以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な表示装置、テレビジョン受信機及び画像表示制御方法の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
〔基本構成〕
図1(A)(B)(C)は、本発明の基本概念を説明するブロック図である。
図1(A)において、本発明の表示装置は、
CMを検出するCM検出手段a.と、
検出したCMに基づいてバックライト(照明光源部)輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する画像表示制御手段b.と、
画像表示制御手段b.により制御される制御対象c.とを備えることを基本構成とする。
また、図1(B)において、本発明の表示装置は、
さらに、バッテリの残容量を検出するバッテリ残量検出手段d.を備え、画像表示制御手段b.は、検出されたバッテリ残容量に基づいて画像表示制御を行う。
また、図1(C)において、本発明の表示装置は、
番組情報を取得する番組情報取得手段e.と、
取得した番組情報を基にCM出現を学習するCM学習手段f.と、
CM学習結果に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する画像表示制御手段b.と、
画像表示制御手段b.により制御される制御対象c.とを備えることを基本構成とする。
〔制御対象〕
画像表示制御は、バックライト制御と液晶駆動制御とがあり、バックライト制御は、バックライト輝度の変更、バックライトのオン/オフ、バックライトの部分点灯制御を行う。液晶駆動制御は、画像のサイズを変える空間解像度、フレームレートを変える時間解像度の変更制御を行う。いずれも低消費電力化の観点から行うものである。また、バックライト制御と液晶駆動制御とを組合せることも可能である。
液晶表示装置の液晶パネル、例えば、TFT(Thin film transistor)液晶パネルでは、垂直走査回路によって複数本の垂直選択線を順次駆動することにより、これらの垂直選択線に接続されている液晶表示素子(以下、液晶セルという)を機能させる。一本の垂直選択線を駆動することにより、当該垂直選択線に接続されている複数の液晶セルにより一行の画素を表示させることができる。各垂直選択線を順次駆動することにより、表示パネルにおける1フレームの画像が表示される。
このような液晶駆動回路において、各水平周期ごとに各垂直選択線は接地電位GNDから駆動電圧Vpまで駆動される。すなわち、各垂直選択線を接地電位GNDから駆動電圧Vpまでチャージするので、これに伴い電力が消費される。
例えば、液晶パネルの垂直選択線の本数をk、垂直走査線一本当たりの容量をCs、駆動電圧をVp、フレーム周波数をfvとすると、液晶パネルの垂直選択線駆動するための消費電力Pcは、次式(1)により求められる。
Pc=k・Cs・Vp2・fv …(1)
液晶表示装置の大パネル化、高解像度化に伴い、垂直選択線の長さの増加により一本当たりの容量が増し、さらに垂直選択線の本数が増えるので、消費電力Pcが増加する。さらに、フリッカー(表示画面のちらつき)を低減するためにフレーム周波数を増加する対策が講じられている液晶表示装置においてフレーム周波数の増加により消費電力Pcが増加する。
液晶パネルにおける消費電力Pcは、上記式(1)により求められる。空間解像度変更では、垂直選択線の本数kを減少して低解像度、又は小画面表示にする。時間解像度変更では、フレーム周波数fvを下げる。これにより、消費電力Pcを減少させることができる。
〔制御内容〕
画像表示制御手段b.は、CM検出に基づいて画像表示制御を行う。CM検出は、(1)放送番組情報に含まれるCM情報(現在は無し)を検出する。(2)番組内に含まれるCMを学習して特定し、学習により推定されるCMの放送期間についてはバックライトの輝度を下げる。(3)リアルタイムCM検出技術を用いて、モノラル/ステレオ放送の切換え,シーンチェンジ,音量の大きな変化などに基づいてCMを検出しリアルタイムでバックライトの輝度制御を行う。
画像表示制御手段b.は、CM検出時についてはバックライトの輝度、空間解像度、又は時間解像度を下げる。バックライトをオフした場合は音声を残すようにしたり、一定時間のみ残すようにしたり、音声を消音する等から適宜選択する。
画像表示制御を、バックライト制御を例に採り述べる。〔パターン1〕視聴予約番組の放送時間帯についてはバックライトの輝度を上げる、また視聴予約番組以外の時間帯の番組のバックライトの輝度を基準レベルに保つ。さらに、CM時はバックライトの輝度を下げる。〔パターン2〕視聴予約番組の放送時間帯についてはバックライトの輝度を確保、また視聴予約番組以外のバックライトの輝度を下げる。さらに、CM時はバックライトの輝度をより下げる又はオフする。なお、上記パターンは一例であり種々のパターンやパターン内容の任意の組合せが可能である。さらに、バックライトの部分点灯制御、液晶駆動制御を単独で、又はバックライト輝度制御と併用してもよい。
第1の実施の形態
図2は、上記図1(A)の基本的な考え方に基づく本発明の第1の実施の形態の表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態に係る表示装置は、AC駆動されるデジタルテレビジョン受信機の表示装置に適用したものである。
図2において、テレビジョン受信機の表示装置は、液晶パネル100(制御対象)と、液晶パネル100に光を照射するバックライト(照明光源部)用光源としての冷陰極管(CCFT:Cold Cathode Fluorescent Tube)からなるバックライト110(制御対象)と、供給電源電圧を基本パラメータとし,さらには表示制御部167(CM検出手段の一部,画像表示制御手段)からの表示制御信号に従ってバックライト輝度制御を行うマイコン(マイクロコンピュータ)120と、外部の商用電源から適切な直流電源に変換して装置に供給するACアダプタ130と、ACアダプタ130から供給される電源電圧を整流してマイコン120に所定の直流電圧を出力するレギュレータ131と、複数のインバータ151〜154からなり前記直流電圧を数十K〜数百KHzの高周波電圧に変換してバックライト110を駆動するインバータ回路150と、CATVを含む外部入力160と、アンテナ161から放送信号を受信するチューナ162と、受信した放送信号に多重化されている番組付帯情報を分離する番組情報分離部163と、ストリームデータのデコード処理を行うデコード部164と、番組付帯情報に含まれるEPG(Electrical Program Guide:電子番組ガイド),CM情報を検出する放送内容検出部165(CM情報検出手段)と、視聴予約番組や視聴予定時間の設定やバックライト制御モード設定などのユーザ操作情報を入力するキー入力部,ポインティングデバイス,リモコン装置などからなる操作部166と、デコードされた映像信号を処理してLCDコントローラ168に出力するとともに、設定した視聴予約番組に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する表示制御部167と、表示データ並びに、表示データ転送用クロック,走査開始信号,表示データラッチ信号等の液晶駆動信号を供給するLCDコントローラ168と、前記液晶駆動信号によって液晶パネル100に駆動電圧を出力する液晶駆動回路169とを備えて構成される。
上記マイコン120、ACアダプタ130、レギュレータ131、及びインバータ回路150は、全体として、バックライト110を点灯するバックライト点灯装置155を構成する。
まず、バックライト点灯装置155について説明する。
バックライト110は、液晶パネル100に光を照射する光源として複数の放電ランプ111〜114を含んでいる。図2では、4つの放電ランプ111〜114を備えた構成を例示しているが、放電ランプやインバータの個数及び配置は液晶パネルの寸法等に応じて任意に決めることができる。
マイコン120は、内部の各構成部分及びマイコン120外部の装置に対してバックライト輝度制御を行う制御手段121と、インバータ回路150(バックライト駆動部)に調光パルスを供給する調光パルス発生回路122と、調光パルス発生回路122により生成した調光パルスのパルス幅及び周期を変調してインバータ回路150に入力するPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)部123〜126とを備えている。
調光パルス発生回路122は、基準発振クロックを生成する基準発振器(図示せず)を有しており、このクロックに基づいて調光パルスを生成する。本実施の形態では、一つの基準発振器により周波数の異なる複数の調光パルスを生成して各PWM部123〜126に出力するようにしてもよいし、複数の基準発振器を備え、それぞれが異なる周期の調光パルスを各PWM部123〜126に出力するようにしてもよい。
各PWM部123〜126は、バックライト110の各放電ランプ111〜114に対応しているため、バックライト110の放電ランプと同数のPWM部をマイコン120において備えるものとする。
