JP4228424B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、さらに詳しくは、高集積度半導体装置の多層配線構造の層間接続 (Interconnection)において、上層導電層の形成 (Metalization) 工程に入る前の、前処理工程に特徴を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ULSI(Ultra Large Scale Integrated Circuits) 等の半導体装置の高集積化が進展し、その設計デザインルールが微細化するとともに、多層配線構造が多用されつつある。多層配線構造においては、層間絶縁膜に形成された接続孔を介して、下層の導電層と上層導電層とが電気的に接続される。この接続孔も微細化の方向にあり、例えば最小デザインルールが0.18μmの半導体装置においては、接続孔の開口径は0.24μm程度である。層間絶縁膜の厚さそのものは、配線間容量や耐圧の関係から1.0μm程度あるので、接続孔のアスペクト比は4以上に達する。
【0003】
このような微細で高アスペクト比の接続孔により、低抵抗で信頼性の高い多層配線構造を実現するためには、接続孔の底部に露出した下層の導電層表面に不可避的に形成された、自然酸化膜や汚染物等(以下自然酸化膜等と略記する)を除去する前処理工程、すなわち清浄化工程が不可欠である。
【0004】
シリコン等の半導体基板の不純物拡散層を下層の導電層とする接続孔、すなわちコンタクトホール底部に露出する不純物拡散層表面の自然酸化膜等は、酸化シリコンを主体とし、エッチング残渣や吸着水分を含むものである。この自然酸化膜等の除去には、従来より希フッ酸水溶液によるウェット洗浄が主として用いられてきた。しかしながら、接続孔側壁の層間絶縁膜も等方的にエッチングされてオーバーハング形状となる結果、コンタクトプラグや上層配線の埋め込み性が悪化する問題があった。
また、微細な開口径で高アスペクト比の接続孔においては、接続孔内部にまで洗浄液が充分にゆき渡らない結果、接続孔底部の自然酸化膜除去効果が低下する問題もあった。
【0005】
ウェット洗浄に換わり、Ar+ イオンによる逆スパッタリングを用いたドライ洗浄が提案され、Al系金属等の下層配線を下層の導電層とするビア(Via) コンタクトホールの前処理には実用化されている。Ar+ イオンは電界等によりその方向性を制御できるので、微細で高アスペクト比の接続孔底部の自然酸化膜等の除去も容易である。しかしながら、ゲート電極から延在する下層配線表面の自然酸化膜除去においては、入射するAr+ イオンによる電荷の蓄積により、ゲート絶縁膜破壊をおこす懸念が指摘されている。
また下層の導電層が半導体基板に形成された薄い不純物拡散層の場合には、高イオンエネルギのAr+ イオンの入射によるダメージにより、ジャンクションリークを引き起こす可能性があった。
【0006】
そこで、本出願人はコンタクトホール内へ上層導電層を形成する際の前処理方法として、低基板バイアスかつ高密度プラズマを用いたソフトエッチング方法を、特開平6−260455号公報に開示した。この方法によれば、低エネルギのAr+ イオンを用いた低ダメージの清浄化が可能である。またこれにより懸念されるエッチングレートの低下は、プラズマ密度の向上により補うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、半導体装置の高集積度化がさらに進み、例えばゲート絶縁膜の厚さが10nm以下となり、不純物拡散層の厚さも同様に薄膜化しつつある現状においては、さらに低ダメージの清浄化方法が望まれる。また上層導電層としてAl系金属のスパッタリング形成以外に、タングステン等の高融点金属や、低抵抗の銅等の金属をCVD法や電界めっき法で形成する場合には、より厳しいクリーン度が要求される。
またこうした清浄化処理を施しても、被処理基板表面に強固に吸着した水分等は必ずしも充分には除去しきれず、また清浄化工程中に再付着する場合もあり、コンタクト界面での電気抵抗の上昇や経時変化を発生する要因となっていた。また上層導電層を形成する際にアウトガスを発生し、上層導電層中に不純物として混入して上層導電層の固有抵抗値を上昇する場合もあった。
【0008】
本発明は、上述した背景技術の問題点を解決することをその課題とする。
すなわち本発明は、サブクオータミクロンのデザインルールが適用される半導体装置においても、低抵抗で信頼性の高いコンタクトを形成することが可能で、しかも低ダメージな清浄化工程を用いた、半導体装置の製造方法を提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、上述の課題を達成するために提案するものである。すなわち、本発明の請求項1の半導体装置の製造方法は、被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、この導電層に臨む接続孔を開口する工程、この接続孔底部に露出した導電層表面を清浄化する工程、少なくとも前記接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、この清浄化工程は、被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、被処理基板を、減圧処理装置中で加熱するとともに、この被処理基板に希ガスイオンを照射し、導電層表面の自然酸化膜が除去されることより生成されるO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする。
