JP2005210138A - 半導体装置の製造装置 - Google Patents

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JP2005210138A JP2005045045A JP2005045045A JP2005210138A JP 2005210138 A JP2005210138 A JP 2005210138A JP 2005045045 A JP2005045045 A JP 2005045045A JP 2005045045 A JP2005045045 A JP 2005045045A JP 2005210138 A JP2005210138 A JP 2005210138A
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Takuo Matsushita
卓生 松下
Yutaka Watanabe
豊 渡辺
Takeshi Ishizaki
武士 石崎
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Abstract

【課題】膜剥がれやリーク電流の発生を抑制した、HSGの形成方法を提供する。
【解決手段】ウェハ1表面にドープドポリシリコン膜2を堆積し、ウェハ1の裏面に堆積されたポリシリコン膜2を除去し、ウェハ1表面を洗浄する。ここで、ドープドポリシリコン膜2上に自然酸化膜3と飛散していた有機物4が膜上に堆積される。次に、ウェハ1両面にエキシマUV光を照射する。その後、IPA洗浄により自然酸化膜3の除去を行い、CVD法を用いてHSG5を堆積する。その結果、有機物4によるHSG5形成不良が低減されるため、歩留まりの低下を防ぐことが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造方法及びその製造装置に関するものである。
近年の半導体装置の微細化に伴い、メモリセルの縮小化も必要となってきた。しかし、メモリセルを縮小すると、電荷を蓄積する電極の表面積も小さくなり、容量も小さくなる。そこで、メモリセルの電荷容量を大きくする為に、メモリセルの電極の表面積を大きくする必要がある。
その方法として、例えば特許文献1に示されるような、ポリシリコン電極表面を凹凸にして表面積を大きくする方法が知られている。具体的には、ポリシリコン電極表面にドーム状(半球状)のアモルファスシリコン(Hemi-spherical Grain :以下HSG膜という)を成長させ、以下のような工程で形成する。
まず、図7(a)の工程において、Pドープa−Si膜を堆積し、下部電極をパターニングする。
次に、図7(b)の工程において、硫酸等の混合化学薬液、更にアンモニア水等の混合化学薬液を用いて洗浄を行い、微量の重金属あるいはパーティクルが除去される。
その後、図7(c)の工程において、加熱脱水処理により水分の除去を行う。
続いて、図7(d)の工程において、希フッ酸を用いて自然酸化膜の除去を行い、その後図7(e)の工程において、HSG−Siを形成する。
特開2002−43547号公報(段落番号0023〜0033)
しかし従来方法では、膜表面に堆積した有機物の除去が充分行えず、膜上に残ってしまう。
HSG膜形成は、下地となる膜の状態に大きく左右されるため、有機物等が下地となる膜表面上に存在すると、HSG膜が形成されない箇所が発生する。また、有機物が膜上に残留していると、自然酸化膜の除去が不十分となる場合や、HSG膜を形成出来たとしても、有機物が残っている状態では密着性の低下や膜剥がれが発生する場合があり、半導体装置の製造における歩留まり或いは信頼性が低下する。
そこで、本発明では上記課題を解決するために、ドープドポリシリコン膜を堆積する工程と、ドープドポリシリコン膜上の酸化膜を除去する工程と、ドープドポリシリコン膜上にHSG膜を形成する工程とを備え、ドープドポリシリコン膜を堆積した後、ドープドポリシリコン膜上の有機物を除去する工程を備えることを特徴とするHSG膜の形成方法を提供する。
