JP2005213763A - ドア開閉補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い安全性を確保しつつ、複雑な制御を必要とすることなくドアの自然な開閉を実現し、また、スイングドアのシステム全体の小型化、軽量化、ひいては省エネルギー化を実現しうるドア開閉補助装置を提供する。
【解決手段】正逆回転自在な駆動モータ26と、駆動モータ26の回転が伝達される出力ギア32と、滑り機構を介して出力ギア32に軸支されたアーム駆動軸14と、アーム駆動軸14に結合されたカム34と、カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と、カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の回転の正逆の設定を切り替えるマイクロスイッチ38とを有し、ドア12に固定された駆動ユニット16と、アーム駆動軸14の一端に固定され、ドア枠10に他端が固定され、アーム駆動軸14の回転によるドア12を開閉する力をドア12に伝達するアーム部(アーム18、リンク22)とを有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドアの開閉を補助するドア開閉補助装置に係り、特に、スイングドアの開閉を補助するドア開閉補助装置に関する。
建築物に設置されるドアとして、近代化により自動ドアが広く普及するに至っている。自動ドアによって、人や車の接近を検出してドアを開き、通過を確認してからドアを閉じることにより、利便性の向上、通行効率の向上等が図られている。自動ドアの中でも、一般的に普及しているタイプは、スライド式、回転式のものである。
一方、ドアのタイプとして、住宅や事務所等のドアとして一般的に用いられているドアノブを回してドアを押したり引いたりして開閉する片開きのドアのように、ドア枠に蝶番を介してドア板の側部の一端が回転自在に軸支されたスイングドアがある。このようなスイングドアについても、利便性の向上、バリアフリー化等の観点から、開閉の自動化、或いは開閉を補助する機構の搭載に対する要請が高まってきてきる。かかる要請に応えるべく、スイングドアの自動開閉を実現する自動開閉装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開平11−315667号公報
スイングドアは、その開閉に作用する摩擦力が、ドア板をドア枠に回転自在に軸支する蝶番に作用する摩擦によるものだけであり、スライド式等の他のタイプのドアと比較して、本来、僅かな力で開閉することが可能であるという特徴を有している。
しかしながら、本来的には僅かな力による開閉が可能なスイングドアではあるもの、従来、スイングドアの自動開閉には、一般的に、数十ワットから数百ワットの比較的大きな出力を有する駆動モータが使用されていた。これは、以下のような理由によるものである。
まず、スイングドアの開閉に作用する摩擦力が小さいものであっても、ドア自体がある程度の質量を有しているため、駆動モータによるドアの開閉時の加速及び減速には、ドアの質量に応じたエネルギーを必要とする。
また、ドアの開閉動作においては、開閉中に何らかの物体が接触した場合には、ドアの開閉を急停止又は急反転させるという安全対策上の考え方が一般的にある。このようなドアの開閉の急停止或いは急反転という動作を実現するためには、通常の開閉に要するエネルギーの数倍ものエネルギーを確保する必要がある。
さらに、ドアは駆動モータにより開閉されるだけでなく、閉まりかけたときに人の力により強制的に逆方向に押し戻されるというような状況も想定される。
本発明の目的は、高い安全性を確保しつつ、複雑な制御を必要とすることなくドアの自然な開閉を実現し、また、スイングドアのシステム全体の小型化、軽量化、ひいては省エネルギー化を実現しうるドア開閉補助装置を提供することにある。
上記目的は、ドア枠に一端が回転自在に軸支されたドアの開閉を補助するドア開閉補助装置であって、正逆回転自在な駆動モータと、前記駆動モータの回転が伝達される出力ギアと、滑り機構を介して前記出力ギアに軸支されたアーム駆動軸と、前記アーム駆動軸に結合されたカムと、前記カムの凹凸に応じて前記駆動モータの運転及び停止を切り替える第1の切替手段と、前記カムの凹凸に応じて前記駆動モータの回転の正逆の設定を切り替える第2の切替手段とを有し、前記ドアに固定された駆動ユニットと、前記アーム駆動軸の一端に固定され、前記ドア枠に他端が固定され、前記アーム駆動軸の回転による前記ドアを開閉する力を前記ドアに伝達するアーム部とを有することを特徴とするドア開閉補助装置により達成される。
上記のドア開閉補助装置において、前記出力ギアには、径の変更自在な軸通部が設けられており、前記アーム駆動軸は、摩擦ライニングを介して前記出力ギアに軸通しており、前記出力ギアの前記軸通部の径を変更することにより前記出力ギアと前記アーム駆動軸との間で滑り始めるトルクが調整される前記滑り機構が構成されているようにしてもよい。
また、上記のドア開閉補助装置において、前記出力ギアには、前記出力ギアに同心に略円筒形状の軸通部が設けられており、前記アーム駆動軸は、摩擦ライニングを介して前記軸通部に軸通しており、前記軸通部の外周に、径の変更自在な締結リングが配されており、前記締結リングの径を変更することにより前記出力ギアと前記アーム駆動軸との間で滑り始めるトルクが調整される前記滑り機構が構成されているようにしてもよい。
また、上記のドア開閉補助装置において、前記カムは、第1の径を有する第1の径部と、前記第1の径部に隣接して設けられ、前記第1の径とは異なる第2の径を有する第2の径部と、第3の径を有する第3の径部と、前記第3の径部に隣接して設けられ、前記第3の径とは異なる第4の径を有する第4の径部とを有し、前記第1の切替手段は、前記カムに当接する第1の当接部を有し、前記第1の当接部が前記第1の径部に当接しているときは前記駆動モータを停止し、前記第1の当接部が前記第2の径部に当接しているときは前記駆動モータを運転し、前記第2の切替手段は、前記カムに当接する第2の当接部を有し、前記第2の当接部が前記第3の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を正回転に設定し、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を逆回転に設定し、前記ドアが閉止した状態のときには、前記第1の当接部は前記第1の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、前記ドアが開く方向に動いているときは、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、前記ドアが所定の位置まで開いたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、前記ドアが所定の位置まで閉じたときに前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接するように、前記カムが構成され、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接した後に前記第3の径部に当接している間、前記駆動モータの回転の設定を逆回転に保持するラッチ回路を更に有するようにしてもよい。
また、上記のドア開閉補助装置において、前記カムは、第1の径を有する第1の径部と、前記第1の径部に隣接して設けられ、前記第1の径とは異なる第2の径を有する第2の径部と、第3の径を有する第3の径部と、前記第3の径部に隣接して設けられ、前記第3の径とは異なる第4の径を有する第4の径部と、前記第2の径部に隣接して設けられ、前記第1の径を有する第5の径部とを有し、前記第1の切替手段は、前記カムに当接する第1の当接部を有し、前記第1の当接部が前記第1の径部又は前記第5の径部に当接しているときは前記駆動モータを停止し、前記第1の当接部が前記第2の径部に当接しているときは前記駆動モータを運転し、前記第2の切替手段は、前記カムに当接する第2の当接部を有し、前記第2の当接部が前記第3の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を正回転に設定し、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を逆回転に設定し、前記ドアが閉止した状態のときは、前記第1の当接部は前記第1の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、前記ドアが開く方向に動いているときは、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、前記ドアが所定の位置まで開いたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、前記ドアが開放した状態のときには、前記第1の当接部は前記第5の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、前記ドアが閉じる方向に動き始めたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、前記ドアが所定の位置まで閉じたときに前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接するように、前記カムが構成され、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接した後に前記第3の径部に当接している間、前記駆動モータの回転の設定を逆回転に保持するラッチ回路を更に有するようにしてもよい。
