JP2005207377A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディーゼルエンジンの排気浄化装置において再生処理の完了を正確に検知しDPNRの接続管路を切換える。
【解決手段】ディーゼルエンジンの触媒450は、ディーゼルエンジンの排気通路に設けられ、ディーゼルエンジンから排出された微粒子を捕集するDPNR(452D,454D)を含む。触媒450には、触媒(A)452の出口と触媒(B)454の入口を連結する連結管路450A(1)と、触媒(B)454の出口と触媒(A)452の入口とを接続する連結管路450A(2)と、それらの管路を適宜切換えることができる切換バルブ450B(1)、450B(2)、450B(3)、450B(4)とを含む。この触媒450においては、DPNR触媒の再生処理が完了すると、完了したDPNR触媒が、より上流側になるように切換バルブが操作される。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気系内に設けられた浄化装置に関し、特に、排気系内に設けられ、ディーゼルエンジンからの排気中の有害成分の浄化を行なう排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンや希薄燃焼を行なうガソリンエンジンでは、高い空燃比(リーン雰囲気)の混合気を燃焼に供して機関運転を行なう運転領域が、全運転領域の大部分を占める。この種のエンジン(内燃機関)では一般に、酸素の存在下で窒素酸化物(NOx)を吸収するNOx吸収剤(触媒)がその排気系に備えられる。
また、ディーゼルエンジンから排出されるカーボン等の微粒子は、PM(Particulate Matter)と呼ばれ、その除去に関して、多くの技術が開発されている。たとえば、フィルタ状の触媒付き排気トラップを排気通路に介装した排気微粒子処理装置がある。この触媒付きトラップは、その触媒作用により堆積した排気微粒子を自己燃焼させるものである。
このような窒素酸化物や排気微粒子を除去する処理に関して、以下に示す公報に関連する先行技術が開示されている。
特開2001−336418号公報(特許文献1)は、触媒担体が活性下限温度より降下するのを阻止して、アイドリング時等の低負荷運転時に、HCやCO等が熱分解されない状態のまま排出されるのを解消する触媒装置を開示する。この触媒装置は、触媒コンバータがガス入口通路とガス出口通路を兼ねる一対のコンバータ通路を介して排気通路に接続されており、コンバータ通路と排気通路との間に、排気通路と各コンバータ通路との接続形態を変更して、触媒コンバータの内部における排気ガスの流動方向を正逆に切り換える切換装置が設けてある触媒装置であって、切換装置は、上流側排気通路と連通する複数個の入口通路を開閉する入口ポペット弁と、下流側排気通路と連通する複数個の出口通路を開閉する出口ポペット弁と、両ポペット弁を開閉操作するアクチュエータとを含み、一方の入口通路と出口通路とは、送給口を介して一方のコンバータ通路に接続され、他方の入口通路と出口通路とは別の送給口を介して他方のコンバータ通路に接続されており、両ポペット弁をアクチュエータで同時に切り換え操作して、上流側排気通路から触媒コンバータへの排気ガスの供給方向を交互に逆向きに変更する制御回路とを含む。
この触媒装置によると、入口ポペット弁と、出口ポペット弁を切換要素にして、入口通路と出口通路を各ポペット弁で開閉することにより、触媒コンバータへの排気ガスの供給方向を交互に逆向きに切り換えるので、ディスク弁を切換要素とする従来の触媒装置に比べて、切換要素の小形化と軽量化とを実現して、慣性質量を小さくできるうえ、その作動ストロークを小さくできる。これにより、両ポペット弁の応答速度を向上できる。さらに弁開閉時に弁体と弁座との間で摺動抵抗を生じる余地がないので、弁体と弁座とのシール機能が経時時に劣化するのを一掃して、常に安定した締切作用を発揮できる。したがって、この触媒装置によれば、切換装置における弁部のシール不良に基づく生ガスの漏洩や、弁切り換え時の応答遅れに伴う生ガスの流出を解消して、低負荷運転時における触媒温度を必要な活性温度に維持できる。これにより、低負荷運転時の排ガス中のHCやCOの濃度が瞬間的に急増し、あるいは経時的に徐々に増加するのを防止して、高負荷、低負荷の別なく全ての運転状態において排ガスを浄化できる。
特開平9−53440号公報(特許文献2)は、浄化率が大きく且つその時間的な変動が小さい内燃機関の窒素酸化物浄化装置を開示する。この内燃機関の窒素酸化物浄化装置は、内燃機関の排気通路に介装され、内燃機関から排出された窒素酸化物を還元浄化する窒素酸化物浄化装置であって、この浄化装置は、窒素酸化物を還元浄化する複数の触媒装置と、複数の触媒装置の排気通路における配列順序を変更する流路切換手段と、触媒装置の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段の出力信号を受けて流路切換手段を操作する制御手段とを有しており、制御手段は、流路切換手段を操作して常時複数の触媒装置に排気を流通させ、上流側に配置された触媒装置の温度が所定の温度を超えた場合には、上流の触媒装置を他の触媒装置の下流側に配置変更し、所定の温度は、所定の触媒活性温度とする。
