JP2005206903A - エッチング液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置ならびにフラットパネルディスプレイ装置等の電子装置の製造工程において、金属薄膜及び金属酸化物膜をエッチングする際に用いることができる、酢酸の臭気の問題がなく、エッチング性能に優れ、また取り扱いが容易で実用性に優れている、エッチング液組成物を提供する。
【解決手段】りん酸、硝酸、乳酸、および水からなるエッチング液組成物。さらにグリシン、アスパラギン酸、イミノ二酢酸から選択される1種または2種以上を配合してなるなるエッチング液組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置およびフラットパネルディスプレイ装置等の各種電子装置の製造工程において、金属薄膜及び金属酸化物薄膜をエッチングする際に用いるエッチング液組成物に関する。
電子装置の製造において、各種の金属薄膜や金属酸化物薄膜が用いられるが、従来から半導体装置の配線材料として、また、液晶ディスプレイ装置の反射板または反射電極材料として、アルミニウムおよびアルミニウム合金が用いられてきた。
近年、液晶ディスプレイ装置の反射板または反射電極材料として銀または銀を主成分とする合金が、また、透明電極材料として酸化インジウム錫(ITO)および酸化インジウム亜鉛(IZO)が使用されている。これらの配線、反射板、反射電極あるいは透明電極等を形成する際に使用する金属薄膜および金属酸化物薄膜のエッチング液組成物としては、アルミニウムおよびアルミニウム合金の金属薄膜の場合、従来からりん酸、硝酸、酢酸、水からなるエッチング液組成物(以下「混酸」と称する)が知られている。
一方、銀を主成分とする金属薄膜の場合、アルミニウムおよびアルミニウム合金のエッチング液として用いられている混酸をそのまま用いると、エッチングレートが高くなり、エッチングの制御性が悪くなる場合があるため、混酸の組成成分比を銀系金属薄膜用に最適化したもの(特許文献1)およびITOあるいはIZOと銀あるいはアルミニウム等の金属薄膜との積層膜の場合、混酸の組成成分比を該積層膜の一括エッチング用に最適化したもの(特許文献2)が本発明の出願人により特許出願されている。
また、銀系金属薄膜用として、混酸にエチレングリコールまたはグリセリンを添加してエッチングレートを最適化したものが開示されている(特許文献3)。
このように、混酸は金属薄膜および金属酸化物薄膜のエッチング液として報告ないし使用されている。混酸中の硝酸は主として被エッチング材料を酸化する働きを有し、酢酸は被エッチング材料への濡れ性を向上させるとともに、エッチングレートをコントロールする役割を担うものであり、混酸の組成成分比率によりエッチング促進剤として、また、減速剤としても作用する。このため、混酸は、その組成成分比率を最適化することにより、制御性の良いエッチングレートで、エッチングを進行させることができる優れたエッチング液である。
しかし、混酸中の酢酸が高い揮発性を有するため、エッチング処理中に液組成が変化してしまい、安定したエッチング性能が保てなくなるという問題の主要因ともなっており、また、その刺激臭により作業環境を悪化させるという問題も有している。
混酸と類似のエッチング液組成物としてフッ酸、硝酸、酢酸および水からなるものが報告されているが(特許文献4)、酢酸を含むことによる臭気の問題を同様に有するものであり、さらにエッチングレートをコントロールするために、過酸化水素水を添加する必要があり、操作が煩雑となる問題がある。
酢酸の臭気という問題を解決するために、混酸の組成成分から酢酸を除いた、即ち、りん酸および硝酸からなるエッチング液組成物も報告されているが、エッチングレートの保持等のために、エッチング液組成物に硝酸を適宜供給する(特許文献5)、エッチング液組成物中に過酸化水素又は硝酸を適宜供給する(特許文献6)等の工程を要し、いずれも操作が煩雑であって実用性がない。また、りん酸および硝酸のみからなるエッチング液組成物は、濡れ性が低いため、エッチング残渣が生じる、サイドエッチングが進行するなどの問題があり、精細なパターンの処理には不向きである。
