JP2005215597A - 発音表記出力システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 初学者であっても、単語の正しい発音を認識することが可能な発音表記を出力する発音表記出力システムの提供を課題とするものである。
【解決手段】 発音表記出力システム1は、英語の単語W若しくは日本語表記J’を処理装置2に入力するための入力機器として機能するキーボード3と、キーボード3と接続し、入力される単語W若しくは日本語表記J’を受付け、発音を区別して表す発音表記Pに変換して出力制御する処理装置2と、処理装置2と接続し、出力された発音表記Pをモニタ画面5に表示するモニタディスプレイ6と、出力された発音表記Pを紙媒体に印刷するプリンタ7とを具備して主に構成されている。これにより、キーボード3から入力された単語Wに応じて、単語情報WIの抽出及び日本語表記Jの変換が行われ、発音を正確に示す発音表記Pが出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】 発音表記出力システム1は、英語の単語W若しくは日本語表記J’を処理装置2に入力するための入力機器として機能するキーボード3と、キーボード3と接続し、入力される単語W若しくは日本語表記J’を受付け、発音を区別して表す発音表記Pに変換して出力制御する処理装置2と、処理装置2と接続し、出力された発音表記Pをモニタ画面5に表示するモニタディスプレイ6と、出力された発音表記Pを紙媒体に印刷するプリンタ7とを具備して主に構成されている。これにより、キーボード3から入力された単語Wに応じて、単語情報WIの抽出及び日本語表記Jの変換が行われ、発音を正確に示す発音表記Pが出力される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発音表記出力システムに関するものであり、特に、英単語などの外国語の単語をネイティブスピーカーのように正確に発音するために、単語の発音を示す平仮名または片仮名の文字に発音に係る記号を付加した発音表記を出力することが可能な発音表記出力システムに関するものである。
従来から、中学校や高等学校などにおいて、主に英語による外国語の授業が必須履修科目として行われ、学生達はこれらの外国語の授業を受けている。また、近年では、国際化社会に対応可能なように、英語などの外国語の教育を、小学校や就学前の児童に対して実施する早期の英語教育も頻繁に行われている。
このとき、外国語を学習する場合、最初に単語の発音を学習させることがある。ここで、例えば、英語ではAからZまでの26文字の組合わせによって単語が表されており、これらの単語を発音することが容易でないことがある。すなわち、外国語で表記された単語は、日本人にとっては馴染みが薄く、また日本語にはない発音があるため、理解が難しい。そこで、初学者などは、単語の上方等に、日本語の漢字に「ルビ」をふるように平仮名または片仮名で単語の発音(正確には、読み方)を書き込むことがある(例えば、”One”→「ワン」、または”Two”→「ツー(トゥー)」など)。
さらに、ある程度、外国語の学習が進むと、より正確な単語の発音を表記することができる「発音記号(若しくは音声記号)」を学ぶことがある。現在では、これらの発音記号は、国際音声記号(IPA:International Phonetic Alphabet)として規格され、英語に限らず、日本語を含む種々の言語の発音を正確に表記する際の基本として用いられ、多くの辞書などには単語の意味ともに、国際音声記号が併記されている。
しかしながら、前述したように、外国語の発音には、日本語の発音には存在しない発音の仕方があり、さらに母音の数も日本語の五つ(「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」)に対して、かなり多い言語もある。そのため、ネイティブスピーカーのように正確に外国語の単語の発音をすることは、日本人にとっては困難であった。また、前述したような、平仮名または片仮名によって、単語の発音を単に表記したものは、読み方は覚えられるものの、外国語の細かな発音の違いを表現することができず、ネイティブスピーカーにとっては聴き取ることができない、或いは別の意味に聴き取られるなどの誤解を生じることがあった。
例えば、英単語の”sea”と”she”とは、日本語表記ではいずれも「シー」と示される。さらに、”seat”と”sheet”とは、同様に日本語表記ではいずれも「シート」と示される。ところが、実際の発音は大きく異なり、音声学的には、”sea”及び”seat”は、歯茎音によって発音され、”she”及び”sheet”は、歯茎音よりも下の位置が口蓋の後部に位置する後部歯茎音で発音される。さらに、具体的に説明すると、これらは舌先の付き方によって変化し、後部歯茎音は舌の前部が口蓋に多く付いた状態で発音される。
