JP2005209376A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005209376A
JP2005209376A JP2004011825A JP2004011825A JP2005209376A JP 2005209376 A JP2005209376 A JP 2005209376A JP 2004011825 A JP2004011825 A JP 2004011825A JP 2004011825 A JP2004011825 A JP 2004011825A JP 2005209376 A JP2005209376 A JP 2005209376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
spacer
image forming
forming apparatus
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004011825A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Shinsuke Kojima
伸介 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004011825A priority Critical patent/JP2005209376A/ja
Publication of JP2005209376A publication Critical patent/JP2005209376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

【課題】 高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサを用いてスペーサへの帯電防止を図るに際し、隣接する電子放出素子から放出される電子ビームの不規則なずれを防止する。
【解決手段】 複数の電子放出素子、及び表面に複数の凹部及び凸部を有し複数の電子放出素子を駆動するための配線の一部である第一の導体が配置された第一の基板と、第一の導体よりも高電位に規定され、表面に複数の凹部及び凸部を有し画像形成部材の一部である第二の導体が配置された第二の基板と、第一の導体の凹部及び凸部に第二の導体の凹部及び凸部が対面するように対向配置された前記両基板間に、第一の導体に沿って配置され、第一の導体と第二の導体とに電気的に接続された高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサとを備え、第一の導体のスペーサと接触する凸部と、第二の導体のスペーサと接触する凸部とは、互いにずれている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば表示パネル等として利用される画像形成装置、特に、複数の電子放出素子及び該複数の電子放出素子の駆動配線を有する第一の基板と、画像形成部材を有する第二の基板と、両基板間に高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサとを備えた画像形成装置に関する。
一般に、電子源側である第一の基板と、表示面側である第二の基板を間隔をあけて対向配置し内部を真空にした画像形成装置では、必要な耐大気圧性を得るために、第一の基板と第二の基板間に絶縁材料で構成されたスペーサを挟み込んでいる。しかし、このスペーサが帯電して、スペーサ近傍の電子軌道に影響を及ぼし、発光位置ずれを生じさせるという問題を生じていた。これは、例えばスペーサ近傍画素の発光輝度低下や色滲みなどの画像劣化の原因となる。
従来、上記スペーサの帯電防止のために、高抵抗膜で被覆されたスペーサを用いることが知られている。
具体的には、高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサを、第一の基板の配線に沿って、高抵抗膜がこの配線と第二の基板の電極に直接圧接されるように挟み込んだものや、この高抵抗膜で被覆したスペーサの上下にスペーサ電極を設けておき、高抵抗膜が、このスペーサ電極を介して配線と電極とに接触するように挟み込んだものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開平8−180821号公報
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の画像形成装置については、本発明者等が検討したところ、高抵抗膜を第一の基板の配線と第二の基板の電極に直接圧接すると、スペーサの帯電が十分に解消されなかったり、スペーサ表面の電位分布が意図しない分布状態を示す場合があることを新たに発見した。