その結果、ポリシリコン上の有機物を除去し、膜表面を均質化することが出来るので、均一なHSG膜形成を行うことが出来る。また、HSG膜の密着性が向上し、膜剥がれの発生を防ぐことが出来るため、歩留まり、及び信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することが出来る。
以上本発明によると、HSG膜を形成する前に、ウェハ上の有機物除去を行うことによって、有機物によるHSG膜形成不良が低減される。その結果、歩留まりの低下を防ぐことが出来ると共に、信頼性も向上させることが出来る半導体装置を提供することが出来る。なお、有機物除去をUV照射によって行うため、ウェット洗浄によって有機物を除去する際に発生するウォーターマークを回避することが出来、より均一なHSG膜形成が可能となる。
本発明では、HSG膜(粗面シリコン)形成不良の発生メカニズムを解明し、その原因が膜上に残留した有機物にあることを見出した点に特徴がある。
(発明の原理)
まず、HSG膜の形成方法について説明する。
最初に図5(a)に示すように、基板100上にBPSG膜101(Boron Phospho silicate glass)を堆積し、容量電極部を開口し、溝を形成する。
次に、図5(b)に示すように、先の工程で形成した容量電極部を完全に溝に埋め込まないようにアモルファスシリコン膜102を形成する。
その後、堆積したアモルファスシリコン膜102に対して熱処理を行うことにより、アモルファスシリコン膜102表面を凹凸形状にしてHSG膜103を形成し(図5(c))、エッチングによってBPSG膜101上に形成されたHSG膜103を除去する(図5(d))。
続いて、図5(e)に示すように、BPSG膜101をドライエッチングにより除去し、HSG膜103を完成する。
一般的には上記の方法に従ってHSG膜103を形成するが、BPSG膜101など下地となる膜の表面に有機物が存在すると所望のHSG膜103形成が出来ない。次に、HSG膜形成不良が発生するメカニズムについて説明する。
下地となる膜の表面に付着する有機物量が多いと、HSG膜形成不良によるメモリセルの容量低下が発生する。その原因としては、有機物が残留していることが挙げられる。具体的には、自然酸化物の除去工程であるIPA洗浄で完全に除去できなかった有機物や、IPA洗浄後HSG膜形成工程へ遷移するまでの時間、例えば75分間に付着した有機物が、チャンバ内を浮遊し、多結晶シリコン膜表面を覆ってしまう場合があるためである。
また、図6(a)は、HSG膜形成チャンバを示した図である。このチャンバは、ウェハ104を導入し膜を堆積する部分は石英管109で出来ており、この石英管109の両端に、ガスを導入する機構106とガスを排出する機構107を備えている。ここで、矢印はチャンバ内に導入されたガスの流れる向きを示している。また、下の枠内に示した図6(a1)は、チャンバ内に導入されたウェハ104の様子を拡大して示したものである。チャンバ内に導入されたウェハ104はウェハ保持部108で支えられ、ウェハ104は数枚が同時にチャンバ内に導入される。この状態でガスをチャンバ内に導入し、ウェハ上にHSG膜105を堆積する。ここで、HSG膜形成の際にウェハ104上に有機物等が残留していると、その部分についてはHSGが形成されにくくなるため、有機物をHSG膜105形成前に予め除去しておく必要がある。ここで、ウェハ104を2枚以上重ねた状態で処理すると、下部のウェハ104の方がHSG膜105形成不良の発生率が高くなる。図6(b)は、ウェハ104上に残留している有機物110を、片面除去した場合と両面除去した場合の様子を示した図である。図6(b)から、下部のウェハ104の方がHSG膜105形成不良の発生率が高くなる原因として、下側にあるウェハ104上に上側のウェハ104裏面に付着した有機物110が転写されることが考えられる。
ここで、HSG形成不良とメモリセルの容量低下の関係を説明すると、次の3つの理由が考えられる。