一方、国際音声記号(IPA)は、発音についての正確な情報を学習対象者に対して与えることができる。しかしながら、主として英語等の外国語を表記するために規格されたものであり、日本人にとっては馴染みがあるものと言えない。そのため、英語の学習とともにこれらの国際音声記号についても学習をする必要があった。また、これらの国際音声記号は、種類も多く、また複雑であり、音声学を専攻する学生や外国語学科の学生など、外国語に対して高度な知識を得ようとする一部の人間しか実際に使用することがなかった。そのため、特に英語等の語学を学習しはじめた中学生のような初学者にとっては、国際音声記号を利用して正確な発音を覚えることは難しかった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、初学者であっても、単語の発音を正確に認識することが可能な発音表記を出力するための発音表記出力システムの提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明に係る発音表記出力システムは、「外国語の単語、前記単語の発音を表す発音記号、及び前記単語の発音を平仮名または片仮名の少なくともいずれか一方によって表す日本語表記を単語情報として、複数の前記単語についてデータベース化して格納した単語情報データベースを有する単語情報記憶手段と、前記日本語表記によって表される前記平仮名または前記片仮名の少なくともいずれか一方に対して付加され、前記単語の発音を視覚的に区別可能に記号化した付加記号を、前記発音記号に関連づけて記憶した付加記号記憶手段と、前記単語の入力を受付ける単語入力受付制御手段と、受付けた前記単語に対応する前記単語情報を、前記単語情報データベースから抽出する単語情報抽出手段と、抽出された前記単語情報を利用し、前記単語の前記発音記号に対応する前記付加記号を、前記付加記号記憶手段から抽出する付加記号抽出手段と、前記平仮名または前記片仮名の少なくともいずれか一方によって示される前記単語の前記日本語表記に、抽出された前記付加記号を付加し、前記日本語表記を変換する変換手段と、前記日本語表記及び前記付加記号によって変換された発音表記を出力する発音表記出力制御手段と」を具備して主に構成されている。
ここで、外国語とは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、及びハングル語などを例示することができる。また、付加記号とは、日本語表記の平仮名または片仮名に対して付加することが可能な簡易な記号であり、単純な「○」や「△」、或いは「|」や「_」などを単独若しくは複数組合わせることによって構成され、文字の周囲に付することが可能なものである。そして、これらの記号(付加記号)に対応する発音記号が決められている。例えば、「r(アール)」に対しては、文字の上部に「○」、一方、「l(エル)」に対しては文字の左位置に「|」及び下部に「_」を複合的に記したものを例示することができる。なお、これらの付加記号は、前述のものに限られないが、発音の学習を容易にするためにある程度統一化されていることが望ましい。
なお、本発明の発音表記出力システムの具体的な構成としては、キーボード及びマウスなどの入力機器、モニタディスプレイまたはプリンタなどの出力機器を備えたパーソナルコンピュータなどを利用することができる。そして、入力機器からの入力信号に基づいて単語入力受付制御手段による単語の入力が行われ、さらに発音表記出力制御手段を介して上述の出力機器に視覚を通じて認識可能に発音表記が出力される。
したがって、本発明の発音表記出力システムによれば、外国語の発音を学習したい学習対象者等によって、キーボード等の入力機器から単語入力受付制御手段を介して当該単語(例えば、”right”)が入力される。そして、入力された単語に該当する単語情報が単語情報データベースから抽出され、さらに単語情報に含まれる発音記号に対応する付加記号が抽出される。ここで、抽出される単語情報には、例えば、”right”が入力された場合、これに対応する発音記号[rait]、及び日本語表記「ライト」または「らいと」の少なくともいずれか一方が記憶されている。そして、発音記号[ra]に該当する付加記号(例えば、文字「ラ」の上位置に○)が付加され、日本語表記が発音表記に変換される。そして、この発音表記がモニタディスプレイなどの出力機器から出力される。
