JP2005214886A - 速度検出装置及びその方法、並びにモータ制御装置及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 速度の変化にかかわらず被駆動体を正確に制御可能としつつ、切り替えの際にショックが発生するのを防止する。
【解決手段】 被駆動体の速度の絶対値VdifがV1以上の場合には瞬時速度Vinsを速度情報として出力し、速度の絶対値VdifがV2以下の場合には平均速度Vaveを速度情報として出力し、その間では瞬時速度Vinsと平均速度Vaveとを用いて所定の式に従って混合速度Vmixを算出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、速度検出装置及びその方法、並びにモータ制御装置及び記録装置に関し、より詳細には、デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める方法に関する。
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行う記録装置が広く使用されている。
記録装置の記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては、所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを用紙等の記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復走査させながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
シリアル記録方式の記録装置は、記録ヘッドを搭載するキャリッジと、記録媒体を搬送する搬送装置とを具備し、キャリッジによって記録ヘッドを記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向(主走査方向)に走査(シリアルスキャン)させて記録を行い、1回の走査での記録を終了した後に記録媒体をその記録幅だけ搬送し、これら記録と搬送とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に所望の画像の記録を行う。
このような記録装置では、従来より、キャリッジの駆動にDCモータを用い、リニアエンコーダによりキャリッジの位置や速度を検出してフィードバック制御する構成が用いられている。また、エンコーダとしては、キャリッジが往復双方向に移動するので、移動方向を知るために位相の異なる2つのパルス信号を出力するインクリメンタルエンコーダが用いられる。
このようなエンコーダから出力される位相の異なる2つのパルス信号から速度情報を算出する方法としては、大別すると以下の3通りの方法が知られており、いずれも特許文献1に開示されている。
第1の方法は瞬時速度検出と呼ばれ、パルス信号の周期を高速の基準クロックにより計時し、その逆数から速度を求める。この方法は速度検出遅れ時間が最小となるが、高速になるほど精度が低下する。
第2の方法は平均速度検出と呼ばれ、あらかじめ定めた時間内でのパルス信号の数を計数し、時間内での最初のパルスから最後のパルスまでの正確な経過時間を基準クロックにより計時し、パルス数を経過時間で除して速度を求める。この方法は計測期間の1/2だけ遅れ時間が生じるが、速度に関わらず精度が高い。
第3の方法は差分速度検出と呼ばれ、あらかじめ定めた時間内でのパルス信号の数を計数して速度情報とする。平均速度が求められる点及び計測遅れ時間が存在する点は平均速度検出同様である。しかしながら経過時間は近似値であるので速度に誤差を含み、低速になるほど精度が低下する。特に極めて速度が遅い場合には、速度情報として0と1が離散的に出力され、実際の速度からかけ離れてしまう。
何れの検出方法を用いたとしても、速度が極めて遅い場合にはパルス信号の発生間隔が非常に長くなるため、原理的に検出遅れ時間が非常に長くなる。この問題に対しては、速度推定により対処する方法が知られている。特許文献2には、外乱推定オブザーバなどの計算量の多い処理によらず、簡易に速度推定を行う方法が開示されている。
一般に、記録装置における主走査速度の制御では、記録ムラに直結する速度変動を最小にすることが最重要課題であるため、検出遅れ時間が最小となる瞬時速度検出が用いられる。ところが、ディジタルのパルス信号を出力するエンコーダでは、移動方向反転時に、一方のパルス信号が高速で反転を繰り返す所謂チャタリングを生じることがある。
図3は、移動方向反転時にA相のパルス信号にチャタリングが生じている例を示している。このようなチャタリングが生じると、瞬時速度検出方法では、誤って速度が異常に高速であるという情報を生成してしまう。シリアル記録方式の記録装置では、キャリッジの移動方向が頻繁に反転するため、チャタリングで誤動作することは避けなければならない。
チャタリングを回避するための方法としては、様々な方法が知られている。例えば、差分速度が低速になったら速度検出結果を強制的に一定値で置き換える方法、あるいは始動の際に暫くの間は速度検出結果を強制的に一定値で置き換える方法などが知られている。特許文献3には、移動方向の反転を検出したら速度検出結果を強制的に一定値で置き換える方法が開示されている。
特開昭58−048868号公報 特開平7−104860号公報 特開平9−178766号公報
しかしながら、上記のような従来の方法では、いずれも移動速度がほぼゼロになる近辺で、速度情報がステップ状に切り替えられるため、切り替えショックが発生し、なめらかな制御を行うことができない。
