JP2005207955A - 光検出用回路及び光検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光電子増倍管を用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる光検出用回路及び光検出器を提供する。
【解決手段】 光検出用回路5は、電位勾配を有する負電圧を光電陰極33及びダイノードDy〜Dym−1に印加する負電圧発生部11と、電位勾配を有する正電圧をダイノードDym+1〜Dy及び陽極37に印加する正電圧発生部13と、陽極37からの出力電流iに基づいて、光電陰極33に入射した光子に応じたパルス信号Sを生成するフォトンカウンティング回路17と、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいか否かを判定するコンパレータ29と、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きい場合に、ダイノードDym+1及びDym+2(Dy)が同電位となるように正電圧発生部13とダイノードDym+2との接続状態を切り替えるスイッチ回路21とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光電子増倍管に接続される光検出用回路及び光検出器に関するものである。
光電子増倍管(PhotoMultiplier Tube:以下PMTという)を用いて光を検出する際には、PMTからの出力電流をアナログ信号やパルス信号等に変換することが一般的である。被検出光の光量が比較的大きい場合には、PMTからの出力電流をI/V変換するとともに増幅してアナログ信号を生成し、このアナログ信号値の大きさによって入射光量を示す。また、被検出光の光量が比較的小さい場合には、PMTに光子が入射する度に発生するパルス状の出力電流をカウントすることによって入射光量を示す。
近年、より広いダイナミックレンジ(すなわち、検出できる最小光量と最大光量との比)でPMTへの入射光量を測定することが求められている。これを実現するための装置として、例えば特許文献1に開示された光子計数測光装置がある。この装置は、PMTからの出力電流に基づいてパルス信号を生成するフォトンカウンティング回路と、PMTからの出力電流をI/V変換して増幅するC−Pコンバータ回路と、これらの回路からの出力信号のうちいずれの出力信号を装置外部へ出力するかを切り替える切換スイッチとを備えている。そして、PMTへの入射光量が小さい場合にはフォトンカウンティング回路において生成されるパルス信号のパルス数によって入射光量を示し、PMTへの入射光量が大きい場合にはC−Pコンバータ回路において生成されるアナログ信号の大きさ(具体的には、アナログ信号の大きさをパルス数に換算した値)によって入射光量を示すように、切換スイッチを手動で切り替える構成となっている。
上記した装置のほかに、より広いダイナミックレンジでPMTへの入射光量を測定するための装置としては、特許文献2に開示された光検出装置がある。この装置は2つの増幅器(I/V変換回路)を備えており、一方の増幅器がPMTの陽極に接続され、他方の増幅器がPMTの最終段ダイノードに接続されている。そして、いずれの増幅器からの出力信号を用いるかをPMTへの入射光量に応じて制御している。最終段ダイノードからの出力電流は陽極からの出力電流よりも小さいので、この装置では、入射光量が比較的大きな場合に陽極ではなく最終段ダイノードから出力電流を取り出すことによって、ダイナミックレンジを拡張しようとしている。
特公平7−18757 特開平9−61537
しかしながら、特許文献1に開示された装置は、2つの回路を手動によって切り替える必要があるため、入射光量が連続的に変動するような場合には不向きである。また、特許文献2に開示された装置では、比較的大きな光量の光が入射すると、ダイノードにおいて生じた過大な二次電子が分圧用の抵抗素子に流入する。これにより、各ダイノード及び陽極間の電位勾配が崩れてしまい、入射光量に対する出力電流の線形性を維持できなくなる恐れがある。従って、特許文献2に開示された装置では、PMTからの出力電流を陽極及び最終段ダイノードのうちいずれから取り出したとしても、測定可能な入射光量が制限される(ダイナミックレンジが制限される)こととなる。
本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、PMTを用いて広いダイナミックレンジで光量を測定できる光検出用回路及び光検出器を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による第1の光検出用回路は、入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極と、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され光電子を増倍する増倍部と、増倍部によって増倍された電子を収集する陽極とを有する光電子増倍管に接続される光検出用回路であって、第m段目(2≦m≦n−2)のダイノードを基準電位とし、光電陰極及び第1段目〜第m−1段目のダイノードのそれぞれに、所定の電位勾配で負電圧を印加する負電圧発生部と、第m段目のダイノードを基準電位とし、第m+1段目〜第n段目のダイノード及び陽極のそれぞれに、所定の電位勾配で正電圧を印加する正電圧発生部と、陽極からの電流に基づいて、光電陰極に入射した光子に応じたパルス出力信号を生成するパルス生成手段と、ダイノードまたは陽極からの電流に基づいて、光電陰極への入射光量が所定量よりも大きいか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定結果に基づいて、光電陰極への入射光量が所定量よりも大きい場合に、第m+1段目〜第n段目のダイノードのうち隣り合う少なくとも2段のダイノードが同電位となるように正電圧発生部とダイノードとの接続状態を切り替えるスイッチ部と、第m段目のダイノードからの電流に基づいて、光電陰極への入射光量に応じたアナログ出力信号を生成するアナログ出力生成手段とを備えることを特徴とする。
