JP2009524963A - 音響再生 - Google Patents
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Abstract
音響システム8は、トランスデューサユニット1及び周波数マッピング装置2を有する。前記トランスデューサユニットは、トランスデューサ14のアレイを有する。前記周波数マッピング装置は、オーディオ入力信号Vinの周波数帯域を、前記トランスデューサユニットの共振周波数又はヘルムホルツ周波数などの、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数上にマッピングするよう構成される。前記トランスデューサユニット1は、前記トランスデューサユニット1のヘルムホルツ周波数を生成するために、前記周波数マッピング装置2に結合される専用トランスデューサ13を有してもよい。前記音響システムは、前記トランスデューサ14のアレイによって生成される音を操縦するよう構成される音響処理装置3を付加的に有してもよい。
Description
本発明は音響再生に関する。より詳細には、本発明は、低音域などの特定の可聴周波数帯域を、他の可聴周波数帯域に加えて、効率的に再生することが可能な音響システムに関する。
スピーカなどのオーディオトランスデューサは、限られた周波数帯域であって、前記限られた周波数帯域においては、音を或る最小音量レベルにおいて忠実に表現することが出来る限られた周波数帯域を持つことがよく知られている。ハイファイオーディオシステムは、一般的に、高周波帯域を再生するための相対的に小さいトランスデューサ(ツイータ)と、低周波帯域を再生するための相対的に大きいトランスデューサ(ウーファ)とを持つ。最低可聴周波数(ほぼ20乃至100Hz)を適切な音量レベルで再生するのに必要とされるトランスデューサユニット(即ち、トランスデューサが収容される筐体)は、かなりのスペースを占める。この理由のため、所謂サブウーファは、一般的に、別々のトランスデューサユニットに収容される。しかしながら、消費者は、多くの場合、コンパクトなオーディオセットの方を好み、コンパクトなオーディオセットは、必然的に、小さいトランスデューサユニットを持つ。更に、消費者は、多くの場合、サブウーファユニットを含む多数のトランスデューサユニットを、前記消費者の家の中に収容したがらない。
トランスデューサの大きさの問題を、「バーチャルピッチ(virtual pitch)」などの心理音響現象を用いて、解決することが提案されている。低周波信号成分の倍音(harmonics)を作成することによって、これらの信号成分を実際には再生せずに、このような信号成分の存在を示すことが可能である。しかしながら、この解決策は、低周波(「低音域」)信号成分を実際に生成することと取って代われるものではない。
国際特許出願公開番号第 WO 2005/027569号(フィリップス)は、スピーカなどのトランスデューサ用の駆動信号を生成するための装置を開示している。駆動信号は、トランスデューサの共振周波数とほぼ等しい周波数を持つ。トランスデューサを共振周波数で駆動することによって、低周波における非常に効率的な音響再生が達成され得る。しかしながら、或る共振周波数において高い音量レベルを達成するためには、トランスデューサの変位が、非常に大きくなり、場合によっては、極端に大きくなりさえすることが分かった。
本発明の目的は、従来技術のこれら及び他の問題を克服し、付加的なトランスデューサユニットを必要としない相対的に小さいトランスデューサユニットを用いて低音域などの特定の周波数帯域を効率的に再生することを可能にする音響システムを供給することにある。
従って、本発明は、トランスデューサユニットと、周波数マッピング装置とを有する音響システムであって、前記トランスデューサユニットが、トランスデューサのアレイを有し、前記周波数マッピング装置が、オーディオ入力信号の周波数帯域を、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数上にマッピングするよう構成される音響システムを供給する。
単一のトランスデューサユニット内に、トランスデューサのアレイ、即ち、少なくとも2個のトランスデューサを設けることによって、様々な周波数帯域を忠実に再生することが可能である。オーディオ入力信号の周波数帯域を、前記トランスデューサユニットが最大効率及び/又は最高感度を持つ周波数上にマッピングするよう構成される周波数マッピング装置を設けることによって、選択された周波数帯域の非常に効率的な再生が達成され得る。この結果、例えば、相対的に小さいトランスデューサユニットを用いて、低域周波数を非常に効率的に再生することが可能である。余分なスペースを占め、別々の配線を必要とし、コストを増大させる付加的なサブウーファは、本発明のシステムにおいては必要ない。
前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数は、前記トランスデューサ又はトランスデューサユニットの共振周波数であってもよく、好ましくは、前記共振周波数は、最高音圧レベルをもたらす。しかしながら、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数は、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数である方が好ましい。即ち、前記周波数マッピング装置は、好ましくは、オーディオ入力信号の周波数帯域を前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数上にマッピングするよう構成される。
