JP4694072B2 - 海底光ケーブル - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、重合系の中央バッファ管を備え、長距離の中継器付きシステムに特に適した海底光ケーブルに関する。
【0002】
長距離の中継器付きシステム用の海底ケーブルは、典型的に、比較的少数の光ファイバを含むことが必要とされ、その光ファイバの最大数は、光学増幅器−中継器の能力によって決まる。従って、長距離の中継器付きシステム用の海底光ケーブルのファイバ数は、典型的に、最小4ファイバから最大48ファイバの範囲にある。
【0003】
長距離の海底ケーブルの全長(「セグメント」とも称される)は、典型的に、約1500乃至2000kmである。これらの長さは、全体として、増幅器により互いに分離された、多数の光ケーブルスパン(50乃至80kmの長さ)により形成される。これらのケーブルスパンは、次に、ケーブル敷設船に搭載される最終的な1000乃至2000kmの長さのセグメントを製造するため、製造工場にて増幅器と接続されることが好ましい。中継器付きの海底システムの全長は、必要であるならば、上記のセグメントの2つ以上を接続して、約1000乃至約10000kmの範囲内で変更することができる。
【0004】
このため、ファイバ数の容量が小さくてもよい条件及びその比較的長い長さを考慮して、これらの型式のケーブルは、典型的に、光ファイバを含む単一の中央バッファ管を備える、縮小した寸法のものとされている。上記のファイバを含むバッファ管の内径は、全体として、約5mm以下である。
【0005】
他方、中継器無しシステム用の海底ケーブルに必要とされるファイバ数は、全体として多く(例えば、約96のファイバ)、このため、上記ケーブルの寸法は、必要であるならば、これに応じて増大させることができる。上記ケーブルの長さは、全体として、約50乃至150kmであり、最大長さは400乃至500kmである。
【0006】
海底敷設のための多数のケーブルの設計は当該技術分野で公知である。
例えば、米国特許第5,125,062号には、例えば、二酸化ケイ素ゲルのような、密封化合物が充填された金属中央管を備えており、該金属中央管は、その内部に光ファイバが充填されており、該管は、金属(好ましくは、スチール)ワイヤーのヘリカル層により取り巻かれている。ワイヤー間の隙間及びヘリカル層と中央管との間の隙間は、ケーブルに沿った長手方向への水の伝播(propagation)に抵抗する密封材料(好ましくは、ポリウレタン樹脂)にて充填されている。これと代替的に、中央管は、プラスチックにて形成してもよく、この場合、ヘリカル層は、圧力に耐え得るようにアーチの特徴を呈する。
【0007】
米国特許第4,684,213号は、2つのスチールワイヤー層により及び銅又はアルミニウムで出来た外側金属管により取り巻かれた光ファイバを含む耐圧型スチール管を備える海底ケーブルに関するものである。粘着性化合物及び/又はプラスチック材料のゼリーから成る堰き止め部が、中央管内で且つ中央管と外側管との間に配置されたワイヤー層間の空隙内で規則的な間隔に配置されされている。
【0008】
米国特許第5,463,711号には、金属で出来た中央管と、該管内に配置され且つ水遮断材料により取り巻かれた光ファイバと、中央管の周りでヘリカル層にて巻かれた6本のスチールワイヤーとを備える、浅い水深用の水中ケーブルが開示されている。
【0009】
テレコムレポートインターナショナル(Telcom report Enternational)19(1966年)、22−25頁に、D.フェリシオ(Felicio)が発表した「中継器無しシステムの達成(A non−repeatered achievement)」という論文において、中継器無しシステム用の海底ケーブル(ミニサブ(MINISUB)CT(登録商標名))が開示されており、ここにおいて、ファイバは、外径約5mmの密閉密封した中央の銅管内に収容されている。上記ケーブルは、上記の文献にて、密閉的銅管(直径6.1mm)により取り巻かれたプラスチック中央バッファ管を備える、それ以前のケーブルの設計(ミニサブ16C(登録商標名))の改良例として記載されている。
【0010】
1997年の会議録120−128頁におけるJ.F.リバート(Libert)らの論文「次世紀用の新規な海中ケーブル(A New Undersea Cable For The Next Millenium)」には、長距離の中継器付きシステム用に特に設計された高深度用の軽量なケーブルが開示されている。上記のケーブルは、ゼリーが充填され且つ溶接されたスチール管内に収容された大きい有効面積(LEA)のファイバを備えており、該ファイバは、ケーブル内の耐圧構成要素として機能する。ケーブルの製造方法は、僅かな余剰長さ(0.1%)のファイバを提供し得るように制御される。上記の論文に開示されたように、僅かに余分な長さのファイバ、ゼリーの充填及び耐圧管を組み合わせることは、ファイバに対し極めて小さい応力環境を提供し、このことは、波長分割多重化(WDM)及び高帯域幅システムにて使用することのできる、より曲がりに敏感なファイバにおける損失増分量を最小にする。上記の論文に記載されたように、LEAファイバは、現在使用されている、標準型の分散変位ファイバ(SDSファイバ)よりも曲げに起因する損失に対してより敏感である。
【0011】
上記に鑑みて、このため、海底ケーブルにて使用される、寸法が比較的小さい光学バッファ管の製造の現在の傾向は、金属管を使用する方向にあることが明らかである。
【0012】
しかし、当該出願人は、寸法の小さい(例えば、外径が約6mm以下)金属製のバッファ管を製造することは、一連の欠点のため、幾分、難しいことが分かった。
【0013】
例えば、光ファイバには、金属管の溶接を行う間、望ましくない過熱作用が加わり、光ファイバが損傷する可能性がある。ファイバの過熱効果を防止し又は少なくとも制限するため、従来技術にて多数の技術的解決策が提供されているが、これらの解決策は製造工程中に更なる工程ステップ又は制御技術を導入することになる。例えば、米国特許第4,852,790号には、その下方の構造体を過度に過熱することなく金属ストリップの当接した端縁を溶接し且つ密閉的に密封し得るようにレーザ光を管の表面の上方に集中させることが開示されている。米国特許第5,380,977号には、金属管内で光ファイバを案内すべく光ファイバガイドを使用することが開示されており、該ガイドは、金属管の溶接した部分と反対側の内壁に弾性的に付勢される。米国特許第5,760,364号には、金属管内に且つ該金属管上に画定された閉塞領域内に光ファイバを挿入すべく補助的な管の間に介在させた熱ディフューザが開示されている。
【0014】
更に、金属管内の余剰ファイバ長さの値を最適に制御し得るように特別な技術及び装置を適用する必要がある。例えば、米国特許第4,852,790号には、金属管がホィールに巻かれるとき、光ファイバを金属管の外周縁に対して吹き出すべく金属管の内部でガスの流れを使用することが開示されている。米国特許第5,231,260号には、金属管内のファイバの余剰長さを制御する手段が開示されており、該手段は、光ファイバに対し及び金属管を形成する金属ストリップに対する張力調節手段と、牽引手段とを備え、また、金属管に対する張力変更手段も備えている。米国特許第5,143,274号には、所定の余剰長さの光ファイバを含む金属管を製造する方法が開示されており、この方法は、ファイバの速度、金属管の温度及び管の引き出し張力を制御することを備えている。
