JP2005212615A - 子供用シート検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 異物等の噛み込み等による影響を受けにくい構成、正確に子供用シートのシートへの装着を検出することができる構成とする。
【解決手段】 シート1に対して取り付けを行う金属製の固定部52を有する子供用シート5を、シート1のアンカー17に対して固定する子供用シート検出装置10において、コイル30にてアンカー17の周囲に磁界を発生させ、アンカ−17に対しての固定部52の接近状態を磁界変化に基づきセンサ検出部42により検出し、子供用シート装着状態を検出する。
【選択図】 図2
【解決手段】 シート1に対して取り付けを行う金属製の固定部52を有する子供用シート5を、シート1のアンカー17に対して固定する子供用シート検出装置10において、コイル30にてアンカー17の周囲に磁界を発生させ、アンカ−17に対しての固定部52の接近状態を磁界変化に基づきセンサ検出部42により検出し、子供用シート装着状態を検出する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、子供用シートのシートへの装着を検出する子供用シート検出装置に関するものであり、特に、シートベルトにより固定されない子供用シートの装着を検出する子供用シート検出装置に係る。
従来、車両分野において、拘束機能が付加された子供用シート(ここでは、子供用シートと称す)はチャイルドシート(CRS)と称される。子供用シートは大別すると、ゆりかご型、シールド型、シート型、ハーネス型、ブースタ型で分類され、一般的には、シートベルトを利用してシートに固定する方法が取られる。
この様な子供用シートの取り付けに関しては、様々な取り付け方法があり、例えば、首が据わっていない小さな乳児では、子供用シートはシートに対して後ろ向きに装着し、乳幼児よりも大きな幼児では、子供用シートを前向きに装着する方法が取られる。この場合、シートへの子供用シートの取り付けは、子供用シートの背面や底面に設けられた取り付け空間に車両側に設けられたシートベルトのタングプレートを通し、タングプレートをシートフレームの側面に取り付けられたバックルに差し込んで、シートベルト装着する。
近年では、子供用シートのシートへの取り付けには様々あるため、安全面からシートベルトを用いない取り付け方法が採用されてきている(例えば、特許文献1)。シートへの固定にシートベルトを用いない子供用シートは、国際規格でも定められており、ISOFIX対応の子供用シートと称される。この様なISOFIX対応の子供用シートを、車両側のシートに取り付けが行える様、車両側には、強度的に強いシートの位置(シートクッションとシートバックとの間や、足元のシート支持部)にコ字状を呈する係止部としての係合バー(アンカー)が設けられている。
一方、子供用シートは、下面に一対のフレーム(ISOFIX対応ではU字状)が前後方向に延在して取り付けられており、フレームのアンカー側に固定される端部には、図12に示す如く、ワニ口状を呈するクランプが設けられている(例えば、特許文献1)。
この様な構成の子供用シートをシートへ装着させる場合には、子供用シート側のクランプを開いて、クランプを車両のシート側に設けられた係止バー(アンカー)に嵌着させることによって、子供用シートをシートに対して所定位置で取り付ける。
上記した特許文献1に示される構成では、コ字状を呈するアンカーの内側には、子供用シートがシートに装着されたか否かの検出を行う検出スイッチが設けられている。検出スイッチの操作部の先端は図12に示す如く露出しており、子供用シートの装着には操作部の先端を、クランプの先端で押圧させることにより、子供用シートの装着を検出する。
米国特許登録番号 第5,690,356(Fig.1)
例えば、車両の床面に対して高さ調整が行えるISOFIX対応の子供用シートをシートに対して装着する場合には、高さ調整機構の高さに応じて子供用シートを取り付けるフレームの傾きが変わり、アンカーに対してクランプの傾斜角度が変化する。即ち、子供用シートのフレーム傾斜角(クランプの姿勢)やクランプの形状によっては、スイッチの操作部をクランプの先端で正確に押圧動作させることが困難となる。
シートの足元にスイッチを設ける構成となるので、スイッチに異物等が噛み込み易くなる。異物を噛み込んだ場合には、子供用シートの装着を検出できなくなってしまう。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、異物等の噛み込み等による影響を受けにくい構成とすること、子供用シートのシートへの装着を検出することができる構成とすることを技術的課題とする。
