JP2005208520A - 海底光ケーブル - Google Patents

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【課題】ルースチューブ型ユニットを通信路とする海底光ケーブルにおいて、伝送特性の優れた海底光ケーブルを提供する。
【解決手段】10は中心部に挿通された複数本の光フアイバ芯線又は光テープ心線、15はこの光フアイバ芯線10の周辺部に充填されている粘性流体コンパウンド、20は3分割された扇形の個片によって構成されている耐圧層で、これらによってルーズチューブタイプの光フアイバユニットが構成されている。
鉄分割個片の外周には複数本の抗張力線30,30,・・を撚り巻きして耐圧層20を円筒状に固定している。耐圧層20と抗張力線30の隙間に上記粘性流体コンパウンド15を充填することにより、経済的、製造品質的に良く、安定性の高いケーブル製造が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、海底に敷設され光ファイバを通信線路とする海底光ケーブルに関するものである。
今日、光ファイバーケーブルは電気通信のデジタル化の中枢を担う媒体として広く利用されている。この光ファイバーケーブルは海底でも多く使用され、ケーブルは静水圧、温度、及び海の及ぼす種々の作用から生ずる応力に耐えうる構造を成している。
光ファイバを伝送路とした海底光ケーブルの構造としては、タイト型ユニット、ルースチューブ型ユニットが広く適用されている。
従来のタイトケーブルは、例えば本出願人が既に提案した特許文献1,2がある。
特許文献1に記載のタイトケーブルは、図3に示す構成をしており、10は光ファイバ芯線であり、11は光ファイバ芯線10,10,・・・の中心部に配置されている中心抗張力線、12は光ファイバユニットの部分を示し、これらはウレタンアクリレート系の樹脂で構成されている比較的柔らかい充填材13によってその位置が相互に保持されるように構成されている。
また、この充填材13の外周は比較的硬いウレタンアクリレート系樹脂の被覆層14で覆われており、この被覆層14によってユニットを保護するようにしている。
20は光ファイバケーブルに対して海水圧が印加されたときに、これに十分に耐えることができるような金属からなる耐圧層であり、通常は、円筒を縦割りに3分割したような個片を縦添え加工とすることによって構成されている。
30は所定の直径からなる複数本の鋼線を集合機にかけて均一のピッチで長手方向に撚り巻きした抗張力線である。
そして、この抗張力線30を拘束すると共に、海底ケーブルとして使用するときに中継器に対して電力を送電する銅製の金属チューブ層40が縦添え形成され、その外周側に合成樹脂の押し出し成形によって絶縁層50a、50bが被覆される。
絶縁層の内層側50aは比較的低密度のポリエチレンで構成され、外層側50bは高密度のポリエチレンによって構成されている。
上記光ファイバユニット12の外径φ0は、耐圧層20の内径φ1より3%〜18%小さく設計されており、耐圧層20を形成する工程で、先に本出願人が提案(特公平4−54927号公報)した2液混合硬化タイプのウレタン系のコンパウンドを給送し、この間隙に対してコンパウンドが連続的に充填されるようにしている。
この充填されたコンパウンドは、ヤング率の低い接着性・硬化性のあるコンパウンドであり、光ファイバユニット12と耐圧層(耐圧殻)20との間隙に上記コンパウンドを注入しながら海底光ケーブルを製造すると、このコンパウンド層が、製造時の特に絶縁層(シース)を被覆する工程で受ける熱によるユニット外層へのストレスを緩和し、具体的には熱膨張を許容することにより、被覆層14による充填材13の締め付けをよく抑え、光ファイバ芯線10に応力が及ぶことを防止する。
また、ケーブルの湾曲に対して機械的な圧力が印加されたときにもコンパウンド層がユニットへの負荷を緩和する。
海底ケーブルが製造された後は、光ファイバユニット12と、耐圧層20の間に注入されているコンパウンドは経時的に硬化を始め、光ファイバユニット12と耐圧層20に粘着、及び/或いは接着することになり、海底に敷設する、または海底に沈めて実際の使用状態になったときは、何らかの原因で侵入した海水のケーブル長手方向への走水を防止するという効果が生じる。
