JP2005217381A - 半導体発光装置とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体発光素子の構成半導体層数を増加することなく、簡潔な構造により、サイリスタを作り込む。
【解決手段】同一基体3上に、第1導電型の第1クラッド層4と、活性層5と、第2導電型の第2クラッド層6とを少なくとも有する第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子1と、第1導電型の第1クラッド層14と、活性層15と、第2導電型の第2クラッド層16とを少なくとも有する第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子2と、第1の半導体発光素子1の少なくとも第1導電型の第1クラッド層4と、活性層5と、第2導電型の第2クラッド層6と、第2の半導体発光素子2の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層14と、活性層15と、第2導電型の第2クラッド層16とが積層されて形成されたサイリスタ構造部20とを構成半導体層数を増加することなく、簡潔な構造により、また特段の製造方法によることなく作り込む。
【選択図】図1
【解決手段】同一基体3上に、第1導電型の第1クラッド層4と、活性層5と、第2導電型の第2クラッド層6とを少なくとも有する第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子1と、第1導電型の第1クラッド層14と、活性層15と、第2導電型の第2クラッド層16とを少なくとも有する第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子2と、第1の半導体発光素子1の少なくとも第1導電型の第1クラッド層4と、活性層5と、第2導電型の第2クラッド層6と、第2の半導体発光素子2の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層14と、活性層15と、第2導電型の第2クラッド層16とが積層されて形成されたサイリスタ構造部20とを構成半導体層数を増加することなく、簡潔な構造により、また特段の製造方法によることなく作り込む。
【選択図】図1
Description
本発明は、互いに異なる波長光を発生する少なくとも2種以上の半導体発光素子、例えば半導体レーザ、発光ダイオード等の半導体発光素子を有する半導体発光装置とその製造方法に関し、その半導体発光素子の静電破壊、過電流よる破壊防止を図り、その破壊強度を飛躍的に改善する。
例えば半導体レーザ素子を有する半導体発光装置においては静電破壊、すなわち静電許容度が問題となる。
静電破壊は、半導体レーザ自体のショートと、瞬間的発光強度の増加による光出射端面の破壊とがある。
そして、一般に低消費電力、高効率等レーザの性能向上を目指した場合、静電許容度は低下する傾向にある。これは、しきいキャリア密度Jthの低下や、微分量子効率の向上によって、同等の静電気が発生した場合の半導体レーザに対するダメージが大きくなると考えられている。
上述した端面破壊については、この端面構造における光の集中を緩和するいわゆる窓構造とすることがなされるが、この破壊を含めて静電破壊を回避して静電許容度を高めるために、通常は、コンデンサや、ダイオード、およびサイリスタなどの保護素子を外部に接続する方法がとられている。
しかしながら、この場合、組立て工数、部品数の増加等によるコストの増加、大型化等の問題がある。
静電破壊は、半導体レーザ自体のショートと、瞬間的発光強度の増加による光出射端面の破壊とがある。
そして、一般に低消費電力、高効率等レーザの性能向上を目指した場合、静電許容度は低下する傾向にある。これは、しきいキャリア密度Jthの低下や、微分量子効率の向上によって、同等の静電気が発生した場合の半導体レーザに対するダメージが大きくなると考えられている。
上述した端面破壊については、この端面構造における光の集中を緩和するいわゆる窓構造とすることがなされるが、この破壊を含めて静電破壊を回避して静電許容度を高めるために、通常は、コンデンサや、ダイオード、およびサイリスタなどの保護素子を外部に接続する方法がとられている。
しかしながら、この場合、組立て工数、部品数の増加等によるコストの増加、大型化等の問題がある。
これに対して、半導体発光素子を構成する基板に、保護回路を構成するサイリスタを作り込む構成の提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
一方、例えばCD(Compact Disc)とDVD(Digital Versatile Disc)等の双方に対して記録または/および再生を行う装置においては、CD用光源としての近赤外(780nm帯)の光を発生する半導体レーザと、DVD用光源として赤色(650nm帯)の光を発生する半導体レーザとを搭載する。
