JP2005212154A - 光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型。 - Google Patents

光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型。 Download PDF

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Abstract

【課題】キャビティ内の微細な空間にも確実かつ迅速に透明樹脂を注入することができる光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型を提供することにある。
【解決手段】鉛直方向を回転軸として回転可能な上型11及び下型12に、光素子実装台3が下面側となるとともに立体回路成形品1が上型11及び下型12の回転中心から外方に向かって上方に傾くように配置して型締めすることで、凹部3aに透明樹脂30が注入されるようなキャビティ13を形成し、上型11及び下型12の回転中心部近傍に設けられてキャビティ13と連通する樹脂貯蔵部18に透明樹脂30を投入し、透明樹脂30を溶融した状態で上型11及び下型12を回転させるとともに、樹脂貯蔵部18をプランジャ17にて押圧することによりキャビティ13に透明樹脂30を注入し、透明樹脂30を硬化させることにより光学素子の封止とレンズ部の成形を行なう。
【選択図】図2−1

Description

本発明は、光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型に関するものであり、詳しくは、光コネクタ等を構成する光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型に関するものである
従来の樹脂封止装置としては、図5に示すような半導体素子を搭載したリードフレームを、上ヒータブロック55及び下ヒータブロック56でそれぞれ加熱された上金型51及び下金型52ではさみ、プランジャ53で樹脂に圧力を加えて金型内のキャビティ54に樹脂を注入するものが知られている。このような樹脂封止装置を立体回路成形品に実装した光学素子の樹脂封止やレンズ成形に用いた場合には、樹脂に包含されるボイドがキャビティに流れ込んで、封止部やレンズ部にボイドが残留したり、注入した樹脂がキャビティの隅々まで流動せず未到達部分はボイドやバリとなって所望の光学特性を有する光学系装置を得ることができないという問題があった。
また、上記の従来の樹脂封止装置の有する課題を解決するものとして、図6に示すような、金型を回転させることによりキャビティに樹脂を注入する樹脂封止装置、すなわち、樹脂封止装置の上下に分離する金型の上金型61と下金型62の各々に回転軸63、64を連結し、型締め後、樹脂を供給し上金型61及び下金型62を回転させることによりキャビティ65に樹脂を注入する構造を有するものが知られている。このような構造を有することにより、樹脂注入の際、回転によって生じる遠心力により樹脂自体に遠心加速度をもたせることができる(特許文献1)。
しかし、このような樹脂封止装置を光学系装置の樹脂封止及びレンズの成形に用いた場合には、樹脂が供給される金型中心部の体積は一定であるので、キャビティ65には樹脂が流動しないかもしくは完全には流動せず、そのために金型中心部に空気を補給する手段を設けたとしても、樹脂に新たなボイドが発生する可能性があり、上述したような封止部やレンズ部でのボイドの残留やバリの発生が生じ得るという問題があった。
特開平5−261741号公報
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キャビティ内の微細な空間にも確実かつ迅速に透明樹脂を注入することができる光学系装置の製造方法及び光学系装置製造用金型を提供することである。
上記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係るは、先端面が開口した凹部である光素子実装台が一方の主面側から突設される立体回路成形品の当該凹部の底面に光学素子を実装した後、前記凹部に透明樹脂を注入して光学素子を封止するとともにレンズ部を形成する光学系装置の製造方法であって、鉛直方向を回転軸として回転可能な上型及び下型のいずれかに、前記光素子実装台が下面側となるように立体回路成形品を配置して型締めすることで、前記凹部に透明樹脂を注入するためのキャビティを形成し、前記上型及び下型の回転中心部近傍に設けられて前記キャビティと連通する樹脂貯蔵部に、貯蔵された前記透明樹脂を、溶融した状態で前記上型及び下型を回転させるとともに、前記樹脂貯蔵部をプランジャにて押圧することにより前記キャビティに透明樹脂を注入し、その後、前記透明樹脂を硬化させることにより光学素子の封止とレンズ部の成形を行なうことを特徴とする。