また、コンパウンドの粘着性や接着性により耐圧層20と光ファイバユニット12が一体になって挙動することにより、ケーブルの伸びが一様になり、光ファイバ芯線のみがケーブルの伸びに追従できず局所的にストレスを受けるという問題が解消される。
また、特許文献2には、特許文献1の構造に加え、抗張力線30,30,・・・の隙間にコンパウンドを100%以上で充填する充填部と、コンパウンドを充填しない、もしくは100%を超えない範囲でコンパウンドが供給される非充填部が、所定の距離(例えば、充填部を1mとすると、非充填部は10mとするように)で交互に形成され、ケーブル内に発生した走水を充填部のコンパウンドによって防止すると共に、ケーブル内の全ての隙間に100%以上のコンパウンドを詰め込む時に起こる金属チューブ内の内圧上昇を抑制、つまりケーブルの内圧が高くなったときに非充填部の空間に圧力を逃がす構造になっており、光ファイバ芯線の伝送特性の劣化を防ぐ役割を果たしている。
なお、ここで充填されるコンパウンドも先に本出願人が提案(特公平4−54927号公報)した2液混合硬化タイプのウレタン系のコンパウンドが使用され、製造時には流動性を持っているが、時間の経過と共に硬化し、粘着性、接着性をもつようなコンパウンドが好ましい。
一方、従来のルースチューブケーブルは、例えば本出願人が既に提案した特許文献3がある。
特許文献3に記載のルースチューブケーブルは、図4に示す構成をしており、10は中心部に挿通された複数本の光ファイバ芯線、16はこの光ファイバ芯線10の周辺部に充填されている充填材、17はポリプロピレン(PP)またはポリブチルテレフタレート(PBT)等からなるチューブである。
光ファイバ芯線10,10,・・の周辺を埋めている充填材16は、接着性・硬化性のあるコンパウンドでは、光ファイバ芯線10,10,・・にマイクロベンド等の悪影響を及ぼしてしまうため、例えば、ちょう度が350〜450とされているチューブ内で光ファイバ芯線10が自由度を持ちながら、自重で下方に落ち込まない程度の抵抗力を持つ流体コンパウンドが使用され、チューブ17内で光ファイバ芯線10,10,・・がある程度自由に動くようルーズタイプの光ファイバユニットを構成する。
20は耐圧層を示し、3分割された扇形の個片によって構成されている。
そして、この耐圧層20と前記ルースチューブ型の光ファイバユニットの間18には、本出願人が先に提案(特公平4−54927号公報)したような2液混合硬化タイプのポリウレタン系樹脂で形成されている粘着性及び接着性のある硬化性コンパウンドが充填されている。コンパウンドを充填することにより、何らかの原因によって水の侵入が発生した場合の水走り防止機能が付加され、この隙間を海水等がケーブルの長手方向に送水し、ケーブルに大きなダメージが加わらないようにする。
さらに、ルースチューブ型のユニットが経時変化によって収縮すると、チューブ内の光ファイバスラックが変化し、損失を生じる場合があるが、上記したようにルースチューブ型ユニットを耐圧層20に対してコンパウンドを用いて接着状態に維持することにより、経時的収縮変化を阻止することができる。
分割個片の外周には、複数本の抗張力線30,30,・・・を撚り巻きして耐圧層20を円筒状に固定している。
抗張力線30,30,・・・は、その外周を金属チューブ層40で固めて、その外周には、絶縁層50が押し出し成型機によって形成されている。
絶縁層の内層側50aは比較的低密度のポリエチレンで構成され、外層側50bは高密度のポリエチレンによって構成されている。
抗張力線30,30,・・・の隙間には、コンパウンドを100%以上で充填する充填部と、コンパウンドを充填しない、もしくは100%を超えない範囲でコンパウンドが供給される非充填部が、所定の距離で交互に形成されており、ケーブル内に発生した走水を充填部のコンパウンドによって防止すると共に、ケーブルの内圧が高くなったときに非充填部の空間に圧力を逃がす構造になっており、光ファイバ芯線の伝送特性の劣化を防ぐ役割を果たしている。
特願2000−124735号公報 特願2000−124734号公報 特願2000−124736号公報
ところで、上記特許文献にて使用されていた粘着性・接着性・硬化性のあるコンパウンドは、2種類の液体を混合させて硬化させているため、インラインで配合比率をコントロールする必要があり、また、次工程開始までに硬化待ち時間を要する等の時間的、コスト的難点があった。
