JP2005207791A - 電流測定装置および電流測定方法 - Google Patents

電流測定装置および電流測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の被測定電流導体に流れる各電流を測定する場合に、その各電流の大きさを正確に測定できる上に、装置全体の小型軽量化が実現できる電流測定装置の提供。
【解決手段】 被測定電流導体21A〜21Cは、それぞれ全体が直線状の導体からなり、測定対象の電流がそれぞれ流れるようになっている。磁気検出部22A〜22Dは、被測定電流導体21A〜21Cに流れる各電流によって生じる磁界の強さをそれぞれ検出し、その検出強度に応じた検出信号を出力するようになっている。検出信号処理部23は、磁気検出部22A〜22Cの検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体21A〜21Cに流れる各電流の大きさを求めるようになっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁界の強さを検出する手段を用いて、複数の被測定電流導体のそれぞれに流れる電流の大きさを測定する電流測定装置および電流測定方法に関するものである。
また、本発明は、3相交流の各電源ラインに流れる3相交流電流の大きさをそれぞれ測定できる電流測定装置に関するものである。
さらに、本発明は、3相インバータの各相に流れる電流の大きさを測定できる電流測定装置に関するものである。
従来、導体に流れる電流を測定する電流測定装置(電流センサ)として、図15に示すようなものが知られている。
この電流測定装置は、図15に示すように、被測定電流が流れる被測定電流導体1の周囲を、リング状であってギャップを有する磁気コア2で囲むようになっている。磁気コア2のギャップの部分には、ホール素子3などの磁気センサが挿入されている。
ホール素子3には、直流電源6の直流電圧が印加されて制御電流Icが流れるようになっている。また、ホール素子3からは、被測定電流導体1に流れる電流に比例するホール電圧VHが出力され、そのホール電圧VHが増幅器4で増幅されるようになっている。増幅器4の出力電圧は、電圧計5で測定するようになっている。電圧計5の測定値は、被測定電流導体1に流れる電流に比例した値となる。
また、従来の他の電流測定装置としては、図16に示すものが知られている。
この電流測定装置は、図16に示すように、被測定電流導体11と、その近傍にホール素子13などの磁気センサと、ホール素子13の電極が接続される端子12とを備え、これらパッケージ14で一体に形成されるようになっている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。被測定電流導体11には、図示の矢印方句に被測定電流が流れるようになっている。
さらに、複数の被測定電流導体に流れる電流を測定する電流測定装置としては、図15または図16に示す各装置を各測定電流導体に対して個別に適用したり、図17に示すものが知られている。
この電流測定装置は、図17に示すように、ほぼ櫛歯状に形成された一対の磁気コア2A,2Bが所定の間隔をおいて対向配置され、被検出部15A,15B,15Cを区画形成している。その被検出部15A,15B,15Cには、被測定電流導体1A,1B,1Cが挿入されている。また、被検出部15A,15B,15Cごとに、磁気ギャップ16A,16B,16C,16Dを形成し、磁気ギャップ15A,15D内にホール素子3A,3Bが配置されている。
特開2000−249725号公報 特開2001−165963号公報 特開2001−174486号公報 特開2003−14789号公報
ところで、図15または図17に示すように、磁気コアを用いる電流測定装置で、複数の被測定電流導体に流れる電流を同時に測定しようとすると、各被測定電流導体の周囲にそれぞれ磁気コアを配置する必要がある。このため、電流測定装置の配置のために、被測定電流導体のレイアウトに制限を受け、装置全体の大型化が避けられない。
特に、被測定電流の電流値が大きくなると、磁気コアの発熱や磁気飽和を避けるために、磁気コアのサイズがいっそう大きなものとなり、装置全体が非常に大きくなる上に、重くなってしまう。
また、図16に示すように、構成部品がパッケージ内に一体化された電流測定装置で複数の導体に流れる電流を測定しようとすると、各被測定電流導体を切断して電流測定装置をその被測定電流導体の途中に挿入する必要がある。この挿入に伴って接続部分が発生し、その接続部分の接触抵抗による損失、発熱が起こる。しかも、上記の磁気コアを用いる電流測定装置の場合と同様に、電流測定装置を配置するために、被測定電流導体のレイアウトに制限を受け、装置全体の大型化が避けられない。
さらに、ある1つの導体に接続された電流測定装置に、それ以外の電流導体に流れる電流によって生じる磁場が影響を与える場合があり、電流測定装置が接続された特定の導体に流れる電流の大きさを正確に測定できないことがあるという不具合があった。
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、複数の被測定電流導体に流れる各電流を測定する場合に、その各電流の大きさを正確に測定できる上に、装置全体の小型軽量化が実現できるようにした電流測定装置および電流測定方法を提供することにある。
上記課題を解決して本発明の目的を達成するため、請求項1〜請求項13に記載の各発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、互いに所定方向に配置されるn(nは2以上の整数)本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mはn以上の整数)個の磁気検出手段と、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、を備えるようにした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電流測定装置において、前記n本の被測定電流導体を、さらに備えるようにした。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電流測定装置において、前記電流算出手段は、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に対して所定の演算処理を行い、この演算処理により前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求めるようになっている。
