JP2005214694A - 印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 識別表示の印刷が、下地色と印刷色の組み合わせが多種に及ぶ場合であっても、一定の撮像条件で印刷検査が可能となる印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物を提供する。
【解決手段】 被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から識別表示を検出して識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査であって、赤外線吸収顔料又は赤外線発光顔料が含まれるインクを用いて被印刷物に識別表示を印刷し、この識別表示に赤外光を照射するとともに、識別表示を赤外線カメラにより撮像し、得られた撮像画像に映出される赤外線吸収像又は赤外線発光像から識別表示を検出するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物に関し、特に、印刷された識別表示を下地色やインク色に拘らず判別可能とする技術に関する。
製造元を表すブランド名や種別を識別するための情報を印刷している被印刷物としては、例えば記録メディアが挙げられる。記録メディアとしては、DLTやLTO等の磁気テープカートリッジをはじめ、磁気テープカセット、磁気ディスク、光磁気ディスク等の外部記憶媒体があり、文字情報や絵柄情報が個体識別のために、各記録メディアそれぞれに対して印刷されている。
このような識別表示は、パット印刷、タンポン(凹版オフセット印刷方式)、シルクスクリーン印刷方式、ホットスタンプ等の捺印印刷方式、インクジェット印刷方式等の印刷方法により、被印刷物の表面に、下地色(素地色)とは異なる色で直接印刷されることが多い。
そして、印刷された識別表示は、製造後の出荷前に外観検査が行われる。具体的には、識別表示を認識カメラにより撮像し、その撮像データを用いて、画像検査装置によって所定の特徴量を抽出して比較したり、所定の登録画像データとマッチング処理したりする等の印刷検査を行う。このような印刷検査方法について、下地色が異なる場合でも識別表示の印刷検査を容易にする方法が特許文献1に記載されている。また、印刷物に対して赤外線を照射して、その反射光により検出を行う技術が特許文献2に記載されている。
特開平11−10998号公報 特表2003−500251
しかしながら、被印刷物である記録メディア素地の下地色と、印刷される識別表示の印刷色との組み合わせが1種類の場合は問題ないが、下地色と印刷色の組み合わせが多種に及ぶ場合に、外観検査において、識別表示の判別が困難となる場合がある。例えば図6に示すように、赤い下地色の表面に黒色で「A」の文字と白色で「B」の文字とが印刷されている場合を考える。照明光として赤色光を照射して撮像したときの、その撮像画像の二値化画像は、二値化の閾値を「A」の文字と背景とを区別するように設定すると、「B」の文字と背景との区別が困難となり、「B」が消失する現象が生じる。同様に「B」の文字と背景とを区別するように二値化の閾値を設定すると、「A」が消失することになり、結局、「A」,「B」を同時に検出することができなかった。
他の識別表示の判別が困難となる色の組み合わせの例として、以下のものが挙げられる。
まず、図7(a)に示すように、白地に赤色で「A」の文字51が印刷され、黒色で「B」の文字53が印刷された識別表示55と、図7(b)に示すように、青地に白色で「A」の文字51が印刷され、白色で「B」の文字53が印刷された識別表示57を考える。この識別表示55,57を一般的な赤色照明下で撮像した場合の撮像画像は、図8(a),(b)に示すように、識別表示55では下地色が薄赤色、「A」の文字51が赤色、「B」の文字53が黒色となり、識別表示57では下地色が茶色、「A」の文字51及び「B」の文字53が共に薄赤色となる。これを検査のためにさらに二値化すると、図9(a),(b)に示すようになる。図9(b)の場合では、「A」の文字51、「B」の文字53が共に判定可能となるが、図9(a)の場合では、「A」の文字51が消失してしまい、印刷が正しくできたか否かが検査不能となった。