本発明の請求項2に係るは、前記立体回路成形品が前記上型及び下型の回転中心から外方に向かって上方に傾くように配置されることを特徴とする。
本発明の請求項3に係るは、先端面が開口した凹部である光素子実装台が一方の主面側から突設される立体回路成形品の当該凹部の底面に実装した光学素子を封止するとともにレンズを成形するための光学系装置製造用金型であって、鉛直方向に開閉するよう相互に対向して設置されるとともに、型締めすることにより立体回路成形品を保持した状態で光学系装置の樹脂封止及びレンズ形成に対応したキャビティ及びキャビティに樹脂を供給するランナゲートを形成する上型及び下型と、前記上型及び下型の少なくともいずれかに連結して、型締めした状態で前記上型及び下型の双方を一体に回転させる回転軸部と、前記上型及び下型の少なくともいずれかの回転中心部近傍に設けられて前記ランナゲートと連通する樹脂貯蔵部と、前記回転軸部の回転数を制御する回転制御部と、回転軸部の回転中心線上を移動して、先端部が前記樹脂貯蔵部に貯蔵された前記透明樹脂を押圧するプランジャと、を有することを特徴とする。
本発明の請求項4に係るは、前記上型及び下型は、光学素子実装基板が回転中心から外方に向かって上方に傾くように、相互に対向する面が所定の角度傾斜してなるものであることを特徴とする。
本発明の請求項5に係るは、前記キャビティは、前記上型及び下型の回転中心に対して点対称に複数個配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項6に係るは、前記回転制御部は、前記樹脂貯蔵部に投入した前記透明樹脂が未溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以下となるよう前記回転軸部の回転数を制御し、前記透明樹脂が溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以上となるよう前記回転軸部の回転数を制御するものであることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る光学系装置の製造方法によると、透明樹脂を溶融した状態で上型及び下型を回転させるとともに、この樹脂貯蔵部をプランジャにて押圧することによりキャビティに透明樹脂を注入するので、上型及び下型を回転させることにより透明樹脂に発生する遠心力とプランジャによる押圧との相乗効果により、透明樹脂が、ボイドの少ない状態でキャビティ内の微細な空間にも確実かつ迅速に注入される。そのため、微細形状のレンズ部を備えた光学系装置に対しても好適に用いることができる。
本発明の請求項2に係る光学系装置の製造方法によると、上述した請求項1の効果に加えて、光素子実装台が下面側となるとともに前記立体回路成形品が前記上型及び下型の回転中心から外方に向かって上方に傾くように配置されるので、透明樹脂内に有するボイドは樹脂貯蔵部やランナゲート、キャビティの回転軸部側に残留し、封止部やレンズ部へのボイドの混入をさらに防止することができる。
本発明の請求項3に係る光学系装置製造用金型によると、上型及び下型の少なくともいずれかに連結して、型締めした状態でこの上型及び下型の双方を一体に回転させる回転軸部とこの上型及び下型の少なくともいずれかの回転中心部近傍に設けられてランナゲートと連通する樹脂貯蔵部を有するため、上型及び下型の双方を一体に回転させることにより樹脂貯蔵部内の透明樹脂に遠心力を発生させることができ、また、回転軸部の回転中心線上を移動して先端部が前記樹脂貯蔵部に嵌合するプランジャを有するので、樹脂貯蔵部内の透明樹脂を押圧してキャビティに流出させることができる。このように、上型及び下型を回転させることにより透明樹脂に発生する遠心力とプランジャによる押圧との相乗効果により透明樹脂がキャビティ内の微細な空間にも確実かつ迅速に注入される。そのため、微細形状のレンズ部を備えた光学系装置に対しても好適に用いることができる。
本発明の請求項4に係る光学系装置製造用金型によると、上述した請求項3の効果に加えて、前記上型及び下型は、光学素子実装基板が回転中心から外方に向かって上方に傾くように、相互に対向する面が所定の角度傾斜してなるものであるので、透明樹脂内に有するボイドは樹脂貯蔵部やランナゲート、キャビティの回転軸部側に残留し、封止部やレンズ部へのボイドの混入を防止することができる。