上記した課題を解決するために講じた技術的手段は、金属製の固定部を有する子供用シートをシートに固定するシートの係止部に対して、固定部により子供用シート装着状態を検出する検出手段を有する子供用シート検出装置において、係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段を備え、検出手段は係止部に対して固定部の非接近状態の磁界と接近状態の磁界との変化に基づいて、子供用シート装着状態を検出する構成としたことである。
この場合、磁界発生手段はコイルと、コイルを励磁させて係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段とを備え、検出手段は、接近状態で固定部に発生するうず電流に基づく磁界の変化により、子供用シート装着状態を検出すると良い。
また、磁界発生手段はコイルと、コイルを励磁させて係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段とを備え、検出手段は、磁界変化を検出する磁気検出素子を有し、磁気検出手段に基づいて子供用シート装着状態を検出すると良い。
係止部は、一対の側部と、側部を互いに連結する連通部を有し、連通部に固定部を装着する場合、連結部の周囲にコイルが設けられていると良い。
コイルは、連結部に巻回されているか、又は、連結部に貼り付けられていると良い。
コイルは、保護部材により表面が覆われると良い。
請求項1の発明によれば、検出手段は係止部に対して固定部の非接近状態の磁界と接近状態の磁界との変化に基づいて、子供用シート装着状態を検出する構成としたので、検出手段は固定部が非接近状態の磁界と、固定部が接近状態の磁界の変化に基づいて、子供用シートの装着状態を検出することができる。これは、子供用シートが取り付けられるシートの係止部の周囲に磁界を発生させる。この状態下でシートの係止部に子供用シートの固定部が近くにあるか否かを、固定部と係止部との接触状態に係らず、磁界の変化を検出することにより、検出手段で子供用シートの装着状態を判定することができる。これは、磁界(例えば、磁束密度)の変化を検出手段にて検出するので、子供用シートをシートに対して固定する固定部の傾斜角や形状に影響されにくく、正確に子供用シートの装着状態/非装着状態を検出することができる。この構成によれば、子供用シートの装着状態を検出するスイッチを用いた場合に生じる、スイッチ操作部の異物の噛み込み等の不具合は発生しない。
請求項2の発明によれば、磁界発生手段によってコイルを励磁させ、コイルによって磁界を作り、係止部の周囲に交流磁界を発生させることができる。この状態で、子供用シートが係止部に取り付けられる場合には、係止部に対して子供用シートの固定部は接近し、金属製の固定部にうず電流が発生する。この子供用シート側に発生したうず電流による影響で、係止部の周囲に発生させていた磁界が、係止部に子供用シートを装着していないときの磁界の状態に比べて、磁界発生手段のインダクタンスが変化する。このインダクタンスが変化する状態を検出手段により検出することによって、シートへの子供用シートの装着状態を、うず電流を利用して検出することが可能である。この様な検出では、磁界変化を検出するので、子供用シートの固定部の傾斜角や形状に影響されにくく、正確に子供用シートの装着を検出することができる。また、スイッチを用いることによる、スイッチ操作部の異物の噛み込み等の不具合は発生しない。
請求項3の発明によれば、コイルを磁界発生手段により励磁させ、係止部の周囲に磁界を発生させ、係止部の周囲に発生させた磁界の変化を磁気検出素子により検出することができる。これは、子供用シートがシートに装着されていな状態では係止部の周囲に一定の磁界が発生するようにし、このときの磁束密度の変化はない。しかしながら、シートに子供用シートが装着されると、係止部の周囲に発生させた磁界が金属製の固定部に影響されて磁界の変化が生じる。この磁界変化に基づいて、簡単な構成により子供用シート装着状態を検出することができる。これは、磁界変化を検出するので、子供用シートの固定部の傾斜角や形状に影響されにくく、正確に子供用シートの装着を検出することができる。
請求項4の発明によれば、係止部の連結部の周囲にコイルが設けられるので、係止部の連結部に設けたコイルによって、固定部が係止部に装着される確実な位置で係止部の周囲に磁界を発生させることができる。これは固定部の傾斜角や形状に影響されにくく、コイルによって係止部の連結部の周囲に磁界の発生が行えるので、磁界を発生させる場合において、磁界発生手段として永久磁石を用いる場合に比べ、子供用シートを検出するのに必要な場合にコイルへの励磁を行えば、コイルへの鉄粉等の吸着を防止することができる。
