JP2005208066A - 挟み込み検知センサ - Google Patents

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浩二 吉野
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
Takeshi Nagai
彪 長井
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Yuko Fujii
優子 藤井
Katsuhiko Yamamoto
克彦 山本
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Abstract

【課題】従来の挟み込み検知用のセンサや防止装置は、駆動モータの電流変化は小さくて検知精度が悪いとか、導電体では濡れると誤検知するとか、感圧スイッチでは経年変化で接点が劣化するとか、圧電材(PVDF)の耐熱が低いといった課題があった。
【解決手段】挟み込み検知センサ8が圧電材11から成り、これをサイドバイザーに設けて物体の接触による変位や歪み、圧力変化で出力を発生するかまたは出力が変化するので、開閉部7への物体の挟み込みを精度良く検出することができ、濡れても誤検出が無く、接点を持たないので接触不良や短絡が無く耐久性が良いのに加え、圧電材11がゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を配合して分極処理した可撓性のあるものなので、PVDFに比べて熱に対する安定性や耐熱性が高く、伸縮性や屈曲性が有り、成型が容易であるといった効果がある。
【選択図】図1

Description

本発明は窓や扉といった開閉部への物体の挟み込みを検知して防止する挟み込み検知センサに関するものである。
従来のこの種の挟み込み検知センサならびに挟み込み防止装置は以下のようなものであった。第1の従来例としては、パワーウィンドウ用モータの駆動電流の変化に基づいて窓ガラスの上昇時の物体の挟み込みを検出してモータを停止するものであった(例えば、特許文献1参照)。
また第2の従来例としては、閉鎖時に扉と接触する固定部接触面に導電体を設け、この導電体の静電容量の変化を検出して物体の挟み込みを検出して扉の閉動作を停止するものであった(例えば、特許文献2参照)。
また第3の従来例としては、相対する導電部からなる感圧スイッチを窓枠の密封部材に内蔵して物体の挟み込みを検出してモータを停止するものであった(例えば、特許文献3参照)。
さらに第4の従来例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の共重合体を圧電材料として用いた圧電ケーブルを窓枠に配設し、圧電ケーブルからの出力発生により物体の挟み込みを検出するものであった(例えば、特許文献4参照)。
特開平6−33665号公報 実開昭58−228号公報 特開平10−29425号公報 特開平10−132669号公報
しかしながら、従来の挟み込み防止装置では以下のような課題を有していた。
第1の従来例では、例えば物体が人の手や指のように柔らかいと窓に手や指が触れただけではモータの駆動電流の変化が小さいため、その時点での挟み込みの検出はできず、さらに窓が上昇して窓と窓枠の間に手や指が挟まれて窓の上昇が停止する段階にならないと挟み込みの検出ができないといった課題を有していた。
また第2の従来例では、雨や洗車等により導電体がぬれてしまうと導電体の静電容量が変化して挟み込みを誤検出してしまうといった課題を有していた。
また第3の従来例では、経年変化により感圧スイッチの接点が劣化して接触不良になったり、密封部が変形して導電部が短絡する等、耐久性が悪いといった課題を有していた。
さらに第4の従来例では、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の有機ポリマー材料(共重合体)を圧電材料として用いているので、温度が高く(80℃以上に)なると結晶構造が変化して感度が径時変化したり、耐熱性自体が低い(約100℃)のに加えて、ケーブル状に構成されるため、伸縮性や屈曲性が低く、成型が難しく、配設(支持)しにくいといった課題を有していた。
本発明の挟み込み検知センサは、移動部材と当接部材とで構成される開閉部に配設され、前記開閉部への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する挟み込み検知センサであって、前記挟み込みセンサは可撓性のある圧電材からなり、車両のサイドバイザーに設けたことを特徴としたものである。
上記発明によれば、物体の接触による変位や歪み、圧力変化を圧電材から成る挟み込み検知センサにより検出するので、人の手や指のように柔らかい物体でも車両内に配置された開閉部、特にサイドバイザーに接触したことを検出することができる。