更に、混酸の組成成分である酢酸の代わりにクエン酸を用いたエッチング液組成物が開示されているが(特許文献7)、クエン酸には、濡れ性向上効果がないため、精細なパターンエッジ形状が得られない、エッチング残渣が生じる等の問題を有している。また、同文献は、NOxの発生を抑制するために尿素を添加するエッチング液組成物について開示するが、尿素はエッチング液組成物に対する溶解度が比較的低く、また、添加によりエッチングレートを大幅に抑制するという問題を有している。
このように、酢酸の臭気の問題がなく、エッチング性能に優れ、また取り扱いが容易で実用的に優れたエッチング液組成物は今まで知られていない。
特願2002−342750号 特願2002−320278号 特開2002−231706号公報 特開平5−102122号公報 特開2002−129361号公報 特公昭49−45035号公報 特開平10−130870号公報
すなわち本発明の課題は、半導体装置およびフラットパネルディスプレイ装置等の各種電子装置の製造工程において、金属薄膜をエッチングする際に用いることができるエッチング液組成物であって、臭気の問題がなく、かつ、安定したエッチング性能を維持できる、前記エッチング液組成物を提供することにある。
上記課題を解決するため鋭意検討する中で、りん酸および硝酸に対する安定性および混和性等を有し、かつ臭気の問題がなく、さらにりん酸および硝酸に配合した時、混酸と少なくとも同等のエッチング性能を付与できる有機酸を使用するエッチング液組成物、即ち、酢酸以外の有機酸と、りん酸および硝酸を配合してなるエッチング液組成物が本課題を解決する手段となり得ることに着目した。
中でも、DL−乳酸(以下、乳酸と表記する)は、りん酸および硝酸に任意の割合で混合でき、また、刺激臭がなく、常温で液体であるため、エッチング槽の液面付近および配管内で析出することなく、被エッチング物表面に対する濡れ性を高めることができ、且つ酢酸に匹敵するエッチングレート制御効果があることが確認され、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合してなる組成物が本課題を解決できるエッチング液組成物であることを見い出すに至り、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、金属薄膜をエッチングするエッチング液組成物であって、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合してなる、前記のエッチング液組成物に関する。
また本発明は、アミン化合物をさらに配合してなる、前記のエッチング液組成物に関する。
また、本発明は、アミン化合物が、グリシン、アスパラギン酸、イミノ二酢酸から選択される1種または2種以上である、前記のエッチング液組成物に関する。
さらに本発明は、金属薄膜が銀または銀合金の薄膜である、前記のエッチング液組成物に関する。
さらにまた本発明は、りん酸4.0〜8.0mol/L、硝酸0.1〜2.0mol/L、乳酸2.0〜7.0mol/L、および水を配合してなる、前記のエッチング液組成物に関する。
また本発明は、りん酸4.0〜8.0mol/L、硝酸0.1〜2.0mol/L、乳酸2.0〜7.0mol/L、アミン化合物の1種または2種以上を、合計して0.01〜1.0mol/L、および水を配合してなる、前記のエッチング液組成物に関する。
また、本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金薄膜をエッチングするエッチング組成物であって、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合してなる、前記エッチング液組成物に関する。
さらに本発明は、ITOまたはIZO金属酸化物薄膜をエッチングするエッチング液組成物であって、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合してなる、前記エッチング液組成物に関する。
本発明のエッチング液組成物は、従来のエッチング液である混酸における組成成分の酢酸を乳酸に代えた新規エッチング液組成物であり、刺激臭がない。また、常温で液体である乳酸は、酢酸と同様に濡れ性を高める作用を有するため、該組成物はパターンエッジ形状等にも優れ、混酸と同等のエッチング性能を有する。