この場合、特に650nm帯の半導体レーザにおいて、上述した破壊強度の低さが問題となる。
特開平5−67849号公報。
一方、例えばCD(Compact Disc)とDVD(Digital Versatile Disc)等の双方に対して記録または/および再生を行う装置においては、CD用光源としての近赤外(780nm帯)の光を発生する半導体レーザと、DVD用光源として赤色(650nm帯)の光を発生する半導体レーザとを搭載する。
この場合、特に650nm帯の半導体レーザにおいて、上述した破壊強度の低さが問題となる。
本発明の目的とするところは、2種以上の波長の光、例えば上述したCD用光源の半導体レーザ、DVD用光源の半導体レーザが設けられる半導体発光装置において、目的とする半導体発光素子の構成半導体層数を増加することなく、簡潔な構造により、また特段の製造方法によることなく、サイリスタを作り込むことができるようにした半導体発光装置とその製造方法を提供するものである。
本発明による半導体発光装置は、同一、すなわち共通基体上に、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とを少なくとも有する第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子と、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とを少なくとも有する第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子と、上記第1の半導体発光素子の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層と、上記第2の半導体発光素子の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とが積層されて形成されたサイリスタ構造部とを有することを特徴とする。
また、本発明は、上述した本発明による半導体発光装置において、上記第1の半導体発光素子が、近赤外発光のCD(Compact Disc)用光源の半導体レーザであり、上記第2の半導体発光素子が、赤のDVD(Digital Versatile Disc)用光源の半導体レーザであることを特徴とする。
また、本発明による半導体発光装置の製造方法は、基体上の一部の領域に、第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子を構成する少なくとも第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とをエピタキシャル成長して第1のエピタキシャル成長層を形成する第1のエピタキシャル成長工程と、上記基体上の、上記第1のエピタキシャル成長層上と、該第1のエピタキシャル成長層が形成されていない領域とに、第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子を構成する少なくとも第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とをエピタキシャル成長して第2のエピタキシャル成長層を形成する第2のエピタキシャル成長工程と、上記第1および第2のエピタキシャル成長層の積層部の一部の領域において、上記第2のエピタキシャル成長を選択的に除去する工程とを有し、上記第2のエピタキシャル成長層が除去された第1のエピタキシャル成長層による領域によって、上記第1の波長の発光がなされる上記第1の半導体発光素子を構成し、上記第1および第2のエピタキシャル成長層の積層部によってサイリスタ構造部を構成し、上記基体上の上記第1のエピタキシャル成長層との積層によらない第2のエピタキシャル成長層の形成部において、上記第2の波長の発光がなされる上記第2の半導体発光素子を構成することを特徴とする。
また、本発明による半導体発光装置の製造方法は、上述した本発明による半導体発光装置の製造方法において、上記第1の半導体発光素子が、近赤外発光のCD用光源の半導体レーザであり、上記第2の半導体発光素子が、赤のDVD用光源の半導体レーザであることを特徴とする。
上述の本発明による半導体発光装置によれば、少なくとも2つの半導体発光素子を構成する半導体層、すなわち第1の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層−第2の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層の積層によってサイリスタ構造が構成されることから、特段の半導体層を設けることなく、サイリスタを作り込むことができる。
したがって、このサイリスタと、例えば静電破壊防止を必要とする半導体発光素子とを並列接続することによって、サイリスタのオン電圧以上の電圧が印加されたとき、サイリスタがオンすることから、これに電流がバイパスされ、目的とする半導体発光素子の破壊を防止することができる。
