JP2005207274A - インジェクタ - Google Patents

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Nobuyuki Suzuki
伸幸 鈴木
Toshiro Makimura
敏朗 牧村
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Abstract

【課題】 燃料噴射孔の内径寸法を変更したり、あるいはプレートの厚み寸法を変更する場合でも容易に燃料の噴射方向を把握できるようにするとともに、噴射された燃料の微粒化が悪化しないようにする。
【解決手段】 本発明に係るインジェクタの燃料噴射孔52は、入口52eの中心よりも出口52pの中心が弁座の軸心Jを基準にして半径方向外側に配置されており、プレート50の上流側から見える燃料噴射孔52の上向き内壁面K1が、その燃料噴射孔52の入口52eの中心と出口52pの中心とを通る仮想中心線Cとほぼ平行に形成されており、上向き内壁面K1にほぼ対向する内壁面であって、プレート50の上流側から見えない燃料噴射孔52の下向き内壁面K2が、仮想中心線Cに対して燃料噴射孔52の出口52pに近づくにつれて離れる方向に傾斜していることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料通路となる開孔を有する弁座と、前記弁座の上流側でその弁座の弁座面に当接することで前記開孔を閉鎖可能な弁体と、前記弁座の下流側で前記開孔を塞ぐように取付けられたプレートと、前記プレートに形成された複数の燃料噴射孔とを備えるインジェクタに関する。
インジェクタの燃料噴射孔に関する技術が特許文献1で開示されている。
前記インジェクタは、弾性力で弁体を弁座に着座させて燃料通路となる開孔を閉鎖し、電磁力で前記弁体を前記弾性力に抗して前記弁座から軸方向に引き離してその弁座の開孔を開放する構成である。前記弁座の下流側には、前記弁座の開孔を塞ぐように取付けられたプレート90((図6(A)(B)参照)が位置しており、そのプレート90に複数の燃料噴射孔92(図では四個)が形成されている。各々の燃料噴射孔92は前記弁座の軸心に対して対称に配置されている。
燃料噴射孔92は、平面楕円形で、出口92uの面積が入口92nの面積よりも大きくなるように、テーパ状に形成されている。さらに、燃料噴射孔92の出口92uの中心が入口92nの中心よりも半径方向外側に配置されるように、両中心を結ぶ仮想中心線Cが半径方向外側に傾斜している。
弁座の開孔を通過した燃料は、プレート90の入口側表面91に沿って流れた後、燃料噴射孔92内に流入する。そして、燃料噴射孔92の上向き内壁面92b(プレート90の上流側から見える内壁面であって燃料をガイドする面)に沿って流れた後(助走後)、その燃料噴射孔92の出口92uから上向き内壁面92b(燃料ガイド面92b)のほぼ延長線上に噴射される。さらに、燃料噴射孔92の形状が断面略楕円形であるため、燃料が楕円の長軸方向に広がり易く、燃料噴射孔92の出口92uで燃料の微粒化を促進できる。また、楕円の短軸方向への燃料の液膜の広がりを抑えることができるため、隣り合う燃料噴射孔92から噴射された燃料どうしの合体を回避できる。
特開2002−221128号公報
上記したインジェクタでは、燃料噴射孔92が平面略楕円形で、出口92uの面積が入口92nの面積よりも大きくなるように、テーパ状に形成されている。このため、燃料噴射孔92の上向き内壁面92b(燃料ガイド面92b)と燃料噴射孔92の仮想中心線Cとが、図6(B)に示すように、平行にならない。即ち、燃料噴射孔92の仮想中心線Cと燃料の噴射方向とが一致しない。したがって、燃料噴射孔92の仮想中心線Cを一定に保持しても、燃料噴射量の調整等のためその燃料噴射孔92の入口92nや出口92uの内径寸法を変更すれば、燃料ガイド面92bの傾きが変わり、燃料の噴射方向が変化する。