さらに、エッチング処理後に密閉保管した際、あるいは短時間に多量のエッチング処理を行った際に、白色沈殿が生じて分解する場合があり、その原因として考えられる系内に蓄積する過剰なNOxの発生抑制について検討し、NOx(特にNO )と反応してNを発生するアミン化合物が、前記エッチング液組成物においてNOx抑制効果を有することを見出した。グリシン等のアミン化合物を添加することにより、過剰なNOxの発生を抑制できるため、エッチング液組成物の安定性を改善することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳述する。
本発明のエッチング液組成物は、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合することを特徴とするものである。
本発明のエッチング液組成物において、りん酸および硝酸の配合量はサイドエッチングもなく精度良くエッチング加工することができる範囲、とくにエッチングレート、エッチング残渣およびエッチングムラの発生などの観点から適宜決定する。エッチングレートが高い場合には、エッチング活性は良好であるが、エッチング反応時に多量の気泡が発生し、エッチングムラの原因になることがある。従って、エッチングする金属薄膜が銀または銀合金薄膜の場合、りん酸の配合量は好ましくは4.0〜8.0mol/L、より好ましくは5.0〜7.0mol/Lであり、硝酸の配合量は好ましくは0.1〜2.0mol/L、より好ましくは0.5〜1.5mol/Lである。一方、乳酸の配合量は、エッチングレートを一定の範囲に保持することができ、エッチング残渣やパターンエッジ形状の凸凹等の問題も発生しない範囲とすることが好ましい。これらの観点から乳酸の配合量は好ましくは2.0〜7.0mol/L、より好ましくは4.0〜6.0mol/Lである。
本発明のエッチング液組成物に添加するNOx抑制剤は、NOx抑制効果を有するものであれば特に限定されないが、アミン系化合物が好ましく、典型的には尿素、グリシン、アスパラギン酸およびイミノ二酢酸などが挙げられる。特に、りん酸および硝酸への溶解性の高さや、エッチング阻害性の低さから、グリシン、アスパラギン酸およびイミノ二酢酸が好ましく、中でもグリシンが最も有効である。
配合するNOx抑制剤は1種でよく、また、2種以上を組み合わせて配合してもよい。NOx抑制剤の組み合わせは、りん酸、硝酸、乳酸および水に対する溶解性やエッチング阻害性等を考慮して適宜選択する。
NOx抑制剤の添加量が少ない場合、NOx抑制効果の不足により、エッチング液組成物の安定性を維持できず、NOx抑制剤の添加量が多すぎる場合にはエッチングレートが顕著に低下する。また、りん酸、硝酸、乳酸および水の配合比によっても、エッチング液組成物へのNOx抑制剤の溶解性は変動する。
これらの観点から、NOx抑制剤の配合量は、金属薄膜が銀及び銀合金薄膜の場合には、グリシン、アスパラギン酸、イミノ二酢酸から選択された1種または2種以上を合計して、好ましくは0.01〜1.0mol/L、より好ましくは0.05〜0.5mol/Lである。
本発明のエッチング液組成物でエッチングを行う温度については、低温ではエッチングレートが低く、エッチング所用時間が長くなりすぎることがあり、一方高温ではエッチングレートが高く、エッチングの制御性が悪くなることなどを考慮し、その温度は、好ましくは20〜40℃である。
また、本発明のエッチング液組成物には、エッチング活性を向上させるため、乳酸以外の有機酸を併用添加してもよい。りん酸および硝酸中での安定性の面から、乳酸以外の有機酸としてはクエン酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などが望ましい。
さらに、被エッチング薄膜表面に対する濡れ性を改善するため、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としてはノニオン系が望ましい。
また、本発明のエッチング液組成物は、りん酸、硝酸、乳酸、水の配合量を適宜選択することにより、アルミニウム、銀、銅、モリブデン、ニッケル等の金属およびそれぞれの金属を主成分とする合金並びにITO、IZO等の金属酸化物よりなる薄膜のエッチング液として使用することができる。ここで、銀を主成分とする合金とは、典型的には銀(Ag)−パラジウム(Pd)、Ag−Pd−銅(Cu)、またはAg−ネオジウム(Nd)−Cuである。