上記した第1の光検出用回路では、光電陰極への入射光量が所定量よりも小さいと判定手段が判定すると、光電陰極、n段の各ダイノード、及び陽極へ負電圧発生部及び正電圧発生部によって所定の電位勾配が与えられる。そして、パルス生成手段が、陽極からの電流に基づいて入射光子に応じたパルス出力信号を生成するので、このパルス出力信号数を積算することによって微小な入射光量を検出することができる。また、光電陰極への入射光量が所定量よりも大きいと判定手段が判定すると、第m+1段目〜第n段目のダイノードのうち隣り合う少なくとも2段のダイノードがスイッチ部によって同電位となる。従って、これらのダイノードでは電子増倍作用が抑えられるので、入射光量が比較的大きい場合でも二次電子が過大に発生することなく、二次電子の発生量をPMTの最大定格陽極電流値の範囲内に収めることができるのでPMTにおける急激な感度(ゲイン)劣化を防止できる。そして、アナログ出力生成手段からのアナログ出力信号によって比較的大きな入射光量を検出することができる。以上のことから、上記した第1の光検出用回路によれば、PMTを用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
また、第1の光検出用回路は、正電圧発生部が、ダイノード間に設けられ電位勾配を形成するツェナダイオードを有することを特徴としてもよい。これによって、抵抗素子を用いて各ダイノード間を分圧した場合と比較して、二次電子による電位勾配への影響をさらに抑えることができる。
また、第1の光検出用回路は、判定手段による判定結果を外部に提供するための出力端をさらに備えることを特徴としてもよい。これにより、入射光量の検出結果としてパルス出力信号及びアナログ出力信号のうちいずれを用いるかを判定結果に基づいて好適に決定することができる。
また、本発明による第2の光検出用回路は、入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極と、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され光電子を増倍する増倍部と、増倍部によって増倍された電子を収集する陽極とを有する光電子増倍管に接続される光検出用回路であって、第m段目(2≦m≦n−2)のダイノードを基準電位とし、光電陰極及び第1段目〜第m−1段目のダイノードのそれぞれに、所定の電位勾配で負電圧を印加する負電圧発生部と、第m段目のダイノードを基準電位とし、第m+1段目〜第n段目のダイノード及び陽極のそれぞれに、所定の電位勾配で正電圧を印加する正電圧発生部と、陽極からの電流に基づいて、光電陰極に入射した光子に応じたパルス出力信号を生成するパルス生成手段と、第m段目のダイノードからの電流に基づいて、光電陰極への入射光量に応じたアナログ出力信号を生成するアナログ出力生成手段とを備えることを特徴とする。
上記した第2の光検出用回路では、第m段目のダイノードが基準電位となる。そして、光電陰極及び第1段目〜第m−1段目のダイノードのそれぞれが、負電圧発生部によって所定の電位勾配で負電圧を印加される。また、第m+1段目〜第n段目のダイノード及び陽極のそれぞれが、正電圧発生部によって所定の電位勾配で正電圧を印加される。このように、第m段目のダイノードを基準電位として各ダイノードに電圧を印加することにより、入射光量が比較的大きな場合であっても過大な二次電子が負電圧発生部に流入することなく、第1段目〜第m段目のダイノード間の電位勾配を好適に維持することができる。従って、アナログ出力生成手段からのアナログ出力信号に基づいて入射光量を検出することができる。また、入射光量が比較的小さな場合には、パルス生成手段からのパルス出力信号数を積算することによって入射光量を検出することができる。以上のことから、上記した第2の光検出用回路によれば、PMTを用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
また、本発明による光検出器は、入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され光電子を増倍する増倍部、及び増倍部によって増倍された電子を収集する陽極を有する光電子増倍管と、上記したいずれかの光検出用回路とを備えることを特徴とする。これによって、広いダイナミックレンジで光量を測定可能な光検出器を提供できる。
本発明による光検出用回路及び光検出器によれば、PMTを用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による光検出用回路及び光検出器の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本発明による光検出用回路及び光検出器の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態による光検出器1及び光検出用回路5の構成を示す回路図である。図1を参照すると、光検出器1は、PMT3及び光検出用回路5を備えている。
