JP2005217090A - 板状体の冷却構造、及びレーザ発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザ媒質ガスを収容するベッセル内からレーザ光を取り出す為に用いられるウインドウの熱応力に起因した破損の発生率を低減させる。
【解決手段】 箔状体16が、ウインドウとしての板状体6の側面全面を全周にわたって覆っている。押付部材31が、箔状体16を介して板状体6の側面から熱を吸収する。バネ33が、押付部材31によって吸収された熱をバッファ板34に伝える。ペルチェ素子37が、外部から給電されて作動することにより、バッファ板34を冷却する。ペルチェ素子37の放熱面には、放熱フィン38が設けられている。
【選択図】 図4
【解決手段】 箔状体16が、ウインドウとしての板状体6の側面全面を全周にわたって覆っている。押付部材31が、箔状体16を介して板状体6の側面から熱を吸収する。バネ33が、押付部材31によって吸収された熱をバッファ板34に伝える。ペルチェ素子37が、外部から給電されて作動することにより、バッファ板34を冷却する。ペルチェ素子37の放熱面には、放熱フィン38が設けられている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、板状体の冷却構造及びレーザ発振器に関し、特にレーザ媒質を収容する容器に形成された開口を塞ぐウインドウ等の板状体の冷却構造及びレーザ発振器に関する。
例えば、レーザ媒質ガスが収容される容器の外部に共振ミラーを配置した構成の外部ミラー型ガスレーザ発振器では、レーザ媒質ガスを励起することにより発生するレーザ光を容器内から取り出すために、そのレーザ光を透過させるウインドウによって容器の側壁の一部が構成される。即ち、容器本体にはその内部空洞を外部の空間と連通させる開口が形成されていて、ウインドウがその開口を塞ぐように配置される。ウインドウは、表裏2つの主表面を有する板状をなしており、一方の主表面が容器の内部と対面し、他方の主表面が容器の外部と対面した状態で配置される。容器内で発生したレーザ光が、ウインドウを透過して共振ミラーに入射する。
上記レーザ発振器の稼動時には、ウインドウの温度が上昇し、ウインドウ内に熱応力が生じる。そして、その熱応力によってウインドウが破損することがある。例えば、ウインドウの主表面に不純物が付着した場合、その不純物がレーザ光のエネルギを吸収して発熱する。すると、その不純物の発熱に伴なってウインドウの温度が急激に上昇する結果、熱応力でウインドウが破損してしまう。そこで、ウインドウの温度上昇を抑制する技術が望まれている。従来、ウインドウの、容器の外部と対面する方の主表面に冷却ガスを吹き付けることにより、ウインドウの温度上昇を抑制する技術が知られている(特許文献1及び2参照)。
発明者によれば、上記従来技術には次の課題が残されていると考えられる。即ち、容器の外側からウインドウに冷却ガスを吹き付ける場合、ウインドウの温度上昇を抑制することはできても、その両主表面間で温度差が生じることになる。従って、ウインドウの熱応力を充分に除去するのが難しい。
また、特にガスレーザ発振器では、容器内のガス圧が大気圧以上(例えば、大気圧の6倍)に保たれるため、ウインドウに大きな圧力が加わる。容器内のガス圧が高い程、ウインドウはより小さな熱応力によっても破損しやすくなる。そこで、ウインドウの熱応力を充分に除去する技術が望まれる。
本発明の目的は、ウインドウ等の板状体の熱応力に起因した破損の発生率を低減させることのできる技術を提供することにある。
本発明の一観点によれば、内部にレーザ媒質が収容される内部空洞を画定し、該内部空洞と外部の空間とを連通させる開口が形成された容器と、前記レーザ媒質を励起することにより発生するレーザ光を透過させる性質を有し、表裏2つの主表面及び側面が形成された板状体であって、前記容器に形成された開口を塞ぐように、一方の主表面を該容器の内部側に向け、他方の主表面を該容器の外部側に向けた状態で配置される板状体と、前記板状体の側面に接触した状態で、該側面を通して該板状体を冷却する吸熱構造体とを備えたレーザ発振器が提供される。