これはシリアル記録方式の記録装置に限った問題ではなく、被駆動体の速度を変化させて移動させるような機構を有する装置における共通の問題である。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、速度の変化にかかわらず被駆動体を正確に制御可能としつつ、切り替えの際にショックが発生するのを防止することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様による速度検出装置は、デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める速度検出装置であって、
前記パルス信号の周期の逆数を瞬時速度として求める瞬時速度検出手段と、
所定期間内に検出された前記パルス信号の数を経過時間で除して平均速度を求める平均速度検出手段と、
所定期間内に検出された前記パルスの数を差分速度として求める差分速度検出手段と、
前記差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、前記瞬時速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、前記平均速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度未満で前記第2の速度より大きい場合、前記瞬時速度と前記平均速度とを用いる所定の式に従って速度情報を求める速度混合手段と、を備えている。
すなわち、本発明では、デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める際に、パルス信号の周期の逆数を瞬時速度として求め、所定期間内に検出されたパルス信号の数を経過時間で除して平均速度を求め、所定期間内に検出されたパルスの数を差分速度として求め、差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、瞬時速度を速度情報として出力し、差分速度の絶対値が第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、平均速度を速度情報として出力し、差分速度の絶対値が第1の速度未満で第2の速度より大きい場合、瞬時速度と平均速度とを用いる所定の式に従って速度情報を求める。
このようにすると、被駆動体の速度がある程度大きい場合には瞬時速度が速度情報として出力され、速度が低い場合には平均速度が速度情報として出力され、その間では瞬時速度と平均速度とを用いて所定の式に従って速度情報が求められる。
従って、速度がある程度大きい場合には速度変動を良好に制御することができ、かつ、低速においてはチャタリングによる偽速度の発生を防止することができるようにしつつ、切り替えがなめらかに行われるので、切り替えの際にショックが発生するのを防止することができる。
なお、第1の速度をV1、第2の速度をV2、差分速度の絶対値をVdif、瞬時速度をVins、平均速度をVaveとしたときに、速度情報Vmixを、
Vmix=(Vins−Vave)・(Vdif−V2)/(V1−V2)+Vave
によって求めてもよい。
被駆動体が、ガイド軸に沿って往復双方向に駆動されるような構成に適用すると好適である。
上記目的を達成する本発明の別の態様による速度検出装置は、デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める速度検出装置であって、
第1クロック信号を生成する第1クロック信号生成手段と、
前記第1クロック信号の周波数より低い周波数である第2クロック信号を生成する第2クロック信号生成手段と、
前記第2のクロック信号に基づいて、所定期間の周期信号を生成する生成手段と、
前記所定期間の前記パルス数をカウントするカウント手段と、
前記所定期間の長さを前記第1クロック信号に基づいてカウントする計時手段と、
前記パルス信号の周期から瞬時速度を取得する瞬時速度取得手段と、
前記カウント手段によるカウント結果と前記計時手段のカウント結果に基づいて、平均速度を取得する平均速度取得手段と、
前記カウント手段によるカウント結果と前記所定期間の長さに基づいて、差分速度を取得する差分速度取得手段と、
前記差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、前記瞬時速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、前記平均速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度未満で前記第2の速度より大きい場合、前記瞬時速度と前記平均速度とを用いる所定の式に従って取得した速度を出力する制御手段と、を備えている。
また、上記の目的は、上記の速度検出装置に対応した速度検出方法によっても達成される。
更に、本発明の速度検出装置及び速度検出方法は、動力源としてのモータを含み、速度を被駆動体の検出速度としてモータの速度フィードバック制御を行うモータ制御装置、記録ヘッドを搭載したキャリッジの速度フィードバック制御に用いる記録装置に適用すると好適である。
本発明によれば、速度がある程度大きい場合には速度変動を良好に制御することができ、かつ、低速においてはチャタリングによる偽速度の発生を防止することができるようにしつつ、切り替えがなめらかに行われるので、切り替えの際にショックが発生するのを防止することができる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いたシリアル記録方式の記録装置において、キャリッジを駆動するモータの制御に本発明を適用した例を説明する。
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