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の電流測定装置において、前記n本の被測定電流導体は、その長さ方向が互いに平行になるように配置されるようにした。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の電流測定装置において、前記m個の磁気検出手段のうちの(n−1)個は、前記n本の被測定電流導体の間の所定位置に配置されている。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の電流測定装置において、前記m個の磁気検出手段および前記n本の被測定電流導体は、同一平面上に配置されている。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の電流測定装置において、前記m個の磁気検出手段および前記n本の被測定電流導体は、所定の半径からなる仮想円筒の面上に配置されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載の電流測定装置において、前記磁気検出手段は、磁電変換素子からなる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電流測定装置において、前記磁電変換素子は、ホール素子である。
請求項10に記載の発明は、互いに所定方向に配置される3本の被測定電流導体と、前記3本の被測定電流導体にそれぞれ交流電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mは3以上の整数)個の磁気検出手段と、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記3本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、を備えるようにした。
請求項11に記載の発明は、互いに所定方向に配置される3本の被測定電流導体と、前記3本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mは3以上の整数)個の磁気検出手段と、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記3本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、を備えるようにした。
請求項12に記載の発明は、n(nは2以上の整数)本の被測定電流導体に流れる各電流を測定する電流測定方法であって、前記n本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さを、所定のm(mはn以上の整数)個の位置でそれぞれ検出するようにし、そのm個の各位置で検出された各磁界の強さに対して所定の演算処理を行い、前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求めるようにした。
請求項13に記載の発明は、n(nは2以上の整数)本の被測定電流導体に流れる各電流を測定する電流測定方法であって、前記n本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定のm(mはn以上の整数)個の位置に磁気検出手段をそれぞれ配置しておき、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づき、前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを、電流算出手段で求めるようにした。
このように、本発明は、所定の間隔をおいて配置された複数の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを測定するために、被測定電流導体の本数と同じ個数またはそれよりも多い個数の磁気検出手段を設けるようにした。そして、その磁気検出手段からの各検出信号に対して所定の信号処理を施すことにより、被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求めるようにした。
このため、本発明によれば、従来のように被測定電流導体の周囲を囲む磁気コアが不要となるので、複数の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを測定する場合に、電流測定装置の小型軽量化を実現できる。
また、本発明によれば、原理的に被測定電流導体の個数やそれに流れる電流の大きさに依らず、その被測定電流導体に流れる各電流の大きさを正確に測定できる。
さらに、本発明によれば、電源ラインなどの被測定電流が流れる一部を切断し、その切断部に専用電流導体を挿入して使用する必要がない場合には、その挿入に伴う電気的な接続部分が発生せず、その接続部分の接触抵抗による損失、発熱のおそれがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の電流測定装置の第1実施形態の構成について、図1および図2を参照して説明する。
この第1実施形態に係る電流測定装置は、図1および図2に示すように、3本の被測定電流導体21A,21B,21Cと、磁気検出手段である4個の磁気検出部22A,22B,22C,22Dと、電流算出手段である検出信号処理部23と、を備えている。
被測定電流導体21A〜21Cは、それぞれ横断面形状が円形で全体が直線状の導体からなり、測定対象の電流がそれぞれ流れるようになっている。その各被測定電流導体21A〜21Cは、同一平面内(同一平面上)において、長さ方向が互いに平行になるように配置され、かつ、その配置間隔は所定間隔(この例では、2r)からなる。
