JP2005212498A - 衝突安全性を考慮した車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両の安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とが、両立する衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)の提供。
【解決手段】 (1)車両左右方向に延びるバンパリーンフォース21の車両前後方向後方に熱交換器を配置した車両前部構造(冷却装置)において、バンパリーンフォース21に加えて、第2のバンパリーンフォース22を設置し、第2のバンパリーンフォース22を、上面23が熱交換器11のコア部12の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置した衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)10。(2)熱交換器がダウンフロー型のラジエータ14を含み、該ラジエータのロアタンク16を冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置した。(3)熱交換器11が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータ14、17とエアコンコンデンサ19とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 (1)車両左右方向に延びるバンパリーンフォース21の車両前後方向後方に熱交換器を配置した車両前部構造(冷却装置)において、バンパリーンフォース21に加えて、第2のバンパリーンフォース22を設置し、第2のバンパリーンフォース22を、上面23が熱交換器11のコア部12の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置した衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)10。(2)熱交換器がダウンフロー型のラジエータ14を含み、該ラジエータのロアタンク16を冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置した。(3)熱交換器11が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータ14、17とエアコンコンデンサ19とを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、衝突安全性を考慮した車両前部構造(車両用冷却装置)に関する。
特開2001−277964号公報は、バンパを上下方向に互いに隔てられたバンパとその下方の第2のバンパとから構成し、冷却風の一部をバンパと第2のバンパとの間から取り入れ、バンパ後方に配置したラジエータおよびエアコンコンデンサの下部を冷却するようにした車両前部構造(車両用冷却装置)を開示している。
従来構造では、バンパはバンパリーンフォースにより支持されるが、第2のバンパを支持するための第2バンパリーンフォースは存在せず、第2バンパリーンフォースによって冷却風の熱交換器(ラジエータおよびエアコンコンデンサ)の下部への流れが遮られることはなかった。
しかし、従来装置において、車両の衝突安全性を高めるために、バンパリーンフォースの下方に第2のバンパリーンフォースを設けると、この第2のバンパリーンフォースにより冷却風の熱交換器への風流れが妨げられ、熱交換器の冷却性能を確保することが困難となる。とくに高速で走行する場合に顕著にあらわれる。
第2のバンパリーンフォースにより風流れが妨げられることによる熱交換器の冷却性能悪化分を熱交換器を大型化することにより補おうとすると、コスト増、重量増、搭載スペース確保が困難になる、等の問題が発生する。また、第2のバンパリーンフォースにより風流れが妨げられることによる熱交換器の下端の位置を上げるとボンネットの高さが高くなる。
すなわち、従来装置では、第2のバンパリーンフォースによる衝突安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とが、両立しない。
特開2001−277964号公報
第2のバンパリーンフォースにより風流れが妨げられることによる熱交換器の冷却性能悪化分を熱交換器を大型化することにより補おうとすると、コスト増、重量増、搭載スペース確保が困難になる、等の問題が発生する。また、第2のバンパリーンフォースにより風流れが妨げられることによる熱交換器の下端の位置を上げるとボンネットの高さが高くなる。
すなわち、従来装置では、第2のバンパリーンフォースによる衝突安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とが、両立しない。
本発明が解決しようとする問題点は、第2のバンパリーンフォースを設けた場合、車両の安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とが、両立しないという問題である。
本発明の目的は、第2のバンパリーンフォースを設けて車両の安全性を向上させても、第2のバンパリーンフォースを設けないと同程度に熱交換器の冷却性能を維持することができる衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 車両左右方向に延びるバンパリーンフォースの車両前後方向後方に熱交換器を配置した車両前部構造において、
前記バンパリーンフォースに加えて、前記バンパリーンフォースの下側にかつ前記バンパリーンフォースと間隔をもって、車両左右方向に延びる第2のバンパリーンフォースを設置し、