【0015】
現在、当該出願人は、かかるバッファ管の製造のため重合系材料を使用することが有利であることが分かった。しかし、当該出願人はまた、縮小寸法を有する重合系のバッファ管は以下に説明するように、金属管に対して更なる問題点を生じさせることも分かった。
【0016】
光ファイバへの応力を軽減するため、バッファ管の長さに対して余剰長さが実質的に存在せず又は僅かに余剰長さ(約0.1%以下)にて光ファイバを管の内部に配置することが好ましい。ファイバがある余剰長さにてバッファ管内に配置されたならば、バッファ管内のその経路は直線状ではなく、ファイバは正弦波状/ヘリカル状経路上に配置されることになろう。ファイバの余剰長さが長ければ長い程、正弦波状/ヘリカル状経路は益々顕著となる。
【0017】
しかし、この点に関して、当該出願人は、約0.1%以上の余剰長さは小さい内径のバッファ管(典型的に、ファイバ数が12乃至24の場合、約3mm以下)にとって不適合であることが分かった。実際上、上記の余剰長さが過度であるならば(例えば、約0.1%以上)、ファイバの正弦波状/ヘリカル状経路は、バッファ管の壁に接触し、その結果、ファイバにてマイクロベンディング及びマクロベンディングという問題点を生じることになろう。他方、より大きい内径のバッファ管は、バッファ管内の光ファイバの正弦波状/ヘリカル状経路はより大きい断面積内に配置することができるから、より長い余剰長さを許容する。
【0018】
しかし、当該出願人は、バッファ管を製造するために使用される従来のポリマー材料及び従来の押出し成形技術の場合、選ばれた余剰ファイバを十分に正確に制御することが極めて困難であることが分かった。
【0019】
特に、当該出願人が理解するように、余剰ファイバ長さの変化は、押出し成形ラインにおけるバッファ管の製造段階中及びバッファ管の格納期間中(バッファ管は典型的に製造工程の終了時に格納リールに巻かれる)の双方にて制御しなければならない。典型的に、格納期間(すなわち、管をリールに巻く時間とケーブルを形成するためにその管を使用する時間との間の期間)は、数時間から約一週間の範囲で相違する可能性がある。
【0020】
重合系バッファ管のファイバの余剰長さは、全体として、管を形成する重合系材料の熱特性を通じて作用することにより得られる。実際上、押出し成形した管は、冷却するとき、重合系材料の比較的大きい熱膨張係数(例えば、特定の材料、押出し成形条件、等に依存して、約50×10-61/℃乃至約300×10-61/℃)のため、その全長が著しく短くなる傾向にある。このように、押出し成形機から出る押出し成形済みの管と同一の速度にて、押出し成形機に顕著な張力を加えることなく、光ファイバが供給され、また、バッファ管を形成する材料が冷却時、例えば約0.1%のような長手方向収縮率を有するならば、形成される余剰ファイバは、押出し成形工程の終了時に約0.1%となる。上記余剰長さは、所定の張力にて光ファイバを繰り出しボビンから巻き戻すことにより更に修正することができる。この場合、ファイバは張力が加えられた場合よりも短い長さだけバッファ管内に収容され、これにより、ファイバに対し上記張力を加えることなく、得ることのできる長さよりも短い最終的な余剰ファイバ長さが得られる。何れにせよ、その何れの製造方法が適用されても、既知の製造技術にて、全体として、押出し成形工程の終了時に所定の余剰長さの値から比較的僅かな偏差状態(+/−0.02%)のバッファ管を得ることが可能である。
【0021】
しかし、当該出願人は、一度び既知の技術に従って製造されたバッファ管が集められたならば(例えば、リール上に)、管を形成する重合系材料が更に定着し、特に、収縮し勝ちとなることが分かった。この定着は、全体として、予測することはできない。しかし、この定着は通常、管を更に収縮させ、設定した余剰ファイバの値を制御不能に変化させる(通常、増大させる)ことになる。
【0022】
当該出願人が観察したように、管の格納期間中のこの収縮は、幾つかの場合、所定の余剰長さの値と比較可能な余剰長さを変化させ、その結果、最終的な余剰ファイバ値を著しく修正し、その後に、光ファイバを製造するときに管を使用するときに問題点を発生させる可能性がある。
【0023】
特に、当該出願人は、高速の製造時、管は典型的に不規則的な交差巻き状態でリールに巻かれる。この不規則的な管の巻き付けは、リールに集められた管の外皮上に不規則的に分布する空隙を発生させる。この管は、これらの空隙付近にてより容易に緩み且つ収縮する一方、その他の領域では緩みが妨害される可能性がある。これにより、異なるリールに巻かれた管が異なる状態で制御不能に収縮し、また、同一のリールに巻かれた同一の管が異なる長さに沿って同様に異なる状態で制御不能に収縮する。
【0024】
このように、余剰ファイバ長さが例えば0.1%という所定の値の場合、当該出願人は、約一週間の格納期間の後、異なる材料、押出し成形及び格納状態に依存して、最終的な余剰長さが約0.12%乃至約0.3%であると測定した。所定の1つの値に対する余剰ファイバ長さの値の特定の変化は、比較的大きい内径(例えば、約10mm以上)のバッファ管に対して許容可能ではあるが、当該出願人は、所定の値に対する更に僅かな変化でも内径が比較的小さい(例えば、5乃至6mm以下)のバッファ管はとても許容し得ないことが分かった。実際上、上記の変化が過度に大きいならば、ファイバが強制されてバッファ管の内壁と接触し、これにより、ファイバに対しマイクロベンディング効果を生じさせる箇所である経路上に配置されることになる。当該出願人は、マイクロベンディング及びマクロベンディング現象により敏感である、LEAファイバが使用されるとき、この問題点は遥かに顕著となることを知った。LEAファイバという語は、その意味の範囲内に大きい有効面積を有する光ファイバ、特に、有効面積が少なくとも7μm2以上の光ファイバを包含することを意図するものである。
【0025】
金属材料は製造後の収縮に対し実質的に影響を受けないから、金属バッファ管を使用することにより、余剰ファイバ長さの所定の値は、製造過程を完了した後且つその後のバッファ管の格納の間、実質的に変化しないことは言うまでもない。
【0026】
しかし、現在、当該出願人は、縮小した寸法の重合系の中央バッファ管を有する海底ケーブルを製造することが可能であり、余剰ファイバ長さは余剰ファイバ長さの所定の値に対して制限された所望の範囲内で制御可能であることが分かった。
【0027】
特に、当該出願人は、重合系管の壁の内部に長手方向の補強要素を充填することにより、かかる余剰ファイバ長さが制御可能であることが分かった。しかし、この補強要素はバッファ管の縮小寸法の条件に適合し得るように比較的小さい直径でなければならない。出願人は、この比較的小さい直径にも拘らず、上記の長手方向補強要素は海底ケーブル内の重合系バッファ管の長手方向への収縮を良好に制御することを許容することが分かった。
【0028】