インバータ回路150は、複数のインバータ151〜154を含んでいる。各インバータ151〜154は、ACアダプタ130の出力から供給される直流電圧トリガーとして入力しを数十K〜数百KHzの高周波電圧に変換して各放電ランプ111〜114に供給する。また、各インバータ151〜154には、調光パルス発生回路122により生成され各PWM部123〜126において変調された調光パルスが入力されており、この調光パルスにより各放電ランプ111〜114に供給する高周波電圧を調整するように構成されている。
これにより、本実施の形態のバックライト点灯装置155においては、マイコン120の調光パルス発生回路122及び各PWM部123〜126の動作を制御することにより、各放電ランプ111〜114に供給する高周波電圧に対して任意の調光を行うことが可能である。
インバータ151〜154もまた、PWM部123〜126と同様に、それぞれがバックライト110の各放電ランプ111〜114に対応しているので、インバータ回路150は、バックライト110の放電ランプと同数のインバータを備えるものとする。
本実施の形態のバックライト点灯装置155では、ACアダプタ130についてスイッチ回路SW1を備えている。スイッチ回路SW1は、マイコン120の制御手段121により動作が制御されるようになっている。
制御手段121は、上記バックライト点灯装置155の基本駆動電源制御とは別に、表示制御部167からの表示制御信号を受けてバックライト点灯装置155のバックライト輝度を変更する駆動電源制御を行う。表示制御部167からの表示制御信号を受けて行う駆動電源制御には、バックライト輝度変更、バックライトのオン/オフ及び各放電ランプ111〜114の一部オフも含まれる。
図3は、図2に示す本実施の形態の各PWM部、各インバータ及び各放電ランプの構成例を詳細に示す図である。図3に示す回路は、一般的に知られているバックライト用インバータ回路であり放電ランプ1本を点灯する場合を代表して示す。
図3において、電源201は図2のレギュレータ131から供給される直流電圧に相当するものであり、この直流電圧をインバータ回路で高周波電圧に変換し、放電ランプ111を駆動する。PWM調光回路部203は図2の各PWM部123〜126に相当するものであり、その他の回路部分は図2の各インバータ151〜154に相当するものである。
図2の調光パルス発生回路122により生成した調光パルスは、図3に示すPWM調光回路部の端子S1に入力され、発信回路を通じてインバータ回路部分に出力される。これにより、電源201から供給され、高周波電圧として放電ランプ111に出力される駆動電圧を、一定周期でオン/オフすることができるようになっている。
本実施の形態では、バックライト110の光源にCCFTを用いたバックライト点灯装置155について説明したが、これに限らず、例えば、バックライト110の光源としてEL(Electro Luminescence)や白色LED(Light Emitting Diode)等の他の種類の光源を用いることが可能である。また、液晶パネル100を照明する照明光源部としては、上記バックライト110方式のほか、フロントライト方式があり、バックライト方式の中にはエッジライト方式も含まれる。さらに、バックライト方式とエッジライト方式のLEDを併用したものも含まれる。
次に、デジタルテレビジョン受信機の表示制御部167について説明する。
番組情報分離部163は、受信したデジタル放送信号(図4)に多重化されている番組付帯情報を分離する。放送内容検出部165は、番組付帯情報に含まれるEPG,CM情報を取得し表示制御部167に出力する。本例は、地上デジタル放送で配信されるEPG,CM情報を取得する例を示しているが、EPGの種類は限定されず、例えばGガイド、ADAMS−EPG、インターネットから番組データを取得するiEPG,DEPG,ADAMS−EPG+でもよい。
表示制御部167は、デコード部164によりデコードされた映像信号を処理してLCDコントローラ168に出力するとともに、放送内容検出部165により取得したEPGを基にユーザ操作による視聴予約番組設定を行う。また、表示制御部167は、内部にOSD(On Screen Display)発生機能部を有し、チャンネル、時刻、音量などの情報をテレビ等の画面上に表示する。OSDのデータは画像ではなく、ビットマップと呼ばれる形式で保持されており、このビットマップからY,Cb,Crで表されるYUV形式の画素値に変換され、その変換された画素がテレビ放送などの原画像の上に重畳される。
また、表示制御部167は、検出したCM情報に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する画像表示制御を行う。画像表示制御の一例として、CM時については本編よりもバックライト輝度を下げる画像表示制御を行う。画像表示制御は、制御対象によりバックライト制御と液晶駆動制御とに分けられる。バックライト制御は、表示制御部167からバックライト点灯装置155のマイコン120への表示制御信号によって行われ、表示制御信号を受けたマイコン120がバックライト110の輝度変更、並びにバックライト110の全体又は一部をオン/オフする。また、液晶駆動制御は、液晶駆動信号を供給するLCDコントローラ168への制御信号によって行われ、制御信号を受けたLCDコントローラ168が液晶駆動回路169に供給する液晶駆動信号を制御し、液晶パネル100の画像表示のサイズ、又はフレーム周波数fvを変える。このバックライト制御と液晶駆動制御の組合せも可能である。例えば、液晶パネル100の画像のサイズを縮小させたときは、それに合わせてバックライト110点灯領域を小さくする制御が好ましい。
本実施の形態では、放送内容検出部165は、番組付帯情報からコマーシャル(CM)時間情報を検出し、表示制御部167は、ユーザがバックライト制御モードの省エネモード(CM時バックライト低輝度又はオフ)を設定しているときは、CM時のバックライトを低輝度又はオフにする制御を行う。
また、上記視聴予約番組が設定されている場合は、制御開始時点からこの視聴予約番組が終了するまでのCM時間の累計を推定し、推定したCM時間に対応するバックライト輝度低下又はオフに伴う省電力相当分については、視聴予約番組終了時におけるバッテリ残量算出時に差し引くことで、視聴予約番組終了時におけるバッテリ残量を精度よく計算することができる。これにより、視聴予約番組終了時におけるバッテリ残量の余裕度を正確に推定することができる。なお、放送信号にCM情報が含まれない場合の適用例については第4の実施の形態により後述する。
以下、上述のように構成されたテレビジョン受信機の表示装置の動作を説明する。
まず、バックライト点灯装置155の動作を説明する。
図2において、ACアダプタ130により供給される電源電圧は、レギュレータ131において所定の直流電圧に変換され整流された後、マイコン120及びインバータ回路150に供給される。
マイコン120の制御手段121は、調光パルス発生回路122により所定周波数(本実施の形態では100〜400Hz)の調光パルスを発生させて、各PWM部123〜126に出力させる。各PWM部123〜126は、入力された調光パルスを予め設定されたパルス幅及び周波数に変調して、インバータ回路150の各インバータ151〜154に出力する。
インバータ回路150の各インバータ151〜154は、入力された調光パルスをトリガーとして、レギュレータ131からの直流電圧を所定の高周波電圧(40K〜200KHz)に変換し、この高周波電圧をバックライト110の各放電ランプ111〜114に供給する。
次に、テレビジョン受信機の表示装置の画像表示制御動作について説明する。
[バックライト制御]
画像表示制御として、バックライト制御を例に採り説明する。表示装置では、バックライト部に消費される電力が最も大きく、バックライト制御が有効に実行されると低消費電力化が図れるからである。バックライト制御は、バックライト輝度の変更、バックライトのオン/オフ、バックライトの部分点灯制御がある。
本テレビジョン受信機では、地上波やCATV、BS、CS等の放送のデジタルテレビ放送番組が受信される。放送されたテレビ放送番組は、入力端子より受信放送番組を含む信号として受信装置で受信され、その受信データは本テレビジョン受信機に入力される。
チューナ162は、アンテナ161からの放送信号を受信し、特定の一つ又は複数の番組放送を選択し次処理によって利用可能な放送ストリームとする処理部であり、番組を前処理するデスクランブラ等を含んで構成される。チューナ162で受信した放送ストリームは、図4に示すように番組付帯情報が多重化されて送信されているのが一般的である。図4は、放送ストリーム構成を示す図であり、この図に示すように、放送ストリームは映像、音声、番組付帯情報の各パケットを有し、この番組付帯情報パケットはヘッダ部と情報部からなる。この番組付帯情報には、EPGと、放送内容が番組本編であるか、コマーシャルであるかを区別する情報とコマーシャルの放送時間が付加されている。また、図示しないデジタル放送信号送出装置は、放送信号に、上記番組本編であるか、コマーシャルであるかを区別する情報とコマーシャルの放送時間(以下、CM情報という)を付加して信号を送出する。