【0010】
また本発明の請求項2の半導体装置の製造方法は、被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、この導電層に臨む接続孔を開口する工程、この接続孔底部に露出した導電層表面を清浄化する工程、少なくともこの接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、この清浄化工程は、被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、被処理基板を、減圧処理装置中で加熱した後、この被処理基板に希ガスイオンを照射し、導電層表面の自然酸化膜が除去されることより生成されるO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明の請求項3の半導体装置の製造方法は、被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、この導電層に臨む接続孔を開口する工程、この接続孔底部に露出した導電層表面を清浄化する工程、少なくともこの接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、この清浄化工程は、被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、この被処理基板を、減圧処理装置中で加熱するとともに、この被処理基板に希ガスイオンおよび水素活性種を照射し、導電層表面の自然酸化膜が除去されることより生成されるO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項4の半導体装置の製造方法は、被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、この導電層に臨む接続孔を開口する工程、この接続孔底部に露出した導電層表面を清浄化する工程、少なくともこの接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、この清浄化工程は、被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、この被処理基板を、減圧処理装置中で加熱した後、この被処理基板に希ガスイオンおよび水素活性種を照射し、導電層表面の自然酸化膜が除去されることより生成されるO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする。
【0013】
いずれの発明においても、加熱工程における被処理基板温度は、80℃以上700℃以下であることが望ましい。80℃未満では吸着水分等の除去効果が低下し、700℃を超えると不純物拡散層のプロファイルの劣化等の不都合が発生する。後述するように静電吸着チャックを用いる場合には、基板ステージ温度が200℃を超えると保持能力が低下する場合もみられるので、この場合には80℃以上200℃以下に被処理基板温度を制御することがさらに望ましい。
被処理基板温度の制御は、被処理基板を載置する基板ステージに、ヒータや熱媒体循環等の基板加熱手段および基板冷却手段を具備させ、さらに静電吸着チャック機構等の基板密着保持手段を具備させることにより、高精度に制御することができる。さらに、基板ステージと被処理基板裏面との熱伝導を良好に保つために、基板ステージ側から被処理基板裏面に向け、少量のHe等の熱伝導媒体を流出させることも好ましい。被処理基板温度を高精度に制御することにより、自然酸化膜のエッチングレートを高精度に制御することができ、オーバーエッチングによるダメージや、エッチング不足によるコンタクト不良等の回避が可能となる。
【0014】
またいずれの発明においても、スパッタエッチング工程に用いる希ガスとしては、従来より用いられているAr等でよいが、Xe,KrあるいはRnを採用することにより、より一層低ダメージのドライ前処理を施すことができる。
【0015】
またいずれの発明においても、スパッタエッチング工程においては、プラズマ密度が1×1010cm-3以上1×1014cm-3未満の高密度プラズマ発生源を有するプラズマ処理装置を用いるとともに、被処理基板に基板バイアスを印加し、この基板バイアス電位を、10V以上250V以下程度に設定して施すことが望ましい。
基板バイアス電位が10V未満では自然酸化膜等の除去効果が不足あるいは除去に長時間を要し、250Vを超えると被処理基板に与えるダメージが増大する。
【0016】
本発明で特に好適に採用されるプラズマ処理装置としては、ICP (Inductively Coupled Plasma) 処理装置、TCP (Transformer Coupled Plasma) 処理装置、ヘリコン波プラズマ処理装置あるいはECR (Electron Cyclotron Resonance) プラズマ処理装置等が例示される。これらの装置は、1×1011cm-3以上の高密度プラズマ発生源を有する。
また1×1010cm-3台のプラズマ密度が得られる装置としては、マグネトロン放電を利用した平行平板型プラズマ処理装置があげられる。
