JP2005215886A - 情報処理装置システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ソフトウェアの不正利用を防止し、コンピュータ等の不具合が発生しても、それまでと同等の環境を容易に構築可能とし、柔軟な環境設定を可能とした情報処理装置システムを提供する。
【解決手段】X線撮影装置システムの起動時に、可搬型記録媒体が装着されているかを確認する(S10)。装着されていない場合には装着を要求するメッセージを表示する(S11)。装着されている場合には、可搬型記録媒体に記録されているセキュリティ情報を取得し、セキュリティ情報が有効か無効かを調べる(S12)。セキュリティ情報が無効と判断された場合は、異常によりシステムを起動できない警告メッセージを表示し(S13)、起動を中断する。セキュリティ情報が有効と判断されると、可搬型記録媒体に記録されている操作環境情報を取得する(S14)。取得した操作環境情報に基づいて、環境を設定し(S15)、起動する(S16)。
【選択図】図3

Description

本発明は、ソフトウェアの不正利用を防止し、コンピュータ等の不具合が発生しても、それまでと同等の環境を構築可能な情報処理装置システムに関するものである。
近年のコンピュータの普及に伴い、様々なソフトウェアがデジタルデータとして市場に提供されている。これらのソフトウェアはCD−ROMやDVDなどの記録媒体に書き込まれた状態で販売するパッケージ販売、ネットワークに接続してサーバからハードディスク装置などの記録媒体にダウンロードするダウンロード販売といった形態で提供されている。
ソフトウェアは一般に販売元との間でライセンス契約を結んでおり、インストールして使用できるコンピュータの数には制限がある。しかし、デジタルデータのため容易に複製が可能であり、契約したライセンス以上のコンピュータに不正にインストールして利用され易い。
そこで、不正利用を防止する手法として、例えば特許文献1のようにソフトウェア起動時にセキュリティ情報としてハードウェアキーを要求し、ハードウェアキーのキー情報によりソフトウェアの起動制御を行う手法が提案されている。このハードウェアキーを用いることにより、同時に起動できるソフトウェアの数を制御できるので、ライセンス契約に基づかない不正なソフトウェア利用を防止することが可能となる。
一方、ソフトウェアを利用可能な環境が構築されたコンピュータにおいて、ソフトウェアを操作するため、ユーザ固有の操作環境情報を設定することが多々ある。このユーザ固有の操作環境情報は、コンピュータ上の記憶領域に保存されている。しかし、コンピュータに不具合が発生したときなど、やむを得ず他のコンピュータに環境を移行する必要が発生した場合に、ユーザ固有の操作環境情報を再設定する必要があり、移行作業が困難である。
この解決手法として、例えば特許文献2のように、操作環境情報を着脱可能な可搬型記録媒体に保存し、可搬型記録媒体に格納されている操作環境情報を参照して、操作環境を再構築する手法が提案されている。
特開2002−312051号公報 特開平8−194605号公報
しかしながら、このような従来の手法では、ソフトウェアの不正利用を防止する機能と、コンピュータの不具合発生などにより、これまでと同等の操作環境を他のコンピュータに構築可能な機能とを満たすためには、ハードウェアキーとなる可搬型記録媒体と、操作環境情報をバックアップするための可搬型記録媒体の2つが必要となる。これは、可搬型記憶媒体それぞれに対応したドライブ装置が必要となり、かつ複数の可搬型記録媒体が必要となる点において、コストアップにつながるという問題がある。
また、ハードウェアキー情報とバックアップ情報とが別々の可搬型記録媒体に格納されるため、それぞれが複数存在した場合に、これらの管理を行うユーザの負荷が増大すると共に、柔軟な操作環境情報の設定が困難であるといった問題がある。
更に、近年の記録媒体の進歩により大容量の可搬型記録媒体が開発され、バックアップ情報として大量のデータを保存することが可能となっているが、中には機密な情報が含まれることも多く、これら情報の漏洩を防止する必要性も生じている。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、ソフトウェアの不正利用を防止し、コンピュータ等の不具合が発生しても、これまでと同等の環境を容易に再構築を可能とし、経済的かつ安全であり、しかも柔軟な環境設定を可能とする情報処理装置システムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る情報処理装置は、可搬型記録媒体と該可搬型記録媒体を装着可能とする情報処理装置とから成る情報処理装置システムにおいて、前記可搬型記録媒体は、前記情報処理装置にアクセスするためのセキュリティ情報を記録するセキュリティデータ記録部と、前記情報処理装置を操作するための操作環境情報のバックアップデータを記録するバックアップデータ記録部とを備え、前記情報処理装置は前記可搬型記録媒体に記録されたデータに基づいて作動することを特徴とする。