番組情報分離部163は、受信した放送信号に多重化されている番組付帯情報を分離し、分離した番組付帯情報を放送内容検出部165に送るとともに、放送ストリームをデコード部164に送る。
放送内容検出部165では、番組付帯情報に含まれるEPG、CM情報を検出する。
表示制御部167は、デコードされた映像信号を処理してLCDコントローラ168に出力するとともに、取得したEPGを基にユーザ操作による視聴予約番組設定を行う。また、CM検出時にバックライト輝度を下げるなどの画像表示制御を行う。なお、視聴予約番組設定は、リモコン装置などからなる操作部166に設置された番組表ボタンを押下して液晶パネル100にEPGを表示し、表示されたEPGから所望の番組を選択・決定する。
図5は、EPGを基に設定される視聴予約番組を示す図である。図5において、175は、例えばiEPGによる電子番組表であり、図5では電子番組表175は、1画面に5チャンネルずつ3時間の時間帯の番組を表示している。図5の表示は一例であり、さらに多くのチャンネル及び時間帯を表示したり、ジャンル別表示、時間順表示、キーワード検索表示するものでもよい。ユーザはリモコン装置に設置されているEPGボタンで電子番組表175を表示させ、十字キー操作と決定ボタンにより、電子番組表175を基に視聴予約番組176を設定する。ここでは、視聴予約番組176として「CH4 19:00放送開始のプロ野球」が視聴予約されている。
表示制御部167は、CM情報取得処理及び/又はCM検出処理、検出したCMに基づいて画像表示制御、画像表示設定処理を行う。詳細なバックライト制御処理については図6及び図7により後述する。
また、表示制御部167は、バックライト表示に関するメッセージをOSD表示により、放送信号に多重化してLCDコントローラ168に出力し、LCDコントローラ168は液晶パネル100にそのメッセージを表示する。
図6は、テレビジョン受信機の画像表示制御動作を示すフローチャートであり、図2の表示制御部167により実行される。図中、Sはフローの各ステップを示す。
まず、ステップS101で放送信号に重畳されている番組付帯情報からEPG,CM情報を取得する。具体的には、番組情報分離部163により放送信号から番組付帯情報が分離・取得され、放送内容検出部165によりこの番組付帯情報に含まれるEPG、CM情報が検出される。
次いで、ステップS102でCMを検出する。本実施の形態では、図4に示すように放送信号に重畳されている番組付帯情報にCM情報が含まれている場合、又はインターネットからCM情報をダウンロードできる場合を例に採っているが、実際には必ずしもCM情報が放送信号等に重畳されて供給されるとは限らない。そこで、本実施の形態ではステップS102において映像及び音声信号からなるテレビジョン放送信号からCMを検出する。(1)ステレオ放送〔CM〕とモノラル放送又は2カ国語放送〔本編〕との放送方式の違いからCMを検出する、(2)音声信号の無音声区間中の映像信号から画像のシーンチェンジ点を検出しその規則性からCMを検出する、方法がある。上記(1)の方法は、簡便にCM検出が検出できるが本編がステレオ放送である場合には検出できない。上記(2)の方法は少し処理が複雑になるが精度良くCM検出できる。本実施の形態及び後述する各実施の形態では、CM検出における画像表示制御精度を担保するため、上記(2)の方法を採用する。但し、放送信号に重畳されている番組付帯情報からEPG,CM情報を確実に取得できる場合には本ステップは省略又はスキップが可能である。
次いで、ステップS103で、画像表示制御モードにあるか否かを判別する。画像表示制御モード(図7により後述する)にあるときは、ステップS104で本編かCMかを判別する。本編であるときはステップS105で、画像表示制御モードで設定された本編の画像表示制御を実行して本フローを終了する。例えば、画像表示制御モードは省エネパターン組合せに依存しているので、前述したバックライト制御内容の〔パターン1〕に対応する場合には、ステップS105では設定された視聴予約番組の視聴中は基準レベル(通常時)よりバックライト輝度を上げる。このバックライト制御は、表示制御部167からバックライト点灯装置のマイコン120への表示制御信号によって行われる。この〔パターン1〕の画像表示制御ではバックライト制御のみが行われ液晶駆動制御は行われない。これにより図5の例では、「プロ野球」の視聴中についてはバックライト輝度が画面表示制御モードに入る前に比較して明るくなりより視聴しやすくなる。
一方、上記ステップS104でCMのときはステップS106で画像表示制御モードで設定されたCM時の画像表示制御を実行して本フローを終了する。例えば、上記〔パターン1〕の場合には、CM時であってもバックライト輝度を基準レベル(通常時)に保たれるが、画像表示制御モードが前述した〔パターン2〕に対応する場合には、CM時にバックライト輝度が基準レベルよりも下げられる。
図7は、画像表示制御モード設定の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS111で画像表示制御設定画面をOSD表示し、ユーザ設定入力を待つ。次いで、ステップS112でOSD表示された画像表示制御設定画面から省エネパターン設定かカスタマイズ設定の、いずれが選択されたかを判別する。省エネパターン設定であればステップS113で省エネパターン選択による画像表示制御設定を行ってステップS115に進み、カスタマイズによる省エネパターン設定であればステップS114でカスタマイズによる画像表示制御設定を行ってステップS115に進む。
この画像表示制御設定画面には、見易さと低消費電力化の観点からあらかじめ複数の画像表示制御の組合せパターンが用意されている。本実施の形態では、「輝度優先」「お薦め(通常)」「省エネ1」「省エネ2」「省エネ3」「省エネ4」の各モードと、ユーザがよりきめ細かく画像表示制御パラメータを設定可能な「カスタマイズ」とを有する。ユーザは「輝度優先」などの項目を選択するだけでユーザの好みに合った画像表示制御が可能になる。「輝度優先」は、前述した〔パターン1〕とほぼ同じで「視聴予約番組視聴中についてはバックライトの輝度を上げる、また視聴予約番組以外の番組又はCM時のバックライトの輝度を保つ。液晶駆動制御は行わない。」、「お薦め」は上記「輝度優先」に「CM時はバックライトの輝度を下げる。」制御が付加される。「省エネ1」は、前述した〔パターン2〕とほぼ同じで「視聴予約番組視聴中についてはバックライトの輝度を確保、また視聴予約番組以外のバックライトの輝度を下げる。さらに、CM時はバックライトの輝度をより下げる。液晶駆動制御は行わない。」、「省エネ2」は、上記「省エネ1」に「CM時は液晶駆動制御のフレームレートを下げる。」制御が付加される。「省エネ3」は、上記「省エネ1」に「CM時は液晶駆動制御により空間解像度を変えて小画面表示にし、この小画面についてバックライト部分点灯を行う。」制御が付加される。「省エネ4」は、上記「省エネ1」に「CM時はバックライトをオフし、音声のみに切り替える。」制御が付加される。
一方、上記「カスタマイズ」は、上述した各パラメータをユーザが個別設定するものである。このカスタマイズにより、視聴予約番組、それ以外の番組又はCMごとにバックライト制御(輝度/オフ,部分点灯)、液晶パネルの空間解像度、又は時間解像度を個別に設定することができる。例えば「視聴予約番組視聴中についてはバックライトの輝度を上げ、視聴予約番組以外の番組又はCMについてはバックライト制御を行わず液晶駆動制御のみを行う」といった設定が可能になる。
ステップS115でユーザ設定が終了したか否かを判別し、ユーザ設定が終了すると、ステップS116でユーザ設定されたバックライト制御モードをテーブルデータとして保存して本フローを終了する。このテーブルデータは、例えば表示制御部167を構成するマイクロコンピュータの不揮発性メモリ領域に記憶する。
図25は、バックライト制御によるバックライト輝度の時間変化の一例を示す図である。図25(a)に示すように、あるチャンネルにおけるバックライト輝度を時間的経過に沿って観察すると、バックライト制御が実行されている場合にはバックライト輝度は時間的に変化する。この図ではバックライト輝度が基準レベルより高い場合は、視聴予約番組の放送時間帯であり、基準レベルの場合は視聴予約番組以外の放送時間帯である。また、バックライト輝度が基準レベルより低い場合は、CM放送時と省エネモードにおける視聴予約番組以外の放送時間帯である。
以上、本編とCMについてバックライト輝度を制御する例について説明したが、画像表示制御として空間解像度、時間解像度を制御する変形例について説明する。
[空間解像度制御]