前記第2のバンパリーンフォースを、該第2のバンパリーンフォースの上面が前記熱交換器のコア部の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置した衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(2) 前記熱交換器がダウンフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアタンクを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(3) 前記熱交換器がサイドフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアフレームを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した(1)記載の衝突安全性を考慮した冷却装置。
(4) 前記熱交換器が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータとエアコンコンデンサとを含む(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(5) 前記第2のバンパリーンフォースと前記熱交換器のコア部の下端との間に導風ガイドを配置し、前記第2のバンパリーンフォースの上面が前記導風ガイドになめらかに連なっている(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(1) 車両左右方向に延びるバンパリーンフォースの車両前後方向後方に熱交換器を配置した車両前部構造において、
前記バンパリーンフォースに加えて、前記バンパリーンフォースの下側にかつ前記バンパリーンフォースと間隔をもって、車両左右方向に延びる第2のバンパリーンフォースを設置し、
前記第2のバンパリーンフォースを、該第2のバンパリーンフォースの上面が前記熱交換器のコア部の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置した衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(2) 前記熱交換器がダウンフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアタンクを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(3) 前記熱交換器がサイドフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアフレームを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した(1)記載の衝突安全性を考慮した冷却装置。
(4) 前記熱交換器が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータとエアコンコンデンサとを含む(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
(5) 前記第2のバンパリーンフォースと前記熱交換器のコア部の下端との間に導風ガイドを配置し、前記第2のバンパリーンフォースの上面が前記導風ガイドになめらかに連なっている(1)記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
上記(1)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、第2のバンパリーンフォースを、該第2のバンパリーンフォースの上面が前記熱交換器のコア部の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置したので、第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保でき、熱交換器のサイズを拡大することなく、第2のバンパリーンフォースの設定による衝突安全性向上をはかることができる。その結果、第2のバンパリーンフォースを設けて車両の安全性を向上させても、第2のバンパリーンフォースを設けないと同程度に熱交換器の冷却性能を維持することが可能な車両前部構造を提供することができる。
上記(2)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器がダウンフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアタンクを冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォースの背面に配置したので、第1、第2のバンパリーンフォースの間を通過した冷却風の全量が熱交換器の下部に当たり、第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保でき、(第2のバンパリーンフォースを設けたことによる)車両の安全性の向上と、(第2のバンパリーンフォースを設けないと同程度の)熱交換器の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
上記(3)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器がサイドフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアフレームを冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォースの背面に配置したので、第1、第2のバンパリーンフォースの間を通過した冷却風の全量が熱交換器の下部に当たり、第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保でき、車両の安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
