JP2005214408A - 歯車騒音低減法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 歯車,とくにスグバ(直歯)歯車の振動騒音を低減することを目的として,歯対から歯対へのかみ合い移行における衝撃的なかみ合いを簡単な歯車の形状変更のみで緩和し,はすば歯車と同等程度の低振動・低騒音のスグバ歯車を実現する。
【解決手段】 本発明では,スグバ歯車の振動騒音の原因が,新たにかみ合いを開始する歯対,およびかみ合いを終了する歯対の,各歯面における同時接触線の急激な出現と消失に関係することに着目して,例えば,歯車の外周部に傾斜を施すことによって,かみ合い開始直後とかみ合い終了直前における歯車の回転角に対する同時接触線の長さ変化が緩やかになるようにして歯車の振動騒音の低減を実現する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明では,スグバ歯車の振動騒音の原因が,新たにかみ合いを開始する歯対,およびかみ合いを終了する歯対の,各歯面における同時接触線の急激な出現と消失に関係することに着目して,例えば,歯車の外周部に傾斜を施すことによって,かみ合い開始直後とかみ合い終了直前における歯車の回転角に対する同時接触線の長さ変化が緩やかになるようにして歯車の振動騒音の低減を実現する。
【選択図】 図1
Description
この発明は,歯車,とくにスグバ(直歯)の平歯車,内歯車および傘歯車の振動騒音の低減方法に関する。
従来,スグバ歯車の振動騒音を防止する方法としては,(1)歯車の精度を向上させる,(2)歯形修整や歯すじ修整を行う,(3)歯車に低振動材料を用いるなどの方法がある。しかし,いずれの方法もコストが高くなり,十分な効果が得られないという問題があった。
本発明では,歯車,とくに高速で回転するスグバ歯車や傘歯車から発生する振動騒音を歯車の簡単な形状変更のみで低減できる歯車騒音低減法を提案する。
本発明では,スグバ歯車の振動騒音の原因が,新たにかみ合いを開始する歯対,およびかみ合いを終了する歯対の,各歯面における同時接触線の急激な出現と消失にあることに着目して,例えば,歯車の外周部に傾斜を施すことによって,かみ合い開始直後とかみ合い終了直前における歯車の回転角に対する同時接触線の長さが緩やかに変化するようにして歯車の振動騒音の低減を図る。本発明と従来技術を併用すれば,その効果はさらに増大する。
本発明は,以下の効果をもたらす。
(1)歯車の外周部を傾斜させるという簡単な形状変更で,スグバ歯車の大きな欠点となっていた振動騒音の低減が可能になる。
(2)振動騒音の低減策として,はすば歯車が多用される分野でスクバ歯車が利用できるようになる。このため,スラスト対策が不要となり,減速機設計の自由度が増加し,コスト低減が実現できる。
(3)外周部を傾斜させるために二歯かみ合い領域が減少し,かみ合いがピッチ点付近で行われるため,歯車の効率が向上する。
(4)はすば歯車化などによる騒音低減が困難であった歯幅の狭いスグバ歯車の騒音低減が実現できる。
(1)歯車の外周部を傾斜させるという簡単な形状変更で,スグバ歯車の大きな欠点となっていた振動騒音の低減が可能になる。
(2)振動騒音の低減策として,はすば歯車が多用される分野でスクバ歯車が利用できるようになる。このため,スラスト対策が不要となり,減速機設計の自由度が増加し,コスト低減が実現できる。
(3)外周部を傾斜させるために二歯かみ合い領域が減少し,かみ合いがピッチ点付近で行われるため,歯車の効率が向上する。
(4)はすば歯車化などによる騒音低減が困難であった歯幅の狭いスグバ歯車の騒音低減が実現できる。
図1を用いて本発明の原理を説明する。平歯車1において,新たにかみ合いに参加する歯対(後続歯)の同時接触線5は,歯幅と同じ長さをもち,被動歯車の歯先に急激に出現する[図1(a)]。同様に,かみ合いを終了する歯対の同時接触線も被動歯車の歯元で急激に消失する。本発明では,これら同時接触線の急激な出現や消失を避けるために,図1(b)に示すように,例えば,歯車の外周部7を傾斜させ,テーパ状として,同時接触線5が歯車の回転角に対して緩やかにその長さを変えて歯面上に現れるようにする。同時接触線を歯面から緩やかに消失させるには,相手の駆動歯車の外周部を傾斜させればよい。
一般に,はすば歯車やウォーム歯車は平歯車に比べて著しく振動騒音が小さいことが知られている。これは,図1(c)にはすば歯車の例を示すように,歯車の回転角に対する同時接触線5の長さ変化が緩やかになるためと解釈できる。この意味で,本発明の方法は,スグバ歯車を擬似的に「はすば」化したことになる。
傾斜した外周部は,かみ合う一対の歯車の両方に与えることを原則とするが,必要に応じて片方の歯車だけに与えてもよい。
外周部の傾斜は,歯車の回転角に対して同時接触線の長さを徐々に変化させるためのものであり,必要に応じて直線状あるいは曲線状,対称や非対称などの形状変更も含まれる(図2)。
外周部の形状は,歯車の諸元や運転条件,歯車の用途によって変化させるものとする。
本発明による外周部の傾斜によって,歯車の有効歯面は減少するが,原則として一歯かみ合い領域は確保されるので,歯車の負荷能力の減少は比較的小さい。