PMT3は、被検出光Lの入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極33と、光電子を増倍する増倍部35と、増倍部35によって増倍された電子を収集する陽極37とを真空管39の内部に有している。増倍部35は、n段(nは4以上の整数)に配置された第1段目のダイノードDy〜最終段ダイノードDyを有している。ダイノードDyは光電陰極33からの光電子を受ける位置に配置され、ダイノードDy〜Dyは前段のダイノードからの二次電子を受ける位置に配置されている。陽極37は、ダイノードDyからの二次電子を受ける位置に配置されている。
光検出用回路5は、負電圧発生部11、正電圧発生部13、アンプ・切換回路15、フォトンカウンティング回路17、及びスイッチ回路21を有している。負電圧発生部11は、第m段目(2≦m≦n−2、本実施形態ではm=n−2)のダイノードDyを基準電位とし、光電陰極33及びダイノードDy〜Dym−1のそれぞれに、所定の電位勾配で負電圧を印加するための手段である。具体的には、接地された基準電位線19に抵抗素子Rを介してダイノードDyを電気的に接続する配線を光検出用回路5が有しており、ダイノードDyへの印加電圧Vは基準電位(すなわち接地電位)となっている。そして、負電圧発生部11は、基準電位よりも低電位であり、前段ほど低い電位となるような電位勾配を有する電圧V〜Vm−1を例えば抵抗分圧等によって生成し、これらの電圧V〜Vm−1をダイノードDy〜Dym−1へ印加する。また、負電圧発生部11は、電圧Vよりも低電位である電圧Vを生成し、この電圧Vを光電陰極33へ印加する。
正電圧発生部13は、高圧電源31及びツェナダイオードD〜Dを有している。正電圧発生部13は、ダイノードDyを基準電位とし、ダイノードDym+1〜Dy及び陽極37のそれぞれに、所定の電位勾配で正電圧を印加するための手段である。なお、本実施形態においては、ダイノードDyが最終段ダイノードDyよりも2段前に配置されているので、最終段ダイノードDyをダイノードDym+2と表現することができる。
高圧電源31は、ダイノードDym+1〜Dy及び陽極37に印加するための電圧を発生する電源である。高圧電源31のマイナス端子は基準電位線19に電気的に接続されており、高圧電源31のプラス端子は並列に接続された抵抗素子R及び容量素子Cの一端に電気的に接続されている。抵抗素子R及び容量素子Cの他端は、ノード43及び抵抗素子Rを介して陽極37に電気的に接続されている。こうして、陽極37には基準電位線19を基準電位とする正の電圧Vが印加される。
ツェナダイオードD〜Dは、高圧電源31からの電圧を分圧するための分圧手段である。ツェナダイオードD〜Dは、基準電位線19とノード43との間に、それぞれのアノード端子を基準電位線19側として互いに直列に接続されている。ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子は、ダイノードDym+1及びスイッチ回路21に電気的に接続されている。従って、ダイノードDym+1には、ツェナダイオードDとツェナダイオードD〜Dとによって分圧された電圧Vm+1が印加される。また、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子は、スイッチ回路21に電気的に接続されている。
なお、高圧電源31からの電圧を分圧するための分圧手段としては、ツェナダイオードD〜Dのかわりに例えば抵抗素子などを用いてもよい。また、本実施形態では、ダイノードDyとダイノードDym+1との間に1つのツェナダイオードDが接続され、ダイノードDym+1とダイノードDym+2(Dy)との間に2つのツェナダイオードD及びDが接続され(後述するスイッチ手段SWが接続状態となる場合)、ダイノードDym+2(Dy)と陽極37との間に1つのツェナダイオードDが接続されている。ツェナダイオードの個数はこれらに限られるものではなく、必要に応じて加減することができる。また、ツェナダイオードのツェナ電圧値についても、各ダイノードへの好適な印加電圧値に応じて適宜選択するとよい。
アンプ・切換回路15は、次の二種類の手段を有している。すなわち、ダイノードDyからの出力電流iを増幅して光検出器1の外部へ出力する手段、及びダイノードDyからの出力電流iに基づいて、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいか否かを判定する判定手段である。なお、出力電流iは、光電陰極33への入射光量に応じてダイノードDyから取り出される。
アンプ・切換回路15は、増幅器25を有している。増幅器25の入力端は、光検出用回路5が備える配線41を介してダイノードDyに電気的に接続されている。この配線41は、ダイノードDyから出力電流iを取り出すための配線であり、ダイノードDyと抵抗素子Rとの間に接続されることによって出力電流iを取り出す。増幅器25の出力端は、光検出用回路5のアナログ出力端45に電気的に接続されている。本実施形態では、配線41及び増幅器25によってアナログ出力生成手段が構成される。すなわち、増幅器25は、ダイノードDyからの出力電流iを配線41を介して受け取り、入射光量を示すアナログ出力信号である光量信号Sを出力電流iを増幅することにより生成し、この光量信号Sをアナログ出力端45を介して光検出器1の外部へ出力する。なお、増幅器25は、ダイノードDyからの出力電流iを電流のまま増幅して光量信号Sを生成してもよいし、出力電流iを電圧信号に変換して光量信号Sを生成してもよい。また、アナログ出力生成手段は、増幅器25を備えず配線41によって構成されてもよい。この場合、ダイノードDyから出力電流iがそのままアナログ出力信号となる。