低消費電力化としては、バックライト制御が最も有効であるが、空間解像度、時間解像度制御によっても低消費電力化を図ることができる。空間解像度又は時間解像度のみを行う場合には、上記カスタマイズにおいて、本編(視聴予約番組、それ以外の番組を含む)とCMとで空間解像度又は時間解像度制御を設定する。図8は、空間解像度制御による液晶パネルの表示画像例を示す図である。図8(a)は空間解像度制御による小画面表示によりCM時に元の画像を1/4にし上部中央に表示した例である。これだけでは低消費電力化は殆ど期待できないが、図8(b)に示すように小画面表示に合わせたバックライト部分点灯を併用すると省エネ効果は大きくなる。さらに、図8(c)は小画面表示によりCM時に元の画像を1/4にした表示例である。バックライト110にELや白色LED等の他の光源を用いる場合には、バックライトユニットは複数の面光源の組合せから構成することが容易であり、図8(c)に示すようにバックライトの部分点灯はこの面光源の一つに対応させることができる。また、図示は省略するが、空間解像度制御には、上記小画面表示のほか前記式(1)に示す垂直選択線の本数kを減少して低解像度にする場合も含まれる。
[時間解像度制御]
時間解像度のみを行う場合には、上記カスタマイズにおいて、本編とCMとで時間解像度制御を設定する。図9は、時間解像度制御による液晶パネルの表示画像例を示す図である。図9(a)は本編の画面表示例、図9(b)は時間解像度によりフレーム周波数fvを下げた場合のCM時の画面表示例である。図9(b)に示すように、フレーム周波数fvを下げることによりCM時の画面にはフリッカー(表示画面のちらつき)が発生することがある。この時間解像度制御だけでは低消費電力化はあまり期待できないが、バックライト制御を併用すると低消費電力化は大きくなる。また、バックライト輝度が下げられるとフリッカーが却って目立たなくなる効果がある。さらに、空間解像度制御を併用することも可能である。
以上のように、本実施の形態のテレビジョン受信機は、番組付帯情報に含まれるEPG,CM情報を検出する放送内容検出部165と、検出したCM情報に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する表示制御部167とを備え、表示制御部167は、放送信号から取得したCM情報又は放送信号から検出したCM情報に基づいて液晶パネル100のバックライト110の輝度、又は液晶パネル100の液晶駆動を制御する。具体的には、表示制御部167は、ユーザが本編視聴中はバックライト輝度を通常輝度に保つとともに、CM時はバックライト輝度、空間解像度及び/又は時間解像度を下げる制御を行う。これにより、本編視聴時にはユーザにとって明るく見やすいバックライトを確保しつつ、CM時はバックライトの輝度を下げる又はオフするなどの画像表示制御を行うことにより低消費電力化を図ることができ、省エネ効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、デジタル放送信号に含まれる番組付帯情報からCM情報を検出する例について説明したが、CM情報を検出できるものであれば番組付帯情報には限定されず、例えばテレビジョン信号の垂直帰線消去期間のEDS(Extended Data Service)信号に含まれるEDS信号、又はTELETEXT信号に含まれる時間情報、コマーシャル情報を用いてもよい。また、上記CM情報は、インターネット等のネットワークから取得する情報であってもよいことは勿論である。
第2の実施の形態
図10は、前記図1(B)の基本的な考え方に基づく本発明の第2の実施の形態の表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態に係る表示装置は、バッテリ駆動が可能なデジタルテレビジョン受信機の表示装置に適用したものである。本実施の形態の説明にあたり、図2と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
図10において、テレビジョン受信機の表示装置は、液晶パネル100と、液晶パネル100に光を照射するバックライト110と、供給電源電圧,バッテリ残量検知を基本パラメータとし、さらには表示制御部167からの表示制御信号に従ってバックライト輝度制御を行うマイコン120と、ACアダプタ130から供給される電源電圧を整流してマイコン120に出力するレギュレータ131と、リチウムイオン蓄電池等からなるバッテリ140の電圧を検出するためのバッテリ残量検知部141(バッテリ残量検出手段)と、複数のインバータ151〜154からなりバックライト110を駆動するインバータ回路150と、CATVを含む外部入力160と、アンテナ161から放送信号を受信するチューナ162と、受信した放送信号に多重化されている番組付帯情報を分離する番組情報分離部163と、ストリームデータのデコード処理を行うデコード部164と、番組付帯情報に含まれるEPG,CM情報を検出する放送内容検出部165と、視聴予約番組や視聴予定時間の設定やバックライト制御モード設定などのユーザ操作情報を入力する操作部166と、デコードされた映像信号を処理してLCDコントローラ168に出力するとともに、検出したCM情報に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する表示制御部167と、液晶駆動信号を供給するLCDコントローラ168と、前記液晶駆動信号によって液晶パネル100に駆動電圧を出力する液晶駆動回路169とを備えて構成される。
上記マイコン120、ACアダプタ130、レギュレータ131、バッテリ140、バッテリ残量検知部141、及びインバータ回路150は、全体として、バックライト110を点灯するバックライト点灯装置155Aを構成する。
まず、バックライト点灯装置155Aについて説明する。
マイコン120は、さらに内部構成として、マイコン120内部の各構成部分及びマイコン120外部の装置に対してバックライト輝度制御を行う制御手段121と、バッテリ放電特性及び放電温度特性等の特性データ及び、バックライト輝度変化とバッテリ駆動時間との相関関係をバッテリ残量設定用テーブルデータとしてEEPROM(electrically erasable programmable ROM)等に格納するバッテリ残量設定テーブル121Aと、インバータ回路150(バックライト駆動部)に調光パルスを供給する調光パルス発生回路122と、調光パルス発生回路122により生成した調光パルスのパルス幅及び周期を変調してインバータ回路150に入力するPWM部123〜126とを備えている。
バックライト点灯装置155AをACアダプタ130からの電源電圧で駆動するときには、SW1をオン(接続状態)にするとともにSW2をオフ(切断状態)にする。バックライト点灯装置をバッテリ140からの電源電圧で駆動するときには、SW1をオフにするとともにSW2をオンにすればよい。また、SW1及びSW2の両方をオンにすると、ACアダプタ130からの電源電圧により、バックライト点灯装置155Aを駆動すると同時にバッテリ140を充電することが可能となる。さらに、SW1及びSW2の両方をオフにすると、バックライト点灯装置155Aに電源電圧が全く供給されない状態となる。
バッテリ残量検知部141は、バッテリ140の電圧を検出し、その値をマイコン120の制御手段121に出力する。制御手段121は、この値とバッテリ残量設定テーブル121Aに格納されている各種バッテリ特性に基づいて、スイッチ回路SW1及びSW2を制御し、バックライト点灯装置155Aの駆動電源を切り替えることができる。
図23及び図24は、バッテリ残量設定テーブル121Aのテーブルデータの基となるバッテリ放電特性を示す図であり、図23は、一般的なバッテリ放電特性、図24は、放電温度特性を示す図である。バッテリ残量設定テーブル121Aには、これらのバッテリ放電特性を基にしたテーブルデータが格納されており、制御手段121は、このテーブルデータを参照してバックライト点灯装置155Aの駆動電源を制御する。図23に示すように、バッテリ放電容量は周囲温度によって変化するため、装置又はバッテリの周辺に、例えばバッテリの近辺に温度センサを設置し、設置された温度センサにより使用中のバッテリ周囲温度を検出する。そして検出した温度に応じた放電特性カーブを用いたバッテリ残量設定テーブルを参照してバッテリ駆動時間を求めることが好ましい。
さらに、制御手段121は、上記バックライト点灯装置155Aの基本駆動電源制御とは別に、表示制御部167からの表示制御信号を受けてバックライト点灯装置155Aのバックライト輝度を変更する駆動電源制御を行う。表示制御部167からの表示制御信号を受けて行う駆動電源制御には、バックライト輝度変更、バックライトのオン/オフ及びバックライトの一部オフも含まれる。
次に、デジタルテレビジョン受信機の表示制御部167について説明する。
図10に戻って、番組情報分離部163は、受信したデジタル放送信号(図4)に多重化されている番組付帯情報を分離する。放送内容検出部165は、番組付帯情報に含まれるEPG,CM情報を取得し表示制御部167に出力する。本例は、地上デジタル放送で配信されるEPG,CM情報を取得する例を示しているが、EPG,CM情報の種類は限定されない。
表示制御部167は、デコード部164によりデコードされた映像信号を処理してLCDコントローラ168に出力するとともに、放送内容検出部165により取得したEPGを基にユーザ操作による視聴予約番組設定を行う。