一方、”light”が単語として入力された場合、同様に単語情報が単語情報データベースから抽出され、発音記号[lait]の中の「ラ」に相当する[la]の付加記号(例えば、文字「ラ」の左方に「|」、及び下方に「_」)が付加され、日本語表記が発音表記に変換される。その結果、入力を受付けた単語に対応する正確な発音を示す発音表記を、学習対象者は視覚によって認識することができる。そして、日本語表記では、共に「ライト(らいと)」で示される”right”及び”light”を容易に区別することができる。また、比較的簡易な記号によって直観的に理解しやすいため、複雑な国際音声記号のような発音記号を学習することを学習対象者に強いることがなく、初学者にとっても外国語の発音の理解が容易となる。
なお、発音表記が出力されるモニタディスプレイのモニタ画面上には、入力された単語及び当該単語の発音記号などを併せて出力し、速やかな学習の理解を補助するものであってもよい。
さらに、本発明の発音表記出力システムは、上記構成に加え、「前記日本語表記の入力を受付ける日本語表記入力受付制御手段と、入力された前記日本語表記に対応する前記単語情報を、前記単語情報データベースから抽出する第二単語情報抽出手段と」をさらに具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の発音表記出力システムによれば、日本語表記入力受付制御手段によって平仮名または片仮名からなる日本語表記(例えば、「ライト」)が入力される。そして、第二単語情報抽出手段は、入力された日本語表記に該当する単語(単語情報)を抽出し、発音記号に対応する付加記号が併せて抽出される。そして、抽出された付加記号によって日本語表記が発音に変換され、モニタ画面等に出力される。ここで、日本語表記において「ライト」は、単語の場合”right”及び”light”の双方の単語に係る単語情報が抽出され、個々の発音記号[rait]及び[lait]に対応する発音表記が出力される。
なお、日本語表記され、発音表記として出力する出力例については、日本語表記の入力及び日本語表記から単語情報を抽出する以外は、前述した処理と同一であるためここでは詳細な説明は省略する。これより、「ライト:”right”/”light”」、「シー:”sea”/”she”」、「シート:”seat”/”sheet”」のように、同一の日本語表記であっても異なる発音の単語を区別して認識することができる。そのため、外国語の単語の学習及び理解が速やかとなる。
さらに、本発明の発音表記出力システムは、「前記単語情報記憶手段に記憶される前記単語情報データベースは、学習対象者の学習レベル、及び学習対象分野に合わせて構築されている」ものであっても構わない。
したがって、本発明の発音表記出力システムによれば、単語情報データベースが、学習対象者の学習レベル等に応じて構築されている。例えば、学習対象者が外国語を習い始めたばかり、或いは数年程度の経験しかない中学生の場合、中学校の三年間で履修が予想される単語(英単語)が単語情報データベースに登録されている。すなわち、これらの期間に履修する単語は、基本的なもの”is”や”are”、”have”や”take”などの基本的な動詞や名詞のものが多く、日常会話で使用される頻度が非常に大きい。そのため、これらの基本的な単語の発音を正確に把握し、実際に声に出して発声することができれば、学習対象者の発音に係る能力は大幅に向上する。
一方、医学用語や科学技術用語などの専門用語を多用する医師や技術者などは、上述の中学生レベルの平易な単語情報データベースでは発音に対する十分な学習をすることが難しい。そこで、係る専門的な知識を必要とする学習対象者を対象とする専門性の高い単語情報データベースを予め構築しておくことにより、医師等を対象とした発音の学習が行える。その結果、個々の学習の習熟度及び学習対象分野に適した単語の発音を正確に覚えることができるようになる。
本発明の効果として、英語などの外国語の単語の発音を正確に示すことができる。さらに日本語表記で同一の読み方をする単語であっても本発明の発音表記出力システムを適用することにより、出力された発音表記を確認することによって学習者対象者は、視覚を通じて容易にこれらを把握し、認識することができる。加えて、従来の発音記号(国際音声記号)と比して、簡易な記号が付加されるため、単語の発音の違いが初学者であっても容易に認識可能であり、正確な発音に留意しながら外国語の学習を進めることができる。
以下、本発明の一実施形態である発音表記出力システム1について、図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の発音表記出力システム1の概略構成及び処理装置2の機能的構成を示す説明図であり、図2は処理装置2における日本語表記Jの発音表記Pへの変換に係る処理の流れを示すフローチャートであり、図3乃至図5は発音表記Pの出力の一例を示す説明図である。