即ち、燃料噴射量の調整等で燃料噴射孔92の内径寸法を変更すると、その度に燃料の噴射方向が変化して、その予測が難しいという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、燃料噴射孔の内径寸法等を変更した場合でも燃料の噴射方向を容易に予測できるようにするとともに、噴射方向を予測容易にすることで噴霧の微粒化が悪化しないようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、燃料通路となる開孔を有する弁座と、前記弁座の上流側でその弁座の弁座面に当接することで前記開孔を閉鎖可能な弁体と、前記弁座の下流側で前記開孔を塞ぐように取付けられたプレートと、前記プレートに形成された複数の燃料噴射孔とを備えるインジェクタであって、燃料噴射孔は、入口の中心よりも出口の中心が前記弁座の軸心を基準にして半径方向外側に配置されており、前記プレートの上流側から見える前記燃料噴射孔の上向き内壁面が、その燃料噴射孔の入口の中心と出口の中心とを通る仮想中心線とほぼ平行に形成されており、前記上向き内壁面にほぼ対向する内壁面であって、前記プレートの上流側から見えない前記燃料噴射孔の下向き内壁面が、前記仮想中心線に対して前記燃料噴射孔の出口に近づくにつれて離れる方向に傾斜していることを特徴とする。
一般的に、弁座の開孔を通過してプレートの燃料噴射孔に流入した燃料は、上向き内壁面(燃料ガイド面)に沿って流れた後(助走後)、その燃料噴射孔の出口から前記燃料ガイド面のほぼ延長線上に噴射される。
本発明によると、燃料噴射孔の燃料ガイド面(上向き内壁面)はその燃料噴射孔の入口の中心と出口の中心とを通る仮想中心線とほぼ平行であるため、燃料は燃料噴射孔の仮想中心線のほぼ延長線上に噴射される。このため、燃料噴射孔の内径寸法を変更したり、あるいはプレートの厚み寸法を変更する場合でも、仮想中心線を一定に保持しておけば燃料の噴射方向がほとんど変化することがなく、噴射方向の予測が容易である。
また、燃料噴射孔は、入口の中心よりも出口の中心が前記弁座の軸心を基準にして半径方向外側に配置されているため、燃料噴射孔の仮想中心線は弁座の軸心に対して半径方向外側に傾斜している。さらに、下向き内壁面(燃料ガイド面と対向する面(対向面))が、仮想中心線に対して燃料噴射孔の出口に近づくにつれて離れる方向に傾斜している。即ち、燃料噴射孔の対向面(燃料ガイド面と対向する面)がプレートの入口側表面に対して仮想中心線よりも鋭角に形成されている。このため、プレートの入口側表面に沿って流れる燃料が燃料噴射孔に流入して対向面の下側に回り込む際に、その対向面から剥離して対向面の入口近傍に空洞が生じるようになる。これによって、燃料が空気と混合し、燃料噴射孔内で燃料が粉砕されはじめ、燃料が燃料噴射孔から噴射されたときに噴霧の微粒化が促進される。したがって、燃料噴射孔の燃料ガイド面を仮想中心線とほぼ平行に形成しても、燃料の噴霧の微粒化が悪化することはない。
請求項2の発明によると、燃料噴射孔の入口は、仮想中心線に沿う方向から見た形状が円形であり、前記燃料噴射孔の出口は、仮想中心線に沿う方向から見た形状が上向き傾斜面側で半円形であり、下向き傾斜面側で前記半円に連続する半楕円形である。
このため、燃料噴射孔の上向き内壁面(燃料ガイド面)を容易に仮想中心線と平行に保持できるようになる。また、燃料噴射孔の下向き内壁面(燃料ガイド面と対向する対向面)を容易に仮想中心線に対して燃料噴射孔の出口に近づくにつれて離れるように傾斜させることができるようになる。
請求項3の発明によると、燃料噴射孔の縦断面において、前記燃料噴射孔の下向き内壁面は、その燃料噴射孔の仮想中心線に対して10°以上傾斜していることを特徴とする。このため、燃料が燃料噴射孔の下向き内壁面(対向面)から剥離し易くなり、噴霧の微粒化が促進される。
また、請求項4の発明によると、プレートの厚み寸法を燃料噴射孔の入口の内径寸法で除した値が、0.6〜0.8の範囲内に設定されている。このように、燃料噴射孔の内径寸法に対してプレートの厚み寸法が小さく設定されているため、燃料の助走距離が短くなり、噴霧が微粒化し易くなる。
本発明によれば、燃料噴射孔の仮想中心線が燃料の噴射方向とほぼ一致するため、燃料噴射孔の内径寸法を変更したり、あるいはプレートの厚み寸法を変更する場合でも容易に燃料の噴射方向を把握できるようになる。また、燃料噴射孔の下向き内壁面(対向面)の入口近傍に空洞が生じるようになるため、燃料が燃料噴射孔から噴射されたときに微粒化が促進される。このため、燃料噴射孔の上向き内壁面(燃料ガイド面)を仮想中心線とほぼ平行に形成しても、燃料の噴霧の微粒化が悪化することはない。