上記(4)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータとエアコンコンデンサとを含むので、エンジン冷却性能と空調冷却性能の両方を維持できる。
上記(5)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、第2のバンパリーンフォースと熱交換器のコア部の下端との間に導風ガイドを配置し、第2のバンパリーンフォースの上面が導風ガイドになめらかに連なっているので、第2のバンパリーンフォースの上面を導風ガイドの一部として用いることができ、導風ガイドの車両前後方向のサイズを小さくすることができる。
上記(2)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器がダウンフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアタンクを冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォースの背面に配置したので、第1、第2のバンパリーンフォースの間を通過した冷却風の全量が熱交換器の下部に当たり、第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保でき、(第2のバンパリーンフォースを設けたことによる)車両の安全性の向上と、(第2のバンパリーンフォースを設けないと同程度の)熱交換器の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
上記(3)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器がサイドフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアフレームを冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォースの背面に配置したので、第1、第2のバンパリーンフォースの間を通過した冷却風の全量が熱交換器の下部に当たり、第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保でき、車両の安全性の向上と、熱交換器の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
上記(4)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、熱交換器が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータとエアコンコンデンサとを含むので、エンジン冷却性能と空調冷却性能の両方を維持できる。
上記(5)の衝突安全性を考慮した車両前部構造によれば、第2のバンパリーンフォースと熱交換器のコア部の下端との間に導風ガイドを配置し、第2のバンパリーンフォースの上面が導風ガイドになめらかに連なっているので、第2のバンパリーンフォースの上面を導風ガイドの一部として用いることができ、導風ガイドの車両前後方向のサイズを小さくすることができる。
以下に、本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)を、図1〜図6を参照して説明する。図2は比較例であり、本発明には含まれない。
本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)10は、車両左右方向に延びるバンパリーンフォース(第1のバンパリーンフォース)21の車両前後方向後方に熱交換器11を配置した車両前部構造において、バンパリーンフォース21に加えて、バンパリーンフォース21の下側にかつバンパリーンフォース21と間隔をもって、車両左右方向に延びる第2のバンパリーンフォース22を設置したものである。
また、本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造10は、第2のバンパリーンフォース22を、第2のバンパリーンフォース22の上面23が熱交換器11のコア部12の下端13の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置したものである。
これに対し、図2の比較例は、第2のバンパリーンフォースをもたず、バンパリーンフォース21をもち、バンパリーンフォース21の車両前後方向後方に熱交換器11を配置した車両前部構造である。
また、本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造10は、第2のバンパリーンフォース22を、第2のバンパリーンフォース22の上面23が熱交換器11のコア部12の下端13の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置したものである。
これに対し、図2の比較例は、第2のバンパリーンフォースをもたず、バンパリーンフォース21をもち、バンパリーンフォース21の車両前後方向後方に熱交換器11を配置した車両前部構造である。
図3に示すように、第1のバンパリーンフォース21は、車両左右方向両端部で車両前後方向に延びるフロントサイドメンバー(第1のフロントサイドメンバー)25によって支持されている。第1のバンパリーンフォース21は、その前面でバンパカバー27の冷却風取入口28より上部を支持している。