この内燃機関の窒素酸化物浄化装置によると、複数の触媒装置とこの触媒装置の配列順序を変更する流路切換手段とが設けられており、制御手段は、常時複数個の触媒装置に排気を流し、上流側に配置された触媒装置の温度が所定の触媒活性温度を超えた場合に、この触媒装置を他の触媒装置の下流側に配置する。そして、所定の温度は、所定の触媒活性温度に設定している。この設定温度は、浄化率が最大値を示す温度より高温側の温度とすることが好ましくこの温度が低すぎると上流側の触媒装置の活性度が低いため浄化率が低く、逆に浄化率最高の温度に近いほどに高過ぎると、まだ非常に高い浄化率を示すときに他の触媒装置の下流側に配置されて降温過程に入ることとなり、いずれも平均浄化率を低下させる。したがって、所定の温度は、浄化率が最大値を示す温度より高温側の温度であることが好ましい。
特開2002−357115号公報(特許文献3)は、パティキュレートフィルタが早期に目詰まりすることを防止するとともに、パティキュレート以外の排気ガスに含まれる有害物質の大気放出量を良好に低減することを可能とする内燃機関の排気浄化装置を開示する。この内燃機関の排気浄化装置は、機関排気系に配置されてパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、パティキュレートフィルタの排気上流側と排気下流側とを逆転するための逆転手段とを具備し、パティキュレートフィルタにおいては捕集したパティキュレートが酸化させられ、パティキュレートフィルタは、パティキュレートを捕集するための捕集壁を有し、捕集壁は第1捕集面と第2捕集面とを有し、逆転手段によってパティキュレートフィルタの排気上流側と排気下流側とが逆転されることによりパティキュレートを捕集するために捕集壁の第1捕集面と第2捕集面とが交互に使用され、パティキュレートフィルタの常に下流側となる位置において触媒装置がパティキュレートフィルタに近接して配置されている。
この内燃機関の排気浄化装置によると、機関排気系に配置されてパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、パティキュレートフィルタの排気上流側と排気下流側とを逆転するための逆転手段とを具備し、パティキュレートフィルタにおいては捕集したパティキュレートが酸化させられ、パティキュレートフィルタは、パティキュレートを捕集するための捕集壁を有し、捕集壁は第1捕集面と第2捕集面とを有し、逆転手段によってパティキュレートフィルタの排気上流側と排気下流側とが逆転されることによりパティキュレートを捕集するために捕集壁の第1捕集面と第2捕集面とが交互に使用され、パティキュレートフィルタの常に下流側となる位置において触媒装置がパティキュレートフィルタに近接して配置されている。それにより、運転状態によっては、パティキュレートの酸化が不十分となってパティキュレートフィルタ捕集壁の第1捕集面にはある程度のパティキュレートが残留することがあるが、逆転手段によるパティキュレートフィルタの排気上流側と排気下流側との逆転によって、捕集壁の第1捕集面には新たにパティキュレートが堆積することはなく、堆積パティキュレートを徐々に酸化除去可能である。同時に、捕集壁の第2捕集面によってパティキュレートの捕集および酸化が開始される。こうして、パティキュレートの捕集に第1捕集面と第2捕集面とが交互に使用されると、常に単一の捕集面でパティキュレートを捕集する場合に比較して、各捕集面でのパティキュレート捕集量を低減することができ、パティキュレートの酸化除去に有利となるために、パティキュレートフィルタにはパティキュレートが堆積することはなく、パティキュレートフィルタの目詰まりを防止することができる。
特開2001−336418号公報 特開平9−53440号公報 特開2002−357115号公報
しかしながら、上記した特許文献1および特許文献3に開示された技術においては、切換えにより触媒コンバータ内における排気ガスの流れが逆になる。このことにより発現する有利な点もあるが、たとえば、捕集されていたPMが、流れが逆になることにより捕集状態が解除されるということも考えられなくもない。
特許文献2に開示された技術においては、流れが逆になることがなくても、窒素酸化物浄化装置である2つの触媒装置の切換えを、触媒装置の温度で判断している。このような技術を排気微粒子処理装置に適用したとしても、触媒の温度のみに基づいて、2つのPM捕集装置(パティキュレートフィルタ)を切換えることになる。そのため、実際には、PMが燃焼除去されてPM捕集装置の再生が完了していない場合であっても、管路が切換えられてしまう。これでは、再生途中でもPM捕集装置の順序を切換えることになり適切な再生処理が行なわれない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、内燃機関の排気浄化装置において、再生処理状態を正確に検知して、その検知結果に基づいて、排気浄化機構の切換えを行なう排気浄化装置を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に介装され、内燃機関から排出された微粒子を捕集する排気浄化装置である。この排気浄化装置は、微粒子を捕集する複数の捕集機構を有し、捕集機構に捕集された微粒子を燃焼させることにより捕集機構が再生処理される。