また、表示制御部167は、検出したCM情報に基づいてバックライト輝度、液晶駆動の空間解像度、又は時間解像度の少なくともいずれか一つを制御する画像表示制御を行って省エネ効果を得ることができる。
特に、本実施の形態では、バッテリ残量を検出することによって、CM時はバックライト輝度を下げる又はオフしてバッテリ消費を低減する制御を行った上で、ユーザ設定された視聴予約番組は必ず視聴できるように画像表示制御を行う。あるいは、視聴予約番組については他の番組よりも見やすくなるように画像表示制御を行う。画像表示制御は、制御対象によりバックライト制御と液晶駆動制御とに分けられる。バックライト制御は、表示制御部167からバックライト点灯装置155Aのマイコン120への表示制御信号によって行われ、該表示制御信号を受けたマイコン120がバックライト110の輝度変更、並びにバックライト110の全体又は一部をオン/オフする。また、液晶駆動制御は、液晶駆動信号を供給するLCDコントローラ168への制御信号によって行われ、該制御信号を受けたLCDコントローラ168が液晶駆動回路169に供給する液晶駆動信号を制御し、液晶パネル100の画像表示のサイズ、又はフレームレートを変える。このバックライト制御と液晶駆動制御の組合せも可能である。
表示制御部167はまた、バッテリ残量検知部141により検知されたバッテリ残量検知結果と、設定された視聴予約番組(視聴予約番組が複数あるときはそのそれぞれについて)放送時間と、該視聴予約番組までの時間情報に基づいて画像表示制御を行う。バックライト制御を例に採ると、設定された視聴予約番組終了までバッテリ残量が所定以上あると判定され、かつユーザがバックライト制御モードを設定している場合には、設定視聴番組の視聴中はバックライト輝度を保つ又は上げる制御を行う。また、設定された視聴予約番組は必ず視聴できるように、該視聴予約番組以外の画面表示についてバックライト輝度を下げる。
図25は、バックライト制御によるバックライト輝度の時間変化の一例を示す図であり、図25(b)はバッテリ残量が所定以上ある場合を、図25(c)はバッテリ残量が所定より少ない場合を示す。図25(b)に示すようにバッテリ残量が所定以上ある場合には、バッテリ残量を検出しない図25(a)と同様なバックライト輝度の時間変化であるが、バッテリ残量が少なくなると、図25(c)に示すようにバックライト輝度の時間変化を維持したまま、バックライド輝度のレベルを下げるように制御を行う。
以下、上述のように構成されたテレビジョン受信機の表示装置の動作を説明する。
画像表示制御として、バックライト制御を例に採る。バックライト制御は、バックライト輝度の変更、バックライトのオン/オフ、バックライトの部分点灯制御がある。なお、バックライト制御を例に採るが、第1の実施の形態の変形例のように、液晶パネル100の画像表示のサイズやフレーム周波数fvを変える液晶表示制御についても同様の画像表示制御が可能である。
図11及び図12は、テレビジョン受信機のバックライト制御動作を示すフローチャートであり、図10の表示制御部167により実行される。なお、本バックライト制御は、前述したバックライト制御内容の〔パターン1〕に対応するものである。
まず、ステップS1で放送信号に重畳されている番組付帯情報からEPG,CM情報を取得する。具体的には、番組情報分離部163により放送信号から番組付帯情報が分離・取得され、放送内容検出部165によりこの番組付帯情報に含まれるEPG、CM情報が検出される。なお、インターネットから番組データを取り込むiEPG,DEPG,ADAMS−EPG+でもよい。また、EPGとは別にCM情報等の付加情報をインターネットから取り込む態様でもよい。
次いで、ステップS2でユーザによる視聴予約番組を設定する。この視聴予約番組の設定は、番組予約装置等で行う番組予約操作のようにユーザがEPG画面表示を見ながら番組名や視聴番組をチェックする(図5参照)。
次いで、ステップS201で取得したCM情報を基に本編かCMかを判別する。CMのときは、ステップS202でバックライト制御モード(図14により後述する)にあるか否かを判別する。次いで、ステップS203でバックライト制御モードに従ってCM中はバックライト輝度を下げる又はオフする。バックライトオフ時であっても音声は出力する。上記ステップS201で本編であるとき、あるいは上記ステップS202でバックライト制御モードにないときそのままステップS3に進む。
ステップS3では、バッテリ残量検知部141により現在のバッテリ残量を検知し、ステップS4で通常輝度で視聴した場合に全ての設定された視聴予約番組の視聴終了(視聴予約番組が複数ある場合はその最後の視聴予約番組の視聴終了)まで視聴できるか判定する。上記通常輝度とは、デフォルトの値によるバックライト輝度である。一般に、バックライト輝度は周囲の明るさとの関係で自動調整される。また、本実施の形態では、上記バッテリ残量判定において、省エネモードが設定されている場合、CM時間を積算して取得し、視聴予定番組の視聴終了までの時間から積算したCM時間分のバッテリ使用電力分を差し引くことでバッテリ余裕度をより一層精度良く推定している。CM時間データ取得については図12により後述する。このように、CM時間を用いることでバッテリ余裕度の判定精度を高め、以下に述べるように、視聴時間より長く保つためにバックライト輝度を制御する、視聴予定番組表示時にはバックライト輝度を保つ又はより明るく制御するなどのバックライト制御の実効を図ることができる。
設定されたすべての視聴予約番組の視聴終了まで視聴できる場合は、ステップS5で設定された視聴予約番組開始時間か否かを判別し、設定された視聴予約番組開始時間になるまで待機する。例えば、前記図5に示す「CH4 19:00放送開始のプロ野球」が視聴予約番組176として視聴予約されている場合、視聴予約番組176の視聴予約開始時間(19:00)の所定時間前(例えば3分前)まで待機する。
ステップS6でバッテリ残量検知部141により現在のバッテリ残量を検知し、ステップS7で検出したバッテリ残量から設定された視聴予約番組の視聴中のバックライト輝度を上げることができるか否かを判別する。図5の例では、視聴予約開始時間(19:00)の3分前に現在のバッテリ残量を検知し、検出したバッテリ残量から設定された視聴予約番組176「プロ野球」の最大放送時間(19:00〜21:54)までの2時間54分の放送予定時間中においてバックライト輝度を上げることができるか否かを判別する。なお、本フローの説明において、視聴予約番組の視聴中は通常時よりバックライト輝度を上げると記載しているのは、設定された視聴予約番組については視聴可能な輝度を確保する意味である。より見やすくするためにバックライト輝度を上げる場合のほか、視聴予約番組の視聴中についてはバックライト輝度を保つ場合も含む。
バッテリ残量が所定以上ありバックライト輝度を上げることができる場合は、ステップS8でバックライト制御モードにあるか否かを判別する。バックライト制御モードにあるときは、ステップS9で設定された視聴予約番組の視聴中は通常時よりバックライト輝度を上げる。このバックライト制御は、表示制御部167からバックライト点灯装置のマイコン120への表示制御信号によって行われる。図5の例では、「プロ野球」の視聴中についてはバックライト輝度が明るくなりより視聴しやすくなる。
ステップS10では、設定された視聴予約番組の視聴時間が経過したか否かを判別し、設定された視聴予約番組の視聴時間が経過していなければ上記ステップS9に戻って設定された視聴番組の視聴時間が経過するまで通常時よりバックライト輝度を上げた状態を維持する。設定された視聴予約番組の視聴時間が経過したときは、ステップS11に進む。
上記ステップS7で検出したバッテリ残量からバックライト輝度を上げることができないとき、あるいは上記ステップS8でバックライト制御モードにないときはそのままステップS11に進み、ステップS11でバックライト輝度を通常時に戻して本フローを終了する。
一方、上記ステップS4で通常輝度で設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できないときは、ステップS12でバックライト輝度を落とした場合の設定視聴予約番組終了までの視聴可能時間を計算する。この視聴可能時間の計算は、バックライト輝度を各段階で落とした場合の夫々について計算することが好ましい。
ステップS13では、バックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できるか否かを判別する。バックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できる場合は、ステップS14でバックライト制御モードにあるか否かを判別する。バックライト制御モードにあれば、ステップS15で設定された視聴予約番組終了までは視聴できるようにバックライト輝度を制御して本フローを終了する。このバックライト制御モードにあれば、設定された視聴予約番組終了までは必ず視聴できるようにした上で、設定視聴予約番組の視聴中はできるだけバックライト輝度を上げる制御が可能になる。バックライト制御モードになければそのまま本フローを終了する。
