JP2005206857A - 水栓金具の脱鉛処理方法及び脱鉛処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで容易に処理液中の鉛濃度を低く維持して脱鉛の処理能力を高く保持し得、液の使用寿命を長く延ばすことができて、廃液処理の問題を解決でき、また水栓金具からの鉛の除去を効率的になし得る銅合金水栓金具の脱鉛処理方法を提供する。
【解決手段】銅合金の水栓金具15をアルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20に浸漬して鉛除去を行う脱鉛処理方法において、アルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20を電解処理して液中の鉛を析出させることで液中の鉛濃度を低く維持し、液寿命を延ばす。
【選択図】 図2
【解決手段】銅合金の水栓金具15をアルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20に浸漬して鉛除去を行う脱鉛処理方法において、アルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20を電解処理して液中の鉛を析出させることで液中の鉛濃度を低く維持し、液寿命を延ばす。
【選択図】 図2
Description
この発明は、銅合金の水栓金具を脱鉛作用を有する処理液に浸漬して、水栓金具に含まれる鉛を処理液への溶出により表面から除去する水栓金具の脱鉛処理方法及び脱鉛処理装置に関する。
従来より水栓金具には耐食性や加工性に優れた青銅や黄銅等の銅合金の鋳物が用いられている。
ここで青銅はCuとSnとの合金であり、黄銅はCuとZnとの合金である。
ここで青銅はCuとSnとの合金であり、黄銅はCuとZnとの合金である。
水栓金具は水路形成のために複雑な構造をなしており、通常上記の銅合金を鋳造により成形した上、切削加工を施して製造する。
その際の切削性を高めるために銅合金には鉛が所定量予め含有させてある。
その際の切削性を高めるために銅合金には鉛が所定量予め含有させてある。
しかしながら水栓金具に鉛が含有されたままであると、水栓金具を使用したときに、そこに含有されている鉛が水道水中に溶出してしまう。
そこでこれを防止するために水栓金具の製造工程では、水栓金具の接水部表面から鉛を除去する脱鉛処理を行っている。
この脱鉛処理はめっきの後に(但しめっき品の場合。非めっき品の場合はめっきの前後は無関係)、水栓金具を脱鉛作用を有する処理液に浸漬することにより行っている。
そこでこれを防止するために水栓金具の製造工程では、水栓金具の接水部表面から鉛を除去する脱鉛処理を行っている。
この脱鉛処理はめっきの後に(但しめっき品の場合。非めっき品の場合はめっきの前後は無関係)、水栓金具を脱鉛作用を有する処理液に浸漬することにより行っている。
水栓金具を処理液に浸漬すると、水栓金具に含有されている鉛が処理液中に溶出して、水栓金具の接水部表面から除去される。
但しこのとき鉛が除去されるのは水栓金具の表面に存在しているものだけである。
但しこのとき鉛が除去されるのは水栓金具の表面に存在しているものだけである。
ところでこのような脱鉛処理を継続すると、水栓金具からの鉛の溶出によって処理液の鉛濃度が次第に上昇する。
而して処理液の鉛濃度が上昇すると、これに伴って処理液による水栓金具の脱鉛処理能力は次第に低下する。
図7はこの関係を表したものである。
而して処理液の鉛濃度が上昇すると、これに伴って処理液による水栓金具の脱鉛処理能力は次第に低下する。
図7はこの関係を表したものである。
図7中横軸は処理液中の鉛量を、縦軸は脱鉛処理後において水栓金具の浸出試験(JIS S 3200−7に準拠)を行ったときの鉛の浸出値を示したもので、同図に示しているように処理液中の鉛量が増加すると、これに伴って水栓金具からの鉛の浸出(溶出)値が増大している。
このことは、処理液の鉛濃度が上昇すると脱鉛処理能力が低下することを示している。
このことは、処理液の鉛濃度が上昇すると脱鉛処理能力が低下することを示している。