また、ハードトップタイプの車両のウエザ−ストリップに配設され、窓ガラスまたはドアの閉動作中に前記窓ガラスとウエザ−ストリップまたは、前記ドアと前記ウエザ−ストリップとの間への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する挟み込み検知センサとしたものである。
本発明の挟み込み検知センサは、可撓性のある圧電材からなる挟み込みセンサを設けた車両用挟み込み検知センサとしたので、圧電材の耐熱性が高く、屋外の直射日光にさらされて高温になりうるサイドバイザーにも配設することができる。
また、ハードトップタイプの車両のウエザ−ストリップに配設したので、ドアの窓ガラスの閉動作による挟み込みだけでなく、ドア自体の閉動作においても挟み込みを検知できるといった効果がある。
第1の発明は、移動部材と当接部材とで構成される開閉部に配設され、前記開閉部への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する挟み込み検知センサであって、前記挟み込みセンサは可撓性のある圧電材からなり、車両のサイドバイザーに設けたことを特徴としたものである。そして圧電材の耐熱性が高いので、屋外の直射日光にさらされて高温になりうるサイドバイザーにも配設することができる。
第2の発明は、第1の発明に加えてサイドバイザーが圧電材から成る構成としたものである。そして圧電材の耐熱性が高いのに加えて、伸縮性や屈曲性が有り、成型が容易なので形状に自由度があり、サイドバイザーを兼用することができて部品点数を削減できる。
第3の発明は、ハードトップタイプの車両のウエザ−ストリップに配設され、窓ガラスまたはドアの閉動作中に前記窓ガラスとウエザ−ストリップまたは、前記ドアと前記ウエザ−ストリップとの間への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する車両用挟み込み検知センサ。 そして、ハードトップタイプの車両のドアの窓ガラスの閉動作による挟み込みだけでなく、ドア自体の閉動作においても挟み込みを検知できるといった効果がある。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の実施の形態1の挟み込み検知センサを備えた挟みこみ防止装置の外観図を示す。本実施の形態は開閉部として例えば車両用のパワーウィンドウに応用した場合を示している。図中、1は移動部材としての窓ガラス、2は窓ガラス1を昇降するためのクランク、3はクランク2を駆動する駆動手段で例えばパルス駆動の電動モータからなる。4は例えば駆動手段3に印加されるパルス信号をカウントして窓ガラス1の開閉位置を検出する開閉位置検出部である。5は例えばパルス信号を出力して駆動手段3を制御する制御手段である。6は当接部材としての窓枠で、窓ガラス1と窓枠6とで開閉部7を形成している。8は圧電材から成る挟み込み検知センサで、窓ガラス1の端部に沿って配設されており、窓ガラス1と窓枠6との間に物体を挟み込んだ時に物体が挟み込み検知センサ8に接触すること、あるいは挟み込んだ振動が伝わることにより、挟み込みを検知するものである。
図2は図1の窓ガラス1と挟み込み検知センサ8のA−A’位置での断面図である。接着剤9により、窓ガラスの端部10に沿ってシート状の挟み込み検知センサ8が配設されている。挟み込み検知センサ8は、ゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックとしてチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉体を配合して分極処理した圧電材11の両面に一対の電極12を形成している。具体的には、圧電材11は、有機基材である塩素化ポリエチレン100に対して、圧電セラミックとして粒径10〜300μmのチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉体1500重量部を均一に分散するようにオープンロール装置にて十分混合して、プレス加工機により任意の厚み(例えば0.5mm)に成型し、表裏面に導電性塗料により電極を形成した。電極は銅、アルミ等の金属箔などでもよい。このシートを裁断機により窓の端部10に合う形状に加工成形し、電極面を介して分極処理した(例えば分極電圧は直流電圧5〜50KV/mm)。
なお、有機基材と圧電セラミックの混合比、成型厚み、分極電圧の大きさ等は、用途に応じて適宜変更すればよく、本実施の形態にのみ限定されるものではない。また配設の方法も接着剤で貼らなくても両面テープ等でも良い。
図3は配設前の窓ガラス1と挟み込み検知センサ8の構成図である。窓ガラス1の端部10の形状に沿わせてシート状の挟み込み検知センサ8を成型して配設している。また13は一対の電極12より出力を取り出すためのリード線である。