上記現象が生じる原因は、表示装置の製造工程に依存する部分が多く、一概には言えないが、例えば、第一の基板の配線、第二の基板の電極に予期せぬ歪み等が生じている場合や、これらの上に異物が存在する場合、また配線や電極に意図しないバリが生じているなど、スペーサの高抵抗膜と配線や電極との当接が連続的にならず、部分的に接触しない箇所が発生し、十分な電気的接続が取れないことに起因していることが分かって来た。特に、安価な製造方法で作成された配線では、表面形状が部分的に異なることがあり、上述の電気的な接続不良が発生し易い。
上記のような場合、スペーサの帯電が十分に解決されないだけでなく、スペーサ表面の電位分布に不規則な変化が生じ、電子ビーム軌道が設計通りにならないという不具合を生じる。また、電子ビームは第一の基板から第二の基板に向かって加速されるので、その軌道変化は、第二の基板側よりも、第一の基板側での偏向力による方が顕著に表れる。
以下、第一の基板側でのスペーサ表面の電位分布による電子ビームの偏向について、更に、具体的に説明する。
図7は、従来の画像形成装置におけるスペーサの第一の基板と第二の基板に対する関係を説明するための図である。
図7(a)は、スペーサ表面の電位分布を示した図であり、図7(b)は図7(a)の等価回路図である。
図に示すように、スペーサ表面の電位分布は、高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサ33を第一の基板の配線31に沿って介在させたときに、高抵抗膜と配線31とが意図しない部分接触になった場合を示している。スペーサ33は、第二の基板における画像形成部材の一部を構成する加速電極であるメタルバック32と接している。
C点とA点間の抵抗がRであるとすると、非接触部であるB点では、対応するD点とB点間の抵抗がRとなって、接触部であるA点との間の抵抗であるRによって生じる電圧降下分だけA点より電位が持ち上がる。これによって、B点近傍の電子放出素子から放出する電子ビームの軌道は、A点近傍の電子放出素子から放出する電子の軌道とは異なる挙動を示し、その結果、A点とB点では画像が異なる(歪む)ことになる。
一方、やはり上記特許文献1に記載されている、高抵抗膜で被覆したスペーサの上下にスペーサ電極を設けておき、高抵抗膜を、このスペーサ電極を介して第一の基板の配線と第二の基板の電極とに接続した画像形成装置については、スペーサ電極がスペーサの側面に露出することにより、この露出部近傍に電界分布を生じる。この電界分布は、スペーサの長さ方向にほぼ均一ではあるが、スペーサ電極が露出していない場合に比して強く表れるので、スペーサを設置する際のアライメントのずれにより、隣接する電子放出素子から放射される電子ビームの到達位置が大きく乱され易くなるだけでなく、放電の原因ともなり、画像の品位を大幅に落とし易いことが分かって来た。これを防止するためには、スペーサ電極がスペーサの側面に露出しないようにするか、スペーサを精度よく設置しなければならず、いずれもコストアップの原因となる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサを用いてスペーサへの帯電防止を図るに際し、隣接する電子放出素子から放出される電子ビームの不規則なずれを防止することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、複数の電子放出素子、及び表面に複数の凹部及び凸部を有し前記複数の電子放出素子を駆動するための配線の一部である第一の導体が配置された第一の基板と、前記第一の導体よりも高電位に規定され、表面に複数の凹部及び凸部を有し画像形成部材の一部である第二の導体が配置された第二の基板と、前記第一の導体の凹部及び凸部に前記第二の導体の凹部及び凸部が対面するように対向配置された前記両基板間に、前記第一の導体に沿って配置され、前記第一の導体と前記第二の導体とに電気的に接続された高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサとを備え、
前記第一の導体の前記スペーサと接触する凸部と、前記第二の導体の前記スペーサと接触する凸部とは、互いにずれている。
また、本発明の画像形成装置において、装置内部を真空排気し、前記第一の基板、前記第二の基板又は前記スペーサが変形することにより、前記第一の導体又は前記第二の導体における一部の未接触の凸部が、前記スペーサと接触することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、前記第一の導体を、複数の電子放出素子を駆動するための配線の一部である他の導体上に交差するように積層形成し、前記第一の導体の凸部はその交差部に形成されることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、前記第二の導体は、画像形成部材の一部である2方向で交差するように積層形成された1組の導体上に有り、その交差部により前記第二の導体の凸部は形成されることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、前記第二の導体は、画像形成部材の一部である2方向で交差するように同時形成された導体上に有り、その交差部に対応する前記第二の導体の上部に構造体を配置することにより、凸部が形成されることを特徴とする。