板状体の側面を通して板状体を冷却するので、板状体の両主表面間の温度差を拡大させることなく、板状体の温度を低下させることができる。これにより、熱応力に起因した板状体の破損の発生率を低減できる。
図1に、実施例によるエキシマレーザ発振器の概略図を示す。内部にKr等の希ガス元素とF2等のハロゲン元素とを含むレーザ媒質ガスが収容されるベッセル1の一端部(図1中、左側の端部)に、ゲート弁2を介してハウジング3が設けられ、さらにそのハウジング3を介して共振ミラー構造体4が設けられている。ベッセル1の他端部(図1中、右側の端部)にも同様に、ゲート弁2を介してハウジング3が設けられ、さらにそのハウジング3を介して共振ミラー構造体5が設けられている。ベッセル1の両端部の構造は概ね同様であるので、以下ベッセル1の一端部の構成について説明する。
図2に、ベッセル1の一端部の拡大図を示す。ベッセル1の側壁には、外部に通じる開口1aが形成され、その開口1aが形成された位置にゲート弁2が設けられている。ハウジング3内には、ゲート弁2及び開口1aを介してベッセル1の内部空間と連通する空洞が画定されている。ゲート弁2が開かれているときに、ベッセル1の内部空間とハウジング3内の空洞とが連通する。このとき、ベッセル1とハウジング3とを含んで容器が構成され、その容器の内部がレーザ媒質ガスを収容する収容空間S(図1中、斜線を付した部分)となる。
ハウジング3は、板状体(ウインドウ)6を備えたウインドウ構造体7を着脱可能に受け入れる。板状体6は、紫外レーザ光Lを透過させる材料たる弗化マグネシウム又は合成石英(SiO2)からなり、表裏2つの主表面6a及び6b並びに側面6cを有する。板状体6が、上記容器の側壁の一部を構成することにより、収容空間Sと、その外部の空間(以下、外部空間という。)との連通を阻止する。板状体6は、一方の主表面6aを収容空間S側に向け、他方の主表面6bを上記外部空間側に向けた姿勢で配置されている。なお、ウインドウ構造体7を交換するとき等には、ゲート弁2を閉じることにより、ハウジング3内の空洞を、ベッセル1の内部空間から隔離できる。
図示しないが、ベッセル1の内部には、レーザ媒質ガスを励起してレーザ光Lを発生させる放電電極等が配置されている。ベッセル1内で発生したレーザ光Lは、開かれたゲート弁2を通過し、板状体6を透過して、共振ミラー構造体4に保持された全反射ミラー8に入射する。全反射ミラー8は、レーザ光Lを全反射してベッセル1内に戻す。即ち、図2には示さない他方の共振ミラー構造体5(図1参照)が部分反射ミラーを保持しており、その部分反射ミラーと上記全反射ミラー8とで光共振器が構成されている。
図3に、ウインドウ構造体7の、板状体6の主表面6a及び6bに垂直な断面図を示す。ウインドウ構造体7は、板状体6が板枠本体10と押さえ11とからなる板枠部材(支持部材)によって支持されて構成されている。板枠本体10には、板状体6の一方の主表面6aを露出させる第1の開口12が形成され、押さえ11には、板状体6の他方の主表面6bを露出させる第2の開口13が形成されている。板状体6の一方の主表面6a上における第1の開口12によって露出された領域が図2に示した収容空間Sと対面し、他方の主表面6b上における第2の開口13によって露出された領域が上記外部空間と対面する。なお、第1及び第2の開口12及び13並びに板状体6は、ともに平面視において円形をなしている。
押さえ11は、平面視において円環状をなしており、その外周面に螺溝が形成されている。押さえ11が、板枠本体10と螺合し、両者によって板状体6を両主表面6a及び6b側から挟み込むようにして支持している。これにより、板状体6の厚さ方向の位置が拘束される。一方、板枠本体10と押さえ11とからなる板枠部材は、板状体6の側面6cとの間に、側面6c全面を全周にわたって取り囲む円環状の空隙Kを確保している。