また、上記のドア開閉補助装置において、前記駆動モータに印加する電源電圧を調整する電圧調整手段を更に有するようにしてもよい。
また、上記のドア開閉補助装置において、前記第1の切替手段が前記駆動モータを停止している状態で、前記駆動モータの運転を開始するためのスイッチを更に有するようにしてもよい。
以上の通り、本発明によれば、ドア枠に一端が回転自在に軸支されたドアの開閉を補助するドア開閉補助装置について、正逆回転自在な駆動モータと、前記駆動モータの回転が伝達される出力ギアと、滑り機構を介して前記出力ギアに軸支されたアーム駆動軸と、前記アーム駆動軸に結合されたカムと、前記カムの凹凸に応じて前記駆動モータの運転及び停止を切り替える第1の切替手段と、前記カムの凹凸を応じて前記駆動モータの回転の正逆の設定を切り替える第2の切替手段とを有し、前記ドアに固定された駆動ユニットと、前記アーム駆動軸の一端に固定され、前記ドア枠に他端が固定され、前記アーム駆動軸の回転による前記ドアを開閉する力を前記ドアに伝達するアーム部とを有するように構成するので、高い安全性を確保しつつ、複雑な制御を必要とすることなくドアの自然な開閉を実現し、また、スイングドアのシステム全体の小型化、軽量化、ひいては省エネルギー化を実現することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置を図1乃至図7を用いて説明する。図1はドアに取り付けられた状態の本実施形態によるドア開閉補助装置を示す概略図、図2は本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動ユニットの内部構造を示す断面図、図3は本実施形態によるドア開閉補助装置における滑り機構を示す概略図、図4は本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチを示す平面図、図5は本実施形態によるドア開閉補助装置の回路図、図6及び図7は本実施形態によるドア開閉補助装置の動作を説明する図である。
まず、本実施形態によるドア開閉補助装置の構成について図1乃至図5を用いて説明する。
本実施形態によるドア開閉補助装置は、スイングドアの開閉を補助するものであり、図1に示すように、ドア枠10に蝶番(図示せず)を介して一端が回転自在に軸支された片開きのドア12の外縁上部に固定され、アーム駆動軸14を回転することによりドア12の開閉力を発生する駆動ユニット16と、アーム駆動軸14に一端が固定されたアーム18と、アーム18の他端に回転自在に一端が固定され、ドア枠10に設けられたリンク固定金具20に回転自在に他端が固定されたリンク22とを有している。
駆動ユニット16は、図2に示すような内部構造を有している。図示するように、駆動ユニット16の筐体24内には、正逆回転自在な駆動モータ26が配設されている。駆動モータ26の出力軸28の先端部には、ギア30が一体的に設けられている。ギア30には、出力ギア32が噛合しており、駆動モータ26の出力軸28の回転がギア30を介して出力ギア32に伝達されるようになっている。出力ギア32には、後述する滑り機構を介してアーム駆動軸14が軸支されている。出力ギア32に軸支されたアーム駆動軸14には、略円板状の駆動モータ制御用カム34が結合されている。駆動モータ制御用カム34の外周部近傍には、駆動モータ制御用カム34の回転に連動して駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と、駆動モータ制御用カム34の回転に連動して駆動モータ26の回転の正逆を切り替えるマイクロスイッチ38が配置されている。さらに、駆動ユニット16の筐体24内には、駆動モータ26に印加する電源電圧を調整する電圧調整器40と、力率を改善するための進相コンデンサ42と、駆動モータ26の所定の回転状態を保持するためのリレーを用いたラッチ回路(保持回路)44とがそれぞれ設けられている。
アーム駆動軸14は、図3に示すような滑り機構を介して出力ギア32に軸支されている。図3は、出力ギア32近傍の各構成要素をアーム駆動軸14に沿った方向に分解して示した図である。図示するように、出力ギア32には、出力ギア32と同心に略円筒形状の締結リング部(軸通部)46が一体的に設けられている。締結リング部46には、樹脂等よりなる略円筒形状の摩擦ライニング48を介してアーム駆動軸14が軸通している。締結リング部46には、アーム駆動軸14に沿った方向に切り込み部46aが設けられており、また、出力ギア32との境界に部分的に、切り込み部46aとT字状に交差する切り込み部46bが設けられている。さらに、締結リング部46には、切り込み部46aの両端を貫くようにネジ孔46cが設けられている。ネジ孔46cには、締結力調整ネジ54がねじ込まれている。摩擦ライニング48には、アーム駆動軸14に沿った方向に切り込み部48aが設けられている。
ネジ孔46cにねじ込まれている締結力調整ネジ54を締めることにより、締結リング部46及び摩擦ライニング48にそれぞれ設けられた切り込み部46a、48aの幅が狭められ締結リング部46及び摩擦ライニング48の径が小さくなる。これにより、アーム駆動軸14はより強い締結力で出力ギア32に軸支され、アーム駆動軸14と出力ギア32との間で滑り始めるトルクが大きくなる。
一方、ネジ孔46cにねじ込まれている締結力調整ネジ54を緩めることにより、締結リング部46及び摩擦ライニング48にそれぞれ設けられた切り込み部46a、48aの幅が広がり締結リング部46及び摩擦ライニング48の径が大きくなる。これにより、アーム駆動軸14はより弱い締結力で出力ギア32に軸支され、アーム駆動軸14と出力ギア32との間で滑り始めるトルクが小さくなる。
このような締結力調整ネジ54の締緩により滑り始めるトルクの大きさを調整することができる滑り機構を介してアーム駆動軸14が出力ギア32に軸支されている。
アーム駆動軸14に結合された略円板状の駆動モータ制御用カム34は、図4に示すように、径が大きくなっている大径扇部34aと、大径扇部34aと同心で大径扇部よりも径が小さくなっている2つの小径扇部34b、34cと、2つの小径扇部34b、34cの間に設けられ、大径扇部34aと同心で径が大径扇部34aとほぼ同じ突起状の大径突起部34dとを有している。
このような形状を有する駆動モータ制御用カム34の外周部近傍には、図4に示すように、マイクロスイッチ36、38が互いに略対向して配置されている。
マイクロスイッチ36は、スイッチ本体36aと、スイッチ本体36aの一端部に回転自在に設けられ、スイッチ本体36aから駆動モータ制御用カム34に向かう方向に付勢されたレバー36bと、レバー36bの先端部に設けられ、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接するローラー36cとを有している。マイクロスイッチ36のローラー36cは、駆動モータ制御用カム34の回転に応じて駆動モータ制御用カム34の外周面に当接しながら回転する。駆動モータ制御用カム34の大径扇部34a及び大径突起部34dにローラー36cが当接している場合には、駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体36a側にレバー36bが押し込まれマイクロスイッチ36はオフとなる。駆動モータ制御用カム34の小径扇部34b、34cにローラー36cが当接している場合には、スイッチ本体36a側から駆動モータ制御用カム34側にレバー36bが開放されマイクロスイッチ36はオンとなる。このマイクロスイッチ36がオフのときには、駆動モータ26は停止し、オンのときには、駆動モータ26は運転されるようになっている。このように、マイクロスイッチ36は、駆動モータ制御用カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の運転及び停止を切り替える切替手段として機能するものである。