【0017】
プラズマ密度が1×1010cm-3未満であると、従来の平行平板型プラズマ処理装置の場合と同様に、エッチングレートの面でスループットが低下する。
またプラズマ密度は高い方が望ましいが、1×1014cm-3のプラズマ密度は、現状の高真空プラズマ処理装置においては、ほぼ限界値である。
ここで例示された高密度プラズマ発生源を有し、さらに基板バイアスを独立に設定できる基板バイアス電源を有するプラズマ処理装置が望ましい。
かかる高密度プラズマかつ低イオンエネルギにより希ガスイオンを照射することにより、スループットを確保したまま低ダメージの清浄化を施すことが可能となる。
【0018】
本発明での自然酸化膜等の除去工程においては、被処理基板に対して紫外光の照射を併用してもよい。紫外光源としては、エキシマレーザ光であることが望ましい。しかしながら、低圧水銀ランプあるいは高圧水銀ランプ等のランプ光源であってもよい。また、Nd:YAGレーザ等の長波長レーザを非線型光学素子で高調波とした紫外光等であってもよい。
【0019】
自然酸化膜等の除去工程後は、被処理基板を大気に曝すことなく、直ちに上層導電層を形成することが望ましい。このためには、同じプラズマ処理装置内でプラズマCVD等で上層導電層を形成してもよいし、被処理基板をスパッタリング装置等に真空搬送してスパッタリングにより上層導電層を形成してもよい。
【0020】
本発明の請求項1または請求項2の半導体装置の製造方法によれば、被処理基板を減圧雰囲気中で加熱することにより吸着水分が充分除去される。これに加えあるいはこの後に、高密度かつ低照射エネルギの希ガスイオン照射により、接続孔底部の自然酸化膜等は、被処理基板にダメージを与えることなく実用上充分なエッチングレートで除去される。
除去された自然酸化膜等は、O2 ,H2 O,CHx あるいはCOx 等の気体状反応生成物となってプラズマ処理装置内に放出される。これら反応生成物の大部分は真空ポンプによりプラズマ処理装置外へ排気されるが、一部はプラズマ処理装置内に残留し、被処理基板に再吸着したり被処理基板を再酸化する。このような場合においても、プラズマ処理装置の内壁を構成するシリコン系材料により反応生成物がゲッタリングすなわち捕獲され、被処理基板への再吸着や再酸化が防止される。
【0021】
シリコン系材料としては、単結晶、多結晶あるいは非晶質の各シリコンが例示される。これらシリコン系材料は、プラズマ処理装置の内壁や基板ステージ周辺に、シリコン板やシリコンブロックを固定しておく方法や、シラン系ガスのプラズマ放電により、プラズマ処理装置内壁に付着させてもよい。
これらシリコン系材料にゲッタリングされた反応生成物は、被処理基板のバッチ数を重ねると蓄積するので、定期的あるいは必要に応じてプラズマ処理室内壁をプラズマクリーニングすることが望ましい。クリーニング用のガスとしては、NF3 、SF6 、F2 、ClF3 等のインターハロゲンあるいはHF等、非堆積性のハロゲン系ガスが採用される。シリコン系材料としてシリコン板を採用する場合には、シリコン板をそっくり交換してもよい。
【0022】
希ガスとして、Arより質量の大きいXe、KrあるいはRnを用い、より低イオンエネルギのイオン照射を施すことにより、スループットを低下することなくダメージを一層低減できる。この理由は必ずしも明らかではないが、一つは質量が大きいために同じ基板バイアス条件であっても被処理基板への入射速度が小さく、したがって、入射イオンの運動エネルギが小さいことがあげられる。
【0023】
他の理由として、プラズマ発光のVUV(真空紫外)領域におけるスペクトル分布の差が考えられる。VUV領域の短波長プラズマ光はフォトンエネルギが大きく、被照射体にダメージを与える確率が高い。したがって、個々の希ガスのVUV領域の発光スペクトルが、なるべく長波長側にシフトしている方が被照射体に与えるダメージは少ない。
【0024】
希ガスのプラズマ発光のVUV領域(200nm以下)における主スペクトルラインの波長を、中性励起種および1価イオンによるものとに別け、強度順に〔表1〕に示す。〔表1〕は、D.R.Lide "CRC Habdbook of Chemistry and Physics" 75th. Edition (CRC Press, Boston, 1994-1995) のデータによった。
〔表1〕から明らかなように、ガスの中性励起種および1価イオンの最強発光波長は、XeおよびKrがいずれもArより長波長であり、被照射体に与えるダメージは少ないことがを理由づけている。
【0025】
【表1】
【0026】
つぎに本発明の請求項3または請求項4の半導体装置の製造方法によれば、被処理基板を減圧雰囲気中で加熱することにより吸着水分が充分除去される。これに加え、あるいはこの後に、高密度かつ低照射エネルギの希ガスイオンおよび水素活性種を照射することにより、接続孔底部の自然酸化膜は化学的還元反応をも利用することにより、被処理基板にダメージを与えることなく充分なエッチングレートでほぼ完全に除去される。生成する気体状反応生成物のゲッタリング作用については、請求項1あるいは請求項2の半導体装置の製造方法と同様である。
【0027】