このように、鉛濃度の高まった処理液は脱鉛処理能力が低下するばかりか、場合によって処理液中に溶出した鉛が再び水栓金具の表面に付着する恐れもある。
そこで従来、鉛濃度の高まった処理液を、新しいものと取り換えて脱鉛処理を継続するようにしている。
そこで従来、鉛濃度の高まった処理液を、新しいものと取り換えて脱鉛処理を継続するようにしている。
この場合処理液の交換のための手間と時間がかかり、その間脱鉛処理工程を停止しなければならないとともに、鉛を含有した廃液が多量に発生してその廃液の処理も大きな問題となる。
従って脱鉛処理に際しては処理液の鉛濃度を低く保持して使用寿命を可能な限り延ばすことが望ましい。
従って脱鉛処理に際しては処理液の鉛濃度を低く保持して使用寿命を可能な限り延ばすことが望ましい。
従来、水栓金具の製造に際してはアルカリ水溶液による脱鉛処理の後において、水栓金具をりん酸水溶液に浸漬して接水部表面にりん酸塩皮膜を形成する処理を行っている。
このりん酸塩処理は、水栓金具接水部表面に化学的に安定な皮膜を形成することによって、水栓金具内部から鉛が水道水中に浸出するのを防止する意義を有している。
このりん酸塩処理は、水栓金具接水部表面に化学的に安定な皮膜を形成することによって、水栓金具内部から鉛が水道水中に浸出するのを防止する意義を有している。
このりん酸塩処理に際しても水栓金具からの鉛の溶出があり、従ってこのりん酸塩処理に用いるりん酸水溶液もまた脱鉛作用を有する処理液の一種でもある。
即ち同一のりん酸水溶液(処理液)を使用し続けると、その液の鉛濃度が次第に上昇し、その濃度が一定以上に高くなると液中に溶出した鉛が再び水栓金具の表面に付着してしまう恐れがある。
即ち同一のりん酸水溶液(処理液)を使用し続けると、その液の鉛濃度が次第に上昇し、その濃度が一定以上に高くなると液中に溶出した鉛が再び水栓金具の表面に付着してしまう恐れがある。
従ってこのりん酸塩皮膜形成のための処理液もまた、あるところで交換することが必要であり、そしてこの場合にも上記と同様に交換によって生じた廃液の処理が問題となる。
本発明はこのような課題を解決すべく案出されたものである。
本発明はこのような課題を解決すべく案出されたものである。
尚、下記特許文献1には鉛含有銅合金製水栓金具からの鉛溶出防止方法についての発明が示され、そこにおいて、被削性等の向上目的で鉛を添加した銅合金から成る水栓金具から鉛が水道水中に溶出してしまうのを防止するようになした点が開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは、鉛と錯イオンを形成する錯化剤を含むエッチング液に水栓金具を浸漬して鉛粒子を除去し、またエッチング液のリサイクルのためにCO2を吹き込んで鉛を炭酸塩として沈澱させることを内容とするもので、処理液の鉛濃度を低下させるための手段において本発明とは異なったものである。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは、鉛と錯イオンを形成する錯化剤を含むエッチング液に水栓金具を浸漬して鉛粒子を除去し、またエッチング液のリサイクルのためにCO2を吹き込んで鉛を炭酸塩として沈澱させることを内容とするもので、処理液の鉛濃度を低下させるための手段において本発明とは異なったものである。
また下記特許文献2には、第1鉄イオンと第2鉄イオン又は第1銅イオンと第2銅イオンとを含むエッチング液を、連続的に陽極を透過させて酸化反応させ、エッチング液の能力回復維持を連続して行えるようになした点が開示されているが、このものはエッチング液を水栓金具からの鉛除去のための処理液として用いるものではなく、本発明と異なっている。
更にまた特許文献3には、エッチング廃液の再利用方法についての発明が示され、そこにおいて、銅物体のエッチングに用いた廃液から選択的に銅を抽出する抽出溶媒を利用して、エッチング廃液を再生エッチング液として再利用する点が開示されているが、この特許文献3に開示のものもまた、水栓金具から処理液を用いて鉛を溶出し除去するものではなく、本発明とは異なったものである。