まず1つ目は、次のような理由による。HSG膜105堆積前の下地となる膜上に有機物110が付着していると、通常の洗浄方法では有機物110の除去を完全に行えないため、有機物110付着部分の下にある自然酸化膜(SiO2)等が残留することになる。この状態で上層配線を形成していくと、導電膜の間に自然酸化膜等が存在する構造が出来、電極と電極の間に絶縁膜がある擬似的なキャパシタンスが発生する。つまり不要なキャパシタンスが発生するために、本来のメモリセルとなる部分の容量が低下することになる。
次に2つ目は、次のような理由による。HSG膜105堆積前の下地となる膜上に有機物110が存在すると、その部分にはHSG膜105が形成されないために、HSG膜105の均一性が低下する。具体的には、HSG膜105が形成されている部分と、形成されない部分が発生する。その原因は、有機物110が存在する箇所ではSi原子の種がなく、Si原子が露出していない状態にあり、アモルファスSiの膜を形成する際に必要な種が殆ど存在しないことである。その結果、自然酸化膜と有機物110層の積層膜上に導電膜を堆積することとなり、不要なキャパシタンスが発生し、これがメモリセルの容量低下に繋がることとなる。
最後に3つ目は、次のような理由による。有機物がHSG膜105堆積前の下地となる膜上に付着しているということは、Cが膜表面に露出している、或いはドープドポリシリコン膜とアモルファスシリコンの界面にCが存在することを意味する。ここで、電子はCのところにより集まりやすく、Cが表面もしくは界面にある箇所に電子が溜まるため、膜堆積時には膜上に電子的なバラツキが生じる。その結果、HSG膜105は主にCVD法に従って堆積されるため、この電子的な影響が顕著に現れ、HSG膜105を均一に堆積することが困難となり、これがメモリセルの容量低下に繋がる。
そこで、ウェハの両面に付着した有機物を除去する必要がある。除去方法には大きく2つ、ウェット洗浄により除去する方法とドライ洗浄により除去する方法がある。
まず有機物をウェット洗浄により除去する方法としては、SPM(Sulfuric acid and hydrogen Peroxide Mixture)洗浄がある。しかし、シリコン膜表面に化学酸化膜を形成してしまうため、更にこの酸化膜を除去する工程が必要となる。ここで、酸化膜除去方法としてはDHF(Dilute Hydrofluoric acid)洗浄があるが、この方法を用いるとウェハ表面が疎水性になり、ウォーターマークが発生する可能性がある。このウォーターマーク発生を抑えるためにIPA(Isopropyl alcohole)洗浄した後乾燥させる工程を追加することも出来るが、洗浄工程が増える。つまり、SPM洗浄→DHF洗浄→IPA洗浄→乾燥という一連の洗浄工程が必要となり、製造工程全体に対して工程数を増加させてしまうことになる。
そこで、有機物をドライ洗浄により除去する方法が有効となる。具体的には、UV/O3洗浄が挙げられる。UV/O3洗浄とは、真空紫外光を試料表面に照射し、有機物の結合を断ち切ると同時に、真空紫外光が酸素に吸収され、オゾンを形成し、そのO3から活性酸素を発生させることにより、有機物を分解除去する方法である。ここで、活性酸素には強力な酸化力があるため、有機物は酸化され以下のような反応を行って、分解除去が進行する。
XY+O・⇒CO2
活性酸素が有機物と反応した結果、CO2・NO2が発生し、気体となって膜表面から除去される。しかし、活性酸素の強力な酸化力は、ウェハ表面の有機物を除去した後、ウェハ表面のシリコンを酸化させる働きも有しているため、照射時間や照射強度を適切に保つ必要がある。
以上2つの方法を比較すると、ウェット洗浄による有機物除去は、最終的にウォーターマーク発生の可能性があるため、ドライ洗浄による有機物除去の方が望ましい。このドライ洗浄による有機物除去方法として、先に述べたようにオゾンガスによる酸化反応を利用した方法や酸素雰囲気中に紫外線を照射して活性酸素を発生させ、その活性酸素の酸化作用を利用した方法などがある。