そして、本発明製造方法によれば、この構成によるサイリスタを、単に共通の基体に形成する2種の波長の半導体レーザを構成する各半導体層、すなわち第1の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層の第1のエピタキシャル成長層と、第2の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層のエピタキシャル成長工程と、その一部を除去する工程のみで形成することから、特段の工程、技術等を用いることなく、上述した本発明による半導体発光装置を構成することができるものである。
したがって、このサイリスタと、例えば静電破壊防止を必要とする半導体発光素子とを並列接続することによって、サイリスタのオン電圧以上の電圧が印加されたとき、サイリスタがオンすることから、これに電流がバイパスされ、目的とする半導体発光素子の破壊を防止することができる。
そして、本発明製造方法によれば、この構成によるサイリスタを、単に共通の基体に形成する2種の波長の半導体レーザを構成する各半導体層、すなわち第1の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層の第1のエピタキシャル成長層と、第2の半導体発光素子を構成する第1導電型クラッド層−活性層−第2導電型クラッド層のエピタキシャル成長工程と、その一部を除去する工程のみで形成することから、特段の工程、技術等を用いることなく、上述した本発明による半導体発光装置を構成することができるものである。
本発明による半導体発光装置の実施の形態を説明する。
図1は、本発明装置の一実施形態例の概略断面図を示す。この例においては、第1の波長光の近赤外780nm帯の発光がなされるCDの記録・再生光源としての第1の半導体発光素子1と、第2の波長光の赤650nm帯の発光がなされるDVDの記録・再生光源としての第2の半導体発光素子2とが共通の半導体基体3に形成された構成を有する。
図1は、本発明装置の一実施形態例の概略断面図を示す。この例においては、第1の波長光の近赤外780nm帯の発光がなされるCDの記録・再生光源としての第1の半導体発光素子1と、第2の波長光の赤650nm帯の発光がなされるDVDの記録・再生光源としての第2の半導体発光素子2とが共通の半導体基体3に形成された構成を有する。
近赤外780nm帯の発光がなされる半導体レーザによる第1の半導体発光素子1は、例えばAlGaAs系の半導体レーザによって構成される。
赤650nm帯の発光がなされる半導体レーザによる第2の半導体発光素子2は、例えばAlGaInP系の半導体レーザによって構成される。
これら半導体発光素子1および2の各半導体レーザは、第1導電型例えばn型のGaAs基板による同一の半導体基体3上に、図示しないが必要に応じてバッファ層を介して形成される。
赤650nm帯の発光がなされる半導体レーザによる第2の半導体発光素子2は、例えばAlGaInP系の半導体レーザによって構成される。
これら半導体発光素子1および2の各半導体レーザは、第1導電型例えばn型のGaAs基板による同一の半導体基体3上に、図示しないが必要に応じてバッファ層を介して形成される。
第1の半導体発光素子1は、基体3上に第1導電型例えばn型の、例えば厚さ1.2μmのAl0.5GaAsによる第1クラッド層4、ノンドープの例えばAl0.1GaAsとAl0・3GaAsの繰り返し積層による多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造の活性層5、それぞれ第2導電型のp型の例えば厚さ1.2μmのAl0.5GaAsによる第2クラッド層6および例えば厚さ0・5μmのGaAsによるキャップ層(コンタクト層)7がエピタキシャル成長されて成る。
第2の半導体発光素子2は、基体3上に第1導電型この例ではn型の、例えば厚さ1.1μmのAl0.7GaInPによる第1クラッド層14、ノンドープの例えばAl0.5GaInPとGaInPの繰り返し積層によるMQW構造の活性層15、それぞれ第2導電型のp型の例えば厚さ1.1μmのAl0.7GaInPによる第2クラッド層16、GaInPによる中間層18と、GaAsによるキャップ層(コンタクト層)17がエピタキシャル成長されて成る。
そして、本発明においては、共通の基体3上に、上述した第1および第2の半導体発光素子1および2の各構成半導体層の積層によるサイリスタ構造部20が構成される。
すなわち、このサイリスタ構造部20は、下層に、第1の半導体発光素子1の例えばn型の第1のクラッド層4、活性層5、p型の第2クラッド6、キャップ層7と、さらにその上に、第2の半導体発光素子2の各構成層の例えばn型の第1のクラッド層14、活性層15、p型の第2クラッド16、中間層18、キャップ層17が積層されて成る。