本発明に係る情報処理装置システムによれば、セキュリティ情報とバックアップデータとを同一の可搬型記録媒体に記録することで、資源の有効活用が可能となると共に、必要とされる可搬型記録媒体用のドライブ装置が1つに軽減され、経済的なシステムの実現が可能となる。
また、セキュリティ情報とバックアップデータを一体化することで、セキュリティ情報が無効の際には、バックアップデータにはアクセスすることができないため、情報漏洩を防ぐことができ安全なシステムの実現が可能となる。
更に、可搬型記録媒体に記録されている全データを情報処理装置システムのホスト端末にコピーしておき、起動時に可搬型記録媒体とホスト端末とのデータを比較することによって可搬型記録媒体の交換を検知し、使用する操作環境情報の選択をユーザに要求し、ユーザの要求に応じた柔軟な環境設定が可能となる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の情報処理装置システムの構成図である。このシステムは可搬型記録媒体10と、この可搬型記録媒体10を着脱可能な情報処理装置20とから構成され、情報処理装置20にはソフトウェア30がインストールされている。可搬型記録媒体10は、情報処理装置20にアクセスするためのセキュリティ情報を記録しているセキュリティデータ記録部11と、情報処理装置20を操作するための環境情報として、レジスタ格納情報や、インストールされているソフトウェア30で使用するデータベース、ユーザ固有の操作情報、作成された各種データなどを含む操作環境情報のバックアップデータを記録するバックアップデータ記録部12とから成っている。
可搬型記録媒体10としては、読み書き可能なコンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリスティックなどのメモリカードや、光磁気ディスク(MO)やDVDなどが考えられ、これらは何れも大容量の記憶領域を有している。
一方、情報処理装置20はインストールされたソフトウェア30、操作画面を表示する表示部21、各種操作情報の入力、変更、選択等を行う入力デバイス部22、可搬型記録媒体10を制御するドライバ部23、内部データを記録するデータ記録部24から成っている。
更に、ソフトウェア30は表示部21に表示する情報を制御するGUI処理部31、中枢処理を行うアプリケーション処理部32、可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11に記録されているセキュリティ情報の認証処理をするセキュリティ認証部33、操作環境情報など様々なデータを制御するデータ制御部34から成っている。
図2は本発明の情報処理装置の構成をX線撮影装置に導入した構成図である。X線を放射するX線管球41の前方には、被写体Pを介してセンサユニット42が配置され、センサユニット42にはX線センサ43が設けられている。そして、X線管球41はX線発生部44の指示に従ってX線を発生するようにされている。
X線発生部44、X線センサ43はホスト端末50によりその動作が制御されている。ホスト端末50に図1のソフトウェア30のうち、X線撮影装置システム制御部30’として、アプリケーション処理部32、セキュリティ認証部33、データ制御部34がインストールされている。また、ホスト端末50には、デバイス部51、データ記録部52が設けられており、デバイス部51は情報処理装置20のドライバ部23に相当し、データ記録部52はデータ記録部24に相当している。可搬型記録媒体10にはデバイス部51を介してアクセスを行い、アプリケーション処理部32は操作画面の表示やユーザからの入力処理を行うタッチパネル等から成る操作表示部53に接続されている。更に、アプリケーション処理部32の出力は、X線発生部44、X線センサ43に接続されている。
X線撮影装置システムを起動する際に、可搬型記録媒体10がホスト端末50に装着されていることを確認する。ホスト端末50には、可搬型記録媒体10に対応したドライブ装置が装着されているものとする。
可搬型記録媒体10はセキュリティデータ記録部11に、可搬型記録媒体10の識別IDを用いて作成したセキュリティファイルが、セキュリティ情報として記録された状態で、X線撮影装置システムの購入時に配られる。識別IDは書き換え不可能なデータとして可搬型記録媒体10にハードウェア的に記録されている。また、セキュリティデータ記録部11のセキュリティ情報もユーザによる作成や変更ができないものとする。
図3はこのX線撮影装置システムの全体の動作を示すフローチャート図である。先ず、X線撮影装置システムの起動時に、ホスト端末50に可搬型記録媒体10が装着されているかを確認する(ステップS10)。可搬型記録媒体10が装着されていない場合には、ユーザに装着を要求するメッセージを操作表示部53に表示する(ステップS11)。可搬型記録媒体10が装着されている場合には、可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11に記録されているセキュリティ情報を、デバイス部51を介して取得し、セキュリティ認証部33でセキュリティ情報が有効か無効かを調べる(ステップS12)。