このため、自然酸化膜の除去効果が充分であることに加え、再付着あるいは再酸化の虞がなく、上層導電層の形成工程においては被処理基板からのアウトガスが抑制され、水分等の不純物ガス発生による悪影響を受けることがない。したがって、純度が高く、経時変化の少ない上層導電層材料による低抵抗な層間接続構造を実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施の形態につき、図面を参照しながら説明する。
【0029】
まず、本発明の半導体装置の製造方法で使用したプラズマ処理装置の構成例を、図2〜図4を参照して説明する。
【0030】
図2はトライオード平行平板型プラズマ処理装置の概略断面図である。すなわち、プラズマ処理室16内には、被処理基板10を載置するとともに、一方の電極ともなる基板ステージ11と、対向電極13、およびこれら容量電極の中間位置に格子電極15が配置されている。基板ステージ11には、基板バイアス電位を与える基板バイアス電源12が、対向電極13にはプラズマ生成電源14がそれぞれ接続される一方、格子電極15は接地電位とされている。またプラズマ処理室16の内壁は、シリコン系材料24により構成されている。シリコン系材料24は、シランやジシラン等高次シランガスの放電解離により、プラズマ処理室16の内壁に付着させたものである。この方法によれば、ゲッタリングにより汚染されたシリコン系材料24は、フッ素系ガスによるプラズマ処理により、除去することができるので、汚染源となる虞はない。シリコン系材料24はシリコン微粒子のプラズマ溶射や、単結晶シリコン基板をタイル状に貼り付けて構成してもよい。なお図2ではガス導入手段、ガス排気手段、被処理基板10の搬入搬出手段等の装置細部は図示を省略する。また、後工程で被処理基板10を真空搬送し、連続的に上層導電層を成膜するスパッタリング装置等の成膜装置も図示していない。
【0031】
図2のプラズマ処理装置によれば、対向電極13と格子電極15間に109 cm-3台の、プラズマ17が生成されるとともに、プラズマ生成電源14の入力レベルとは独立してイオンの入射エネルギを制御することができる。すなわち、プラズマ17中のXe+ やKr+ 等の陽イオンは、格子電極15を通過し、基板バイアス電源12が形成する弱い基板バイアス電位により、被処理基板10に向けて入射し、その表面を清浄化する。生成した気体状反応生成物は、ガス排気手段により大部分が排気されるが、一部残留するものは、シリコン系材料24によりゲッタリングされ、被処理基板への再付着や再酸化を防止する。
なお、対向電極13の裏側や、プラズマ処理室16の周囲に磁石を配置し、プラズマ17中の電子のマグネトロン運動を用いたマグネトロン平行平板型プラズマ処理装置として構成すれば、1010cm-3台のプラズマ密度を得ることができる。
【0032】
図3は誘導結合型プラズマ(ICP)処理装置の概略断面図である。
すなわち、プラズマ処理室16内には、被処理基板10を載置した基板ステージ11が配設されている。この基板ステージ11には、基板バイアス電位を与える基板バイアス電源12が接続されている。プラズマ処理室16の周囲には、誘導結合コイル18が多重に巻回されており、ここにはICP電源19が接続されている。またプラズマ処理室16の内壁は、シリコン系材料24により構成されている。シリコン系材料24の形成方法や機能は図2のプラズマ処理装置と同じである。なお図3でもガス導入手段、ガス排気手段、被処理基板10の搬入搬出手段等の装置細部は図示を省略する。また、後工程で被処理基板10を真空搬送し、連続的に上層導電層を成膜するスパッタリング装置等の成膜装置も図示していない。
【0033】
図3のプラズマ処理装置によれば、誘導結合コイル18が形成する交番電界により、1011cm-3台以上の高密度のプラズマ17を生成することができる。プラズマ17中の大量のAr+ 等の陽イオンは、基板バイアス電源12が形成する弱い基板バイアス電位により、被処理基板10に向けて入射する。
【0034】
図2および図3のプラズマ処理装置の基板ステージ11の概略断面図を図4に示す。
被処理基板10を載置する基板ステージ11内には、ヒータ21およびエタノール等の冷媒を循環させる冷媒配管22が配設されており、不図示の温度センサおよび温度制御手段により、被処理基板10の温度を所望の温度に制御することができる。被処理基板10直下の基板ステージ11表面は、放射形状等の微細な溝が形成された石英等のセラミックスにより構成され、その下部には静電吸着電極20が埋め込まれている。また基板ステージ11の中心部を貫通して、Heガス等の熱伝導ガスを導入する熱伝導媒体導入孔23が形成されている。さらに、被処理基板10と接触する部分以外の基板ステージ11表面には、シリコン系材料24が形成されている。シリコン系材料24の形成方法や機能は前述したものと同様である。ただしシラン系ガスのプラズマ処理により形成する場合は、基板ステージ11にダミーの被処理基板をセッティングしておくことが望ましい。
【0035】
図4の基板ステージ11の構成により、被処理基板10は基板ステージ11表面に密着し、また熱伝導ガスによる熱伝導効果も加わって、被処理基板10の温度を高精度に制御することができる。また気体状反応生成物を発生源近傍で効率的にゲッタリングすることができる。
【0036】
