JP2005209736A - 半導体素子とその製造方法 - Google Patents

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【課題】 柔軟性が高くかつキャリア移動度の高い半導体層を有した高周波数動作が可能なトランジスタを、低コスト化・量産化を可能として提供する。
【解決手段】 カーボンナノチューブとイオン性液体から成るゲル状組成物を作製し、これを、基材に印刷または塗布し、トランジスタ用半導体層として用いる。カーボンナノチューブは、直径1nm、長さ約1μm程度である。イオン性液体は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレートである。カーボンナノチューブ1mgを、イオン性液体1000mg中に混合して分散し、前記ゲル状組成物を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トランジスタなどの半導体素子と、その製造方法に関する。
近年、有機高分子や有機低分子から成る有機半導体材料をチャネル領域に用いた有機トランジスタが活発に研究されている。これは有機EL(Electro Luminescent Display)を代表とするディスプレイの薄型が進む現在において、より軽量で柔軟で可撓性のあるフレキシブルディスプレイや電子ペーパが近い将来に必要になると考えられているからである。ディスプレイのフレキシブル化が進めば、表示部分のみでなく駆動回路部分のフレキシブル化も必要となる。現在駆動回路の心臓部とも言える薄膜トランジスタ(Thin Film
Transistor、略称TFT)にはシリコン系の無機材料が使われているが、折り曲げるとTFTのチャネル領域、つまり半導体層にクラックが生じてしまうため、フレキシブルなデバイスを作製するには適さない。そこでフレキシビリティが高く軽量な有機半導体材料を用いた有機トランジスタへの期待が高まっている。
たとえば、特許文献1〜5は、有機高分子や有機低分子から成る有機半導体材料を用いて作製する有機トランジスタを開示する。特許文献1は、電子授与性アクセプタ分子または電子供与性ドナー分子をドーパントとして、縮合多環芳香族化合物薄膜、たとえばペンタセン薄膜に導入した有機薄膜トランジスタを開示する。特許文献2は、有機発光ダイオードLED素子に電流を供給する非線型素子が、金属層を2つの有機層で挟持した構造を有する有機電子デバイスを開示する。特許文献3は、有機半導体材料中にアクセプタ性またはドナー性の導入分子を拡散させ、電荷移動錯体を生成した有機トランジスタを開示する。特許文献4は、共役多重結合を有する有機分子の層を含む能動チャネルを有する有機トランジスタを開示する。特許文献5は、有機半導体材料を有する電荷注入型有機トランジスタデバイスを開示する。
現状の無機TFTを有機TFTに取り替えることには製造上のメリットもある。これは塗布可能な有機高分子材料を用いれば、ソース、ドレイン、ゲートといった各電極や半導体層、絶縁層といったトランジスタの各主要構造を、印刷または塗布工程で作製することができるためである。現状の無機TFT作製工程では、真空中での蒸着や、フォトリソグラフィによるパターニング、さらにエッチングなどといった複雑な工程を数多くこなす必要性があり、プロセス上のコストが大きくかかってしまう。これらが全て常温・常圧下で印刷または塗布工程によって行うことができ、かつラインとして連続的に流すことができれば、大幅なコストダウンが期待される。このようなことから、たとえば非特許文献1は、有機高分子材料を用いてインクジェット法とスピンコート法によりソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、半導体層、および絶縁層を形成することで、有機トランジスタが作製できることを実証している。
これらの前述の従来技術の有機トランジスタにおける有機半導体層のキャリア移動度は、現状最も移動度が大きいとされるペンタセンの単結晶であっても1cm/V・sec程度であり、せいぜいアモルファスシリコン程度の移動度しか達成されていない。したがって、ポリシリコンやシリコン結晶の移動度には遠く及ばず、フレキシブルディスプレイや電子ペーパ等の駆動回路部分に有機トランジスタ用いても、現状では動作周波数が足りなく、充分な性能を発揮することは困難である。