また、アンプ・切換回路15は、増幅器27及びコンパレータ29を有している。増幅器27の入力端は、増幅器25の出力端に電気的に接続されている。また、増幅器27の出力端は、コンパレータ29の一方の入力端に電気的に接続されている。増幅器27は、増幅器25からの光量信号Sを受け、電圧信号である光量信号Sを生成する。
コンパレータ29は、本実施形態における判定手段である。コンパレータ29の他方の入力端には参照電圧Vが入力されており、コンパレータ29は、増幅器27からの光量信号Sと参照電圧Vとの大小を比較することによって、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいか否かを判定する。そして、増幅器27からの光量信号Sと参照電圧Vとの大小を示す判定結果である判定信号Sを生成する。具体的には、コンパレータ29の反転端子に光量信号Sが入力され、非反転端子に参照電圧Vが入力される。そして、光量信号Sが参照電圧Vよりも大きい場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きい場合)には、コンパレータ29からの判定信号SがLoレベルとなる。また、光量信号Sが参照電圧Vよりも小さい場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さい場合)には、コンパレータ29からの判定信号SがHiレベルとなる。コンパレータ29は、このようにして生成した判定信号Sをスイッチ回路21へ提供する。
光検出用回路5は、コンパレータ29からの判定信号Sを光検出用回路5の外部に提供するための出力端としてモード出力端47を備えている。すなわち、コンパレータ29の出力端はモード出力端47に電気的に接続されており、モード出力端47を介して光検出用回路5外部へ判定信号Sを出力できるようになっている。
スイッチ回路21は、本実施形態におけるスイッチ部である。スイッチ回路21は、スイッチ手段SW及びSW並びにバッファ回路23を有している。スイッチ回路21は、ダイノードDym+1及びDym+2(Dy)が同電位となるように正電圧発生部13とダイノードDym+2(Dy)との接続状態を切り替えるための回路である。具体的には、スイッチ回路21のスイッチ手段SWは、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子とダイノードDym+2(Dy)との間に設けられている。換言すれば、スイッチ手段SWは、ダイノードDym+1とダイノードDym+2(Dy)との間に設けられている。また、スイッチ手段SWは、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子とダイノードDym+2(Dy)との間に設けられている。
スイッチ手段SW及びSWは、いずれか一方が接続状態となり他方が非接続状態となるように、バッファ回路23を介して与えられるアンプ・切換回路15からの判定信号Sに基づいて動作する。すなわち、アンプ・切換回路15からの判定信号SがLoレベルの場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きい場合)には、スイッチ手段SWが接続状態且つスイッチ手段SWが非接続状態となる。このとき、ダイノードDym+2(Dy)に印加される電圧Vは、ダイノードDym+1に印加される電圧Vm+1と等しくなる。また、判定信号SがHiレベルの場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さい場合)には、スイッチ手段SWが非接続状態且つスイッチ手段SWが接続状態となる。このとき、電圧VはツェナダイオードD〜DとツェナダイオードDとによって分圧された電圧となる。なお、スイッチ手段SW及びSWとしては、機械的スイッチのほか、トランジスタ等の電気的スイッチを用いることができる。
フォトンカウンティング回路17は、本実施形態におけるパルス生成手段であり、陽極37からの出力電流iに基づいて、光電陰極33に入射した光子に応じたパルス出力信号であるパルス信号Sを生成する。フォトンカウンティング回路17の入力端は、容量素子Cを介して陽極37に電気的に接続されている。また、フォトンカウンティング回路17の出力端は、光検出用回路5のパルス出力端49に電気的に接続されている。フォトンカウンティング回路17は、光電陰極33に入射した光子毎に生じるパルス状の出力電流iを陽極37から受ける。このとき、出力電流iに定常成分が存在する場合(光電陰極33に或る光量以上の被検出光Lが入射した場合等)、この定常成分は容量素子Cによって遮断される。フォトンカウンティング回路17は、パルス状の出力電流iのうち所定レベル以上のパルス成分を抽出し、デジタル信号であるパルス信号Sを生成する。フォトンカウンティング回路17は、パルス出力端49を介してパルス信号Sを光検出用回路5の外部へ出力する。測定者は、前述したモード出力端47において判定信号Sを参照することにより、測定結果としてパルス信号S及び光量信号Sのうちいずれを用いるかを選択することができる。