磁気検出部22A〜22Dは、被測定電流導体21A〜21Cにそれぞれ電流が流れることによって各所定位置に生じる磁界の強さ(大きさ)をそれぞれ検出し、この検出強度に応じた検出信号を出力するものである。この磁気検出部22A〜22Dの具体例については後述する。
この磁気検出部22A〜22Dと被測定電流導体21A〜21Cとは、図1および図2に示すように、同一平面内において、同一の距離rをおいて、交互に配置されている。
すなわち、磁気検出部22Aは、被測定電流導体21Aの長手方向から直交する方向に、被測定電流導体21Aから距離rだけ離れた位置に配置されている。また、磁気検出部22Bは、被測定電流導体21Aと被測定電流導体21Bとの中間の位置に配置されている。さらに、磁気検出部22Cは、被測定電流導体21Bと被測定電流導体21Cとの中間の位置に配置されている。また、磁気検出部22Dは、被測定電流導体21Cから距離rだけ離れた位置に配置されている。
検出信号処理部23は、磁気検出部22A〜22Dからの各検出信号に対して、後述のように所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体21A〜21Cに流れる各電流の大きさを求めるようになっている。この検出信号処理部23の具体的な構成は図4または図5からなるが、この点については後述する。
ここで、第1実施形態では、被測定電流導体21A,21B,21Cが、第1実施形態を構成するための要件になる場合とならない場合とがある。
すなわち、要件となる場合には、測定対象の電流が流れる電流経路の3本の導体(図示せず)が途中で切断され、その各切断部に被測定電流導体21A〜21Cが挿入されるとともに、その被測定電流導体21A〜21C各両端がその各切断部と電気的に接続され、このような状態で使用されることになる。
一方、その条件とならない場合には、被測定電流導体21A〜21Cは、測定対象の電流が流れる電流経路の3本の導体自身となる。従って、この場合には、第1実施形態は、磁気検出部22A〜22Dと検出信号処理部23とからなり、これらがその電流経路の一部に組み込まれ、この組み込まれた状態で使用されることになる。
なお、以上のような関係は、後述の各実施形態についても同様であり、その各説明は省略する。
次に、このような構成からなる第1実施形態を用いて、本発明の電流測定の原理について説明する。
図3に示すように、直線状の被測定電流導体1に流れる電流によってその電流導体の周囲に発生する磁場は、電流導体を中心として円形になる。そして、電流導体の長さ方向に直交する方向に、電流導体から距離rだけ離れた位置の磁束密度Bは、電流導体に流れる電流をI、真空の透磁率をμ0 、円周率をπとすると、ビオサバールの法則から、次の(1)式のようになる。
Figure 2005207791
次に、この(1)式を用いて、図1および図2に示す磁気検出部22A〜22Dに生じる各磁束密度B1 〜B4 を求めることにする。
いま、3本の被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる電流をそれぞれI1 ,I2 ,I3 とすると、磁気検出部22Aに生じる磁束密度B1 は、次の(2)式に示すように、電流I1 ,I2 ,I3 によって生じる磁束密度の和で表される。
Figure 2005207791
同様にして、磁気検出部22B,22C,22Dに生じる各磁束密度B2 ,B3 ,B4 は、次の(3)式、(4)式、および(5)式のようになる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
ここで、(2)式、(3)式、(4)式、および(5)式を連立方程式として解くことにより、各被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる各電流I1 ,I2 ,I3 は、次の(6)式、(7)式、および(8)式のように表すことができる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
このように、(6)式、(7)式、および(8)式によれば、被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる各電流I1 ,I2 ,I3 は、磁気検出部22A〜22Dに生じる各磁束密度B1 〜B4 の大きさの和や差により表されることがわかる。
換言すれば、磁気検出部22A〜22Dに生じる各磁束密度B1 〜B4 の大きさがわかれば、被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる各電流I1 ,I2 ,I3 の大きさは、その磁束密度B1 〜B4 を演算処理することで求めることができる。
磁気検出部22A〜22Dに、例えばホール素子のように印加される磁束密度の大きさに比例する検出信号が得られる磁電変換素子を用いると、ホール素子の検出信号(出力電圧VH )とその印加磁束密度Bとの間には、次の(9)式に示すような関係がある。
Figure 2005207791
ここで、KH はホール素子の材料の物理的な性質や寸法などによって決まる定数、IC はホール素子に流す制御電流である。
したがって、(6)式、(7)式、および(8)式に対して(9)式の関係を適用すれば、(6)式、(7)式、および(8)式は、(10)式、(11)式、および(12)式のように表すことができる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
ここで、VH1,VH2,VH3,VH4は、磁気検出部22A〜22Dにホール素子をそれぞれ用いた場合に、その各ホール素子の検出信号電圧(ホール電圧)である。
(10)式、(11)式、および(12)式によれば、磁気検出部22A〜22Dのホール素子の各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4を、検出信号処理部23で演算処理すれば、被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる各電流I1 ,I2 ,I3 の大きさを求めることができる。
なお、検出信号処理部23が行う実際の信号処理では、(13)式に示すように、(10)式、(11)式、および(12)式に共通な係数項は、計算する必要がない。したがって、その(13)式に示す共通係数を除いた演算処理を、(10)式、(11)式、および(12)式に対して行えば、検出信号処理部23からは被測定電流I1 ,I2 ,I3 に正確に比例した値が得られる。