更に、本発明の画像形成装置において、前記第二の導体は、導電性部材であるメタルバックであることを特徴とする。
[作用]
上記のように、スペーサと接触する第一の導体及び第二の導体の凸部をずらすことにより、前記画像形成装置に大気圧が掛かった際にスペーサに生じる曲げモーメント量を増加させることができ、スペーサの変形量を増加させることができ、結果、スペーサと凸部との接触をより確実に実現できる。
それにより、第一の導体及び/又は第二の導体の凸部の高さばらつきに倣うことができる。
その結果、スペーサ表面の電位分布が規定され、隣接する電子放出素子から放出される電子ビームの不規則なずれを防止することが出来る。
本発明により、画像形成装置における電子源側基板の配線又は表示面側基板の画像形成部材の凸部に高さのばらつきが有っても、スペーサと凸部をより確実に接触させることができるので、凸部のばらつきによらずスペーサ表面に生じる電位を均一にすることができ、スペーサ近傍のビームばらつきが低減する。
これにより歩留まり良い、高精細な画像形成装置を作製することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、実施形態における画像形成装置の要部の一部を切り欠いて示した斜視図である。
図2は、実施形態における画像形成装置をスペーサに沿った平面で切った際のA−A断面図である。
図3は、実施形態における画像形成装置の全体の一部を切り欠いて示した図である。
図3に示すように、表示パネルとして利用される画像形成装置は、リアプレート1と、フェースプレート2を間隔をあけて対向させ、両者間にリブ状のスペーサ3を挟み込むと共に、周囲を側壁12で封止し、内部を真空雰囲気としたものとなっている。リアプレート1上には、複数の電子放出素子11、それらを駆動するための行方向配線4及び列方向配線5が形成され、フェースプレート2の下面(リアプレート1との対向面)には、蛍光膜7が形成されており、上記蛍光膜7の表面には、導電性部材であるメタルバック(加速電極)10が設けられている。
図1、図2に示すように、行方向配線4及び列方向配線5の電極は、銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布することで形成することができる。また、例えばフォトリソグラフィ法を用いて形成することもできる。
行方向配線4及び列方向配線5の電極の構成材料としては、上記銀ペーストの他に、各種導電材料を適用することができる。例えば、スクリーン印刷法を用いて行方向配線4及び列方向配線電極5を形成する場合には、金属とガラスペーストと混合させた塗布材料を用いることができ、めっき法を用いて金属を析出させることで行方向配線4及び列方向配線電極5を形成する場合には、めっき浴材料を適用することができる。
また、行方向配線4と列方向配線5の交点には電極間絶縁層6が配置されている。行方向配線4、列方向配線5、電極間絶縁層6及び電子放出素子11を有するリアプレート1は、第一の基板を構成している。
フェースプレート2の下面(リアプレート1との対向面)には、蛍光膜7が形成されている。本実施形態の画像形成装置はカラ−表示であるため、蛍光膜7は赤、緑、青、の3原色の蛍光体が塗り分けられている。各色の蛍光体は、例えばストライプ状に塗り分けられており、各色の蛍光体のストライプの間には黒色の導電体(ブラックストライプ)が設けられている。黒色の導電体を設ける目的は、電子ビ−ムの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じないようにすること、外光の反射を防止して表示コントラストの低下を防ぐこと、電子ビ−ムによる蛍光膜のチャ−ジアップを防止することなどである。黒色の導電体としては、黒鉛を主成分とした材料を用いることができるが、上記の目的に適するものであればこれ以外の材料を用いることもできる。また、3原色の蛍光体の塗り分け方は、上記ストライプ状だけでなく、例えばデルタ状配列や、それ以外の配列とすることもできる。更に、蛍光膜7、ブラックストライプ8,9の表面には、図1、図2では示していないが導電性部材であるメタルバック10(図3)が設けられている。蛍光膜7、ブラックストライプ8,9、及びメタルバック10は、画像形成部材であって、画像形成部材を有するフェースプレート2は、第二の基板を構成している。
図2に示すように、スペーサ3と第一の導体である行方向配線4が形成されたリアプレート1、第二の導体であるメタルバック10が形成されたフェースプレート2の接触部は互いにずれており、大気圧による荷重がスペーサ3にずれて掛かる構成になっている。