一方、図7(a),(b)に示した識別表示55、識別表示57に対して、主に赤色印刷を検査する際に使用される青色光を照射すると、図10(a),(b)に示すように、識別表示55では下地色が薄青色、「A」の文字51が茶色、「B」の文字53が黒色となり、識別表示57では下地色が青色、「A」の文字51及び「B」の文字53が共に薄青色となる。これを検査のためにさらに二値化すると、図11(a),(b)に示すようになる。図11(a)の場合では、「A」の文字51及び「B」の文字53が共に判定可能となるが、図11(b)の場合では、双方の文字が消失してしまい、印刷が正しくできたか否かが検査不能となった。
このような事態から、被印刷物のラインアップにある全ての下地色と、印刷する識別表示の色との組み合わせに応じて、使用可能な照明光の種類を選定したり、二値化処理の閾値を変更したり、撮像時の絞りを調整して露光量を変更することも考えられる。しかしその場合には、下地色や印刷色の変更の度に検査条件の設定を行う必要が生じ、また、新規の色が追加となった場合には、対応ができるか否かわからない問題を生じる。さらに、フルカラー照明を使用して撮像することも考えられるが、新規のカラー毎に条件選定を行わなければならず、検査効率及び検査制度が低下する不利がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、識別表示の下地色と印刷色との組み合わせが多種に及ぶ場合であっても、一定の撮像条件で印刷検査が可能となる印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物を提供し、もって、識別表示の印刷検査の簡略化を図ることを目的とする。
上記目的は下記構成により達成される。
(1)被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査方法であって、赤外線吸収顔料が含まれるインクを用いて被印刷物に識別表示を印刷し、この識別表示に赤外光を照射するとともに、該識別表示を赤外線カメラにより撮像し、得られた撮像画像に映出される赤外線吸収像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査方法。
この印刷検査方法によれば、識別表示の印刷された被印刷物に、赤外線が照射されると、被印刷物からは赤外線が反射して明るくなるが、識別表示を印刷したインクが赤外線を吸収するために、識別表示とその他の部分との明度差が大きくなる。そしてこの明度差は、被印刷物の下地色や識別表示の印刷色に依らず常に大きな差として現れる。従って、撮像画像から識別表示を検出する際に、下地色や印刷色に応じて二値化処理の閾値等を変更することなく、また、撮像時の露光量を調整することもなく、容易かつ確実に識別表示の検出が行えるようになる。これにより、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
(2)被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査方法であって、赤外線発光顔料が含まれるインクを用いて被印刷物に識別表示を印刷し、この識別表示に赤外光を照射するとともに、該識別表示を赤外線カメラにより撮像し、得られた撮像画像に映出される赤外線発光像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査方法。
この印刷検査方法によれば、識別表示の印刷された被印刷物に、赤外線が照射されると、識別表示を印刷したインクが赤外線を発光するために、識別表示からの赤外線光量は、被印刷物から反射される赤外線の光量より大きくなり、識別表示とその他の部分との明度差が大きくなる。そしてこの明度差は、被印刷物の下地色や識別表示の印刷色に依らず常に大きな差として現れる。従って、撮像画像から識別表示を検出する際に、下地色や印刷色に応じて二値化処理の閾値等を変更することなく、また、撮像時の露光量を調整することもなく、容易かつ確実に識別表示の検出が行えるようになる。これにより、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
(3)被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査システムであって、前記被印刷物に対して赤外光を照射する赤外線光源と、赤外光が照射された前記被印刷物の識別表示を撮像する赤外線カメラと、前記赤外線カメラによる撮像画像から前記識別表示を検出する画像処理手段とを備え、前記被印刷物が、赤外線吸収顔料を含むインクを用いて前記識別表示を印刷したものであり、前記画像処理手段が前記撮像画像に映出された赤外線吸収像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査システム。