当該出願人は、比較的内径の小さい(例えば、約3mm以下)のバッファ管の場合、上記管を適当な水遮断ゲルにて完全に充填することはかなり困難であることが更に分かった。実際問題として、海底ケーブルに特に適用可能とされ且つ比較的高粘度(一般に約50Pa・s乃至約220Pa・s)の充填ゼリー化合物から成るバッファ管の直径が比較的小さいため、管の充填は管の内部容積の約80乃至95%しか満たすことができない。更に、幾つかの場合、また、寸法が大きいバッファ管の場合、バッファ管の充填が不完全であることが望ましいこともある。例えば、欧州特許出願公告第EP 883007号に開示されたように、光ファイバが水素ガスに曝される場合、その伝送特性は変化し、水素の部分圧力が高ければ高い程、上記の変化はより顕著となる。このように、欧州特許出願公告第EP 883007号は、水素の部分圧力が比較的低圧に保たれるように、管の内部の膨張容積を維持し得るようにバッファ管の一部のみ(最大95%)を充填材料にて充填することを示唆している。
【0029】
典型的に、バッファ管の内部容積の約5乃至約20%を水遮断ゲル材料が存在しないままであるようにすることができる。
当該出願人は、この不完全な充填は陸上用ケーブル(この場合、1mの水頭の下長手方向への水浸透試験が行われる)にとって重要性は比較的低いと考えられるが、水中ケーブルにとって遥かにより重要であることが分かった。実際問題として、当該出願人は、不完全な充填に起因する空隙はバッファ管の全長に沿って長手方向に配置され、これにより、高圧(例えば、ケーブルが約5000mの深さにて敷設されるならば、約500バール(約50MPa))の水が遮断される前に関連するケーブル長さに対し水頭損失が比較的小さい状態で流れることのできる優先的な経路を発生させることが分かった。
【0030】
更に、水がバッファ管内で優先的な流れ経路を有するならば、それぞれの静水圧がプラスチック管の内面に作用し、これによりプラスチック管の直径を増大させ、その結果、流路の寸法が増し、水の流れはバッファ管内の速度及び浸透長さを増す。
【0031】
現在、当該出願人は、光ファイバを含む上述した重合系バッファ管の外面に沿って画定された適宜な寸法の長手方向キャビティ(又は「空隙」)を提供することにより、上記バッファ管内の長手方向への水の流れを実質的に減少させることが可能であることが分かった。特に、当該出願人は、バッファ管を取り巻く長手方向スペースの寸法は次のように選ぶこと、すなわち、バッファ管内の流れ経路に対しケーブル内に偶発的に浸透した水に対する優先的な流れ経路を上記スペースに沿って提供し、これにより水が上記バッファ管内を流れるのを防止し得るように選ぶ必要があることが分かった。換言すれば、バッファ管を取り巻く上記長手方向スペースに沿って流れる水の水頭損失は上記バッファ管内を流れる水の水頭損失よりも小さくなければならない。その結果、上記の空隙内に浸透した水の静水圧は重合系バッファ管の外面に作用し、これにより、上記バッファ管を効果的に圧縮し、その結果、管の断面積を縮小させ、これに相応して上記バッファ管内の水頭損失を更に増大させることを許容する。
【0032】
このように、その壁に埋め込まれた少なくとも1つの補強要素を有するバッファ管を備える、本発明による海底ケーブルは、上記管内で所定の余剰ファイバ長さ及び該管に沿った長手方向への水の浸透を共に効果的に制御することを可能にする。
【0033】
本発明の1つの面によれば、
周縁壁により画定され且つ少なくとも1つの管状通路を含む重合系バッファ管であって、該管状通路はその内部にルーズに収容された少なくとも1つの光ファイバを含む上記重合系バッファ管と、
内面及び外面により画定された実質的に変形不能で且つ密閉的な細長い中空本体であって、上記内面が上記重合系バッファ管を長手方向に取り巻き得るように配置された上記細長い中空本体とを備え、
管の全長に沿って長手方向に伸びる少なくとも1つの補強要素が上記バッファ管の周縁壁内に埋め込まれた、海底ケーブルが提供される。
【0034】
余剰ファイバ長さ、特に、バッファ管の押出し成形後の収縮を制御し得るようにするため、上記補強要素が重合系バッファ管よりも大きい長手方向硬さを有することが好ましく、また、好ましくは、重合系バッファ管よりも少なくとも4倍以上の硬さであるようにする。細長い要素の長手方向硬さは、上記要素の断面積×該要素を形成する材料のヤング弾性係数の積として規定される。
【0035】
1つの好ましい実施の形態によれば、上記補強要素を形成する材料は弾性限界率が少なくと0.2%、好ましくは約0.5%以下であるようにする。
典型的に、上記補強要素は、直径が約0.3mm乃至約0.8mm、好ましくは約0.4mm乃至約0.6mmの実質的に円形の断面を有する。好ましくは、上記補強要素は金属ワイヤー、特にスチールワイヤーである。
【0036】
1つの好ましい実施の形態によれば、上記管状通路は約3mm以下、好ましくは約2mm以下の直径を有する。バッファ管の外径は約6mm以下、好ましくは約5mm以下とすることが好ましい。管状通路を取り巻く壁の厚さは約0.2mm乃至約0.5mmの範囲で変更可能である。
【0037】
1つの好ましい実施の形態によれば、上記実質的に変形不能で且つ密閉的な細長い中空本体は、
バッファ管の周りにヘリカル層として巻かれた、例えば、スチールのような少なくとも1つの環状の金属ワイヤー層を備え、該ヘリカル層が選んだ深さにて関連する静水圧に抵抗するアーチの特徴を提供する内層と、
例えば、銅又はアルミニウムのような金属管から成り、ケーブルの内部構造体に対し密閉的保護(水又はガスの潜在的半径方向浸透に対する保護)を付与する外層とを備えている。
【0038】
好ましくは、上記金属管は上記環状の金属ワイヤー層に形成される。
これと代替的に、管を取り巻く上記実質的に変形不能で且つ密閉的な細長い中空本体は、例えば、銅、スチール又はアルミニウムで出来た金属管とし、選ばれた静水圧に抵抗し得るよう所定の厚さ、弾性係数及び降伏強度を有するものとしてもよい。かかる金属管は、光コアが装置の構成要素に対し電力を供給し得るように配置され且つそのために使用することができるならば、特に、銅で出来ている場合、水又はガスがケーブルの内部構造体内に半径方向に浸透するのを密閉的に保護する。
【0039】
1つの好ましい実施の形態によれば、重合系バッファ管の外面と上記変形不能な細長い中空本体の内面との間に長手方向キャビティが画定され、該キャビティには少なくとも部分的に水遮断要素が充填され、また、上記キャビティは、水が上記ケーブル内に偶発的に進入する場合、次のような寸法を有するものとする、すなわち、
上記第一の変形可能な細長い中空本体を通って流れる水が第一の水頭損失を有するように生じ;
上記長手方向キャビティを通って流れる水が第二の水頭損失を生じるようにする;
上記第二の水頭損失が上記第一の水頭損失を有するように生じるような寸法とする。
【0040】
好ましくは、上記長手方向スペースに沿って流れる水の流れの水頭損失が変形可能な細長い中空本体内の水の流れの水頭損失よりも小さく、約75%以下、好ましくは約50%以下、より好ましくは約30%以下であるようにする。
【0041】
バッファ管を形成する重合系材料はポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合体エチレンプロピレン)又はポリアミドから成る群から選んだものとすることが好ましい。管は上記重合系材料の1つ以上の層を備えることができる。管を形成する重合系材料は、選ばれた程度の静水圧が上記管の外面に(ケーブルの関連する敷設深さにて水が浸透する結果として)付与されたとき、管が十分に圧縮されて、充填材料の質量内の空の容積を減少させ、これにより水の流れがカバーする距離を短縮させ得るように所定の厚さ及び弾性係数を有するものとする。好ましくは、上記管の圧縮は、好ましくは関連する静水圧を受けたとき、その当初の断面積を少なくとも約3%、少なくとも5%縮小させ得るようなものとする。