この排気浄化装置は、複数の捕集機構の排気通路における配列順序を変更するための流路切換手段と、各捕集装置の再生状態を検知するための検知手段と、検知された再生状態に基づいて、流路切換手段を制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によると、再生処理時には複数の捕集機構を直列に接続して、最下流の捕集機構の再生処理が完了したことを検知すると、その最下流の捕集機構をそれ自身よりも下流側に少なくとも1つの再生処理が完了していない捕集機構を有するように、流路切換手段を制御する。直列に捕集機構を接続して再生処理を行なった場合、下流になればなるほど、PM自身が燃焼した熱で高温になる。そのため、下流側で再生処理が完了した高温の状態の捕集機構を上流側になるように流路を切換えるので、燃料添加による温度上昇に加えて、再生完了した捕集機構が有する熱をそれ以外の上流側にあった捕集機構において利用させることができる。これを繰り返し行なう(N個の捕集機構がある場合には(N−1)回だけ繰り返し行なう)ことにより、複数の捕集機構の再生時間を短くすることができる。そのため、燃料添加量を少なくすることができるので、燃費が向上する。また、この流路を切換えるタイミングは、単に検知した温度に基づいて行なうのではなく、各捕集装置の再生状態を検知して、その検知された再生状態に基づいて流路を切換るので、再生途中で流路が切換えられることがなくなり、再生処理を正確に完了させることができる。その結果、内燃機関の排気浄化装置において、再生処理状態を正確に検知して、その検知結果に基づいて、排気浄化機構の切換えを行なう排気浄化装置を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、第1の発明の構成に加えて、流路切換手段は、各捕集機構において排気ガスが流れる方向を維持して、配列順序を変更するための手段を含む。
第2の発明によると、各捕集機構において排気ガスが流れる方向を維持されるので、捕集された微粒子が捕集機構から外れることも考慮しなくてよくなる。
第3の発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、検知手段は、捕集装置における微粒子の捕集状態を推定することにより、再生状態を検知するための手段を含む。
第3の発明によると、検知手段は、内燃機関の運転状態や車両の運転状態に基づいて、捕集機構にどの程度の微粒子が堆積されるのかを、再生処理しているときにも、再生処理していないときにも、推定演算する。このように捕集装置における微粒子の捕集状態を推定しているので、再生処理時において、堆積量と再生量とから、再生状態を検知して、再生完了を正確に検知することができる。
第4の発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、第1または2の発明の構成に加えて、各捕集装置の前後の圧力を検知するための手段をさらに含む。検知手段は、前後の圧力の差に基づいて、再生状態を検知するための手段を含む。
第4の発明によると、捕集機構の前後の差圧が大きいと、捕集機構に多くの微粒子が捕集されて、捕集機構が微粒子で詰まっていることを示す。このため、推定値ではなく実測値で、再生開始が必要であることや再生が完了したことを検知することができる。
第5の発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、制御手段は、内燃機関の高負荷運転時においては、複数の捕集機構が並列に接続されるように、流路切換手段を制御するための手段を含む。
第5の発明によると、高負荷運転時には、複数の捕集機構を並列に接続するので排気抵抗が小さくなり(排気ガスが流れやすくなり)、内燃機関の排気側の背圧が下がり、出力向上を見込める。
第6の発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、制御手段は、内燃機関の冷間始動時においては、複数の捕集機構が直列に接続されるように、流路切換手段を制御するための手段を含む。
第6の発明によると、上流側の捕集機構だけでも低温活性が可能な温度まで早期に上昇させることが可能になる。また、直列接続されると排気抵抗が上昇するので、メインインジェクタの噴射量が上昇して排気ガスの温度が上昇して、暖気が早期に完了する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
本発明の実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置を、ディーゼルエンジンシステムに適用した実施の形態について説明する。まず、この排気浄化装置が適用されるディーゼルエンジンシステムについて説明する。なお、このディーゼルエンジンシステムは、ディーゼルエンジンのクリーン排気を実現するために、高圧コモンレール式燃料噴射装置、大容量電子制御EGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラ、DPNR触媒を組合せ、PMおよびNOxを連続かつ同時に低減するシステムである。
以下の説明においては、触媒は、その上流側に配置されたNOxを吸収するNSR(NOx Storage Reduction)触媒と、その下流側に配置されたカーボン等の微粒子であるPMなどを除去するとともにNOxを吸収するDPNR(Diesel Particulate NOx Reduction)触媒とから構成される触媒を2個有し、排気ガスがそれらの触媒を通過する配列順序を切換えるとして説明する。なお、本発明は、触媒が2個であることに限定されない。また、NSR触媒は、DPNR触媒とともに触媒を構成するものに限定されない。DPNR触媒は2個以上必要であるが、NSR触媒は、DPNR触媒の上流側であって、燃料添加ノズルの下流側に少なくとも1つ配置されていればよい。