請求項5の発明によれば、コイルは、連結部に巻回されているか、又は、連結部に貼り付けられていると、コイルは簡単且つ安価な構成によって、係止部に対してコイルを取り付けることができる。
請求項6の発明によれば、コイルは、保護部材により表面が覆われると、固定部が係止部に取り付けられる場合、保護部材により磁界を発生させるコイルを確実に保護することができ、コイルの寿命を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、車両用のシート1に子供用シート検出装置10を適用するシート1の斜視図を示す。図1に示すシート1は、着座面を有するシートクッション2と、着座者の背中を支えるシートバック3と、着座者の頭部を保護するヘッドレスト4とを備えている。
シートクッション2は、4つのフレームにより骨格が形成されている。即ち、着座面に対して前後左右方向において、左右一対のクッションフレーム11と、左右のクッションフレーム11を着座面前方で連結するクッションフレーム12及び着座面後方で連結するクッションフレーム13によって、着座面の骨格が形成されている。クッションフレーム11,12は鉄等の剛体から成り、コ字状に形成され、後方のクッションフレーム13には連結パイプを使用している。クッションフレーム11,12,13の枠内には着座面のクッション性を保持するため、前後方向に延在すし、略矩形状(波状であっても良い)を呈するシートばね14が前後のクッションフレーム12,13に張架され、シートばね14は着座面の左右方向に複数並列に設けられている。
シートクッションフレーム11,12,13およびシートばね14の上には、ウレタン等の発泡性樹脂から成るクッション体6が配設され、クッション体6は表皮7により外面が覆われている。また、シートバック3もシートクッション2と同様、骨格はシートバックフレーム8により形成され、シートバックフレーム8にシートばね14を張架させ、その上にクッション体6を被せた状態で、クッション体6の外面を表皮7で覆っている。
クッションフレーム11の後方側面には、シートベルトのシート側のアンカー15がボルト等の締結部材により斜め上方に向けて支持されている。アンカー15の上端には、シートベルト側に設けらる図示しないタングプレートが嵌着され、着座者をシートベルトにて拘束するバックル16が取り付けられている。
また、着座面後方の連結パイプ13には、子供用シート5を固定するためのアンカー(シート側の係止部)17が2つ、図10の如く、所定距離だけ離間した状態で取り付けられている。シートクッション2の表皮7には、アンカー17が設けられる部位に取付孔29が2ヶ所に形成される。アンカー17はそれぞれ、シートバック3の下方から着座面に対して意匠性が損なわれない程度、わずかに露出している。
次に、子供用シート5の構造について、図6を参照して簡単に説明する。子供用シート5は、車両衝突時において乳幼児を保護するものであり、3点式のシートベルト56を備え、子供用シート5の着座面が固定フレーム51に対して前向き(図6)/後向き(図10)となる様、向き調整が自在となっている。子供用シート5は、シート1への固定用として金属製(例えば、鉄等の磁性体金属)の形状が略Y字状を呈する固定フレーム51を備え、子供用シート5は固定フレーム51によりシート上に固定することが可能である。固定フレーム51は子供用シート5の下方に取り付けられており、着座面の下方ではシートバケットの着座面に対して前後方向に延在し、着座面前方の足元53から所定角度だけ湾曲し、斜め下方に延在している。固定フレーム51は前方において、足元53の下方にて左右一対の固定フレーム51を結合させ、補強部55により強度を向上させている。また、子供用シート5は、補強部55の下方中央には、シート1への取り付け時に床面に対して子供用シート5の高さが変わる高さ調整機構54を備えている。高さ調整機構54は床面に当接する操作部を、直接、回転操作させることにより、車両の床面に対する高さ調整が行え、シート1に対する子供用シート5の傾斜角度の調整ができる。