上記ステップS13でバックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できないときは、ステップS16で設定された視聴番組終了まで視聴できない旨のメッセージ(図15参照)を出力して本フローを終了する。
図15は、LCDコントローラ168の放送画面170に表示された視聴予約番組終了まで視聴できない旨のメッセージ171の一例を示す図である。図15に示すように、放送画面170の下方に「設定された番組終了まで視聴することができません。省エネモードにするとあと約○○分の視聴が可能です」と表示される。なお、表示位置や表示形態は図15に限定されるものではない。例えば、OSDにより視聴可能時間を示すゲージ(1秒を1個とするブロック表示など)と視聴可能時間値を合わせて表示してもよく、また視聴可能時間をフラッシング表示する、時間を画面に色識別で段階表示する態様でもよい。さらに、発音装置として表示制御部167からの出力信号をデジタル信号処理する音声コーデック(出力手段の一部)を設置する構成でもよい。音声コーデックは、PCM(Pulse Code Modulation)音源IC等により構成され、表示制御部167から受け取った信号を音声信号に変換してスピーカから出力する。例えば、「設定された番組終了まで視聴することができません。省エネモードにするとあと約○○分の視聴が可能です。省エネモードの設定方法は△△です」などと、あらかじめ録音しておいた実際の人間の音声データを発音する。
図13は、CM時のバッテリ残量計算処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS21で番組付帯情報に含まれるCM情報を取得し、ステップS22で設定された視聴予約番組終了までに存在するCMの積算時間を計算する。次いで、ステップS23でCMの積算時間分をバックライト制御モード(図14)に従ってバックライト輝度を下げた場合の、設定された視聴予約番組の終了までの視聴時間を算出して本フローを終了する。なお、視聴予約番組や視聴時間が設定されていない場合は、学習によってあらかじめ得ているCMの予想発生回数と時間によりCMの積算時間分のバッテリ電力低減分をバッテリ残量計算時に差し引くことでバッテリ残量計算の精度を高めることができる。CMデータ取得の学習機能については第4の実施の形態により後述する。
図14は、バックライト制御モード設定の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS31でバックライト制御設定画面をOSD表示し、ステップS32でユーザ設定入力を待つ。ユーザ設定が終了すると、ステップS33でユーザ設定されたバックライト制御モードをテーブルデータとして保存する。このテーブルデータは、例えば表示制御部167を構成するマイクロコンピュータの不揮発性メモリ領域に記憶する。あるいは、マイコン120のバッテリ残量設定テーブル121Aに格納する態様でもよい。バックライト制御モードは、例えばバックライト制御オン/オフと、通常モード/省エネモードがあり、省エネモードはCM時バックライトを変えない(ノーマル),低輝度,OFFがある。
以上、画像表示制御としてバックライト制御を例に採り説明したが、第1の実施の形態の変形例[空間解像度/時間解像度制御]のように、液晶パネル100の画像表示のサイズやフレーム周波数fvを変える液晶表示制御についても同様の画像表示制御が可能である。具体的には、図14のバックライト制御設定フローに代えて図7の画像表示制御設定フローを実行し、図12のバックライト制御ステップ(ステップS9、ステップS11、ステップS15)において図7のフローで設定された画像表示制御を実行すればよい。
以上のように、本実施の形態のテレビジョン受信機は、さらに、バッテリ残量検知部141を備え、表示制御部167は、検出したCM情報に基づいて、CM時は液晶パネル100のバックライト110の輝度、又は液晶パネル100の液晶駆動を下げることによってバッテリ消費を低減しつつ、ユーザ設定した視聴予約番組や視聴時間は必ず視聴できるようにバックライト輝度を制御する。また、ユーザがバックライト制御モードを設定している場合には、設定視聴番組の視聴中はバックライト輝度を通常輝度よりも上げる制御を行う。これにより、CM時にはバッテリ消費を節約し、ユーザが本来視聴したい時間帯には明るく見やすいバックライト輝度を確保することができる。
また、CM時間を算出し、CM時のバックライトを低輝度又はオフにするとともに、視聴予約番組や視聴時間が終了するまでのCM時間を積算し、積算したCM時間に対応する低輝度又はオフ時間の消費電力分についてはバッテリ残量算出時に差し引ことでより一層精度よいバッテリ残量を計算することができ、バッテリ残量の余裕度を制御値に反映させることでバックライト制御の実効を図ることができる。
また、デジタル放送やモバイルデジタル放送の放送信号に含まれている精度の高いEPG、CM情報を使用してバッテリ残量テーブルに反映するので、バッテリ駆動時間の算出精度を向上させることができる。
また、本実施の形態は、放送信号にあらかじめコマーシャルの放送時間情報を付加しているので、テレビの視聴以外に特別な操作をユーザに要求することはなく、かつコマーシャルを含む一般的なデジタルテレビ放送に適用可能である。
なお、本実施の形態では、デジタル放送信号に含まれる番組付帯情報からCM情報を検出する例について説明したが、CM情報を検出できるものであれば番組付帯情報には限定されず、例えばアナログ放送から抽出した電子番組表をもとにCM情報を検出したり、テレビジョン信号の垂直帰線消去期間のEDS(Extended Data Service)信号に含まれるEDS信号、又はTELETEXT信号に含まれる時間情報、CM情報を用いてもよい。また、上記EPGやCM情報は、インターネット等のネットワークから取得する情報であってもよいことは勿論である。
第3の実施の形態
第1の実施の形態では、画像表示制御について説明し、第2の実施の形態では、バッテリ駆動される表示装置の画像表示制御についてバックライト制御を例に採り説明した。本実施の形態では、バッテリ駆動時の省エネの観点からバックライト制御と液晶駆動制御のより具体的で詳細な実施例について説明する。
本実施の形態に係るテレビジョン受信機の表示装置のハード的構成は第2の実施の形態と同じであるため説明を省略する。
図16及び図17は、本発明の第3の実施の形態の表示装置の画像表示制御動作を示すフローチャートであり、図10の表示制御部167により実行される。図11及び図12のフローと同一処理を行うステップについては同一ステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS4で通常輝度で視聴した場合に全ての設定された視聴予約番組の視聴終了(視聴予約番組が複数ある場合はその最後の視聴予約番組の視聴終了)まで視聴できないときは、ステップS41でバックライト輝度を各段階で落とした場合、及び液晶パネル100の画像表示のサイズやフレーム周波数fvを変える液晶表示制御を行った場合の設定視聴予約番組終了までの視聴可能時間を計算する。この視聴可能時間の計算は、画像表示サイズを小さくした場合に対応するバックライトの部分点灯について計算することが好ましい。
ステップS13では、バックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できるか否かを判別する。バックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できる場合は、ステップS14でバックライト制御モードにあるか否かを判別する。バックライト制御モードにあれば、ステップS15で設定された視聴予約番組終了までは視聴できるようにバックライト輝度を制御して本フローを終了する。このバックライト制御モードにあれば、設定された視聴予約番組終了までは必ず視聴できるようにした上で、設定視聴予約番組の視聴中はできるだけバックライト輝度を上げる制御が可能になる。バックライト制御モードになければそのまま本フローを終了する。
上記ステップS13でバックライト輝度を最低にした場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できないときは、ステップS42で前記式(1)により示されるフレーム周波数fvを下げた場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できるか否かを判別する。フレーム周波数fvを下げると設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できる場合は、ステップS43でバックライト輝度を最低にし、かつフレーム周波数fvを下げる画像表示制御を行って本フローを終了する。
上記ステップS43でフレーム周波数fvを下げても設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できない場合は、ステップS44で液晶パネル100の画像表示のサイズを小さく(例えば、前記図8(c)の1/4の縮小サイズ)し、かつ対応するバックライトの部分点灯を行った場合に設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できるか否かを判別する。画像表示のサイズを小さくし、かつ対応するバックライトの部分点灯を行うと設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できる場合は、ステップS45で画像表示のサイズを小さくし、かつ対応するバックライトの部分点灯を行う画像表示制御を行って本フローを終了する。