図2および図3に例示したプラズマ処理装置によれば、被処理基板温度を80℃〜700℃の範囲内の所望の温度に制御するとともに、基板バイアス電位を10V〜250Vの範囲の比較的低電位に保ちつつ、被処理基板に対して希ガスイオンあるいは水素活性種を照射することができる。したがって、低ダメージ条件での自然酸化膜の除去は勿論のこと、吸着水分も充分に除去され、再汚染や再酸化の虞もなく、後工程での上層導電層において、低抵抗かつ高信頼性のコンタクトを形成することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳しく具体的な実施例により説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例により何ら限定を受けるものではない。
【0038】
〔実施例1〕
本実施例は、図2に示したトライオード型平行平板型プラズマ処理装置により、接続孔底部に露出した導電層表面の自然酸化膜をAr+ イオン照射により除去した例であり、この工程を図1を参照して説明する。
【0039】
本実施例で採用した被処理基板は、図1(a)に示すように、シリコン等の半導体基板1表面に形成された素子分離領域2、この素子分離領域2に囲まれた領域内に形成されたゲート電極3および不純物拡散層5、さらにこの不純物拡散層5に臨み、層間絶縁膜6に開口された接続孔7等を有するものである。また素子分離領域2上には下層配線4が形成され、この下層配線4に臨み、接続孔 (via)7が開口されている。
不純物拡散層5はMISトランジスタのソース・ドレイン領域であり、導電層を構成するものである。ゲート電極3から延在する下層配線4は、ゲート電極3と同種の導電材料、すなわち多結晶シリコンや高融点金属ポリサイドにより構成されており、これも導電層を構成する。
これら導電層、すなわち接続孔7底部に露出した不純物拡散層5や下層配線4の表面には、自然酸化膜等8が形成されている。図1(a)では、自然酸化膜等8は説明のため、実際より厚く表示されている。
【0040】
図1(a)に示す被処理基板を、図2に示したトライオード平行平板型プラズマ処理装置の基板ステージ11上にセッティングし、自然酸化膜等8の除去工程を施した。
〔自然酸化膜等の除去条件〕
Ar 30 sccm
圧力 1.0 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
プラズマ生成電力 600 W(2MHz)
基板バイアス電圧 200 V(13.56MHz)
時間 60 sec
【0041】
この自然酸化膜等除去工程では、図1(b)に示すように実線の矢印で示すAr+ イオンの照射により、接続孔7底部の自然酸化膜等8は気体状反応生成物(破線矢印25で示す)となって効果的にスパッタリング除去される。本実施例でのAr+ イオンの照射エネルギは比較的低エネルギであり、自然酸化膜8のスパッタリング除去速度も実用範囲内ではあるが比較的小さい。
【0042】
またこの自然酸化膜除去工程では、被処理基板を加熱しているので、吸着水分も同時に脱離する。したがって、後工程で上層導電層を成膜する前のキュアリング工程は必要でない。被処理基板温度が100℃に精密に制御されていることから、本自然酸化膜除去工程では被処理基板全面にわたり、あるいは異なる被処理基板間においても、均一な自然酸化膜除去および吸着水分除去が可能である。
清浄化により生成した気体状反応生成物25は、その大部分がプラズマ処理室から排気されるが、残留した一部気体状反応生成物25も、シリコン系材料でゲッタリングされ、被処理基板に再付着あるいは被処理基板を再酸化させることはない。
【0043】
この後、被処理基板をゲートバルブを介してスパッタリング装置内に真空搬送し、直ちに上層導電層9を形成する。本実施例では、上層導電層9として、120nmの厚さのバリア層9bと600nmの厚さのAl−0.5%Cuからなる配線層9aをスパッタリング成膜した。このうち、バリア層9bはTi/TiN/Tiの3層構造とし、それぞれの厚さを30/60/30nmとして形成した。上層導電層9を形成した状態を図1(c)に示す。このスパッタリング工程においては、被処理基板からのアウトガスが無いので、上層導電層9、特にバリア層9bの純度が向上するとともに、密着性にも優れた上層導電層9が形成される。
【0044】
この後、図示は省略するがレジストマスク形成と異方性エッチングにより、上層導電層9を所望の配線形状にパターニングする。また上層導電層9をコンタクトプラグとする場合には、全面エッチバック法、あるいは化学的機械研磨法により層間絶縁膜6上の上層導電層9を除去すればよい。
【0045】
以上、本実施例によればトライオード平行平板型プラズマ処理装置を用い、被処理基板加熱を併用しつつ比較的低エネルギのAr+ イオンを照射することにより、コンタクト部での接触抵抗が低減されるとともに、上層導電層自体の配線抵抗も低減することができる。また上層導電層の密着性が向上する等、信頼性の高い多層配線構造を得ることができる。
【0046】
なお、図1(b)に示す工程において、被処理基板加熱とAr+ イオン照射とを同時に施したが、まず被処理基板加熱を施し、吸着水分を脱離させてからAr+ イオン照射をおこなっても、同様の効果を収めることができる。
【0047】
〔実施例2〕
本実施例は、希ガスとしてArに換えてKrを採用した以外は前実施例1に準じたものである。したがって、自然酸化膜除去工程のみを説明し、重複する工程の説明を省略する。
【0048】