本実施形態の発音表記出力システム1(以下、単に「出力システム1」と称す)は、図1に示すように、英語の単語W若しくは日本語表記J’を処理装置2に入力するための入力機器として機能するキーボード3と、キーボード3と接続し、入力される単語W若しくは日本語表記J’を受付け、発音を区別して表す発音表記Pに変換して出力制御する処理装置2(コンピュータ本体に相当)と、処理装置2と接続し、変換された発音表記Pをモニタ画面5に表示するモニタディスプレイ6と、変換された発音表記Pを紙媒体に印刷するプリンタ7とを具備して主に構成されている。なお、本実施形態の出力システム1は、処理装置2、キーボード3、モニタディスプレイ6、及びプリンタ7など周知のハードウェア機器を組合わせて構築したパーソナルコンピュータのセットによって構成されている。
さらに、詳述すると、本実施形態の出力システム1は、英語の単語Wの正確な発音を学ぼうとする学習対象者(図示しない)によって使用されるものであり、係る学習対象者によってキーボード3を介して単語W等の入力を受付け、対応する発音表記Pを出力するものである。ここで、出力システム1の処理装置2の機能的構成を説明すると、キーボード3によって学習対象者が入力した単語W若しくは日本語表記J’に係る入力信号SGを受付ける入力受付制御手段11と、予め複数の単語Wについて発音記号PM及び日本語表記J(ここでは、片仮名で示される)を対応させた単語情報WIを単語情報データベースWDを記憶する単語情報記憶部12、及び日本語表記Jに付加し、発音表記Pに変換するために予め定義づけられ付加記号AMとして記憶する付加記号記憶部13を有する記憶手段14と、受付けた入力信号SGに応じ、単語W若しくは日本語表記J’のいずれかが入力されたかを判断する入力判断手段15と、入力された単語Wまたは日本語表記J’に基づいて、単語情報データベースWDから該当する単語情報WIを抽出する単語情報抽出手段16と、抽出された単語情報WIの発音記号PMに対応する付加記号AMを付加記号記憶部13から抽出する付加記号抽出手段18と、単語情報WIに含まれる日本語表記J若しくは入力された日本語表記J’の周囲のいずれかの部位に対して付加記号AMを所定の条件に基づいて付加し、日本語表記J,J’を付加記号AMが付された発音表記Pに変換する変換手段17と、変換された後の発音表記Pをモニタディスプレイ6に表示するための制御を行う表示制御手段19及び、プリンタ7によって印刷媒体に印刷するための制御を行う印刷制御手段20とを具備して主に構成されている。
ここで入力受付制御手段11が本発明における単語入力受付制御手段及び日本語表記入力受付制御手段に相当し、単語情報記憶部12が本発明における単語情報記憶手段に相当し、付加記号記憶部13が本発明における付加記号記憶手段に相当し、単語情報抽出手段16が本発明における単語Wから単語情報WIを抽出する単語情報抽出手段及び日本語表記J’から単語情報WIを抽出する第二単語情報抽出手段の双方の機能を兼備して構成され、表示制御手段19及び印刷制御手段20が本発明における発音表記出力制御手段に相当する。
次に、本実施形態の出力システム1による発音表記Pの出力の一例、及び主として処理装置2に係る処理の流れについて説明する。まず、学習対象者によってキーボード3が操作され、単語W若しくは日本語表記J’(詳細については後述する)の入力が行われる。そして、処理装置2は係る入力に応じてキーボード3から送出される入力信号SGを、ケーブルを介して受付ける(ステップS1)。
なお、本実施形態の出力システム1は、前述のように汎用のパーソナルコンピュータ機器を利用することが可能であり、当該キーボード3からの入力に応じ、モニタディスプレイ6のモニタ画面5に単語Wを学習対象者等が確認しながら入力することができるように表示制御手段19を制御して表示するものであってもよい。
そして、処理装置2は、受付けた入力信号SGが前述した単語Wを示すものか、或いは日本語表記J’を示すかを入力判断手段15に基づいて判別する(ステップS2)。ここで、入力信号SGが単語Wに該当する場合(ステップS2においてYES)、単語情報データベースWDから当該単語Wに対応する単語情報WIが抽出される(ステップS3)。一方、入力信号SGが日本語表記J’に該当する場合(ステップS2においてNO)、単語情報データベースWDから当該日本語表記J’に対応する単語情報WIが抽出される(ステップS4)。このとき、入力される日本語表記J’は、前述したように「ライト」、「シート」、「シー」、「シンク」などのように片仮名による表記は同一であっても単語Wのスペルが異なる場合が多く存在する。そこで、入力された日本語表記J’に対応する単語情報WI(単語W)が複数存在するか否かの判断が行われ(ステップS5)、単語情報WIが複数存在する場合(ステップS5においてYES)、該当する単語情報WIを再抽出する(ステップS6)。その後、再びステップS5の処理に戻り、さらに単語情報WIが存在するか否かの検出が行われる。これにより、単語情報データベースWDに含まれる単語情報WIの中から入力された日本語表記J’に該当する単語情報WIが全て抽出される。一方、対応する単語情報WIが複数存在しない、若しくは複数存在する単語情報WIの抽出が完了した場合(ステップS5においてNO)、ステップS6の処理はキャンセルされる。