マイクロスイッチ36と略対向するように配置されたマイクロスイッチ38は、マイクロスイッチ36と同様に、スイッチ本体38aと、スイッチ本体38aの一端部に回転自在に設けられ、スイッチ本体38aから駆動モータ制御用カム34に向かう方向に付勢されたレバー38bと、レバー38bの先端部に設けられ、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接するローラー38cとを有している。マイクロスイッチ38のローラー38cは、駆動モータ制御用カム34の回転に応じて駆動モータ制御用カム34の外周面に当接しながら回転する。駆動モータ制御用カム34の大径扇部34aにローラー38cが当接している場合には、駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体38a側にレバー38bが押し込まれマイクロスイッチ38はオフとなる。駆動モータ制御用カム34の小径扇部34b、34cにローラー38cが当接している場合には、スイッチ本体38a側から駆動モータ制御用カム34側にレバー38bが開放されマイクロスイッチ38はオンとなる。このマイクロスイッチ38がオフのときには、駆動モータ26の回転はドア12を開ける方向の回転すなわち正回転に設定され、オンのときには、駆動モータ26の回転はドア12を閉める方向すなわち逆回転に設定される。このように、マイクロスイッチ38は、駆動モータ制御用カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の回転の正逆を切り替える切替手段として機能するものである。
なお、駆動モータ制御用カム34の回転及びマイクロスイッチ36、38のオンオフとドア12の開閉との関係については後に詳述する。
電圧調整器40は、駆動モータ26に印加する電源電圧の大きさを調整するものである。駆動モータ26に印加する電圧を調整することにより、ドアの開閉速度を調整することが可能となっている。
上記の駆動ユニット16においてアーム駆動軸14が回転することにより生じるドア12を開閉する力は、アーム18及びリンク22を介してドア22に伝達される。
図5は、本実施形態によるドア開閉補助装置の回路図である。
交流電源56には、連動して動作するメインスイッチとしての二極スイッチ58a、58bを介して駆動モータ26が接続されている。交流電源56としては、例えば、家庭用の交流電源を用いることができ、そのコンセントはドア枠10付近の壁或いは天井等に設ければよい。
駆動モータ26では、その回転子60を回転するためのコイル62、64が並列に結線されており、一方のコイルには、進相コンデンサ42が直列に接続されるようになっている。進相コンデンサ42が直列に接続されるコイルは、交流電源56の一端側の二極スイッチ58aと駆動モータ26との間に設けられたリレー68により切り替えられる。
交流電源56の一端側の二極スイッチ58aとリレー68との間には、ヒューズ70、及びマイクロスイッチ36が順次設けられている。
交流電源56の他端側の二極スイッチ58bと駆動モータ26との間には、電圧調整器40が設けられている。
電圧調整器40は、可変抵抗72、74を有しており、リレー76により可変抵抗72、74のいずれかが選択的に並列に接続されるようになっている。並列に接続される可変抵抗及びその抵抗値を適宜設定することにより、駆動モータ26に印加する電圧を所定の値に設定することができる。
マイクロスイッチ36とリレー68とを接続する配線と、二極スイッチ58bと電圧調整器40との間を接続する配線との間には、マイクロスイッチ38、及びコイル78が直列に接続されている。マイクロスイッチ38には、マイクロスイッチ38のオン状態を保持するためのリレー80が並列に接続されている。
また、二極スイッチ58bと電圧調整器40との間を接続する配線と、リレー80前段の配線との間には、駆動モータ26の運転時に点灯するパワーランプ82が接続されている。
こうして、本実施形態によるドア開閉補助装置が構成されている。
本実施形態によるドア開閉補助装置は、滑り機構を介して出力ギア32に軸支されたアーム駆動軸14を有することに特徴のひとつがある。
アーム駆動軸14が滑り機構を介して出力ギア32に軸支されていることにより、駆動モータ26の複雑な制御を要することなく、自然なドア12の開閉を実現することができる。このため、アーム駆動軸14と出力ギア32との間の滑り機構のみによって、人、物に対する高い安全性を確保することができる。
また、本実施形態によるドア開閉補助装置では、滑り機構を介してアーム駆動軸14が出力ギア32に軸支されているため、ドア12に対して人、物が衝突する等して衝撃が加わった場合、アーム駆動軸14が出力ギア32を滑って回転し、駆動モータ26等の各機構に衝撃が伝達されることはない。これにより、本実施形態によるドア開閉補助装置を構成する各部材を、耐衝撃性の高いものに設計する必要がなく、装置の小型化、軽量化を実現することができる。ひいては、装置の小型化、軽量化により、動作に要する電力を低減することができ、装置の省エネルギー化を実現することができる。従来、スイングドアの自動開閉或いは開閉補助のためには出力が数十ワットから数百ワットの駆動モータを必要としていたが、本実施形態によるドア開閉補助装置では、例えば、出力が1ワット程度の駆動モータ26によりドア12を開閉することができる。
また、本実施形態によるドア開閉補助装置は、駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38により、駆動モータ26の運転の開始、停止の切り替え、及び駆動モータ26の回転の正逆の切り替えを行うことにも特徴がある。駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38を用いることにより、複雑な制御を必要とすることなく、ドア12の開閉を行うことができる。なお、駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38の動作については後述する。
さらに、本実施形態によるドア開閉補助装置は、駆動モータ26に印加する電源電圧を調整する電圧調整器40を有することにも特徴がある。従来、ドアの開閉速度等の速度調整をする場合、タコメータ、エンコーダ等の速度検出器を用いてフィードバック制御が行われていた。しかしながら、ドアが比較的大きな慣性負荷であるため、駆動モータ26に印加する電源電圧を調整すると、駆動モータ26が無負荷回転まで加速するのに要する時間を調整することができる。つまり、同じ角度までドア12を開閉する時間を調整することは、ドア12の開閉速度を調整することとなる。こうして、駆動モータ26に印加する電源電圧を調整することにより、タコメータ等の速度検出器を用いることなく、低コストで簡単にドア12の開閉速度を制御することができ、ドア12の使用者の使い勝手等に応じて、ドア12の開閉速度を速くしたり、遅くしたりすることができる。例えば、ドア12の開閉速度を速くして、人が手動によりドア12を僅かに開いた後は、人の力によらず自動的にドア12が開閉するようにすることができる。また、ドア12の開閉速度を遅くして、人の手動によるドア12の開閉に要する力を軽減するような動作をすることも可能である。
次に、本実施形態によるドア開閉補助装置の動作について、図1乃至図7を用いて説明する。図6(a1)乃至図6(d1)及び図7(a1)乃至図7(c1)は本実施形態によるドア開閉補助装置が取り付けられたドアの開閉動作を示す図、図6(a2)乃至図6(d2)及び図7(a2)乃至図7(c2)はそれぞれ図6(a1)乃至図6(d1)及び図7(a1)乃至図7(c1)に示すドアの状態における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチの動作を示す平面図である。
図6(a2)は、図6(a1)に示すようにドア12が閉止した状態における駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38の状態を示す平面図である。図示するように、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36のローラー36cは大径突起部34dに当接しており、レバー36bはスイッチ本体36a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ36はオフになっており、駆動モータ26は停止している。一方、駆動モータ26の回転の正逆を切り替えるマイクロスイッチ38のローラー38cは大径扇部34aに当接しており、レバー38bはスイッチ本体38a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ38もオフになっている。マイクロスイッチ38がオフの状態で駆動モータ26が運転されると、駆動モータ26はドア12を開く方向に回転、すなわち正回転する。
図6(a1)及び図6(a2)に示すドア12が閉められた状態から、図6(b1)に示すように、人が手動によりドア12を僅かに開くと、アーム駆動軸14は、図6(b2)に示す矢印の方向に回転する。このアーム駆動軸14の回転と同時に、駆動モータ制御用カム34も、アーム駆動軸14の回転方向と同方向に回転する。駆動モータ制御用カム34の回転により、大径突起部34dに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図6(b2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34bに移動し、レバー36bがスイッチ本体36a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ36がオンとなり、駆動モータ26が回転を開始する。一方、マイクロスイッチ38のローラー38cは、図6(b2)に示すように、大径扇部34aに当接した状態を維持し、マイクロスイッチ38はオフのままになっている。このため、駆動モータ26は正回転する。