なお、板枠本体10と板状体6との圧接部分には、Oリング14を介在させているため、図1に示した収容空間Sの気密を良好に保てる。また、押さえ11と板状体6との圧接部分にもOリング15を介在させている。Oリング14及び15の素材としては、例えばフッ素樹脂やフッ素ゴム等が用いられる。
板状体6の側面6cには、銅からなる箔状体16が貼り付けられている。箔状体16の側面6cへの貼り付けには、熱伝導性を有する接着剤として機能するシリコングリスが用いられる。箔状体16が、板状体6の側面6cを全周にわたって覆っている。また、箔状体16の幅は、板状体6の厚さ(約10mm)と等しい。なお、箔状体16は、上記接着剤等を用いることなく、蒸着やメッキ等の方法によって側面6cに直接形成してもよい。また、箔状体16の素材として、例えばグラファイト(黒鉛)を用いてもよい。
空隙Kには、側面6cに箔状体16が貼り付けられた板状体6を挟んで、板状体6の径方向に対向するように、押付部材17及び18が配置されている。押付部材17及び18も銅からなる。押付部材17及び18は、それぞれ箔状体16と接触しているため、箔状体16を介して板状体6と熱的に結合する。押付部材17及び18の、板状体6の厚さ方向の長さは、板状体6の厚さと等しい。従って、押付部材17及び18が、箔状体16を介して板状体6の側面6cからその厚さ方向に関して均一に熱を吸収できる。
ウインドウ構造体7は、押付部材17と18とのの対向方向に垂直で、開口12及び13の中央を通る仮想平面に関して、図3の上下方向に対称な構造をもつ。そこで以下、一方の押付部材17まわりの構成について説明する。押付部材17の、箔状体16との接触面とは反対側の面に、バネ19の一端が接続されている。バネ19は、押付部材17と18との対向方向と平行な方向に延在しており、その他端が固定部材20に接続されている。固定部材20は、板状体6から離れた位置において板枠本体10に固定されている。
バネ19は、圧縮された状態で配置されているため、一端を固定部材20に接続された固定端とするバネ19の他端が、箔状体16を板状体6の側面6cに向かって押し付ける弾性押付力を押付部材17に付与している。これにより、板状体6の側面6c、箔状体16、及び押付部材17がそれぞれ密接するようになり、これら三者の熱的な結合が良好になる。
バネ19は金属からなり、熱伝導性を有する。従って、バネ19が押付部材17と固定部材20とを熱的に結合させる。即ち、箔状体16を介して押付部材17に移動した板状体6の熱は、バネ19を伝導して固定部材20に至る。こうして板状体6の熱の一部が固定部材20に移動するので、板状体6の温度上昇が抑制される。板状体6の側面6cから熱を吸収するので、両主表面6a及び6b間の温度差を拡大させることなく、板状体6の温度上昇を抑制できる。従って、両主表面6a及び6b間の温度差に起因した熱応力による板状体6の破損を防止できる。
図4に、ウインドウ構造体7の、板状体6の主表面6a及び6bに平行な断面図を示す。平面視において円形をなした板状体6の周囲に、板状体6の側面6cに貼り付けられた箔状体16と接触する4つの押付部材17、18、31、及び32が等間隔をあけて均等に配置されている。このうち図4の上下方向に向かい合う押付部材17及び18は図3にも示した。左右方向に向かい合う押付部材31及び32も、押付部材17及び18と同様に銅からなり、その板状体6の厚さ方向の長さは板状体6の厚さと等しい。
これらの押付部材17、18、31、及び32は、板状体6の周囲に離散的に配置されているが、箔状体16が板状体6の全周にわたる側面6c全面を覆っているため、押付部材17、18、31、及び32が、箔状体16を介して板状体6の全周にわたる側面6c全面と熱的に結合できる。従って、箔状体16が無い場合に比べると、押付部材17、18、31、及び32の各々の、側面6cからの吸熱領域を拡大することができ、側面6cの全域を通して板状体6の熱を吸収できる。
また、押付部材17、18、31、及び32の、箔状体16との接触面は、板状体6の側面6cにならって湾曲させている。これにより、押付部材17、18、31、及び32の各々と箔状体16との接触面積を広くとれるため、箔状体16によって吸収された板状体6の熱が、押付部材17、18、31、及び32へ効率的に移動する。