図4は本実施の形態の挟み込み検知センサの出力特性図である。時間t0で窓ガラス1と窓枠6の間に物体(例えば運転手の腕)を挟み込んだとすると、挟み込み検知センサは図4のような出力を発生する。
図5は本実施の形態の回路処理を示すブロック図である。挟み込み検知センサ8のリード線からの出力信号に基づいて物体の接触を検出する接触検出手段14は、挟み込み検知センサ8からの出力信号のインピーダンスを変換するインピーダンス変換部15、インピーダンス変換部15からの出力信号を濾波する第1の濾波部16と第2の濾波部17、前記2つの濾波部からの出力信号に基づき物体の接触を判定する接触判定部18を有している。なお接触検出手段14は使用環境や設置場所等に応じて電気的ノイズから信号処理回路を遮蔽するため、金属ケース等で全体を電気的にシールドしてもよい。
また図示しないが、挟み込み検知センサ8の先端部には電極12間の断線・短絡検出用の抵抗体が接続されている。
図6は上記の断線・短絡検出のための回路図の一例を示したものである。図中、Psは挟み込み検知センサ8、R1は断線検出用の抵抗体で、上述のように一対の電極12の間(図中、p1とp2)に接続されている。R1は他の抵抗R2を介して電源Vdと接続されている。R3、R4は挟み込み検知センサ8からの信号導出用の抵抗、Q1はインピーダンス変換用のFETである。
次に図に基づいて動作、作用について説明する。
図1において、例えば窓ガラス1が下方に有り開閉部7が開口されている状態で、車両内に設置されたパワーウィンドウの駆動スイッチを作動させ駆動手段3が作動開始する際、または、駆動手段3が作動して窓ガラス1が閉じられようとする最中に、人体の一部や鞄などのような物体が挟み込み検知センサ8に接触する場合を想定する。物体の接触により、挟み込み検知センサ8に歪が生じるので、挟み込み検知センサ8からは圧電効果により歪に応じ図4のような電圧が発生する。発生する電圧レベルは接触時の歪の大きさと、挟み込み検知センサ8自体の感度、すなわち圧電材11の圧電定数などにより変化する。
次に、挟み込み検知センサ8から発生した信号は接触検出手段14のインピーダンス変換部15で低インピーダンスに変換される。インピーダンス変換された信号は第1の濾波部16と第2の濾波部17で濾波される。図7に第1の濾波部16と第2の濾波部17の濾波特性を示す。図中、縦軸はパワーPw、横軸は周波数fである。同図において、物体の接触、特に人体の一部が接触する場合には主に低周波のf1を中心とする出力信号が挟み込み検知センサ8から出力される。そのため、第1の濾波部16の濾波特性をf1としている。また、本実施の形態のように車両のパワーウィンドウへの適用の場合には、主にエンジンや走行による振動等によるf2(>f1)を中心とする車両自体の振動がノイズ成分として挟み込み検知センサ8に重畳してくるため、第2の濾波部17ではこの成分を捉えるため、濾波特性をf2としている。次に、接触判定部14では上記2つの濾波部からの濾波信号に基づき物体の接触の判定を行う。
図8はその判定基準を図示したものである。横軸は第2の濾波部17からの出力信号Vf2、縦軸は第1の濾波部16からの出力信号Vf1である。同図において、領域D1のようにVf1/Vf2の値が大きい場合は物体が接触したと判定し、領域D2のようにVf1/Vf2の値が小さい場合は接触なしと判定する。
図9は上記の判定の手順を示した判定フロー図である。ステップ19でパワーウィンドウのSWがオンされると、ステップ20で駆動手段が作動し、ステップ21でVf1及びVf2が算出され、ステツプ22でVf1とVf2の比rが算出される。次にステップ23でrが予め定められた設定値r0と比較され、r>r0ならばステップ24で物体の接触ありと判定され、ステップ25で駆動手段が停止される。またステップ23でr>r0でないならばステップ26で接触なしと判定され、ステップ27で窓の閉め切りが検知されるまでステップ21以降の処理が継続される。窓の閉め切りの検知は、例えば窓の閉め切りの際に駆動手段のモータに印加される電流値がある一定値以上になることを検出して行う。ステップ25では駆動手段を逆転させて窓を下降するようにしても良い。
上記では2つの濾波部を設けたが、濾波部は2つに限定するものではなく、挟み込みを検出するよう適用事例に応じて濾波部の特性や個数を最適化することも可能である。特に物体が接触する場合の出力信号レベルが、車両の振動ノイズ等のレベルよりはるかに大きい場合は濾波部が一つでも良いし、場合によっては濾波部を用いなくてもよい。また、rの値は車両の振動特性等を考慮して事前に実験等により最適化すればよい。