一方、固定フレーム51の着座面後方の左右の自由端には、図10に示すシート側のアンカー17に対して固定される固定部52をそれぞれ備える。固定部52には、図2の如く、固定部52に設けられた回転軸45を中心に回動するラッチ45が回動自在に設けられている。ラッチ45は、子供用シート5をシート1のアンカー17に取り付ける場合に、固定部52をアンカーに対して押し付ける動作によって、ラッチ45が回転軸44を回転中心として図2に示す時計方向に回動して、図2に示すロック位置でロック部材46との係合によりラッチ45の回動をロック可能とすると共に、且つ、子供用シート5をアンカー17から取り外す時に、ロック部材46によるラッチ45との係合が外れてロック解除が行われ、アンカー17から固定部52を離反させる動作(子供用シート5を外す動作)によって、反時計方向に回動するアンカー17が設けられている。この場合、固定部52の構造は、上記した構造に限定されるものではなく、図12に示す様に、ワニ口状のクランプが設けられ、クランプの操作によってアンカー17と係脱がなされる様、クランプが固定フレーム51の先端に一体で設けられていても良い。
次に、子供用シート5をシート側に設けられたアンカー17に固定する構造について、図2を参照して説明する。着座面後方に設けられた連結パイプ13には、金属棒を湾曲させたアンカー17が2つ固定されている。アンカー17は夫々がコ字状を呈すると共に、図2に示す様に、側面視で直線部26と連結パイプ13の外周面に沿う円弧部18が一体で設けられ、円弧部18が連結パイプ13に対して溶接により固定されている。また、コ字状のアンカー17の直線部26と円弧部18との間には金属から成るセンサブラケット21が、連結パイプ13に溶接によって固定されている。この連結パイプ13に固定されたセンサブラケット21の内側には、樹脂のケーシングを有するセンサユニット22が、ボルト等の締結部材9により所定位置に位置決めされ固定されている。センサユニット22からはハーネス33が延在し、ハーネス33の先端にはコネクタ34が設けられている。
センサブラケット21は、図5に示す様に、樹脂のケーシンングには本体部29と円筒部24とを有し、円筒部24の内部には円周状に所定回数だけ巻かれたコイル30が配設されている。この場合、円周状に巻回されたコイル30の中心は、図2に示す側面視において、円周状で巻回されるコイル30の中心は直線部26の径の中心と一致する。コイル30の端部20は回路基板27に電気的に接続され、コネクタ34に嵌着される外部コネクタからの指示によって、コイル30に回路基板27から通電が成され、コイル30に励磁が成されると共に、アンカー17に対して子供用シート5を装着した子供用シート装着状態(単に、装着状態と称す)および非装着の子供用シート非装着状態(単に、非装着状態と称す)を検出する電子回路が半田付けにより回路基板上に表面実装されている。この様な回路基板27は、本体部29に対して、ビス等により数箇所にて固定されている。
図3は、子供用シート検出装置10をエアバッグ制御装置に応用した場合のシステム構成を示すブロック図である。図3に示すエアバッグ制御装置は、磁気検出部42、衝突センサ41、制御装置40およびエアバッグ50を備えている。エアバッグ制御装置は、車両衝突を車両の前方(例えば、バンパー部)に設けられた衝突センサ41で衝突を検出し、車両衝突時に検出される信号に基づき、制御装置40が車両衝突状態を判断してエアバッグ50を作動させる。この場合、エアバッグ50を膨張させるときのエアバッグ50の膨張量あるいは膨張速度が、大人と子供と同じであると、子供に対しては好ましくない影響を与える。それ故に、本実施形態では、子供(特に、乳幼児)が座っている状態を、磁気変化を利用して検出する構成を見出した。
近年においては、子供用シート5は安全面からシートベルトを使用しないISOFIX対応のものが普及しつつあり、この様なISOFIX対応の子供用シート5のシート1への装着状態/非装着状態を磁気変化を検出することにより、確実に検出できるようにしている。
そこで、図4を参照して、子供用シート5の装着状態を検出する構成およびその動作原理について、簡単に説明する。
磁気検出部42は所定回数だけ巻回されたコイル30と、コイル30を発振により励磁させる発振回路35と、発振回路35の発振周波数を電圧変換して電圧信号を作る検出回路36および検出回路36からの信号により子供用シート5のシート1への装着を検出する判定回路とを備えており、磁気検出部42はコイル30に対して接近する子供用シート5の固定部52の接近/離反による装着状態/非装着状態を、磁気変化を利用して検出する。
即ち、子供用シート5をシート1に装着する場合には、最初、子供用シート5の取り付け高さを、高さ調整機構54により調整する。そして、子供用シート5のシート1に対する傾斜角度を決めて、自由端である固定フレーム51の固定部52をアンカー17のシャフト19に係合させる様、押し付ける操作を行う。