図1(a)に示す被処理基板を、図2に示したトライオード平行平板型プラズマ処理装置の基板ステージ11上にセッティングし、自然酸化膜8の除去工程を施した。
〔自然酸化膜等の除去条件〕
Kr 30 sccm
圧力 1.0 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
プラズマ生成電力 600 W(2MHz)
基板バイアス電圧 150 V(13.56MHz)
時間 60 sec
【0049】
この自然酸化膜等の除去工程では、図1(b)に示すように実線矢印で示すKr+ イオンの照射により、接続孔7底部の自然酸化膜等8は効果的にスパッタリング除去される。またKr+ イオンの照射により生成する気体状反応生成物25の一部はシリコン系材料にゲッタリングされ、被処理基板に再付着あるいは被処理基板を再酸化するとがない。本実施例でのKr+ イオンの照射エネルギは実施例1よりさらに低エネルギであるが、自然酸化膜8のスパッタリング除去速度はほぼ同等であった。
【0050】
本実施例によればトライオード平行平板型プラズマ処理装置を用い、被処理基板加熱を併用しつつ低エネルギのKr+ イオンを照射することにより、コンタクト部でのダメージおよび接触抵抗が低減されるとともに、上層導電層自体の配線抵抗も低減することができる。また上層導電層の密着性が向上する等、信頼性の高い多層配線構造を得ることができる。
【0051】
なお、図1(b)に示す工程において、被処理基板加熱とKr+ イオン照射とを同時に施したが、まず減圧雰囲気中での被処理基板加熱を施し、吸着水分を脱離させてからKr+ イオン照射をおこなっても、同様の効果をおさめることができる。
またKrに換えてXeやRnを採用しても、ほぼ同様の効果が得られた。
【0052】
〔実施例3〕
本実施例は、図3に示したICP処理装置を採用し、接続孔底部に露出した導電層表面の自然酸化膜を、Xeイオンおよび水素活性種の照射により除去した例であり、この工程を同じ図1を参照して説明する。
【0053】
本実施例で採用した被処理基板は、前実施例1で図1(a)を参照して説明したものと同様であるので重複する説明は省略する。
図1(a)に示す被処理基板を、図3に示したICP処理装置の基板ステージ11上にセッティングし、まず減圧雰囲気(真空)中での加熱工程を施した。
〔減圧雰囲気中での加熱工程〕
Xe 100 sccm
圧力 3 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
時間 120 sec
この加熱工程では被処理基板の吸着水分が脱離する。なおこの加熱工程ではXe以外の希ガスを用いてもよく、あるいはガスを導入せず単に真空引きするのみでもよい。
【0054】
つぎに水素活性種生成ガスとしてHFを採用し、自然酸化膜等8の除去工程を施した。
〔自然酸化膜等の除去条件〕
HF 5 sccm
Xe 25 sccm
圧力 0.7 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
ICP電源電力 1000 W(450kHz)
基板バイアス電圧 120 V(13.56MHz)
時間 60 sec
【0055】
この自然酸化膜除去工程では、図1(b)に示すように、実線矢印で示すXe+ イオンおよびH+ イオン、H* ラジカル等の水素活性種の照射により、接続孔7底部の自然酸化膜等8は、化学的還元反応および物理的スパッタリング効果により、極めて効果的に除去される。本実施例でのXe+ イオンの照射エネルギは比較的低エネルギであり、被処理基板に与えるダメージは少ない。
またXe+ イオンおよび水素活性種の照射により生成した気体状反応生成物25は、その大部分がプラズマ処理室から排気されるが、残留した一部気体状反応生成物25も、シリコン系材料でゲッタリングされ、被処理基板に再付着あるいは被処理基板を再酸化させることはない。
【0056】
またこの自然酸化膜除去工程では、予め被処理基板を加熱しているので、吸着水分はすでに脱離している。したがって、後工程で上層導電層を成膜する前のキュアリング工程は必要でない。被処理基板温度が100℃に精密に制御されていることから、本加熱工程および自然酸化膜除去工程では被処理基板全面にわたり、あるいは異なる被処理基板間においても、均一な自然酸化膜除去および吸着水分除去が可能である。
清浄な不純物拡散層5表面、すなわちシリコン表面が露出すると、最表面のシリコン原子のダングリングボンドはF原子によりターミネイトされ、化学的に活性な状態となる。
【0057】
この後、被処理基板をゲートバルブを介してスパッタリング装置内に真空搬送し、直ちに上層導電層9を形成する。本実施例では、上層導電層9として120nmの厚さのバリア層9bと、600nmの厚さのWからなる配線層9aをスパッタリング成膜した。このうち、バリア層9bはTi/TiN/Tiの3層構造とし、それぞれの厚さを30/60/30nmとして形成した。上層導電層9を形成した状態を図1(c)に示す。このスパッタリング工程においては、被処理基板からのアウトガスが無いので、上層導電層9、特にバリア層9bの純度が向上するとともに、密着性にも優れた上層導電層9が形成される。
【0058】
この後、図示は省略するがレジストマスク形成と異方性エッチングにより上層導電層9を所望の配線形状にパターニングする。また上層導電層9をコンタクトプラグとする場合には、全面エッチバック法、あるいは化学的機械研磨法により層間絶縁膜6上の上層導電層9を除去すればよい。