駆動モータ26の回転は、ギア30及び出力ギア32を介してアーム駆動軸14に伝達される。駆動モータ26の回転が伝達されたアーム駆動軸14は、ドア12を開く方向に回転する。アーム駆動軸14の回転により、アーム駆動軸14に一端が一体に固定されたアーム18と、アーム18の他端に一端が回転自在に取り付けられ、ドア枠10のリンク固定金具20に他端が回転自在に取り付けられたリンク22を介して、ドア12を開ける方向に作用する力がドア12に伝達される。これにより、ドア12は、ドア12をドア枠10に支持する蝶番(図示せず)を支点にして開いていく。
駆動モータ26の回転により図6(c1)に示すようにドア12が開いていくと、アーム駆動軸14及び駆動モータ制御用カム34も図6(c2)に示すように同時に回転していく。これに伴い、マイクロスイッチ36のローラー36cは、駆動モータ制御用カム34の小径扇部34bに当接しながら移動する。一方、マイクロスイッチ38のローラー38cは、駆動モータ制御用カム34の大径扇部34aに当接しながら移動する。
やがて、図6(d1)に示すようにドア12が所定の位置まで開くと、図6(d2)に示すように、大径扇部34aに当接していたマイクロスイッチ38のローラー38cは、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34cに移動し、レバー38bがスイッチ本体38a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ38がオンとなり、駆動モータ26の回転が逆回転に切り替わる。
駆動モータ26の回転が逆回転に切り替わった後しばらくの間、ドア12の慣性エネルギーによりドア12は開く方向に動く。この間、駆動モータ26は、逆回転することによりドア12の開く方向への動きを制動していることとなる。
駆動モータ26の逆回転により、ドア12の慣性エネルギーが消費されてなくなると、駆動モータ26の回転は、ギア30及び出力ギア32を介してアーム駆動軸14に伝達され、アーム駆動軸14は、図7(a2)に示す矢印のようにドア12を閉める方向に回転を始める。アーム駆動軸14の回転により、アーム駆動軸14に一端が一体に固定されたアーム18と、アーム18の他端に一端が回転自在に取り付けられ、ドア枠10のリンク固定金具20に他端が回転自在に取り付けられたリンク22を介して、ドア12を閉める方向に作用する力がドア12に伝達される。これにより、ドア12は、図7(a1)に示すように、ドア12をドア枠10に支持する蝶番(図示せず)を支点にして閉じていく。
図7(b1)に示すようにドア12が閉まる方向へ動いていくと、アーム駆動軸14及び駆動モータ制御用カム34も図7(b2)に示すように同時に回転していく。これに伴い、小径扇部34cに当接していたマイクロスイッチ38のローラー38cは、図7(b2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周部に当接した状態を保ちながら大径扇部34aに移動し、レバー38bが駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体38a側に押し込まれる。これによりマイクロスイッチ38はオフとなる。ここで、リレーを用いたラッチ回路44により、駆動モータ26の逆回転は保持され、このままドア12は閉まる方向へ動いていく。
こうして、図7(c1)に示すようにドア12が完全に閉まる位置まで戻ると、駆動モータ制御用カム34の小径扇部34bに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図7(c2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周部に当接した状態を保ちながら大径突起部34dへ移動し、レバー36bが駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体36a側に押し込まれる。これにより、マイクロスイッチ36はオフとなり、駆動モータ26の回転は停止する。このとき、駆動モータ26の逆回転を保持していたラッチ回路44への電力の供給も遮断され、駆動モータ26の回転の設定は、正回転にリセットされる。
こうして、本実施形態によるドア開閉補助装置が取り付けられたドア12が開閉される。
このように、本実施形態によれば、ドア枠10に一端が回転自在に軸支されたドア12の開閉を補助するドア開閉補助装置について、正逆回転自在な駆動モータ26と、駆動モータ26の回転が伝達される出力ギア32と、滑り機構を介して出力ギア32に軸支されたアーム駆動軸14と、アーム駆動軸14に結合された駆動モータ制御用カム34と、駆動モータ制御用カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と、駆動モータ制御用カム34の凹凸を応じて駆動モータ26の回転の正逆の設定を切り替えるマイクロスイッチ38とを有し、ドア12に固定された駆動ユニット16と、アーム駆動軸14の一端に固定され、ドア枠10に他端が固定され、アーム駆動軸14の回転によるドア12を開閉する力をドア12に伝達するアーム部(アーム18、リンク22)とを有するように構成するので、複雑な制御を必要とせずに、高い安全性を確保しつつ、小型かつ軽量な装置により、スイングドアの自然な開閉を実現することができる。
なお、本実施形態では、大径扇部34a、小径扇部34b、34c、及び大径突起部34dを有する形状の駆動モータ制御用カム34を用いたが、駆動モータ制御用カム34の形状はこれに限定されるものではない。駆動モータ制御用カム34は、マイクロスイッチ36がオフとなる第1の大径部と、第1の大径部に隣接して設けられ、第1の大径部よりも径が小さくマイクロスイッチ36がオンとなる第1の小径部と、マイクロスイッチ38がオフとなる第2の大径部と、第2の大径部に隣接して設けられ、第2の大径部よりも径が小さくマイクロスイッチ38がオフとなる第2の小径部とを有していればよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態によるドア開閉補助装置について図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9は本実施形態によるドア開閉補助装置の動作を説明する図である。なお、第1実施形態によるドア開閉補助装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にする。
本実施形態によるドア開閉補助装置の基本的構成は、第1実施形態によるドア開閉補助装置とほぼ同様である。本実施形態によるドア開閉補助装置は、ドア12が閉められた状態から手動によりドア12が僅かに開かれると駆動モータ26を運転してドア12を開け、ドア12が十分に開放されると駆動モータ26の運転を停止してドア12を開けるのを停止し、ドア12が開放された状態から手動によりドア12が僅かに閉められると駆動モータ26を運転してドア12を閉めるものである。
以下、本実施形態によるドア開閉補助装置の動作について図8及び図9を用いて説明する。図8(a1)乃至図8(d1)及び図9(a1)乃至図9(d1)は本実施形態によるドア開閉補助装置が取り付けられたドアの開閉動作を示す図、図8(a2)乃至図8(d2)及び図9(a2)乃至図9(d2)はそれぞれ図8(a1)乃至図8(d1)及び図9(a1)乃至図9(d1)に示すドアの状態における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチの動作を示す平面図である。
図8(a2)は、図8(a1)に示すようにドア12が閉止した状態における駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38の状態を示す平面図である。図示するように、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36のローラー36cは大径突起部34dに当接しており、レバー36bはスイッチ本体36a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ36はオフになっており、駆動モータ26は停止している。一方、駆動モータ26の回転の正逆を切り替えるマイクロスイッチ38のローラー38cは大径扇部34aに当接しており、レバー38bはスイッチ本体38a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ38もオフになっている。マイクロスイッチ38がオフの状態で駆動モータ26が運転されると、駆動モータ26はドア12を開く方向に回転、すなわち正回転する。