ウインドウ構造体7は、押付部材31と32との対向方向に垂直で、開口12及び13の中央を通る仮想平面に関して、図4の左右方向に対称な構造をもつ。そこで以下、一方の押付部材31が配置されている側の構成について説明する。押付部材31の、箔状体16との接触面とは反対側の面に、バネ33の一端が接続されている。バネ33は、押付部材31と32との対向方向に平行な方向に延在しており、その他端がバッファ板34に接続されている。バッファ板34は、断熱板35を介して板枠本体10に間接的に固定されている。
バネ33は、圧縮された状態で配置されているため、一端をバッファ板34に接続された固定端とするバネ33の他端が、箔状体16を板状体6の側面6cに向かって押し付ける弾性押付力を押付部材31に付与している。これにより、板状体6、箔状体16、及び押付部材31が互いに密接するため、これら三者の熱的な結合が良好となる。
バネ33は金属からなり、熱伝導性を有する。従って、バネ33が、押付部材31とバッファ板34とを熱的に結合させる。即ち、箔状体16を介して押付部材31に移動した板状体6の熱は、バネ33を伝導してバッファ板34に至る。なお、バネ33は、板枠本体10内に確保された空隙(以下、バネ33配置用空隙という。)に配置されており、バネ33と板枠本体10とは非接触である。
断熱板35まわりの構成について詳細に説明する。板枠本体10の側面に、凹部36が形成されている。凹部36の底面には、上記バネ33配置用空隙の一端が開口している。凹部36の底面に、断熱板35が取り付けられている。断熱板35の、凹部36底面の開口に対応した位置に、貫通孔35aが形成されている。なお、断熱板35は、断熱性に優れた材料、具体的には板枠本体10よりも熱伝導性の低い材料であるセラミック樹脂からなる。断熱板35の凹部36底面への固定にも、セラミック樹脂等の断熱性に優れた材料からなるネジを用いるのが好ましい。
断熱板35の表面に、バッファ板34が配置されている。バッファ板34は、接着剤を用いて断熱板35の表面に貼り付けられている。断熱板35に形成された貫通孔35aが、バッファ板34の裏面の一部を上記バネ33配置用空隙に露出させている。この貫通孔35aを通して、バネ33の他端がバッファ板34の裏面と接続されている。これにより、バッファ板34と板枠本体10との間には断熱板35を介在させつつ、バッファ板34と押付部材31とをバネ33によって熱的に結合させることができる。
バッファ板34と板枠本体10との間に断熱板35を介在させたことにより、バッファ板34が専らバネ33から熱を吸収することができ、板枠本体10から熱を吸収することを防止できる。また、上述したように、バネ33と板枠本体10とは非接触であるため、バッファ板34がバネ33を介して板枠本体10から熱を吸収することが防止される。これにより、バッファ板34が、専ら板状体6のみから熱を吸収できる。
バッファ板34の表面には、ヒートポンプとしての板状のペルチェ素子37が配置されている。ペルチェ素子37の吸熱側の表面(吸熱面)が、熱伝導性を有する接着剤によってバッファ板34の表面に貼り付けられている。ペルチェ素子37の発熱側の表面(放熱面)には、ヒートシンクとしての放熱フィン38が配置されている。放熱フィン38も、熱伝導性を有する接着剤によってペルチェ素子37の発熱側の表面に貼り付けられている。なお、ペルチェ素子37と上記バッファ板34とを含んで、固定部材が構成されている。
ペルチェ素子37は、図示せぬ外部電源から給電されて作動することにより、バッファ板34を冷却する。一方、放熱フィン38は、ペルチェ素子37からの発熱を大気に放熱する。このようにして、板状体6を強制的に冷却する。なお、ペルチェ素子37及び放熱フィン38は、それぞれ凹部36の内壁とは非接触である。従って、ペルチェ素子37の発熱面及び放熱フィン38からの放熱によって、板枠本体10が加熱されてしまうことを防止できる。