本発明の請求項5に係る光学系装置製造用金型によると、上述した請求項3の効果に加えて、前記キャビティは、前記上型及び下型の回転中心に対して点対称に複数個配置されているので、製品の多数個取りが可能になるとともに、上型及び下型の回転バランスを保つことができるため、キャビティへの透明樹脂の注入をバランス良く行なうことができる。
本発明の請求項6に係る光学系装置製造用金型によると、上述した請求項3の効果に加えて、前記回転制御部は、前記樹脂貯蔵部に投入した前記透明樹脂が未溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以下となるよう前記回転軸部の回転数を制御し、前記透明樹脂が溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以上となるよう前記回転軸部の回転数を制御するものであるので、十分に溶融状態となっていない樹脂貯蔵部内の透明樹脂がランナゲートやキャビティに流出するのを防止することができる。
本発明の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図1乃至図4において1は立体回路成形品、2は基板部、3は光素子実装台、3aは凹部、4は光学素子、5はレンズ部、11は上型、11aは平面部、12は下型、13はキャビティ、14は可動ピン、14aはベース部、14bは突起部、14cはスペーサ部、15はエジェクターバー、16は回転軸部、17はプランジャ、17aは先端面、18は樹脂貯蔵部、19はランナゲート、20はローラー摺動部、21は加熱・冷却管、22は熱電対、23はプランジャ17内のヒータ、24はプランジャ17内の熱電対、30は透明樹脂、31はボイド、120は下型12の溝部、120aは第1の凹溝部、120bは第2の凹溝部、121は下型12の貫通孔、Aは回転中心線である。
図1は、本実施形態における立体回路成形品の概略を示す斜視図である。同図に示すように、立体回路成形品1は主面が矩形の基板部2と一方の主面側から突設される光素子実装台3からなり、両者は樹脂組成物からなり射出成形等により一体に形成されている。光素子実装台3は円柱状であり、その先端面は開口した凹部3aを有し、この凹部3aの底面に光学素子4が実装される。
図2(a)〜(e)は、本実施形態における光学系装置の製造方法の各工程における概略を示す光学系装置製造用金型の断面図である。同図(a)に示すように、光学素子を光学素子実装台3の凹部3aの底面に実装した立体回路成形品1を光学系装置製造用金型に設置する。
上型11と下型12は、鉛直方向の上側に上型11が、下側に下型12が相互に対向して配置されるとともに、上型11が公知の駆動機構および制御手段からなる上型駆動制御装置(図示せず)により上下方向に駆動可能に構成されることで開閉(型締め及び型開き)可能となっている。
上型11の上面の中心部には円柱状の回転軸部16が連結されており、直角かつ上方に突設されている。この回転軸部16は図示しない回転駆動装置により回転可能にすることが可能であり、図示しない回転制御装置により上記回転駆動装置を制御して回転軸部16の回転数及び回転方向を制御することができる。この回転軸部16を回転させることにより、上型11も一体に回転するように構成されており、上型11と下型12が型締めされた状態では、上型11と下型12が回転軸部16と一体に回転する。
下型12の上型11に対向する面には、立体回路成形品1を保持するとともに光学素子実装台3の凹部3aに実装された光学素子の封止とレンズの成形を同時に行なうための溝部120が形成されている。溝部120は、基板部2の厚みと略同一の深さを有し、開口面及び底面部の形状が基板部の主面と略同一の矩形である第1の凹溝部120aと、この凹溝部120aの底面に可動ピン14を保持するために設けられる第2の凹溝部120bから構成されている。
この上型11及び下型12には、加熱もしくは冷却された流体を加熱・冷却管21に流動させることにより上型11及び下型12の加熱や冷却を行なう加熱・冷却手段と加熱や冷却がされた上型11や下型12の温度を計測するための熱電対22が設けられており、加熱・冷却管21に流動させる流体の温度や量を制御することにより上型11及び下型12の各々の金型温度を制御することができるよう構成されている。
可動ピン14は、直方体形状のベース部14aと、先端面に光学系装置のレンズ形状に対応した半球状の凹溝が形成されて、ベース部14の上面側主面から直角に突設される複数個の突起部14bと、突起部14b及び光素子実装台3を挿入するための挿通孔を有するとともに、ベース部14a上に挿通孔に突起部14bを挿入した状態で設置されるスペーサ部14cとから構成される。