セキュリティ情報が無効と判断された場合は、ユーザが他の可搬型記録媒体10にデータを不正コピーしているなどの可能性があるため、セキュリティ情報の異常によりシステムを起動できない警告メッセージを、操作表示部53に表示し(ステップS13)、X線撮影装置システムの起動を中断する。ステップS12でセキュリティ情報が有効と判断されると、データ制御部34は可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12に記録されている操作環境情報を、デバイス部51を介して取得する(ステップS14)。
更に、データ制御部34は取得した操作環境情報に基づいてX線撮影装置システムの環境を設定し(ステップS15)、X線撮影装置システムを起動する(ステップS16)。このシステムを起動すると、被写体Pに対するX線撮影が可能となる。
図4は図3のステップS12におけるセキュリティ情報の認証方法のフローチャート図である。セキュリティ認証部33はデバイス部51を介して、可搬型記録媒体10にアクセスし、識別IDを取得する(ステップS20)。この識別IDからセキュリティファイル、例えば「AAA.scu」をホスト端末50のローカルに作成する(ステップS21)。なお、作成方法は可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11に記録されているセキュリティ情報と同様の方法で行う。
次に、可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11に記録されているセキュリティ情報、例えば「BBB.scu」を、デバイス部51を介して取得する(ステップS22)。ステップS21で作成したセキュリティ情報「AAA.scu」と、ステップS22で取得したセキュリティ情報「BBB.scu」を比較する(ステップS23)。
比較した結果、セキュリティ情報が一致しているかを調べ(ステップS24)、一致していない場合は、セキュリティ認証部33は可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11のセキュリティ情報が無効と判断する(ステップS25)。一致した場合には、可搬型記録媒体10のセキュリティデータ記録部11のセキュリティ情報が有効であると判断する(ステップS26)。
図5は図4のステップS26においてセキュリティ情報が有効であると判断した場合のデータ制御部34の動作フローチャート図である。セキュリティ情報が有効であると判断されると、データ制御部34から可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12へのアクセスが可能となる。
セキュリティ認証部33はセキュリティ情報が有効であることを、アプリケーション処理部32に通知し処理の継続を促す(ステップS30)。アプリケーション処理部32がデータ制御部34に操作環境情報の設定を指示すると、データ制御部34はデバイス部51を介して可搬型記録媒体10にアクセスし、バックアップデータ記録部12から操作環境情報を取得する(ステップS31)。
ここで、操作環境情報とはX線撮影装置システム制御部30’で使用する環境データや、システム起動時に作成されデータベース化されたデータ等である。例えば、X線撮影装置システムで撮影する際に、手入力された被写体Pの名前やID、生年月日や性別などの情報をデータベース化した被写体リストなどが挙げられる。また、ホスト端末50の各種レジスタの設定に関するレジスタ設定情報などがある。
これらの操作環境情報に基づいてX線撮影装置システムの各種パラメータを設定する(ステップS32)。環境設定が終了すると、データ制御部34は処理が終了したことをアプリケーション処理部32に通知する(ステップS33)。アプリケーション処理部32がデータ制御部34から操作環境情報の設定終了通知を受けると、X線撮影装置システムを起動し被写体PのX線撮影が可能となる。
また、操作環境情報はX線撮影装置システムの起動中に更新されるが、X線撮影装置システムの終了時に、可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12のデータを最新の操作環境情報に更新することで、バックアップデータ記録部12の操作環境情報が最新であることを保証する。
この実施例1で説明したように、セキュリティ情報とバックアップデータとを同一の可搬型記録媒体10に記録することで、資源の有効活用が可能となり、かつ必要とされる可搬型記録媒体用のドライブ装置が1つに軽減される。
また、セキュリティ情報とバックアップデータを一体化することで、セキュリティ情報が無効の際には、バックアップデータにはアクセスすることができないため、情報漏洩を防止することができる。