(実施形態1)
以下、図1から図5に基づいて本発明の実施形態1に係るインジェクタの説明を行う。
ここで、図1は本実施形態に係るインジェクタの全体縦断面図であり、図2はインジェクタの弁座及び弁体の部分を主に表す拡大縦断面図(図1のII部拡大図)、図3はインジェクタの燃料噴射孔を表す拡大縦断面図等である。
図1に示すように、インジェクタ10は、内部に燃料通路Pが形成されたパイプ状の筒体20と、筒体20内に組み付けられた弁機構30と、弁機構30を駆動するために筒体20の外周に装着された駆動機構40と、駆動機構40及び筒体20の両端以外の部分を覆うハウジング12とから構成されている。
筒体20は、先端側に外径寸法が大きく形成されたバルブボディ部22を備えており、そのバルブボディ部22に弁機構30(後記する)の弁座34及び弁体32等が収納されている。バルブボディ部22の後方にはリング状の外部段差22dを介して比較的小径の筒本体部24が同軸に形成されており、その筒本体部24の後端に燃料配管(図示省略)と接続される燃料コネクタ部26が設けられている。
筒体20の内径寸法、即ち、燃料通路Pの径寸法は、バルブボディ部22及び筒本体部24の先端部分24fで大きく設定されており、その筒本体部24の中央部分24mで比較的小さく設定されている。そして、筒本体部24の先端部分24fと中央部分24mとの間にリング状の内部段差24dが形成されている。この内部段差24dは後記する弁機構30の可動鉄心38が開弁側(図1において上側)に作動された際に、可動鉄心38の基端側の端面38fが当接し、可動鉄心38の開弁側への移動を規制するストッパ面の役割を果たす。
燃料通路Pの径寸法は、筒本体部24の中央部分の後端で拡開しており、その後端から燃料コネクタ部26までの間がほぼ一定寸法で形成されている。燃料コネクタ部26の内側には、燃料中に混入したゴミ等を取り除くためのストレーナ27が取付けられている。また、燃料コネクタ部26の外周には、インジェクタ10と燃料配管との接続部を気密に保つオーリング28が装着されている。
筒体20内に組み付けられる弁機構30は、弁座34と弁体32とを備えている。
弁座34は外形が略円柱形をしており、内部に弁体32が収納される略円柱形の凹部34eが同軸に形成されている。弁座34の凹部34eの先端側には、図2に示すように、弁体32を軸方向に案内する突起34kが円周方向に等間隔で複数箇所に設けられており、各々の突起34kの間が燃料通路34xとなっている。さらに、凹部34eの各突起34kよりもさらに先端側には、円錐台形をした弁座面34vが同軸に形成されている。そして、その弁座面34vの中央に平面円形の開孔34tが形成されている。弁座34は、筒体20のバルブボディ部22に対して先端側から圧入されて、そのバルブボディ部22に対して同軸に固定されている。
弁体32は、略球形に形成されており、弁座34の開孔34tに対向する部位が平面状に形成されている。弁体32は、弁座面34vに当接することで、弁座34の開孔34tを閉鎖するとともに、軸方向に移動して弁座面34vから離れることで、その開孔34tを開放する。即ち、弁体32が弁座面34vから離れて開孔34tが開放されることで、燃料通路Pが開かれる。
弁体32の基端部(平面部分の反対側)は、可動鉄心38と一体化された円筒形の連結管39の先端に固定されている。
可動鉄心38は、磁性を有する金属材料によって略円筒形に形成されている。可動鉄心38は、図1に示すように、筒体20の内側を内部段差24dに当接するまで同軸状態で摺動可能なように、その外径寸法が筒本体部24の先端部分24fの内径寸法に合わせて設定されている。連結管39は、可動鉄心38と弁体32とを同軸状態で連結する管であり、同じく磁性を有する金属材料によって形成されている。連結管39の内部には燃料通路39tが形成されており、その燃料通路39tの先端側壁に長孔39hが形成されている。この長孔39hによって連通管39の燃料通路39tと弁座34の凹部34e内の空間とが連通するようになる。
筒体20の筒本体部24の内側には、スプリング受け短管36が圧入により固定されている。そして、このスプリング受け短管36と可動鉄心38との間に圧縮スプリング37が圧縮状態で収納されている。このため、可動鉄心38は圧縮スプリング37の弾性力で先端側(下側)に押圧されている。これによって、その可動鉄心38と連結管39によって連結された弁体32が圧縮スプリング37の弾性力で弁座34の弁座面34vに押し付けられ、開孔34tが閉じられる。