なお、本実施形態の出力システム1において、記憶手段14に記憶され、単語情報WIの抽出が行われる単語情報データベースWDには、中学校の英語の授業において履修される基本的な単語Wを集めて構築されたものを利用し、学習対象者として英語の基礎を学習する中学生を想定している。
その後、前述のステップS2及びステップS3、若しくはステップS4からステップS6のいずれかの処理を経て、単一若しくは複数個が抽出された単語情報WIから、当該単語Wの発音記号PMに対応する付加記号AMが付加記号記憶部13から抽出(選択)される(ステップS7)。このとき、”lily”などのように(図3(b)参照)、同一の発音記号PMが一つの単語Wの中に存在する場合、或いは”reflect”などのように異種の発音記号PMが一つの単語Wの中に存在している場合(図示しない)、各々の対応する発音記号PM毎に付加記号AMを抽出(選択)する処理が繰返し行われる。また、日本語表記J’が入力され、対応する単語情報WIが複数抽出された場合には、個々の単語Wのそれぞれについて係る付加記号AMの抽出が行われる。
その後、抽出された付加記号AMと、単語情報WIに含まれる日本語表記Jを関連づけて合成し、当該単語Wの発音を正確に区別して表記することが可能な発音表記Pへの変換が行われる(ステップS8)。そして、日本語表記Jが変換された発音表記Pをモニタディスプレイ6のモニタ画面5に表示する若しくはプリンタ7によって印刷する出力を学習対象者の指示に応じて行う(ステップS9)。ここで、前述したように入力された日本語表記J’に対して抽出された単語上方WIが複数ある場合には、抽出された全ての単語情報WI(単語W)を対象として前述の出力(表示/印刷)が行われる。
その後、本実施形態の出力システム1を継続し、新たな単語W若しくは日本語表記J’の入力を行うか否かの判断が学習対象者によって行われ、処理装置2は係る指示の検出を、キーボード3を介して受付ける。そして、システムを継続する旨の指示の入力が検出されると(ステップS10においてNO)、システムS1の処理に戻り、キーボード3から入力される単語W若しくは日本語表記J’に係る新たな入力信号SGを受付ける。一方、システムを継続しない旨の指示の入力が検出されると(ステップS10においてYES)、システムの終了を行う(ステップS11)。
これにより、学習対象者の入力に応じて、単語Wの正確な発音を表記することができる付加記号AMが付加された状態の発音表記Pがモニタ画面5やプリンタ7によって印刷される印刷物(図示しない)によって示される。その結果、学習対象者は、同一の日本語表記Jであっても異なる発音をする単語Wを明確に区別することができ、英語の単語Wの習得が速やかとなる。
次に、本実施形態の出力システム1によって出力される発音表記Pの一例を表形式にまとめたものを図3乃至図5に示す。ここで、図3乃至図5に示した表は、単語Wを構成する”r”や”l”などのアルファベット21及び該アルファベット21にそれぞれ対応する子音の発音記号PM’と、母音及び子音の組合わせによって形成される発音表記P’と、入力される単語W、及びそれに対応する発音記号PM、及び変換された発音表記Pとによって構成されている。例えば、図3(a)には、アルファベット21として”r”、アルファベット21に対応する発音記号PM’として”r”、発音表記P’として、文字の上部に付加記号AMとして”○”がそれぞれ付されたラ行の文字、ラ行の発音をする単語W(”right”、”marriage”など)、及びその単語Wに対応する国際音声記号で表された発音記号PM、及び変換された発音表記P(日本語表記J+付加記号AMのもの)がまとめられている。