同様に、第2のバンパリーンフォース22は、車両左右方向両端部で車両前後方向に延びる第2のフロントサイドメンバー26(第1のフロントサイドメンバー25の下方にある)によって支持されている。第2のバンパリーンフォース26は、その前面でバンパカバー27の冷却風取入口28より下部を支持している。
同様に、第2のバンパリーンフォース22は、車両左右方向両端部で車両前後方向に延びる第2のフロントサイドメンバー26(第1のフロントサイドメンバー25の下方にある)によって支持されている。第2のバンパリーンフォース26は、その前面でバンパカバー27の冷却風取入口28より下部を支持している。
熱交換器11は、エンジン冷却水を冷却するラジエータ14、17であってもよいし、エアコンの気化冷媒を冷却して液冷媒に変えるエアコンコンデンサ19であってもよいし、ラジエータ14、17とエアコンコンデンサ19の両方であってもよい。
ラジエータは、ダウンフロー型(車両の上下方向に延びるラジエータチューブを有しエンジン冷却水がラジエータチューブ内を上から下に向かって流れるタイプ)のラジエータ14であってもよいし、サイドフロータ型(車両の左右方向に延びるラジエータチューブを有しエンジン冷却水がラジエータチューブ内を左右方向に流れるタイプ)のラジエータ17であってもよい。
エアコンコンデンサ19は、通常、車両左右方向にほぼ水平に延びる放熱チューブを有しており、冷媒は車両左右方向に流れる。
熱交換器11より後方に冷却ファン20が位置しており、冷却風を吸い込む。車両走行風を含む冷却風はバンパカバー27の冷却風取入口28を通過し、バンパリーンフォース21第2のバンパリーンフォース22との間を通過し、熱交換器11のコア部のチューブ間を通過して冷却ファン20に吸引され、車両床下等、後方へと流れる。
ラジエータは、ダウンフロー型(車両の上下方向に延びるラジエータチューブを有しエンジン冷却水がラジエータチューブ内を上から下に向かって流れるタイプ)のラジエータ14であってもよいし、サイドフロータ型(車両の左右方向に延びるラジエータチューブを有しエンジン冷却水がラジエータチューブ内を左右方向に流れるタイプ)のラジエータ17であってもよい。
エアコンコンデンサ19は、通常、車両左右方向にほぼ水平に延びる放熱チューブを有しており、冷媒は車両左右方向に流れる。
熱交換器11より後方に冷却ファン20が位置しており、冷却風を吸い込む。車両走行風を含む冷却風はバンパカバー27の冷却風取入口28を通過し、バンパリーンフォース21第2のバンパリーンフォース22との間を通過し、熱交換器11のコア部のチューブ間を通過して冷却ファン20に吸引され、車両床下等、後方へと流れる。
図4に示すように、熱交換器11がダウンフロー型のラジエータ14を含む場合、該ラジエータ14のアッパタンク15、アッパタンク15とロアタンク16のうちロアタンク16は、冷却風の流れ方向(車両前後方向)に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置されている。ラジエータ14のコア部12の下端は、第2のバンパリーンフォース22の上面23の水平後方位置と同じ高さ位置かそれより上方に位置する。したがって、バンパリーンフォース21と第2のバンパリーンフォース22との間を通過した冷却風はその全量がラジエータ14のコア部12(コア部12の中でもコア部12の下部)を通過する。
図5に示すように、熱交換器11がサイドフロー型のラジエータ17を含む場合、該ラジエータ17のロアフレーム18は、冷却風の流れ方向(車両前後方向)に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置されている。ラジエータ14のコア部12の下端は、第2のバンパリーンフォース22の上面23の水平後方位置と同じ高さ位置かそれより上方に位置する。したがって、バンパリーンフォース21と第2のバンパリーンフォース22との間を通過した冷却風は全量がラジエータ14のコア部12(コア部12の中でもコア部12の下部)を通過する。
熱交換器11が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータ14(または17)とエアコンコンデンサ19とを含む場合、ラジエータ14(または17)とエアコンコンデンサ19との少なくとも一方のコア部12の下端は、第2のバンパリーンフォース22の上面23の水平後方位置と同じ高さ位置かそれより上方に位置する。したがって、バンパリーンフォース21と第2のバンパリーンフォース22との間を通過した冷却風は全量がラジエータ14(または17)とエアコンコンデンサ19との少なくとも一方のコア部12(コア部12の中でもコア部12の下部)を通過する。
第2のバンパリーンフォース22と熱交換器14(または17)のコア部12の下端との間には、導風ガイド29が配置されている。第2のバンパリーンフォース22の上面23は導風ガイド29になめらかに連なっている。第2のバンパリーンフォース22の上面23と導風ガイド29の前端は、同じ高さ位置かあるいはほぼ同じ高さ位置にある。導風ガイド29は、前方に、第2のバンパリーンフォース22の上面23の後端まで延びており、導風ガイド29の前端は第2のバンパリーンフォース22の上面23の後端と、ほぼ接続している。これによって、第2のバンパリーンフォース22の上面23は、導風ガイド29の前側で、強度部材としてのみでなく、風ガイドとしても、働いている。
バンパリーンフォース21の下面24と第2のバンパリーンフォース22の上面23との上下方向間隔は、バンパカバー27の冷却風取入口28の上下方向寸法とほぼ等しく、かつ、上下方向に冷却風取入口28と位置が対応している。したがって、バンパカバー27の冷却風取入口28を通過した冷却風は、そのままバンパリーンフォース21の下面24と第2のバンパリーンフォース22の上面23との上下方向間隔部を通り抜け、熱交換器11のコア部12(コア部12の中でもコア部12の下部)を通過する。