図1に示す検出信号処理部23は、磁気検出部22A〜22Dの各検出信号に対して、アナログ演算処理をするようにしても良いし、または、その磁気検出部22A〜22Dの各検出信号を、A/Dコンバータなどによりディジタル信号にいったん変換後に、ディジタル論理回路、マイクロプロセッサ、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)などでディジタル演算処理するようにしても良い。
次に、図1に示す検出信号処理部23の具体的な構成例について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、磁気検出部22A〜22Dの磁電変換素子にホール素子を使用し、検出信号処理部23がそのホール素子の検出電圧に対してアナログ信号処理をする場合の構成例である。
この検出信号処理部23Aは、図4に示すように、差動増幅器51A〜51Dと、アナログ増幅器52A〜52Rと、加算回路53A〜53Cと、アナログ増幅器54A〜54Cと、を備えている。
差動増幅器51A〜51Dは、磁気検出部22A〜22Dに使用されるホール素子からの各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4を取り込み、その各ホール電圧を所定倍にそれぞれ差動増幅するようになっている。
差動増幅器51A〜51Dで差動増幅された各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4は、アナログ増幅器52A〜52Rによって、(10)式、(11)式、および(12)式の右辺の括弧内に示される係数に応じた倍率(例えば、「5VH1」の場合には、ホール電圧VH1をアナログ増幅器52Aで5倍)で増幅されるようになっている。
すなわち、ホール電圧VH1は、アナログ増幅器52Aで5倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Gで1倍されて加算回路53Aに入力されるようになっている。また、ホール電圧VH1は、アナログ増幅器52Aで5倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Kで1倍されて加算回路53Bに入力されるようになっている。さらに、ホール電圧VH1は、アナログ増幅器52Oで1倍されて、加算回路53Cに入力されるようになっている。
ホール電圧VH2は、アナログ増幅器52Bで3倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Hで−1倍されて加算回路53Aに入力されるようになっている。また、ホール電圧VH2は、アナログ増幅器52Bで3倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Eでさらに3倍に増幅され、かつ、アナログ増幅器52Lで1倍されて加算回路53Bに入力されるようになっている。さらに、ホール電圧VH2は、アナログ増幅器52Pで1倍されて加算回路53Cに入力されるようになっている。
ホール電圧VH3は、アナログ増幅器52Iで−1倍されて、加算回路53Aに入力されるようになっている。また、ホール電圧VH3は、アナログ増幅器52Cで3倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Fでさらに3倍に増幅され、かつ、アナログ増幅器52Mで−1倍されて加算回路53Bに入力されるようになっている。さらに、ホール電圧VH3は、アナログ増幅器52Cで3倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Qで1倍されて加算回路53Cに入力されるようになっている。
ホール電圧VH4は、アナログ増幅器52Jで−1倍されて、加算回路53Aに入力されるようになっている。また、ホール電圧VH4は、アナログ増幅器52Dで5倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Nで−1倍されて加算回路53Bに入力されるようになっている。さらに、ホール電圧VH4は、アナログ増幅器52Dで5倍に増幅されたのち、アナログ増幅器52Rで−1倍されて加算回路53Cに入力されるようになっている。
加算回路53Aは、アナログ増幅器52G,52H,52I,52Jの各出力を加算し、その加算信号をアナログ増幅器54Aに出力するようになっている。また、加算回路53Bは、アナログ増幅器52K,52L,52M,52Nの各出力を加算し、その加算信号をアナログ増幅器54Bに出力するようになっている。さらに、加算回路53Cは、アナログ増幅器52O,52P,52Q,52Rの各出力を加算し、その加算信号をアナログ増幅器54Cに出力するようになっている。
アナログ増幅器54Aは、加算回路53Aの出力を1/2倍して、これを出力電圧VOUT1として出力するようになっている。また、アナログ増幅器54Bは、加算回路53Bの出力を1/5倍して、これを出力電圧VOUT2として出力するようになっている。さらに、アナログ増幅器54Cは、加算回路53Cの出力を1/2倍して、これを出力電圧VOUT3として出力するようになっている。
ここで、アナログ増幅器54A,54B,54Cの各増幅度「1/2」、「1/5」、「1/2」は、(10)式、(11)式、および(12)式の右辺の括弧外の各係数に、それぞれ対応する。
このような信号処理により、アナログ増幅器54A,54B,54Cから出力される各出力電圧VOUT1,VOUT2,VOUT3は、被測定電流I1 ,I2 ,I3 に正確に比例した値となる。
図5は、磁気検出部22A〜22Dの磁電変換素子にホール素子を使用し、検出信号処理部23がそのホール素子の検出電圧に対してディジタル信号処理をする場合の構成例である。
この検出信号処理部23Bは、図5に示すように、差動増幅器51A〜51Dと、A/Dコンバータ(アナログ・ディジタル変換器)61A〜61Dと、ROM(リード・オンリ・メモリ)62と、マイクロプロセッサ(またはDSP:ディジタル・シグナル・プロセッサ)63と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)64と、D/Aコンバータ(ディジタル・アナログ変換器)65A〜65Cと、を備えている。