このように、上層から、p−i(MQW)−n−p−i(MQW)−nによる、すなわちpnpn構造によるサイリスタ構造部20、すなわちサイリスタが構成される。
すなわち、このサイリスタ構造部20は、下層に、第1の半導体発光素子1の例えばn型の第1のクラッド層4、活性層5、p型の第2クラッド6、キャップ層7と、さらにその上に、第2の半導体発光素子2の各構成層の例えばn型の第1のクラッド層14、活性層15、p型の第2クラッド16、中間層18、キャップ層17が積層されて成る。
このように、上層から、p−i(MQW)−n−p−i(MQW)−nによる、すなわちpnpn構造によるサイリスタ構造部20、すなわちサイリスタが構成される。
第1および第2の半導体発光素子1および2の各キャップ層7および17、サイリスタ構造部20のキャップ層17上にそれぞれオーミックにそれぞれ第1電極9が構成され、基体3の裏面に第2電極10がオーミックに被着形成される。
このようにして第1および第2半導体レーザ1および2とサイリスタ20とが電極10によって例えばこの例においては、n側電極で接続される。
一方、p側電極9において、一般に、破壊し易いDVD光源用のAlGaInP系の第2の半導体レーザ2とサイリスタ20とが接続され、図2の回路図で示すように、第2の半導体レーザ2がこれと並列にサイリスタ20が接続された構成とすることによって、サイリスタ20のオン電圧以上が半導体レーザ2に印加されれば、サイリスタ20がオンすることによって、目的とする第2の半導体レーザの破壊が防止される。
一方、p側電極9において、一般に、破壊し易いDVD光源用のAlGaInP系の第2の半導体レーザ2とサイリスタ20とが接続され、図2の回路図で示すように、第2の半導体レーザ2がこれと並列にサイリスタ20が接続された構成とすることによって、サイリスタ20のオン電圧以上が半導体レーザ2に印加されれば、サイリスタ20がオンすることによって、目的とする第2の半導体レーザの破壊が防止される。
この本発明構成による半導体発光装置によれば、破壊電圧の低い例えばDVD用の光源の第2の半導体レーザの破壊防止が図られ、そして、その構成は、CD用の第1の半導体レーザと、DVD用の第2の半導体レーザ」2との構成層によってサイリスタ20が構成されることから、特段の半導体層を設けることが回避され、構造の簡潔化が図られる。
次に、本発明による半導体発光装置の製造方法の実施の形態を、図1で説明した本発明による半導体発光装置、すなわち第1の波長光の近赤外780nm帯の発光がなされるCDの記録・再生光源としての第1の半導体発光素子1と、第2の波長光の赤650nm帯の発光がなされるDVDの記録・再生光源としての第2の半導体発光素子2とが共通の半導体基体3に形成された半導体発光装置の製造方法について説明する。
図3Aに示すように、第1導電型例えばn型のGaAs基板による半導体基体3上に、図示しないが、必要に応じてバッファ層を介して、前述したように、この例ではAlGaAs系の第1の半導体発光素子1と、サイリスタの下層部構造とを構成するための、第1導電型例えばn型の、例えば厚さ1.2μmのAl0.5GaAsによる第1クラッド層4、ノンドープの例えばAl0.1GaAsとAl0・3GaAsの繰り返し積層による多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造の活性層5、それぞれ第2導電型のp型の例えば厚さ1.2μmのAl0.5GaAsによる第2クラッド層6および例えば厚さ0・5μmのGaAsによるキャップ層(コンタクト層)7を順次積層する第1のエピタキシャル成長層41を形成する第1のエピタキシャル成長工程を行う。
このエピタキシャル成長層41上に、最終的に前述した第2の半導体発光素子2を形成する部分を含む領域を外部に露呈し、最終的に前述したサイリスタ構造部20と第1の半導体発光素子1が構成される部分を含む領域を覆って、第1のエピタキシャル成長層41に対する次工程でなされる選択的エッチングのマスクとなるレジスト層51を、フォトリソグラフィ技術によって形成する。
図3Bに示すように、このレジスト層51をマスクとして第1のエピタキシャル成長層41を、例えばウエットエッチングして、最終的に第2の半導体発光素子2の形成部の半導体基体3ないしはバッファ層(図示せず)を外部に露呈する。
図3Bに示すように、このレジスト層51をマスクとして第1のエピタキシャル成長層41を、例えばウエットエッチングして、最終的に第2の半導体発光素子2の形成部の半導体基体3ないしはバッファ層(図示せず)を外部に露呈する。
