JP2005213593A - 半還元塊成鉱の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高還元率の半還元焼結鉱を生産する。
【解決手段】 高速撹拌された微粉鉱石1および炭材4と、石灰系副原料3からなる内核層51と、炭材4からなる被覆層52からなる多層構造の擬似粒子50を焼結原料として焼結機に供する。高速撹拌にて微粉鉱石1と炭材4の接触面積が大きくなり高還元率の半還元焼結鉱が得られる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、焼結プロセスを用いて、酸化鉄の一部を還元した半還元塊成鉱を製造する技術に関する。
高炉製銑法の主原料である焼結鉱は、一般的には、以下のようにして製造される。
まず、8mm以下で、平均径2.0〜3.0mmの鉄鉱石粉に石灰石、生石灰、ドロマイトなどのCaO原料(CaO系副原料と呼ぶ)およびコークス粉、無煙炭などの炭材に適量の水分を加えて調湿、混合、造粒し、粒径3.0〜5.0mmの擬似粒子を作り、この擬似粒子を無端移動式の焼結機パレットに400〜600mm前後の高さに充填し、この充填ベッドの表層の炭材に点火する。そして、空気を下方吸引しながら焼結ベッドの上層から下層に炭材を燃焼させ、そのとき発生する燃焼熱によって配合原料を焼結したのち、得られた焼結ケーキを破砕、整粒して3〜5mm以上の粒子を成品焼結鉱として高炉に装入する。高炉に装入された焼結鉱は主にCOガスによるガス還元にて銑鉄となる。
ところで、近年、従来高炉で行われてきた還元反応の一部を焼結反応過程で補い、焼結と高炉の総計での炭材原単位の低減を図る半還元焼結鉱が注目されている。
この半還元焼結鉱の製造技術では、焼結反応途上において、従来の塊成化に必要な熱量を供給するための炭材だけでなく、還元材として作用する炭素(C)を供給し、かつ還元反応の吸熱反応に必要な熱量を補充する必要があるため、必然的に、添加する炭材量は増大する。
通常の焼結鉱の製造プロセスでは塊成化のため配合する炭材量は、鉄鉱石粉とCaO系副原料に対して外数で3〜5質量%であるが、半還元焼結鉱の場合には、還元に必要な炭材を加えるため、通常の焼結操業に比べて2〜4倍程度の炭材が必要となる。
特許文献1では粉鉄鉱石に5〜20wt%の粉コークス、無煙炭を配合造粒して内層とし、外層に粉鉄鉱石、副原料および2〜5wt%の粉コークス、無煙炭を混合コーティングして2層擬似粒子を形成し、これを焼結原料の一部として混合・造粒した後、焼結過程でその原料の外層から生成する融液と内層の粉コークス・無煙炭中の固定炭素との直接還元反応により、焼結鉱の一部を還元する半還元焼結鉱の製造方法について述べられている。
この特許文献1の方法によれば、内部に粉コークス・無煙炭を閉じ込めると焼結工程において昇温過程前半では粉コークス・無煙炭が、空気中の酸素と接触しないので反応せず、1100℃の高温になってから、FeO+O=Fe+CO−36350kca1/kmolの還元反応を起こし、焼結鉱の一部にメタルFeを生成させる。この反応は吸熱反応であるので、熱過剰になるのを防ぐことができる、としている。
一方、特許文献2によれば、鉄鉱石に炭材を加えて造粒した生ペレットの表層部にCaOが25wt%以上含有された被覆層をつくることで焼成後の再酸化が防止され、還元率の高い半還元焼結鉱を製造できるとしている。
ところで、擬似粒子内における粉鉱石と炭材との還元反応における微視的な関係に着目すると、以下のような別の技術的課題がある。
すなわち、還元律速となるFeO+O→Fe+COにおいて、高温でFeOに還元された段階で鉱石中のギャングやフラックスと反応して大量の融液を発生させ、ベッドの通気性を阻害する。これにより通気量を極端に低下させて焼成時間を延長させる。こうして試焼成した焼結鉱の組織を観察すると、当初炭材の存在した部分は気孔となるか、一部炭材が残留しているものの、金属Fe−酸化鉄主体の基質部分との間に、大きな空隙を生じており、炭材が消費されたことを示している。メタルFeが多く生成しているのは、この気孔や空隙の周囲であり、炭材と接していた部分に優先的に金属鉄が生成することが見出された。しかし、このメタル層は断面の観察では薄く、メタル層を挟んで気孔の反対側には、多くのFeO系融液が発生していた。このため、還元に必要なCOガスがメタル層に阻まれ、基質部分に拡散していく速度が抑制されるために還元率が上昇しないことが明らかとなった。