差動増幅器51A〜51Dは、磁気検出部22A〜22Dに使用されるホール素子からの各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4を取り込み、その各ホール電圧を所定倍にそれぞれ差動増幅するようになっている。
A/Dコンバータ61A〜61Dは、差動増幅器51A〜51Dで差動増幅されたアナログ形態の各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4を、例えば10ビットのディジタル信号(ディジタル値)にそれぞれ変換するようになっている。
ROM62は、後述のように、マイクロプロセッサ(またはDSP)63が行う演算処理の手順を示すプログラムコードが格納されている。
マイクロプロセッサ(またはDSP)63は、A/Dコンバータ61A〜61Dでディジタル値に変換された各ホール電圧VH1,VH2,VH3,VH4を用いて、(10)式、(11)式、および(12)式の右辺の各演算を行うようになっている。
RAM64は、ROM62に格納されるプログラムコードに従って、マイクロプロセッサ(DSP)63が上記の演算を実行する際に、演算途中の値や演算結果を一時的に格納するために使用される。
マイクロプロセッサ63による演算が終了すると、その各演算結果は、例えば10ビットのディジタル信号(ディジタル値)で、対応するD/Aコンバータ65A〜65Cに出力されるようになっている。
そこで、D/Aコンバータ65A〜65Cは、そのディジタル値からなる各演算結果を、アナログ電圧にそれぞれ変換し、出力電圧VOUT1,VOUT2,VOUT3を出力するようになっている。この結果、D/Aコンバータ65A〜65Cから出力される各出力電圧VOUT1,VOUT2,VOUT3は、被測定電流I1 ,I2 ,I3 に正確に比例した値となる。
以上説明したように、図5に示す検出信号処理部23Bでは、マイクロプロセッサ63からの演算処理結果を、デジタル値からアナログ値に変換するD/Aコンバータ65A,65B,65Cを設けるようにしたが、D/Aコンバータ65A,65B,65Cを省略してデジタル値で出力するようにしても良い。このようにデジタル値で出力すると、この出力されたデジタル値を、マイクロプロセッサなどでさらに演算できる上に、制御などに利用することもでき便宜である。
この第1実施形態の説明では、説明を分かりやすくするために、被測定電流導体21A〜21Cの形状や配置位置、および磁気検出部22A〜22Dの配置位置などについては、上記のような条件を導入した。
しかし、ビオサバールの法則を用いれば、任意の形状の電流導体に流れる電流によって生じる任意の位置における磁束密度を求めることができる。また、被測定電流導体の個数と等しい個数か、あるいはそれよりも多い個数の磁気検出部を設ければ、(2)式〜(5)式に示したような測定対象となる電流に関する1次方程式が、被測定電流導体の数以上に得られる。
一般に、求めたい変数の数以上の1次方程式からなる連立方程式は、数学的に必ず解くことができる。従って、本発明は、被測定電流導体の形状、配置位置、および磁気検出部22A〜22Dの配置位置にかかわらず適用できることは明らかである。
また、第1実施形態では、磁気検出部22A〜22Dに使用する磁電変換素子として、ホール素子を使用するようにした。しかし、磁電変換素子として、ホール素子の他に、MR素子(磁気抵抗素子)、MI素子(磁気インピーダンス素子)などが使用できる。さらに、これらの磁電変換素子とIC処理回路とを組み合わせた磁気センサICなど、印加される磁束密度に対して検出信号が一意に定まるものであれば、磁気検出部として使用できる。
なお、磁気検出部22A〜22Dに使用する磁電変換素子として、ホール素子を使用するのが以下の点で好ましい。すなわち、ホール素子は使用が容易で、印加された磁束密度と検出信号との関係が(9)式のように線形であるため、検出信号処理部23の信号処理が容易になるためである。
ところで、被測定電流導体21A〜21Cに流れる各電流を測定するのに必要な磁気検出部の個数は、上記のように被測定電流導体21A〜21Cと同数、すなわち3個で可能である。
しかし、第1実施形態では、上記のように磁気検出部を4個設けるようにし、これにより、外部磁界Hext による影響を排除することができるので、その原理について以下に説明する。
上記の説明では、3本の被測定電流導体21A〜21Cに流れる電流I1 ,I2 ,I3 によって4つの磁気検出部22A〜22Dに生じる各磁束密度は、(2)式、(3)式、(4)式、および(5)式で与えられるものとした。しかし、外部磁界Hext が存在する場合には、磁気検出部22A〜22Dに生じる各磁束密度は、(14)式、(15)式、(16)式、および(17)式で表現することができる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
次に、(14)式と(15)式の差、(15)式と(16)式の差、および(16)式と(17)式の差をそれぞれ求めると、外部磁界Hext の項がキャンセルされ、次の(18)式、(19)式、および(20)式が得られる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
これらの(18)式、(19)式、および(20)式を連立方程式として解くと、各被測定電流導体21A,21B,21Cに流れる各電流I1 ,I2 ,I3 は、次の(21)式、(22)式、および(23)式のように表すことができる。
Figure 2005207791
Figure 2005207791
Figure 2005207791
このように、(21)式、(22)式、および(23)式は、上記の(6)式、(7)式、および(8)式と同一である。従って、図1に示す検出信号処理部23として、図4に示す検出信号処理部23A、および図5に示す検出信号処理部23Bを使用することができる。
以上説明したように、この第1実施形態によれば、被測定電流導体の周囲を囲む磁気コアが不要となるので、複数の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを測定する場合に、電流測定装置の小型軽量化を実現できる。