本願においては、トランスデューサユニットは、1個以上のトランスデューサが収容される筐体を有すると理解され、トランスデューサは、スピーカなどの、音を再生するための装置であることに注意されたい。更に、周波数帯域の、トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数上へのマッピングは、欧州特許出願番号第EP 05108634.6号(出願人整理番号PH 000806 EP1)及び前記欧州特許出願から導き出されたあらゆる特許及び特許出願に、より詳細に記載されており、これにより、これらの全内容が本願に盛り込まれることに注意されたい。
2個又は3個以上のトランスデューサを有し得る前記トランスデューサのアレイは、指向性音(directional sound)を生成するのに有利に用いられ得る。従って、本発明の好ましい実施例においては、前記音響システムは、前記トランスデューサのアレイによって生成される音を操縦するよう構成される音響処理装置を更に有する。これは、前記音を前記システムの前記ユーザの方に向けることを可能にし、前記システムの前記トランスデューサユニットの位置決めをあまり重要ではなくさせる。
第1実施例においては、前記トランスデューサユニットの共振周波数又はヘルムホルツ周波数を生成するために、前記周波数マッピング装置に専用トランスデューサが結合される。この実施例においては、前記トランスデューサのアレイに加えて、前記ヘルムホルツ周波数を再生するための別個のトランスデューサが設けられ得る。この専用トランスデューサは、特にこの目的のために設計されてもよい。
第2実施例においては、前記トランスデューサユニットの共振周波数又はヘルムホルツ周波数を生成するために、前記周波数マッピング装置に前記トランスデューサのアレイが結合される。この実施例においては、前記共振又はヘルムホルツ周波数が前記トランスデューサのアレイによって再生されるので、前記専用トランスデューサは省かれ得る。前記第2実施例は、有利には、周波数マッピングされた信号とアレイ信号を合成するための合成ユニットを更に有する。
前記トランスデューサユニットの前記アレイは、少なくとも3個のトランスデューサ、好ましくは、少なくとも5個のトランスデューサを有し得る。より多数のトランスデューサ、例えば10個又は20個のトランスデューサも単一のトランスデューサユニット内にあり得る。
前記トランスデューサユニットは、トランスデューサ及び筐体しか含まなくてもよいが、有利な実施例においては、前記トランスデューサユニットに前記周波数マッピング装置及び前記音響処理装置が組み込まれる。従って、前記トランスデューサユニットは、付加的な構成要素の必要なしに、普通のオーディオ入力信号を受け取り、この信号を再生するかもしれない。
本発明は、更に、上で規定した前記音響システム用のトランスデューサユニットを供給する。トランスデューサのアレイを有し、更に、専用トランスデューサを有してもよい、このようなトランスデューサユニットは、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数を再生するよう構成される。前記トランスデューサユニットには、周波数マッピング装置及び/又は信号処理装置が組み込まれてもよい。
本発明は、トランスデューサのアレイを有するトランスデューサユニットを用いて音を再生する方法であって、オーディオ入力信号の周波数帯域を前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数上にマッピングするステップを有する方法も供給する。本発明の方法は、前記トランスデューサのアレイによって生成される音を操縦するステップを更に有し得る。
本発明は、更に、上で規定されているような方法を実行するためのコンピュータプログラム製品を供給する。コンピュータプログラム製品は、CD又はDVDなどのデータキャリアに記憶されるコンピュータ実行可能な命令のセットを有し得る。プログラム可能なコンピュータが、上で規定されているような方法を実行することを可能にする前記コンピュータ実行可能な命令のセットはまた、例えば、インターネットを介して、リモートサーバからダウンロード可能であり得る。
以下、添付図面において図示されている実施例を参照して、本発明を更に説明する。
図1において単なる非限定例として示されているトランスデューサユニット1は、第1開口端部11及び第2開口端部12を持つ細長い中空ボディ10を有する。示されている例においては、中空ボディ10は、基本的に、円形断面を持つ管状である。しかしながら、矩形、正方形、三角形、六角形、八角形などといった他の断面形状もあり得る。中空ボディ10内には、トランスデューサ13及び14が配設される。単一の第1トランスデューサ13は、低域周波数を再生する役割を果たす。低域周波数以外の全可聴周波数を再生する役割を果たし得る幾つかの第2トランスデューサ14は、音を向けるのに用いられ得るトランスデューサアレイを構成する。2個以上の第1トランスデューサ13が設けられてもよいことは理解されるであろう。同様に、第2トランスデューサ14の個数は、必ずしも5個でなく、2個から10個以上に及んでもよいが、音の操縦が必要とされない場合には、単一の第2トランスデューサ14で十分であるかもしれない。