特許第2704673号 特開2000−192154号公報
本発明の目的は、炭材による粉鉄鉱石の還元反応を効率よく行わせることにより、高還元率の半還元焼結鉱を得ることが可能な半還元焼結鉱の製造技術を提供することにある。
本発明の第1の観点は、少なくとも粉鉄鉱石および炭材を含む擬似粒子を造粒して焼結機に装入して焼成し、擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する半還元塊成鉱の製造方法であって、前記粉鉄鉱石および炭材を高速撹拌した後に前記擬似粒子の造粒を行う半還元塊成鉱の製造方法を提供する。
本発明の第2の観点は、粉鉄鉱石および石灰系副原料の合計を100質量%とするとき、前記粉鉄鉱石に外数で10〜20質量%の炭材および内数で2〜8質量%の前記石灰系副原料を配合して内核層を造粒し、前記内核層の外側に外数で2〜4質量%の炭材を被覆してなる2層構造の擬似粒子を焼結機に装入して焼成し、前記擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する過程において、前記擬似粒子の造粒に先立って前記粉鉄鉱石と炭材を高速撹拌する半還元塊成鉱の製造方法を提供する。
本発明の第3の観点は、粉鉄鉱石および石灰系副原料の合計を100質量%とするとき、前記粉鉄鉱石に外数で10〜20質量%の炭材および内数で2〜8質量%の前記石灰系副原料を配合して内核層を造粒し、前記内核層の外側に外数で2〜4質量%の炭材を被覆してなる2層構造の擬似粒子を焼結機に装入して焼成し、前記擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する過程において、前記擬似粒子の造粒に先立って前記粉鉄鉱石と炭材および前記石灰系副原料を高速撹拌する半還元塊成鉱の製造方法を提供する。
上記した本発明の第1の観点によれば、高速撹拌により、炭材と鉱石が均一に分散されるので、直接還元反応の開始点となる炭材と鉱石の接触点が増大し、当該炭材による鉄鉱石の直接還元反応が効率よく進行し、高い還元率を実現できる。
また、炭材および粉鉄鉱石に加えて副原料も高速撹拌することで、副原料の均一分散による塊成化反応の均一化が促進される。ただし融液が発生することにより、ガスの拡散が阻害されることがあるので、全ての副原料を高速撹拌すると還元の逆効果となりうるため、一部にするか副原料自体を低減することが望ましい。
この場合、第2および第3の観点のように、擬似粒子を多層構造とし、その内核層を構成する粉鉄鉱石および炭材を、造粒に先立って高速撹拌することができる。
この場合、細粒の鉱石、細粒の炭材の方が分散による接触点増大に優位なので、細かい原料が望ましい。具体的には平均粒径が0.25mm以下のレベルが望ましい。
さらに、現実的に全ての鉱石を微粉にすることは経済上、造粒設備の性能上困難な場合には、炭材と高速撹拌する鉱石を鉱石全体の一部として良い。細かい銘柄の鉱石や、分級して得た細粒鉱石を選択的に撹拌することが有利である。
この場合、高速撹拌を実現する方法としては、内部に撹拌用の羽根やショベルが回転するものや、複数軸の混合機で軸の廻りにパドルが多数ついているようなものでもかまわない。一般的には一分間に100回転前後のものから数百回転のものが望ましい。回転数が高すぎると、炭材や鉱石の一部を破砕し過ぎて、高速撹拌後の造粒過程に過剰負荷をかけることもある。ただし、撹拌後の造粒能力に十分余力があるのであれば、一部破砕、細粒化して、炭材−鉱石間の接触点を増大させることはあってよい。
本発明によれば、炭材による粉鉄鉱石の還元反応を効率よく行わせることにより、高還元率の半還元焼結鉱を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である半還元塊成鉱の製造方法を実施する半還元塊成鉱の製造設備を示す模式図である。この設備は、擬似粒子製造設備100と、下方吸引式無端移動型焼結機200とを備えている。
擬似粒子製造設備100においては、粉鉄鉱石は微粉鉱石とそれ以外の鉱石とに分級して用いられる。この擬似粒子製造装置100は、微粉鉱石1を貯留する粉鉱石ホッパ1aと、それ以外の鉱石2を貯留する鉱石ホッパ2aと、媒溶剤としての石灰系副原料3を貯留する石灰系副原料ホッパ3aと、粉コークス等の炭材4を貯留する炭材ホッパ4aと、高速攪拌機5と、造粒機6および造粒機7と、を備えている。