上記ステップS44で画像表示のサイズを小さくし、かつ対応するバックライトの部分点灯を行っても設定視聴予約番組の視聴終了まで視聴できないときは、ステップS16で設定された視聴番組終了まで視聴できない旨のメッセージ(図15参照)を出力して本フローを終了する。
このように、本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様に、CM時にはバックライト輝度を下げる又はオフしてバッテリ消費を低減し、設定された視聴予約番組についてはユーザにとって明るく見やすいバックライトを確保することができる。
特に、本実施の形態では、バックライト制御に加え、液晶駆動制御を行っているので、バックライト制御のみを行う場合よりもバッテリ駆動時間をより一層伸ばすことができる。また、設定された視聴予約番組終了まで視聴可能にする選択肢を増やすことができるので、該選択肢を組合せることによって設定された視聴予約番組についてはより確実に視聴できるようにする効果がある。
なお、本実施の形態では、液晶駆動制御とバックライト制御とを併用する例について説明したが、画像表示制御としてバックライト制御を併用せず液晶駆動制御のみを行う態様でもよいことは言うまでもない。また、フロントライト方式や自発光型のELディスプレイ、PDPにも応用することができる。
また、本実施の形態のバックライト制御は、第1及び第2の実施の形態と同様に前述したバックライト制御内容の〔パターン1〕に対応するものであるが、これに代えて〔パターン2〕のように「視聴予約番組視聴中についてはバックライトの輝度を確保、また視聴予約番組以外のバックライトの輝度を下げ、CM時はバックライトの輝度をより下げる又はオフする」態様でもよい。このような表示制御の組合せは「省エネモード」として、前記図7で述べたようにあらかじめ複数パターンをセットにして用意しておき、ユーザにより選択させることが好ましい。
本実施の形態では、液晶駆動制御とバックライト制御とを併用している。一例として、上記〔パターン2〕において「CM時はバックライトの輝度をより下げる又はオフする」だけではなく、またはこれに代えて液晶パネル100の画像表示のサイズを小さく(例えば、1/4の縮小サイズ)し、かつ対応する小画像表示領域のみについてバックライトの部分点灯を行うことも可能である。
また、第1の実施の形態と同様に、視聴予約番組とそれ以外とに分けることなく、CM時には単にバックライト輝度を下げるなどの画像表示制御を行う態様でもよい。
第4の実施の形態
本実施の形態に係るテレビジョン受信機は、番組本編であるかコマーシャルであるかを区別する情報等が放送信号に付加されていない場合、あるいは、それらの番組付帯情報を用いない場合の例である。
図18は、前記図1(C)の基本的な考え方に基づく本発明の第4の実施の形態のテレビジョン受信機の構成を示す図である。本実施の形態の説明にあたり、図10に示すテレビジョン受信機と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
本実施の形態に係るテレビジョン受信機は、図10に示すテレビジョン受信機の表示制御部167(画像表示制御手段,CM検出手段の一部,CM学習手段)側に、さらにコマーシャルが含まれるEPG等の番組表を基に蓄積されたコマーシャルの放送実績を学習してコマーシャルのスケジュールデータ(以下、CMデータという)を構築するCMデータ構築部180(コマーシャルデータ構築手段)と、コマーシャルが含まれる番組表とコマーシャルの放送実績を蓄積するとともに、構築されたCMデータを記録するCMデータ記録部181とを備える。
上記CMデータ構築部180及びCMデータ記録部181は、全体として放送内容が番組本編であるか又はコマーシャルであるかを検出するコマーシャル検出手段,切替わり時刻検出手段を構成する。
図19は、EPG等の番組表を基に構築される番組CM情報の一例を示す図である。CMデータ記録部181は、図19に示す番組CM情報を保持する。
図19において、番組CM情報は、「番組識別子」、「チャンネル」、「放送開始日時」、「放送終了日時」、「番組名」、「ジャンル」、「CM種別」、「CM回数」、n個の「CM開始時刻/終了時刻」、及び「CM情報フラグ」の各項目から構成される。「番組識別子」乃至「ジャンル」の項目はEPG等の番組表データをそのまま用いる。「CM種別」は、一定単位(15秒単位が多い)を一つとし定時に放送されるCMを通常「1」、単位時間又は放送時間に変動があるCMを「0」、NHK放送などCMに該当しないお知らせ情報を「−(設定せず)」とする。本実施の形態における残り放送時間表示動作は、「CM種別」が「1:通常」のCM学習値を制御対象としている。「CM回数」は、番組中に放送されるCMの回数であり、番組放送中のCMは勿論のこと、番組放送開始前と番組放送終了後、次の番組が始まるまでの時間帯のCMもその番組に属するものとしてカウントする。「CM開始時刻/終了時刻」は、前記CM回数に対応するCMの数だけCMの開始時刻と終了時刻を時分秒の単位で記録する。ここで、放送番組中のコマーシャルは、番組本編の放送信号とCM放送時の放送信号の周波数変化や出力レベルの変化、ステレオ/モノラル信号の切替え検出などによる従来公知の方法で検出することができる。ところで、検出状態によっては番組CM情報として記録される「CM開始時刻/終了時刻」は秒単位で変動することもあるため、前回までの値との移動平均をとった値を「CM開始時刻/終了時刻」として記録することが好ましい。また、検出値が前回値と大幅に異なる場合には、CM放送時刻が変更になった場合のほか、誤検出の場合も考えられるので「CM開始時刻/終了時刻」として一応は記録するものの、「CM情報フラグ」を「0」として今回の番組放送におけるCM表示制御には使用しない。なお、次回の検出値が前回値と僅差である場合には、「CM情報フラグ」は「1」に戻される。「CM情報フラグ」は、CMデータ検出結果を通知/非通知にするためのフラグである。このフラグは、CMデータ検出結果が適切に得られたとき「1」を立て、フラグ「1」である場合には要求に従って通知する。また、ユーザ指示によってフラグ「0」とすることができ、CMデータ検出結果を非通知にすることができる。
以下、上述のように構成されたテレビジョン受信機のCMデータ学習動作を説明する。
図20は、CMデータ学習処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS121でEPGなどから番組表構成内容データを取得し、ステップS122で番組表に基づく放送が行われたか否かを判別する。番組表に基づく放送が行われていないとき(例えば、特別番組が組まれた場合や番組時間が変更された場合など)、CMデータ構築条件にないと判断して本フローを終了する。番組表に基づく放送時間で放送が行われているときは、ステップS123で放送番組中のコマーシャルを検出しそのコマーシャルの開始時刻と終了時刻を一時的に保存する。コマーシャル検出は、前記図6で述べたように、(1)ステレオ放送〔CM〕とモノラル放送又は2カ国語放送〔本編〕との放送方式の違い、(2)音声信号の無音声区間中の映像信号から画像のシーンチェンジ点を検出しその規則性から検出することができる。
ステップS124では、放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が記録され、かつ変更がないか否かを判別する。放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が記録されていないか、あるいはその時刻に変更があるときはステップS125で放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻を更新する。次いで、ステップS126で番組が変更されたか、あるいは次の番組に移行したかを判別し、番組の変更がなければ上記ステップS123に戻って放送番組中のコマーシャルの時刻学習処理を継続する。
上記ステップS126で番組の変更があると、ステップS127で放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が適切に得られたか否かを判別し、放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が得られたときは、ステップS128で図19に示す番組CM情報の「CM情報フラグ」に「1」を立て本フローを終了する。また、上記ステップS124で放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が記録され、かつ変更がないときもステップS128に進み、「CM情報フラグ」に「1」を立て本フローを終了する。また、上記ステップS127で放送番組中のコマーシャルの開始時刻と終了時刻が適切に得られなかったときは「CM情報フラグ」を「0」にして本フローを終了する。
