設計技法は制約を受けている。なぜなら、(i)対数間隔は、一定の公式だけに従って定められ、(ii)フィルター設計は、特定の場合に有効なだけであり、(iii)実際の間隔が対数間隔から逸脱する場合、重大なエラーが発生し得て、それは、ドライバの物理的な大きさ、あるいは設計の制約条件に起因して不可避であり得るからである。更に、この設計は、1種類のドライバ(即ち、フルレンジ・ドライバ)に制限され、パブリックアドレス(public address)システムに対する適用を制限している。
本発明は、単一の、コンパクトな、線配列ラウドスピーカから高品質の音響を作り出すことができるマルチウェイ・ラウドスピーカ・スピーカシステムであり、それは、典型的な左右及び前後のサラウンドサウンド・チャンネル及び中央チャンネルを有する従来のサラウンドサウンド娯楽システムで利用することが可能である。
該中央ドライバに関するx軸とy軸の両軸に関し該ラウドスピーカに沿って対称に設置された中央ドライバとサイズの違う少なくとも2つのドライバを有する該ラウドスピーカと、
少なくとも1つのパワーD/A変換器からディジタル出力信号をそれぞれ受信する中央ドライバに関し対称に設置されている、該中央ドライバ及び該2つのドライバと、
少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通してフィルターを掛けられているディジタル出力信号と、を備える。
該基点に関し対称に位置する少なくとも2つの中音域ドライバであって、該中央ツイターよりサイズの大きい該少なくとも2つの中音域ドライバと、
該少なくとも2つの中音域ドライバよりサイズの大きな、少なくとも2つのウーファーであって、該中央ツイターから該少なくとも2つの中音域ドライバよりもより遠くに位置し、該基点に関し対称に配置された少なくとも2つのウーファーと、を備え、
該中央ツイターと、少なくとも2つの中音域ドライバと、少なくとも2つのウーファーとは、少なくとも1つのパワーD/A変換器よりディジタル出力信号を受信し、該ディジタル出力信号は、少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通じフィルターを掛けられている。
一つの実施形態では、前記中央ツイターに関し対称的に配置され、前記中央ツイターと前記少なくとも2つの中音域ドライバとの間に位置する、少なくとも2つの追加ツイターを、更に含む。
少なくとも2つの追加ツイターであって、該少なくとも2つの追加ツイターの1つは、該中央ツイターのそれぞれの側に位置する少なくとも2つの追加ツイターと、
少なくとも2つの中音域ドライバであって、該少なくとも2つの中音域ドライバの1つは、該少なくとも2つの追加ツイターのそれぞれの側に位置する少なくとも2つの中音域ドライバと、
少なくとも2つのウーファーであって、該少なくとも2つのウーファーの一つは、該少なくとも2つの中音域ドライバのそれぞれの側に位置する少なくとも2つのウーファーとを更に備え、
該少なくとも1つの中央ツイターと、少なくとも2つの追加ツイターと、少なくとも2つの中音域ドライバと、該少なくとも2つのウーファーとは、それぞれ少なくとも1つのパワーD/A変換器よりディジタル出力信号を受信し、該ディジタル出力信号は、少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通じフィルターを掛けられている。
該初期のドライバ位置を決めること、
該システムの該初期指向性目標関数を設定すること、
該初期指向性目標関数に基づき費用最小化関数を適用すること、および
該システムの各フィルターに対する線形位相フィルター係数を演算すること、を包含する。
該調整されたドライバ初期位置に基づきドライバの新規初期位置を確立すること、および
該ドライバの新規初期位置に基づき前記コスト最小化関数を再適用すること、を更に備える。
本発明は、以下の図面を参照すると良く理解できる。図中の要素は必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに発明の原理がはっきりと分かるように強調されている。更に、図中では、異なる図の全体にわたって対応する部分に同種の参照数字が割当てられている。
(i)第1パワーD/A変換器103に接続している中央ツイター102、(ii)第2パワーD/A変換器105に接続している2個の付加的ツイター104及び106、(iii)第3パワーD/A変換器107に接続している2個の中音域ドライバ108及び110、(iv)第4パワーD/A変換器109に接続している2個の中音域ドライバ112及び114、(v)第5パワーD/A変換器111に接続している2個のウーファー116及び118及び(vi)第6パワーD/A変換器113に接続している4つのウーファー120、122、124及び126。各々の増幅器に対するラウドスピーカ間の接続は、マルチウェイ・ラウドスピーカの異なる方向を示す。このように、ラウドスピーカは単チャンネルマルチウェイ・ラウドスピーカとして設計し得る。
(Nq=5):q=[0,10,20,30,40]°、
ほとんどの場合、それは2個の角度だけ、すなわち(Nq=2)で指向性を特定するのに十分であり得る。この場合、目標とされた指向性は、外側の角度で決定され得る、例えば、40度、及び0度(軸上でゼロ指向性特定)即ちq=[0,40]°である。
Copt(n,f)=0、f>fo、 f<fu
は達成されねばならず、また特定のドライバnの特性に依存している。例えば、ウーファーの場合上側の作動限界は、fo=lkHzであり、ツイターの場合下側の作動限界は、fu=2kHzであり、中音域ドライバに対しては、fu=300Hz、fo=3kHzであり得た。
Δt=p/c・sinα、(p=ドライバ座標、c=345m/秒)
ここにおいて、主音波ビーム(代替として主軸に対して垂直である)は、角度αで所望の方向に向けることができる。
102 中央ツイター
103 第1パワーD/A変換器
104、106 付加的ツイター
105 第2パワーD/A変換器
107 第3パワーD/A変換器
108、110 中音域ドライバ
109 第4パワーD/A変換器
111 第5パワーD/A変換器
112、114 中音域ドライバ
113 第6パワーD/A変換器
116、118 ウーファー