本発明はこのような事情を背景とし、低コストで容易に処理液の鉛濃度を低く維持することができ、これにより処理液の脱鉛処理能力を高く保持し得て、処理液の使用寿命を長く延ばし、廃液処理の問題を解決できるとともに、水栓金具からの鉛の除去を効率的になし得る、水栓金具の脱鉛処理方法及び脱鉛処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は水栓金具の脱鉛処理方法に関するもので、銅合金の水栓金具を、処理槽内に収容した脱鉛作用を有する処理液に浸漬して該水栓金具に含まれる鉛を該処理液への溶出により表面から除去する水栓金具の脱鉛処理方法において、前記処理槽内若しくはその外側の予備槽内の前記処理液に電極を浸漬して電圧印加し、該処理液を電解処理して該処理液に溶出した鉛を析出させることによって該処理液の鉛濃度を低下させる該処理液の浄化処理を、該処理液による前記水栓金具の脱鉛処理のラインにインラインで組み込んで実施することを特徴とする。
請求項2の脱鉛処理方法は、請求項1において、前記処理槽内の処理液を該処理槽の外部に取り出した上該処理槽内に戻す循環流路を設けて、該循環流路上に該処理液中の油分を除去するフィルタを設け、該処理液からの油分の除去処理を実施することを特徴とする。
請求項3の脱鉛処理方法は、請求項2において、前記フィルタが活性炭を用いたものであることを特徴とする。
請求項4は脱鉛処理装置に関するもので、銅合金の水栓金具を、処理槽内に収容した脱鉛作用を有する処理液に浸漬して該水栓金具に含まれる鉛を該処理液への溶出により表面から除去する水栓金具の脱鉛処理と、該処理槽内若しくはその外側の予備槽内の該処理液に電極を浸漬して電圧印加し、該処理液を電解処理して該処理液に溶出した鉛を析出させることによって該処理液の鉛濃度を低下させる該処理液の浄化処理とを、併行して行うようになしたことを特徴とする。
以上のように本発明は、処理槽内若しくは予備槽内の処理液に電極を浸漬して電圧印加し、電解によって処理液に溶出した鉛を電極に析出させることで、処理液の鉛濃度を低下させる浄化処理を、水栓金具の脱鉛処理のラインにインラインで組み込んで実施するもので、本発明によれば、処理液から鉛を除去して鉛濃度を低く維持することができ、処理液の脱鉛処理能力を高く保持し得て、高効率で水栓金具の脱鉛処理を行うことができる(請求項1,請求項4)。
そして本発明によれば、処理液の鉛濃度が上昇することによって、一旦処理液中に溶出した鉛が再び水栓金具の表面に付着してしまうといったことを防止でき、また処理液交換の頻度を著しく少なく若しくは場合により交換の必要をなくすことが可能となって、多量の廃液の発生及びその廃液処理の問題を解決することができる。
請求項2は、処理液を処理槽から取り出して再び処理槽に戻す循環流路を設けて、その循環流路上に油分を除去するフィルタを設け、処理液からの油分の除去処理を実施するものである。
水栓金具に対して機械切削加工を施したとき、切削油や切削機械の潤滑油が水栓金具に付着して、そのまま残ってしまうことがある。
その状態で処理液を用いて水栓金具の脱鉛処理を行うと、その処理液(りん酸塩処理の処理液を含む)中に、水栓金具に付着していた油が混入して来る。
その混入量は、水栓金具に対する処理量が増えるに従って増加して来、そして液中に混入した油分が、処理中に水栓金具に対して再付着してしまう問題を生ずる。
その状態で処理液を用いて水栓金具の脱鉛処理を行うと、その処理液(りん酸塩処理の処理液を含む)中に、水栓金具に付着していた油が混入して来る。
その混入量は、水栓金具に対する処理量が増えるに従って増加して来、そして液中に混入した油分が、処理中に水栓金具に対して再付着してしまう問題を生ずる。
ここにおいて請求項2では処理液中の油分をも除去するようになしたもので、この請求項2によれば、水栓金具に付着していた油分が処理液中に混入し、また液中に蓄積して水栓金具に再付着し、処理液が水栓金具接水部表面に触れるのを阻害し、その結果、水栓金具の鉛浸出値が高くなる問題を解決することができる。
この場合において、上記フィルタとして活性炭を好適に用いることができる(請求項3)。