以上の構成を備える光検出器1及び光検出用回路5は、次のように動作する。PMT3の光電陰極33に被検出光Lが入射すると、光電陰極33において入射光量に応じた光電子が発生する。光電陰極33及びダイノードDy〜Dyのそれぞれには負電圧発生部11によって電位勾配を与えられた電圧V、V〜Vが印加されているので、光電陰極33において発生した光電子はダイノードDy〜Dyへ順に放出されて二次電子増倍される。増倍された二次電子は、ダイノードDyから出力されて出力電流iとなり、配線41を介してアンプ・切換回路15へ提供される。アンプ・切換回路15では、出力電流iが光量信号Sに変換されるとともに、光電陰極33に所定量を超える光量の被検出光Lが入射したか否かがコンパレータ29によって判定される。
コンパレータ29において、光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さい(すなわち、光量信号Sが参照電圧Vよりも小さい)と判定された場合には、コンパレータ29からの判定信号Sによって、スイッチ手段SWが非接続状態となり、スイッチ手段SWが接続状態となる。従って、ダイノードDym+1、Dym+2(Dy)、及び陽極37のそれぞれには、正電圧発生部13によって電位勾配を与えられた電圧Vm+1、V、及びVが印加されることとなり、ダイノードDy〜Dyによって二次電子増倍された電子はそのままダイノードDym+1、Dym+2(Dy)においても二次電子増倍される。そして、ダイノードDy〜Dym+2(Dy)によって増倍された電子が陽極37において収集され、出力電流iとしてフォトンカウンティング回路17へ送られる。フォトンカウンティング回路17では、出力電流iが入射光子に応じたパルス信号Sに変換されて光検出器1の外部へ出力される。この場合、光電陰極33への入射光量は、パルス信号Sのパルス数がカウントされることによって示される。
また、コンパレータ29において、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きい(すなわち、光量信号Sが参照電圧Vよりも大きい)と判定された場合には、コンパレータ29からの判定信号Sによって、スイッチ手段SWが接続状態となり、スイッチ手段SWが非接続状態となる。従って、ダイノードDym+1及びDym+2(Dy)は同電位となり、ダイノードDy〜Dyによって二次電子増倍された電子はダイノードDym+1及びDym+2(Dy)によってその後の増倍が抑制されることとなる。この場合、光電陰極33への入射光量は、アンプ・切換回路15からの光量信号Sによって示される。
以上に説明した本実施形態による光検出器1及び光検出用回路5は、以下の効果を有する。すなわち、光検出器1及び光検出用回路5では、光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さいとコンパレータ29が判定すると、スイッチ手段SWが非接続状態となり且つスイッチ手段SWが接続状態となるので、光電陰極33、ダイノードDy〜Dy、及び陽極37へ負電圧発生部11及び正電圧発生部13によって通常の電位勾配が与えられる。そして、フォトンカウンティング回路17が、陽極37からの出力電流iに基づいて入射光子に応じたパルス信号Sを生成するので、このパルス信号Sのパルス数を積算することによって微小な入射光量を検出することができる。また、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいとコンパレータ29が判定すると、スイッチ手段SWが接続状態となり且つスイッチ手段SWが非接続状態となるので、ダイノードDym+1及びDym+2(Dy)が同電位となる。従って、これらのダイノードDym+1及びDym+2(Dy)では電子増倍作用が抑えられるので、入射光量が比較的大きい場合でも二次電子が過大に発生することを抑制できる。これにより、二次電子の発生量をPMT3の最大定格陽極電流値の範囲内に収めることができるのでPMT3における急激な感度(ゲイン)劣化を防止でき、しかもダイノードDy〜Dy間の電位勾配は好適に維持されているので、ダイノードDyからの出力電流iに基づいて比較的大きな入射光量を検出することができる。以上のことから、本実施形態の光検出器1及び光検出用回路5によれば、PMT3を用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
また、本実施形態による光検出器1及び光検出用回路5では、ダイノードDyが基準電位となっている。そして、光電陰極33及びダイノードDy〜Dym−1のそれぞれが、負電圧発生部11によって所定の電位勾配で負電圧を印加されており、ダイノードDym+1〜Dy及び陽極37のそれぞれが、正電圧発生部13によって所定の電位勾配で正電圧を印加されている。このように、ダイノードDyを基準電位として各ダイノードDy〜Dyに電圧を印加することにより、入射光量が比較的大きな場合であっても過大な二次電子が負電圧発生部11に流入することなく、ダイノードDy〜Dy間の電位勾配を好適に維持することができるので、アナログ出力端45における光量信号Sに基づいて入射光量を検出することができる。また、入射光量が比較的小さな場合には、フォトンカウンティング回路17からのパルス信号Sのパルス数を積算することによって入射光量を検出することができる。以上のことから、本実施形態による光検出器1及び光検出用回路5によれば、PMT3を用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