本発明では、図2(a)に示すような有機物除去装置を用いて、ウェハ9の両面に対してUV照射ユニット8を用いてUV照射することにより、ウォーターマークの発生を防ぎつつ、ウェハ9に付着した有機物を完全に除去することが出来る半導体装置の製造方法、及びその製造装置を提供する。また、真空紫外光の照射時間、照射強度等を調整することによって、有機物除去後のウェハ表面の再酸化を防ぐことが出来る。以下より本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態) 基板両面エキシマUV光照射による有機物除去
本実施形態の特徴は、HSG膜を堆積する前に、ウェハ両面にエキシマUV光を照射することにより、HSG膜の下地膜上の有機物を除去する点に特徴がある。以下、図1を参照しながら具体的に説明する。
まず、図1(a)に示すように、ウェハ1表面にドープドポリシリコン膜2を堆積する。具体的には、縦型減圧CVD炉において、モノシランガス(SiH4)とフォスフィンガス(PH3)の熱分解化学反応により、リンが添加されたポリシリコン膜をウェハ1表面に堆積する。
次に、図1(b)に示すように、ウェハ1の裏面に堆積されたポリシリコン膜2を除去し、ウェハ1表面を洗浄する。
その後、図1(c)に示すように、次の工程に行く前にドープドポリシリコン膜2上に自然酸化膜3と今までの工程で飛散していた有機物4が膜上に堆積される。
そこで、図1(d)に示すように、ウェハ1両面にエキシマUV光を照射し、HSG膜5の下地膜2上の有機物4を除去する。この工程が、本発明において大きな効果をもたらす工程であり、後程詳述する。
続いて、図1(e)に示すように、IPA洗浄により自然酸化膜3の除去を行う。
ここでIPA洗浄とは、詳しくはフッ酸(HF)による自然酸化膜3除去とIPA(isopropyl alcohole)を用いて洗浄後乾燥させる工程を一体化させた洗浄である。自然酸化膜3除去は、メモリセルの下部電極とHSG膜5との間に、絶縁膜となる自然酸化膜が形成されるのを防ぐために行う。IPAを用いて乾燥させるのは、自然酸化膜3が形成されないように乾燥時間を短くするためである。
最後に、図1(f)に示すようにCVD法を用いてHSG膜5を堆積する。ここで、HSG膜5の下地膜上に酸化膜3や残留有機物4がないため、HSG膜5は、膜剥がれ等が起こることなく均一な状態で堆積される。
次に、この発明の効果をもたらす工程である、有機物除去工程について具体的に説明する。
この工程では、図2(a)に示す有機物除去装置を用いる。この有機物除去装置は、ウェハ9を導入し有機物を除去する操作が行われる部分である石英管11を備え、この石英管11の両端には、ガスを導入する機構6とガスを排出する機構7を備えている。ここで、矢印はチャンバ内に導入されたガスの流れる向きを示している。また、ウェハ9が導入される石英管11の上下には光を照射する機構である、エキシマUVランプ8が複数個備えられ、ランプ8の石英管11に面した部分以外はカバー10で覆われている。ウェハ9は、ウェハ導入口13から石英管11内に導入される。ここでウェハ9は、ウェハ保持部12で支えられており、複数枚のウェハを同時に石英管11内に導入することも出来る。その後、ガスを排出する機構7を用いて、石英管11内を減圧状態にし、複数枚のウェハ9の両面に、石英管11の両側にあるエキシマUVランプ8よりエキシマUV光を照射する。
本発明では、ウェハ9は中でもキセノンガスが封入されたエキシマUVランプ8である誘電体バリア放電エキシマランプの放射紫外線(以下、エキシマUV光と呼ぶ)を用いたドライ洗浄により、有機物の除去を行う。具体的に本発明の有機物除去のメカニズムを説明する。
まずエキシマUV光の波長は、中心波長172nmで、半値幅は14nmである。175nmより短波長の光は直接大気中の酸素に吸収され、励起酸素原子を生成する。172nmの光はまた、185nmの光と同様にオゾン(O3)を生成し、原子状の酸素を生成する経路も有する。この2つの経路で、多くの励起酸素原子を生成することが出来る。ここで、172nmの光は185nmの光よりも光子エネルギーが強く、有機物の分子結合を容易に切断することが出来る。この切断された分子に非常に酸化力の強い励起酸素原子が反応して、CO2,H2Oのような気体を形成し、飛散除去が可能となる。