この可動ピン14は、突起部14bが上型11と対向するように第2の凹溝部120bに装着されている。
上述した下型12の第1の凹溝部120a及び第2の凹溝部120bの底面は、回転軸部16の回転中心線Aに対して外方に向かって上方に傾くように所定の角度傾斜している。この場合の傾斜角度は30〜45°が透明樹脂30の流動性の点で好ましく、45°近傍が特に好ましい。したがって、立体回路成形品1が下型12に保持された状態では、基板部2は回転軸部16の回転中心線Aに対して外方に向かって上方に傾くように傾斜する。また、このような傾斜に対応して、上型11の立体回路成形品1の当接する部分も、上記下型12の第1の凹溝部120a及び第2の凹溝部120bの底面の傾斜と略同一の角度傾斜している。
なお、下型12には、樹脂封止及びレンズ成形後の立体回路成形品1を光学系装置製造用金型から取り出すためのエジェクターバー15が備えられている。このエジェクターバー15は、図示しない公知の駆動制御手段により上下方向に移動可能であり、先端部が可動ピン14のベース部14aの底部に当接している。
立体回路成形品1が下型12に保持された状態で、上型11と下型12が型締めされることによって、光学系装置の樹脂封止及びレンズ形成に対応したキャビティ13が形成される。
また、下型12の上型11と対向する面の中心部(回転中心線A近傍)には鉛直方向に円柱状の貫通孔121を備えており、この貫通孔121には、先端面17aの中心部が窪んでいるプランジャ17が、当該先端面が上方に向くように嵌合されている。このプランジャ17は図示しない駆動制御装置により、貫通孔121内を上下方向に移動可能な構成となっている。
上型11の下型12と対向する面の中心部(回転中心線A近傍)は、回転中心線Aに対して直角な平面部11aを備えており、上型11と下型12が型締めされた状態では、相対向するプランジャ17の先端面17aと上型11の平面部11aは一定の距離を有しており、上記貫通孔121、プランジャ17の先端面17a、及び上型11の平面部11aによって所定量の透明樹脂30を貯蔵するための樹脂貯蔵部18が形成されている。(以下この状態を「定常状態」とする。)この定常状態での樹脂貯蔵部18の容積は、下型12に立体回路成形品1が保持された場合に形成されるキャビティ13の容積より大きなものとなっている。
また、下型12の溝部120の回転中心線A側は貫通孔121まで延設されており、上型11と下型12が型締めされた状態では、キャビティ13と樹脂貯蔵部18が連通するランナゲート19が形成されるようになっている。
上述したようなキャビティ13が、回転中心線Aに対して左右対象もしくは放射状に配置されており、複数個取りを可能にしている。
以下に、上述した光学系装置製造用金型を用いた光学系装置の製造方法について図2(a)〜(e)に基づいて詳述する。
同図(a)に示すように、上型11及び下型12が開型した状態で、粉末状のエポキシ樹脂を打錠して得られるタブレット状の透明樹脂30を樹脂貯蔵部18に所定量(溶融した透明樹脂30が定常状態における樹脂貯蔵部18からオーバーフローしない程度)投入する。この際、上述した加熱・冷却管21に高温の流体を流動させることにより、上型11及び下型12は、透明樹脂30の溶融温度以上に加熱されているので、投入された透明樹脂30は溶融を開始する。
次に、同図(b)に示すように、上述の上型駆動制御装置を制御することにより上型11を下方に移動させて型閉じを行なう。このようにすることで樹脂貯蔵部18に透明樹脂30が密閉される。この状態で、透明樹脂30が十分に溶融するまで、回転軸部16を上述の回転駆動装置により回転させる。このとき、十分に溶融しない透明樹脂30がランナゲート19やキャビティ13に流出すると、キャビティ13内の微細な空間にこの透明樹脂30が流れ込まなく上に、その後樹脂貯蔵部18から流出する溶融した透明樹脂30が、このような微細な空間に流れ込むのを妨げてしまう場合が生じ得る。そのため、上型11及び下型12の回転は、透明樹脂30が十分に溶融状態となっていない場合には、ランナゲート19やキャビティ13に流出しないよう低速にすることが好ましい。具体的には、透明樹脂30が十分に溶融するまでは、透明樹脂30に3G以上の遠心力が生じないように回転軸部16の回転数を制御する。その後、樹脂貯蔵部18内の透明樹脂30が十分に溶融した後は、回転軸部16の回転数を高速にして透明樹脂30に3G以上の遠心力が生じるようにする。