図4は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図4に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置という)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド103を搭載したキャリッジ102にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝え、キャリッジ102を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構105を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド103から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド103の状態を良好に維持するためにキャリッジ102を回復装置110の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド103の吐出回復処理を行う。
記録装置のキャリッジ102には記録ヘッド103を搭載するのみならず、記録ヘッド103に供給するインクを貯留するインクカートリッジ106を装着する。インクカートリッジ106はキャリッジ102に対して着脱自在になっている。
図4に示した記録装置はカラー記録が可能でり、そのためにキャリッジ102にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ102と記録ヘッド103とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド103は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施形態の記録ヘッド103は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図4に示されているように、キャリッジ102はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構104の駆動ベルト107の一部に連結されており、ガイドシャフト113に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ102は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト113に沿って往復移動する。また、キャリッジ102の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ102の絶対位置を示すためのエンコーダフィルム108が備えられている。この実施形態では、エンコーダフィルム108は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ109に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
また、記録装置には、記録ヘッド103の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド103を搭載したキャリッジ102が往復移動されると同時に、記録ヘッド103に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図4において、114は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、115はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ114に当接するピンチローラ、116はピンチローラ115を回転自在に支持するピンチローラホルダ、117は搬送ローラ114の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア117に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ114が駆動される。
またさらに、120は記録ヘッド103によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ120は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。122は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
またさらに、記録装置には、図4に示されているように、記録ヘッド103を搭載するキャリッジ102の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド103の吐出不良を回復するための回復装置110が配設されている。
回復装置110は、記録ヘッド103の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構111と記録ヘッド103の吐出口面をクリーニングするワイピング機構112を備えており、キャッピング機構111による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド103のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド103の吐出口面をキャッピング機構111によるキャッピングすることによって、記録ヘッド103を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構112はキャッピング機構111の近傍に配され、記録ヘッド103の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構111及びワイピング機構112により、記録ヘッド103のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