本発明の重要な態様によれば、第1トランスデューサ13は、トランスデューサユニット1の共振周波数又はヘルムホルツ周波数などの、トランスデューサユニットが最も効率的である且つ/又は最も感度の高い周波数において動作するよう構成される。これは、少ない入力電力で高い音量レベルをもたらす。トランスデューサユニット1は、低音域において、好ましくは、約55Hzにおいて、共振又はヘルムホルツ周波数を持つよう設計されるが、例えば、45Hz、50Hz、60Hz又は70Hzもまた適している。
よく知られているヘルムホルツ周波数は、トランスデューサユニットにおいて、所謂反共振が起こる周波数であり、トランスデューサの最小エクスカーションをもたらすことに注意されたい。
本発明の重要な他の態様によれば、周波数帯域は、基本的に、共振又はヘルムホルツ周波数などの、トランスデューサユニットの最も効率的な周波数上にマッピングされる。これは、マッピングされた周波数帯域、好ましくは、低域周波数帯域を非常に効率よく再生することを可能にする。この周波数マッピングは、後で、図4及び5を参照してより詳細に説明する。
図2のトランスデューサユニット1は、垂直位置での使用のために構成されるよう示されている。スタンド15は、第2開口端部(図1における12)がふさがれないようにしてトランスデューサユニット1を支持するよう設けられる。図2の実施例においては、スタンド15は、リング状の台を有し、支持棒が、前記リング状の台から中空ボディ10の方へ延在し、台は、ボディ10よりわずかに大きい直径を持つ。この方法においては、安定した垂直位置が供給される。
図1の実施例は、逆に、水平位置、例えば、テレビ装置の前又は下において用いられるのにより適している。もちろん、図1の実施例もまた、必要に応じて適切な支持素子を具備し得る。
水平位置で用いられてもよく、又は適切なスタンドを用いて、垂直位置で用いられてもよい、図3の別の実施例においては、第2トランスデューサ14しか設けられておらず、第1トランスデューサ13は省かれている。この実施例は、後で、図7を参照してより詳細に説明する。
図1乃至3に示されている実施例においては、トランスデューサユニット1は、2つの開口端部を持つ。しかしながら、本発明は、このように限定されず、単一の開口端部しか持たない実施例も考えられ得る。端部12は閉鎖されることができ、これは、スピーカ13と、中空ボディ10の端部12との間に密閉チャンバをもたらす。他の例においては、場合によっては中空ボディ10の内部から見て外方に向いているスピーカ13が、端部12を閉鎖するように取り付けられ得る。中空ボディの内径は、一定である必要はなく、スピーカ13の近くで、大きくなり得る、従って、より大きいチャンバをもたらし得る。
上で言及されている周波数マッピングは、図4において図示されているような周波数マッピング装置2を用いて達成され得る。単なる非限定例として図4に示されている可聴周波数マッピング装置2は、バンドパスフィルタ21と、検出器22と、(随意の)ローパスフィルタ23と、乗算器24と、生成器25とを有する。フィルタ21は、(後で、図5を参照してより詳細に説明する)第1可聴周波数帯域Iに対応する通過帯域を持ち、従って、第1帯域以外の全周波数を取り除く。検出器22は、フィルタ21から受け取られる信号VFを検出する。検出器22は、好ましくは、それ自体は既知のピーク検出器であるが、それ自体は既知の包絡線検出器であってもよい。非常に経済的な実施例においては、検出器は、ダイオードによって構成されてもよい。
検出器22によって生成される信号VEは、第1帯域I(図5参照)内にある合成信号の振幅を表わす。乗算器24は、信号VE、又は随意のフィルタ13がある場合にはそのフィルタをかけられたバージョンVE'に、周波数fwを持つ信号V0を掛ける。この信号V0は、適切な生成器25によって生成され得る。乗算器24の(振幅変調)出力信号VMは、fwにほぼ等しい平均周波数を持つが、その振幅は、第1可聴周波数帯域I内V0に含まれる信号に依存する。生成器の周波数fwを変えることによって、平均周波数を変えることができ、それ故、第2可聴周波数帯域II(図5)を変えることが出来る。
可聴周波数マッピング装置2は、上で言及した国際特許出願公開番号第WO 2005/027568号により詳細に記載されており、これにより、国際特許出願公開番号第WO 2005/027568号の全内容は本願に盛り込まれる。
可聴周波数帯域の例示的な分布が、図5に概略的に図示されている。この非限定例においては、20Hzから100Hzまでにわたる第1周波数帯域Iが示されている。オーディオ入力信号(図4におけるVin)のこの第1周波数帯域Iは、本例においては60Hzを中心とする第2周波数帯域II上にマッピングされる。(図4における変調信号VMの)第2周波数帯域IIは、第1周波数帯域Iより狭く、第1周波数帯域I内に含まれることが分かる。