特開平5−55568号公報 特開2002−208486号公報 特開2002−204012号公報 特開2003−31816号公報 特開2003−101104号公報 T. Kawase et al. Tech Digest of IEDM ,「All-Polymer Thin Film Transistors Fabricated by High-Resolution Ink-jet Printing」pp.25.5.1〜25.5.4 623 (2000)(c)2000 IEEE
フレキシブルディスプレイや電子ペーパのようなフレキシブルデバイスを作製する場合、この欠点は駆動回路部分、特にアドレッシングをする制御回路部分の高速動作の妨げとなり、充分な画像表示性能を発揮することが難しい。具体的には、表示装置などの制御回路部分に必要なトランジスタ動作周波数は数10MHz程度であるが、現状の有機トランジスタの最高動作周波数は数10kHz程度であり、これに遠く及ばなく、スムーズな画像表示が困難であるといった問題がある。
本発明の目的は、可撓性を有しかつキャリア移動度の高い半導体層を有する半導体素子とその製造方法を提供することである。
本発明は、少なくともカーボンナノチューブとイオン性液体とを含むゲル状組成物を半導体層として用いることを特徴とする半導体素子である。
また本発明は、前記半導体層を、可撓性を有する基材上に形成したことを特徴とする。
また本発明は、カーボンナノチューブとイオン性液体とを含むゲル状組成物を、半導体層として、可撓性基材上に印刷または塗布することを特徴とする半導体素子の製造方法である。
本発明に従えば、カーボンナノチューブの有する高電子速度、高電流密度という優れた材料特性により、たとえば100cm/V・secを超える高移動度の半導体層の実現と、それによるたとえば数10MHzを超える高周波数でのトランジスタなどの半導体素子の動作が可能となる。また、カーボンナノチューブ自体、柔軟性が高く、引張強度がたとえば数10GPaであって、強い細い糸状の材料であるため、フレキシブルデバイスに最適な柔軟性の高い半導体層を形成することが可能である。
カーボンナノチューブをイオン性液体と混合することにより、ゲル状となって存在するため、任意の形状に半導体層を作製することが可能である。またハンドリング性が良好なため、連続ライン生産による大量生産化が容易となる。
前記半導体層を、前記ゲル状組成物のハンドリング性を利用して、基材への塗布または印刷によって作製することができる。このように半導体層の形成に塗布または印刷工程を用いることで、従来技術におけるトランジスタ作製時に用いられる大型な製膜装置や真空装置が必要なくなり、装置コストが抑えられる。しかも常温・常圧下での連続ライン生産を実現することができるため、デバイスの大量生産化・低コスト化が可能となる。
カーボンナノチューブゲルの半導体層の形成方法は、カーボンナノチューブゲルのハンドリング性を利用して通常の印刷方法、たとえばスクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、孔版印刷等やインクジェット法、スピンコート法等のような印刷又は塗布プロセスによって容易に形成することができる。
本発明において、電気絶縁性基材、たとえば可撓性を有するフィルム状またはシート状のフレキシブル基板を用いることが可能となり、その上に形成する半導体層として印刷又は塗布工程によって作製したカーボンナノチューブを含むゲル状組成物を用いることで、高い柔軟性を有し高周波数動作が可能なトランジスタを常温・常圧下の連続ライン工程で作製することができる。これによって高性能なフレキシブルトランジスタの低コストな提供が可能となる。
電気絶縁性基材の材料、および後述の電界効果トランジスタ(略称FET)などのための絶縁膜の材料は、特に限定するものはないが、フレキシブル基板材料としてファンクショナルノルボルネン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、オレフィン系樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。また、これらの樹脂同士もしくはそれ以外も加えたコポリマーでもよい。また、前記基材として、シリコン基板表面を熱酸化して得られる熱酸化シリコン薄膜、又はチッ化シリコンなどの無機材料を製膜装置によって作製する無機薄膜等や有機材料と無機材料との混合材料や有機−無機コンポジット材料を用いることも可能である。
前記基材または絶縁膜にラビング処理等の加工を施しても良いし、2層以上積層してもよい。これによりカーボンナノチューブが配向しさらに高い電子移動度が得られる。