図8(a1)及び図8(a2)に示すドア12が閉められた状態から、図8(b1)に示すように、人が手動によりドア12を僅かに開くと、アーム駆動軸14は、図8(b2)に示す矢印の方向に回転する。このアーム駆動軸14の回転と同時に、駆動モータ制御用カム34も、アーム駆動軸14の回転方向と同方向に回転する。駆動モータ制御用カム34の回転により、大径突起部34dに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図8(b1)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34bに移動し、レバー36bがスイッチ本体36a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ36がオンとなり、駆動モータ26が回転を開始する。一方、マイクロスイッチ38のローラー38cは、図8(b2)に示すように、大径扇部34aに当接した状態を維持し、マイクロスイッチ38はオフのままになっている。このため、駆動モータ26は正回転する。
駆動モータ26の回転は、ギア30及び出力ギア32を介してアーム駆動軸14に伝達される。駆動モータ26の回転が伝達されたアーム駆動軸14は、ドア12を開く方向に回転する。アーム駆動軸14の回転により、アーム駆動軸14に一端が一体に固定されたアーム18と、アーム18の他端に一端が回転自在に取り付けられ、ドア枠10のリンク固定金具20に他端が回転自在に取り付けられたリンク22を介して、ドア12を開く方向に作用する力がドア12に伝達される。これにより、ドア12は、ドア12をドア枠10に支持する蝶番(図示せず)を支点にして開いていく。
駆動モータ26の回転により図8(c1)に示すようにドア12が開いていくと、アーム駆動軸14及び駆動モータ制御用カム34も図8(c2)に示すように同時に回転していく。これに伴い、マイクロスイッチ36のローラー36cは、駆動モータ制御用カム34の小径扇部34bを当接しながら移動する。一方、マイクロスイッチ38のローラー38cは、駆動モータ制御用カム34の大径扇部34aを当接しながら移動する。
やがて、図8(d1)に示すようにドア12が所定の位置まで開くと、図8(d2)に示すように、大径扇部34aに当接していたマイクロスイッチ38のローラー38cは、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34cに移動し、レバー38bがスイッチ本体38a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ38がオンとなり、駆動モータ26の回転が逆回転に切り替わる。
駆動モータ26の回転が逆回転に切り替わった後しばらくの間、ドア12の慣性エネルギーによりドア12は開く方向に動く。この間、駆動モータ26は、逆回転することによりドア12の開く方向への動きを制動していることとなる。
駆動モータ26の逆回転によりドア12の慣性エネルギーが消費されつつドア12が開いていくと、アーム駆動軸14及び駆動モータ制御用カム34も同時に回転していく。やがて、小径扇部34bに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図9(a2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら大径扇部34aに移動し、レバー36bが駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体36a側に開放される。これにより、マイクロスイッチ36がオフとなり、駆動モータ26が回転を停止する。こうして、ドア12は、図9(a1)に示すように、開いた状態で停止する。
図9(a1)に示すようにドア12が開いた状態で、図9(b1)に示すように人が手動によりドア12を僅かに閉めると、アーム駆動軸14は、図9(b2)に示す矢印のようにドア12を閉める方向に回転する。このアーム駆動軸14の回転と同時に、駆動モータ制御用カム34も、アーム駆動軸14と同方向に回転する。駆動モータ制御用カム34の回転により、大径扇部34aに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図9(b2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34bに再び移動し、レバー36bがスイッチ本体36a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ36がオンとなり、駆動モータ26が回転を開始する。一方、マイクロスイッチ38のローラー38cは、図9(b1)に示すように、小径扇部34cに当接した状態を維持し、マイクロスイッチ38はオンのままになっている。このため、駆動モータ26は逆回転する。
駆動モータ26の回転は、ギア30及び出力ギア32を介してアーム駆動軸14に伝達される。駆動モータ26の回転が伝達されたアーム駆動軸14は、ドア12を閉める方向に回転する。アーム駆動軸14の回転により、アーム駆動軸14に一端が一体に固定されたアーム18と、アーム18の他端に一端が回転自在に取り付けられ、ドア枠10のリンク固定金具20に他端が回転自在に取り付けられたリンク22を介して、ドア12を閉める方向に作用する力がドア12に伝達される。これにより、ドア12は、ドア12をドア枠10に支持する蝶番(図示せず)を支点にして閉じていく。
図9(c1)に示すようにドア12が閉まる方向へ動いていくと、アーム駆動軸14及び駆動モータ制御用カム34も図9(c2)に示すように同時に回転していく。これに伴い、小径扇部34cに当接していたマイクロスイッチ38のローラー38cは、図9(c2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周部に当接した状態を保ちながら大径扇部34aに移動し、レバー38bが駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体38a側に押し込まれる。これによりマイクロスイッチ38はオフとなる。ここで、リレーを用いたラッチ回路44により、駆動モータ26の逆回転は保持され、このままドア12は閉まる方向へ動いていく。
こうして、図9(d1)に示すようにドア12が完全に閉まる位置まで戻ると、駆動モータ制御用カム34の小径扇部34bに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図9(d2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周部に当接した状態を保ちながら大径突起部34dへ移動し、レバー36bが駆動モータ制御用カム34側からスイッチ本体36a側に押し込まれる。これにより、マイクロスイッチ36はオフとなり、駆動モータ26の回転は停止する。このとき、駆動モータ26の逆回転を保持していたラッチ回路44への電力の供給も遮断され、駆動モータ26の回転の設定は、正回転にリセットされる。
こうして、本実施形態によるドア開閉補助装置が取り付けられたドア12が開閉される。
このように、本実施形態によれば、ドア枠10に一端が回転自在に軸支されたドア12の開閉を補助するドア開閉補助装置について、正逆回転自在な駆動モータ26と、駆動モータ26の回転が伝達される出力ギア32と、滑り機構を介して出力ギア32に軸支されたアーム駆動軸14と、アーム駆動軸14に結合された駆動モータ制御用カム34と、駆動モータ制御用カム34の凹凸に応じて駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と、駆動モータ制御用カム34の凹凸を応じて駆動モータ26の回転の正逆の設定を切り替えるマイクロスイッチ38とを有し、ドア12に固定された駆動ユニット16と、アーム駆動軸14の一端に固定され、ドア枠10に他端が固定され、アーム駆動軸14の回転によるドア12を開閉する力をドア12に伝達するアーム部(アーム18、リンク22)とを有するように構成するので、複雑な制御を必要とせずに、高い安全性を確保しつつ、小型かつ軽量な装置により、スイングドアの自然な開閉を実現することができる。
なお、本実施形態では、大径扇部34a、小径扇部34b、34c、及び大径突起部34dを有する形状の駆動モータ制御用カム34を用いたが、駆動モータ制御用カム34の形状はこれに限定されるものではない。駆動モータ制御用カム34は、マイクロスイッチ36がオフとなる第1の大径部と、第1の大径部に隣接して設けられ、第1の大径部よりも径が小さくマイクロスイッチ36がオンとなる第1の小径部と、マイクロスイッチ38がオフとなる第2の大径部と、第2の大径部に隣接して設けられ、第2の大径部よりも径が小さくマイクロスイッチ38がオフとなる第2の小径部と、第1の小径部に隣接して設けられ、第1の小径部よりも径が大きくマイクロスイッチ36がオンとなる第3の大径部を有していればよい。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるドア開閉補助装置について図10及び図11を用いて説明する。図10は本実施形態によるドア開閉補助装置の回路図、図11は本実施形態によるドア開閉補助装置の動作を説明する図である。なお、第1実施形態によるドア開閉補助装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にする。
本実施形態によるドア開閉補助装置の基本的構成は、第1実施形態によるドア開閉補助装置と同様である。本実施形態によるドア開閉補助装置は、第1及び第2実施形態によるドア開閉補助装置のように手動でドアの開閉を開始するのではなく、外部スイッチによりドアの開閉を開始することに主たる特徴がある。