駆動機構40は、圧縮スプリング37の弾性力に抗して可動鉄心38、連結管39及び弁体32を弁座34から離す方向に駆動させる機構であり、筒部20の外周に組み付けられた円筒状のボビン42と、このボビン42の周りに巻き付けられた銅線からなるソレノイドコイル44とによって構成されている。ソレノイドコイル44は、通電されることによって磁気力を発生し、この磁気力によって可動鉄心38を上側(筒体20の内部段差24d側)に吸引する。これによって、可動鉄心38、連結管39及び弁体32が圧縮スプリング37の弾性力に抗して上側に移動し、弁体32が弁座面34vから離れることで、弁座34の開孔34tが開かれる。
ボビン42の後端側には、ソレノイドコイル44に電力を供給する端子46が設けられており、この端子46に対して電力供給用のハーネス(図示省略)が接続される。
弁機構30の弁座34の下流側には、図2に示すように、その弁座34の開孔34tを外側から塞ぐように金属製のプレート50が固定されており、そのプレート50に複数の燃料噴射孔52が形成されている。燃料噴射孔52は、図5の平面図に示すように、インジェクタ10の使用目的に応じて、一般的に、2個、4個、8個あるいは12個形成されている。燃料噴射孔52は、一般的に放電加工を利用して形成される。
プレート50は、図2に示すように、円形のキャップ状をしており、例えば、熔接等により弁座34の先端面に固定される。さらに、前記プレート50の外周縁は、バルブボディ部22の内壁面に固定されたホルダー54によって支持されている。
燃焼噴射孔52は、図3(A)(B)に示すように、弁座34の軸心Jに対して対称に配置されており、個々の燃焼噴射孔52は等しい形状に形成されている。ここで、図3(A)はプレート50の中心部分の拡大縦断面図であり、図3(B)は図3(A)の斜視図である。
燃料噴射孔52は、その燃料噴射孔52の入口52eよりも出口52pが弁座34の軸心Jを基準にして半径方向外側に配置されている。燃料噴射孔52の入口52eは、図3(A)に示すように、その燃料噴射孔52の仮想中心線Cに沿う方向から見た形状が円形である。また、燃料噴射孔52の出口52pは、仮想中心線Cに沿う方向から見た形状が弁座34の軸心J寄り(内周側)で半円形であり、その反対側(外周側)で半円に連続する半楕円形である。このため、半円の中心であって半楕円形の中心となる点が、燃料噴射孔52の出口52pの中心となる。前述のように、燃料噴射孔52の入口52eよりも出口52pが弁座34の軸心Jを基準にして半径方向外側に配置されているため、燃料噴射孔52の仮想中心線Cは弁座34の軸心Jに対して半径方向外側に傾斜している。
燃料噴射孔52の内壁面のうちで、図5(A)等に示すように、プレート50の上流側から見える上向き内壁面K1は、噴射する燃料をガイドする面(燃料ガイド面K1)であり、その燃料噴射孔52の仮想中心線Cとほぼ平行に形成されている(図3参照)。さらに、燃料ガイド面K1に対向する内壁面であってプレート50の上流側から見えない燃料噴射孔52の下向き内壁面K2(対向面K2)が、仮想中心線Cに対して燃料噴射孔52の出口52pに近づくにつれて離れる方向に傾斜している。即ち、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1は半円筒形に形成されており、燃料噴射孔52の対向面K2は先端側(出口側)が広がるようなテーパ状に形成されている。ここで、仮想中心線Cに対する燃料噴射孔52の対向面K2の傾斜角度θ(挟み角θ)は10°以上に設定するのが好ましい。即ち、燃料噴射孔52の対向面K2がプレート50の入口側表面51に対して仮想中心線Cよりも鋭角に形成されている。
また、プレート50の厚み寸法Tを燃料噴射孔52の入口52eの内径寸法Dで除した値が、0.6〜0.8の範囲内に設定されている。なお、図3では、燃料噴射孔52の内壁面K1,K2と仮想中心線Cとの傾斜角度を分かり易くするため、プレート50の厚み寸法Tを実際よりも大きく誇張して表している。
次に、本実施形態に係るインジェクタ10の動作説明を行う。