この場合、コイル30は発振回路35により自励により定常発振させて高周波で励磁されると、コイル30から定常的な交流磁界が発生する。コイル30の周囲に金属か成る子供用シート5の固定部52がない状態(例えば、アンカー17に子供用シート5が非装着となっている状態)では、所定の共振周波数で一定の交流磁界が発生する様、発振回路35で発振制御される。この様に、コイル30を励磁させた状態で、子供用シート5のアンカー17への装着を行うと、子供用シート5の固定部52がアンカー17に近づき、固定部52のラッチ45がアンカー17のシャフト19に係合し、ラッチ45が回動して固定される。つまり、コイル30に対して固定部52が、コイル側に近づき、図5に示す点線で示す状態から実線で示す状態となる。この実線で示された状態(例えば、子供用シート5の装着状態)となると、固定部52には金属製の固定部52のコイル30への接近に伴う変化(例えば、固定部52にうず電流)が発生する。このうず電流による影響で、コイル30から発生する磁界を妨げる方向に、固定部52から磁界が発生する。これによって、実質的にコイル側で発振を行う発振回路35のインダクタンスの変化が生じる。この様な変化が発生すると、定常発振時に比べて、発振回路35の発振周波数、コイル30を励磁するときの電流の振幅や位相が変化し、その結果、発振回路35の発振レベルが変化する。この様な変化を検出回路36にて検出し、検出回路36にて周波数/電圧変換あるいは電流/電圧変換を行い、判定回路37にてそのときの電圧変化により子供用シート5の装着状態を検出する。
一方、シート1に対して子供用シート5を装着状態から非装着状態に外す操作を行うと、固定部52では内部的にロック部材46によるラッチ45との係合が外れる。そして、図2に示す反時計方向にラッチ45が回転軸44を中心に回動し、固定部52がアンカー17のシャフト19から離脱する。この状態になると、アンカー17から固定部52が離れるに従い、コイル30の励磁によるうず電流が固定部52にて発生しなくなる。その結果、コイル30から発生する磁界の磁束密度は固定部52がアンカー17に装着されていない定常状態のときと同じとなり、安定した発振状態に戻るので、シート1への子供用シート5の非装着状態を判定回路37によって検出することができる。
以上の説明により、上記したコイル30、発振回路35、検出回路36および判定回路37は、図3に示す磁気検出部となる。
次に、アンカー17に取り付けられるコイル30の変形例について、図面を参照して説明する。
(第2実施形態)
図2に示す構成(第1実施形態)において、アンカー17の周囲に磁界を発生させるコイル30は、センサユニット内の円筒部24の中に設けたが、子供用シート5の固定部52が固定されるアンカー17のシャフト19に設けても良い。
図2に示す構成(第1実施形態)において、アンカー17の周囲に磁界を発生させるコイル30は、センサユニット内の円筒部24の中に設けたが、子供用シート5の固定部52が固定されるアンカー17のシャフト19に設けても良い。
即ち、連結パイプ13に固定されるアンカー17は、図7に示す様に、シートクッション2とシートバック3との間の空間において、取付孔29より露出するアーム部24と、連結パイプ13に固定される円弧部29とが一体で形成される形状とし、アンカー17をアーム部24と円弧部29とを有する同形状の側壁18が所定間隔だけ離れた状態で対向させる構成とする。アーム部24の先端にはシャフト取り付け用の孔が形成され、この孔に段付きシャフト19が挿通される。段付きシャフト19は孔に挿通された後、先端にかしめ加工を施すことによって、対向する側壁18どうしをシャフト19により連結する。この様なシャフト19は、アンカー17の連結部となる。アンカー17のシャフト19には、子供用シート5のラッチ45が係合し、シャフト19は子供用シート5がシート上に固定される部位となる。この様な取り付けが成されるシャフト19には、外周に沿ってコイル30が周方向に巻回される。
(第3実施形態)
上記した図7に示す第2実施形態では、コイル30をシャフト19に対して周方向に巻回する構成としたが、第3実施形態においては、図8に示す如く、シャフト19に沿ってうず状を呈するコイル30をフレキシブル基板で構成して、それをシャフト上に粘着剤(例えば、両面テープや接着剤等)を用いて貼り付ける構成とした。
上記した図7に示す第2実施形態では、コイル30をシャフト19に対して周方向に巻回する構成としたが、第3実施形態においては、図8に示す如く、シャフト19に沿ってうず状を呈するコイル30をフレキシブル基板で構成して、それをシャフト上に粘着剤(例えば、両面テープや接着剤等)を用いて貼り付ける構成とした。