このように、透明樹脂30に遠心力を付与することにより、透明樹脂30に包含するボイド31の多くは、透明樹脂30に対して比重が小さいため回転中心側や上方に移動して、ランナーゲート19やキャビティ13に流出するボイド31の量を減少させることができる。その際、同図(c)に示すように、同時にプランジャ17を上方に移動させて透明樹脂30を押圧する。このようにすることで、透明樹脂30は比較的ボイド31の少ない状態でランナーゲート19やキャビティ13に流出される。この回転軸部16の回転により発生する遠心力とプランジャ17の押圧により、透明樹脂30を樹脂貯蔵部18からランナーゲート19を経てキャビティ13へ流出させ、光学素子4(図1に示す)の封止とレンズの成形を同時に行なう。この透明樹脂30に発生する遠心力とプランジャ17による押圧との相乗効果により透明樹脂30がボイド31の少ない状態で、キャビティ13内の微細な空間にも確実かつ迅速に注入される。そのため、微細形状のレンズ部を備えた光学系装置に対しても好適に用いることができる。
また、本実施形態の場合は、上型11及び下型12の回転中心から外方に向かって上方に傾くように配置されるので、透明樹脂30内に有するボイド31は樹脂貯蔵部18やランナゲート19、キャビティ13の回転軸側に残留し、封止部やレンズ部へのボイド31の混入を防止している。
また、プランジャ17の先端面17aは中心部が窪んでいるので、プランジャ17が上昇すると、残留するボイド31の一部はこの先端面17aの窪みの部分に導入され、ランナゲート19やキャビティ13にボイド31が流出するのを防止しているとともに、プランジャの上限状態(平面部11aと接触した状態)では、先端面17aは外周部のみ平面部11aと接触しているので、樹脂貯蔵部18内(プランジャ17が上限状態の場合は先端部17aの窪みの空間)の樹脂と、ランナゲート19の透明樹脂30を切断分離することができ、後述する透明樹脂30硬化後の光学系装置の取出しが容易になる。
透明樹脂30のキャビティ13への充填が完了したのちは、上型11及び下型12の加熱を停止して、透明樹脂30の冷却を行なう。この冷却は、空冷であっても良いし、上述した加熱・冷却管21に冷却した流体を流動することにより行なってもよい。この冷却により、キャビティ13内の透明樹脂30の硬化が開始するのに合わせて、回転軸部16の回転数を減速させてゆき、硬化が完了した時点で回転軸部16の回転を停止させる。この透明樹脂30の硬化の完了は、熱電対22やキャビティ13やランナーゲート19内に配した温度計測手段(図示せず)の計測値によって判断してもよいし、事前に得られたデータにより、加熱停止後の経過時間により判断してもよい。
同図(d)に示すように、透明樹脂30の硬化が完了した後は、上型11を上方に移動させて型開きし、その後、同図(e)に示すようにエジェクターバー15を上方に移動させることにより、下型12から可動ピン14および透明樹脂30により樹脂封止及びレンズ成形を行なった立体回路成形品1を取り出す。なお、エジェクターバー15の先端面は、可動ピン14と当接するように、下型12の第1の凹溝部120a及び第2の凹溝部120bの底面と略同一の傾斜角度で、回転中心線Aに対して外方に向かって上方に傾くように傾斜している。本実施形態の場合は、スムーズな離型を行なって可動ピンの耐久性を向上させるために、先端面に複数のローラーを配置したローラー摺動部20を設けている。
図3は本実施形態における光学系装置の概略を示す斜視図である。上述したような工程を経ることにより、同図に示すような凹部3aの底面実装された光学素子の樹脂封止とレンズ部5の形成を一体に行なった光学系装置を得ることができ、このようにして得られた光学系装置は、投入した透明樹脂30がキャビティ13の隅々まで流動して未到達部分がないため、樹脂封止部やレンズ部5にはボイドやバリが発生せず、所望の光学特性を有するものとなっている。
なお、本実施形態においては、透明樹脂30の加熱は上型11及び下型12を加熱・冷却手段にて加熱することによりおこなっていたが、これに限定されるものではなく、図4に示すように、プランジャ17内にヒータ23及び温度計測手段としての熱電対24を有していてもよく、この場合にあっては加熱・冷却する対象の体積が小さくなるため、加熱や冷却に要するエネルギーを小さくすることができるとともに、加熱や冷却に要する時間も短縮できる。
また、本実施形態においては、透明樹脂30はタブレット状であったが、これに限定されるものではなく、粉末状や液状のものであってもよい。