外周部の傾斜は,かみ合い開始時および終了時の同時接触線の長さを緩やかに変化させるという,本発明と同じ効果をもたらす特別の歯形修整や歯すじ修整によって置き換えることもできる。
本発明は,例えば,歯先円錐の傾斜角をさらに大きくすることにより,スグバの傘歯車に対しても適用できる。
本発明は,スグバ歯車の振動騒音の低減だけでなく,同時接触線長さが急激に変化する,ねじれ角の小さなはすば歯車にも適用できる(図3)。
このほか,コニカル歯車やサイクロイド歯車など,他の種類の歯車にも適用できる。
1 通常の平歯車
2 本発明を実施した平歯車
3 通常のはすば歯車
4 先行歯の同時接触線
5 後続歯の同時接触線
6 歯車の回転による同時接触線の移動方向
7 歯車外周部
8 歯元
9 本発明を実施したねじれ角の小さいはすば歯車
2 本発明を実施した平歯車
3 通常のはすば歯車
4 先行歯の同時接触線
5 後続歯の同時接触線
6 歯車の回転による同時接触線の移動方向
7 歯車外周部
8 歯元
9 本発明を実施したねじれ角の小さいはすば歯車
Claims (1)
- 歯車のかみ合いにおいて,かみ合いを開始する歯対,およびかみ合いを終了する歯対の,各歯面に現れる同時接触線の長さが歯車の回転角に対してそれぞれ緩やかに増加および減少するように歯車外周部の形状を変化させ,歯対間に滑らかなかみ合い移行を実現して,低振動・低騒音の歯車を可能にする歯車騒音低減法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004055138A JP2005214408A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 歯車騒音低減法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004055138A JP2005214408A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 歯車騒音低減法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005214408A true JP2005214408A (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=34908836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004055138A Pending JP2005214408A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 歯車騒音低減法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005214408A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242325A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Enplas Corp | 歯車及び歯車装置 |
JP2007100744A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Enplas Corp | 歯車及び歯車装置 |
JP2007120743A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-05-17 | Enplas Corp | 歯車及び歯車装置 |
JP2008240793A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Enplas Corp | 樹脂製歯車 |
US20150377336A1 (en) * | 2013-03-15 | 2015-12-31 | Aisin Aw Co., Ltd. | Drive plate and method for manufacturing the same |
-
2004
- 2004-01-28 JP JP2004055138A patent/JP2005214408A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006242325A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Enplas Corp | 歯車及び歯車装置 |
JP2007120743A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-05-17 | Enplas Corp | 歯車及び歯車装置 |
US8201471B2 (en) | 2005-09-28 | 2012-06-19 | Enplas Corporation | Gears and gearing apparatus |
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