また、この第1実施形態によれば、外部磁界の影響を排除できるので、被測定電流導体に流れる各電流の大きさを正確に測定できる。
さらに、この第1実施形態において、電源ラインなどの被測定電流が流れる導体の一部を切断し、その切断部に被測定電流導体を挿入して使用する必要がない場合には、その挿入に伴う電気的な接続部分が発生せず、その接続部分の接触抵抗による損失、発熱のおそれがない。
なお、第1実施形態では、被測定電流導体が3本の場合について説明したが、2以上の任意の数nであれば良く、この場合には磁気検出部はn以上の個数を設ける。
また、第1実施形態では、被測定電流導体の横断面形状を円形としたが、これに限らず、その横断面形状は楕円形、正方形、長方形など、いずれであっても良い。
さらに、第1実施形態では、被測定電流導体と磁気検出部との間の距離を等間隔としたが、その距離はそれぞれ任意で良く、各磁気検出部も被測定導体と同一平面内であれば、一直線上に配置する必要はない(図1および図2参照)。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の構成について、図6、図7、および図8を参照して説明する。ここで、図6は第2実施形態の斜視図、図7はその正面図、図8はその平面図である。
この第2実施形態に係る電流測定装置は、図6〜図8に示すように、2本の被測定電流導体71A,71Bと、2個の磁気検出部72A,72Bと、検出信号処理部73と、を備えている。
被測定電流導体71A,71Bは、それぞれ横断面形状が長方形で全体が直線状の導体からなり、測定対象の電流がそれぞれ流れるようになっている。被測定電流導体71Aは、障害物74を避けるために、その一部に折り曲げ部(ベント部)75を持っている。そして、両被測定電流導体71A,71Bは、同一平面内において、長さ方向が互いに平行になるように配置され、かつ、その配置間隔は所定間隔からなる。
磁気検出部72A,72Bは、被測定電流導体71A,71Bにそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さをそれぞれ検出し、この検出強度に応じた検出信号を出力するものである。この磁気検出部72A,72Bは磁電変換素子からなり、この磁電変換素子としてホール素子、MR素子、MI素子などが使用される。
そして、磁気検出部72Aは、被測定電流導体71Aとほぼ同一平面内であってその被測定電流導体71Aから所定距離のだけ離れた近傍に配置されている。また、磁気検出部72Bは、被測定電流導体71Bとほぼ同一平面内であってその被測定電流導体71Bから所定距離のだけ離れた近傍に配置されている。
検出信号処理部73は、磁気検出部72A,72Bからの各検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体71A,71Bに流れる各電流の大きさを求めるようになっている。
ここで、この検出信号処理部73の演算処理は、第1実施形態の場合の検出信号処理部23の演算処理と同様の考え方に基づくものである。
以上説明したように、上記のような構成からなる第2実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様な効果を実現できる。
なお、第2実施形態では、被測定電流導体が2本の場合について説明したが、2以上の任意の数nであれば良く、この場合には磁気検出部はn以上の個数を設ける。
また、第2実施形態では、被測定電流導体の横断面形状を長方形としたが、これに限らず、その横断面形状は楕円形、正方形、円形など、いずれであっても良い。
さらに、第2実施形態では、被測定電流導体と磁気検出部との間の配置距離、配置位置を図示のようにしたが、この配置距離や配置位置も任意で良い。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の構成について、図9、図10、および図11を参照して説明する。ここで、図9は第3実施形態の斜視図、図10はその正面図、図11はその平面図である。
この第3実施形態に係る電流測定装置は、図9〜図11に示すように、3本の被測定電流導体81A,81B,81Cと、3個の磁気検出部82A,82B,82Cと、検出信号処理部83と、を備えている。
被測定電流導体81A〜81Cは、それぞれ横断面形状が長方形で全体が直線状の導体からなり、測定対象の電流がそれぞれ流れるようになっている。被測定電流導体81Bは、障害物84を避けるために、その一部に折り曲げ部85を持っている。そして、各被測定電流導体81A〜81Cは、同一平面内において、その長さ方向が互いに平行になるように配置され、かつ、その配置間隔は所定間隔(この例では等間隔)からなる。
磁気検出部82A〜82Cは、被測定電流導体81A〜81Cにそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さをそれぞれ検出し、この検出強度に応じた検出信号を出力するものである。また、磁気検出部82A〜82Cは磁電変換素子からなり、この磁電変換素子としてホール素子、MR素子、MI素子などが使用される。
そして、磁気検出部82Aは、被測定電流導体81Aと被測定電流導体81Bとで挟まれた空間内であって、その被測定電流導体81A,81Bとほぼ同じ高さの位置に配置されている。また、磁気検出部82Bは、被測定電流導体81Bと被測定電流導体81Cとで挟まれた空間内であって、被測定電流導体81Bの折り曲げ部85とほぼ同じ高さの位置に配置されている。さらに、磁気検出部82Cは、被測定電流導体81Cから所定距離離れた近傍であって、被測定電流導体81Cとほぼ同じ高さの位置に配置されている。
検出信号処理部83は、磁気検出部82A〜82Cからの各検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体81A〜81Cに流れる各電流の大きさを求めるようになっている。
ここで、この検出信号処理部83の演算処理は、第1実施形態の場合の検出信号処理部23の演算処理と同様の考え方に基づくものである。