図5は、図4に示した記録装置の概略制御構成を示すブロック図である。
同図において、1は記録命令を発行するホストコンピュータ、2は記録命令を受けてアクチュエータ及び記録ヘッドの制御を行う記録制御装置、3はキャリッジモータを駆動制御するキャリッジモータ制御装置、31は不図示のキャリッジを駆動するためのキャリッジモータ、32はキャリッジの位置及び移動速度を検出するためのパルス信号を出力するリニアエンコーダ、33はリニアエンコーダから出力されたパルス信号に基づいてキャリッジの位置及び移動速度を演算するための位置・速度検出装置、34は記録制御装置の指令により位置・速度目標プロファイルを生成するキャリッジ移動目標生成装置、35は検出位置・速度が目標位置・速度に追従するようキャリッジモータへの電圧又は電流指令を生成する補償演算装置、36は補償演算装置35からの指令を電力変換するモータ駆動回路、4は記録媒体搬送用の不図示のラインフィードモータを駆動制御するラインフィードモータ駆動装置である。
キャリッジモータ31は、ブラシ付きDCモータ又はブラシレスモータである。モータ駆動回路36は、D/Aコンバータとリニアアンプの組み合わせまたはスイッチングコンバータで構成されており、電流フィードバック回路が付加されることもある。モータ31がブラシレスモータの場合には相切り替え回路も含まれる。
リニアエンコーダ32からは、互いの位相が約90°ずれたA,B二相のパルス信号が出力され、移動方向と移動量が判別可能である。
図1は、図5の位置・速度検出装置のうち、速度検出に関する部分の構成を示すブロック図である。
同図において符号1はエンコーダであり図5のエンコーダ32に対応する。2は瞬時速度検出部、3は平均速度検出部、4は差分速度検出部、5は速度混合部である。
瞬時速度検出部では、パルス信号の周期を高速の基準クロック信号(例えば数MHzを周波数とするクロック信号生成手段に基づく)により計時し、その逆数から速度を求める。平均速度検出部では、あらかじめ定めた時間内でのパルス信号の数を計数し、時間内での最初のパルスから最後のパルスまでの正確な経過時間を基準クロックにより計時し、パルス数を経過時間で除して速度を求める。経過時間を計時するために、最初のパルスと最後のパルスの時刻をそれぞれ保持するラッチ手段を備えている。これを、周期信号に同期して、ラッチ手段の値を読み取とり、最初のパルスの時刻と最後のパルスの時刻との差分を計算することで、高い精度で経過時間を取得できる。差分速度検出部では、あらかじめ定めた時間内でのパルス信号の数を計数し、周期信号の設定値に対応する時間(周期の理論値)で除算して速度情報とする。つまり、平均速度の取得は周期信号の実測値を用いて行なわれる。差分速度の取得は周期信号の理論値を用いて行なわれる。なお、この周期信号の生成は、上述した基準クロック信号より低い周波数のクロック信号(例えば1KHzを周波数とするクロック信号生成手段に基づく)である。
エンコーダ1から出力されたパルス信号は瞬時速度検出部2、平均速度検出部3、差分速度検出部4に並列に入力される。それぞれの速度検出部によって生成された速度信号は、速度混合部5に入力され、以下で説明する手順に従って速度情報が出力される。
図2は、図1の速度混合部5の出力特性を表すグラフである。本実施形態では、差分速度に応じて瞬時速度と平均速度を切り替える制御を行う。具体的には、図示されたように、差分速度の絶対値VdifがV1以上である場合、瞬時速度Vinsを速度情報Vmixとして出力し、差分速度の絶対値VdifがV2以下である場合には、平均速度Vaveを速度情報Vmixとして出力する。その中間の速度、すなわち、差分速度の絶対値Vdifが、V2<Vdif<V1の範囲内にある場合、線形補間によって瞬時速度Vinsと平均速度Vaveとを混合した値を速度情報Vmixとして出力する。
すなわち、本実施形態において、速度混合部5から出力される速度情報Vmixは、
(1)V1≦Vdifのときは、Vmix=Vins
(2)Vdif≦V2のときは、Vmix=Vave
(3)V2<Vdif<V1のときは、
Vmix=(Vins−Vave)・(Vdif−V2)/(V1−V2)+Vave
によって算出される。
なお、V1の値は、記録の際の実際の速度(記録時速度)においては瞬時速度を速度情報として出力するように、記録時速度よりもある程度低い値とするのがよく、V2の値は、方向反転の影響を受けず、また切り替えが急峻にならない程度の値とするのがよい。例えば記録時速度が20インチ/秒であればV1=16.7インチ/秒、V2=10インチ/秒程度に選ぶ。
以上説明したように、本実施形態によれば、記録の際には瞬時速度が速度情報として採用されるのでキャリッジの速度変動を良好に制御することができ、低速においては平均速度が採用されるので方向反転の際に偽速度の発生を防止することができる。加えて、瞬時速度と平均速度との切り替えがなめらかに行われるので、切り替えの際にショックが発生するのを防止することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態では速度情報の算出方法を差分速度を基準にして切り替えているが、平均速度に基づいて切り替えてもよい。あるいは低域濾波フィルタを適用した差分速度を基準としてもよい。
更に、差分速度の絶対値Vdifが、V2<Vdif<V1の範囲内にある場合の速度情報の算出方法についても、上記実施形態の式に限定されるものではなく、瞬時速度と平均速度とによって速度情報を求める式であれば、様々な式を用いることができる。また、実際に速度情報を求める際には、式によってその都度混合比率を算出するのではなく、予めテーブル等に基準となる値(差分速度)に対応した算出結果を格納しておき、その値を参照するようにしてもよい。