ただし、励起酸素原子は大変強い酸化力を有している為、有機物が除去された後もエキシマUV光をウェハ1に照射すると、ウェハ1表面に酸化膜が生成されてしまう。そこで、照射の際にパルス照射を用いると、生成した活性酸素の過剰な酸化力を抑制することが出来るため、より効果的である。ここで、パルス照射について図2(b)を参照しながら具体的に説明する。
図2(b)は、縦軸に、有機物を除去する操作が行われる部分である石英管11(以下チャンバ)内の圧力を、横軸に装置のレシピを示している。ここでパルス照射とは、置換・照射・排気を1サイクルとし、これを数サイクル繰り返す照射のことを言う。
最初に、チャンバ内の圧力は空気圧とほぼ等しい状態にあるので、図2(a)に示したガスを排出する機構7によりガスを排出して減圧状態にし、余分な不純物等を除去する。
次に、サイクル1について説明する。ここでは、まだチャンバ内にウェハを導入しない。
まず、図2(a)に示したガスを導入する機構6から少量の酸素及び窒素ガスをチャンバ内に導入し、チャンバ内の圧力が一定になるよう置換する(1)。ここで酸素ガスをチャンバ内に少量導入するのは、酸素ガスが、この後のUV照射による有機物分解工程において必要なO3の原料となるからである。
次に、短時間、例えば1サイクルの時間が12〜20秒であるならば、内2秒間のUV照射を行う(2)。この際に導入しておいた酸素ガスからO3が形成され活性酸素が発生し、チャンバ内に残留していた有機物と反応して分解させる。
その後、形成された有機物由来の不純物ガスを、図2(a)に示したガスを排出する機構7より排出する(3)。
以上のように、ウェハをチャンバ内に導入する前に、有機物除去のサイクル1を行うのは、チャンバ内に当初から付着している有機物を予め除去しておくためである。チャンバ内のクリーン度が高ければ、サイクル1は必ずしも行わなくてもよい。
次に、ウェハ9をウェハ導入口13からチャンバ内に導入し、有機物除去を行う。ウェハ9をチャンバ内に導入した際に、チャンバ内は再び空気圧とほぼ等しい状態に戻るので、図2(a)の機構7を用いて再びチャンバ内を減圧状態にする。
その後、サイクル2、サイクル3とチャンバ内に酸素ガスを置換(1)・ウェハに対してUV光を照射(2)・反応生成物等不純物排気(3)、を繰り返すことにより、ウェハに付着した有機物の除去を行う。図2(b)には、サイクルはサイクル2とサイクル3の2回分しか記載していないが、繰り返すサイクルの回数は有機物量等に応じて設定することが望ましい。
ここで、サイクル2やサイクル3における照射の工程、具体的にはパルスの照射時間について図面を参照しながら説明する。
パルスの照射時間には、図3(a)に示すように適したある一定の期間が存在する。図3(a)は、縦軸に膜厚、横軸に累積時間を表している。図3(a)より、照射時間が短いと膜厚は厚いままで有機物除去が充分行われないのに対して、UV照射時間が長くなるに従って、膜厚が薄くなり有機物が除去されていくことが分かる。しかし、ある一定の照射時間を超えると、逆に再び膜厚が厚くなっている。
同様に図3(b)は、横軸に1サイクル当たりの照射時間を、縦軸にウェハの膜厚を示した図であるが、この図3(b)においても照射時間が長くなると、ウェハの膜厚が厚くなっていくことが分かる。これは、ある一定時間を超えてUV照射を行うと、既に有機物は活性酸素と反応し殆どウェハ上から除去されたにもかかわらず、活性酸素がウェハ表面に供給されるため、ウェハ表面自体が酸化され、酸化膜が形成されるためである。
よって、パルスの照射時間を長くしすぎると、かえって不要な膜を増やすことになるため、パルス照射時間は短すぎても長すぎても所望の効果を得る事が出来ない。本実施形態では2秒間を最適として行ったが、当然この値に限られるものでなく、その都度最適な範囲を検証することが望ましい。