本発明によれば、第1トランスデューサ(図1及び2における13)は第2周波数帯域IIを受け取る一方で、第2トランスデューサ14では第3周波数帯域IIIが受け取られる。更に、第2周波数帯域IIは、トランスデューサユニットが最も効率的である周波数、例えば、トランスデューサユニット(図1乃至3における1)の共振周波数、好ましくはヘルムホルツ周波数を含む。第2周波数帯域IIはこの最大効率周波数を中心とするのが好ましい。周波数マッピング装置2によって第2周波数帯域IIが生成され、用いられる最大効率周波数がトランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数である場合には、ヘルムホルツ周波数fHは、好ましくは、生成器の周波数fwとほぼ等しい。数学的に表現すれば、
である。
第3周波数帯域IIIは、図5の例においては、100Hzから上に広がる。この第3周波数帯域は、第2トランスデューサ14(図1乃至3参照)によって再生される。従って、第1周波数帯域Iは、より狭い周波数帯域II上にマッピングされ、第1トランスデューサ13(図1及び2)によって再生される一方で、第3周波数帯域IIIは第2トランスデューサ14によって再生される。図3の実施例においては、第2周波数帯域IIも第2トランスデューサ14によって再生されることに注意されたい。
図5の例においては、周波数帯域Iと周波数帯域IIIとの間に重複部分はなく、少なくとも−3dBレベルなどの或る振幅レベルにおいてはない。しかしながら、本発明は、このように限定されず、いくらかの重複部分は生じてもよく、有利でさえあるかもしれない。しかしながら、一般的に、第2周波数帯域IIと第3周波数帯域IIIとの間では、如何なる重複部分が生じるのも防止される。
本発明の特徴は、図6において概略的に示されている音響システム8において具体化される。示されている非限定例においては、音響システム8は、トランスデューサユニット1と、周波数マッピング(FM)装置2と、音響処理(SP)装置3とを有する。音響システム8は、音源(CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MP3プレーヤ、インターネット端末、ラジオチューナ)、1個以上の増幅器及び理解しやすいように示されていない他のユニットなどの他の装置を有してもよい。
図6の周波数マッピング装置2は、図4の周波数マッピング装置2に相当してもよく、好ましくは、トランスデューサユニット1の共振周波数f0又はヘルムホルツ周波数fH上にマッピングされるべき周波数帯域(図5における第1周波数帯域I)を選択するために、入力信号Vinにバンドパスフィルタをかけるためのバンドパスフィルタ(図4における21)を含む。周波数マッピング装置2の出力信号VMは、信号Vinに依存してヘルムホルツ周波数を生成するために第1トランスデューサ(一般的にはスピーカ)13に供給される。
増幅器及び/又は1つ以上のフィルタを有し得る音響処理装置3は、入力信号VSを受け取り、信号Vin及び幾つかの信号x1、x2、…、xnを出力する。信号x1、…、xnの各々は、トランスデューサユニット1のトランスデューサ(一般的にはスピーカ)14に供給される。信号Vinは、周波数マッピング(FM)ユニット2によって受け取られ、信号VMに変換され、前記信号VMは、トランスデューサユニット1の第1トランスデューサ13に供給される。
音響処理装置3は、指向性音信号を生成するための音方向ユニットを有してもよい。即ち、(例えば適切な相対遅延を差し込むことによって)合成音が、トランスデューサ1によって再生される場合に、トランスデューサユニットに対して或る制御された方向を持つようにして、信号VSから、信号x1、…、xnが導き出される。遅延和ビームフォーミングはよく知られており、B.D. van Veen及びK.M. Buckleyによる論文「Beamforming: A versatile approach to spatial filtering」IEEE ASSP Magazine, pp. 4-24, Vol. 5, No. 2, April 1988が参照され、これにより、前記論文の全内容が本願に盛り込まれる。
入力信号VSは、単一チャンネル(モノラル)信号に限定されず、この信号は、ステレオ信号又は5.1信号などの多チャンネル信号であってもよいことは理解されるであろう。音響システム8は、2個以上のトランスデューサユニット1、例えば、2個、3個、4個又は5個のこのようなユニットを含んでもよい。本発明の音響システムにおいては、(より低い)低音がトランスデューサユニット1によって満足なレベルで再生され得るので、別個のサブウーファユニットを設けることは必要とされない。
図6の音響システム8は、図1及び2に従うトランデューサユニット1であって、前記トランスデューサユニット1内に第1トランスデューサ13があるトランスデューサユニット1と共に使用するために設計されている。本発明によれば、第1トランスデューサ13は、トランスデューサユニットの共振周波数、好ましくはヘルムホルツ周波数といった、トランスデューサユニットの最大効率周波数において動作される。図7において図示されている音響システムの別の実施例8'は、図3のトランデューサユニット1'であって、前記トランスデューサユニット1'内に第1トランスデューサ13がないトランスデューサユニット1'と共に使用するために設計されている。
図7の例示的な音響システム8'は、トランスデューサユニット1'と、周波数マッピング(FM)装置2と、音響処理(SP)装置3と、合成ユニット5とを有する。音響システム8'は、音源(CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MP3プレーヤ、インターネット端末、ラジオチューナ)、1個以上の増幅器及び理解しやすいように示されていない他のユニットなどの付加的な装置を有してもよい。
