JP2005208097A - 液晶表示装置用カラーフィルタ及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色画素間のマトリックス部と表示部を囲む額縁部11Bとで構成されるブラックマトリックス11が、ハーフトーン部1を有するフォトマスクを用い、複数色の内の2色の着色画素の形成と同時に2色重ねで形成されたもの。2色が赤色と青色であること。赤色積層層の膜厚と青色積層層の膜厚の比が〔1.0〕:〔1.25〜0.5〕であること。
【選択図】図1
Description
ブラックマトリックス(31)は、着色画素(32)間のマトリックス部(31A)と、着色画素(32)が形成された領域(表示部)を囲む額縁部(31B)とで構成されている。ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
このカラーフィルタは、図4に示すカラーフィルタと同様に、ガラス基板(30)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)が形成されたものである。
このブラックマトリックス(41)は、ガラス基板(30)上に、例えば、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成されたものであり、樹脂を用いて形成されたブラックマトリックスを樹脂ブラックマトリックス(41)と称している。
樹脂ブラックマトリックスの膜厚が、例えば、1.0μm程度と厚くなると、図5に示すように、樹脂ブラックマトリックス(41)上にその周縁部を重ねて形成された着色画素(42)は、周縁部が樹脂ブラックマトリックス(41)上にて突起(43)となる。
また、樹脂ブラックマトリックス(41)が厚膜であるために、着色画素(42)を形成
する際の着色感光性樹脂の塗布にて、塗膜にムラが生じ易いといった問題が内在している。
図6に示すように、3層で構成されるブラックマトリックス(51)のマトリックス部(51A)及び額縁部(51B)は、着色画素(52R、52G、52B)の形成と同時に赤色積層層(52R’)、緑色積層層(52G’)、青色積層層(52B’)が順次に積層され形成されたものである。
カラーフィルタとして、表面の平坦性を改善するためには、図5に示す着色画素の突起(43)におけるような研磨処理は適切ではなく、例えば、オーバーコート層を形成するといった、工数が追加されることになる。すなわち、図6に示すカラーフィルタは好ましい技法とはいえない。
図7及び図8に示すように、複数色の着色層(62R、62G、62B)の内、少なくとも2色の着色層を積層してブラックマトリックスの額縁部(61B、61B’)として機能させたものである。
特に、着色層が2色の際には、赤色と青色の組み合わせにて光学濃度を高める効果の大きいことが記載されている。
また、複数色の着色層表面から額縁部(61B)上面までの膜厚段差(D5、D5=D4−D1)は3.4μmとなる。
また、複数色の着色層表面から額縁部(61B’)上面までの膜厚段差(D15、D15=D14−D11)は1.8μmとなる。
すなわち、上記膜厚段差(D5)の3.4μm、膜厚段差(D15)の1.8μmは依然として大きなものといえる。
図9に示すように、3色の着色層(72R、72G、72B)の形成と同時に、3色重ねのブラックマトリックス(71)を形成したものである。この3色重ねのブラックマトリックス(71)の膜厚は、各色の着色層の膜厚と略同一の膜厚である。
しかし、この3色重ねのブラックマトリックス(71)は、3色の各色積層層(72R’、72G’、72B’)の膜厚が小さいために光学濃度は低いものとなっている。
また、上記液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を提供することを課題とする。
前記2色重ねで形成するブラックマトリックスの、赤色と青色の積層層の膜厚が、通常に2色重ねさせた積層層の膜厚より小さいことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
表示装置用カラーフィルタとなる。
ガラス基板上の表示部には、赤色の着色画素(12R)、緑色の着色画素(12G)、青色の着色画素(12B)が形成されており、また、額縁部(11B)は、第1層としての赤色積層層(12R’)と第2層としての青色積層層(12B’)で構成され、各層は上記赤色の着色画素(12R)、青色の着色画素(12B)の形成と同時に形成されたものである。
また、積層した額縁部(11B)の端部の傾斜角度(θ3)は、略20°以下に低減されたものとなっている。
独立した樹脂ブラックマトリックスは形成していないので、工数は削減され廉価なカラーフィルタとなる。また、図5に示す突起(43)を除去するための研磨処理、或いは図6
に示すカラーフィルタにおけるような、平坦性を良好なものにするためのオーバーコート層の形成が不要であることは言うまでもない。