図1において、内燃機関(以下、エンジンという)1000は、燃料供給系100、燃焼室200、吸気系300および排気系400等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンシステムである。
燃料供給系100は、サプライポンプ110、コモンレール120、燃料噴射弁130、遮断弁140、調量弁160、燃料添加ノズル170、機関燃料通路800および添加燃料通路810等を備えて構成される。
サプライポンプ110は、燃料タンクから燃料を汲み上げ、この汲み上げた燃料を高圧にした上で、機関燃料通路800を介してコモンレール120に供給する。コモンレール120は、サプライポンプ110から供給された高圧燃料を所定圧力に保持(蓄圧)する蓄圧室としての機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁130に分配する。燃料噴射弁130は、その内部に電磁ソレノイドを備え、適宜開弁して燃焼室200内に燃料を噴射供給する。
サプライポンプ110は、燃料タンクから汲み上げた燃料の一部を、添加燃料通路810を介して燃料添加ノズル(還元剤噴射ノズル)170に供給する。添加燃料通路810には、サプライポンプ110から燃料添加ノズル170に向かって遮断弁140および調量弁160が順次配設されている。遮断弁140は、緊急時において添加燃料通路810を遮断し、燃料供給を停止する。調量弁160は、燃料添加ノズル170に供給する燃料の圧力(燃圧)を制御する。燃料添加ノズル170は所定圧以上の燃圧(例えば0.2MPa)が付与されると開弁し、排気系400(排気ポート410)内に燃料を噴射供給する機械式の開閉弁である。すなわち、調量弁160により燃料添加ノズル170上流の燃圧が制御されることにより、所望の燃料が適宜のタイミングで燃料添加ノズル170より噴射供給(添加)される。
吸気系300は、各燃焼室200内に供給される吸入空気の通路(吸気通路)を形成する。排気系400は、上流から下流にかけ、排気ポート410、排気マニホールド420、触媒上流側通路430、触媒下流側通路440という各種通路部材が順次接続されて構成され、各燃焼室200から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。
さらに、このエンジン1000には、周知の過給機(ターボチャージャ)500が設けられている。ターボチャージャ500は、シャフト510を介して連結された2つのタービンホイール520およびタービンホイール530を備える。一方のタービンホイール(吸気側タービンホイール)530は、吸気系300内の吸気に晒され、他方のタービンホイール(排気側タービンホイール)520は排気系400内の排気に晒される。このような構成を有するターボチャージャ500は、排気側タービンホイール520が受ける排気流(排気圧)を利用して吸気側タービンホイール530を回転させ、吸気圧を高めるといったいわゆる過給を行なう。
吸気系300において、ターボチャージャ500に設けられたインタークーラ310は、過給によって昇温した吸入空気を強制冷却する。インタークーラ310よりもさらに下流に設けられたスロットル弁320は、その開度を無段階に調節することができる電子制御式の開閉弁であり、所定の条件下において吸入空気の流路面積を絞り、同吸入空気の供給量を調整(低減)する機能を有する。
また、エンジン1000には、燃焼室200の上流(吸気系300)および下流(排気系400)をバイパスする排気還流通路(EGR通路)600が形成されている。このEGR通路600は、排気の一部を適宜吸気系300に戻す機能を有する。EGR通路600には、電子制御によって無段階に開閉され、同通路を流れる排気流量を自在に調整することができるEGR弁610と、EGR通路600を通過(還流)する排気を冷却するためのEGRクーラ620とが設けられている。
排気系400において、排気側タービンホイール520の下流(触媒上流側通路430と触媒下流側通路440との間)には、NSR触媒とDPNR触媒とから構成される触媒450が備えられている。
NSR触媒は、吸蔵還元型NOx触媒であって、たとえばアルミナ(Al23)を担体とし、この担体上に例えばカリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタン(La)、イットリウム(Y)のような希土類と、白金Ptのような貴金属とが担持されることによって構成される。
このNSR触媒は、排気中に多量の酸素が存在している状態においてはNOxを吸収し、排気中の酸素濃度が低く、かつ還元成分(例えば燃料の未燃成分(HC))が多量に存在している状態においてはNOxをNO2もしくはNOに還元して放出する。NO2やNOとして放出されたNOxは、排気中のHCやCOと速やかに反応することによってさらに還元されてN2となる。ちなみにHCやCOは、NO2やNOを還元することで、自身は酸化されてH2OやCO2となる。すなわち、NSR触媒460に導入される排気中の酸素濃度やHC成分を適宜調整すれば、排気中のHC、CO、NOxを浄化することができることになる。
DPNR触媒は、多孔質セラミック構造体に、NOx吸蔵還元触媒を組合わせて構成される。エンジン100からの排出ガスがセラミックスの隙間を通る間に触媒で酸化や還元することで、無害なガスへと化学変化させて排出する。