【0059】
以上、本実施例によればICP処理装置を用い、減圧雰囲気中での被処理基板加熱を施した後、低エネルギのXe+ イオンおよび水素活性種を照射することにより、物理的スパッタリングに加えて還元反応も併用できるので、コンタクト部の清浄度は一層高まり、その接触抵抗が低減されるとともに、上層導電層自体の配線抵抗も低減することができる。また上層導電層の密着性が向上する等、信頼性の高い多層配線構造を得ることができる。
【0060】
なお、本実施例においては、減圧雰囲気中での被処理基板加熱後、Xe+ イオンと水素活性種とを照射したが、これらを同時におこなっても、同様の効果をおさめることができる。
【0061】
〔実施例4〕
本実施例は、減圧雰囲気中での加熱工程、および自然酸化膜の状態工程においてH2 に添加したXeをKrに変更した以外は、前実施例3に準じたものである。したがって、これらの工程のみを説明し、重複する説明はここでも省略する。
【0062】
図1(a)に示す被処理基板を、図3に示したICP処理装置の基板ステージ11上にセッティングし、まず減圧雰囲気(真空)中での加熱工程を施した。
〔減圧雰囲気中での加熱工程〕
Kr 100 sccm
圧力 3 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
時間 120 sec
この加熱工程では被処理基板の吸着水分が脱離する。なおこの加熱工程ではKr以外の希ガスを用いてもよく、あるいはガスを導入せず単に真空引きするのみでもよい。
【0063】
つぎに水素活性種生成ガスとしてH2 を採用し、これにKrを添加して、自然酸化膜8の除去工程を施した。
〔自然酸化膜除去条件〕
H2 5 sccm
Kr 25 sccm
圧力 0.7 Pa
基板ステージ温度 100 ℃
ICP電源電力 1000 W(450kHz)
基板バイアス電圧 80 V(13.56MHz)
時間 60 sec
【0064】
この自然酸化膜除去工程では、図1(b)に示すように、実線矢印で示すKr+ イオン、およびH+ イオンあるいはH* ラジカル等の水素活性種の照射により、接続孔7底部の自然酸化膜等8は、化学的還元反応および物理的スパッタリング効果により、気体状反応生成物25となって極めて効果的に除去される。この気体状反応生成物25は、その大部分がプラズマ処理室から排気されるが、残留した一部気体状反応生成物25も、シリコン系材料でゲッタリングされ、被処理基板に再付着あるいは被処理基板を再酸化させることはない。
本実施例でのKr+ イオンの照射エネルギは極めて低エネルギであり、被処理基板に与えるダメージは少ない。
【0065】
本実施例によればICP処理装置を用い、減圧雰囲気中での被処理基板加熱を施した後、低エネルギのKr+ イオンおよび水素活性種を照射することにより、コンタクト部は低ダメージでありながらその清浄度は一層高まり、接触抵抗が低減されるとともに、上層導電層自体の配線抵抗も低減することができる。また上層導電層の密着性が向上する等、信頼性の高い多層配線構造を得ることができる。
【0066】
なお、本実施例においては、減圧雰囲気中での被処理基板加熱後、Kr+ イオンと水素活性種とを照射したが、これらを同時におこなっても、同様の効果をおさめることができる。
【0067】
以上、本発明を4例の実施例により詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
例えば、プラズマ処理装置としてトライオード平行平板型装置やICP装置の他に、ECRプラズマ処理装置やヘリコン波プラズマ処理装置等を採用することができる。低イオンエネルギでのソフトエッチングが可能という観点からは、イオン密度が1×1011cm-3以上の高密度プラズマ処理装置が好ましく使用される。
【0069】
また被処理基板上の導電層として、シリコン基板に形成された不純物拡散層やゲート電極・配線の他に、薄膜トランジスタの半導体膜等であってもよい。また半導体基板として、シリコンの他に、SiGeやGe、あるいはGaAs等の化合物半導体であってもよい。
その他、被処理基板の構成等、適宜変更可能であることは言う迄もない。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の半導体装置の製造方法によれば、下地となる導電層にダメージを与えることなく、自然酸化膜、接続孔エッチング時のエッチング反応生成物あるいは吸着水分等を除去することができる。また除去された気体状反応生成物が、被処理基板に再付着したり、被処理基板を再酸化することも防止される。このため後工程で形成する上層導電層中の不純物を低減し、その密着性を高めることができる。
したがって、微細な開口径で高アスペクト比の接続孔による層間接続構造を、低抵抗かつ信頼性の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の工程を説明する概略断面図である。
【図2】実施の形態例で用いたトライオード平行平板型プラズマ処理装置を示す概略断面図である。
【図3】他の実施の形態例で用いた誘導結合型プラズマ処理装置を示す概略断面図である。