実施例1では、可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12に記録されている操作環境情報を、X線撮影装置システムの終了時に更新することで、最新であることを保証しているが、更にシステムが途中でダウンした場合も、バックアップデータ記録部12の操作環境情報を保証する場合の実施例2を次に示す。
実施例2の全体の構成図及びX線撮影装置システムを起動する際の全体の動作は、図2の構成図、図3のフローチャート図と同様であり、X線撮影装置システムの起動中に、可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12に操作環境情報を記録するタイミングが異なる。
図6はバックアップデータ記録部12に操作環境情報を記録する動作フローチャート図である。操作環境情報はX線撮影装置システムの起動中に常に更新される。例えば、X線撮影装置システムで撮影する際に、手入力された被写体Pの名前やID、生年月日や性別などの情報をデータベース化した被写体リストは、新たな被写体Pの撮影が行われる毎に更新される。そこで、可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12に記録されている操作環境情報を、X線撮影装置システムの終了時以外にも定期的に更新する。
先ず、アプリケーション処理部32は操作表示部53を介して、操作環境情報をバックアップデータ記録部12に記録するタイミングをユーザに選択させる(ステップS40)。例えば、図7に示す選択画面を用いて記録タイミングをユーザに選択させる場合に、記録するタイミングとして撮影した被写体Pの数を基準にしてもよく、ユーザは何人の被写体Pを撮影したらバックアップデータ記録部12の操作環境情報を更新するかを選択できる。また、記録するタイミングとして時間を基準にしてもよく、ユーザはX線撮影装置システムを起動後に何分間隔でバックアップデータ記録部12の操作環境情報を更新するかを選択できる。
図7に示す選択画面からユーザから記録タイミングが選択されると、アプリケーション処理部32は、選択されたタイミングをデータ制御部34に設定する(ステップS41)。データ制御部34は設定されたタイミングを検知して、デバイス部51を介して、可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12に最新の操作環境情報を記録する(ステップS42)。
この実施例2においては、ユーザに選択されたタイミングで可搬型記録媒体10のバックアップデータ記録部12の操作環境情報を自動的に更新することにより、システムが途中でダウンした場合も、バックアップデータ記録部12の操作環境情報が最新であり信頼性が向上する。
X線撮影装置システムで使用していた可搬型記録媒体10が、落下などの何らかの要因で故障した場合には、新たな可搬型記録媒体10を用いてX線撮影装置システムを起動することになる。また、操作者ごとに可搬型記録媒体10をそれぞれ所有しており、複数の操作者で1台のX線撮影装置システムを利用するといった場合も、可搬型記録媒体10の交換が行われる。そこで実施例3においては、可搬型記録媒体10の交換を検知し、適切な操作環境情報を設定するようにされている。
図8は実施例3のX線撮影装置システムの構成図であり、可搬型記録媒体60及び可搬型記録媒体70を除いて、他の構成は実施例1のX線撮影装置システムの構成図と同様であり、可搬型記録媒体60及び可搬型記録媒体70の何れか一方が、デバイス部51を介してホスト端末50に装着されている。
図9はこのX線撮影装置システムの動作フローチャート図である。先ず、X線撮影装置システムの起動時にホスト端末50に可搬型記録媒体60又は70が装着されているかを確認する(ステップS50)。可搬型記録媒体60も70も装着されていない場合は、ユーザに装着を要求するメッセージを操作表示部53に表示する(ステップS51)。可搬型記録媒体60が装着されている場合には、可搬型記録媒体60のセキュリティデータ記録部61に記録されているセキュリティ情報をデバイス部51を介して取得し、セキュリティ認証部33でセキュリティ情報が有効か否かを調べる(ステップS52)。セキュリティの認証方法は、図4のフローチャート図で説明した方法と同様である。
セキュリティ情報を無効と判断した場合は、ユーザにセキュリティ情報が無効であるためシステムを起動できないメッセージを操作表示部53に表示し終了する(ステップS53)。有効であると判断した場合に、データ制御部34はホスト端末50のデータ記録部52に前回のシステム起動時に使用したセキュリティ情報が存在するかを調べる(ステップS54)。
データ記録部52にセキュリティ情報が存在する場合には、可搬型記録媒体60のセキュリティデータ記録部61に記録されているセキュリティ情報とデータ記録部52に記録されているセキュリティ情報とを比較する(ステップS55)。比較した結果、セキュリティ情報が等しい場合は、可搬型記録媒体60が前回から交換されていないと判断し(ステップS56)、ステップS57に進む。