また、図6のように抵抗体R1を介して電極間に電圧を印加して出力VO1をモニタすることにより電極の断線を検出することができる。すなわち、図6において正常時のVO1は、電源電圧Vdに対して、R1、R2、R3の分圧値となる。挟み込み検知センサ8の電極が断線した場合に等価的に点p1または点p2がオープンとなるとすれば、VO1はR2、R3の分圧値となる。電極がショートすると等価的にはp1、p2がショートすることになるので、V1は0になる。このようにV1の値に基づいて挟み込み検知センサ8の電極の断線やショートといった異常を検出することができ、信頼性を向上することができる。
以上の作用により、挟み込み検知センサの出力信号に基づき物体の接触を検出した時点で開閉部の開閉動作を停止することができる上、挟み込み検知センサは物体との接触により生じる歪を電気的な信号に変換して出力するので、雨や洗車等により挟み込み検知センサが濡れても誤検出がなく挟み込みを防止できる。また挟み込み検知センサは感圧スイッチのような接点がないので接触不良や短絡がなく耐久性のよい挟み込み防止装置が実現できる。
また挟み込み検知センサが厚みの薄いシート状に成形されているため窓ガラスのような薄い形状のものにも配設し易いし、端部に配設してもあまり目立たず、出っ張りが少なくて済む。
また本実施の形態のように、挟み込み検知センサが窓ガラスという移動部材側に配設されているので、挟み込み時に間違いなく接触するため、検知ミスや検知遅れが起こりにくい。また同様に、自動車の場合は窓枠よりも窓の方が位置的に低く物体が挟み込まれる時には窓枠よりも窓ガラスに先に接触する場合が多いと考えられるので、窓枠との間で挟み込まれて物体にダメージを与える前に、窓ガラス側のみの接触で早めに検知することができて、挟み込まれる前に停止できる可能性が高く、より安全である。
また挟み込み検知センサがゴム弾性体に圧電セラミックを混合した圧電材料からなり、圧電セラミックは脱分極の耐熱性に優れているので、例えば車両の窓枠等、外界に暴露される場所に配設しても耐久性がよく、物体の接触を検出する際の信頼性が向上する。また、ゴム弾性体を使用しているので加工性がよく任意の形状に対応可能である。
また接触検出手段が挟み込み検知センサから出力される信号のうち物体の接触時に発生する特定周波数成分のみを検出するので、例えば開閉部の開閉動作による振動や外来振動など物体の接触以外の振動による挟み込み検知センサの出力信号と物体の接触による出力信号とを区別して物体の接触を検出することができ、検出精度が向上する。
また開閉位置検出部から出力される開閉位置信号が予め定められた設定範囲にある場合にのみ物体が接触したかどうかの出力信号を有効とすれば、開閉位置が上記設定範囲を越えて正常に開閉部が閉め切られる場合には、挟み込み検知センサが窓枠に接触して信号が出て接触検出手段が物体の接触有りと検出してもその検出信号を無視して開閉部の閉動作を完了できる。
また挟み込み検知センサがセンサ先端側の電極間にセンサの断線や短絡を検出するための抵抗体を備え、抵抗体を介して電極間に電圧を印加してモニタすることにより電極の断線や短絡を検出することができるので信頼性を向上することができる。
さらに開閉部の閉め切り時に挟み込み検知センサから出力される信号に基づき挟み込み検知センサの感度の異常を判定することが可能なので、物体の接触を検出する上での信頼性が向上する。
尚、上記実施の形態では挟み込み検知センサを1本配設したが、たとえば2本配設すれば以下のような効果が生じる。
まず1本を挟み込みの検知用に開閉部に配設し、他の一本を車両の振動の検知用に配設すれば、両者の出力の差をとることで車両の振動による出力だけが相殺できて挟み込み検知の精度が向上する。
また移動部材側と当接部材側のそれぞれに配設し、両者ともに挟み込みの出力を発生した場合のみ駆動手段の駆動を停止するようにすれば、挟み込み防止の精度が向上する。たとえば全開の状態から窓ガラスが上昇し始めた時に運転手のひじが触れた程度では挟み込みには至らないので本来停止させる必要は無い。(停止してしまうと再度スイッチを押さなければならない。)このような場合には停止させず、本当に挟み込まれた時のみ停止させることができる。
ここで、本発明の圧電材(有機基材は塩素化ポリエチレン、圧電セラミックはチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉体)と従来のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を比較するために、それぞれ2畳程度のサイズに成型して床に設置し、発熱体で圧電材の温度が100℃になるように調節しながら経過時間ごとに人が入床した時の発生電圧を測定比較した。この時の被験者の体重は63kgで、発熱させる前の初期の本発明品及び従来品における入床時の発生電圧は共に200mVになるよう設計した。この結果を図10に示す。横軸に経過時間、縦軸に発生電圧をとっており、本発明の圧電材の発生電圧aは径時変化がなくほぼフラットな特性であるが、従来の圧電材の発生電圧bは徐々に電圧が低下してくる。つまり本発明の圧電材の方が従来の圧電材よりも長時間、安定的に感度を維持できる。