バンパリーンフォース21の下面24と第2のバンパリーンフォース22の上面23との上下方向間隔は、バンパカバー27の冷却風取入口28の上下方向寸法とほぼ等しく、かつ、上下方向に冷却風取入口28と位置が対応している。したがって、バンパカバー27の冷却風取入口28を通過した冷却風は、そのままバンパリーンフォース21の下面24と第2のバンパリーンフォース22の上面23との上下方向間隔部を通り抜け、熱交換器11のコア部12(コア部12の中でもコア部12の下部)を通過する。
図2の比較例において、第2のバンパリーンフォースをバンパカバーの冷却風取入口28に設けた場合、冷却風が第2のバンパリーンフォースに当たって流れが阻害され、熱交換器11を通過する通過風量が低下するであろう。図6は、本発明における、熱交換器11を通過する通過風量を実線で示し、比較例で第2のバンパリーンフォースをバンパカバーの冷却風取入口28に設けた場合の、熱交換器11を通過する通過風量を破線で示したものである。図6に示すように、本発明における熱交換器11を通過する通過風量は、比較例で第2のバンパリーンフォースをバンパカバーの冷却風取入口28に設けた場合の、熱交換器11を通過する通過風量に比べて、全車速領域において、大となる。
つぎに、本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造10の作用・効果を説明する。
本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造10では、第2のバンパリーンフォース22を設けたので、車両前方衝突における安全性を高めることができる。また、第2のバンパリーンフォース22を、第2のバンパリーンフォース22の上面23が熱交換器11のコア部12の下端13の前方位置と同じ高さ位置かそれより下方に位置するように、配置したので、第2のバンパリーンフォース22を設けない場合(図2の比較例で第2のバンパリーンフォース22を設けない場合、すなわち、冷却風を確保できるが、第2のバンパリーンフォース22の設置による衝突安全性の向上が得られない場合)と同等の冷却風を確保でき、熱交換器11のサイズを拡大することなく、第2のバンパリーンフォース22の設置による衝突安全性向上をはかることができる。その結果、第2のバンパリーンフォース22を設けて車両の安全性を向上させても、第2のバンパリーンフォース22を設けないと同程度に熱交換器11の冷却性能を維持することができる。
本発明の衝突安全性を考慮した車両前部構造10では、第2のバンパリーンフォース22を設けたので、車両前方衝突における安全性を高めることができる。また、第2のバンパリーンフォース22を、第2のバンパリーンフォース22の上面23が熱交換器11のコア部12の下端13の前方位置と同じ高さ位置かそれより下方に位置するように、配置したので、第2のバンパリーンフォース22を設けない場合(図2の比較例で第2のバンパリーンフォース22を設けない場合、すなわち、冷却風を確保できるが、第2のバンパリーンフォース22の設置による衝突安全性の向上が得られない場合)と同等の冷却風を確保でき、熱交換器11のサイズを拡大することなく、第2のバンパリーンフォース22の設置による衝突安全性向上をはかることができる。その結果、第2のバンパリーンフォース22を設けて車両の安全性を向上させても、第2のバンパリーンフォース22を設けないと同程度に熱交換器11の冷却性能を維持することができる。
図4に示すように、熱交換器11がダウンフロー型のラジエータ14を含み、該ラジエータ14のロアタンク16を冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置した場合は、第1、第2のバンパリーンフォース21、22の間を通過した冷却風の全量が熱交換器11の下部に当たり、比較例において第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保できる。その結果、第2のバンパリーンフォース22を設けたことによる車両の安全性の向上と、第2のバンパリーンフォース22を設けないと同程度の熱交換器11の冷却性能の維持とを、両立させることができる。とくに、熱交換器11がダウンフロー型のラジエータ14の場合、ロアタンク16を第2のバンパリーンフォース22の背面に搭載することにより、熱交換器11をさらに低く搭載でき、ボンネット位置が高くなることを防止することができる。
また、図5に示すように、熱交換器11がサイドフロー型のラジエータ17を含み、ラジエータ17のロアフレーム18を冷却風の流れ方向に第2のバンパリーンフォース22の背面に配置した場合は、第1、第2のバンパリーンフォース21、22の間を通過した冷却風の全量が熱交換器11の下部に当たり、比較例において第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保できる。その結果、第2のバンパリーンフォース22を設けたことによる車両の安全性の向上と、第2のバンパリーンフォース22を設けないと同程度の熱交換器11の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
図1に示すように、熱.換器11が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータ14(または17)とエアコンコンデンサ19とを含む場合は、第1、第2のバンパリーンフォース21、22の間を通過した冷却風の全量が熱交換器11の下部に当たり、比較例において第2のバンパリーンフォースを設けない場合と同等の冷却風を確保できる。その結果、第2のバンパリーンフォース22を設けたことによる車両の安全性の向上と、第2のバンパリーンフォース22を設けないと同程度の熱交換器11の冷却性能の維持とを、両立させることができる。