図3Cに示すように、レジスト層51を除去し、残存する第1のエピタキシャル成長層41上と、これが除去され第1のエピタキシャル成長層41が形成されていない領域に差し渡って、すなわち、この例では、AlGaInP系の半導体発光素子2とサイリスタ構造部の上層部を構成するための、第1導電型この例ではn型の、例えば厚さ1.1μmのAl0.7GaInPによる第1クラッド層14、ノンドープの例えばAl0.5GaInPとGaInPの繰り返し積層によるMQW構造の活性層15、それぞれ第2導電型のp型の例えば厚さ1.1μmのAl0.7GaInPによる第2クラッド層16、GaInPによる中間層18と、GaAsによるキャップ層(コンタクト層)17を順次積層形成する第2のエピタキシャル成長層42を形成する第2のエピタキシャル成長工程を行う。
そして、この第2のエピタキシャル成長層41上に、最終的に第2の半導体発光素子2を形成する領域と、サイリスタ構造部の形成領域を覆って、次の第2のエピタキシャル成長層42に対する選択的エッチングのマスクとなるレジスト層52を、例えばフォトリソグラフィ技術によって形成する。
そして、この第2のエピタキシャル成長層41上に、最終的に第2の半導体発光素子2を形成する領域と、サイリスタ構造部の形成領域を覆って、次の第2のエピタキシャル成長層42に対する選択的エッチングのマスクとなるレジスト層52を、例えばフォトリソグラフィ技術によって形成する。
図4Aに示すように、レジスト層52を、エッチングマスクとして、例えばウェットエッチングによって外部に露呈された第2のエピタキシャル成長半導体層42をエッチング除去する。
次に、図4Bに示すように、最終的に第1の半導体発光素子1の形成領域と、第2の半導体発光素子の形成領域と、サイリスタ構造部の形成領域とをそれぞれ相互に分離して覆って、次工程のエッチングマスクとなるレジスト層53をフォトリソグラフィ技術によって形成する。
図4Cに示すように、これをエッチングマスクとして、第1のエピタキシャル成長層41を選択的に、例えばウエットエッチングによってエッチング除去し、サイリスタの形成領域と、第1の半導体発光素子の形成領域とを分離する。
図4Cに示すように、これをエッチングマスクとして、第1のエピタキシャル成長層41を選択的に、例えばウエットエッチングによってエッチング除去し、サイリスタの形成領域と、第1の半導体発光素子の形成領域とを分離する。
その後、レジスト層53を除去する。このようにすると、図1で示したように、第1のエピタキシャル成長層41による第1クラッド層4と、活性層5と、第2クラッド層6と、キャップ層7とによる第1の半導体発光素子1が構成され、第2のエピタキシャル成長層42による第1のクラッド層14と、活性層15と、第2クラッド層16と、中間層18と、キャップ層17とによる第2の半導体発光素子2と、第1および第2のエピタキシャル成長層41および42が積層された前述した上層から、p−i(MQW)−n−p−i(MQW)−nによる、すなわちpnpn構造によるサイリスタ(サイリスタ構造部)20が構成される。
そして、これら第1および第2の半導体発光素子1および2の各キャップ層7および17、サイリスタ構造部20のキャップ層17上にそれぞれオーミックにそれぞれ第1電極9を被着形成し、基体3の裏面に第2電極10をオーミックに被着形成する。
このようにして目的とする2波長発光がなされる半導体発光装置を構成する。
このようにして目的とする2波長発光がなされる半導体発光装置を構成する。
上述した各エッチングは、例えばGaAsによるキャップ層7および17に対するエッチングは、H2SO4:H2O2:H2O系エッチング液が用いられ、AlGaAsに対してはHF系エッチング液が用いられ、GaInPおよびAlGaInPに対してはHCl:H2O系エッチング液が用いられる。この場合、HF系エッチング液や、HCl:H2O系エッチング液は、GaAsに対してエッチング性を有しないか、殆どエッチング性を示さないことから、これらエッチング工程において、GaAs基板による基体3に対して選択性を有する。
上述したように、本発明製造方法によれば、サイリスタ20を有する、すなわち静電破壊等の防止がなされる半導体発光装置を形成するものであるが、特に本発明は、2波長発光の構成と同時に、これら各波長の半導体発光素子、この例では半導体レーザ素子の製造工程と並行に製造することができることから、製造工程の増加を殆ど来たすことなく形成できる。
すなわち、本発明製造方法によれば、サイリスタを構成するサイリスタ構造像部20を、単に共通の基体3に形成する2種の波長の半導体レーザを構成する各半導体層、すなわち第1の半導体発光素子1を構成するn型クラッド層4、活性層5、p型クラッド層6およびp型キャップ層7による第1のエピタキシャル成長層41と、第2の半導体発光素子2を構成するn型クラッド層14、活性層15、p型クラッド層16、p型中間層18およびp型キャップ層17の第2のエピタキシャル成長層42工程と、その一部を除去する工程のみで形成することから、特段の工程、技術等を用いることなく、簡潔な工程で、上述したサイリスタ構造部20すなわちサイリスタを構成することができるものである。
そして、このサイリスタにおけるオン電圧の調整は、サイリスタ構造部20おける上層から、例えばp型中間層18に対する不純物注入を行うことによって調整することができる。