なお、図3乃至図5に示したように、日本語表記Jを発音表記Pに変換するための付加記号AMは、種々のものが利用可能であり、予め付加記号記憶部13に発音記号PMに対応して記憶されているものであれば構わない。ここで、本実施形態では、子音”r”と母音によって組合わせられるラ行の発音表記Pには、各文字の上部に「○」を付加記号AMとして付加したものが示され(図3(a)参照、子音”l”に対しては各文字の左方及び下部に、直線の「|」及び「_」を組合わせて形成されたものを付加記号AMとして付加したものが示されている(図3(b)参照)。同様に、アルファベット21の”ir”,”ea”,”ur”などの発音を示す「ア」の発音表記Pには、文字の上部に「(」を左に90度回転した付加記号AMを付加したものが示されている(図3(c)参照)。さらに、”th”は、清音で示される場合は、各文字を丸で囲った付加記号AM、一方、濁音として示される場合は、各文字を四角で囲った付加記号AMによってそれぞれ示されている(図4(a),(b)参照)。これにより、同じ”th”の発音であっても濁る場合と、濁らない場合とを容易に認識することができるようになる。
また、「ファ」と「ヴァ」のような”f”と”v”との発音の違いを認識しようとするために、該当する文字の上部に”<”を左に90度回転した付加記号AMを使用して「ファ」の行を示し、”」”を左に90度回転した付加記号AMを使用して「ヴァ」の行を表すものが図5(a)及び図5(b)に示されている。なお、これらの付加記号AMの定義の仕方は、勿論これに限定されるものではなく、学習対象者による発音の習得が容易になるようなものであればよい。
これにより、本実施形態の出力システム1を利用することによって、学習対象者は、学習しようとする単語Wの正確な発音を日本語表記Jに付加記号AMを付加して変換した発音表記Pによって知ることができる。そのため、例えば、図3(a)及び図3(b)に示すように、”right”及び”light”の発音の違いを容易に認識することができる。さらに、キーボード3を介して”ライト”を日本語表記Jとして入力した場合、”right”及び”light”に対応するそれぞれの発音表記Pが出力される。これにより、日本語では同じ読み方で示される単語Wであっても、実際には異なる発音であることを学習対象者は容易に認識することができる。同様に、「ライト」のような日本語表記J’が入力された場合でも、”right”及び”light”に対応する双方の発音表記Pが出力されるため、両者の違いをより明確に認識した状態で学習することができる。
さらに、”lily”のように、単語Wの中に同一の発音が含まれている場合には、図3(b)に示すように、付加記号AMがそれぞれの日本語表記Jに付加されて発音表記Pを示すこともできる。これにより、外国語の単語Wの正確な発音を、馴染みの深い日本語表記Jに付加記号AMを付加して表すことができるため、学習対象者にとって係る学習内容の習得が容易となる。また、従来の国際音声記号のような複雑な発音記号を覚える必要がなくなる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の出力システム1において、中学校で履修可能な比較的平易な単語Wを収録した単語情報データベースWDを利用するものを示したが、これに限定されるものではなく、高校生レベル、または大学レベルなど、収録する単語Wの難易度を上げたものであっても構わない。さらに、医学用語等の専門用語に特化した単語情報データベースWDを構築して専門性を高めたものであっても構わない。
さらに、本実施形態の出力システム1において、日本語表記J及び変換される発音表記Pをいずれも片仮名で表すものを示したが、これに限定されるものではなく、平仮名若しくは片仮名及び平仮名を併記するものであっても勿論構わない。しかしながら、従来からの日本語の慣習として、外来語の発音を表す場合には主に片仮名を使用することが多いため、片仮名のみを日本語表記J及び発音表記Pに使用することが、学習対象者にとっても馴染みやすいため、特に好適と考えられる。また、本実施形態の出力システム1としてパーソナルコンピュータを利用するものを示したが、パーソナルコンピュータに本発明の効果を得るような機能を果たすためのソフトウェアの形式で提供するものであっても構わない。
1 出力システム(発音表記出力システム)
2 処理装置
3 キーボード
11 入力受付制御手段(単語入力受付制御手段)
12 単語情報記憶部(単語情報記憶手段)
13 付加記号記憶部(付加記号記憶手段)
16 単語情報抽出手段(第二単語情報抽出手段)
17 変換手段
18 付加記号抽出手段
19 表示制御手段(発音表記出力制御手段)
20 印刷制御手段(発音表記出力制御手段)
AM 付加記号
J,J’ 日本語表記
P 発音表記
PM 発音記号
W 単語
WD 単語情報データベース
WI 単語情報
2 処理装置
3 キーボード
11 入力受付制御手段(単語入力受付制御手段)
12 単語情報記憶部(単語情報記憶手段)
13 付加記号記憶部(付加記号記憶手段)
16 単語情報抽出手段(第二単語情報抽出手段)
17 変換手段
18 付加記号抽出手段
19 表示制御手段(発音表記出力制御手段)
20 印刷制御手段(発音表記出力制御手段)
AM 付加記号