従来のルースチューブ型ユニット構造では、上記したように、光ファイバ芯線は、PPやPBT等からなるチューブに挿通されている。しかし、このチューブを外し、ファイバ芯線を直接、耐圧層である鉄分割個片に挿通するように形成した方が、チューブで覆うという作業もなくなり、とても経済的である。
だが、チューブ内部と、チューブと耐圧層との間隙および耐圧層上の抗張力線の隙間とに充填するコンパウンドは、使用目的が異なり、流体状タイプと粘着性・接着性硬化タイプと異なる材質のコンパウンドを使用しているため、鉄分割個片内にファイバ芯線を直に挿通し、ルース型ユニットを形成するいう方法は、鉄分割個片内に流体状のコンパウンドを充填するため、コンパウンドが熱膨張する時に生じる圧力によって、耐圧層内部のコンパウンドが鉄分割個片の隙間から外部に溢れ出すことにより起こる異種コンパウンド同士の混合という恐れがあったため、とても困難なものであった。
そこで、本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、2液混合タイプのコンパウンドを使用せず、また、コンパウンドの熱膨張による鉄分割個片の隙間から、外部への漏れを気にすることの無い海底光ケーブルを提供するものである。
本発明の海底光ケーブルは、縦添えされた扇形の3分割固片によって構成されている耐圧層と、前記耐圧層に対して抗張力を付与する抗張力線と、前記抗張力線の外周を拘束する金属チューブと、前記金属チューブの外周を被覆している絶縁層とを備え、前記耐圧層内部に、複数本の光ファイバ芯線、又は芯線テープが粘性流体コンパウンドと共に充填し、前記抗張力線の間隙に、前記粘性流体コンパウンドが間欠的に充填されていることを特徴とする。
また、上記抗張力線の隙間に充填されるコンパウンドは、ケーブルの長手方向に対して前記粘性流体コンパウンドを充填する充填部と、前記ケーブル内に圧力が掛かった時に圧力を逃がす非充填部と、を交互に所定の割合で形成されている。なお、前記粘性流体コンパウンドはちょう度が常温で350〜450とする。
この発明により、ルースチューブ内部と、チューブとチューブ上の高張力線との隙間に同一の粘性流体コンパウンドを使用することにより、異種コンパウンド同士の混合による特性の変化を無くすことができる。さらに、本発明で使用するコンパウンドは、混合していない、単一のコンパウンドを使用するため、2液混合タイプの必要は無くなり、今まで費やしていた硬化させる時間を省略することが可能となるため、さらなる時間短縮が可能となると同時に、製造コストを安価にすることも可能となる。
また、ルースチューブは、予めPPやPBT等のプラスチック樹脂を押出し成型しながら光ファイバ芯線を挿通してチューブを製造するため、ケーブル化とは別工程で製造する必要があったが、一連の工程でケーブル化が可能となるため、光ファイバ芯線をチューブに挿通させる作業等が無くなり、経時的収縮変化の無い製造品質の良い、安定性の高いケーブル製造が可能となると共に、時間短縮およびコスト低減が可能となる。
図1は本発明の一実施例を示す海底光ケーブルを斜視図として示したもので、従来のケーブルと同一の部分は同一の名称を使用している。
この図において10は中心部に挿通された複数本の光ファイバ芯線、15はこの光ファイバ芯線10の周辺部に充填されている粘性流体コンパウンド、20は耐圧層を示し、この耐圧層20は3分割された扇形の鉄個片によって構成されている。
光ファイバ芯線10,10,・・・の周辺を埋めている粘性流体コンパウンド15は、例えば、常温(25℃)でちょう度が350〜450、粘度が15000〜25000mPa・sとされている合成油の粘性流体コンパウンドが使用され、耐圧層3内で光ファイバ芯線10,10,・・・がある程度自由に動くようになっており、且つ、光ファイバ芯線10,10,・・・がコンパウンド内で一定の位置を保持するようになっている。このため、光ファイバ心線10,10,・・・、粘性流体コンパウンド15、耐圧層20により、ルーズタイプの光ファイバユニットを構成する。
なお、粘性流体コンパウンドは、チキソトロピー性(Thixotropy:応力を加えると軟化して流動性が増し、応力を除くと硬化して流動性を失う現象)を保つちょう度、粘度を持つものならばどのような物でも良い。