PMは、リーン燃焼時(酸素の多い希薄燃焼時)に多孔質構造の触媒により、一時的に捕集されると同時に、NOxを吸蔵する際に生成される活性酸素と排出ガス中の酸素により酸化浄化される。NOxは、リーン燃焼時に触媒にいったん吸蔵され、その後、瞬間的なリッチ燃焼(酸素の少ない濃空燃比燃焼)により還元浄化される。さらに、PMは、リッチ燃焼時に吸蔵NOxが還元される際に生成する活性酸素により酸化浄化される。
エンジン1000の各部位には、各種センサが取り付けられており、それぞれの部位の環境条件や、エンジン1000の運転状態に関する信号を出力する。
たとえば、レール圧センサ700は、コモンレール120内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。燃圧センサ710は、添加燃料通路810内を流通する燃料のうち、調量弁160へ導入される燃料の圧力(燃圧)Pgに応じた検出信号を出力する。エアフロメータ720は、吸気系300内のスロットル弁320下流において吸入空気の流量(吸気量)Gaに応じた検出信号を出力する。空燃比(A/F)センサ730は、排気系400の触媒ケーシングの下流において排気中の酸素濃度に応じて連続的に変化する検出信号を出力する。排気温センサ740は、同じく排気系400の触媒ケーシング下流において排気の温度(排気温度)Texに応じた検出信号を出力する。
また、アクセル開度センサ750はエンジン1000のアクセルペダルに取り付けられ、同ペダルへの踏み込み量Accに応じた検出信号を出力する。クランク角センサ760は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ700〜760は、電子制御装置(ECU)1100と電気的に接続されている。
ECU(Electronic Control Unit)1100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAM、タイマーやカウンタ等を備え、これらと、A/D(Analog/Digital)変換器を含む外部入力回路および外部出力回路とが双方向性バスにより接続されて構成される。
このように構成されたECU1100は、上記各種センサの検出信号を外部入力回路を介して入力し、これら信号に基づいてエンジン1000の燃料噴射等についての基本制御を行なう他、還元剤(還元剤として機能する燃料)添加にかかる添加タイミングや供給量の決定等に関する還元剤(燃料)添加制御等、エンジン1000の運転状態に関する各種制御を実行する。
次に、ECU1100の実行する燃料添加の基本原理についてその概略を説明する。
一般に、ディーゼルエンジンでは、燃焼室内で燃焼に供される燃料及び空気の混合気の酸素濃度が、ほとんどの運転領域で高濃度状態にある。
燃焼に供される混合気の酸素濃度は、燃焼に供された酸素を差し引いてそのまま排気中の酸素濃度に反映されるのが通常であり、混合気中の酸素濃度(空燃比)が高ければ、排気中の酸素濃度(空燃比)も基本的には同様に高くなる。一方、上述したように、吸蔵還元型NOx触媒は排気中の酸素濃度が高ければNOxを吸収し、低ければNOxをNO2
もしくはNOに還元して放出する特性を有するため、排気中の酸素が高濃度状態にある限りNOxを吸収することとなる。ただし、当該触媒のNOx吸収量に限界量が存在し、同触媒が限界量のNOxを吸収した状態では、排気中のNOxが同触媒に吸収されず触媒ケーシングを素通りすることとなる。
そこで、エンジン1000のように燃料添加ノズル170を備えた内燃機関では、適宜の時期に燃料添加ノズル170を通じ排気系400の触媒450上流に燃料を添加(以下、排気添加という)することで、一時的に排気中の酸素濃度を低減し、かつ還元成分量(HC等)を増大させる。すると触媒450は、これまでに吸収したNOxをNO2もしくはNOに還元して放出し、自身のNOx吸収能力を回復(再生)するようになる。放出されたNO2やNOが、HCやCOと反応して速やかにN2に還元されることは上述した通りである。
このとき、自身の吸収したNOxを上記態様で放出しつつ還元浄化する触媒450にとって、触媒ケーシング内に流入する排気中の還元成分量(燃料の濃度)と、酸素濃度(空燃比)とにより還元浄化の効率が決定づけられることとなる。
また、DPNRに堆積したPMは、再生処理として昇温された排気ガスにより燃焼され、また、燃焼されたPMによりさらに排気ガスが昇温されてPMが燃焼されることにより、DNPRのPM捕集能力は再生される。このとき、エンジンの運転状態と、DPNR前後の温度センサの計測値とに基づいて決定された燃料添加量が添加される。さらに詳しくは、エンジンにおける燃焼状態や燃料噴射状態も勘案して、PM再生用の燃料添加量が決定される。
このPM捕集量については、ECU1100が、各種センサからの状態量を検知して、PM堆積量を推定する演算を実行している。なお、PM再生用の燃料添加を含め、燃料添加ノズル170からの燃料噴射量は、エンジン出力に寄与しないため、できる限り少ない方が燃費向上のためには好ましい。すなわち、PM再生についても、PM燃焼による熱を有効的に使用して、効率的に行なうことにより、できる限り短い時間で完了させることが好ましい。本発明の実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置は、このような観点から、2つのDPNRの配列順序をPM再生状態を考慮して、排気管路を切換える点に特徴を有するものである。