上述したCMデータ学習処理を、一定期間(好ましくは数週間分)にわたって実行してデータを蓄積することにより図19に示す番組CM情報を構築することができる。なお、図20に示すCMデータ学習処理を、本テレビジョン受信機以外の装置(例えば、AV機器制御システムや番組予約装置)で実行し、本テレビジョン受信機は該番組CM情報を受け取るだけの態様でもよい。
図21は、CMデータ通知処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS131でCMデータ出力要求があるか否かを判別し、CMデータ出力要求があれば、ステップS132で現在放送中の番組が本来の番組放送時刻、すなわちEPG等の番組表で指定された番組放送時刻で放送されているか否かを判別する。現在放送中の番組が本来の番組放送時刻で放送されているときは、ステップS133でCMデータ記録部181に記録された番組CM情報からCMデータ構築部180に対して現在放送中の番組のCMデータを出力する。
次いで、ステップS134で出力されたCMデータにCM情報フラグが立っているか(CM情報フラグ:1か)否かを判別し、CM情報フラグが立っていれば、ステップS135で現在時刻に対応するCMデータ(現在時刻のCMデータとその次のCMデータ)の開始時刻と終了時刻を選択し通知して本フローを終了する。
例えば、図19に示す番組CM情報の「海物語」(ドラマ)について例を挙げる。現在時刻が19:58でありチャンネル変更がないとすれば、20:00から「海物語」が始まることになるが、本編の放送に先立ってCM放送が始まる。過去のデータの学習により、1回目のCM放送ではコマーシャルが75秒間放送されることがデータとして蓄積されている。そこで、CMデータ出力要求が19:58に発行されると、次にそのチャンネルで放送される番組(ここでは「海物語」)の1回目のコマーシャルの開始時刻(20:00:00)と終了時刻(20:01:15)のデータが選択されて通知される。
なお、本実施の形態では、第1乃至第3の実施の形態の場合と異なりCMデータは過去の学習に基づく推定値であるが、バッテリ残量算出に使用するには十分な精度を持つものである。
図21のフローに戻って、ステップS132で現在放送中の番組が本来の番組放送時刻で放送されていないとき、例えば、緊急番組が入ったときや野球中継放送等の放送時間が延びて以降の番組放送時間が繰り下がったときは、適切なCMデータ通知が行えないと判断してステップS136でCMデータ出力要求を取り消して本フローを終了する。また、ステップS134で出力されたCMデータにCM情報フラグが立っていないときもCMデータ通知条件にないと判断してステップS136でCMデータ出力要求を取り消して本フローを終了する。CM情報フラグが立っていない場合とは、該当番組に関して図17に示す番組CM情報が蓄積されていない場合やユーザ指示により表示をしない場合などである。
図22は、CMデータ表示/非表示処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS141で番組表示中にユーザのリモコン操作等によりCMデータ非表示が指示されたか否かを判別し、CMデータ非表示が指示されたときは、ステップS142でCMデータ記録部181に記録されている番組CM情報のCM情報フラグを0にして本フローを終了する。この処理により、該当する番組のCMデータの通知はスキップされ、その結果CMデータは非表示となる。本実施の形態では、蓄積した番組CM情報自体はデータベースとして保存されるため、蓄積データは無駄にならず、フラグを立てるだけでCMデータ表示状態に容易に復帰させることが可能である。
以上のように、本実施の形態のテレビジョン受信機は、コマーシャルが含まれるEPG等の番組表を基に蓄積されたコマーシャルの放送実績を学習してCMデータを構築するCMデータ構築部180と、コマーシャルが含まれる番組表とコマーシャルの放送実績を蓄積するとともに、構築されたCMデータを記録するCMデータ記録部181とを備えて構成したので、上記各実施の形態と同様の効果を得ることができることに加え、特に、番組毎にコマーシャルと番組本編との切り替わり時刻情報を持つCMデータを構築しているので、放送信号に番組本編であるかコマーシャルであるかを区別する情報等が付加されていない場合や、それらの番組付帯情報を用いない(用いることができない)場合であっても番組本編とコマーシャルとの切り替わり時を知ることができる。
したがって、放送信号にコマーシャル情報が付加されていない放送番組を受信する汎用テレビジョン受信機に適用して好適である。また、テレビジョン受信機があらかじめ備えるTV制御部やメモリの一部を使用して実現できるので、特別な部材や新たな部品を付加することなく、かつ既存のテレビジョン受信機の設計変更を招くことなく低コストで容易に実施することができる。
また、モバイルテレビ放送を受信するモバイルテレビは勿論のこと、バックライトを備える表示装置を有する携帯型視聴装置全般、例えばパーソナルコンピュータやHDD等を内蔵し記録映像を再生する携帯型映像再生装置、携帯電話機/PHS(Personal Handy-Phone System)やPDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)などの表示装置に適用してこれらの機器の、見易さの向上、バッテリ駆動時間の向上を図ることが可能になる。
ところで、第1乃至第4の実施の形態は、バックライト110の光源にCCFTを用いているため、画像表示のサイズを小さくした場合に対応するバックライトの部分点灯は、例えばバックライト110の上部のみ点灯させる態様となる。しかし、バックライト110に白色LED等の他の光源を用いる場合には、バックライトユニットは複数の面光源の組合せから構成することが容易であり、上記バックライトの部分点灯はこの面光源の一つに対応させることができる。バックライトの光源に、白色LEDを用いれば、極めて低消費電力でかつ長寿命、インバータ回路等が不要になるため回路規模が小型化する。また、白色LEDは定電流回路から供給される定電流により発光するため、電流制御によりきめ細かなバックライト輝度制御が可能になる。
また、第1の実施の形態は、バッテリ駆動をしない表示装置に、第2乃至第4の実施の形態は、バッテリ駆動の表示装置に適用した例であり、いずれも低消費電力化の観点から有効な発明である。ユーザが本当に見たい視聴予約番組や設定時間のとき、バックライト輝度を上げて見やすくしたり、それ以外の時間帯のバックライト輝度を下げる、又はCM時はバックライト輝度を下げる/オフするなど、ユーザにとって見やすく親切な機器を実現することができる。
なお、本発明の表示装置及びテレビジョン受信機は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述したようなテレビジョン受信機に適用することもできるが、これには限定されず、全てのシステムに適用可能である。記録再生装置やテレビジョン受信機の通信機能として組み込まれたものでもよい。さらに、パソコンに代表される情報機器機能に融合された装置であってもよい。
また、放送情報の種類及び放送信号、時間情報はどのようなものでもよい。また、EPG、CM情報は、放送信号に限らず、インターネット等のネットワークから取得する情報であってもよい。またコマーシャルとは、いわゆるCMのほか、CMの形態をとらない交通情報や環境情報(花粉情報など)、さらには緊急情報も含む概念であって付加情報を提供するものであれば狭義のCMには限定されない。
また、上記各実施の形態では表示装置及びテレビジョン受信機という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、蛍光管点灯制御装置、バックライト制御装置、携帯型視聴機器、表示制御方法等であってもよいことは勿論である。
また、上記各実施の形態は、ディスプレイ背面に複数個の蛍光灯などからなる多灯式バックライトを使用した例について説明したが、表示パネルを用いて表示する画面の明るさの制御を行うものであればよく、反射型液晶ディスプレイを用いた場合のフロントライトにも同様に適用できることは言うまでもない。さらには、有機EL(Electro Luminescence)など自己発光型ディスプレイを使用した表示装置においてもユーザにとって見やすい輝度調整、省エネの観点から適用して好適である。
さらに、上記表示装置、テレビジョン受信機を構成するシステムの制御装置、記憶装置等の種類、構築されるCMデータの種類、選択方法、画面表示方法などは前述した実施形態に限られないことは言うまでもなく、ソフトウェアに限らずハードウェアにより実現するようにしてもよい。
以上説明した表示装置及びテレビジョン受信機は、このテレビジョン受信機等を機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、メインメモリそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。