電極材料は特に限定するものはないが、金、アルミ、銅等の金属材料でもよいし、GaAsなどの高い電気伝導度を有する半導体材料も用いることは可能である。特性向上のために2層以上積層してもよい。
また本発明は、イオン性液体は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレート(1−Butyl−3−methylimidazolium tetrafluo-roborate)であることを特徴とする。
また本発明は、カーボンナノチューブは、ゲル状組成物の0.01〜10.0重量%であることを特徴とする。
また本発明は、前記半導体は、厚み10〜200nmであることを特徴とする半導体素子である。
本発明に従えば、カーボンナノチューブは、半導体層を構成するゲル状組成物の0.01〜10.0重量%である。0.01重量%未満では、ゲル状組成物の半導体特性、特に電気伝導度が不充分となる。10.0重量%を超えると、カーボンナノチューブがイオン性液体に均一に分散せず、凝集し、その結果、ゲル状が達成されない。
イオン性液体は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレートであってもよいが、そのほかの種類であってもよく、ドーパントとして導入する電子授与性アクセプタ分子または電子供与性ドナー分子を選択することができる。
本発明において用いられるイオン性液体は、特に限定するものはなく、従来知られた各種のイオン性液体を使用することができるが、常温または可及的に常温に近い温度において液体を呈し、安定なものが好ましい。また、下記の一般式(I)〜(IV)で表されるカチオンと陰イオン(X−)よりなるイオン性液体が特に好ましい。
Figure 2005209736
[NR4−X …(III)
[PR4−X …(IV)
上記の式(I)〜(IV)において、Rは炭素数10以下のアルキル基またはエーテル結合を含み、炭素と酸素の合計数が10以下のアルキル基を表す。式(I)においてR1は炭素数1〜4のアルキル基または水素原子を表し、炭素数1のメチル基がより好ましい。また式(I)において、RとR1は同一ではないことが好ましい。式(III)および(IV)において、Xは1〜4の整数である。
陰イオン(X−)としては、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ビス(トリフロロメチルスルホニル)イミド酸、過塩素酸、トリス(トリフロロメチルスルホニル)炭素酸、トリフロロメタンスルホン酸、ジシアンアミド、トリフロロ酢酸、有機カルボン酸、またはハロゲンイオンより選ばれた少なくとも1種である。これらは1種類のみ用いてもよいし、複数のイオン性液体を用いてもよい。
ゲル状組成物から成る半導体層の厚みは、10nm以上であることによって、トランジスタなどの半導体素子の前述の高性能を達成することができ、生産性の観点から、200nm以下が好ましい。
本発明のカーボンナノチューブを用いる半導体素子によれば、カーボンナノチューブを含むゲル組成物を、たとえば印刷または塗布といった簡便な方法で、高移動度でかつ柔軟性の高い半導体層を有した高周波数で動作可能なトランジスタなどの半導体素子を作製することができる。半導体層をゲル状のまま用いることにより、柔軟性が得られ、外力や変形によるクラックの発生などの悪影響を小さくできる。さらにフレキシブルな基材を用いることにより、変形可能なトランジスタなどの半導体素子を得ることができ、たとえば多数のトランジスタなどの本件半導体素子が形成されたフィルムを、電子機器のハウジングなどの支持体の曲面に、貼り付けて使用することも可能となる。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを巻いたような構造をしており、π電子軌道を持ったシートが細かい間隔(たとえば直径1nm程度)で巻かれているので、π電子軌道の重なりは大きくなって、電子の移動は、し易くなる。カーボンナノチューブを含むゲルにおいて、その電子移動は、カーボンナノチューブ間のわずかなホッピング伝導と、カーボンナノチューブ内での早い電子移動で規定されるため、その高い速度で電子が移動することにより、高周波での動作が可能となる。
また半導体層を、印刷または塗布といった簡便な方法で形成できるので、製造の低コスト化が可能となる。したがって高速動作と大量生産化・低コスト化の両立が可能となり、フレキシブルディスプレイや電子ペーパなどの高周波数を必要とするフレキシブルデバイスを低コストに提供することができるようになる。