以上のように、燃料添加については、エンジン1000においては、排気ガス中の適切な還元成分量、空燃比および適切な排気ガスの温度を安定して得ることができるように、排気系400への燃料添加(燃料添加制御)を実行している。
図2および図3を参照して、触媒450の詳細な構造について説明する。図2および図3に示すように、触媒450は、触媒(A)452と、触媒(B)454とから構成される。触媒(A)452および触媒(B)454ともに、その上流側にはNSR触媒452N,454Nが配置され、その下流側にはDPNR触媒452D,454Dが配置されている。図2および図3に図示しないが、DPNR触媒452D,454Dの前後の圧力差が差圧トランスデューサ490に入力される。
図2は、触媒(A)452、触媒(B)454の順で排気ガスが流れる様子を示す。図3は、触媒(B)454、触媒(A)452の順で排気ガスが流れる状態を示す。
図2および図3に示すように、この触媒450は、2つの触媒(A)452と触媒(B)454と、触媒(A)452の下流側と触媒(B)454の上流側とを連結する連結管450A(1)と、触媒(B)454の下流側と触媒(A)452の上流側とを連結する連結管450A(2)とにより連結されている。また、このような管路を切換えるための切換バルブ450B(1),450B(2),450B(3),450B(4)が設けられている。
図2に示すように、触媒(A)452、触媒(B)454の順で排気ガスが流れる場合には、切換バルブ450B(1)は触媒(A)452に排気ガスが流れるように、切換バルブ450B(2)は触媒(B)454から排出された排気ガスが触媒450のさらに下流に流れるように切換えられている。また、切換バルブ450B(3)は開いており、切換バルブ450B(4)は閉じた状態となっている。
また、図3に示すように、触媒(B)454、触媒(A)452の順で排気ガスが流れる場合には、切換バルブ450B(1)は触媒(B)454に排気ガスが流れるように、切換バルブ450B(2)は触媒(A)452から排出された排気ガスが触媒450のさらに下流側に流れるように切換えられている。また、切換バルブ450B(3)は閉じられ、切換バルブ450B(4)は開かれた状態となっている。
以上のような構造を有するため、図2および図3の矢印で示すように、排気ガスが流れる。
また、図2および図3に示すように、排気ガスの温度を示す温度センサ(サーミスタ)が4箇所に設けられる。触媒(A)452の入口側の温度であるthci(A)を検知する温度センサ452TH(I)と、触媒(A)452の出口側の温度thco(A)を検知する温度センサ452TH(O)と、触媒(B)454の入口側の温度thci(B)を検知する温度センサ454TH(I)と、触媒(B)454の出口側温度thco(B)を検知する温度センサ454TH(O)である。
図4を参照して、ECU1100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECU1100は、触媒(A)452または触媒(B)454のPM推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上であるか否かを判断する。これは、ECU1100が、エンジンの運転状態や車両の運転状態に基づいて、逐次推定した推定堆積量と予め定められたPM再生開始判定しきい値とに基づいて判断される。触媒(A)452または触媒(B)454のPM推定堆積量が、PM再生開始判定しきい値以上であると(S100にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S110にて、ECU1100は、PM再生開始判定しきい値を超えたのは触媒(B)454であるか否かを判断する。PM再生開始判定しきい値を超えたのは触媒(B)454であると(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS300へ移される。
S120にて、ECU1100は、触媒(A)452、触媒(B)454の順で排気ガスが流れるような直列配置になるように切換バルブを操作する。具体的には、切換バルブ450B(1)、450B(2)、450B(3)を操作して、切換バルブ450B(1)を触媒(A)452に排気ガスが流れるように、切換バルブ450B(2)を触媒(B)450からの排気ガスが排出できるように、切換バルブ450B(3)を開く。次いで、切換バルブ450B(4)を操作して、切換バルブ450B(4)を閉じる。
S130にて、PM再生が開始される。S140にて、ECU1100は、PM推定堆積量の減量分を推定する。PM推定堆積量の減量分を、PM再生開始判定しきい値である推定堆積量から減算することにより、PM推定堆積量が演算される。さらに詳しくは、多くの場合は、車両の運転中であるので、エンジン1000の運転により発生するPMの増加量が考慮された推定演算によりPM推定堆積量が算出される。
S150にて、ECU1100は、触媒(B)454の推定堆積量がPM再生終了判定しきい値以下になったか否かを判断する。触媒(B)454の推定堆積量がPM再生終了判定しきい値以下になると(S150にてYES)、処理はS210へ移される。もしそうでないと(S150にてNO)、処理はS140へ戻される。