この時、第一の導体及び第二の導体に形成された凹凸段差は、画像形成装置に大気圧が掛かった時にスペーサ3及びリアプレート1、フェースプレート2が変形しても、凸部以外の場所で接触しない程度で良く、0.1〜10μm程度が望ましい。
図3に示すように、電子放出素子11は、一対の素子電極間に電子放出部を有する導電性薄膜が接続された表面伝導型電子放出素子である。本実施形態では、この表面伝導型電子放出素子をN×M個配置し、それぞれ等間隔で形成したM本の行方向配線4とN本の列方向配線5でマトリクス配線したマルチ電子ビーム源を有するものとなっている。また、本実施形態においては、行方向配線4が電極間絶縁層6を介して列方向配線5上に位置しており、しかも行方向配線4には引出端子Dx〜Dxを介して走査信号が印加され、列方向配線5には引出端子Dy〜Dyを介して変調信号(画像信号)が印加されるものとなっている。
メタルバック10は、電子放出素子11から放出される電子を加速して引き上げるためのもので、高圧端子Hvから高電圧が印加され、前記行方向配線4に比して高電位に規定されるものとなっている。本例のような表面伝導型電子放出素子を用いた画像形成装置の場合、通常、行方向配線4とメタルバック10間には5〜20KV程度の電位差が形成される。
行方向配線4上には、行方向配線4と平行に、リブ状のスペーサ3が取り付けられている。このスペーサ3は、行方向配線4上に載せられた状態で、両端がスペーサ固定ブロック13に取り付けられて支持されている。スペーサ固定ブロック13を用いてスペーサ3を固定することで、電子の運動エネルギーが小さく、電子軌道が電場の影響を受け易い電子放出素子11近傍の電場の乱れを小さくすることができる。
スペーサ3は、画像形成装置に耐大気圧性を持たせるために、通常、等間隔で複数設けられ、電子放出素子11、これを駆動するための行方向配線4及び列方向配線5が設けられたリアプレート1と、蛍光膜7及びメタルバック10が設けられたフェースプレート2との間に挟み込まれ、上下面がメタルバック10と行方向配線4にそれぞれ圧接されている。また、リアプレート1とフェースプレート2の周縁部には、側壁12が挟み込まれており、リアプレート1と側壁12の接合部及びフェースプレート2と側壁12の接合部は、それぞれフリットガラスなどによって封止されている。
更に、スペーサ3について説明すると、スペーサ3は、リアプレート1側の行方向配線4及び列方向配線5とフェースプレート2側のメタルバック10との間に印加れる高電圧に耐えるだけの絶縁性を有し、かつスペーサ3の表面への帯電を防止する程度の導電性を有する。スペーサ3は、絶縁性材料で構成された基体と、その表面を被覆する高抵抗膜で構成されている。
スペーサ3の基体の構成材料としては、例えば石英ガラス、Naなどの不純物含有量を減少したガラス、ソーダライムガラス、アルミナなどのセラミックスなどが挙げられる。この基体の構成材料は、その熱膨張率が、リアプレート1、フェースプレート2などの構成材料と同一または近いものが好ましい。
スペーサ3の表面を被覆する高抵抗膜には、高電位側となるメタルバック10に印加される加速電圧Vaを高抵抗膜の抵抗値で除した電流が流され、これによってスペーサ3表面への帯電が防止される。このため、高抵抗膜の抵抗値は、帯電及び消費電力からその望ましい範囲に設定される。高抵抗膜のシート抵抗は、帯電防止の観点からすると、1014Ω/□以下が好ましく、1012Ω/□以下であることがより好ましく、1011Ω/□以下であることが最も好ましい。高抵抗膜のシート抵抗の下限は、スペーサ3形状とスペーサ3間に印加される電圧により左右されるが、消費電力を抑制するために、10Ω/□以上であることが好ましく、10Ω/□以上であることがより好ましい。
高抵抗膜を構成する材料の表面エネルギ及び基体との密着性や基体の温度によっても異なるが、一般的に10nm以下の薄膜は島状に形成され、抵抗が不安定で再現性に乏しい。一方、膜厚が1μm以上では膜応力が大きくなって膜はがれの危険性が高まり、かつ成膜時間が長くなるため生産性が悪い。従って、基体上に形成する高抵抗膜の厚みは10nm〜1μmの範囲が好ましい。より好ましくは、膜厚は50〜500nmである。シート抵抗はρ/t(ρ:比抵抗、t:膜厚)であり、前記シート抵抗と膜厚の好ましい範囲から、高抵抗膜の比抵抗ρは0.1〜10Ωcmであることが好ましい。更にシート抵抗と膜厚のより好ましい範囲を実現するためには、比抵抗ρは10〜10Ωcmとするのが好ましい。
スペーサ3は、前記のように、その表面に形成した高抵抗膜に電流が流れることや、画像形成装置全体が動作中に発熱することにより、その温度が上昇する。高抵抗膜の抵抗温度係数が大きな負の値であると、温度が上昇した時に抵抗値が減少し、高抵抗膜に流れる電流が増加し、さらなる温度上昇をもたらすことになる。そして、電流は電源の限界を越えるまで増加し続ける。このような電流の暴走が発生する抵抗温度係数の値は、経験的に、負の値でしかも絶対値が1%以上である。すなわち、高抵抗膜の抵抗温度係数は、−1%より大きい値であることが好ましい。