図1は、本発明の実施の一形態のいわゆるボトムゲート型の横型トランジスタ11を示す断面図である。まず、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの基板1上に、金を蒸着してゲート電極2を作製する。
次に前記電極2と基板1の電極2によって覆われていない領域上に、ポリイミド樹脂から成る絶縁層3を、スピンコートによって形成する。ポリイミド樹脂の前駆体をスピンコートにより基板1上に形成した後、直ちに乾燥・イミド化処理を施す。
次に作製した絶縁層3上に、金を蒸着にすることによって、ソース電極4とドレイン電極5とを作製する。これらの電極4,5上と、これらの電極4,5が形成されていない絶縁性3の露出した領域上に、インクジェット法によってカーボンナノチューブを含むゲル状組成物から成る半導体層6を形成する。
カーボンナノチューブを含むゲル状組成物は、イオン性液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレート1000mg中に、直径1nm、長さ約1μm程度のシングルウォールカーボンナノチューブの粉末1mgを、乳鉢でかき混ぜることで作製する。このようにしてボトムゲート型のカーボンナノチューブゲル横型トランジスタである電界効果トランジスタが作製される。半導体層6を設ける前に、絶縁膜3はラビング処理され、こうしてラビング処理された絶縁膜3の上に、前述の電極4,5およびゲル状組成物から成る半導体層6が形成されることが好ましい。各電極2,4,5の厚みは、たとえば20nmであり、絶縁膜3の厚みは、たとえば1〜100nmであってもよく、好ましくは30nmであってもよい。半導体層6の厚みは、10〜200nmであり、好ましくは20〜100nmである。
図2は、図1に示される半導体層6の本件発明者の実験による特性を示すグラフである。本件発明者は、イオン性液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレート1000mg中に直径1nm、長さ約1μm程度のシングルウォールカーボンナノチューブの粉末1mgを乳鉢でかき混ぜることで分散させたゲル状組成物を前述のように作製し、その電気抵抗の温度依存性を測定した。この測定結果は、図2に示される。この図2に示されるようにカーボンナノチューブを含むゲル状組成物は、温度の低下に伴って、電気抵抗が低下する電気的特性である半導体の挙動を示すことが発見された。
この実験における電気抵抗の測定は、基板上に金から成る端子が予め形成されたガラス基板を用い、その端子が形成されたガラス基板の上にカーボンナノチューブを含むゲル状組成物を塗布して評価サンプルを作製した。電気抵抗の測定は4端子法で行った。液体ヘリウムのガス雰囲気中に密閉することで前記サンプルを冷却しながら測定した。前記カーボンナノチューブを含むゲル状組成物を半導体層として用いたボトムゲート型の横型トランジスタを、図1に関連して前述したように作製し、電流−電圧特性を評価したところ、on/offの各状態における電気抵抗の高い比を有するトランジスタとしてカーボンナノチューブを含むゲル状組成物から成る半導体層6が動作することを見出した。
図3は、本発明の実施の他の形態のいわゆるトップアンドゲート型の横型トランジスタ12の断面図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。まず、PETフィルムの基板1上に、金を蒸着によりパターニングして、ソース電極4と、ドレイン電極5とを形成する。次にこれら電極4,5上と、基板1の電極4,5が形成されておらず露出した領域上に、インクジェット法等の塗布工程によって前述の実施の形態と同様に、カーボンナノチューブを含むゲル状組成物を半導体層6として形成する。さらにその上にスピンコート法などの塗布工程によって、ポリイミド薄膜を塗布し、直ちに乾燥・イミド化することで、ポリイミド樹脂から成る絶縁層3を形成する。最後にポリイミド絶縁層の上にゲート電極2として金を蒸着することでトップゲート型のトランジスタを完成する。図3に示される実施の形態におけるそのほかの構成は、前述の実施の形態と同様である。
図4は、本発明の実施のさらに他の形態のいわゆるSIT(Static Induction