そして、このサイリスタにおけるオン電圧の調整は、サイリスタ構造部20おける上層から、例えばp型中間層18に対する不純物注入を行うことによって調整することができる。
なお、上述した例では、780nm近傍の近赤外発光の半導体発光素1と、650nm近傍の赤の半導体発光素子2とを形成する半導体発光装置について、主として例示したものであるが、2種以上の波長の光を発生する各種半導体発光装置に適用することができることはいうまでもない。
また、言うまでもなく、上述した本発明による半導体発光装置は、複数個同時に共通の半導体基体に形成し、その後、半導体装置に関して分断して、同時に複数個形成することができるものであり、また、本発明による半導体発光装置を含む集積回路構造とすることもできる。
また、言うまでもなく、上述した本発明による半導体発光装置は、複数個同時に共通の半導体基体に形成し、その後、半導体装置に関して分断して、同時に複数個形成することができるものであり、また、本発明による半導体発光装置を含む集積回路構造とすることもできる。
1・・・第1の半導体発光素子、2・・・第2の半導体発光素子、3・・・基体、4,14・・・第1クラッド層,5,15・・・活性層、6,16・・・第2クラッド層、7,17・・・キャップ層(コンタクト層)、18・・・中間層、9・・・第1電極、10・・・第2電極、20・・・サイリスタ構造部、41・・・第1のエピタキシャル成長層、42・・・第2のエピタキシャル成長層、51,52,53・・・レジスト層
Claims (4)
- 同一基体上に、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とを少なくとも有する第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子と、
第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とを少なくとも有する第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子と
上記第1の半導体発光素子の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層と、上記第2の半導体発光素子の少なくとも上記第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とが積層されて形成されたサイリスタ構造部とを有することを特徴とする半導体発光装置。 - 上記第1の半導体発光素子が、近赤外発光のCD(Compact Disc)用光源の半導体レーザであり、上記第2の半導体発光素子が、赤のDVD(Digital Versatile Disc)用光源の半導体レーザであることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
- 基体上の一部の領域に、第1の波長の発光がなされる第1の半導体発光素子を構成する少なくとも第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とをエピタキシャル成長して第1のエピタキシャル成長層を形成する第1のエピタキシャル成長工程と、
上記基体上の、上記第1のエピタキシャル成長層上と、上記基体の、上記第1のエピタキシャル成長層が形成されていない領域とに、第2の波長の発光がなされる第2の半導体発光素子を構成する少なくとも第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導電型の第2クラッド層とをエピタキシャル成長して第2のエピタキシャル成長層を形成する第2のエピタキシャル成長工程と、
上記第1および第2のエピタキシャル成長層の積層部の一部の領域において、上記第2のエピタキシャル成長を選択的に除去する工程とを有し、
上記第2のエピタキシャル成長層が除去された第1のエピタキシャル成長層による領域によって、上記第1の波長の発光がなされる上記第1の半導体発光素子を構成し、
上記第1および第2のエピタキシャル成長層の積層部によってサイリスタ構造部を構成し、
上記基体上の上記第1のエピタキシャル成長層との積層によらない第2のエピタキシャル成長層の形成部において、上記第2の波長の発光がなされる上記第2の半導体発光素子を構成することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。 - 上記第1の半導体発光素子が、近赤外発光のCD(Compact Disc)用光源の半導体レーザであり、上記第2の半導体発光素子が、赤のDVD(Digital Versatile Disc)用光源の半導体レーザであることを特徴とする請求項3に記載の半導体発光装置の製造方法。
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