また、ステップS54において、データ記録部52にセキュリティ情報が存在しない場合と判断された場合にも、ステップS57に進み、データ制御部34は可搬型記録媒体60のバックアップデータ記録部62に記録されている操作環境情報を、デバイス部51を介して取得する。
ステップS56で可搬型記録媒体60が前回から交換されていると判断した場合には、ユーザに使用する操作環境情報を選択させ(ステップS58)、ユーザは選択した内容に基づいて、データ制御部34は適切な操作環境情報を取得する(ステップS59)。ステップS57又はS59で取得した操作環境情報に基づいて、X線撮影装置システムの環境を設定する(ステップS60)。
更に、データ制御部34は可搬型記憶媒体60のセキュリティデータ記録部61のセキュリティ情報と、ステップS57又はS59で取得した操作環境情報をデータ記録部52にコピーする(ステップS61)。この処理の終了後に、X線撮影装置システムを起動し(ステップS62)、被写体Pに対するX線撮影が可能となる。
前回、X線撮影装置システムを起動した際には、可搬型記録媒体60が装着されていたとし、データ記録部52には可搬型記録媒体60のセキュリティデータ記録部61に記録されているセキュリティ情報、及びバックアップデータ記録部62に記録されている操作環境情報のコピーが記録されているものとする。今回のX線撮影装置システムを起動する際には、前回使用した可搬型記録媒体60を交換し、可搬型記録媒体70を使用する。なお、ホスト端末50には可搬型記録媒体60、70に共通のドライブ装置が装着されているものとする。
この場合においても、X線撮影装置システムを起動する際に、可搬型記録媒体70がホスト端末50に装着されていることを確認する。図9のフローチャート図のステップS50において、可搬型記録媒体70が正常に装着されていると判断された場合に、ステップS52によりセキュリティ認証を行い、セキュリティ情報が無効と判断された場合には、ユーザが他の可搬型記録媒体にデータを不正コピーしているなどの可能性があるため、セキュリティ情報の異常によりシステムを起動できない警告メッセージを操作表示部53に表示し(ステップS53)、X線撮影装置システムの起動を中断する。ステップS52でセキュリティ情報が有効と判断された場合のみ、次のステップS54に進むことが可能となる。
セキュリティ認証部33でセキュリティ情報が有効であると判断した場合に、データ制御部34はデータ記録部52に前回のシステム起動時に使用したセキュリティ情報が存在するか否かを調べる(ステップS54)。上述したように本実施例では前回のX線撮影装置システムの起動時には可搬型記録媒体60が装着されていたため、データ記録部52には可搬型記録媒体60のセキュリティデータ記録部61に記録されているセキュリティ情報のコピーが存在していることになる。
データ記録部52にセキュリティ情報が存在すると判断した場合に、データ制御部34はデバイス部51を介して、可搬型記録媒体70のセキュリティデータ記録部71にアクセスし、セキュリティ情報を取得する。そして、取得したセキュリティ情報と、データ記録部52に記録されているセキュリティ情報とを比較する(ステップS55)。その結果、本実施例ではセキュリティ情報が異なっているので、可搬型記録媒体70が前回から交換されていることを検知する(ステップS56)。可搬型記録媒体70が交換されていることを検知すると、ユーザに使用する操作環境情報の選択を要求する(ステップS58)。
例えば、X線撮影装置システムで撮影する際に、手入力された被写体Pの名前やID、生年月日や性別などの情報をデータベース化した被写体リストなどは、バックアップデータ記録部72、及びデータ記録部52それぞれに記録されているデータをマージして使用することも可能であるため、操作環境情報をマージして使用するといった選択肢を与えてもよい。
ただし、必ずしも全てのデータがマージ可能であるとは限らないため、マージできないデータに関しては、何れの操作環境情報を優先して使用するかも含めて選択可能とする。更に、どの選択肢を選ぶべきか即座に判断できない場合を考慮して、次回の起動時に再度使用する操作環境情報を選択するといった選択肢を与えてもよい。この場合に、可搬型記録媒体70のバックアップデータ記録部72の操作環境情報は更新せず、またホスト端末50のデータ記録部52に記録されているセキュリティ情報及び操作環境情報も更新しないものとする。
図10は操作環境情報の選択画面を示し、使用する操作環境情報の選択がユーザによって行われると、データ制御部34はユーザ選択に基づいて操作環境情報を取得する(ステップS59)。例えば、図10に示すように「可搬型記録媒体のデータを使用する」が選択されていた場合に、データ制御部34はデバイス部51を介して可搬型記録媒体70のバックアップデータ記録部71にアクセスして、操作環境情報を取得する。