高速攪拌機5は、たとえば、内部に設けられた撹拌用の羽根やショベルが回転するものや、複数軸の混合機で軸の廻りにパドルが多数ついているようなものを用いることができる。一般的には、撹拌用の羽根やショベルが1分間に100回転前後のものから数百回転のものが望ましい。
下方吸引式無端移動型焼結機200は、無端移動式の移動グレート11を有している。この移動グレート11の移動方向の上流端には、焼結原料である後述の擬似粒子40を供給するコンベア10が配置されており、移動グレート11上に擬似粒子40を装入することで、擬似粒子40からなるベッド13が形成されるようになっている。
移動グレート11の移動経路には点火炉12が設けられており、移動グレート11上の擬似粒子40がその点火炉12を通過する際に点火されてベッド13の焼結が開始される。移動グレート11の出口側には、図示しない塊砕機が設けられており、この塊砕機により移動グレート11から落下した焼結鉱が粉砕されて篩14にて整粒された後、高炉へ供給される。
移動グレート11の直下には、移動グレート11の進行方向に沿って、複数の風箱15が配列されており、各風箱15には垂直ダクト16が接続されている。これにより、ベッド13の上方のガス(吸引ガス19b)が風箱15および垂直ダクト16によりベッド13を通過して吸引されるようになっている。ベッド13上方の点火炉12の下流側部分にはガス供給フード19が設けられている。そして、ガス供給フード19が設けられている領域が焼結機吸引部を構成する。
上記垂直ダクト16は、水平に配置された主排ガスダクト17に接続され、排ガス19cが主排ガスダクト17を経て排出されるようになっている。主排ガスダクト17には、排ガス循環ダクト18が接続されており、この排ガス循環ダクト18はガス供給フード19に接続されている。なお、排ガス循環ダクト18にはブロア18aが設けられている。そして、排ガス19cの一部は、排ガス循環ダクト18を経由してガス供給フード19に還流する構成となっている。
ガス供給フード19には、排ガス循環ダクト18を介して大気とNガスが供給されるようになっており、移動グレート11側に吸引される吸引ガス19bの酸素濃度が調整されるようになっている。また、この吸引ガス19bの温度は常温〜250℃に調整される。ガス供給フード19から供給されて移動グレート11側に吸引される吸引ガス19bをこの温度に調整するために、焼結排ガス顕熱に加えて、図示しない他の熱風発生炉からの熱が排ガス循環ダクト18に供給されるようにしてもよい。なお、焼結排ガス顕熱で温度制御が十分に達成できる場合には、他の熱風発生炉からの熱は必ずしも必要ない。
主排ガスダクト17には、電気集塵機30、メインブロア31が接続されており、メインブロア31によりベッド13の上方の吸引ガス19bを吸引し、風箱15、垂直ダクト16、主排ガスダクト17、電気集塵機30等を経て煙突32から排出される。
次に、本実施の形態に係る半還元焼結鉱の製造方法について説明する。図2は、本実施の形態の製造プロセスを示すフローチャートである。
上述のように構成される設備において、まず、擬似粒子製造設備100の各ホッパに原料を準備する(ステップ301)。そして、微粉鉱石1ならびに炭材4としての粉コークスを所定量切り出し、高速攪拌機5に供給して高速撹拌する(ステップ302)。これにより、微粉鉱石1に対して炭材4が均一に分散した状態となるとともに、粉砕により、炭材4の比表面積が増加する。この高速撹拌に供される微粉鉱石1ならびに炭材4は、平均粒径が0.25mm以下であることが望ましい。
なお、この高速撹拌においては、内核層41を構成する微粉鉱石1の全量を撹拌に供することに限らず、その一部を高速撹拌した後に残部と混合して造粒してもよい。
その後、高速撹拌された微粉鉱石1と炭材4の混合物、および石灰系副原料3を、造粒機6に供給して水を添加しながら造粒することにより、擬似粒子40の内核層41を得る(ステップ303)。
この内核層41の造粒後、さらに、造粒機6に鉱石2を供給して、必要に応じて水を添加しながら造粒することで、内核層41の表面を覆うように鉱石2からなる第1被覆層42を形成する(ステップ304)。
さらに、この第1被覆層42が形成された粒子を造粒機7に供給し、炭材4を供給して必要に応じて水を添加しながら造粒することで、第1被覆層42を覆うように炭材4からなる第2被覆層43を形成する(ステップ305)。
これにより、図3に例示されるように、高速撹拌された微粉鉱石1および炭材4と、石灰系副原料3からなる内核層41と、鉱石2からなる第1被覆層42と、炭材4からなる第2被覆層43からなる多層構造の擬似粒子40が得られる。