すなわち、本実施形態によるドア開閉補助装置では、図10に示すように、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と並列に2つのスイッチ82、84が接続されている。2つのスイッチ82、84も互いに並列に接続されており、例えば、それぞれドア12の入り口側近傍及び出口側近傍の壁面に配設されている。
このようにマイクロスイッチ36と並列に接続された2つのスイッチ82、84のいずれかをオンにすることにより、回路的に、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36をオンとした場合と同様の状態となる。これにより、ドア12の開閉を手動によらず、スイッチ82、84のいずれかにより開始することができる。
以下、本実施形態によるドア開閉補助装置の動作について図11を用いて説明する。
図11(a2)は、図11(a1)に示すようにドア12が閉止した状態における駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38の状態を示す平面図である。図示するように、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36のローラー36cは大径突起部34dに当接しており、レバー36bはスイッチ本体36a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ36はオフになっており、駆動モータ26は停止している。一方、駆動モータ26の回転の正逆を切り替えるマイクロスイッチ38のローラー38cは大径扇部34aに当接しており、レバー38bはスイッチ本体38a側に押し込まれている。このため、マイクロスイッチ38もオフになっている。マイクロスイッチ38がオフの状態で駆動モータ26が運転されると、駆動モータ26はドア12を開く方向に回転、すなわち正回転する。
図11(a1)及び図11(a2)に示すドア12が閉められた状態から、回路的にマイクロスイッチ36と並列に接続されたスイッチ82をオンにすると、駆動モータ26は回転を開始する。
駆動モータ26の回転は、ギア30及び出力ギア32を介してアーム駆動軸14に伝達される。駆動モータ26の回転が伝達されたアーム駆動軸14は、図11(b2)に示す矢印のようにドア12を開く方向に回転する。このアーム駆動軸14の回転と同時に、駆動モータ制御用カム34も、アーム駆動軸14の回転方向と同方向に回転する。駆動モータ制御用カム34の回転により、大径突起部34dに当接していたマイクロスイッチ36のローラー36cは、図11(b2)に示すように、駆動モータ制御用カム34の外周面に当接した状態を保ちながら小径扇部34bに移動し、レバー36bがスイッチ本体36a側から駆動モータ制御用カム34側に開放される。これにより、マイクロスイッチ36もオンとなる。マイクロスイッチ36がオンとなった後、スイッチ82をオフにする。なお、スイッチ82は、マイクロスイッチ36がオン状態となった後に、自動的にオフになるように設計してもよい。スイッチ82をオフにしても、マイクロスイッチ36がオンとなっているため、駆動モータ26は回転を継続する。
こうして駆動モータ26の回転を開始した後は、第1実施形態によるドア開閉補助装置の場合と同様にしてドア12を開閉することができる。
このように、本実施形態によれば、駆動モータ26の運転及び停止を切り替えるマイクロスイッチ36と並列に接続されたスイッチ82、84が設けられているので、ドア12の開閉を手動によらず、スイッチ82、84のいずれかにより開始することができる。
なお、第2実施形態によるドア開閉補助装置の場合についても、本実施形態によるドア開閉補助装置と同様に、マイクロスイッチ36と並列に接続されたスイッチ82、84を設けてもよい。この場合において、開放されて停止した状態のドア12を閉める際には、ドア12の出口側近傍の壁面に配設されたスイッチ84をオンとすることにより、ドア12を閉めるのを手動によらず開始することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態によるドア開閉補助装置について図12を用いて説明する。図12(a)は本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カムを分解して示した斜視図、図12(b)は本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カムを示す斜視図である。なお、第1実施形態によるドア開閉補助装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にする。
上述のように、第1乃至第3実施形態によるドア開閉補助装置において、駆動モータ26は、駆動モータ制御用カム34の凹凸に応じて、運転、停止、及び逆回転の3つの信号により制御されていた。
本実施形態によるドア開閉補助装置の基本的構成は、第1実施形態によるドア開閉補助装置と同様である。本実施形態によるドア開閉補助装置は、第1実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム34が複数のカムに分割され、駆動モータ26の運転、停止、及び逆回転を決定する駆動モータ制御用カム34の凹凸が複数のカムにより構成されていることに主たる特徴がある。
すなわち、本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム34は、図12(a)に示すように、所定の大径部及び小径部を有する第1乃至第3のカム86、88、90を有している。
第1乃至第3のカム86、88、90には、それぞれ、アーム駆動軸14が軸通する円筒形状の軸通部86a、88a、90aが設けられている。第1のカム86の軸通部86aの径は、第2のカム88の軸通部88aの径よりも大きく、第1のカム86の軸通部86aに第2のカム88の軸通部88aが嵌合するようになっている。第1のカム86は、軸通部86aに設けられたネジ孔にねじ込まれる止めネジ92により、第1のカム86の軸通部86aに軸通部88aが嵌合した第2のカム88に固定される。第2のカム88は、軸通部88aに設けられたネジ孔にねじ込まれる止めネジ94によりアーム駆動軸14に固定される。第3のカム90は、軸通部90aに設けられたネジ孔にねじ込まれる止めネジ96によりアーム駆動軸14に固定される。こうして、第1乃至第3のカム86、88、90のそれぞれが、アーム駆動軸14に対して所定の取り付け角度で固定することができるようになっている。
このような第1乃至第3のカム86、88、90は、図12(b)に示すように、重ね合わせられた状態でアーム駆動軸14に固定され、本実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム34を構成する。駆動モータ制御用カム34における大径扇部34a、小径扇部34b、34c、及び大径突起部34dは、第1乃至第3のカム86、88、90の所定の大径部及び小径部により構成されている。こうして第1乃至第3のカム86、88、90により構成された駆動モータ制御用カム34の外周に、マイクロスイッチ36のローラー36c及びマイクロスイッチ38のローラー38cが当接する。
ここで、第1乃至第3のカム86、88、90は、それぞれアーム駆動軸14に対して任意の角度で固定することができる。したがって、第1乃至第3のカム86、88、90のアーム駆動軸14に対する固定角度を互いに独立に調整することにより、駆動モータ26の運転、停止、及び逆回転を決定する駆動モータ制御用カム34の凹凸である大径扇部34a、小径扇部34b、34c、及び大径突起部34dの駆動モータ制御用カム34全体に占める割合や位置を調整することができる。これにより、本実施形態によるドア開閉補助装置が設置されるドア12の開く角度や質量等の個体差に応じた調整、自動でドア12を閉めるか否かの運転パターンの設定、ドア12の開閉速度の調整等の作業性を向上することができる。
このように、本実施形態によれば、駆動モータ制御用カム34が複数のカムに分割され、駆動モータ26の運転、停止、及び逆回転を決定する駆動モータ制御用カム34の凹凸が複数のカムにより構成されているので、ドア12の開閉に係る調整の作業性を向上することができる。
なお、本実施形態では、第1実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム34を分割された複数のカムにより構成する場合について説明したが、第2及び第3実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム34についても、同様に分割された複数のカムにより構成してもよい。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、図1でドア12に取り付けられている駆動ユニット16を、ドア枠10側に取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、片開きのスイングドアの開閉を行う場合について説明したが、両開きのスイングドアのそれぞれに本発明によるドア開閉補助装置を取り付けて両開きのスイングドアの開閉を行ってもよい。