これに対し、赤色と青色の組み合わせにては、両色が共に透過する波長域はない。すなわち、2色重ねの積層層の遮光性(光学濃度)は、赤色と青色の組み合わせが最良であることが読み取れる。
別な表現を用いると、例えば、赤色と緑色と青色の3色の積層層を各1μm厚で3色重ねた3μm厚の積層層の光学濃度と同一の光学濃度を得るのに、赤色と青色の2色の積層層を各1.5μm厚以下の各1.2μm厚に、合計2.4μm厚の積層層にすることによって達成できる。
すなわち、このカラーフィルタの額縁部(21B)の光学濃度は、図1に示す額縁部(11B)の光学濃度より低い値であるが、膜厚段差(D35)はなく、額縁部(21B)の端部の傾斜角度は0°である。
図11において、波長400nm〜700nm間での赤色の透過率(分光特性)から導かれる光学濃度は、青色の光学濃度とは異なった値のものである。
は、概ね、赤色積層層の膜厚と青色積層層の膜厚の比が〔1.0〕:〔0.8〕の際に得られる。
別な表現を用いると、上記の比を保つことにより、所望する光学濃度を積層層の最小の合計膜厚にて得ることができる。
ガラス基板上の表示部には、赤色の着色画素(12R)、緑色の着色画素(12G)、青色の着色画素(12B)を形成し、また、額縁部(11B)を構成する赤色積層層(12R’)と青色積層層(12B’)の2層を赤色の着色画素(12R)、青色の着色画素(12B)の形成と同時に形成する例である。
同様にして、図10(c)に示すように、ハーフトーン部(1)を有する青色用フォトマスク(PM3)を介して露光(L1)を行い、表示部には青色の着色画素(12B)を、額縁部(11B)には青色積層層(12B’)を形成し、本発明による液晶表示装置用カラーフィルタを得る。
透明部(2)は、赤色の着色画素(12R)の形成に対応した透明部であり、また、遮光部(3)は、ブラックマトリックス及び着色画素の非形成に対応した遮光部である。
このようなフォトマスク(PM11)は、例えば、透明基板(40)上に成膜されたクロム膜をフォトエッチングすることによって得られる。尚、図中にては、光学濃度の高さを各部の厚みで模式的に表している。
従って、露光後の現像処理によって得られる赤色画素は、図12中の下方に示すように、ガラス基板(30)上に赤色の着色画素(12R)と、マトリックス部(11A)の赤色積層層(12R’’)及び額縁部(11B)の赤色積層層(12R’)となる。
図13に示すように、第2例のフォトマスク(PM12)は、透明基板(40)に、紫外光を減衰させる薄膜、例えば、ITOなどの金属酸化物膜からなるハーフトーン部(5)、紫外光の略全量が透過する透明部(2)、紫外光を遮光する薄膜、例えば、クロム膜からなる遮光部(3)が設けられたものである。
この第2例に示すフォトマスク(PM12)を用いることによって、図12に示す例と同様に、ガラス基板(30)上に赤色の着色画素(12R)と、マトリックス部(11A)の赤色積層層(12R’’)及び額縁部(11B)の赤色積層層(12R’)が形成される。
図14に示すように、第3例のフォトマスク(PM13)は、透明基板(40)に、ラインアンドスペースパターンからなるハーフトーン部(7)、紫外光の略全量が透過する透明部(2)、紫外光を遮光する薄膜、例えば、クロム膜からなる遮光部(3)が設けられたものである。
この第3例に示すフォトマスク(PM13)を用いることによって、図12に示す例と同様に、ガラス基板(30)上に赤色の着色画素(12R)と、マトリックス部(11A)の赤色積層層(12R’’)及び額縁部(11B)の赤色積層層(12R’)が形成される。
(a)、(b)に示すように、このハーフトーン部(7)は光を遮光するライン(L)と光を透過するスペース(S)で構成されるラインアンドスペースパターンである。
フォトリソグラフィー法の系とは、着色層を形成する際の光学系、フォトマスク、着色フォトレジスト、現像処理などのプロセス全体を指し、得られる着色層のパターンの解像度は、この系の解像度によって定まる。
本発明においては、1枚のフォトマスクを介した露光によって、マトリックス部(11A)の赤色積層層(12R’’)及び額縁部(11B)の赤色積層層(12R’)の膜厚を、赤色の着色画素(12R)の膜厚より薄く、且つ赤色積層層(12R’’)及び赤色積層層(12R’)内の膜厚を均一に、着色画素(12R)と赤色積層層(12R’’)及び赤色積層層(12R’)を同時に形成するために、フォトマスク上のハーフトーン部(7)のラインアンドスペースパターンを、着色フォトレジストへの露光時において、そのフォトリソグラフィー法の系の解像度以下とする。
、例えば、ラインの巾(Lw):スペースの巾(Sw)=1:5においては、ラインの巾(Lw)が略3μm以下になるとラインとスペースの分離ができなくなる。
1A、5A、7A・・・マトリックス部用ハーフトーン部
1B、5B、7B・・・額縁部用ハーフトーン部
2・・・透明部
3・・・遮光部