この様な第2実施形態および第3実施形態に示す方法によって、シャフト上にコイル30を設ければ、シャフト上に簡単且つ容易にコイル30を設けることが可能である。この場合、コイル30の端部31,32を一方の端(シャフト10の片側)に持ってくることにより、配線の取り廻しが容易なものとなる。
(第4実施形態)
上記した如く、シャフト上に励磁を行うコイル30を設ける場合には、子供用シート5は車両が走行中に振動を伴う。この振動によりシャフト19に設けられたコイル30に損傷を与えない様、図9に示す如く、コイル30の周面を確実に保護するため磁界に影響を与えない材質(耐摩耗性に強いの樹脂、例えば、ガラスフィラーを含むナイロン等)から成るカラー(保護部材)25をコイル30の外周に被せる構成にすることもできる。このカラー25により、コイル30はラッチ45と係合しても確実に保護され、所望の磁界を発生させることができる。
上記した如く、シャフト上に励磁を行うコイル30を設ける場合には、子供用シート5は車両が走行中に振動を伴う。この振動によりシャフト19に設けられたコイル30に損傷を与えない様、図9に示す如く、コイル30の周面を確実に保護するため磁界に影響を与えない材質(耐摩耗性に強いの樹脂、例えば、ガラスフィラーを含むナイロン等)から成るカラー(保護部材)25をコイル30の外周に被せる構成にすることもできる。このカラー25により、コイル30はラッチ45と係合しても確実に保護され、所望の磁界を発生させることができる。
(第5実施形態)
上記した構成では、子供用シート5の固定部52がアンカー17のシャフト19に接近した場合のうず電流変化を検出して、子供用シート5の装着状態/非装着状態を検出するようにしたが、磁気検出部42に図11の構成を適用することによっても子供用シート5の装着状態/非装着状態を検出することができる。
上記した構成では、子供用シート5の固定部52がアンカー17のシャフト19に接近した場合のうず電流変化を検出して、子供用シート5の装着状態/非装着状態を検出するようにしたが、磁気検出部42に図11の構成を適用することによっても子供用シート5の装着状態/非装着状態を検出することができる。
即ち、磁界発生回路によりアンカー17のラッチ45との係合が成されるシャフト周囲に一定の磁界を発生させる。この状態下で子供用シート5の固定部52が近づくと、金属から成る固定部52によって磁界が金属製の固定部52にも流れることで、近くに固定部52が存在しない状態と比較して、磁界の状態が変化する。この様な磁界変化を磁気検出センサとして、磁界中に配設された2つのホール素子38,39によって検出することにより、子供用シート5の装着状態/非装着状態を検出することができる。
この場合、2つの磁気検出素子38,39は、ラッチ45のアンカー17への装着状態/非装着状態による磁界の変化を安定した状態で、磁束密度の変化として差動で検出する。例えば、この様な磁気検出素子38,39を図2に示すセンサユニット22に設ける場合には、円筒部24の外周面において、円筒部23の中心を通る直線上に並べて配設し、一方、図11に示す磁界発生回路は回路基板27に実装して設けることができる。
また、別の実施形態においては、磁界を発生させるコイル30に対して、コイル30と対向してコイル30からの磁界が発生する領域内に磁気検出素子38,39を並べて配設し、コイル30と磁気検出素子38、39との間に、金属製の固定部52が固定されるアンカー17を配設する。この様な構成において、アンカー17に対しての子供用シート5の固定部52の装着状態/非装着状態を2つの磁気検出素子38,39により、磁界変化から検出することも可能である。
また、本実施形態ではアンカー17のシャフト上にコイル30を設ける構成を説明したが、アンカー17のシャフト上に設けられるコイル30の表面に、耐摩耗性の樹脂(例えば、ガラスフィラーを含むナイロン)をコーティングしても、子供用シート5を装着時のアンカー17に対してのラッチ45の係合によるコイル30の損傷を確実に防止することができ、保護されたコイル30から所望の磁界を発生させることができる。
1 シート
5 子供用シート(CRS)
10 子供用シート検出装置
17 アンカー(係止部)
18 側壁(側部)
19 シャフト(連結部,係止部)
24 アーム部
25 カラー(保護部材)
26 直線部
30 コイル(磁界発生手段)
35 発振回路(磁界発生手段,検出手段)
36 検出回路(検出手段)
37 判定回路(検出手段)
38,39 ホール素子(磁気検出素子)