S210にて、ECU1100は、触媒(A)452の推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上であるか否かを判断する。触媒(A)452の推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上であると(S210にてYES)、処理はS220へ移される。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS260へ移される。
S220にて、ECU1100は、触媒(B)454、触媒(A)452の順に排気ガスが流れるような直列配置になるように切換バルブを操作する。具体的には、バルブ450B(4)を操作してバルブ450B(4)を開く。次いで、切換バルブ450B(1),450B(2),450B(3)を操作して、切換バルブ450B(1)を触媒(B)454に排気ガスが流れるように切換え、切換バルブ450B(2)を触媒(A)452から触媒450の下流側に排出されるように切換え、切換バルブ(3)が閉じる。
なお、このS220において、切換バルブ450B(4)を開いてから切換バルブ450B(1),450B(2),450B(3)を操作するのではなく、切換バルブ450B(1),450B(2),450B(4)を操作してから、切換バルブ450B(3)を閉じるような順序で、これらの切換バルブを操作するようにしてもよい。
S240にて、ECU1100は、PM推定堆積量の減量分を推定する。S240においても、S140と同様にして、再生時におけるPM推定堆積量が演算される。
S250にて、ECU1100は、触媒(A)452のPM推定堆積量が再生終了判定しきい値以下になったか否かを判断する。触媒(A)452のPM推定堆積量が再生終了判定しきい値以下になると(S250にてYES)、処理はS260へ移される。もしそうでないと(S250にてNO)、処理はS240へ戻される。
S260にて、ECU1100は、PM再生を終了させる。
S300にて、ECU1100は、触媒(B)454、触媒(A)452の順で排気ガスが流れるような直列配置になるように切換バルブを操作して管路を切換えて、触媒(A)452の再生処理を行なう。触媒(A)452の再生処理が完了すると、触媒(A)452、触媒(B)454の順で排気ガスが流れるような直列配置になるように切換バルブを操作して管路を切換えて、触媒(B)454の再生処理を行なう。このS300は、S120〜S250の処理の逆の順序で行なわれる処理と同じである。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る排気浄化装置を実現するECU1100を搭載した車両におけるPM再生処理に関する動作について説明する。
触媒(A)452および触媒(B)454が並列接続状態(または直列接続状態)において、ECU1100により触媒(B)454の推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上であると判断されると(S100にてYES、S110にてYES)、触媒(A)452から触媒(B)454へ排気ガスが流れるように切換バルブが切換えられて(S120)、PM再生が開始される(S130)。PM再生の開始後においても、PM推定堆積量の減量分が推定され、再生時における触媒(B)454のPM推定堆積量が演算される(S140)。
触媒(B)454の推定堆積量がPM再生終了判定しきい値以下になるまでは(S150にてYES)、触媒(B)454の再生が継続して行なわれる。
触媒(B)454の再生終了判定後(S150にてYES)、触媒(A)の推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上である場合には(S210にてYES)、触媒(B)454から触媒(A)452に排気ガスが流れるように切換バルブが操作され(S220)、触媒(A)のPM再生が開始される。触媒(A)452のPM推定堆積量の減量分が推定されPM再生時においても触媒(A)452のPM推定堆積量が演算される。
触媒(A)452のPM推定堆積量が再生終了判定しきい値以下になると(S250にてYES)、PM再生が終了する(S260)。
一方、触媒(B)454ではなく、触媒(A)452の推定堆積量がPM再生開始判定しきい値以上になった場合には(S100にてYES、S110にてNO)、最初に触媒(B)454から触媒(A)452に排気ガスが流れるようにして触媒(A)の再生処理が完了してから、触媒(A)452から触媒(B)454に排気ガスが流れるようにして触媒(B)454の再生処理を行なうように再生処理が実行される(S300)。
図5(A)に、触媒(A)452から触媒(B)454の順で排気ガスを流している場合のPM再生時の排気ガスの温度の状態を、図5(B)に、バルブの状態が切換えられて、触媒(B)454から触媒(A)452の順で排気ガスを流している場合のPM再生時の排気ガスの温度の状態を、それぞれ示す。図5(A)および図5(B)に示すように、触媒(B)454の再生終了後バルブの状態が切換えられるときに、図5(A)に示すように触媒(A)452の入口側温度thci(A)が低温であったのに対し、図5(B)に示すように再生が完了した触媒(B)454の温度の影響を受けてthci(A)が急激に上昇していることがわかる。このようにして、全体の再生時間の短縮化を図ることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る排気ガスの浄化装置によると、2つのDPNRを再生する場合において、上流側のDPNRと下流側のDPNRとを、DPNRの再生完了のタイミングで切換えるようにした。再生時においては、直列に接続したときの下流側のDPNRのほうが高温になり、再生完了時において再生が完了したDPNRを上流側になるように管路を切換えて下流のDPNRの温度を上昇させることができる。これにより、PM再生時間を短縮化させることができ、不要な燃料添加を削減することができ、燃費の向上を図ることができる。