以上説明したように、上記のような構成からなる第3実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様な効果を実現できる。
なお、第3実施形態では、被測定電流導体が3本の場合について説明したが、3以上の任意の数nであれば良く、この場合には磁気検出部はn以上の個数を設ける。
また、第3実施形態では、被測定電流導体の横断面形状を長方形としたが、これに限らず、その横断面形状は楕円形、正方形、円形など、いずれであっても良い。
さらに、第3実施形態では、被測定電流導体と磁気検出部との間の配置距離、配置位置を図示のようにしたが、この配置距離や配置位置も任意で良い。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の構成について、図12、図13、および図14を参照して説明する。ここで、図12は第4実施形態の斜視図、図13はその正面図、図14はその平面図である。
この第4実施形態に係る電流測定装置は、図12〜図14に示すように、3本の被測定電流導体91A〜91Cと、3個の磁気検出部92A〜92Cと、検出信号処理部93と、を備えている。
被測定電流導体91A〜91Cは、それぞれ横断面形状が円形で全体が直線状の導体からなり、測定対象の電流がそれぞれ流れるようになっている。これら被測定電流導体91A〜91Cは、図示のように、仮想円筒94上の周方向に等間隔に配置され、かつ、その長手方向は互いに平行な関係を保つように配置されている。
磁気検出部92A〜92Cは、被測定電流導体91A〜91Cにそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さをそれぞれ検出し、この検出強度に応じて検出信号を出力するものである。この磁気検出部92A〜92Cは磁電変換素子からなり、この磁電変換素子としてホール素子、MR素子、MI素子などが使用される。
そして、磁気検出部92Aは、仮想円筒94上であって、被測定電流導体91Aと被測定電流導体91Bとの中間の位置に配置されている。また、磁気検出部92Bは、仮想円筒94上であって、被測定電流導体91Bと被測定電流導体91Cとの中間の位置に配置されている。さらに、磁気検出部92Cは、仮想円筒94上であって、被測定電流導体91Cと被測定電流導体91Aとの中間の位置に配置されている。
すなわち、この第4実施形態では、被測定電流導体91A〜91Cと、磁気検出部92A〜92Cとは、仮想円筒94上の周方向に交互に配置されるとともに、等間隔で配置されている。換言すると、これらは、仮想円筒94の横断面の円の中心から見た角度が、それぞれ60度となるように配置されている(図13参照)。
検出信号処理部93は、磁気検出部92A〜92Cからの各検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体91A〜91Cに流れる各電流の大きさを求めるようになっている。
ここで、この検出信号処理部93の演算処理は、第1実施形態の場合の検出信号処理部23の演算処理と同様の考え方に基づくものである。
以上説明したように、上記のような構成からなる第4実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様な効果を実現できる。
なお、第4実施形態では、被測定電流導体を図示のように配置するようにした。しかし、被測定電流導体は、長手方向に直線状であって、長手方向に互いに平行な関係を保っていれば、仮想円筒94上の任意の位置に配置しても良い。
また、第4実施形態では、磁気検出部を図示のように配置するようにした。しかし、磁気検出部は、仮想円筒94上であって、2つの被測定電流導体の間の空間であれば、任意の位置に配置しても良い。
(第5実施形態)
以上説明した第1〜第4実施形態では、被測定電流導体に流す被測定電流は、直流電流または交流電流のいずれであっても良い。また、図1、図9、および図12に示す各実施形態は、被測定電流導体が3本であるので、3種類の電流の各大きさを測定することができる。その3種類の電流として、例えば、3相交流の各電源ラインに流れる各相の交流電流、または3相インバータの各相に流れる電流がある。
そこで、第5実施形態では、図1の第1実施形態を、その3種類の電流を測定する場合に適用した場合の構成例について説明する。
この場合には、その構成は第1実施形態と基本的に同一であり、以下の点で異なっている。すなわち、3相交流の各電源ラインに流れる各交流電流(相電流)を測定する場合には、図1の被測定電流導体21A〜21Cに、被測定電流としてその各交流電流を流すようになっている。
また、磁気検出部22A〜22Dは、被測定電流導体21A〜21Cにそれぞれ交流電流が流れることによって生じる磁界の強さを検出し、その検出に応じた検出信号を出力するようになっている。さらに、検出信号処理部23は、その磁気検出部22A〜22Dからの各検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体21A〜21Cに流れる各交流電流の大きさを求めるようになっている。
一方、3相インバータの各相に流れる電流を測定する場合には、図1の被測定電流導体21A〜21Cに、その各相に流れる電流を流すようになっている。また、磁気検出部22A〜22Dは、被測定電流導体21A〜21Cにそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さを検出し、その検出に応じた検出信号を出力するようになっている。さらに、検出信号処理部23は、その磁気検出部22A〜22Dからの各検出信号に対して所定の演算処理を行い、これにより被測定電流導体21A〜21Cに流れる3相インバータの各電流の大きさを求めるようになっている。
本発明は、例えば商用の3相交流電流の流れる分電盤や回路ブレーカ、3相の電流で運転される電動機やインバータ制御装置、さらには多数の配線からなる機器内配線など、複数の電流導体に流れる電流を同時に測定する必要のある場合に、好適に利用できる。