高抵抗膜の構成材料としては、例えば金属酸化物を用いることができる。金属酸化物の中でも、クロム、ニッケル、銅の酸化物が好ましい。その理由は、これらの酸化物は二次電子放出効率が比較的小さく、電子放出素子11から放出された電子がスペーサ3に当たっても帯電しにくいことにある。これらの金属酸化物以外では、炭素は二次電子放出効率が小さく、好ましい材料である。特に、非晶質カーボンは高抵抗であるため、適切なスペーサ3の表面抵抗が得易い。
高抵抗膜の他の構成材料として、アルミニウムと遷移金属の合金の窒化物は、遷移金属の組成を調整することにより、良導電体から絶縁体まで広い範囲に抵抗値を制御できると共に、画像形成装置の製造工程における抵抗値の変化が少なく、安定していることから、好適な材料である。遷移金属元素としては、Ti,Cr,Taなどを挙げることができる。
上記合金窒化物膜は、窒素ガス雰囲気を利用した、スパッタ、電子ビーム蒸着、イオンプレーテイング、イオンアシスト蒸着法などの薄膜形成手法により形成することができる。前記金属酸化物膜は、酸素ガス雰囲気を利用した薄膜形成手法で形成することができる。その他、CVD法、アルコキシド塗布法でも金属酸化膜を形成することができる。カーボン膜は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法で作製され、特に非晶質カーボン膜は、成膜中の雰囲気に水素が含まれるようにするか、成膜ガスに炭化水素ガスを使用することで得ることができる。
図4は、第一の導体の凸部が、一部低くなっていた場合の画像形成装置要部の模式図である。
14は、第一の導体が形成されている第一の基板、15は、第二の導体が形成されている第二の基板、3はスペーサである。
図4(a)のB部は、画像形成装置内を真空排気する前は数μm程度の隙間が生じている。
画像形成装置内を真空排気し、第一の基板14と第二の基板15に大気圧が付加されると、第一の基板14と第二の基板15の凸部を介してスペーサ3に荷重が付加される。(矢印参照)
この時のスペーサ3は、B部の隙間を塞ぐ様に下に凸、第一の基板14は、上に凸に変形する。
これにより図4(b)のように、B部が接触する。
大気圧によるスペーサの変形は、スペーサ3に接する第一の基板14、第二の基板15の凸部がスペーサに対して対向位置にある場合より、凸部が互いにずれている方が大きく、その効果は半ピッチ分凸部がずれている状態が最大になる。
その結果、スペーサ3の表面に生じる電位分布が規則的になり、電子ビーム軌道が所望の位置に来るようになる。
図5は、実施形態におけるスペーサに生じる電位分布を説明するための図である。
なお、第二の導体の凸部が、一部低くなっていた場合も同様に画像形成装置内が真空排気されると、隙間を塞ぐ様にスペーサ3又は第二の基板15が変形する。
以下、本発明の好適な実施例を以下のとおり列挙する。
[実施例1]
以下、図1、図2、図3を用いて本発明における実施例を詳細に説明する。
図1において、1は、電子放出素子11(図3)が形成されているリアプレート、2はリアプレート1の電子放出素子11より放出された電子によって画像を形成するフェースプレート、3は大気圧を支えるためのスペーサである。
リアプレート1には、行方向配線4、列方向配線5、電極間絶縁層6(図2)が形成されており、電子放出素子11に接続されている。
フェースプレート2には蛍光膜7が形成されている。本実施例の画像形成装置はカラー表示であるため、蛍光膜7は赤、緑、青、の3原色の蛍光体が塗り分けられている。各色の蛍光体は、行方向ブラックストライプ8と列方向ブラックストライプ9により仕切られている。
図2に示すように、スペーサ3とリアプレート1、フェースプレート2の接触部は互いにずれており、大気圧による荷重がスペーサ3にずれて掛かる構成になっている。
本実施例では、リアプレート1は厚さ2.8mmのガラス基板(PD200、旭硝子社製)であり、その上に列方向配線5を銀ペーストを用いスクリーン印刷により形成した。厚さは10μm、幅は50μmとした。続いて電極間絶縁層6として酸化鉛を主としたペーストを用いスクリーン印刷により形成した。厚さは30μm、幅は100μmとした。続いて行方向配線4として銀ペーストを用いスクリーン印刷により形成した。厚さは15μm、幅は300μmとした。
焼成後、行方向配線4の表面に最大段差10μmの凹凸が、列方向配線5のピッチで形成できた。
また、本実施例では、電子放出素子として表面伝導型電子放出素子を用いた。
フェースプレート2はリアプレート1と同様に厚さ2.8mmのガラス基板(PD200、旭硝子社製)の上に各部材を形成したものである。
まず、列方向ブラックストライプ9をスクリーン印刷により形成した。厚さは5μm、幅は50μmとした。次に行方向ブラックストライプ8を同様にスクリーン印刷により形成した。厚さは5μm、幅は300μmとした。