【0042】
変形可能な細長い中空の本体に沿って長手方向キャビティ内に配置された水遮断要素は、上記長手方向通路内に浸透する水が最初の浸透段階にて、変形可能な細長い中空の本体内よりも小さい水頭損失にて流れる一方、上記水頭損失が時間と共に漸進的に増大し、最終的に水の入口点からケーブルの所定の長さの範囲内で上記長手方向通路内の水の流れを遮断するのを許容するようにする必要がある。
【0043】
一般に、水の遮断は、1000メートル以下の距離に亙り水がケーブル内に浸透するならば、500バール(50MPa)の圧力にて2週間、効果的であることを目的としている。
【0044】
好ましくは、上記水遮断要素は、上記長手方向通路の長手方向に沿って不連続的に配置された、ポリウレタン又はゼリー状化合物のようなエラストマーの如き充填材料であるようにする。
【0045】
これと代替的に、上記水遮断要素はバッファ管に巻かれた水遮断テープとする。
本発明を一層良く理解するため、図面について説明する。
【0046】
図1には、本発明によるケーブルの1つの実施の形態が図示されており、この場合、補強要素(102)を備える単一の重合系バッファ管(101)が金属ワイヤー(103)の層の中央に配置されている。
【0047】
上記バッファ管を形成する重合系材料は、その内部に収容された光ファイバに対し所望の保護を付与し得るよう十分に大きい弾性係数(例えば、ASTM D638 91に従って測定したとき、少なくとも約200、好ましくは少なくとも500MPa以上)を有する必要がある。しかし、上記弾性率は、選ばれた厚さの管が管の外面における水に起因する静水圧により効果的に圧縮されるようにするため、過度に大きい値であってはならず、好ましくは約3000Mpa以下でなければならない。
【0048】
上記バッファ管の製造に適した重合系材料は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンプロピレン共重合体又はポリアミド(PA)である。1つの好ましい実施の形態に従い、フィナケミカルズ(Fina Chemicals)がフィナプロ(FINAPRO)4640Gという商標名で販売するエチレンプロピレン共重合体のような、エチレンプロピレン共重合体を使用することができる。
【0049】
バッファ管(101)は、約2.0mm乃至約6.0mm、より好ましくは約2.5mm乃至約4.0mmの外径を有することが好ましい。
光ファイバ(105)が収容される管状通路(104)は約1.0mm乃至約4.5mm、より好ましくは約1.2mm乃至約3.0mmの直径(D1)を有することが好ましい。
【0050】
かかるバッファ管の厚さは、材料の弾性係数及び管の外径に依存して、約0.2mm乃至約0.6mmの範囲で変更し、製造工程中及びケーブルの敷設の間、ファイバを保護し得るようにすることができる。更に、上記バッファ管の材料の壁の厚さ及び弾性係数は、特に、バッファ管の壁の最小厚さ(T1)に相応して、選択した作用可能な深さにて水が浸透する場合、上記管が実質的に圧縮されるのを許容するような仕方にて選ぶ必要がある。好ましくは、バッファ管の壁の最小厚さ(T1)は、約0.2mm乃至約0.6mmの範囲とし、より好ましくは約0.3mmとする。好ましくは、管状通路104と補強要素(102)との間の距離(T2)及びバッファ管の補強要素と外面との間の距離(T3)は、同様の厚さであるようにする。バッファ管の長手方向硬さは、管の寸法及び材料の弾性係数に依存して、約100乃至約1000kg、好ましくは約300乃至約600kgの範囲で変更可能である。
【0051】
補強要素(102)は、金属(例えば、スチール)、ガラス強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック又はホウ素繊維強化プラスチックにて製造することができる。好ましくは、上記強化要素はスチールワイヤーであるようにする。上記強化要素の直径D2は、バッファ管の直径に依存して、約0.3mm乃至約0.8mmとし、好ましくは約0.4mm乃至約0.65mmの範囲にあるようにする。補強要素の長手方向硬さは、重合系バッファ管の長手方向硬さよりも少なくとも4倍以上であることが好ましい。好ましくは、上記長手方向硬さは、約500乃至9000kg、好ましくは約1500乃至約6000kgの範囲にあるようにする。補強要素を形成する材料のヤング弾性係数は、断面積が比較的小さい補強要素を採用し得るように十分に大きくなければならない。1つの好ましい実施の形態によれば、かかる補強要素に採用される材料は、ヤング弾性係数が約180.000乃至200.000MPaのスチールである。
【0052】
好ましくは、上記補強要素を形成する材料は、少なくとも0.2%、例えば、約0.5%以内の弾性限界値を有するようにする。既知であるように、材料の弾性限界値は、細長い要素に恒久的(非弾性的)変形を生ぜずに、上記材料に加えることのできる最大引き伸ばし値に相応する。従って、補強要素には、製造工程中、望ましくない非弾性的な変形を生ぜずに、関連する引張り強度を作用させることができる。
【0053】
バッファ管の製造段階中、以下に説明するように、補強要素に対し所定の長手方向張力を加え、これにより、製造工程中、余剰ファイバ長さの値を正確に制御することを許容する。更に、管の重合系壁内部に埋め込んだ上記補強要素の存在は、該管の製造後の格納中、管の収縮を防止する。最後に、海底ケーブルの製造工程中、補強要素が存在することは、その内部に収容された光ファイバに対し望ましくない張力を加えずに、バッファ管を製造ラインに沿って引張ることを許容する。しかし、当該出願人は、バッファ管を海底ケーブルの最終構造体内に挿入した後、(例えば、ケーブルの装填及び敷設作業の間に)ケーブルに加えられる引張り力は、内側のバッファ管に何らかの力が伝達されることなく、ケーブルの外装構造体によって抵抗を受けることが分かった。従って、管(又はケーブル)の製造中に加えられる比較的小さい後方張力及び重合系材料の収縮に起因する圧縮に抵抗するのに適した補強要素の寸法とすることができる。このように、かかる補強部材は、敷設作業中、ケーブルに加えられる典型的な引張り/圧縮強度に抵抗する必要はないから、上記補強要素の直径はかなり小さく(典型的に、1mm以下)とし、比較的小径のバッファ管を製造することを可能にする。
【0054】
例えば、図1を参照すると、海面から約6000乃至8000mの深さにて作用することを目的とする海底ケーブル内に挿入された、エチレンプロピレン共重合体(23℃にて弾性係数が約900MPa)で出来たバッファ管は、外径約3.5mm、厚さT1約0.25mmとなり、管状通路の直径D1約2.2mmであり、直径D2 0.5mm(T2が約0.25mm、T3が約0.30mm)のスチールワイヤー補強要素を有することが好ましい。この場合、補強要素の長手方向硬さは、バッファ管の長手方向硬さの約7.2倍である。
【0055】
多数の光ファイバ(105)がバッファ管(104)内に収容されており、該光ファイバはゼリー状フィラーに浸漬させてある。
ファイバは、余剰長さが約0%乃至約0.1%にてバッファ内に収容されている。
【0056】