ここで、図2は、本実施形態における光電陰極33への入射光量と、パルス信号Sのパルス数、及び光量信号Sの値との相関を示すグラフである。図2を参照すると、入射光量が比較的小さな領域(スイッチ手段SWが接続状態となる)では、入射光量とパルス信号Sのパルス数とが好適に比例していることがわかる。入射光量が所定量(このグラフでは10−10[W])を超えると(図中のA点)、スイッチ手段SWが非接続状態となるとともに、スイッチ手段SWが接続状態となる。そして、入射光量が所定量以上の比較的大きな領域では、入射光量と光量信号Sの値とが好適に比例していることがわかる。このように、本実施形態による光検出器1及び光検出用回路5によれば、広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
また、本実施形態のように、正電圧発生部13は、ダイノードDy〜Dym+2(Dy)間に設けられ電位勾配を形成するツェナダイオードD〜Dを有することが好ましい。ツェナダイオードD〜Dのツェナ電圧は電流の影響を殆ど受けないので、電位勾配がツェナダイオードD〜Dにより形成されることによって、抵抗素子を用いてダイノードDy〜Dym+2(Dy)及び陽極37の相互間を分圧した場合と比較して、過大な二次電子による電位勾配への影響をさらに抑えることができる。
また、本実施形態のように、光検出器1及び光検出用回路5は、コンパレータ29による判定信号Sを外部に提供するためのモード出力端47を備えることが好ましい。これにより、測定者が、入射光量の検出結果としてパルス信号S及び光量信号Sのうちいずれを用いるかを判定信号Sに基づいて好適に決定することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明による光検出器及び光検出用回路の第2実施形態について説明する。図3は、本実施形態による光検出器2及び光検出用回路6の構成を示す回路図である。なお、本実施形態によるPMT3の構成は第1実施形態によるPMT3の構成と同様であるので、PMT3に関する詳細な説明を省略する。
光検出用回路6は、負電圧発生部12、正電圧発生部14、アンプ・切換回路15、フォトンカウンティング回路17といったパルス生成手段、及びスイッチ回路22といったスイッチ部を有している。このうち、アンプ・切換回路15及びフォトンカウンティング回路17の構成は第1実施形態のものと同様である。負電圧発生部12は、第m段目(本実施形態ではm=n−3)のダイノードDyを基準電位とし、光電陰極33及びダイノードDy〜Dym−1のそれぞれに、電位勾配を有する負電圧を印加する。
正電圧発生部14は、高圧電源31及びツェナダイオードD〜Dを有している。このうち、高圧電源31の構成は、第1実施形態の高圧電源31の構成と同様である。正電圧発生部14は、ダイノードDyを基準電位とし、ダイノードDym+1〜Dy及び陽極37のそれぞれに、所定の電位勾配でもって正電圧を印加する。本実施形態においては、ダイノードDyが最終段ダイノードDyよりも3段前に配置されているので、最終段ダイノードDyをダイノードDym+3と表現することができる。
ツェナダイオードD〜Dは、高圧電源31からの電圧を分圧するための分圧手段である。ツェナダイオードD〜Dは、基準電位線19とノード43との間に、それぞれのアノード端子を基準電位線19側として互いに直列に接続されている。ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子は、ダイノードDym+1及びスイッチ回路22に電気的に接続されている。従って、ダイノードDym+1には、ツェナダイオードDとツェナダイオードD〜Dとによって分圧された電圧Vm+1が印加される。また、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子は、スイッチ回路22に電気的に接続されている。また、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子は、スイッチ回路22に電気的に接続されている。
スイッチ回路22は、スイッチ手段SW〜SW並びにバッファ回路23を有している。本実施形態において、スイッチ回路22は、ダイノードDym+1、Dym+2、及びDym+3(Dy)が互いに同電位となるように正電圧発生部14とダイノードDym+2及びDym+3(Dy)との接続状態を切り替えるための回路である。具体的には、スイッチ回路22のスイッチ手段SWは、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子とダイノードDym+2との間に、ツェナダイオードDと並列になるように設けられている。換言すれば、スイッチ手段SWは、ダイノードDym+1とダイノードDym+2との間に設けられている。また、スイッチ手段SWは、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子とダイノードDym+3(Dy)との間に設けられている。換言すれば、スイッチ手段SWは、ダイノードDym+2とダイノードDym+3(Dy)との間に設けられている。また、スイッチ手段SWは、ツェナダイオードDのカソード端子及びツェナダイオードDのアノード端子とダイノードDym+3(Dy)との間に設けられている。