このように、適した時間のパルス照射が行われると、その間に活性酸素が生成され、ウェハ上の有機物が活性酸素と反応し分解除去される。
次に、サイクル2やサイクル3における排気の工程について説明する。チャンバ内のガスを排気し、チャンバ内圧力を下げることによって、有機物と活性酸素の反応により生成したガス、例えばCO2、NOX、H2O等と、反応に関与せずチャンバ内に残留している活性酸素が、チャンバ内から排出される。
図4は、UV照射前後のガス置換・ガス排気と膜厚の関係を示したグラフであり、照射のみを数回繰り返した方法と置換・照射・排気を1サイクルとした照射方法の比較結果を示している。図4より、チャンバ内のガス置換及び反応後のガス排気を行った方が、チャンバ内のガス置換及びガス排気を行わなかった場合に比べて、ウェハの膜厚が小さいことが分かる。ガス排気を行わないと有機物除去が的確に行われない、具体的には、酸化された有機物(炭酸ガス)が、再びエキシマUV光により分解され、残留炭素としてチャンバ内に残されてしまうからである。若しくは、ウェハ表面が活性酸素によって再酸化される場合があるからである。
よって、排気をある一定のサイクルで行うことにより、余分な活性酸素による再酸化を防ぎ、かつ有機物の除去を可能にすることが出来る。つまり、パルス照射時間とチャンバ内のガス排気時間を調整することにより、より効果的にウェハ上の有機物を除去することが出来る。
以上のように、サイクル2、サイクル3の繰り返しが終了した後、図2(b)に示すように再びチャンバ内にガスを少量導入し、ウェハ排出口14を開き、チャンバ内の圧力が空気圧に近い状態でウェハの排出を行い、有機物除去工程が終了する。
ここで、次の新しいウェハ処理に関して説明すると、サイクル1とサイクル2のどちらから始めるかは、処理環境のクリーン度、つまり配線パターンのルールに基づいて選択する。配線パターンが微細である程、有機物等のパーティクルに影響を受け、高いクリーン度が必要となるためである。サイクル1から始めると、チャンバ内の有機物除去工程から行うため、チャンバ自体からの有機物の影響を防ぐことが出来、より高いクリーン度を維持することが出来る。一方サイクル2から初めると、チャンバ内の有機物除去工程が省略できるため、ウェハの処理効率を上げることが出来る。
以上、本実施形態では、ウェハ両面にエキシマUV光を照射することにより、ウェハ上、具体的にはHSGの下地膜上の有機物を除去することが出来る。その結果、HSG形成不良が低減されるため、歩留まりの低下を防ぐことが出来る半導体装置の製造方法を提供することが出来る。
(第2の実施形態) 基板両面UV照射の装置
本発明のUV照射装置について説明する。
本装置は、図2(a)に示すように、ウェハ9を導入し有機物を除去する操作が行われる部分である石英管11を備え、この石英管11の両端には、ガスを導入する機構6とガスを排出する機構7を備えている。ここで、矢印はチャンバ内に導入されたガスの流れる向きを示している。また、ウェハ9が導入される石英管11の上下にはエキシマUVランプ8が複数個備えられ、ランプ8の石英管11に面した部分以外はカバー10で覆われている。このカバーは、照射されたUV光が不要な箇所にまで拡散しないようにするためのものである。またウェハ9を石英管11内に導入するウェハ導入口13と、それとは逆側にウェハを搬出するウェハ排出口14がある。さらにウェハ9は、ウェハ保持部12で支えられており、複数枚のウェハを同時に石英管11内に導入することが出来るとともに、ウェハ保持部12は上下方向へ移動することも出来る。その結果、より均一にウェハ上の有機物除去を行うことが出来る。
図2(b)に示したのは、UV照射シーケンスである。方法は第1の実施形態で説明したように、置換・照射・排気を1サイクルとした処理、つまりパルス照射を数サイクル繰り返し行う。
この際、有機物除去量の評価は、エキシマUV光照射前後の膜厚を比較することにより行う。ウェハ表面に有機物が堆積すると、膜厚測定結果が実際の膜厚よりも厚くなるため、UV照射によって減少した膜厚量を、除去された有機物量として近似的に認定することが出来るためである。