また、上記実施形態における駆動モータ制御用カム34全体に占める大径扇部34a、小径扇部34b、34c、及び大径突起部34dの割合は、それぞれドア12が開く限界の角度や、駆動モータ26が起動するタイミング等の種々の条件に応じて、適宜設定することができる。
また、上記実施形態では、マイクロスイッチ36、38のローラー36c、38cが駆動モータ制御用カム34の大径部(大径扇部34a、大径突起部34d)に当接したときにマイクロスイッチ36、38がオフとなり、マイクロスイッチ36、38のローラー36c、38cが駆動モータ制御用カム34の小径部(小径扇部34b、34c)に当接したときにマイクロスイッチ36、38がオンとなる場合について説明したが、図13(a)乃至図13(c)に示すように、マイクロスイッチ36、38のオンオフの設定を逆にし、これにあわせて駆動モータ制御用カム34の大径部と小径部とを適宜変更して、上記実施形態による場合と同様の駆動モータ26の運転、停止、及び逆回転を実現するようにしてもよい。以下に述べるように、マイクロスイッチ36、38のオンオフの設定に応じて、異なる径を有する複数の径部を駆動モータ制御用カム34に適宜設けることにより、上記実施形態による場合と同様の駆動モータ26の回転、停止、及び逆回転を実現することもできる。
マイクロスイッチ36、38のオンオフの設定及び駆動モータ制御用カム34の大径部と小径部とを適宜変更した駆動モータ制御用カム34及びマイクロスイッチ36、38の変形例について図13を用いて説明する。図13(a)乃至図13(c)は、本発明によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチの変形例を示す平面図である。
図13(a)は、マイクロスイッチ36のオンオフの設定を上記実施形態による場合と逆にし、これにあわせて駆動モータ制御用カム34の大径部と小径部とを変更したものである。すなわち、マイクロスイッチ36は、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオフとなり、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオンとなるように設定されている。一方、マイクロスイッチ38は、上記実施形態による場合と同様に、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオフとなり、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオンとなるように設定されている。このマイクロスイッチ36の設定の変更にあわせて、図13(a)に示すように、駆動モータ制御用カム34には、ドア12が閉まっているときに駆動モータ26が停止する小径部と、ドア12の開閉時に駆動モータ26が回転する大径部と、ドア12が開くために駆動モータ26の回転を正回転に設定する大径部と、ドア12が閉まるために駆動モータ26の回転を逆回転に設定する小径部とが設けられている。
また、図13(b)は、マイクロスイッチ38のオンオフの設定を上記実施形態による場合と逆にし、これにあわせて駆動モータ制御用カム34の大径部と小径部とを変更したものである。すなわち、マイクロスイッチ36は、上記実施形態による場合と同様に、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオフとなり、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオンとなるように設定されている。一方、マイクロスイッチ38は、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオフとなり、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオンとなるように設定されている。このマイクロスイッチ38の設定の変更にあわせて、図13(b)に示すように、駆動モータ制御用カム34に、ドア12が閉まっているときに駆動モータ26が停止する大径部と、ドア12の開閉時に駆動モータ26が回転する小径部と、ドア12が開くために駆動モータ26の回転を正回転に設定する小径部と、ドア12が閉まるために駆動モータ26の回転を逆回転に設定する大径部とが設けられている。
また、図13(c)は、マイクロスイッチ36、38のオンオフをともに上記実施形態による場合とは逆に設定し、駆動モータ制御用カム34の大径部と小径部とを図4等に示す上記実施形態による場合と逆にしたものである。すなわち、マイクロスイッチ36は、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオフとなり、ローラー36cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオンとなるように設定されている。マイクロスイッチ38も、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の小径部に当接したときにオフとなり、ローラー38cが駆動モータ制御用カム34の大径部に当接したときにオンとなるように設定されている。このマイクロスイッチ36、38の設定の変更にあわせて、駆動モータ制御用カム34には、大径扇部34a、大径突起部34dに代えて小径部が設けられており、小径扇部34b、34cに代えて大径部が設けられている。
また、上記実施形態では、アーム駆動軸14を出力ギア32に軸支する滑り機構において、出力ギア32に締結リング部46が一体的に設けられている場合について説明したが、以下に述べるように、出力ギア32に締結リング部46を設けずに締結リング部46と同様に機能する締結リングを別個独立に設けてもよい。
図14は、出力ギア32に締結リング部46を設けずに締結リング部46と同様に機能する締結リングを別個独立に設けた場合の滑り機構を示す概略図であり、図3と同様に、出力ギア32近傍の各構成要素をアーム駆動軸14に沿った方向に分解して示している。図示するように、出力ギア32には、出力ギア32と同心に略円筒形状の軸通部98が設けられている。軸通部98には、樹脂等よりなる略円筒形状の摩擦ライニング48を介してアーム駆動軸14が軸通している。軸通部98の外周には、締結リング100が配置されている。軸通部98には、アーム駆動軸14に沿った方向に切り込み部98aが設けられており、また、出力ギア32との境界に部分的に、切り込み部98aとT字状に交差する切り込み部98bが設けられている。摩擦ライニング48には、アーム駆動軸14に沿った方向に切り込み部48aが設けられている。締結リング100には、アーム駆動軸14に沿った方向に切り込み部100aが設けられており、切り込み部100aの両端を貫くようにネジ孔100bが設けられている。ネジ孔100bには、締結力調整ネジ54がねじ込まれている。
ネジ孔100bにねじ込まれている締結力調整ネジ54を締めることにより、締結リング100、軸通部98、及び摩擦ライニング48にそれぞれ設けられた切り込み部100a、98a、48aの幅が狭められ締結リング100、軸通部98、及び摩擦ライニング48の径が小さくなる。これにより、アーム駆動軸14はより強い締結力で出力ギア32に軸支され、アーム駆動軸14と出力ギア32との間で滑り始めるトルクが大きくなる。
一方、ネジ孔100bにねじ込まれている締結力調整ネジ54を緩めることにより、締結リング100、軸通部98、及び摩擦ライニング48にそれぞれ設けられた切り込み部100a、98a、48aの幅が広がり締結リング100、軸通部98、及び摩擦ライニング48の径が大きくなる。これにより、アーム駆動軸14はより弱い締結力で出力ギア32に軸支され、アーム駆動軸14と出力ギア32との間で滑り始めるトルクが小さくなる。
このように、アーム駆動軸14を出力ギア32に軸支する滑り機構において、出力ギア32に締結リング部46を設けずに締結リング部46と同様に機能する締結リング100を別個独立に設けてもよい。
ドアに取り付けられた状態の本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置における駆動ユニットの内部構造を示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置における滑り機構を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチを示す平面図である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置の回路図である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置によるドアの開閉を説明する図(その1)である。 本発明の第1実施形態によるドア開閉補助装置によるドアの開閉を説明する図(その2)である。 本発明の第2実施形態によるドア開閉補助装置によるドアの開閉を説明する図(その1)である。 本発明の第2実施形態によるドア開閉補助装置によるドアの開閉を説明する図(その2)である。 本発明の第3実施形態によるドア開閉補助装置の回路図である。 本発明の第3実施形態によるドア開閉補助装置によるドアの開閉を説明する図である。 本発明の第4実施形態による実施形態によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カムを示す概略図である 本発明によるドア開閉補助装置における駆動モータ制御用カム及びマイクロスイッチの変形例を示す平面図である。 本発明によるドア開閉補助装置における滑り機構の変形例を示す平面図である。