この印刷検査システムによれば、識別表示の印刷された被印刷物に、赤外線光源により赤外光を照射すると、識別表示を印刷したインクがこの赤外線を吸収するために、識別表示とその他の部分との明度差が大きくなる。これにより、被印刷物の下地色や識別表示の印刷色に依らず撮像画像から識別表示を容易かつ確実に検出することができ、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
(4)被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査システムであって、前記被印刷物に対して赤外光を照射する赤外線光源と、赤外光が照射された前記被印刷物の識別表示を撮像する赤外線カメラと、前記赤外線カメラによる撮像画像から前記識別表示を検出する画像処理手段とを備え、前記被印刷物が、赤外線発光顔料を含むインクを用いて前記識別表示を印刷したものであり、前記画像処理手段が前記撮像画像に映出された赤外線発光像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査システム。
この印刷検査システムによれば、識別表示の印刷された被印刷物に、赤外線光源により赤外光を照射すると、識別表示を印刷したインクがこの赤外線を受けて発光するために、識別表示とその他の部分との明度差が大きくなる。これにより、被印刷物の下地色や識別表示の印刷色に依らず撮像画像から識別表示を容易かつ確実に検出することができ、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
(5)前記被印刷物、前記赤外線光源、及び前記赤外線カメラを、外光から遮断する遮光カバーを備えたことを特徴とする(4)記載の印刷検査システム。
この印刷検査システムによれば、遮光カバーにより被印刷物、赤外線光源、赤外線カメラが遮光空間内に配置されるので、外光による影響を受けることなく、識別表示の赤外線吸収像のコントラスト低下が防止される。これにより、識別表示の判別性能低下がなくなる。
(6)前記赤外線カメラが、赤外線波長領域の光だけを選択的に透過させる光波長フィルタを備えたことを特徴とする(5)記載の印刷検査システム。
この印刷検査システムによれば、赤外線カメラに赤外線波長領域の光だけを選択的に透過させる光波長フィルタを備えたことにより、外光の影響を受けやすい環境下であっても、遮光する必要がなく、装置の設置自由度や検査作業性を向上することができる。
(7)個体識別用の識別表示が印刷された被印刷物であって、前記識別表示が、赤外線吸収顔料又は赤外線発光顔料を含むインクで印刷されていることを特徴とする被印刷物。
この被印刷物によれば、識別表示が赤外線吸収顔料を含むインクで印刷されている場合には、この識別表示に対して赤外線を照射して赤外線カメラにより撮像すれば、識別表示を印刷したインクが赤外線を吸収するので、他の部分との明度差が大きい撮像画像が得られる。また、識別表示が赤外線発光顔料を含むインクで印刷されている場合には、この識別表示に対して赤外線を照射して赤外線カメラにより撮像すれば、識別表示を印刷したインクが赤外線を発光するので、他の部分との明度差が大きい撮像画像が得られる。これにより、被印刷物の下地色や識別表示の印刷色に依らず撮像画像から識別表示を容易かつ確実に検出することができ、印刷状態の検査を効率よく実施できる被印刷物となる。
本発明に係る印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物によれば、被印刷物の下地色と識別表示の印刷色との組み合わせが多種に及ぶ場合であっても、一定の撮像条件で印刷検査を行うことができ、もって、印刷された識別表示の印刷検査の簡略化を図ることができる。
以下、本発明に係る印刷検査方法及び印刷検査システム並びにこれに供される被印刷物の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る印刷検査システムの概略構成図である。
本実施形態による印刷検査装置100は、被印刷物(ここでは一例として記録メディアである磁気テープ記録媒体の樹脂製ケース21)を検査対象としており、主に、赤外線光源23a,23bと、赤外線カメラを構成するカメラユニット25と、カメラユニット25からの撮像画像に基づいて印刷状態の良否判定を行う画像処理部27とを備えている。