【図4】実施例で用いたプラズマ処理装置の基板ステージを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…素子分離領域、3…ゲート電極、4…下層配線、5…不純物拡散層、6…層間絶縁膜、7…接続孔、8…自然酸化膜等、9…上層導電層、9a…配線層、9b…バリア層
10…被処理基板、11…基板ステージ、12…基板バイアス電源、13…対向電極、14…プラズマ生成電源、15…格子電極、16…プラズマ処理室、117…プラズマ、18…誘導結合コイル、19…ICP電源、20…静電吸着電極、21…ヒータ、22…冷媒配管、23…熱伝導媒体導入孔、24…シリコン系材料、25…気体状反応生成物
Claims (7)
- 被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、前記導電層に臨む接続孔を開口する工程、
前記接続孔底部に露出した前記導電層表面を清浄化する工程、
少なくとも前記接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、
前記清浄化工程は、前記被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、前記被処理基板を、減圧処理装置中で加熱するとともに、該被処理基板に希ガスイオンを照射し、前記希ガスイオンの照射により前記導電層表面の自然酸化膜が除去されることにより生成されたO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、前記単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、前記導電層に臨む接続孔を開口する工程、
前記接続孔底部に露出した前記導電層表面を清浄化する工程、
少なくとも前記接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、
前記清浄化工程は、前記被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、前記被処理基板を、減圧処理装置中で加熱した後、該被処理基板に希ガスイオンを照射し、前記希ガスイオンの照射により前記導電層表面の自然酸化膜が除去されることにより生成されたO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、前記単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、前記導電層に臨む接続孔を開口する工程、
前記接続孔底部に露出した前記導電層表面を清浄化する工程、
少なくとも前記接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、
前記清浄化工程は、前記被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、前記被処理基板を、減圧処理装置中で加熱するとともに、該被処理基板に希ガスイオンおよび水素活性種を照射し、前記希ガスイオンおよび水素活性種の照射により前記導電層表面の自然酸化膜が除去されることにより生成されたO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、前記単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 被処理基板上の導電層上に形成された層間絶縁膜に、前記導電層に臨む接続孔を開口する工程、
前記接続孔底部に露出した前記導電層表面を清浄化する工程、
少なくとも前記接続孔内に、上層導電層を形成する工程を具備する半導体装置の製造方法であって、
前記清浄化工程は、前記被処理基板を、内壁が単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンで構成されたプラズマ処理装置内に搬入し、前記被処理基板を、減圧処理装置中で加熱した後、該被処理基板に希ガスイオンおよび水素活性種を照射し、前記希ガスイオンおよび水素活性種を照射により前記導電層表面の自然酸化膜が除去されることより生成されるO 2 ,H 2 ,O,CH x あるいはCO x から成る気体状反応生成物の少なくとも一部を、前記単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は非晶質シリコンによりゲッタリングしつつスパッタエッチングする工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記した加熱工程における被処理基板温度は、80℃以上700℃以下であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記希ガスは、Xe,KrおよびRnのうちの少なくともいずれか一種であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記希ガスイオンの照射工程は、プラズマ密度が1×1010cm-3以上1×1014cm-3未満の高密度プラズマ発生源を用いるとともに、前記被処理基板に基板バイアスを印加し、この基板バイアス電位を、10V以上250V以下程度に設定して施すことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
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