また、この流体状コンパウンドは、従来使用していた2液混合のコンパウンドと違い、硬化性はないものとする。
分割個片の外周には複数本の抗張力線30,30,・・・を撚り巻きして耐圧層20を円筒状に固定している。
抗張力線30,30,・・・はその外周を金属チューブ層40で固めて、その外周には絶縁層50が押し出し成型機によって形成されている。
絶縁層の内層側50aは比較的低密度のポリエチレンで構成され、外層側50bは高密度のポリエチレンによって構成されている。
図2は、このような光海底ケーブルを製造する際の、一つの方法を示した海底光ケーブルの集合機の説明図である。
この図において、60は光ファイバ芯線10のサプライドラムである。
61は上記した3分割固片を供給しているサプライドラムを示す。
62は前記した抗張力線30を集合する抗張力線集合機を示す。
サプライドラム60から繰り出された光ファイバ芯線10と、サプライドラム61から供給されている分割固片20は、抗張力線集合機62のホローシャフト62aを挿通し、集合ダイスと、ポンプ70を介してタンク70aから供給される粘性流体コンパウンド15を充填する充填部を兼用している集合充填装置63で一体化され、この集合充填装置63を通過した直後に抗張力線30,30,・・・が耐圧層の周辺部に巻き回される。
抗張力線集合機62の回転部分には前記抗張力線30,30,・・・をドラム巻きした多数の抗張力線ドラム62b,62b,・・・が回転可能に懸架されており、この各抗張力線ドラム62b,62b,・・・から引き出された複数本の抗張力線30,30,・・・が図示されていない目板で整合されながら、集合ダイス64において長さ方向に特定のピッチで撚り合わせ集合されるようになされている。
集合ダイス64にはポンプ71を介して、粘性流体コンパウンド15をタンク71aから集合ダイス64に供給し、抗張力線の間隙部分に所定の圧力をかけながら、コンパウンドを充填すると共に、抗張力線を撚りを加えながら巻き回し、抗張力体層も走水防止効果を持たせるようにしている。
65は金属チューブ層40を形成するための金属テープサプライであり、66は金属テープを縦添えしてパイプ状に形成し、溶接機66aによってその合わせ目を溶接し、縮径加工を施す金属チューブ層形成装置である。67は金属チューブ層の成形が終了したケーブルを巻き取る巻取ドラムである。
通常のこのドラムに巻き取ったケーブルが、絶縁層50を抗張力線の外周に積層するための押出成型機と、冷却ラインをタンデムに配置しているシース加工ラインに移送され、金属チューブ層40の外周に絶縁層50a,50bが付加されて海底光ケーブルが完成することになる。
本発明の海底光ケーブルの場合は、光ファイバ芯線10をサプライドラム60から供給すると共に、この光ファイバ芯線10と耐圧層20を集合する集合充填装置63において、粘性流体コンパウンド15を充填する点、および上記集合ダイス64の部分で充填される粘性流体コンパウンド15の圧力が、ポンプ71またはコンパウンド制御部72で制御さている点に特徴を有している。
ポンプ70によって流動性となっているコンパウンドを集合充填装置63に供給し、光ファイバ芯線10の周辺を埋めるように、耐圧層の内周側の隙間に粘性流体コンパウンド15を充填する。この粘性流体コンパウンド15を使用することにより、光ファイバ芯線10はコンパウンド内で一定の位置に保持され、耐圧層の挙動の影響を受けにくくなる。また、光ファイバ芯線10をPPまたはPBT等からなるチューブに挿通させていないため、従来のルースチューブ型で見られた、チューブが経時変化によって収縮することによる、チューブ内の光ファイバスラックの変化による伝送特性の劣化を無くすことができる。
また、耐圧層内に粘性流体コンパウンド15を充填することにより、何らかの原因によって水走りが発生した場合の水走り防止機能が付加され、耐圧層内を海水等がケーブルの長手方向に送水して、ケーブルに大きなダメージが加わらないようにしている。さらには、コンパウンドは硬化しないため、ケーブルに何らかの原因による力が加わっても、圧力が逃げるので光ファイバ芯線の伝送特性を劣化させるという問題を低減させることができる。