スイッチ手段SW〜SWは、スイッチ手段SW及びSWが接続状態のときにはスイッチ手段SWが非接続状態となり、スイッチ手段SW及びSWが非接続状態のときにはスイッチ手段SWが接続状態となるように、バッファ回路23を介して与えられるアンプ・切換回路15からの判定信号Sに基づいて動作する。すなわち、アンプ・切換回路15からの判定信号SがLoレベルの場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きい場合)には、スイッチ手段SW及びSWが接続状態且つスイッチ手段SWが非接続状態となる。このとき、電圧Vm+1〜VはツェナダイオードDとツェナダイオードD〜Dとによって分圧された電圧となる。また、アンプ・切換回路15からの判定信号SがHiレベルの場合(すなわち光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さい場合)には、スイッチ手段SW及びSWが非接続状態且つスイッチ手段SWが接続状態となる。このとき、電圧Vm+1はツェナダイオードDとツェナダイオードD〜Dとによって分圧された電圧となり、電圧Vm+2はツェナダイオードD及びDとツェナダイオードD〜Dとによって分圧された電圧となり、電圧VはツェナダイオードD〜DとツェナダイオードDとによって分圧された電圧となる。
以上の構成を備える光検出器2及び光検出用回路6は、次のように動作する。PMT3の光電陰極33に被検出光Lが入射すると、光電陰極33において入射光量に応じた光電子が発生する。この光電子は、ダイノードDy〜Dyへ順に放出されて二次電子増倍される。増倍された二次電子は、ダイノードDyから出力されて出力電流iとなり、アンプ・切換回路15へ提供される。アンプ・切換回路15では、出力電流iが光量信号Sに変換されるとともに、光電陰極33に所定量を超える光量の被検出光Lが入射したか否かがコンパレータ29によって判定される。
コンパレータ29において、光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さいと判定された場合には、コンパレータ29からの判定信号Sによって、スイッチ手段SW及びSWが非接続状態となり、スイッチ手段SWが接続状態となる。従って、ダイノードDym+1〜Dym+3(Dy)及び陽極37には、正電圧発生部14によって電位勾配を与えられた電圧Vm+1〜V、Vが印加されることとなり、ダイノードDy〜Dyによって二次電子増倍された電子はそのままダイノードDym+1〜Dym+3(Dy)においても二次電子増倍される。そして、ダイノードDy〜Dyによって増倍された電子が陽極37において収集され、出力電流iとしてフォトンカウンティング回路17へ送られる。フォトンカウンティング回路17では、出力電流iが入射光子数に応じたパルス信号Sに変換されて光検出器1の外部へ出力される。この場合、光電陰極33への入射光量は、パルス信号Sのパルス数がカウントされることによって示される。
また、コンパレータ29において、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいと判定された場合には、コンパレータ29からの判定信号Sによって、スイッチ手段SW及びSWが接続状態となり、スイッチ手段SWが非接続状態となる。従って、ダイノードDym+1、Dym+2、及びDym+3(Dy)は同電位となり、ダイノードDy〜Dyによって二次電子増倍された電子はダイノードDym+1、Dym+2、及びDym+3(Dy)によってその増倍が抑制されることとなる。この場合、光電陰極33への入射光量は、アンプ・切換回路15からの光量信号Sによって示される。
以上に説明した本実施形態による光検出器2及び光検出用回路6は、第1実施形態による光検出器1及び光検出用回路5と同様の効果を有する。すなわち、光検出器2及び光検出用回路6では、光電陰極33への入射光量が所定量よりも小さいとコンパレータ29が判定すると、スイッチ手段SW及びSWが非接続状態となり且つスイッチ手段SWが接続状態となるので、光電陰極33、ダイノードDy〜Dy、及び陽極37へ負電圧発生部12及び正電圧発生部14によって通常の電位勾配が与えられる。そして、フォトンカウンティング回路17からのパルス信号Sのパルス数を積算することによって微小な入射光量を検出することができる。また、光電陰極33への入射光量が所定量よりも大きいとコンパレータ29が判定すると、スイッチ手段SW及びSWが接続状態となり且つスイッチ手段SWが非接続状態となるので、ダイノードDym+1、Dym+2、及びDym+3(Dy)が同電位となる。従って、これらのダイノードDym+1、Dym+2、及びDym+3(Dy)では電子増倍作用が抑えられるので、入射光量が比較的大きい場合でも二次電子が過大に発生することを抑制できる。これにより、二次電子の発生量をPMT3の最大定格陽極電流値の範囲内に収めることができるのでPMT3における急激な感度(ゲイン)劣化を防止でき、しかもダイノードDy〜Dy間の電位勾配は好適に維持されているので、ダイノードDyからの出力電流iに基づいて比較的大きな入射光量を検出することができる。以上のことから、本実施形態の光検出器2及び光検出用回路6によれば、PMT3を用いて広いダイナミックレンジで光量を測定することができる。
本発明による光検出用回路及び光検出器は、上記した各実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、第1実施形態では第m段目のダイノードDyを最終段ダイノードDyの2段前(m=n−2)に設定し、第2実施形態では第m段目のダイノードDyを最終段ダイノードDyの3段前(m=n−3)に設定しているが、本発明による光検出器及び光検出用回路では、第m段目のダイノードDyを、2≦m≦n−2の範囲内でいずれのダイノードに設定してもよい。