ケース21は、その表面に、可視光領域において透明若しくは半透明である赤外線吸収顔料を含ませたインクで、ブランド名、品名、型番、製造番号等の文字情報や、ロゴ等のマークのような絵柄情報である識別表示30が、個体識別のために印刷されている。
赤外線光源23a,23bは、ケース21の表面に印刷された識別表示30に向けて赤外線を均一に照射する。各赤外線光源23a,23bは、それぞれ可動ブラケット29a,29bに支持されてケース21に対して所望の位置で赤外線照射を可能としている。 また、このように一対の赤外線光源23a,23bが用いられることで、識別表示30を挟む両側からの照明が可能となり、影が生じ難くなって、認識ミスの発生が低減されるようになっている。なお、赤外線光源23a,23bは、光源自体を装置の外側に配置して、光源に接続された光ファイバを通じてケース21の表面を照明する外付けタイプのものであってもよい。
カメラユニット25は、光学レンズ部25aを備え、レンズを通過した光を撮像素子上に結像する。レンズを介して撮像素子の受光面に結像された被写体像は、赤外線波長成分の入射光量に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。撮像素子から出力された画像信号は、A/D変換器によりデジタル信号に変換された後、輝度(階調)信号生成回路、ガンマ補正回路等によって処理され、画像データとなって画像記録部31に格納される。
演算部33は、画像記録部31に格納された画像データを所定の条件の下で画像処理して識別表示30を検出し、検出された識別表示30の印刷状態が正常であるか否かを判定する。なお、この良否判定結果は、画像処理部27の外部に出力されて、図示しないモニタに表示したり、音声等による報知を行うようになっている。
ところで、ケース21の識別表示30の印刷に使用されるインクには着色成分の他に赤外線顔料が含まれている。赤外線吸収顔料としては、例えば次のような色素が挙げられる。
(1)フタロシアニン及びナフタロシアニン色素
(2)金属錯体色素
(3)ポリメチン色素
(4)ジエフェニルメタン、トリフェニルメタン及び関連色素
(5)キノン系色素
(6)アゾ系色素
なお、赤外線吸収顔料の具体例については、例えば特開平6−202269号公報に詳細に記載されているので、適宜参照されたい。
このケース21によれば、赤外線吸収顔料を含ませたインクで識別表示30が印刷されているので、赤外線を照射させることで、識別表示30に含まれる赤外線吸収顔料によって赤外線が他の部分より多く吸収される。そして、識別表示30以外の部分では、照射した赤外線の一部は吸収されるものの、その多くが反射されて、識別表示30とそれ以外の部分との明度差が大きくなる。これにより、ケース21の素地色(下地色)や識別表示30のインク色に依らず、識別表示30と背景になる素地との区別が容易となる。
つまり、画像処理部27の演算部33は、いかなるケース21の素地色と識別表示30のインク色の組み合わせであっても、画像記録部31に格納された画像データから識別表示30を安定して確実に検出することができる。従って、識別表示の印刷が、下地色と印刷色の組み合わせが多種に及ぶ場合であっても、絞り等の露光量調整を色の組み合わせ毎に行うことなく、常に一定の撮像条件で撮像しても、正確な印刷検査が可能となる。
ここで、図2に示すような、ケース21の表面の一部に印刷された識別表示30が、下地色と印刷色との組み合わせが異なる各印刷状態をそれぞれ検査する具体例を説明する。 一方の識別表示40は、ケース21の素地43の色である下地色が白色で、「A」の文字45が赤色で印刷され、「B」の文字47が黒色で印刷されている。他方の識別表示41は、素地43が青色で、「A」の文字45及び「B」の文字47がそれぞれ白色で印刷されている。なお、ここでは説明の簡単化のために識別表示30を、文字「A」,「B」として、また、それぞれを特定の色として例示して説明するが、識別表示30の内容は、どのような形状のパターンであってもよく、どのような色であってもよい。また、ケース21の素地色もどのような色であってもよい。
これらの識別表示40,41を、それぞれ本発明に係る印刷検査装置100の赤外線光源23a,23bにより赤外線を照射すると、赤外線カメラであるカメラユニット25には、図3(a),(b)に示すようなに撮像される。
図3(a)は一方の識別表示40の撮像画像で、(b)は他方の識別表示41の撮像画像を示している。