各抗張力線30,30,・・・の隙間には粘性流体コンパウンド15を充填するが、この隙間を埋めている粘性流体コンパウンド15は、ケーブルの長手方向に充填部と、非充填部が交互に形成されるようにするため、コンパウンドの供給量は、ポンプ71の圧力、またはコンパウンド制御部72によって制御される。
従来のケーブルは、コンパウンドが100%以上となる充填部のケーブル長を1mとした場合、非充填部のケーブル長は例えば10mとし、この区間では100%以下の充填(充填率ゼロを含む)となるようポンプ、またはコンパウンド制御部を制御していた。
しかし、本発明の海底光ケーブルは、コンパウンドが流体状であるが、粘性を持っているため、充填部のケーブル長を200m程度とし、粘性流体コンパウンドの充填部と非充填部を所定の割合で交互に形成することにより、良好な性能を得られ、水走りを防止することができた。
また、鉄分割個片により形成されている耐圧層20の内側および抗張力線30の隙間に充填するコンパウンドを同一にしているため、異種コンパウンド同士の混合という心配をすることは無くなり、金属チューブ層40の縮径加工時に絞り込まれて粘性コンパウンドが後方に絞り出された際に、粘性コンパウンドの非充填部へ逃がすことができる。また、絶縁層50の押し出し成形時の熱影響でユニット内部のコンパウンドが熱膨張を起こしても、鉄分割個片の隙間からコンパウンドが溢れて非充填部へ圧力を逃がすことにより、ユニット内の圧力が緩和できるため、ファイバーへの圧力影響を無くすことができる。
このようにして形成した海底光ケーブルに対して、ケーブルの挙動がルースチューブ型の光ファイバユニットに追従するか否かの試験として、ケーブル引張試験、往復ベンド試験(所定長のケーブルの一端部を固定し他端部を左右に所定回数屈曲さながらケーブルの伝送特性、および機械的な強度特性を試験する)、更には実際の敷設/回収における特性把握のため海洋実験を行ったが、特に問題となる損失の変化のないことを確認した。
又、実際にレーザ光をファイバの一端から照射し光学測定を実施し、特にケーブル化によって損失が増大していないことを確認した。
つまり、ケーブルの敷設/回収作業で受ける光学的/機械的なストレスに対しても海底ケーブルとして必要とされる諸条件を満足するものであることが判明した。
なお、本発明のケーブル構造は、水が満たされているタンク内に1500mのケーブルを切断して収納し、水圧をかけて73.5MPaとしたときに、タンク内に入れた水がケーブル端から外側に漏出するまでの時間を計測した結果、2週間では漏出する走水がみられず、調査の結果、1000m以下であることがわかった。これは海底下に於けるケーブル障害時にケーブルを引き上げて補修するのに十分な時間、走水を防止するものである。
本発明の海底光ケーブルの一実施例を示す断面図である。 本発明の海底光ケーブルの製造装置の概要を示す図である。 特許文献1に示す海底光ケーブルの断面図である。 特許文献2に示す海底光ケーブルの断面図である。
符号の説明
10 光ファイバ心線、15 粘性流体コンパウンド、20 耐圧層(鉄分割個片)
30 抗張力線、40 金属チューブ層、50 絶縁層

Claims (3)

  1. 縦添えされた扇形の3分割固片によって構成されている耐圧層と、
    前記耐圧層の外周に撚り合わせた抗張力線と、
    前記抗張力線の外周を拘束する金属チューブと、
    前記金属チューブの外周を被覆している絶縁層とを備え、
    前記耐圧層内部に、複数本の光ファイバ芯線、又は芯線テープを粘性流体コンパウンドと共に充填し、
    前記抗張力線の間隙に、前記粘性流体コンパウンドが間欠的に充填されていることを特徴とする海底光ケーブル。
  2. 前記抗張力線の間隙に充填されるコンパウンドは、ケーブルの長手方向に対して、
    前記粘性流体コンパウンドを充填する充填部と、非充填部と、
    を所定の割合によって交互に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の海底光ケーブル。
  3. 前記粘性流体コンパウンドはちょう度が常温(25℃)で350〜450とされていることを特徴とする請求項1に記載の海底光ケーブル。

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