駆動機構40のソレノイドコイル44が通電されていない状態では、圧縮スプリング37の弾性力を受けて弁体32が弁座34の弁座面34vに当接しており、弁座34の開孔34tは閉じられている(図2参照)。この状態で、ソレノイドコイル44が通電されると、このソレノイドコイル44の磁気力によって可動鉄心38が上側(筒体20の内部段差24d側)に吸引される。これによって、可動鉄心38、連結管39及び弁体32が圧縮スプリング37の弾性力に抗して上方に移動し、弁体32が弁座面34vから離れて、弁座34の開孔34tが開かれる。
燃料コネクタ部26内のストレーナ27を通過した燃料は、スプリング受け短管36、筒本体部24、可動鉄心38、連結管39の燃料通路39tを通過して、その連結管39の長孔39hから弁座34の凹部34e内に導かれている。このため、弁座34の開孔34tが開かれると、弁座34の凹部34e内の燃料は開孔34tから流出してプレート50の入口側表面51を覆い、図3(C)に示すように、そのプレート50の入口側表面51に沿って流れた後、各々の燃料噴射孔52に流入する(図中の矢印参照)。
各々の燃料噴射孔52に流入した燃料は、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1に沿って流れた後(助走後)、その燃料噴射孔52の出口52pから燃料ガイド面K1のほぼ延長線上に噴射される。
ここで、本実施形態に係るインジェクタ10では、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1はその燃料噴射孔52の仮想中心線Cとほぼ平行であるため、燃料はその仮想中心線Cのほぼ延長線上に噴射される。このため、燃料噴射孔52の内径寸法を変更したり、あるいはプレート50の厚み寸法Tを変更する場合等でも、仮想中心線Cを一定に保持しておけば燃料の噴射方向がほとんど変化することがなく、噴射方向の予測が容易である。
また、燃料噴射孔52は、その入口52eよりも出口52pが弁座34の軸心Jを基準にして半径方向外側に配置されているため、燃料噴射孔52の仮想中心線Cは弁座34の軸心Jに対して半径方向外側に傾斜している。さらに、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1と対向する対向面K2が、仮想中心線Cに対して燃料噴射孔52の出口52pに近づくにつれて離れる方向に傾斜している。即ち、燃料噴射孔52の対向面52がプレート50の入口側表面51に対して仮想中心線Cよりも鋭角に形成されている。このため、プレート50の入口側表面51に沿って流れる燃料が燃料噴射孔52に流入して対向面K2の下側に回り込む際に、前記対向面K2から剥離してその対向面の入口近傍に空洞Sが生じるようになる。これによって、燃料が空気と混合し、燃料噴射孔52内で燃料が粉砕されはじめ、燃料が燃料噴射孔52から噴射されたときに噴霧の微粒化が促進される。したがって、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1を仮想中心線とほぼ平行に形成しても、燃料の噴霧の微粒化が悪化することはない。
また、燃料噴射孔52の入口52eは、仮想中心線Cに沿う方向から見た形状が円形であり、燃料噴射孔52の出口52pは、仮想中心線Cに沿う方向から見た形状が燃料ガイド面K1側で半円形であり、対向面K2側で前記半円に連続する半楕円形である。
このため、燃料噴射孔52の燃料ガイド面K1(上向き内壁面K1)を容易に仮想中心線と平行に保持できるようになる。また、燃料噴射孔52の対向面K2(下向き内壁面K2)を容易に仮想中心線Cに対して燃料噴射孔52の出口52pに近づくにつれて離れるように傾斜させることができるようになる。
また、燃料噴射孔52の縦断面において、その燃料噴射孔52の対向面K2は仮想中心線Cに対して10°以上傾斜している。このため、燃料が燃料噴射孔52の対向面K2から剥離し易くなり、噴霧の微粒化が促進される。図4は、対向面K2と仮想中心線Cとの成す角θ(挟み角θ)と、噴射された燃料の粒径との関係を表すグラフである。図に示すように、挟み角θを10°以上に設定することで、燃料を65μm程度にまで微粒化させることが可能になる。