さらに、本実施形態においては、立体回路成形品1は、下型12に配置されて型締めされるものであったが、これに限定されるものではなく、例えば上型11の下型12と対向する面に立体回路成形品1を配置するための溝部が形成され、この溝部の底面に位置決め用の突起部が設けられ、立体回路成形品1のこれと対応する部位に突起部を挿入するための孔部を設けて、孔部に突起部を差し込むようにして、上型11に立体回路成形品1を配置して型締めするものであってもよい。
本実施形態における立体回路成形品の概略を示す斜視図である。 本実施形態における光学系装置の製造方法を示す光学系装置製造用金型及び立体回路成形品の断面図であり、(a)は透明樹脂投入時、(b)は型締め時を示す。 本実施形態における光学系装置の製造方法を示す光学系装置製造用金型及び立体回路成形品の断面図であり、(c)はキャビティへの透明樹脂注入時、(d)は型開き時を示す。。 本実施形態における光学系装置の製造方法を示す光学系装置製造用金型及び立体回路成形品の断面図であり、(e)は製品取出し時を示す。 本実施形態における光学系装置の概略を示す斜視図である。 本実施形態におけるプランジャ内部にヒータ及び熱電対を配置した場合の光学系装置製造用金型及び立体回路成形品の断面図である。 従来例を示す断面図である。 別の従来例を示す断面図である。
符号の説明
1 立体回路成形品
3 光素子実装台
3a 凹部
4 光学素子
11 上型
12 下型
13 キャビティ
18 樹脂貯蔵部
30 透明樹脂

Claims (6)

  1. 先端面が開口した凹部である光素子実装台が一方の主面側から突設される立体回路成形品の当該凹部の底面に光学素子を実装した後、前記凹部に透明樹脂を注入して光学素子を封止するとともにレンズ部を形成する光学系装置の製造方法であって、
    鉛直方向を回転軸として回転可能な上型及び下型のいずれかに、前記光素子実装台が下面側となるように立体回路成形品を配置して型締めすることで、前記凹部に透明樹脂を注入するためのキャビティを形成し、
    前記上型及び下型の回転中心部近傍に設けられて前記キャビティと連通する樹脂貯蔵部に、貯蔵された前記透明樹脂を、溶融した状態で前記上型及び下型を回転させるとともに、前記樹脂貯蔵部をプランジャにて押圧することにより前記キャビティに透明樹脂を注入し、
    その後、前記透明樹脂を硬化させることにより光学素子の封止とレンズ部の成形を行なうことを特徴とする光学系装置の製造方法。
  2. 前記立体回路成形品が前記上型及び下型の回転中心から外方に向かって上方に傾くように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学系装置の製造方法。
  3. 先端面が開口した凹部である光素子実装台が一方の主面側から突設される立体回路成形品の当該凹部の底面に実装した光学素子を封止するとともにレンズを成形するための光学系装置製造用金型であって、
    鉛直方向に開閉するよう相互に対向して設置されるとともに、型締めすることにより立体回路成形品を保持した状態で光学系装置の樹脂封止及びレンズ形成に対応したキャビティ及びキャビティに樹脂を供給するランナゲートを形成する上型及び下型と、
    前記上型及び下型の少なくともいずれかに連結して、型締めした状態で前記上型及び下型の双方を一体に回転させる回転軸部と、
    前記上型及び下型の少なくともいずれかの回転中心部近傍に設けられて前記ランナゲートと連通する樹脂貯蔵部と、
    前記回転軸部の回転数を制御する回転制御部と、
    回転軸部の回転中心線上を移動して、先端部が前記樹脂貯蔵部に貯蔵された前記透明樹脂を押圧するプランジャと、
    を有することを特徴とする光学系装置製造用金型。
  4. 前記上型及び下型は、光学素子実装基板が回転中心から外方に向かって上方に傾くように、相互に対向する面が所定の角度傾斜してなるものであることを特徴とする請求項3に記載の光学系装置製造用金型。
  5. 前記キャビティは、前記上型及び下型の回転中心に対して点対称に複数個配置されていることを特徴とする請求項3もしくは4のいずれかに記載の光学系装置製造用金型。
  6. 前記回転制御部は、前記樹脂貯蔵部に投入した前記透明樹脂が未溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以下となるよう前記回転軸部の回転数を制御し、前記透明樹脂が溶融状態の場合は、当該透明樹脂に生じる遠心力が3G以上となるよう前記回転軸部の回転数を制御するものであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の光学系装置製造用金型。
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