赤外線をケース21の識別表示40,41に照射すると、識別表示40,41は赤外線が反射して明るくなるが、識別表示40,41を印刷したインク中の赤外線吸収顔料が赤外線を吸収するために、識別表示40,41とその他の部分との明度差が大きくなる。そしてこの明度差は、ケース21の下地色や識別表示40,41の印刷色に依らず常に大きな差として現れる。従って、赤外線カメラによる撮像画像から識別表示40,41を検出する際に、下地色や印刷色に応じて二値化処理の閾値を変更する等の検出条件の調整や、撮像時の絞りの変更により露光量を調整することを必要とせず、容易かつ確実に識別表示の検出が行えるようになる。これにより、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
本発明に係る印刷検査装置100は、上記構成に加えて、ケース21、赤外線光源23a,23b及びカメラユニット25を、外光から遮断する遮光カバー35を備えた構成としてもよい(図1参照)。この構成によれば、遮光カバー35で覆われた遮光空間37内にケース21、赤外線光源23a,23b、カメラユニット25が配置されるので、識別表示30の撮像時に外光がケース21に照射されることが防止される。これにより、ケース21の識別表示30に照射された赤外線光源23a,23bからの赤外線のみがインク内の赤外線吸収顔料に吸収され、識別表示30の赤外線吸収像のコントラスト低下が防止される。つまり、撮像画像の識別表示30の輝度が低く維持されて判別が確実になり、もって、外光の進入による外乱によって判別性能の低下することがなくなる。
図4に印刷検査装置の変形例の要部構成を示した。ここで、図1に示す印刷検査装置100と同一の機能を有する部材に対しては同一の符号を付与することでその説明は省略する。
この変形例による印刷検査装置200は、カメラユニット25が、赤外線波長領域の光だけを選択的に透過させる光波長フィルタ39を備えている。このような光波長フィルタ39をカメラユニット25に備えれば、外光の影響を受けやすい環境下に印刷検査装置200を設置する場合でも、図1に示す遮光カバー35によって遮光空間37を形成する必要がなく、印刷検査装置200の設置自由度や検査作業性を向上することができる。
次に、識別表示を印刷するインクに赤外線吸収顔料を含ませることに代えて赤外線発光顔料を含ませた本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の識別表示を印刷するインクに含ませる赤外線吸収顔料の代わりに、赤外線発光顔料を含ませている。この場合の赤外線発光顔料としては、特開昭61−241385号公報に記載の希土類不活ランタンオキシハロゲン化物蛍光体に含まれる蛍光体や、特開平6−325200号公報に記載のネオジウム(Nd)、イツテルビウム(Yb)、ユーロビウム(Eu)、ツリウム(Tm)、プラセオジウム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)等の希土類元素、またはそれらの混合物を発光中心とし、それらの発光中心がフッ化物やリン酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩等の酸化物が母体に含まれている無機化合物等が一例として挙げられる。
赤外線発光顔料を含ませたインクによって識別表示が印刷されたケース21は、赤外線を照射することで、インクに含まれる赤外線発光顔料によって識別表示から赤外線が発せられる。このように識別表示が赤外線を発光するために、識別表示からの赤外線光量は、ケース21の素地から反射される赤外線の光量より大きくなる。従って、赤外線を照射しつつ赤外線カメラにより撮像することで、図5に示すように、識別表示とその他の部分との明度差が大きい画像を得ることができる。この場合には、図3に示す撮像画像の濃度が反転した状態で撮像されることになる。
また、この場合も同様に、撮像画像から識別表示を検出する際に、ケース21の下地色や識別表示の印刷色に依らず、容易かつ確実に識別表示の検出が行えるようになる。これにより、印刷状態の検査を効率よく実施することができる。
また、赤外線発光顔料から発光した赤外線光は、識別表示の印刷表面層に存在する赤外線発光顔料のみならず、印刷層内部の赤外線発光顔料からの発光も、印刷層に吸収されることなく透過して赤外線カメラにより検出される。これにより、高効率で赤外線発光像を捉えることができ、識別表示の検出を一層確実に行うことができる。