Transistor、静電誘導トランジスタ)型の縦型トランジスタ13を示す断面図である。この図4に示される実施の形態は、前述の図1〜図3に示される実施の各形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。まず、PETフィルムの基板1上に、金を蒸着しソースまたはドレインの一方の電極4を形成する。この電極4の上に、インクジェット法等により前述の実施の形態と同様にカーボンナノチューブを含むゲル状組成物を塗布する。その上に金を蒸着してゲート電極2として挿入する。そのゲート電極2の上に再びインクジェット法等によりカーボンナノチューブを含むゲル状組成物を塗布し、半導体層6とする。こうしてゲート電極2は、半導体層6内に埋設される。さらに、その半導体層6の上に、金を蒸着積層することで、ソースまたはドレインの他方の電極5を形成する。こうして縦型トランジスタを完成する。電極4,5は同一形状を有し、これらの電極4,5間に半導体層6がサンドイッチされ、半導体層6内に複数(たとえばこの実施の形態では4)のゲート電極2が埋設される。
図5は、本発明の実施のさらに他の形態のいわゆるトップアンドボトム型トランジスタ14の断面図である。この実施の形態は、前述の実施の各形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。PETフィルムの基板1上に、金を蒸着によりソース電極4を形成し、インクジェット法等の塗布工程によって、前述の実施の各形態と同様にカーボンナノチューブを含むゲル状組成物から成る半導体層6を塗布する。その後、金を蒸着して、ドレイン電極5とする。その上にスピンコート法により、ポリイミド樹脂から成る絶縁層3を形成し、さらに金を蒸着してゲート電極2とする。ここで、ソース電極4とドレイン電極5とは、上下の位置が置き換わってもよい。上述の実施の各形態で用いる基板1の材料、絶縁層3の材料、電極2,4,5の材料は、前述した各材料から、適宜選択して用いることができる。
上述の実施の各形態は、電界効果トランジスタ11〜14であるが、本発明の実施のさらに他の形態では、イオン性液体のドーパントの働きを果たすイオンの種類を変化することによって、p型半導体層およびn型半導体層をそれぞれ形成し、たとえばpnp導電形式またはnpn導電形式のバイポーラ型トランジスタを実現することもまた、可能である。本発明によれば、トランジスタだけでなく、そのほかの種類の半導体素子を実現することもできる。
このようなカーボンナノチューブを含むトランジスタなどの半導体素子によって、柔軟でかつ高いキャリア移動度を有する半導体層を、たとえば印刷または塗布といった簡便な手法で作製することができる。そのためフレキシブルディスプレイや電子ペーパのような高いフレキシビリティと、高い周波数駆動性能が必要なフレキシブルデバイスを、実現することが可能となる。さらに前記フレキシブルデバイスの大量生産化・低コスト化が、可能となる。
本発明の実施の一形態のいわゆるボトムゲート型の横型トランジスタ11を示す断面図である。 図1に示される半導体層6の本件発明者の実験による特性を示すグラフである。 本発明の実施の他の形態のいわゆるトップゲート型の横型トランジスタの断面図である。 本発明の実施のさらに他の形態のいわゆるSIT型の縦型トランジスタ13を示す断面図である。 本発明の実施のさらに他の形態のいわゆるトップアンドボトムコンタクト(略称TBC)型トランジスタ14の断面図である。
符号の説明
1 基板
2 ゲート電極
3 絶縁層
4 ソース電極
5 ドレイン電極
6 半導体層
11,12,13,14 トランジスタ

Claims (6)

  1. 少なくともカーボンナノチューブとイオン性液体とを含むゲル状組成物を半導体層として用いることを特徴とする半導体素子。
  2. 前記半導体層を、可撓性を有する基材上に形成したことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. イオン性液体は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロ−ロボレートであることを特徴とする請求項1または2記載の半導体素子。
  4. カーボンナノチューブは、ゲル状組成物の0.01〜10.0重量%であることを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載の半導体素子。
  5. 前記半導体は、厚み10〜200nmであることを特徴とする半導体素子。
  6. カーボンナノチューブとイオン性液体とを含むゲル状組成物を、半導体層として、可撓性基材上に印刷または塗布することを特徴とする半導体素子の製造方法。
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