これは、従来はポリフッ化ビニリデンフィルムを使用しているので、100℃の高温中に長時間放置されていると、電圧が発生する方向に配向していたポリフッ化ビニリデンの分子結晶が乱れて結晶構造が変化し、次第に発生電圧が低下してくるためと思われる。これに対して、本発明のチタン酸ジルコン酸鉛焼結粉体の耐熱性は300℃〜350℃であるので、100℃中に放置しても分極した結晶構造は変化せず、感度が安定的に維持できると考えられる。
なお、この実施の形態ではチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉体を使用したが、耐熱性が高いもので、かつ分極による結晶構造の配向性、即ち、圧力荷重に対して電圧を発生する性質(ピエゾ性)を有するものであれば良く、たとえばチタン酸鉛の焼結粉体を使用しても上記同様の結果を得ることができる。
(実施の形態2)
図11に本発明の実施の形態2の挟み込み防止装置の外観図を、図12に図11のB−B’断面図を示す。本実施の形態は挟み込み検知センサ8を雨除け用のサイドバイザー28に配設したものである。窓枠6に取付けられたサイドバイザー28に、はめ込み用の孔29を有し、挟み込み検知センサ8の圧電材11に設けた突起30を孔29にはめ込むことで配設している。
圧電材11はゴム弾性体の有機基材に圧電セラミックの焼結粉体を配合したものなので、可撓性、伸縮性、屈曲性に優れ、サイドバイザー28の形状が曲面であってもフィットさせることが可能であり、また成型が容易なので突起30のような複雑な形状にも対応することができる。
本実施の形態のようにはめ込みができると配設の作業性が向上する効果がある。場合によっては交換することも可能である。
また挟み込み検知センサは耐熱性が高い圧電材から成るので、サイドバイザーのように直射日光にさらされる位置でも問題はなく、挟み込みの検知に対して安定した感度を維持できる効果がある。
また本実施の形態では、圧電材11の先端の部分(電極12のあるところ)がサイドバイザー28の端部よりも飛び出しているので、飛び出した部分が他の部分に比べて最も可撓性が大きくなり、感度を良くすることができる。
図13は挟み込みの判定の手順を示した判定フロー図である。ステップ31でパワーウィンドウのSWがオンされると、ステップ32で駆動手段により開閉部が閉まる方向に作動し、ステップ33で挟み込み検知センサの出力V1が検出される。次にステップ34でV1が予め定められた設定値Vsと比較され、V1>Vsならばステップ35で物体の接触ありと判定され、ステップ36で駆動手段により開閉部が開く方向に作動する。またステップ34でV1>Vsでないならばステップ37で接触なしと判定され、ステップ38で窓の閉め切りが検知されるまでステップ33以降の処理が継続される。ステップ36では駆動手段により駆動方向を逆転させる(窓を下降させる)ようにするのだが、この場合は挟み込まれたものをすぐに抜き出すことができる。
(実施の形態3)
図14に本発明の実施の形態3の挟み込み防止装置の要部の断面図を示す。本実施の形態は挟み込み検知センサ8がサイドバイザー28を兼ねた構成である。窓が窓枠6に当接した際の隙間を密閉する密閉部材としてのウエザストリップ39を、窓枠6にはめ込んで固定する時に、挟み込み検知センサ8(サイドバイザー28)をも同時に保持する構成である。挟み込み検知センサ8(サイドバイザー28)は、圧電材11上に導電ゴムから成る可撓性のある電極12を配設し、その状態で図14のように折り曲げて、周囲をモールド材40で覆っている。モールド材40により電極を保護して耐水性を高めるとともに、強度のある材質のモールド材を使えば補強の役割を兼ねることもできる。
本実施の形態によれば、挟み込み検知センサ8がサイドバイザー28を兼ねるので、部品点数、組立て工程を削減できる。
また本実施の形態によれば、電極12を可撓性の有る導電ゴムで形成しており、挟み込み検知センサ全体として伸縮性、屈曲性があり、形状や配設の方法に関する自由度が飛躍的に向上する。本実施の形態の図14のように、電極ごと挟み込み検知センサ8を折り曲げることも可能である。
(実施の形態4)
図15に本発明の実施の形態4の挟み込み防止装置の要部の断面図を示す。本実施の形態は挟み込み検知センサ8がウエザストリップ39を兼ねた構成である。また見方を変えれば、窓枠6の端部に沿って挟み込み検知センサ8(ウエザストリップ39)を配設しているとも言える。
本実施の形態によれば、挟み込み検知センサ8がウエザストリップ39を兼ねるので、部品点数、組立て工程を削減できる。
また本実施の形態によれば、挟み込み検知センサ8が窓枠のそれも窓ガラスが当接する位置に近く、また実際に物体が挟み込まれた場合に圧力のかかりやすい位置となるので、精度良く挟み込み検知ができる。