J,J’ 日本語表記
P 発音表記
PM 発音記号
W 単語
WD 単語情報データベース
WI 単語情報
Claims (3)
- 外国語の単語、前記単語の発音を表す発音記号、及び前記単語の発音を平仮名または片仮名の少なくともいずれか一方によって表す日本語表記を単語情報として、複数の前記単語についてデータベース化して格納した単語情報データベースを有する単語情報記憶手段と、
前記日本語表記によって表される前記平仮名または前記片仮名の少なくともいずれか一方に対して付加され、前記単語の発音を視覚的に区別可能に記号化した付加記号を、前記発音記号に関連づけて記憶した付加記号記憶手段と、
前記単語の入力を受付ける単語入力受付制御手段と、
受付けた前記単語に対応する前記単語情報を、前記単語情報データベースから抽出する単語情報抽出手段と、
抽出された前記単語情報を利用し、前記単語の前記発音記号に対応する前記付加記号を、前記付加記号記憶手段から抽出する付加記号抽出手段と、
前記平仮名または前記片仮名の少なくともいずれか一方によって示される前記単語の前記日本語表記に、抽出された前記付加記号を付加し、前記日本語表記を変換する変換手段と、
前記日本語表記及び前記付加記号によって変換された発音表記を出力する発音表記出力制御手段と
を具備することを特徴とする発音表記出力システム。 - 前記日本語表記の入力を受付ける日本語表記入力受付制御手段と、
入力された前記日本語表記に対応する前記単語情報を、前記単語情報データベースから抽出する第二単語情報抽出手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の発音表記出力システム。 - 前記単語情報記憶手段に記憶される前記単語情報データベースは、
学習対象者の学習レベル、及び学習対象分野に合わせて構築されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発音表記出力システム。
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JP2004025288A Pending JP2005215597A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 発音表記出力システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005215597A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014142762A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Big Apple Company Kk | 外国語の発音表記方法および情報表示装置 |
JP2015036788A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | 直也 内野 | 外国語の発音学習装置 |
KR102112059B1 (ko) * | 2019-11-28 | 2020-05-19 | 권오성 | 청음 기반 중국어 발음 한글 표기 형성 방법, 청음 기반 중국어 발음 한글 표기 표시 방법 및 이것을 이용한 외국어 학습 방법 |
JP2022529762A (ja) * | 2019-04-26 | 2022-06-24 | ガヘ リ | 発音の改善のための学習システム |
-
2004
- 2004-02-02 JP JP2004025288A patent/JP2005215597A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014142762A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Big Apple Company Kk | 外国語の発音表記方法および情報表示装置 |
JP2015036788A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | 直也 内野 | 外国語の発音学習装置 |
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KR102112059B1 (ko) * | 2019-11-28 | 2020-05-19 | 권오성 | 청음 기반 중국어 발음 한글 표기 형성 방법, 청음 기반 중국어 발음 한글 표기 표시 방법 및 이것을 이용한 외국어 학습 방법 |
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