合成ユニット5は、各々、周波数マッピング(FM)ユニット2によって出力される信号VMと、音響処理(SP)ユニット3によって出力される信号xi(i=1…n)とを受け取り、各々の合成された信号が、各々、(第2)トランスデューサ14に出力される。それに応じて、トランスデューサ14の各々は、個々の信号xi及び信号VMを再生する。信号xiに対して信号VMの利得を制御するために利得制御ユニット(図示せず)が設けられてもよい。単一の(第2)トランスデューサ14しか用いられない場合には、音響処理装置3は、単純な接続部に置き換えられてもよく、従って、信号Vin及びx1をVSと同一にする。
本発明は、共振又はヘルムホルツ周波数において動作するよう設計されるトランスデューサユニットは、付加的な可聴周波数を再生するための1個以上の付加的なトランスデューサを有利に含み得るという洞察に基づいている。本発明は、複数の付加的なトランスデューサは、音を或る一定の方向に向けることを可能にするという他の洞察により利する。
本発明は、磁石、コイル及びコーンを持つ従来の電磁スピーカに限定されず、静電スピーカなどの他のオーディオトランスデューサにも適用され得る。
本願において用いられている如何なる用語も本発明の範囲を限定するよう解釈されるべきでないことに注意されたい。とりわけ、「有する」及び「有している」という用語は、特に言及されていない如何なる要素も排除するよう意図されてはいない。単一の(回路)素子は、多数の(回路)素子又はそれらの同等物で置換され得る。
本発明は、上で示されている実施例には限定されず、添付する請求項において規定されているような本発明の範囲から外れない多くの修正及び付加がなされ得ることは、当業者には理解されるであろう。
Claims (15)
- トランスデューサユニット及び周波数マッピング装置を有する音響システムであって、前記トランスデューサユニットが、トランスデューサのアレイを有し、前記周波数マッピング装置が、オーディオ入力信号の周波数帯域を、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数上にマッピングするよう構成される音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数が、前記トランスデューサユニットの共振周波数である音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数が、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数である音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサのアレイによって生成される音を操縦するよう構成される音響処理装置を更に有する音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数を生成するために、前記周波数マッピング装置に専用トランスデューサが結合される音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数を生成するために、前記周波数マッピング装置に前記トランスデューサのアレイが結合される音響システム。
- 請求項6に記載の音響システムであって、周波数マッピングされた信号と、アレイ信号を合成するための、合成ユニットを更に有する音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、前記トランスデューサユニットの前記アレイが、少なくとも3個のトランスデューサ、好ましくは、少なくとも5個のトランスデューサを有する音響システム。
- 請求項4に記載の音響システムであって、前記周波数マッピング装置及び前記音響処理装置が、前記トランスデューサユニットに組み込まれる音響システム。
- 請求項1に記載の音響システムであって、少なくとも2個のトランスデューサユニットと、増幅装置とを有する音響システム。
- トランスデューサのアレイを有するトランスデューサユニットを用いて音を再生する方法であって、オーディオ入力信号の周波数帯域を、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数上にマッピングするステップを有する方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数が、前記トランスデューサユニットの共振周波数である方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記トランスデューサユニットが最大効率を持つ周波数が、前記トランスデューサユニットのヘルムホルツ周波数である方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記トランスデューサのアレイによって生成される音を操縦するステップを更に有する方法。
- 請求項11に記載の方法を実行するコンピュータプログラム。
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