符号の説明
10…ドア枠
12…ドア
14…アーム駆動軸
16…駆動ユニット
18…アーム
20…リンク固定金具
22…リンク
24…筐体
26…駆動モータ
28…出力軸
30…ギア
32…出力ギア
34…駆動モータ制御用カム
34a…大径扇部
34b、34c…小径扇部
34d…大径突起部
36…マイクロスイッチ
36a…スイッチ本体
36b…レバー
36c…ローラー
38…マイクロスイッチ
38a…スイッチ本体
38b…レバー
38c…ローラー
40…電圧調整器
42…進相コンデンサ
44…ラッチ回路
46…締結リング部
46a、46b…切り込み部
46c…ネジ孔
48…摩擦ライニング
48a…切り込み部
54…締結力調整ネジ
56…交流電源
58a、58b…二極スイッチ
60…回転子
62、64…コイル
68…リレー
70…ヒューズ
72、74…可変抵抗
76…リレー
78…コイル
80…リレー
82、84…スイッチ
86…第1のカム
86a…軸通部
88…第2のカム
88a…軸通部
90…第3のカム
90a…軸通部
92、94、96…止めネジ
98…軸通部
98a、98b…切り込み部
100…締結リング
100a…切り込み部
100b…ネジ孔

Claims (7)

  1. ドア枠に一端が回転自在に軸支されたドアの開閉を補助するドア開閉補助装置であって、
    正逆回転自在な駆動モータと、前記駆動モータの回転が伝達される出力ギアと、滑り機構を介して前記出力ギアに軸支されたアーム駆動軸と、前記アーム駆動軸に結合されたカムと、前記カムの凹凸に応じて前記駆動モータの運転及び停止を切り替える第1の切替手段と、前記カムの凹凸に応じて前記駆動モータの回転の正逆の設定を切り替える第2の切替手段とを有し、前記ドアに固定された駆動ユニットと、
    前記アーム駆動軸の一端に固定され、前記ドア枠に他端が固定され、前記アーム駆動軸の回転による前記ドアを開閉する力を前記ドアに伝達するアーム部と
    を有することを特徴とするドア開閉補助装置。
  2. 請求項1記載のドア開閉補助装置において、
    前記出力ギアには、径の変更自在な軸通部が設けられており、
    前記アーム駆動軸は、摩擦ライニングを介して前記出力ギアに軸通しており、
    前記出力ギアの前記軸通部の径を変更することにより前記出力ギアと前記アーム駆動軸との間で滑り始めるトルクが調整される前記滑り機構が構成されている
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。
  3. 請求項1記載のドア開閉補助装置において、
    前記出力ギアには、前記出力ギアに同心に略円筒形状の軸通部が設けられており、
    前記アーム駆動軸は、摩擦ライニングを介して前記軸通部に軸通しており、
    前記軸通部の外周に、径の変更自在な締結リングが配されており、
    前記締結リングの径を変更することにより前記出力ギアと前記アーム駆動軸との間で滑り始めるトルクが調整される前記滑り機構が構成されている
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のドア開閉補助装置において、
    前記カムは、第1の径を有する第1の径部と、前記第1の径部に隣接して設けられ、前記第1の径とは異なる第2の径を有する第2の径部と、第3の径を有する第3の径部と、前記第3の径部に隣接して設けられ、前記第3の径とは異なる第4の径を有する第4の径部とを有し、
    前記第1の切替手段は、前記カムに当接する第1の当接部を有し、前記第1の当接部が前記第1の径部に当接しているときは前記駆動モータを停止し、前記第1の当接部が前記第2の径部に当接しているときは前記駆動モータを運転し、
    前記第2の切替手段は、前記カムに当接する第2の当接部を有し、前記第2の当接部が前記第3の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を正回転に設定し、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を逆回転に設定し、
    前記ドアが閉止した状態のときには、前記第1の当接部は前記第1の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、
    前記ドアが開く方向に動いているときは、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、
    前記ドアが所定の位置まで開いたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、
    前記ドアが所定の位置まで閉じたときに前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接するように、前記カムが構成され、
    前記第2の当接部が前記第4の径部に当接した後に前記第3の径部に当接している間、前記駆動モータの回転の設定を逆回転に保持するラッチ回路を更に有する
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のドア開閉補助装置において、
    前記カムは、第1の径を有する第1の径部と、前記第1の径部に隣接して設けられ、前記第1の径とは異なる第2の径を有する第2の径部と、第3の径を有する第3の径部と、前記第3の径部に隣接して設けられ、前記第3の径とは異なる第4の径を有する第4の径部と、前記第2の径部に隣接して設けられ、前記第1の径を有する第5の径部とを有し、
    前記第1の切替手段は、前記カムに当接する第1の当接部を有し、前記第1の当接部が前記第1の径部又は前記第5の径部に当接しているときは前記駆動モータを停止し、前記第1の当接部が前記第2の径部に当接しているときは前記駆動モータを運転し、
    前記第2の切替手段は、前記カムに当接する第2の当接部を有し、前記第2の当接部が前記第3の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を正回転に設定し、前記第2の当接部が前記第4の径部に当接しているときは前記駆動モータの回転を逆回転に設定し、
    前記ドアが閉止した状態のときは、前記第1の当接部は前記第1の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、
    前記ドアが開く方向に動いているときは、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接し、
    前記ドアが所定の位置まで開いたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、
    前記ドアが開放した状態のときには、前記第1の当接部は前記第5の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、
    前記ドアが閉じる方向に動き始めたときには、前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第4の径部に当接し、
    前記ドアが所定の位置まで閉じたときに前記第1の当接部は前記第2の径部に当接し、前記第2の当接部は前記第3の径部に当接するように、前記カムが構成され、
    前記第2の当接部が前記第4の径部に当接した後に前記第3の径部に当接している間、前記駆動モータの回転の設定を逆回転に保持するラッチ回路を更に有する
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のドア開閉補助装置において、
    前記駆動モータに印加する電源電圧を調整する電圧調整手段を更に有する
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のドア開閉補助装置において、
    前記第1の切替手段が前記駆動モータを停止している状態で、前記駆動モータの運転を開始するためのスイッチを更に有する
    ことを特徴とするドア開閉補助装置。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008095322A (ja) * 2006-10-10 2008-04-24 Sankyo Tateyama Aluminium Inc 電動開閉装置用のトルクリミッター装置
JP2017218785A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本ドアーチエック製造株式会社 ドアクローザ

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