このように有機物の量を確認することによって、有機物付着量がウェハごとに異なっても、酸化力を調整しながら処理を数回繰り返し、ウェハ表面の再酸化を防止しながら有機物を除去することが出来る。
また、エキシマUV光照射時のチャンバ内酸素濃度は1〜15%、特に10%付近が最適である。チャンバ内酸素濃度が高いと、エキシマUV光が過剰の酸素に吸収され、ウェハ表面まで届かず酸化反応が促進されないからである。
更に、エキシマUV光照射時のチャンバ内圧力は、例えば1.0kPa付近が最適である。チャンバ内圧力が高いと、過剰に存在するチャンバ内分子にエキシマUV光が吸収され、ウェハ表面までエキシマ光が届かず、酸化反応が促進されにくくなるためである。
以上の条件を踏まえた本装置を稼動させることにより、ウェハ両面にエキシマUV光を照射し、ウェハ表面上の有機物を除去することが出来る。その結果、有機物汚染によるHSG膜形成不良が低減されるため、歩留まりの低下を防ぐことが出来ると共に、信頼性も向上させることが出来る半導体装置を提供することが出来る。
第1の実施形態の工程断面図 (a)本発明の装置の断面図、(b)本発明のパルス照射のレシピを示す図 (a)パルス照射による累積照射時間と膜厚の関係を示す図、(b)1サイクル当たりの照射時間と膜厚の関係を示す図 照射前後におけるガス置換・排気の有無と膜厚の関係を示す図 一般的なHSG膜形成の工程断面図 (a)本発明のHSG膜形成チャンバを示す図、(b)ウェハ裏面の有機物転写を示す図 従来方法によるHSG膜形成の工程図
符号の説明
1 ウェハ
2 ドープドポリシリコン膜
3 自然酸化膜
4 有機物
5 HSG膜
6 ガスを導入する機構
7 ガスを排出する機構
8 エキシマUVランプ
9 ウェハ
10 カバー
11 石英管
12 ウェハ保持部
13 ウェハ導入口
14 ウェハ排出口
100 基板
101 BPSG膜
102 アモルファスシリコン膜
103 HSG膜
104 ウェハ
105 HSG膜
106 ガスを導入する機構
107 ガスを排出する機構
108 ウェハ保持部
109 石英管
110 有機物

Claims (7)

  1. チャンバの端部に、ガス導入機構とガス排出機構とウェハ搬入口とウェハ搬出口を有し、
    前記ガス導入機構と前記ガス排出機構は前記チャンバの両端に対向するように配置されており、
    前記チャンバ内に、ウェハ保持部と光照射機構とを有し、
    前記光照射機構は、前記ウェハ保持部に対して上下から光を照射することを特徴とする、半導体装置の製造装置。
  2. 前記ウェハ保持部は上下に移動する機構を備えていることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造装置。
  3. 前記ウェハ保持部は、複数枚のウェハを同時に保持できることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造装置。
  4. 前記ガス導入機構から導入するガスは、酸素を含んでいることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造装置。
  5. 前記チャンバにおいて、前記ウェハ搬入口は前記ガス導入機構側に、前記ウェハ搬出口は前記ガス搬出機構側に設置されており、
    前記ウェハ搬入口は前記ウェハ搬出口に対向する位置にあることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造装置。
  6. 前記光照射機構は複数のUVランプで構成されていることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造装置。
  7. 前記光照射機構は、ウェハに面していない部分はカバーで覆われていることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造装置。
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