また本実施の形態によれば、挟み込み検知センサ8が窓枠6に配設されるが、一般に窓枠6は剛体であり、挟み込み検知センサ8は補強される。
(実施の形態5)
図16に本発明の実施の形態5の挟み込み検知センサの断面図を、図17に配設の方法を表す構成図を示す。本実施の形態は挟み込み検知センサ8を窓ガラス1の端部10を覆うように配設したものである。窓ガラス1に部分的に穴41を開け、挟み込み検知センサ8には穴41に対応した位置のツメ42と、端部10にあてがうツメ43を形成している。配設する場合は、ツメ42、43の間に窓ガラス1の端部10を挿入し、ツメ42が穴41にはまり込むようにすればよい。圧電材11に可撓性があるのでこのようなはめ込みが容易である。
本実施の形態では窓ガラス1の端部10を覆う構成なので、エッジの保護を兼ねることができる。通常窓ガラスの端部を切断により形成する場合は非常に危険であるため何らかの処理(研磨処理等)が必要であるが、挟み込み検知センサ8で覆うことにより従来の処理の手間を省くことができる。
(実施の形態6)
図18に本発明の実施の形態6の挟み込み検知センサの断面図を示す。移動部材としての窓ガラスが積層ガラス1a、1b、1cで構成され、挟み込み検知センサ8を積層ガラス1b上で、積層ガラス1a、1cで挟んで保持している。モールド材40は積層ガラスと挟み込み検知センサ8を一体にモールドしている。本実施の形態では挟み込み検知センサ8の多くの部分が積層ガラスに隠れるので、ほとんど目立たない。挟み込み検知センサ8を図18のように薄いシート状(フィルム状)に形成すれば、窓ガラスの厚み内に収めることができて仕上がりがきれいになり車のデザインを損ないにくい効果がある。
(実施の形態7)
図19に本発明の実施の形態7の挟み込み検知センサの断面図を示す。本実施の形態の挟み込み検知センサ8は、ウエザストリップ39と窓枠6との間に構成されているが、ウエザストリップ39を窓枠6にはめ込むことで、必然的に挟み込み検知センサ8は位置決めされて固定される構成である。このような構成により挟み込み検知センサ8の取付け作業が容易となる効果がある。本実施の形態では物体の挟み込みによりウエザストリップ39を介して挟み込み検知センサに圧力が加わることになる。
(実施の形態8)
図20に本発明の実施の形態8の挟み込み検知センサの断面図を示す。本実施の形態の挟み込み検知センサ8は、ウエザストリップ39上に配設されている。
(実施の形態9)
図21に本発明の実施の形態8の挟み込み検知センサの断面図を示す。本実施の形態の挟み込み検知センサ8は、窓枠6上に配設されている。
(実施の形態10)
図22、図23に本発明の実施の形態10の挟み込み検知センサの断面図を示す。図22は実装状態で、ウエザストリップ39の隙間内にケーブル状の2つの挟み込み検知センサ8を挿入している。これはウエザストリップの屈曲性を上げる目的でもともと設けられていた空間内に挟み込み検知センサ8を挿入したもので、ウエザストリップ39や窓枠6などの開閉部に特別の加工を施す必要が無く、取付け作業も容易である。図23は図22に示したケーブル状の挟み込み検知センサ8の断面図を拡大したものである。図23に示すように、挟み込み検知センサ8は中心電極12aと外層電極12bとの間に圧電材11を配設し、被覆材44で全体を被覆して同軸ケーブル状に成形されている。この場合、外層電極12bは電気的なシールド層も兼ねることができる。具体的に挟み込み検知センサ8を同軸ケーブル状に成型する方法は、たとえばニッケルメッキの銅芯線状の中心電極12a上に圧電材11を押しだしチュービングして中心電極12aを被覆形成し、圧電材11上に同心円上に銅線の外側電極12bを設け、その外側に塩化ビニルの絶縁外被である被覆材44を設けてもよい。
(実施の形態11)
図24は本発明の実施の形態9の挟み込み検知センサの動作ブロック図である。図24では挟み込み検知センサ8の断面も示している。本実施の形態が他の実施の形態と異なる点は挟み込み検知センサ8が電極12cと12d、12eと12fを備えた2つの圧電材11a、11bを積層して成形され、挟み込み検知センサ8を構成する一方の圧電材11bの電極12eと12fに特定周波数の電圧信号を印加して振動を発生させる信号印加部45を備え、接触検出手段14は、前記振動により他の圧電材11aの電極12cと12d間に発生する出力信号に基づき挟み込み検知センサ8に印加される圧力を演算する圧力演算部46と、圧力演算部46の出力信号に基づき物体の接触を判定する接触判定部47とを備えたところにある。接触検出手段14は、信号印加部45の発生周波数f3を中心周波数とする第1のバンドパスフィルタ48と、図7のf1を中心周波数とする第2のバンドパスフィルタ49を備えている。なお、挟み込み検知センサ8の外側についてはPET等の保護層や電気的シールドのための金属フィルムで封止してもよい。