補強要素が存在するため、上記の余剰長さは、製造工程中及びその後のバッファ管の格納の間、正確に制御され、所定の値の実質的に全ての変動を防止し、この変動は、さもなければ、ファイバをバッファ管の内壁と接触させ、その結果、マイクロベンディング及び/又はマクロベンディング現象に起因して、伝送された信号が望ましくなく減衰されることになる。
【0057】
バッファ管(104)を充填する適当なゼリー状材料は、典型的に、例えば、シリコーン、鉱物(ナフテン又はパラフィン)又は合成型(ポリアルファオレフィンのような)の如き基油から成っている。この基油は、典型的に、ガラス遷移温度が低いエラストマー的ポリマーのような「粘度増進剤」を追加することを必要とし、この粘度増進剤は、溶液に粘度を付与することにより充填材料としてのその性能を向上させる。また、該フィラー組成物は、多少なりともシラン化した発熱性二酸化ケイ素から成る酸化防止剤及び濃縮剤/チキソトロピック剤を含むこともできる。かかるフィラー組成物の例は、例えば、米国特許第5,455,881号又は欧州特許出願第EP 811,864号に開示されている。
【0058】
かかるゼリー状フィラーは、製造工程中、バッファ管内に容易に導入できると共に、ファイバが管内で実質的に自由に相対的に動くのを許容するのに十分に低粘度である必要がある。しかし、上記ゼリー状フィラーの粘度は、管内に偶発的に浸透した水の長手方向への流れに対する物理的障壁に対抗し得るように十分に高くなければならない。このため、典型的に、上記ゼリー状材料は、約50乃至約220Pa・s、好ましくは約60乃至約150Pa・sの範囲の粘度(せん断速度1.56秒-1にてローエマット(Rheomat)115コントラベス(Contraves)粘度計を使用して測定)を有する。上記のバッファ管内で水遮断フィラーとして使用するのに適したゼリー状材料の例は、SICPAによるLA444(登録商標名)(ハーバーグループ(Huber Group)のインフォラボ(Info−Lab)、H55である。
【0059】
上述したように、バッファ管をゼリー状材料で充填することは、ケーブルの製造中に管の全内部容積の僅かに約80乃至95%のみについて行ない、これにより、バッファ管内に約5乃至20%の空隙が残るようにすることができる。
【0060】
次に、金属ワイヤー(103)の層をバッファ管の周りでヘリカル層にて配置し且つ圧力に抵抗するアーチの特徴を提供するようにする。特に、図1に図示するように、異なる直径の金属ワイヤーは、いわゆるワーリングトン(Warrington)構造体に従って二重のヘリカル層にて配置することが好ましい。バッファ管の外面は、金属ワイヤーの面と接触させることができ又は好ましくは、図1に図示するように、上記2つの面の間に、例えば、約0.1乃至0.2mmの小さい空隙が残るようにする。金属ワイヤーは、典型的に、スチールで出来ている。金属ワイヤーの二重ヘリカル層の外径は、約7乃至9mmとすることができる。
【0061】
適当な水遮断材料(例えば、上述したように、エラストマー的又はゼリー状材料)は、バッファ管の外面と金属ワイヤーとの間の隙間(106)内及び金属ワイヤーの間に不連続的に配置される。特に、上述したように、上記の隙間の不完全な充填は、該隙間に沿って長手方向通路が残るような仕方にて行われ、この場合、ケーブルの内部に偶発的に浸透した水は中央バッファ管内よりも水頭損失が少ない状態で流れることができる。好ましくは、エラストマー的充填材料はポリウレタン樹脂のような水遮断疎水性エラストマーであるようにする。
【0062】
隙間の充填は、キャビティの全長の約10%乃至約80%、好ましくは約20%乃至60%がフィラー無しであるような仕方にて不連続的に行われることが好ましい。例えば、キャビティの多数の長手方向部分を水遮断材料にて完全に充填することにより不連続的な充填を行うことができ、充填した上記部分の各々は上記充填材料が実質的に存在しない部分によりその後の充填した部分から分離されるようにする。例えば、上記キャビティの約10乃至約50mの長さを充填することにより、充填材料を上記キャビティ内に配置し、上記材料が存在しない同様の長さの部分がその後に続くようにすることができる。
【0063】
好ましくは、水遮断材料は、キャスケミ(CasChem)により「D エンキャップサラント(ENCAPSULANT)」という商標名で販売されている2成分ポリウレタンエラストマー的組成物のようなポリウレタン架橋結合エラストマーとすることができる。このように、キャビティは約30メートルに亙り上記エラストマー的組成物にて充填し、その後、キャビティの20メートルが充填材料が存在せず、更にその後の30メートルが充填材料で充填され、更にその後の20メートルが自由であり、更にその後の30メートルが再度エラストマー的材料にて充填される、等々となるようにする。
【0064】
これと代替的に、上記充填化合物は、上記キャビティに沿って不連続的に(2乃至10メートルの充填部分が20乃至50メートルの空の部分により分離された状態に)配置されたゼリー状材料とすることができる。上記ゼリー状材料は、典型的に、(バッファ管のフィラーとして)基油、「粘度増進剤」及び選択的に酸化防止剤並びに濃縮剤/チキソトロピック剤を含んでいる。しかし、このゼリー状材料の組成は、バッファ管内に配置された組成物に対してより高粘度であることが好ましく、かかる高粘度は長手方向への水の流れに対するより効果的な障壁を許容する。このように、上記第二のゼリー状材料の粘度は、約200乃至約500Pa・s、好ましくは約300乃至400Pa・sの範囲とすることができる。適当なゼリー状材料は、例えば、アモコ(Amoco)により(CI500(登録商標名))又はBPにより(ナプテル(NAPTEL)(登録商標名)947)販売されているものである。選択的に、上記ゼリー状組成物には、例えば、米国特許第4,741,592号及び米国特許第5,445,881号に開示された組成物のような水素吸収手段を付与することができる。上記充填材料の水遮断特性を更に向上させるため、ナトリウムポリアクリレート又はポリメタアクリレートのような水膨潤性粉体(すなわち、水を吸収したとき、ゲル化し/膨潤する性質を有する化合物)をゼリー状組成物中に添加することが好ましい。上記水膨潤性粉体の量は、全組成物の重量比で約20%乃至約70%の範囲、好ましくは約50%の量とすることができる。水膨潤性粉体を含む適当なゼリー状材料の例は、例えば、米国特許第5,715,343号に開示されている。
【0065】
次に、ヘリカル金属ワイヤー層の周りに管状金属シース(107)(例えば、銅又はアルミニウム)を形成する。金属シースの厚さは、ケーブルに要求される特定の電気的抵抗値に依存して、約0.4mm乃至約0.8mmの範囲とする。好ましくは、上記金属シースは、端縁折り畳み及び溶接を行ったとき、直径が金属ワイヤーのヘリカル層の1つよりも大きい(例えば、約2乃至4mm)の金属管を形成する金属ストリップにて製造される。次に、溶接済みの管を縮径ローラに通し、これにより管を金属ワイヤーに順応させつつ、管の外径を所望の最終直径まで縮小させる。好ましくは、管の縮径はまた、金属材料の降伏強度をも増大させる。例えば、金属ストリップ(例えば、銅)は、厚さが約0.52mm及び幅が約37.7mmであり、折り畳み且つ溶接したとき、形成される管は約12mmの外径を有する。次に、管を金属ワイヤーのヘリカル層に順応させつつ、該直径を約9mmの最終的な外径まで縮小させる。