なお、前述したフローチャートにおいては、再生開始判定および再生終了判定を触媒の推定堆積量に基づいて行なったが、これを触媒前後の圧力の差圧に基づいて行なうようにしてもよい。
また、エンジンが高負荷運転時には、2つの触媒を並列に接続するようにして、排気抵抗を小さくして(排気ガスが流れやすくなるようにして)、エンジンの排気側の背圧を下げてエンジンの出力を向上させるようにするようにしてもよい。
また、エンジンの冷間始動時においては、2つの触媒を直列(順序は問わない)に接続して上流側の触媒だけでも低温活性が可能な温度まで早期に温度を上昇させることができる。また、直列に接続されることにより排気抵抗が上昇するので、エンジンのメインインジェクタの噴射量が上昇して排気ガスの温度が上昇し、暖気が早期に完了するようにすることもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態にかかるディーゼルエンジンシステムを示す概略構成図である。 図1の触媒の詳細構成図(その1:A→B)である。 図1の触媒の詳細構成図(その2:B→A)である。 図1のECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 PM再生時の温度分布を示す図である。
符号の説明
100 燃料供給系、110 サプライポンプ、120 コモンレール、130 燃料噴射弁、140 遮断弁、160 調量弁、170 燃料添加ノズル、200 燃焼室、300 吸気系、310 インタークーラ、320 スロットル弁、400 排気系、410 排気ポート、420 排気マニホールド、430 触媒上流側通路、440 触媒下流側通路、450 触媒、450A(1),450A(2) 連結管路、450B(1),450B(2),450B(3),450B(4) 切換えバルブ、452 触媒(A)、454 触媒(B)、452N,454N NSR触媒、452D,454D DPNR触媒、452TH(I),454TH(I) 触媒入口側温度センサ、452TH(O),454TH(O) 触媒出口側温度センサ、490 差圧トランスデューサ、500 ターボチャージャ、510 シャフト、520 排気側タービンホイール、530 吸気側タービンホイール、600 EGR通路、610 EGR弁、620 EGRクーラ、700 レール圧センサ、710 燃圧センサ、720 エアフロメータ、730 空燃比センサ、740 排気温センサ、750 アクセル開度センサ、760 クランク角センサ、800 機関燃料通路、810 添加燃料通路、1000 エンジン、1100 ECU。

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に介装され、前記内燃機関から排出された微粒子を捕集する排気浄化装置であって、
    この排気浄化装置は、微粒子を捕集する複数の捕集機構を有し、前記捕集機構に捕集された微粒子を燃焼させることにより前記捕集機構が再生処理され、
    前記排気浄化装置は、
    前記複数の捕集機構の排気通路における配列順序を変更するための流路切換手段と、
    各前記捕集装置の再生状態を検知するための検知手段と、
    前記検知された再生状態に基づいて、前記流路切換手段を制御するための制御手段とを含む、内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記流路切換手段は、各前記捕集機構において排気ガスが流れる方向を維持して、前記配列順序を変更するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記検知手段は、前記捕集装置における微粒子の捕集状態を推定することにより、前記再生状態を検知するための手段を含む、請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記内燃機関の排気浄化装置は、各前記捕集装置の前後の圧力を検知するための手段をさらに含み、
    前記検知手段は、前記前後の圧力の差に基づいて、前記再生状態を検知するための手段を含む、請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関の高負荷運転時においては、複数の捕集機構が並列に接続されるように、前記流路切換手段を制御するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記制御手段は、前記内燃機関の冷間始動時においては、複数の捕集機構が直列に接続されるように、前記流路切換手段を制御するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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