以上説明した実施形態は、インクジェット記録装置のキャリッジモータの制御に本発明を適用した例であるが、搬送モータの制御に適用しても構わないし、本発明は記録装置以外の電子機器などで、モータによって駆動される様々な機構の速度制御にも適用することができるのはもちろんである。
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能の少なくとも一部を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
速度検出に関する部分の構成を示すブロック図である。 図1の速度混合部の動作を説明する図である。 方向反転時のエンコーダ出力信号の一例を表した図である。 本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 記録装置の概略制御構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 エンコーダ
2 瞬時速度検出部
3 平均速度検出部
4 差分速度検出部
5 速度混合部

Claims (7)

  1. デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める速度検出装置であって、
    前記パルス信号の周期の逆数を瞬時速度として求める瞬時速度検出手段と、
    所定期間内に検出された前記パルス信号の数を経過時間で除して平均速度を求める平均速度検出手段と、
    所定期間内に検出された前記パルスの数を差分速度として求める差分速度検出手段と、
    前記差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、前記瞬時速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、前記平均速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度未満で前記第2の速度より大きい場合、前記瞬時速度と前記平均速度とを用いる所定の式に従って速度情報を求める速度混合手段と、を備えることを特徴とする速度検出装置。
  2. 前記第1の速度をV1、前記第2の速度をV2、前記差分速度の絶対値をVdif、前記瞬時速度をVins、平均速度をVaveとしたときに、前記速度情報Vmixを、
    Vmix=(Vins−Vave)・(Vdif−V2)/(V1−V2)+Vave
    によって求めることを特徴とする請求項1に記載の速度検出装置。
  3. 前記被駆動体は、ガイド軸に沿って往復双方向に駆動されることを特徴とする請求項1に記載の速度検出装置。
  4. 請求項1に記載の速度検出装置と、動力源としてのモータとを含み、前記速度情報を被駆動体の検出速度として前記モータの速度フィードバック制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行い、請求項4に記載のモータ制御装置を、前記キャリッジの速度フィードバック制御に用いることを特徴とする記録装置。
  6. デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める速度検出装置であって、
    第1クロック信号を生成する第1クロック信号生成手段と、
    前記第1クロック信号の周波数より低い周波数である第2クロック信号を生成する第2クロック信号生成手段と、
    前記第2のクロック信号に基づいて、所定期間の周期信号を生成する生成手段と、
    前記所定期間の前記パルス数をカウントするカウント手段と、
    前記所定期間の長さを前記第1クロック信号に基づいてカウントする計時手段と、
    前記パルス信号の周期から瞬時速度を取得する瞬時速度取得手段と、
    前記カウント手段によるカウント結果と前記計時手段のカウント結果に基づいて、平均速度を取得する平均速度取得手段と、
    前記カウント手段によるカウント結果と前記所定期間の長さに基づいて、差分速度を取得する差分速度取得手段と、
    前記差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、前記瞬時速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、前記平均速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度未満で前記第2の速度より大きい場合、前記瞬時速度と前記平均速度とを用いる所定の式に従って取得した速度を出力する制御手段と、を備えることを特徴とする速度検出装置。
  7. デジタル・エンコーダから出力される位相が異なる2つのパルス信号に基づいて、被駆動体の移動速度を求める速度検出方法であって、
    前記パルス信号の周期の逆数を瞬時速度として求める瞬時速度検出工程と、
    所定期間内に検出された前記パルス信号の数を経過時間で除して平均速度を求める平均速度検出工程と、
    所定期間内に検出された前記パルスの数を差分速度として求める差分速度検出工程と、
    前記差分速度の絶対値が第1の速度以上の場合には、前記瞬時速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度よりも低い第2の速度以下の場合には、前記平均速度を速度情報として出力し、前記差分速度の絶対値が前記第1の速度未満で前記第2の速度より大きい場合、前記瞬時速度と前記平均速度とを用いる所定の式に従って速度情報を求める速度混合工程と、を備えることを特徴とする速度検出方法。
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