【0066】
次に、形成された金属シースを取り巻くように外側重合系シース(108)を配置する。該保護シースは、例えば、2.5乃至6mm、好ましくは、約3乃至約5mmの厚さを有し、ポリエチレン(例えば、高密度−HDPE−又は中程度密度−MDPE)で出来たものとすることが好ましい。
【0067】
例えば、亜鉛めっきスチールで出来た金属ワイヤー(図示せず)の更なる層及び選択的に重合系糸(例えば、ポリプロピレン)の層を重合系シースの周りにヘリカル状に配置しケーブルに対し所望の外装を提供することができる。
【0068】
所望であるならば、第二の金属ワイヤー層を上記重合系シースの上で撚ることによりケーブルの保護を更に向上させることができる一方、この金属ワイヤーは、それぞれの外側重合系糸層にて外装される。
【0069】
図1による海底ケーブルは、典型的に、3つの別個の段階に分けて製造することができる。第一に、光ファイバを充填材料中に浸漬させた重合系バッファ管を押出し成形し且つ巻き取りボビンに巻き取ることにより製造する。製造工程の第二の段階は、充填水遮断材料を所望の隙間に提供すると共に、バッファ管を取り巻く金属ワイヤーをヘリカル層にて配置することと、金属シースを金属ワイヤーの周りに配置することとを備えている。第三の段階(第二の段階後、ライン上にて行うこともできる)は、重合系外側保護シースを押出し成形することを含む。
【0070】
特に、バッファ管は、図4に図示したような押出し成形ラインにて製造することができる。上記押出し成形ラインは、そこから1つ以上の光ファイバ1が供給される少なくとも1つの繰り出しボビンと、そこから補強要素が供給される少なくとも1つの繰り出しドラムとを備えている。次に、特定の後方張力値に維持された光ファイバ及び補強要素を押出し成形機ヘッド3に送り、この押出し成形機ヘッドを通じてその周りでプラスチック材料を押出し成形し、管11を形成する。
【0071】
これと同時に、管の内部穴を充填化合物にて充填する。次に、管11を冷却浴10内に冷却し、キャプスタン(典型的に、直径600mm乃至1000mm)により引張り、最終的に、最終的な巻き取りボビン4に集める。
【0072】
一度びその他の全ての工程条件(例えば、ラインの幾何学的形態、冷却温度、押出し成形温度、充填化合物の温度/粘度、ダイの幾何学的形態)が設定されたならば、ファイバの後方張力及び補強要素の後方張力を調節することにより、所望の余剰ファイバ長さが実現される。
【0073】
工程条件に依存する、押出し成形ラインの一致点(すなわち、ファイバ及び管が押出し成形ラインに沿って互いに一体に進む点)が一度び決定されたならば、補強要素に加えられる後方張力とファイバに加えられる後方張力との間の差により余剰ファイバ長さが実質的に決定される。その結果、ファイバ及び補強要素の後方張力を正確に制御することで最終的な余剰ファイバ長さを正確に制御することができる。
【0074】
例えば、外径3.5mm、内径2.2mmであり、また、直径0.5mmのステンレス鋼補強要素を有する16ファイバ数のバッファ管を考えると、補強要素に対し約4kgの後方張力及びファイバの各々に対し約100gの後方張力を付与することにより、約0.1%のファイバの余剰長さが得られる。
【0075】
更に、長手方向補強要素が存在することは、バッファ管の格納の間、余剰ファイバ長さを一定に保つことを許容する。実際上、重合系の押出し成形した材料には全体として押出し成形後の収縮現象が生じるため、これにより、管の長さが縮小し、その結果、余剰ファイバ長さが増大する。しかし、長手方向補強要素は、管の収縮に起因する圧縮力に耐えることができ、これにより、管の長さ及び余剰ファイバの長さを一定に保つ。
【0076】
このように、上記の方法により、余剰ファイバ長さの値の変化を所定の値に対して+/−0.02%の範囲内に正確に制御することが可能となる。バッファ管の壁内に埋め込んだ補強要素が存在しない場合に不可能であるこの制御は、伝送される信号を何ら減衰せずに比較的縮小した直径の重合系のバッファ管を有する海底ケーブルを製造することを許容する。他方、上記補強要素が存在しない結果、バッファ管の長さ、従って余剰ファイバ長さは制御不能に変化する。次に、このファイバの余剰長さの制御不能な変化は、バッファ管の縮小した内径と適合せず、これによりファイバを内壁と接触させることになる。上述したように、この接触は、ファイバのミクロベンディング/マクロベンディング現象の原因となり、その結果、最終的に、伝送される信号が減衰されることになる。
【0077】
次に、金属ワイヤー及びアルミニウムとから成る2つの層を備え、又は適当な電気的抵抗性を実現し得るようコア内部で半径方向に水分が進入するのを防止する機能を有する銅シースを備える金属構造体内に上記の説明に従って製造した光コアを挿入する。ケーブルを敷設した後、水圧に抵抗し且つケーブルの敷設及び回収作業に必要な適当な軸方向への機械的強度を付与するいわゆる「ワーリングトン」構造体を2つの金属ワイヤー層が形成する。
【0078】
テープから開始して銅又はアルミニウムシースを取り付けて管を形成し且つ当接した端縁を長手方向に溶接する間に、遊星撚り機を使用して、2つの金属ワイヤー層を取り付ける。管の直径は、ラインに沿って漸進的に縮小し、金属ワイヤーとの密な接触を実現する。
【0079】
金属構造体を敷設する間、バッファ管及び金属ワイヤーには制御された後方張力が加わり、形成される管内に保持されたバッファ管がケーブルと実質的に等しい長さとなる。
【0080】
金属ワイヤー層及び金属密閉的シースを取り付けた後、通常の押出し成形工程により、好ましくは別個の押出し成形ラインにて絶縁性のプラスチックシースを取り付ける。
【0081】
上記の説明に沿って記載したように、1つの好ましい実施の形態に従い、重合系の内側バッファ管の周りには適当な寸法の長手方向キャビティ(又は空隙)が提供されることが好ましい。上記長手方向キャビティの寸法は、該長手方向キャビティを通る水の流れの水頭損失が上記バッファ管内を流れる水の水頭損失よりも小さいようにする必要がある。このように、1つの好ましい実施の形態に従い、海底ケーブル内に偶発的に水が進入する場合、バッファ管内の水の流れは長い浸透長さに達するのが防止される。他方、キャビティを通る水の流れの上記小さい水頭損失は、水が上記バッファ管の内部よりもより長い距離に亙って上記キャビティに沿って浸透することを許容することになる。例えば、上記キャビティに沿った水の流れの浸透長さは、2週間内でバッファ管内の水の流れの浸透長さの約2倍となり、また、該浸透長さの約10倍となる可能性がある。
【0082】
特に、当該出願人は、上記長手方向キャビティに沿って流れる水の流れの水頭損失が変形可能な細長い中空本体の内部の水の流れの水頭損失の約75%以下、好ましくは約50%以下、より好ましくは約30%以下であるように上記バッファ管を取り巻く長手方向キャビティが寸法決めされたならば、本発明による好ましいケーブル構造体は、バッファ管内での水の流れを遮断するのに特に効果的であることが分かった。
【0083】
何らかの特定の理論に制約されることを望むものではないが、当該出願人は、長手方向キャビティに対し変形可能なバッファ管の周りで所定の寸法を提供することにより、上記キャビティ内に偶発的に浸透した水によりバッファ管の外面に静水圧が発生し、この圧力によってバッファ管は圧縮され、これにより、バッファ管内の空の容積を著しく縮小させ、その結果、上記バッファ管内の長手方向への水の流れが流れる距離が短縮すると考える。