また、上記した各実施形態では、光電陰極への入射光量が所定量を超えた場合に、ダイノードDym+1〜Dyを全て同電位としている。本発明はこれに限られるものではなく、ダイノードDym+1〜Dyのうち隣り合う少なくとも2段のダイノードをスイッチ回路によって同電位とすることにより、入射光量が大きい場合であっても二次電子の発生量をPMTの最大定格陽極電流値の範囲内に収め、PMTにおける急激な感度(ゲイン)劣化を防止できる。
また、上記した各実施形態では、アンプ・切換回路15において第m段目のダイノードDyからの出力電流に基づいて光電陰極33への入射光量を判定しているが、光電陰極33への入射光量を他段のダイノードまたは陽極37からの出力電流に基づいて判定することも可能である。すなわち、アンプ・切換回路の増幅器27の入力端を任意のダイノードまたは陽極37に電気的に接続し、この任意のダイノードまたは陽極37から出力電流を取り出すことによって、光電陰極33への入射光量を判定してもよい。
図1は、第1実施形態による光検出器及び光検出用回路の構成を示す回路図である。 図2は、第1実施形態における光電陰極への入射光量と、パルス信号のパルス数及び光量信号の値との相関を示すグラフである。 図3は、第2実施形態による光検出器及び光検出用回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
1、2…光検出器、3…光電子増倍管(PMT)、5、6…光検出用回路、11、12…負電圧発生部、13、14…正電圧発生部、15…アンプ・切換回路、17…フォトンカウンティング回路、19…基準電位線、21、22…スイッチ回路、23…バッファ回路、25、27…増幅器、29…コンパレータ、31…高圧電源、33…光電陰極、35…増倍部、37…陽極、39…真空管、41…配線。

Claims (5)

  1. 入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極と、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され前記光電子を増倍する増倍部と、前記増倍部によって増倍された電子を収集する陽極とを有する光電子増倍管に接続される光検出用回路であって、
    第m段目(2≦m≦n−2)の前記ダイノードを基準電位とし、前記光電陰極及び第1段目〜第m−1段目の前記ダイノードのそれぞれに、所定の電位勾配で負電圧を印加する負電圧発生部と、
    第m段目の前記ダイノードを基準電位とし、第m+1段目〜第n段目の前記ダイノード及び前記陽極のそれぞれに、所定の電位勾配で正電圧を印加する正電圧発生部と、
    前記陽極からの電流に基づいて、前記光電陰極に入射した光子に応じたパルス出力信号を生成するパルス生成手段と、
    前記ダイノードまたは前記陽極からの電流に基づいて、前記光電陰極への前記入射光量が所定量よりも大きいか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて、前記光電陰極への前記入射光量が所定量よりも大きい場合に、第m+1段目〜第n段目の前記ダイノードのうち隣り合う少なくとも2段の前記ダイノードが同電位となるように前記正電圧発生部と前記ダイノードとの接続状態を切り替えるスイッチ部と、
    第m段目の前記ダイノードからの電流に基づいて、前記光電陰極への前記入射光量に応じたアナログ出力信号を生成するアナログ出力生成手段と
    を備えることを特徴とする、光検出用回路。
  2. 前記正電圧発生部が、前記ダイノード間に設けられ前記所定の電位勾配を形成するツェナダイオードを有することを特徴とする、請求項1に記載の光検出用回路。
  3. 前記判定手段による判定結果を外部に提供するための出力端をさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の光検出用回路。
  4. 入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極と、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され前記光電子を増倍する増倍部と、前記増倍部によって増倍された電子を収集する陽極とを有する光電子増倍管に接続される光検出用回路であって、
    第m段目(2≦m≦n−2)の前記ダイノードを基準電位とし、前記光電陰極及び第1段目〜第m−1段目の前記ダイノードのそれぞれに、所定の電位勾配で負電圧を印加する負電圧発生部と、
    第m段目の前記ダイノードを基準電位とし、第m+1段目〜第n段目の前記ダイノード及び前記陽極のそれぞれに、所定の電位勾配で正電圧を印加する正電圧発生部と、
    前記陽極からの電流に基づいて、前記光電陰極に入射した光子に応じたパルス出力信号を生成するパルス生成手段と、
    第m段目の前記ダイノードからの電流に基づいて、前記光電陰極への前記入射光量に応じたアナログ出力信号を生成するアナログ出力生成手段と
    を備えることを特徴とする、光検出用回路。
  5. 入射光量に応じた光電子を放出する光電陰極、ダイノードがn段(nは4以上の整数)に配置され前記光電子を増倍する増倍部、及び前記増倍部によって増倍された電子を収集する陽極を有する光電子増倍管と、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の光検出用回路と
    を備えることを特徴とする、光検出器。
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