この場合、一例として、内核層41と第1被覆層42における微粉鉱石1と鉱石2の割合を質量比で2:1〜4:1とし、石灰系副原料3は、CaO量として微粉鉱石1に対し、内数で2〜8質量%配合し、そのうち少なくとも60質量%以上を内核層41に配合し、炭材4は、微粉鉱石1および鉱石2と石灰系副原料3の総重量に対して外数で5〜20質量%を配合し、そのうち、第2被覆層43に配合される炭材4は、当該炭材4の総重量の30質量%以下とすることができる。
上述の例では、内核層41、第1被覆層42、第2被覆層43からなる3層構造の擬似粒子40を例示したが、図4に例示されるような、内核層51および被覆層52からなる2層構造の擬似粒子50としてもよい。この場合、内核層51は、それを構成する微粉鉱石1、炭材4を高速撹拌した後にこれらに鉱石2および石灰系副原料3を加えて造粒して形成され、その外側に炭材4からなる被覆層52が形成される。なお、鉱石2および石灰系副原料3のうち少なくとも一方を微粉鉱石1および炭材4とともに高速攪拌機5で高速攪拌してもよい。
そして、この擬似粒子50では、内核層51を構成する微粉鉱石1、鉱石2および石灰系副原料3にて100質量%とするとき、外数で10〜20質量%の炭材4および内数で4〜10質量%の石灰系副原料3を配合して内核層51とし、この内核層51の外側に外数で2〜4質量%の炭材4を被覆して被覆層52とすることができる。
次に、上述のようにして得られた本実施の形態の擬似粒子40あるいは擬似粒子50の焼結工程(ステップ306)の一例について説明する。
下方吸引式無端移動型焼結機200の無端移動式の移動グレート11の移動方向の上流側に位置するコンベア10から、移動しつつある移動グレート11に所定の厚さで擬似粒子40を順次敷き詰めることにより、所定の厚さに積層された状態のベッド13が形成される。
そして、このベッド13は、点火炉12を通過することで表面に点火され、さらに、点火されたベッド13はガス供給フード19の下を通過するときに、風箱15を介して、上側に位置するガス供給フード19から下向きに吸引ガス19bを吸引しながら焼成され、燃焼帯は、ベッド13の表面から裏面側へと徐々に進行し、ベッド13を構成する擬似粒子40は焼結して塊成鉱となる。移動グレート11を通過した排ガス19cは風箱15で捕捉されて垂直ダクト16から主排ガスダクト17に至り、一部は、排ガス循環ダクト18を介してガス供給フード19に還流して再使用され、他の一部は、電気集塵機30、メインブロア31を経由して、煙突32から大気中に排出される。
ここで、本実施の形態の場合、移動グレート11の移動とともに進行する上述のベッド13の焼成過程では、3層構造の擬似粒子40において、最外部に被覆される第2被覆層43の炭材4は熱源として機能する。この第2被覆層43の炭材4の燃焼により発生する熱により内核層41が加熱され、粉鉄鉱石(微粉鉱石1、鉱石2)の炭材4による直接還元が起こる。この場合、微粉鉱石1と炭材4が造粒前に高速撹拌されていることにより、微粉鉱石1に対する炭材4の接触面積が大きくなり、また、炭材4の微粉化により炭材4の比表面積も大きくなるので、両者間の還元反応が効率よく進行し、高い還元率が得られる。
この内核層41には石灰系副原料3があるので炭材4の燃焼につれカルシウムフェライト系の融液が生成する。この融液は、鉄鉱石に吸収されるように反応するため、その一部は第1被覆層42の粉鉱石層(鉱石2)に吸収されるように浸出し、焼成後に内核層41を取り囲む凝固層を形成し、内部に生成した金属鉄や還元された酸化度の低い鉄酸化物の、酸素との接触による再酸化を抑制するように作用する。これにより高い還元率を維持できる。
また、必要に応じて、内核層41の外側に被覆される第1被覆層42に石灰系副原料3を一部加えることにより、擬似粒子に添加するCaOの量を規定し、内核層の発生融液量そのものを抑えて、高還元率を実現できるとともに、外層保護層の一部を溶融させ、保護層を強固なものとすることもできる。
また、炭材4の総添加量は、粉鉄鉱石(微粉鉱石1、鉱石2)と石灰系副原料3の総重量に対して外数で5〜20質量%を配合し、そのうち、第2被覆層43には、炭材4の総重量の30質量%以下とすることにより、焼成時の過剰な熱の発生を抑制できる。