【0084】
この想定される水遮断メカニズムは、図2及び図2aを参照することで一層良く理解することができる。
図2には、その壁(404a)、(404b)により画定された重合系のバッファ管を取り巻く金属管(401)を備え、その2つの管がキャビティ(403)により分離された、水が浸透する前の、本発明によるケーブルの内側部分の概略図的な長手方向断面図が図示されている。バッファ管の壁404a、404bはそれぞれバッファ管の壁の最小厚さT1及び最大厚さT2+D2+T3(図1を参照)に相応する。バッファ管内には充填塊(402)が配置されている。図面に図示するように、充填塊内には多数の空隙(405)が存在する。明確化のため、バッファ管内に保持された光ファイバは省略してある。
【0085】
水が進入したとき(図2aに曲線状矢印で図示)、水の流れに対する優先的な経路を提供する長手方向キャビティ(405)は、バッファ管内よりも上記キャビティに沿ってより迅速な水の流れを許容する(白い直線状矢印で図示)。水が入った後、数秒以内にその水は、上記長手方向キャビティに沿ってかなり長い距離(例えば、約20乃至30秒後、約20乃至50m)を浸透する。このように、バッファ管を取り巻く上記水によりバッファ管の外面に静水圧が作用する(図2aに二重頭付き矢印で図示)。
【0086】
他方、同一の数秒後、水頭損失が比較的大きいため、バッファ管内の水の流れは比較的短い距離(例えば、数メートル以下)に亙って浸透する。このため、バッファ管内から作用する静水圧は、管の最初の部分に限定される一方、数m後の静水圧は上記管の外面にのみ作用する(長手方向キャビティ内への水が存在するため)。これにより、バッファ管は、特に、最小厚さT1のその壁404bに相応して圧縮され、これにより、充填材料の塊内の空隙容積を実質的に減少させる。バッファ管内でのこの空隙容積の減少は、水が流れるときに通ることのできる断面積をこれに相応して減少させ、これにより、水の流れの水頭損失を更に増大させ、その結果、上記バッファ管内での水の長手方向への流れが流れる距離が更に短くなる。バッファ管内の空隙容積を効果的に縮小させるため、管に対し関連する静水圧が加えられたとき、その当初の断面積を少なくとも約3%、好ましくは少なくとも5%だけ縮小させるような上記管の圧縮でなければならない。
【0087】
バッファ管を取り巻く長手方向キャビティに沿った水の流れを適宜に制御し且つその水の流れを入口領域から所定の長さの範囲内に遮断するため、上記長手方向キャビティ内には水遮断材料が配置されている。
【0088】
例えば、水遮断材料が上記キャビティの長手方向距離に沿って不連続的に配置されたエラストマー又はゲル状充填組成物であるとき、上記キャビティ内に浸透した水は、最初に、上記キャビティに沿ってかなり迅速に流れるのを許容しなければならない。このように、材料の単一の部分により水の流れの水頭損失が比較的僅かだけ増加し、上記流れがバッファ管内での流れに対して十分により長い距離を流れ且つ相応する静水圧が上記バッファ管を効果的に圧縮するのを許容するような仕方にて、長手方向キャビティの不連続的な充填が実現される必要がある。適当な数のその後の充填材料の部分(例えば、3乃至5部分)を通って流れた後、水の流れの水頭損失は限界値に達し、水がキャビティに沿って更に流れるのが防止される。所望であるならば、例えば、粉体の形態による水膨潤可能な材料を充填組成物中に添加し、水遮断効果を増大させることができる。
【0089】
当該出願人は、水により(又は水膨潤粉体及び水の組み合わさった作用により)生じる静水圧が比較的高圧である場合、上記管を形成する重合系材料の圧縮時の降伏点よりも大きい圧縮力が管に加わる可能性があることが更に分かった。この場合、管は、かかる圧力によって恒久的に変形する可能性がある。一般に、管の圧縮力が管を形成する材料の圧縮時の降伏点よりも大きくない場合、静水圧を除去したとき(すなわち、ケーブルを大気圧力にて海面に配置したとき)、バッファ管は、その当初の寸法を回復する。
【0090】
上記の水遮断メカニズムは、重合系材料で出来たバッファ管にのみ必ずしも限定されるものではなく、選ばれた作用可能な深さにて水が浸透する場合、上記管が実質的に圧縮されるのを許容し得るように所定の壁の厚さを有する管内に適宜な寸法としたその他の材料を使用することで実現することもできる。特に、上記管は、内部に光ファイバが収容される貫通穴を含むことが好ましく、該貫通穴は管の長手方向軸線と同心状ではなく、該管の壁の少なくとも一部分が最小厚さT1を有し、このため、関連する作用可能な深さにて該部分に静水圧の圧縮力が加わるようにすることがより好ましい。
【0091】
図3には、バッファ管を取り巻く長手方向キャビティが本発明に従って作用するのに不十分なケーブルの比較例が図示されている。この場合、上記キャビティ内を流れる水の水頭損失はバッファ管内を流れる水に対して生じる水頭損失よりも大きい。このように、水は長手方向キャビティに沿って流れる場合よりもバッファ管の内部で優先的に且つより迅速に流れ、静水圧(黒の矢印)は、この場合、バッファ管の内部からのみ作用する。バッファ管の壁に作用するかかる静水圧の結果は、上記管の直径を拡大し、これにより充填塊体の内部空隙容積を増大させることである。その結果、バッファ管内を流れる水に対して生じる水頭損失は更に減少し、これにより、上記バッファ管に沿って実質的な長さに亙って水が浸透するようになる。
【0092】
実施例
実施例 1
本発明によるケーブルの製造
図1に図示したケーブルを参照すると、次のようなケーブルが製造されている。かかるケーブルの光コアは外径3.0mm、直径0.65mmのスチール補強ワイヤー(サンドヴィック(Sandvik))と、二酸化ケイ素系ゲル(20℃にて150Pas)(シクパ(SICPA))が充填された、直径1.5mmの管状通路とを有する、フィナプロ 4640Gポリマー(フィナケミカルズ)で出来た中央バッファ管を備えている。8つのLEAファイバ(次の表1に記載した公称減衰値を有する)をバッファ管の内部に配置した。
【0093】
アーチ特徴を有するスチールワイヤーの二重層をバッファ管の周りで「ワーリングトン」構造体に従ってヘリカルに配置してある。第一の層は、10本のスチールワイヤー(直径1.405mm)で形成する一方、第二の層は各々10本のスチールワイヤーから成る2組みのスチールワイヤー(それぞれ直径1.2mm及び0.85mm)により形成する。バッファ管は、スチールワイヤーと接触していないが、バッファ管の外面とスチールワイヤーの内側層の表面との間に約0.15mmの空隙が残るようにする。
【0094】
管の周り及びワイヤーの間の空隙内にフラッディング(flooding)化合物(ポリウレタン樹脂)を代替的に挿入し、30メートルが化合物で充填され、20メートルは充填されないようにした。フラッディング化合物が存在する場合、その量は4.5乃至5.0g/mである。化合物の比重量は0.915kg/dm^3であるであることを考慮すると、空隙は全体の約75%乃至85%だけ充填される。
【0095】
次に、幅37.5mm及び厚さ0.52mmのUNS C10300 OFXLP(ASTM標準)銅テープ(ドイツのランゲンベルン(Langenberg))から製造された銅シースを管の形態にてスチールワイヤーの外側層に適合させる。