次に、データ制御部34は取得した操作環境情報に基づいて、X線撮影装置システムの各種パラメータを設定し(ステップS60)、更に取得した操作環境情報と、可搬型記録媒体70のセキュリティデータ記録部71に記録されているセキュリティ情報のコピーを、データ記録部52に記録する(ステップS61)。セキュリティ情報をホスト端末50に記録しておくことにより、次回の起動時に可搬型記録媒体が交換されたか否かが検知可能となる。ステップS61の処理終了後に、X線撮影装置システムを起動し(ステップS62)、被写体PのX線撮影が可能となる。
なお、ホスト端末50のデータ記録部52に記録されている操作環境情報は、可搬型記録媒体70のバックアップデータ記録部72に記録されている操作環境情報を更新するタイミングで更新することにより、可搬型記録媒体70とホスト端末50とで記録されている操作環境情報が同一であることを保証する。
この実施例3に示したように、可搬型記録媒体に記録されている全データを情報処理装置システムのホスト端末にコピーしておき、起動時に可搬型記録媒体とホスト端末とのデータを比較することによって、可搬型記録媒体の交換を検知し、使用する操作環境情報の選択をユーザに要求する。これにより、ユーザの要求に柔軟に対応した操作環境を構築することができる。
情報処理装置システムの構成図である。 実施例1のX線撮影装置システムの構成図である。 実施例1の起動時における動作フローチャート図である。 実施例1のセキュリティ認証方法の動作フローチャート図である。 実施例1の起動時におけるデータ制御部の動作フローチャート図である。 実施例2のバックアップデータ更新時における動作フローチャート図である。 実施例2のバックアップデータ記録方法の選択画面の説明図である。 実施例3のX線撮影装置システムの構成図である。 実施例3の起動時における動作フローチャート図である。 実施例3の操作環境情報選択画面の説明図である。
符号の説明
10、60、70 可搬型記録媒体
11、61、71 セキュリティデータ記録部
12、62、72 バックアップデータ記録部
20 情報処理装置
21 表示部
22 入力デバイス部
23 ドライバ部
24 データ記録部
30 ソフトウェア
30’ X線撮影装置システム制御部
31 GUI処理部
32 アプリケーション処理部
33 セキュリティ認証部
34 データ制御部
41 X線管球
42 センサユニット
43 X線センサ
44 X線発生部
50 ホスト端末
51 デバイス部
52 データ記録部
53 操作表示部

Claims (6)

  1. 可搬型記録媒体と該可搬型記録媒体を装着可能とする情報処理装置とから成る情報処理装置システムにおいて、前記可搬型記録媒体は、前記情報処理装置にアクセスするためのセキュリティ情報を記録するセキュリティデータ記録部と、前記情報処理装置を操作するための操作環境情報のバックアップデータを記録するバックアップデータ記録部とを備え、前記情報処理装置は前記可搬型記録媒体に記録されたデータに基づいて作動することを特徴とする情報処理装置システム。
  2. 前記情報処理装置は、前記セキュリティデータ記録部からセキュリティ情報を取得し認証するセキュリティ認証手段と、前記バックアップデータ記録部から操作環境情報を取得し前記操作環境情報に基づいて操作環境を設定するデータ制御手段とを備え、前記セキュリティ認証手段により前記セキュリティデータ記録部のセキュリティ情報が正しいと認証されると前記情報処理装置へのアクセスが可能となり、前記データ制御手段により前記バックアップデータ記録部へのアクセスを許可することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置システム。
  3. 前記データ制御手段は、前記情報処理装置の起動中に前記バックアップデータ記録部の操作環境情報を定期的に最新情報に更新することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置システム。
  4. 前記データ制御手段は、前記可搬型記録媒体に記録されている前記セキュリティデータ記録部及び前記バックアップデータ記録部の全てのデータを前記情報処理装置のデータ記録手段に記録することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置システム。
  5. 前記データ制御手段は、前記可搬型記録媒体に記録されている前記セキュリティデータ記録部のセキュリティ情報と、前記データ記録手段に記録されているセキュリティ情報とを比較し、前記可搬型記録媒体が前記情報処理装置の前回起動時から交換されたことを検知する交換検知手段を有することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置システム。
  6. 前記データ制御手段は、前記交換検知手段により前記可搬型記録媒体の交換を検知すると、操作環境の設定に使用する操作環境情報をユーザに選択させる選択手段を有し、該選択手段により選択された操作環境情報に基づいて操作環境を設定することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置システム。
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