また、本発明のエッチング液組成物は、アミン化合物の種類および配合量を適宜選択して配合することにより、NOxの過剰な発生を抑制することができる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。なお、以下に記載したエッチングレートは、同一液で複数回のエッチング操作を行い、ほぼ安定なエッチングレートに至った後に、浸漬条件1分間でエッチング試験を行った場合のエッチングレートを採用した。
評価試験1
酢酸代替物としての乳酸の効果を確認するために、りん酸6.0mol/L、硝酸0.8mol/L、酢酸(比較例1)または乳酸(実施例1)を5.9mol/L、および水を配合した組成で、溶解性、エッチングレート(被エッチング材料:純銀箔(2cm角、厚さ50μm)、液温:30℃、安定なエッチングレートに至った後1分間、無攪拌)等を比較した結果を表1に示す。
これにより、乳酸はりん酸/硝酸系への溶解性が酢酸と同等であること、りん酸/硝酸/乳酸系はりん酸/硝酸/酢酸系とほぼ同等のエッチングレートを有するとともに、刺激臭がない等の長所があることを確認した。
Figure 2005206903
評価試験2
りん酸5.0mol/L、乳酸5.0mol/Lに固定し、硝酸配合量を変えた組成におけるエッチングレートについて評価試験1と同一条件で評価した結果を表2に示す。りん酸/硝酸/乳酸系のエッチングレートは、硝酸配合量により自由に調節が可能であることを確認した。
Figure 2005206903
評価試験3
硝酸1.0mol/L、乳酸6.0mol/Lに固定し、りん酸配合量を変えた場合のエッチングレートについて、評価試験1と同一条件で評価した結果を表3に示す。りん酸/硝酸/乳酸系のエッチングレートは、りん酸配合量によっても自由に調節が可能である。
Figure 2005206903
評価試験4
りん酸6.0mol/L、硝酸1.0mol/Lに固定し、乳酸配合量を変えた場合のエッチングレートについて、評価試験1と同一条件で評価した結果を表4に示す。りん酸/硝酸/乳酸系のエッチングレートは、乳酸配合量によってもある程度調節できるが、その効果は硝酸またはりん酸配合量に比べると緩やかである。
Figure 2005206903
評価試験5
硝酸を0.5mol/Lに固定し、りん酸および乳酸の配合量を変えた場合のエッチングレートについて評価試験1と同一条件で評価した結果を表5に示す。この条件では、エッチングレートは主にりん酸濃度に比例する。本系は、りん酸、硝酸、乳酸の配合量を調節することにより、幅広いエッチングレートに対応可能であることを確認した。
Figure 2005206903
評価試験6
りん酸6.0mol/L、硝酸0.8mol/L、乳酸5.9mol/Lおよび水からなる基本組成に、各種アミン系化合物0.3mol/Lを添加し、純銀箔(2cm角、厚さ50μm)を液温30℃、安定なエッチングレートに至った後1分間、無撹拌条件でエッチングした場合のエッチングレート、およびエッチング後に密閉保管した場合の液安定性を評価した。この結果を表6に示す。
アミン化合物を添加したエッチング液組成物(実施例12〜15)は過剰なNOxの発生、沈殿などが抑えられ、液分解を起こすこともないため使用1日後あるいは1ヶ月後であっても液状態に変化がみられず、いずれもアミン化合物を添加していないエッチング組成物(実施例1)に比べ好ましい結果が得られた。さらにまたアミン化合物のうち、とくにグリシン、アスパラギン酸、イミノ酢酸を添加したものについては、例えば尿素を添加したものに比べエッチングレートの大幅な低下がないため、より好ましい態様ということができる
Figure 2005206903
液状態; ○ 変化なし
△ 沈殿少量発生
× 沈殿多量発生
評価試験7
「りん酸6.0mol/L、硝酸0.8mol/L、乳酸5.9mol/L、グリシン0.3mol/L、および水からなる、実施例12のエッチング液組成物にて、液温30℃、安定なエッチングレートに至った後1分間、無撹拌条件で純銀箔(2cm角、厚さ50μm)のエッチング試験を行ったところ、エッチングレートは550nm/minであった。
膜厚200nmの銀合金(Ag−Pd−Cu)膜上に、レジストパターンを形成したガラス基板を準備し、実施例12のエッチング液組成物を用いて、液温30℃、安定なエッチングレートに至った後のジャストエッチング時間、無攪拌条件でエッチング処理を行った。ジャストエッチング時間は光学顕微鏡にて、残渣がないことを確認して判定した。この結果、サイドエッチングがほとんどなく、パターンエッジ形状も滑らかで、エッチング残渣もない、良好なエッチング状態を得ることが出来、エッチング特性が優れていた。