11、31、51、71・・・ブラックマトリックス
11A、31A、41A、51A、71A・・・着色画素間のマトリックス部
11B、21B、31B、41B、51B、61B、61B’71B・・・表示部を囲む額縁部
12R、22R・・・本発明における赤色の着色画素
12G、22G・・・本発明における緑色の着色画素
12B、22B・・・本発明における青色の着色画素
12R’、22R’、52R’、62R’、72R’・・・赤色積層層
12G’、22G’、52G’、62G’、72G’・・・緑色積層層
12B’、22B’、52B’、62B’、72B’・・・青色積層層
30・・・ガラス基板
32、42、52R、52G、52B、62R、62G、62B・・・着色画素
40・・・透明基板
41・・・樹脂ブラックマトリックス
43・・・突起
72R、72G、72B・・・着色層
θ1、θ2、θ3・・・積層層の端部の傾斜角度
D5、D15、D25、D35・・・膜厚段差
L1・・・露光
L・・・光を遮光するライン
S・・・光を透過するスペース
Pw・・・ラインアンドスペースパターンのピッチ
Lw・・・ラインの巾
Sw・・・スペースの巾
PM1・・・赤色用フォトマスク
PM2・・・緑色用フォトマスク
PM3・・・青色用フォトマスク
PM11・・・ハーフトーン部を有するフォトマスクの第1例
PM12・・・ハーフトーン部を有するフォトマスクの第2例
PM13・・・ハーフトーン部を有するフォトマスクの第3例
Claims (10)
- 透明基板上に、ブラックマトリックス、複数色の着色画素が形成された液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、着色画素間のマトリックス部と着色画素が形成された領域(表示部)を囲む額縁部とで構成される上記ブラックマトリックスが、ブラックマトリックスを形成するためのハーフトーン部を有するフォトマスクを用い、複数色の内の2色の着色画素の形成と同時に2色重ねで形成されたブラックマトリックスであることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記複数色の内の2色が、赤色と青色であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記赤色と青色の着色画素の形成と同時に2色重ねで形成されたブラックマトリックスの、赤色積層層の膜厚と青色積層層の膜厚の比が〔1.0〕:〔1.25〜0.5〕であることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記2色重ねで形成されたブラックマトリックスの、赤色と青色の積層層の膜厚が、通常に2色重ねさせた積層層の膜厚より小さいことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記ブラックマトリックスが、額縁部のみで構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4記載の液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 透明基板上に、着色画素間のマトリックス部と着色画素が形成された領域(表示部)を囲む額縁部とで構成されるブラックマトリックスを、複数色の着色画素の形成と同時に形成する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、ブラックマトリックスを形成するためのハーフトーン部を有するフォトマスクを用い、複数色の内の2色の着色画素の形成と同時に2色重ねで形成することを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記複数色の内の2色が、赤色と青色であることを特徴とする請求項6記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記赤色と青色の着色画素の形成と同時に2色重ねで形成するブラックマトリックスの、赤色積層層の膜厚と青色積層層の膜厚の比が〔1.0〕:〔1.25〜0.5〕であることを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記2色重ねで形成するブラックマトリックスの、赤色と青色の積層層の膜厚が、通常に2色重ねさせた積層層の膜厚より小さいことを特徴とする請求項7又は請求項8記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記ブラックマトリックスが、額縁部のみで構成されていることを特徴とする請求項6、請求項7、請求項8、又は請求項9記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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