その後、蛍光膜7の蛍光体として赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体をスクリーン印刷により塗布し、その表面に不図示のメタルバックをフィルミング法によりAlを80nm厚蒸着した。
その結果、行方向ブラックストライプ8の上に最大段差5μmの凹凸が列方向ブラックストライプ9のピッチで形成できた。
上述のリアプレート1とフェースプレート2をスペーサ3に対向させて所定の位置に配置すると、図2に示されるように、リアプレート1とフェースプレート2の凸部がスペーサに対して半ピッチずらして当接させることができた。
図3は、今回作製した画像形成装置を示した図であり、作製された画像形成装置にNTSC方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路(不図示)を用いて画像を表示したところ、リアプレート1の凸部の高さばらつきはレンジで3μm程度、フェースプレート2の凸部の高さばらつきはレンジで1μm程度だったが、スペーサ近傍のビームの位置ずれ、混色もなく、画像形成装置を作製することができた。
[実施例2]
第二の実施例は、フェースプレート2の凸部の作製方法が実施例1と異なっている。
図6は、本発明の第二の実施例を示した図である。
以下、詳細に説明する。
フェースプレート2は、リアプレート1と同様に厚さ2.8mmのガラス基板(PD200、旭硝子社製)の上に各部材を形成したものである。
まず、行方向ブラックストライプ8と列方向ブラックストライプ9をフォトリソグラフィ法により同時に形成した。厚さは5μm、行方向ブラックストライプ8の幅は300μm、列方向ブラックストライプ9の幅は50μmとした。次に厚さは10μm、サイズは幅200μm、長さ50μmの島状の構造体16を、行方向ブラックストライプ8と列方向ブラックストライプ9の交点にスクリーン印刷法により形成した。
その後、蛍光膜7の蛍光体として赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体をスクリーン印刷により塗布し、その表面に不図示のメタルバックをフィルミング法によりAlを80nm厚蒸着した。
その結果、行方向ブラックストライプ8の上に最大段差10μmの凹凸が形成できた。
上述のフェースプレート2を用いて実施例1と同様に画像形成装置を作製したところ、図6に示されるように、リアプレート1とフェースプレート2の凸部がスペーサに対して半ピッチずらして当接させることができた。
実施例1と同様に画像を表示させたところ、リアプレート1の凸部の高さばらつきはレンジで3μm程度、フェースプレート2の凸部の高さばらつきはレンジで3μm程度だったが、スペーサ近傍のビームの位置ずれ、混色もなく、画像形成装置を作製することができた。
実施形態における画像形成装置の要部の一部を切り欠いて示した斜視図 実施形態における画像形成装置をスペーサに沿った平面で切った際のA−A断面図 実施形態における画像形成装置の全体の一部を切り欠いて示した図 実施形態における第一の導体の凸部が、一部低くなっていた場合の画像形成装置の模式図 実施形態におけるスペーサに生じる電位分布を説明するための図 本発明の第二の実施例を示した図 従来の画像形成装置におけるスペーサの第一の基板と第二の基板に対する関係を説明するための図
符号の説明
1…リアプレート
2…フェースレート
3…スペーサ
4…行方向配線
5…列方向配線
6…電極間絶縁層
7…蛍光膜
8…行方向ブラックストライプ
9…列方向ブラックストライプ
10…メタルバック
11…電子放出素子
12…側壁
13…スペーサ固定ブロック
14…第一の基板
15…第二の基板
16…構造体

Claims (6)

  1. 複数の電子放出素子、及び表面に複数の凹部及び凸部を有し前記複数の電子放出素子を駆動するための配線の一部である第一の導体が配置された第一の基板と、前記第一の導体よりも高電位に規定され、表面に複数の凹部及び凸部を有し画像形成部材の一部である第二の導体が配置された第二の基板と、前記第一の導体の凹部及び凸部に前記第二の導体の凹部及び凸部が対面するように対向配置された前記両基板間に、前記第一の導体に沿って配置され、前記第一の導体と前記第二の導体とに電気的に接続された高抵抗膜で被覆されたリブ状のスペーサとを備え、