本発明に係る印刷検査システムの概略構成図である。 ケースの表面の一部に印刷された識別表示の一例を示す説明図である。 図2に示した識別表示に赤外線を照射して赤外線カメラにより撮像した撮像画像(a),(b)を示す説明図である。 印刷検査システムの変形例を示す要部構成図である。 赤外線発光顔料を含むインクを用いて識別表示を印刷した場合の撮像画像(a),(b)を示す説明図である。 従来の印刷検査方法における識別表示の一例とその撮像画像の二値化処理結果を示す説明図である。 従来の印刷検査方法における識別表示の一例(a),(b)を示す説明図である。 図7の各識別表示を赤色照明下で撮像した場合の撮像画像(a),(b)を示す説明図である。 図8の各識別表示の撮像画像を二値化処理した結果(a),(b)を示す説明図である。 図7の各識別表示を青色照明下で撮像した場合の撮像画像(a),(b)を示す説明図である。 図10の各識別表示の撮像画像を二値化処理した結果(a),(b)を示す説明図である。
符号の説明
21 ケース(被印刷物)
23a,23b 赤外線光源
25 カメラユニット(赤外線カメラ)
27 画像処理部(画像処理手段)
30,40,41 識別表示
35 遮光カバー
37 遮光空間
39 光波長フィルタ
100,200 印刷検査装置

Claims (7)

  1. 被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査方法であって、
    赤外線吸収顔料が含まれるインクを用いて被印刷物に識別表示を印刷し、
    この識別表示に赤外光を照射するとともに、該識別表示を赤外線カメラにより撮像し、
    得られた撮像画像に映出される赤外線吸収像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査方法。
  2. 被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査方法であって、
    赤外線発光顔料が含まれるインクを用いて被印刷物に識別表示を印刷し、
    この識別表示に赤外光を照射するとともに、該識別表示を赤外線カメラにより撮像し、
    得られた撮像画像に映出される赤外線発光像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査方法。
  3. 被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査システムであって、
    前記被印刷物に対して赤外光を照射する赤外線光源と、
    赤外光が照射された前記被印刷物の識別表示を撮像する赤外線カメラと、
    前記赤外線カメラによる撮像画像から前記識別表示を検出する画像処理手段とを備え、
    前記被印刷物が、赤外線吸収顔料を含むインクを用いて前記識別表示を印刷したものであり、前記画像処理手段が前記撮像画像に映出された赤外線吸収像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査システム。
  4. 被印刷物に印刷された個体識別用の識別表示を撮像し、この撮像画像から前記識別表示を検出して該識別表示に対する印刷状態を検査する印刷検査システムであって、
    前記被印刷物に対して赤外光を照射する赤外線光源と、
    赤外光が照射された前記被印刷物の識別表示を撮像する赤外線カメラと、
    前記赤外線カメラによる撮像画像から前記識別表示を検出する画像処理手段とを備え、
    前記被印刷物が、赤外線発光顔料を含むインクを用いて前記識別表示を印刷したものであり、前記画像処理手段が前記撮像画像に映出された赤外線発光像から前記識別表示を検出することを特徴とする印刷検査システム。
  5. 前記被印刷物、前記赤外線光源、及び前記赤外線カメラを、外光から遮断する遮光カバーを備えたことを特徴とする請求項4記載の印刷検査システム。
  6. 前記赤外線カメラが、赤外線波長領域の光だけを選択的に透過させる光波長フィルタを備えたことを特徴とする請求項5記載の印刷検査システム。
  7. 個体識別用の識別表示が印刷された被印刷物であって、
    前記識別表示が、赤外線吸収顔料又は赤外線発光顔料を含むインクで印刷されていることを特徴とする被印刷物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007192572A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 印字マーク検査装置
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