120、122、124、126 ウーファー
128、130、132、134、140、142、148 区分室
136、138、144、146、150、152 セパレーター
154 ハウジング
Claims (20)
- 該ラウドスピーカのx軸とy軸のほぼ交差する位置に設置され1つの中央ドライバと、
該中央ドライバに関するx軸とy軸の両軸に関し該ラウドスピーカに沿って対称に設置された中央ドライバとサイズの違う少なくとも2つのドライバを有する該ラウドスピーカと、
少なくとも1つのパワーD/A変換器からディジタル出力信号をそれぞれ受信する中央ドライバに関し対称に設置されている、該中央ドライバ及び該2つのドライバと、
少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通してフィルターを掛けられているディジタル出力信号と、
を備える、ラウドスピーカ。 - 前記中央ドライバはツイターである、請求項1に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つのドライバはウーファーである、請求項1に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つのドライバは中音域ドライバである、請求項1に記載のラウドスピーカ。
- 前記中央ドライバから、前記少なくとも2つのドライバより更に遠い点に位置する少なくとも2つの追加ドライバを更に備える、請求項1に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つの追加ドライバはウーファーである、請求項5に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つのドライバはツイターであり、前記ラウドスピーカは更に少なくと2つの追加トランスジューサを含み、前記中央ドライバと少なくとも2つのドライバは、前記中央ドライバに関し対称である前記2つの追加トランスジューサの間に位置する、請求項2に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つの追加トランスジューサは、中音域スピーカである、請求項7に記載のラウドスピーカ。
- 前記少なくとも2つの追加トランスジューサは、ウーファーである、請求項7に記載のラウドスピーカ。
- 基点として設計されたラウドスピーカ上の1点に位置する中央ツイターと、
該基点に関し対称に位置する少なくとも2つの中音域ドライバであって、該中央ツイターよりサイズの大きい該少なくとも2つの中音域ドライバと、
該少なくとも2つの中音域ドライバよりサイズの大きな、少なくとも2つのウーファーであって、該中央ツイターから該少なくとも2つの中音域ドライバよりもより遠くに位置し、該基点に関し対称に配置された少なくとも2つのウーファーと、を備え、
該中央ツイターと、少なくとも2つの中音域ドライバと、少なくとも2つのウーファーとは、少なくとも1つのパワーD/A変換器よりディジタル出力信号を受信し、該ディジタル出力信号は、少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通じフィルターを掛けられている、ラウドスピーカ。 - 前記中央ツイターに関し対称的に配置され、前記中央ツイターと前記少なくとも2つの中音域ドライバとの間に位置する、少なくとも2つの追加ツイターを、更に含む、請求項10に記載のラウドスピーカ。
- 前記中央ツイターと、少なくとも2つの中音域ドライバと、前記少なくとも2つのウーファーとが、前記少なくとも2つの追加ウーファーの間に位置するように、前記ラウドスピーカの前記対向縁の近くに位置する少なくとも2つの追加ウーファーを、更に含む、請求項10に記載のラウドスピーカ。
- 少なくとも1つの中央ツイターと、
少なくとも2つの追加ツイターであって、該少なくとも2つの追加ツイターの1つは、該中央ツイターのそれぞれの側に位置する少なくとも2つの追加ツイターと、
少なくとも2つの中音域ドライバであって、該少なくとも2つの中音域ドライバの1つは、該少なくとも2つの追加ツイターのそれぞれの側に位置する少なくとも2つの中音域ドライバと、
少なくとも2つのウーファーであって、該少なくとも2つのウーファーの一つは、該少なくとも2つの中音域ドライバのそれぞれの側に位置する少なくとも2つのウーファーとを更に備え、
該少なくとも1つの中央ツイターと、少なくとも2つの追加ツイターと、少なくとも2つの中音域ドライバと、該少なくとも2つのウーファーとは、それぞれ少なくとも1つのパワーD/A変換器よりディジタル出力信号を受信し、該ディジタル出力信号は、少なくとも1つのディジタルFIRフィルターを通じフィルターを掛けられている、ラウドスピーカ。 - 線配列ラウドスピーカ・システムを設計する方法であって、
該初期のドライバ位置を決めること、
該システムの該初期指向性目標関数を設定すること、
該初期指向性目標関数に基づき費用最小化関数を適用すること、および
該システムの各フィルターに対する線形位相フィルター係数を演算すること、を包含する、方法。 - 前記初期ドライバ位置は、前記ラウドスピーカの前記基点に関する座標である、請求項14に記載の方法。
- 周波数点は、前記所定の初期指向性目標関数に基づく所定の周波数範囲を有する対数目盛に確立されている、請求項14に記載の方法。
- 前記費用極小化は、最低周波数から段階を追って増加始める、前記周波数点で適用された関数である、請求項14に記載の方法。
- 前記所望の性能基準値に対し費用極小化関数から得られる結果を確認するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
- 前記費用最小化関数から得られた結果が最適でない場合、前記ドライバの前記初期位置を調整すること、
該調整されたドライバ初期位置に基づきドライバの新規初期位置を確立すること、および
該ドライバの新規初期位置に基づき前記コスト最小化関数を再適用すること、を更に備える、請求項14に記載の方法。 - 前記フーリエ近似法が、前記線形位相フィルター係数を決定するために利用される、請求項14に記載の方法。
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