次に動作、作用について説明する。
一言で言えば、他の実施の形態は挟み込み検知センサの出力発生により挟み込みを検知していたのに対し、本実施の形態は挟み込み検知センサの出力の変化により挟み込みを検知するものである。
挟み込み検知センサ8では信号印加部45で発生する周波数f3の電圧信号に応じて圧電材11bが振動する。そしてその振動に応じて圧電材11aでは圧電起電力が発生する。発生した出力信号は第1のバンドパスフィルタ48で濾波される。この時の信号印加部45の発振信号V3、第1のバンドパスフィルタ48の出力V4の信号波形は、それぞれ図25(a)、(b)のようになる。図25(a)、(b)で縦軸はV3とV4、横軸は時間tで、時刻t1で物体が挟み込み検知センサ8に接触して圧力Pr1が印加されたものとする。物体が接触していない状態(t<t1)では、V4の振幅はD40である。そして時刻t1で物体が接触し挟み込み検知センサ8に圧力Pr1が印加されると、V4の振幅はD41に変化する。ここで、V4の振幅D4と圧力Prとの間には図26に示すような関係があり、圧力Prが増加するとD4は減少する特性をもつ。この特性は発振周波数f3や圧電材11a、11bの形状等により変化するので、用途に応じて予め実験等により最適化すればよい。圧力演算部46では図26の関係に基づいてD41からPr1を算出する。そして接触判定部47ではPr1がある閾値Pr0以上ならば物体が接触したと判し、Pr1がPr0より小ならば物体の接触は無いと判定する。そして窓ガラスなどの移動部材の閉動作中に上記のようにして物体の接触が検出されると、閉動作を逆転し物体の挟み込みを防止する。
上記作用により、例えば車両の走行時の振動が窓枠に配設された挟み込み検知センサ8に印加される場合は、実施の形態1のように圧電センサ8が振動や歪みを検出するタイプであると、走行振動による挟み込み検知センサ8の出力信号と物体の接触による挟み込み検知センサ8の出力信号との区別が困難となる場合があるが、本実施の形態の挟み込み検知センサ8は物体の接触圧に応じた信号を出力し、接触検出手段14の圧力演算部46により物体の接触圧を検出し、接触判定部47により接触を判定するので、上記のような走行振動が印加されても精度よく物体の接触を検出することができる。
尚、接触判定部47ではPr1がある閾値Pr0以上ならば物体が接触したと判定するが、Pr1の変化率や変動パターンに基づき物体の接触を判定するようにしてもよい。
また、図24に示すように接触検出手段14はf1を中心周波数とする第2のバンドパスフィルタ49を備えており、接触判定部47が第2のバンドパスフィルタ49と圧力演算部46の双方の出力信号に基づき物体の接触を検出する構成としてもよい。この構成による作用を以下に述べる。図25(c)は第2のバンドパスフィルタ49の出力V5の信号波形を示したものである。図中、縦軸はV5、横軸は時間tである。時刻t1で挟み込み検知センサに物体が接触すると、圧電材11aには圧電材11aによる周波数f3の振動と、物体の接触による歪みによりf3よりも低いf1近傍の振動が印加され、圧電材11aからはf3とf1の重畳した周波数成分をもつ信号が出力される。この出力信号に基づき、圧力演算部46では第1のバンドパスフィルタ48経由で上述したように圧力Prが算出され、第2のバンドパスフィルタ49の出力V5には例えば図25(c)のような周波数f1で振幅D5の信号が現れる。そして接触判定部47では、例えばD5がある閾値D50以上の場合は、挟み込み検知センサ8に車の走行振動のような外来振動が印加されたとして、上述のようにPrの値に基づき物体の接触を判定する。またD5がD50より小の場合は、D5の変化率や変動パターンとPrの値の少なくとも1つに基づき物体の接触を判定する。これにより、外来振動の有無を挟み込み検知センサ8の出力信号により判定し、外来振動の有無に応じて接触判定の閾値を切り替えて接触判定を行うので、挟み込み検知センサにより検出する振動のみ或いは圧力のみで物体の接触を検出する場合よりも検出精度が向上する。
なお、衣服のような柔らかくて厚みのない物体の場合は、衣服が接触した程度では挟み込み検知センサ8の出力信号が小さいため、接触の検出が困難となり挟み込みに至る場合があるが、窓ガラス等の移動部材が閉め切り状態であっても衣服の引っ張り等により出力Prや出力V5が変動することを検出して物体の接触があると判定し、駆動手段の開動作を行うようにしてもよい。
また、窓枠や窓枠の支持体等で物体が接触しない部分に別の挟み込み検知センサを配設し、接触検出用の挟み込み検知センサの出力信号と上記挟み込み検知センサの出力信号との差を演算することにより、検出用の圧電センサの出力信号から走行振動等の外来振動の成分を除去し、物体の接触による信号のみを抽出して物体の接触を検出する構成としてもよい。
(実施の形態12)