42 磁気検出部(検出手段)
51 固定フレーム
52 固定部
5 子供用シート(CRS)
10 子供用シート検出装置
17 アンカー(係止部)
18 側壁(側部)
19 シャフト(連結部,係止部)
24 アーム部
25 カラー(保護部材)
26 直線部
30 コイル(磁界発生手段)
35 発振回路(磁界発生手段,検出手段)
36 検出回路(検出手段)
37 判定回路(検出手段)
38,39 ホール素子(磁気検出素子)
42 磁気検出部(検出手段)
51 固定フレーム
52 固定部
Claims (6)
- 金属製の固定部を有する子供用シートをシートに固定する該シートの係止部に対して、前記固定部により子供用シート装着状態を検出する検出手段を有する子供用シート検出装置において、
前記係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段を備え、前記検出手段は前記係止部に対して前記固定部の非接近状態の磁界と接近状態の磁界との変化に基づいて、子供用シート装着状態を検出することを特徴とする子供用シート検出装置。 - 前記磁界発生手段はコイルと、該コイルを励磁させて前記係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段とを備え、
前記検出手段は、前記接近状態で前記固定部に発生するうず電流に基づく磁界の変化により、前記子供用シート装着状態を検出する請求項1に記載の子供用シート検出装置。 - 前記磁界発生手段はコイルと、該コイルを励磁させて前記係止部の周囲に磁界を発生させる磁界発生手段とを備え、
前記検出手段は、磁界変化を検出する磁気検出素子を有し、該磁気検出手段に基づいて前記子供用シート装着状態を検出する請求項1に記載の子供用シート検出装置。 - 前記係止部は、一対の側部と、該側部を互いに連結する連通部を有し、該連通部に前記固定部を装着する場合、前記連結部の周囲に前記コイルが設けられている請求項1に記載の子供用シート検出装置。
- 前記コイルは、前記連結部に巻回されているか、又は、前記連結部に貼り付けられている請求項4に記載の子供用シート検出装置。
- 前記コイルは、保護部材により表面が覆われる請求項5に記載の子供用シート検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004021927A JP2005212615A (ja) | 2004-01-29 | 2004-01-29 | 子供用シート検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004021927A JP2005212615A (ja) | 2004-01-29 | 2004-01-29 | 子供用シート検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005212615A true JP2005212615A (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=34905411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004021927A Pending JP2005212615A (ja) | 2004-01-29 | 2004-01-29 | 子供用シート検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005212615A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012131248A (ja) * | 2010-12-20 | 2012-07-12 | Toyota Boshoku Corp | 車両用シート |
JP2014024451A (ja) * | 2012-07-26 | 2014-02-06 | Suzuki Motor Corp | 車両用シート |
-
2004
- 2004-01-29 JP JP2004021927A patent/JP2005212615A/ja active Pending
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JP2012131248A (ja) * | 2010-12-20 | 2012-07-12 | Toyota Boshoku Corp | 車両用シート |
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