上記エッチング液組成物は、エッチング処理中および使用後の保管中にNOxが発生することはなく、液安定性は良好であり、繰り返し、使用可能であり、保存安定性が優れていた。
評価試験8
りん酸5.0mol/L、硝酸1.0mol/L、乳酸5.0mol/L、クエン酸0.5mol/L、グリシン0.1mol/L、および水からなるエッチング液組成物を用いたこと以外は、評価試験7と同じ条件でエッチング試験を行った(実施例16)。
この結果、純銀箔でのエッチングレートは550nm/minであった。銀合金/ガラス基板ではサイドエッチングがほとんどなく、パターンエッジ形状も滑らかで、エッチング残渣もない、良好なエッチング状態を得ることが出来、エッチング特性が優れていた。
上記エッチング液組成物は、エッチング処理中および使用後の保管中にNOxが発生することはなく、液安定性は良好であり、繰り返し、使用可能であり、保存安定性が優れていた。
この実験により、本発明のエッチング液組成物は、乳酸と乳酸以外の他の有機酸を併用添加しても良いことが確かめられた。
評価試験9
りん酸5.0mol/L、硝酸1.0mol/L、メトキシ酢酸5.0mol/L、クエン酸0.5mol/L、グリシン0.1mol/L、および水からなるエッチング液組成物を用いたこと以外は、評価試験7と同じ条件でエッチング試験を行った(比較例3)。
この結果、純銀箔でのエッチングレートは470nm/minであった。銀合金/ガラス基板ではサイドエッチングがほとんどなく、パターンエッジ形状も滑らかで、エッチング残渣もない、良好なエッチング状態を得ることが出来、エッチング特性が優れていた。
しかし、上記エッチング液組成物は、使用後の保管中にNOxが発生し、NOxの蓄積によりエッチング時の発泡量が極端に増加してエッチングレートが上昇するなど、液安定性に問題があり、繰り返し使用することはできず、液安定性に問題があった。
評価試験10
りん酸4.5mol/L、硝酸1.5mol/L、マロン酸1.5mol/L、クエン酸0.5mol/L、および水からなるエッチング液組成物を用いたこと以外は、評価試験7と同じ条件でエッチング試験を行った(比較例4)。
この結果、純銀箔でのエッチングレートは740nm/minであった。銀合金/ガラス基板ではサイドエッチングが多い上に、パターンエッジ形状が粗く、良好なエッチング状態は得られず、エッチング性能に問題があった。
上記エッチング液組成物は、エッチング処理中および使用後の保管中にNOxが発生することはなく、液安定性は良好であり、保存安定性が優れていた。
本発明によるエッチング液組成物は、半導体装置ならびにフラットパネルディスプレイ装置等の電子装置の製造工程において、配線、電極ならびに反射板等を形成する際の金属薄膜のエッチング液として使用することが可能である。

Claims (6)

  1. 金属薄膜をエッチングするエッチング液組成物であって、りん酸、硝酸、乳酸および水を配合してなる、前記のエッチング液組成物。
  2. アミン化合物をさらに配合してなる、請求項1に記載のエッチング液組成物。
  3. アミン化合物が、グリシン、アスパラギン酸、イミノ二酢酸から選択される1種または2種以上である、請求項1または2に記載のエッチング液組成物。
  4. 金属薄膜が銀または銀合金薄膜である、請求項1〜3のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  5. りん酸4.0〜8.0mol/L、硝酸0.1〜2.0mol/L、乳酸2.0〜7.0mol/L、および水を配合してなる、請求項1〜4のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  6. りん酸4.0〜8.0mol/L、硝酸0.1〜2.0mol/L、乳酸2.0〜7.0mol/L、アミン化合物の1種または2種以上を、合計して0.01〜1.0mol/L、および水を配合してなる、請求項2〜4のいずれかに記載のエッチング液組成物。
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