図1に示すように、第2のバンパリーンフォース22と熱交換器11のコア部12の下端との間に導風ガイド29を配置し、第2のバンパリーンフォース22の上面23が導風ガイド29になめらかに連なっている場合は、第1、第2のバンパリーンフォース21、22の間を通過した冷却風が熱交換器11の下方に逃げることを防止でき、その全量が熱交換器11の下部に当たるため、より一層の熱交換器11の冷却性能の維持をはかることができる。それに加えて、第2のバンパリーンフォース22の上面23を導風ガイド29の一部として用いることができ、導風ガイド29の車両前後方向のサイズを小さくすることができる。
10 衝突安全性を考慮した車両前部構造(冷却装置)
11 熱交換器
12 コア部
13 コア部の下端
14 ダウンフロー型ラジエータ
15 アッパタンク
16 ロアタンク
17 サイドフロー型ラジエータ
18 ロアフレーム
19 エアコンコンデンサ
20 冷却ファン
21 (第1の)バンパリーンフォース
22 第2のバンパリーンフォース
23 第2のバンパリーンフォースの上面
24 バンパリーンフォースの下面
25 第1のフロントサイドメンバー
26 第2のフロントサイドメンバー
27 バンパカバー
28 冷却風取入口
29 導風ガイド
11 熱交換器
12 コア部
13 コア部の下端
14 ダウンフロー型ラジエータ
15 アッパタンク
16 ロアタンク
17 サイドフロー型ラジエータ
18 ロアフレーム
19 エアコンコンデンサ
20 冷却ファン
21 (第1の)バンパリーンフォース
22 第2のバンパリーンフォース
23 第2のバンパリーンフォースの上面
24 バンパリーンフォースの下面
25 第1のフロントサイドメンバー
26 第2のフロントサイドメンバー
27 バンパカバー
28 冷却風取入口
29 導風ガイド
Claims (5)
- 車両左右方向に延びるバンパリーンフォースの車両前後方向後方に熱交換器を配置した車両前部構造において、
前記バンパリーンフォースに加えて、前記バンパリーンフォースの下側にかつ前記バンパリーンフォースと間隔をもって、車両左右方向に延びる第2のバンパリーンフォースを設置し、
前記第2のバンパリーンフォースを、該第2のバンパリーンフォースの上面が前記熱交換器のコア部の下端の前方位置と同じかそれより下方に位置するように、配置した衝突安全性を考慮した車両前部構造。 - 前記熱交換器がダウンフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアタンクを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した請求項1記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
- 前記熱交換器がサイドフロー型のラジエータを含み、該ラジエータのロアフレームを冷却風の流れ方向に前記第2のバンパリーンフォースの背面に配置した請求項1記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
- 前記熱交換器が、冷却風流れ方向に互いに重なったラジエータとエアコンコンデンサとを含む請求項1記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
- 前記第2のバンパリーンフォースと前記熱交換器のコア部の下端との間に導風ガイドを配置し、前記第2のバンパリーンフォースの上面が前記導風ガイドになめらかに連なっている請求項1記載の衝突安全性を考慮した車両前部構造。
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JP2004017996A JP2005212498A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 衝突安全性を考慮した車両前部構造 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011132491A1 (ja) * | 2010-04-19 | 2011-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 電子部品の収容部材および電力変換装置 |
-
2004
- 2004-01-27 JP JP2004017996A patent/JP2005212498A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011132491A1 (ja) * | 2010-04-19 | 2011-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 電子部品の収容部材および電力変換装置 |
CN102804946A (zh) * | 2010-04-19 | 2012-11-28 | 丰田自动车株式会社 | 电子配件的容纳部件以及电力转换装置 |
JP5257554B2 (ja) * | 2010-04-19 | 2013-08-07 | トヨタ自動車株式会社 | 電子部品の収容部材および電力変換装置 |
US8681498B2 (en) | 2010-04-19 | 2014-03-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Member that contains electronic components, and power conversion device |
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