ところで、板状体6の温度上昇を抑制しても、板状体6の熱膨張を完全に防止することは困難である。この点、ウインドウ構造体7内には、板状体6の側面6c全面を全周にわたって取り囲む円環状の空隙Kが確保されているから、板状体6の、主表面6a及び6bに平行な方向(径方向)の熱膨張が許容される。板状体6が熱膨張するときには、バネ33が縮むことにより、押付部材31が板状体6の径方向外方に移動する。なお、押付部材31と板枠本体10との間には、スペースが確保されているため、押付部材31の移動は許容される。こうして板状体6の径方向の応力は開放されるため、板状体6の熱応力に起因した破損の発生率を低減できる。
一方、板状体6の温度が低下して収縮するときには、バネ33が伸びることにより、押付部材31が、箔状体16に圧接したまま、板状体6の径方向内方に移動する。従って、板状体6、箔状体16、及び押付部材31の熱的な結合が損なわれることはない。
また、ウインドウ構造体7に、箔状体16、押付部材17、バネ33、バッファ板34、断熱板35、ペルチェ素子37、及び放熱フィン38等によって構成される吸熱構造体を組み込み、ウインドウ構造体7が、板状体6と共にその吸熱構造体を保持するようにしたので、図2に示したハウジング3は、吸熱構造体を有しない従来のウインドウ構造体用のハウジングから設計変更を行わなくてよい。
図5は、他の実施例によるウインドウ構造体50の断面図である。ウインドウ構造体50の内部に、流体の流れる流路51が形成されている。図示せぬ流体供給器が、流路51に流体を供給する。流路51は、板状体6の側面6c全面を全周にわたって取り囲む上記空隙Kを含んで構成されている。従って、流路51を流れる流体が、箔状体16を介して板状体6の側面6cと熱的に結合する。これにより、板状体6を冷却できる。なお、流体としては気体、具体的には窒素等の不活性ガスやドライエアー等を用いるのが好ましい。また、流体として液体を用いてもよい。但し、流体としては、板状体6の素材である弗化マグネシウムを溶解させないものが用いられる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、箔状体16、押付部材31、及びバッファ板34の素材は、特に銅やアルミニウムに限られず、銅やアルミニウム以外の金属、その他熱伝導性を有する材料を用いてよい。また、押付部材17と18との対向方向にも、押付部材31と32との対向方向に設けた吸熱構造と同様の吸熱構造を設けてもよい。また、箔状体16を省略し、押付部材と板状体6の側面6cとを直接的に接触させるようにしてもよい。
また、押付部材の配置数は特に4つに限られず、1つでもよいし5つ以上でもよい。複数の押付部材を配置する場合は、全ての押付部材が板状体6をその求心方向に押し付けるように、板状体6の周囲に等間隔をあけて均等に配置するとよい。これにより、板状体6の据わりを良好にすることができる。また、流路51は、流体が流れる銅管等の構造体をウインドウ構造体50内に組み込んで実現してもよい。
また、実施例ではガスレーザ発振器のウインドウを冷却することとしたが、本発明は固体レーザ発振器等のウインドウの冷却にも適用できる。さらに、実施例ではウインドウとしての板状体6を冷却することとしたが、本発明は光共振器を構成する部分反射ミラー等の板状体の冷却にも広く適用できる。この他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1…ベッセル、2…ゲート弁、3…ハウジング、4,5…共振ミラー構造体、6…板状体、6a,6b…主表面、6c…側面、7…ウインドウ構造体、8…全反射ミラー、10…板枠本体、11…押さえ、12…第1の開口、13…第2の開口、14,15…Oリング、16…箔状体、17,18,31,32…押付部材、19,33…バネ(弾性部材)、20…固定部材、34…バッファ板(固定部材)、35…断熱板、36…ペルチェ素子(ヒートポンプ)、37…放熱フィン、51…流路、L…レーザ光、S…収容空間(内部空洞)、K…空隙。
Claims (13)