    前記第一の導体の前記スペーサと接触する凸部と、前記第二の導体の前記スペーサと接触する凸部とは、互いにずれていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 装置内部を真空排気し、前記第一の基板、前記第二の基板又は前記スペーサが変形することにより、前記第一の導体又は前記第二の導体における一部の未接触の凸部が、前記スペーサと接触することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第一の導体を、複数の電子放出素子を駆動するための配線の一部である他の導体上に交差するように積層形成し、前記第一の導体の凸部はその交差部に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第二の導体は、画像形成部材の一部である2方向で交差するように積層形成された1組の導体上に有り、その交差部により前記第二の導体の凸部は形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第二の導体は、画像形成部材の一部である2方向で交差するように同時形成された導体上に有り、その交差部に対応する前記第二の導体の上部に構造体を配置することにより、凸部が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第二の導体は、導電性部材であるメタルバックであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
JP2004011825A 2004-01-20 2004-01-20 画像形成装置 Pending JP2005209376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004011825A JP2005209376A (ja) 2004-01-20 2004-01-20 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004011825A JP2005209376A (ja) 2004-01-20 2004-01-20 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005209376A true JP2005209376A (ja) 2005-08-04

Family

ID=34898401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004011825A Pending JP2005209376A (ja) 2004-01-20 2004-01-20 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005209376A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7449828B2 (en) Image forming apparatus provided with resistive-coated spacers contacting protruding sections of wiring elements
JP3507392B2 (ja) 電子線装置
KR100774026B1 (ko) 전자빔장치, 표시장치, 텔레비전장치 및 스페이서
US6494757B2 (en) Manufacturing method of spacer for electron-beam apparatus and manufacturing method of electron-beam apparatus
US7548017B2 (en) Surface conduction electron emitter display
JP4481891B2 (ja) 画像表示装置
JP2006019247A (ja) 画像表示装置
US7298074B2 (en) Image display device having a spacer structure for reducing current crowding
US6485345B1 (en) Method for manufacturing electron beam apparatus supporting member and electron beam apparatus
JP2005209376A (ja) 画像形成装置
JP3840233B2 (ja) 画像形成装置
JP3789050B2 (ja) スペーサの製造方法
JP4036417B2 (ja) 画像形成装置
JP2000311607A (ja) 電子線装置用スペーサの製造方法、スペーサおよびそれを用いた電子線装置
JP3891585B2 (ja) 電子線装置、画像表示装置及びテレビジョン装置
JP2002075254A (ja) 画像形成装置
JP2008181863A (ja) 画像表示装置
JP2002197998A (ja) 電子線装置及び画像形成装置及び電子線装置の製造方法
JP2003272545A (ja) スペーサおよびこれを用いた画像形成装置
JP2003249183A (ja) 画像形成装置
JP2003109525A (ja) 電子線装置および画像形成装置
JP2007207739A (ja) 画像表示装置
JP2008159549A (ja) 画像表示装置
JP2000340142A (ja) 電子線装置及び該電子線装置を用いた画像形成装置