【0096】
端縁を切断し且つ折り畳んだ後、テープは光コアの周りで直径12mmの管に形成し、次に、その管をTIG(タングステン不活性ガス)で溶接する。
次に、溶接後の管は、8.7mmの最終外径まで縮小させ、その管を縮径ローラを通すことによりスチールワイヤーの外側層に適合させる。
【0097】
中程度密度のポリエチレンの外側シースは銅シースを取り巻くように配置し、海底ケーブルの最終的な外径18.5mmとなるようにする。
実施例 2
減衰値の測定
このようにして得られたケーブル内に保持されたファイバの減衰値を測定し且つ製造メーカが提供した公称減衰値と比較した。
【0098】
ケーブル内のファイバの光学的減衰値は、安立(ANRITSU)モデルMW90−60 AOTDR(光学時間ドメイン反射計)を使用して、後方散乱技術により1550nmにて測定した。
【0099】
次の表1には、8つのファイバの公称減衰値及びケーブル内に挿入されたファイバにて測定した減衰値が記載してある。
Figure 0004694072
上記の結果から明らかであるように、ファイバがケーブル内に配置されたとき、伝送減衰値の顕著な変化は何ら観察されない。
【0100】
実施例 3
水の浸透
この試験は、550バール(55MPa)までの静水圧に抵抗することのできる、長さ880m、内径40mmのスチール管を使用して行った。管内へのケーブルの挿入を容易にし得るように試験管内にローラを配置する。
【0101】
ケーブルを試験管内に挿入し、その一方の端部を該端部に青銅カップを溶接することにより、密閉的に密封する。ケーブルの他端は、所定の試験圧力(この場合、550バール(55MPa))にて急激に破断可能である破裂ディスク装置(フィケユーロップ(FIKE Europe)N.V.)にて密封する。
【0102】
一度びケーブルの両端が密封されたならば、試験管をその両端にて密閉的に閉じ且つ550バール(55MPa)の所望の試験圧力に達し得るように水を充填した。染料(フルオロセイン(fluorosceine))を水に添加し、水の浸透長さを一層容易に測定し得るようにする。一度び試験圧力に達したならば、破裂ディスク装置は急激に破断し、約550バール(55MPa)の圧力にてケーブル内に水が浸透するのを許容した。次に、圧力を上記の値に安定させ、ケーブルをこの状態下にて7日間、維持する。
【0103】
7日の終了日、試験管から水を排出し、ケーブルを引抜き且つ分析する。
光ファイバを含むバッファ管内での水の浸透距離は40m以下であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるケーブルの断面図である。
【図2】 水の進入前の本発明によるケーブルの1つの好ましい実施の形態の概略図的な長手方向断面図である。
2aは、水の進入後の本発明によるケーブルの1つの好ましい実施の形態の概略図的な長手方向断面図である。
【図3】 水の進入後の比較可能なケーブルの概略図的な長手方向断面図である。
【図4】 本発明による重合系バッファ管の製造ラインの一例の概略図である。

Claims (11)

  1. 変形可能な周縁壁により画定され且つ少なくとも1つの管状通路を含む重合系バッファ管であって、当該管状通路が内部にルーズに収容された少なくとも1つの光ファイバを含む、重合系バッファ管と、
    内面及び外面により画定された実質的に変形不能であり且つ密閉的に細長い中空本体であって、当該内面が前記重合系バッファ管を長手方向に取り巻くように配置された、細長い中空本体と、を備えた海底光ケーブルであって
    前記重合系バッファ管の全長に沿って長手方向に伸びる少なくとも1つの補強要素が、当該重合系バッファ管の前記周縁壁内に埋め込まれ、
    前記重合系バッファ管の前記周縁壁と前記細長い中空本体の内面との間に長手方向キャビティが画定され、
    前記重合系バッファ管は、少なくとも部分的に充填塊が充填された、海底光ケーブルにおいて、
    前記海底光ケーブル内に偶発的に水が進入する場合、前記充填塊によって前記重合系バッファ管内は水の流れが邪魔されて、それによって、前記長手方向キャビティ内を流れる水の損失が、当該重合系バッファ管内を流れる水の損失よりも小さくなり、
    前記長手方向キャビティ内を流れる水の静水圧によって前記重合系バッファ管の前記周縁壁は圧縮され、当該重合系バッファ管内を流れる水の流れを防止する、海底光ケーブル。
  2. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記補強要素が、直径0.3mm乃至0.8mmの実質的に円形の断面を有する、海底光ケーブル。
  3. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記補強要素が金属ワイヤーである、海底光ケーブル。
  4. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記管状通路が3mm以下の直径を有する、海底光ケーブル。
  5. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記重合系バッファ管が6mm以下の直径を有する、海底光ケーブル。
  6. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記補強要素が、前記重合系バッファ管の硬さよりも少なくとも4倍硬い長手方向硬さを有する、海底光ケーブル。
  7. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    記細長い中空本体が、
    前記重合系バッファ管の周りでヘリカル層として巻かれた、金属ワイヤーの少なくとも1つの環状層を備える内側層であって、当該ヘリカル層が選択された深さにて関連する静水圧に抵抗することのできるアーチ形状の、内側層と、
    金属管を備え、前記海底光ケーブルの内部構造体に対して密閉的保護(水又はガスの潜在的半径方向への浸透に対する保護)を付与する外側層とを備える、海底光ケーブル。
  8. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記長手方向キャビティを流れる水の損失が、前記細長い中空本体を流れる水の損失の75%以下である、海底光ケーブル。
  9. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記重合系バッファ管を形成する重合系材料が、ポリエステル、ポリオレフィン又はポリアミドから成る群から選ばれる、海底光ケーブル。
  10. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記重合系バッファ管を形成する重合系材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン共重合体から成る群から選ばれる、海底光ケーブル。
  11. 請求項1による海底光ケーブルにおいて、
    前記重合系バッファ管への前記充填塊の充填は、前記海底光ケーブルの製造中に当該重合系バッファ管の全内部容積の80乃至95%について行われる、海底光ケーブル。
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