さらに、プレート50の厚み寸法Tを燃料噴射孔52の入口52eの内径寸法Dで除した値が、0.6〜0.8の範囲内に設定されている。このように、燃料噴射孔52の内径寸法に対してプレート50の厚み寸法Tが小さく設定されているため、燃料の助走距離が短くなり、噴霧が微粒化し易くなる。
なお、本実施形態では、燃料噴射孔52の入口52eを円形にし、燃料噴射孔52の出口52pを燃料ガイド面K1側で半円形、対向面K2側で前記半円に連続する半楕円形に形成する例を示したが、燃料ガイド面K1を仮想中心線Cと平行に保持し、さらに対向面K2を仮想中心線Cに対して10°以上傾斜させた状態に保持するのであれば、燃料噴射孔52の入口52e、出口52pの形状を変更することも可能である。
例えば、燃料噴射孔52の入口52eを第一楕円形とし、燃料噴射孔52の出口52pを燃料ガイド面K1側で半第一楕円形、対向面K2側で第一楕円形よりも長軸寸法が大きい半第二楕円形にすることも可能である。
また、燃料噴射孔52の入口52eを円形にした場合に、燃料噴射孔52の出口52pを両端が半円形の長孔状に形成することも可能である。
また、本実施形態では、燃料噴射孔52を弁座34の軸心Jに対して対称に配置する例を示したが、状況に応じては弁座34の軸心Jに対して対称に配置しなくても良い。
本実施形態に係るインジェクタの全体縦断面図である。 インジェクタの弁座及び弁体の部分を主として表す拡大縦断面図(図1のII部拡大図)である。 インジェクタの燃料噴射孔を表す拡大縦断面図(A図)、燃料噴射孔の拡大斜視図(B図)及び燃料が燃料噴射孔内を流れる様子を表す拡大縦断面図(C図)である。 燃料噴射孔の対向面と仮想中心線との成す角(円形と楕円形との挟み角)と、噴射された燃料の粒径との関係を表すグラフである。 プレートに形成された燃料噴射孔を表す平面図(A図、B図、C図、D図)である。 従来の燃料噴射孔を表す平面図(A図)及び縦断面図(B図)である。
符号の説明
32 弁体
34 弁座
34t 開孔
34v 弁座面
50 プレート
51 入口側表面
52 燃料噴射孔
52e 入口
52p 出口
J 弁座の軸心
K1 燃料噴射孔の燃料ガイド面(上向き内壁面)
K2 燃料噴射孔の対向面(下向き内壁面)
C 燃料噴射孔の仮想中心線
P 燃料通路

Claims (4)

  1. 燃料通路となる開孔を有する弁座と、前記弁座の上流側でその弁座の弁座面に当接することで前記開孔を閉鎖可能な弁体と、前記弁座の下流側で前記開孔を塞ぐように取付けられたプレートと、前記プレートに形成された複数の燃料噴射孔とを備えるインジェクタであって、
    燃料噴射孔は、入口の中心よりも出口の中心が前記弁座の軸心を基準にして半径方向外側に配置されており、
    前記プレートの上流側から見える前記燃料噴射孔の上向き内壁面が、その燃料噴射孔の入口の中心と出口の中心とを通る仮想中心線とほぼ平行に形成されており、
    前記上向き内壁面にほぼ対向する内壁面であって、前記プレートの上流側から見えない前記燃料噴射孔の下向き内壁面が、前記仮想中心線に対して前記燃料噴射孔の出口に近づくにつれて離れる方向に傾斜していることを特徴とするインジェクタ。
  2. 請求項1に記載されたインジェクタであって、
    燃料噴射孔の入口は、仮想中心線に沿う方向から見た形状が円形であり、
    前記燃料噴射孔の出口は、仮想中心線に沿う方向から見た形状が上向き傾斜面側で半円形であり、下向き傾斜面側で前記半円に連続する半楕円形であることを特徴とするインジェクタ。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載されたインジェクタであって、
    燃料噴射孔の縦断面において、前記燃料噴射孔の下向き内壁面は、その燃料噴射孔の仮想中心線に対して10°以上傾斜していることを特徴とするインジェクタ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載されたインジェクタであって、
    プレートの厚み寸法を燃料噴射孔の入口の内径寸法で除した値が、0.6〜0.8の範囲内に設定されていることを特徴とするインジェクタ。
JP2004013171A 2004-01-21 2004-01-21 インジェクタ Withdrawn JP2005207274A (ja)

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