本発明の第1実施形態の構成を示す斜見図である。 その第1実施形態の正面図である。 被測定電流導体に流れる電流によってその周囲に発生する磁束密度を求める方法を説明する図である。 図1に示す検出信号処理部をアナログ回路で構成した場合のブロック図である。 図1に示す検出信号処理部をディジタル回路で構成した場合のブロック図である。 本発明の第2実施形態の構成を示す斜見図である。 その第2実施形態の正面図である。 その第2実施形態の平面図である。 本発明の第3実施形態の構成を示す斜見図である。 その第3実施形態の正面図である。 その第3実施形態の平面図である。 本発明の第4実施形態の構成を示す斜見図である。 その第4実施形態の正面図である。 その第4実施形態の平面図である。 従来の磁気コアを用いた電流測定装置の構成を示す模式図である。 従来の一体化した電流測定装置の一例を示す模式図である。 従来の磁気コアを繋げて複数の電流導体を通すことができるように構成した電流測定装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
21A〜21C,71A,71B,81A〜81C 被測定電流導体
22A〜22D,72A,72B,82A〜82C,92A〜92C 磁気検出部
23,23A,23B,73,83,93 検出信号処理部
51A〜51D 差動増幅器
52A〜52R アナログ増幅器
53A〜53C 加算回路
54A〜54C アナログ増幅器
61A〜61D A/Dコンバータ
62 ROM
63 マイクロプロセッサ(またはDSP)
64 RAM
65A〜65C D/Aコンバータ

Claims (13)

  1. 互いに所定方向に配置されるn(nは2以上の整数)本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mはn以上の整数)個の磁気検出手段と、
    前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、
    を備えたことを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記n本の被測定電流導体を、さらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の電流測定装置。
  3. 前記電流算出手段は、前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に対して所定の演算処理を行い、この演算処理により前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求めるようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流測定装置。
  4. 前記n本の被測定電流導体は、その長さ方向が互いに平行になるように配置されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の電流測定装置。
  5. 前記m個の磁気検出手段のうちの(n−1)個は、前記n本の被測定電流導体の間の所定位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の電流測定装置。
  6. 前記m個の磁気検出手段および前記n本の被測定電流導体は、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の電流測定装置。
  7. 前記m個の磁気検出手段および前記n本の被測定電流導体は、所定の半径からなる仮想円筒の面上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の電流測定装置。
  8. 前記磁気検出手段は、磁電変換素子からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載の電流測定装置。
  9. 前記磁電変換素子は、ホール素子であることを特徴とする請求項8に記載の電流測定装置。
  10. 互いに所定方向に配置される3本の被測定電流導体と、
    前記3本の被測定電流導体にそれぞれ交流電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mは3以上の整数)個の磁気検出手段と、
    前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記3本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、
    を備えたことを特徴とする3相交流電流測定装置。
  11. 互いに所定方向に配置される3本の被測定電流導体と、
    前記3本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定位置にそれぞれ配置されるm(mは3以上の整数)個の磁気検出手段と、
    前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づいて前記3本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求める電流算出手段と、
    を備えたことを特徴とする3相インバータ電流測定装置。
  12. n(nは2以上の整数)本の被測定電流導体に流れる各電流を測定する電流測定方法であって、
    前記n本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さを、所定のm(mはn以上の整数)個の位置でそれぞれ検出するようにし、
    そのm個の各位置で検出された各磁界の強さに対して所定の演算処理を行い、前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを求めるようにしたことを特徴とする電流測定方法。
  13. n(nは2以上の整数)本の被測定電流導体に流れる各電流を測定する電流測定方法であって、
    前記n本の被測定電流導体にそれぞれ電流が流れることによって生じる磁界の強さに応じた検出信号を得るために、所定のm(mはn以上の整数)個の位置に磁気検出手段をそれぞれ配置しておき、
    前記m個の磁気検出手段で得られた各検出信号に基づき、前記n本の被測定電流導体に流れる各電流の大きさを、電流算出手段で求めるようにしたことを特徴とする電流測定方法。
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