擬似粒子50の焼結の場合も同様に、内核層51を構成する微粉鉱石1および炭材4(必要に応じて、石灰系副原料3も一緒に)が高速撹拌されているため、微粉鉱石1に対する炭材4の接触面積が大きくなり、また、炭材4の微粉化により炭材4の比表面積も大きくなるので、両者間の還元反応が効率よく進行し、高い還元率が得られる。
このようにして得られた、擬似粒子40(50)を原料とする高い還元率の半還元塊成鉱13aは、移動グレート11の端部から落下し、出口側の図示しない塊砕機により粉砕されて篩14に供給されて整粒された後、さらに図示しない高炉へ供給される(ステップ307)。
本発明は、製鉄原料としての半還元塊成鉱の製造技術に広く適用することができる。
本発明の一実施の形態である半還元塊成鉱の製造方法を実施する半還元塊成鉱の製造設備を示す模式図。 本発明の一実施の形態である焼結鉱の製造プロセスの作用の一例を示すフローチャート。 本発明の一実施の形態である焼結鉱の製造プロセスで得られる擬似粒子の構造の一例を示す断面図。 本発明の一実施の形態である焼結鉱の製造プロセスで得られる擬似粒子の変形例の構造の一例を示す断面図。
符号の説明
1…微粉鉱石
1a…粉鉄鉱石ホッパ
2…鉱石
2a…鉱石ホッパ
3…石灰系副原料
3a…石灰系副原料ホッパ
4…炭材
4a…炭材ホッパ
5…高速攪拌機
6…造粒機
7…造粒機
10…コンベア
11…移動グレート
12…点火炉
13…ベッド
13a…半還元塊成鉱
14…篩
15…風箱
16…垂直ダクト
17…主排ガスダクト
18…排ガス循環ダクト
18a…ブロア
19…ガス供給フード
19b…吸引ガス
19c…排ガス
30…電気集塵機
31…メインブロア
32…煙突
40…擬似粒子
41…内核層
42…第1被覆層
43…第2被覆層
50…擬似粒子
51…内核層
52…被覆層
100…擬似粒子製造設備
200…下方吸引式無端移動型焼結機

Claims (7)

  1. 少なくとも粉鉄鉱石および炭材を含む擬似粒子を造粒して焼結機に装入して焼成し、擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する半還元塊成鉱の製造方法であって、
    前記粉鉄鉱石および炭材を高速撹拌した後に前記擬似粒子の造粒を行うことを特徴とする半還元塊成鉱の製造方法。
  2. 前記粉鉄鉱石および炭材にさらに副原料を加えて高速撹拌した後に前記擬似粒子の造粒を行うことを特徴とする請求項1に記載の半還元塊成鉱の製造方法。
  3. 前記粉鉄鉱石、炭材および副原料を高速撹拌した後に、残りの他の原料と混合して前記擬似粒子の造粒を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半還元塊成鉱の製造方法。
  4. 前記粉鉄鉱石の一部、炭材および副原料を高速撹拌した後に、前記粉鉄鉱石の残部と混合して前記擬似粒子の造粒を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半還元塊成鉱の製造方法。
  5. 粉鉄鉱石および石灰系副原料の合計を100質量%とするとき、前記粉鉄鉱石に外数で10〜20質量%の炭材および内数で2〜8質量%の前記石灰系副原料を配合して内核層を造粒し、前記内核層の外側に外数で2〜4質量%の炭材を被覆してなる2層構造の擬似粒子を焼結機に装入して焼成し、前記擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する過程において、前記擬似粒子の造粒に先立って前記粉鉄鉱石と炭材を高速撹拌することを特徴とする半還元塊成鉱の製造方法。
  6. 粉鉄鉱石および石灰系副原料の合計を100質量%とするとき、前記粉鉄鉱石に外数で10〜20質量%の炭材および内数で2〜8質量%の前記石灰系副原料を配合して内核層を造粒し、前記内核層の外側に外数で2〜4質量%の炭材を被覆してなる2層構造の擬似粒子を焼結機に装入して焼成し、前記擬似粒子内部の固定炭素と鉄鉱石との直接還元により、その中の酸化鉄の一部を還元した塊成鉱を製造する過程において、前記擬似粒子の造粒に先立って前記粉鉄鉱石と炭材および前記石灰系副原料を高速撹拌することを特徴とする半還元塊成鉱の製造方法。
  7. 前記粉鉄鉱石および炭材の平均粒径が0.25mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半還元塊成鉱の製造方法。
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