- 内部にレーザ媒質が収容される内部空洞を画定し、該内部空洞と外部の空間とを連通させる開口が形成された容器と、
前記レーザ媒質を励起することにより発生するレーザ光を透過させる性質を有し、表裏2つの主表面及び該主表面間をつなぐ側面が形成された板状体であって、前記容器の開口を塞ぐように、一方の主表面を該容器の内部側に向け、他方の主表面を該容器の外部側に向けた状態で配置される板状体と、
前記板状体の側面に接触した状態で配置され、該側面を通して該板状体を冷却する吸熱構造体と
を備えたレーザ発振器。 - 前記吸熱構造体が、前記板状体の側面に、該板状体の全厚さにわたって接触している請求項1に記載のレーザ発振器。
- 前記吸熱構造体が、前記板状体の側面に全周にわたって接触している請求項1又は2に記載のレーザ発振器。
- 前記吸熱構造体が、前記板状体の側面を覆う箔状体を含む請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ発振器。
- 前記板状体が、支持部材によって支持された状態で、前記容器の開口を塞ぐように配置されており、
前記吸熱構造体が、
前記板状体の側面と熱的に結合した押付部材と、
前記押付部材から離間した位置において、前記支持部材に直接的又は他の部材を介して間接的に固定された固定部材と、
熱伝導性を有する材料からなり、一端が前記固定部材に接続され、他端が前記押付部材に接続されて、該押付部材を前記板状体の側面に向って押し付ける弾性部材と
を含む請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ発振器。 - 前記固定部材が、外部から給電されて作動することにより、前記弾性部材を冷却するヒートポンプを含む請求項5に記載のレーザ発振器。
- 前記吸熱構造体が、流体の流れる流路であって、該流路を流れる流体が前記板状体の側面を通して該板状体と熱的に結合する流路を含む請求項1〜6のいずれかに記載のレーザ発振器。
- 前記支持部材が、前記板状体をその両主表面側から挟み込むことにより該板状体の厚さ方向の位置を拘束しており、かつ該板状体の側面との間に該側面全面を全周にわたって取り囲む空隙を確保している請求項5〜7のいずれかに記載のレーザ発振器。
- 表裏2つの主表面及び側面が形成された板状体と、
前記板状体を支持する板枠部材と、
前記板枠部材によって支持された前記板状体の側面に接触した状態で配置され、該側面を通して該板状体を冷却する吸熱構造体と
を備えた板状体の冷却構造。 - 前記板枠部材が、前記板状体をその両主表面側から挟み込むことにより該板状体の厚さ方向の位置を拘束しており、かつ該板状体の側面との間に該側面全面を全周にわたって取り囲む空隙を確保している請求項9に記載の冷却構造。
- 前記吸熱構造体が、
前記空隙に配置され、前記板状体の側面と熱的に結合した押付部材と、
前記押付部材から離間した位置において、前記板枠部材に直接的又は他の部材を介して間接的に固定された固定部材と、
熱伝導性を有する材料からなり、一端が前記固定部材に接続され、他端が前記押付部材に接続されて、前記押付部材を前記板状体の側面に向って押し付ける弾性部材と
を含む請求項10に記載の冷却構造。 - 前記吸熱構造体が、前記板枠部材に形成された流路であって、該流路を流れる流体が前記板状体の側面を通して該板状体と熱的に結合する流路を含む請求項9〜11のいずれかに記載の冷却構造。
- さらに、内部に空洞を画定するとともに該空洞を外部の空間と連通させる開口が形成された容器を備え、
前記板状体及び板枠部材が、前記容器の開口を塞ぐように配置されている請求項9〜12のいずれかに記載の冷却構造。
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2004
- 2004-01-29 JP JP2004020705A patent/JP2005217090A/ja not_active Withdrawn
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