図27に本発明の実施の形態12の挟み込み検知センサの断面図を示す。本実施の形態はドアに窓枠が無いハードトップタイプの車両に対応し、車両本体側に窓枠6aを構成し、窓枠6a上のウエザストリップ39に挟み込み検知センサ8を配設している。本実施の形態の場合、窓ガラス1の閉動作による挟み込みだけでなく、ドア自体の閉動作においても挟み込みを検知できる効果がある。
なお、上記各実施の形態の構成はそれぞれが限定された構成ではなく、他の実施の形態で示された構成に一部置き換えたり、組み合わせたりすることが可能である。たとえば挟み込み検知センサの配設位置に関して窓ガラスに配設した実施の形態を示している場合、他の実施の形態で示したように、窓枠、サイドバイザー、ウエザストリップなどに配設するように置き換えてもよいし、端部に配設しているものを端部でない位置に配設してもよい。電極についても数種類示したが入れ替えてもよい。形状についてもシート状、ケーブル状、他の部品との一体型などをそれぞれ置き換えてもよい。接着する場合とはめ込みの場合も同様である。実施の形態の効果は異なる場合があるが、それぞれが限定された構成ではなく、目的に応じて最適な組み合わせを選べばよい。
なお、上述の実施の形態では車両用のパワーウインドウに挟み込み検知センサを用いた挟み込み防止装置について説明したが、窓に限らずドアやサンルーフなどの扉に使用してもよいし、基本的には移動部材の移動により当接部材との隙間が変化するもの、即ち何らかの物体を挟み込む可能性の有るものに応用できる。
本発明の実施の形態1における挟み込み防止装置の外観図 同装置のA−A’位置での断面図 同装置の挟み込み検知センサと窓ガラスの外観図 同装置の挟み込み検知センサの出力を示す特性図 同装置のブロック図 同装置の断線検出用の回路図 同装置の第1の濾波部と第2の濾波部の濾波特性を示す特性図 同装置の開閉部への物体の接触を判定するための判定基準を示した特性図 同装置の動作を表すフローチャート 同装置の圧電材と従来の圧電材の発生電圧の経過時間に対する変化を比較した特性図 本発明の実施の形態2における挟み込み防止装置の外観図 同装置のB−B’位置での断面図 同装置の動作を表すフローチャート 本発明の実施の形態3における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態4における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態5における挟み込み防止装置の要部断面構成図 同装置の挟み込み検知センサと窓ガラスの外観図 本発明の実施の形態6における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態7における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態8における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態9における挟み込み防止装置の要部断面構成図 本発明の実施の形態10における挟み込み防止装置の要部断面構成図 同装置の挟み込み検知センサの断面図 本発明の実施の形態11における挟み込み防止装置の動作ブロック図 (a)同装置の信号印加部の発振信号V3の波形特性図(b)第1のバンドパスフィルタの出力V4の波形特性図(c)第2のバンドパスフィルタの出力V5の出力波形を示した波形特性図 同装置の第1のバンドパスフィルタの出力V4の振幅D4と圧力Prとの関係を示した特性図 本発明の実施の形態12における挟み込み防止装置の要部断面構成図
符号の説明
1 窓ガラス(移動部材)
1a、1b、1c 積層ガラス(移動部材)
3 駆動手段
5 制御手段
6、6a 窓枠(当接部材)
7 開閉部
8 挟み込み検知センサ
10 端部
11、11a、11b 圧電材
12 電極
28 サイドバイザー
39 ウエザストリップ(密閉部材)

Claims (3)

  1. 移動部材と当接部材とで構成される開閉部に配設され、前記開閉部への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する挟み込み検知センサであって、前記挟み込みセンサは可撓性のある圧電材からなり、車両のサイドバイザーに設けたことを特徴とする挟み込み検知センサ。
  2. サイドバイザーが圧電材から成る請求項1記載の挟み込み検知センサ。
  3. ハードトップタイプの車両のウエザ−ストリップに配設され、窓ガラスまたはドアの閉動作中に前記窓ガラスとウエザ−ストリップまたは、前記ドアと前記ウエザ−ストリップとの間への物体の挟み込みにより出力を発生するかまたは出力が変化する挟み込み検知センサ。
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