かかる活性炭を用いたフィルタにより、処理液中の油分を吸着により良好に除去することが可能である。
かかる活性炭を用いたフィルタにより、処理液中の油分を吸着により良好に除去することが可能である。
次に本発明の実施形態を以下に詳しく説明する。
図1は、水栓金具(詳しくは銅合金且つ鋳物製で機械切削加工後のもの)をアルカリ水溶液に浸漬して、接水部表面から鉛を除去する処理、及びその後におけるりん酸塩処理の工程を示したものである。
図1は、水栓金具(詳しくは銅合金且つ鋳物製で機械切削加工後のもの)をアルカリ水溶液に浸漬して、接水部表面から鉛を除去する処理、及びその後におけるりん酸塩処理の工程を示したものである。
同図において、10は(I)のアルカリ処理の工程で用いられるアルカリ水溶液槽(脱鉛処理装置11の処理槽)、41はその予備槽で、内部にアルカリ水溶液12が収容されている。
この例ではアルカリ水溶液12としてNaOHを5重量%含んだ水溶液が用いられている。尚、液温度は50℃である。
尚図中の矢印はアルカリ水溶液12の流れの方向を表している。
この例ではアルカリ水溶液12としてNaOHを5重量%含んだ水溶液が用いられている。尚、液温度は50℃である。
尚図中の矢印はアルカリ水溶液12の流れの方向を表している。
13,14,16はこれに続く(II)の水洗処理の工程で用いられる第1の水槽,第2の水槽,第3の水槽で内部に水洗用の水17がそれぞれ収容されている。
18はこれに続く(III)のりん酸塩処理の工程で用いられるりん酸水溶液槽(脱鉛処理装置19の処理槽)、42はその予備槽で、内部にりん酸水溶液20が収容されている。
ここでりん酸水溶液20は、この例では濃度0.9重量%のりん酸の水溶液が用いられている。尚、液温度は50℃である。
18はこれに続く(III)のりん酸塩処理の工程で用いられるりん酸水溶液槽(脱鉛処理装置19の処理槽)、42はその予備槽で、内部にりん酸水溶液20が収容されている。
ここでりん酸水溶液20は、この例では濃度0.9重量%のりん酸の水溶液が用いられている。尚、液温度は50℃である。
21,22,23は更にこれに続く(IV)の水洗処理の工程で用いられる第1の水槽,第2の水槽,第3の水槽で内部に水洗用の水17がそれぞれ収容されている。
24はこれに続く(V)の湯洗処理の工程で用いられる湯槽で、内部に湯洗用の60℃の湯25が収容されている。
24はこれに続く(V)の湯洗処理の工程で用いられる湯槽で、内部に湯洗用の60℃の湯25が収容されている。
この実施形態では、予備槽41,42においてアルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20のそれぞれに一対の電極26が浸漬してあり、それら電極26への電圧印加により液の電解処理を行い、液中に含まれている鉛イオン等を、その電解処理により電極26に析出させて、アルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20を浄化処理するようにしている。
この実施形態では、電極26として例えばステンレス板を用い、また通電電流として0.1A/(10cm×10cm)の電流を流すようにしている。尚、印加電圧は2V程度である。
アルカリ水溶液槽10及びりん酸水溶液槽18のそれぞれにはまた、図2にも示しているように内部の液即ちアルカリ水溶液12又はりん酸水溶液20を槽内から外部に取り出した上再び元へ、即ち槽内へ戻す循環流路28が設けてあって、その流路上にポンプ30と、液中の油分を除去する活性炭を用いたフィルタ32とが設けてあり、アルカリ水溶液12及びりん酸水溶液20中に混入している油分を、そのフィルタ32による吸着作用で除去するようになしている。
本実施形態では、図1(I)のアルカリ処理の工程及び(III)のりん酸塩処理の工程のそれぞれにおいて、予備槽41内のアルカリ水溶液12,予備槽42内のりん酸水溶液20のそれぞれを電極26,26間への電圧印加(電解処理)により液中の鉛除去を行いながら、循環流路28を通じて各槽内のアルカリ水溶液12,りん酸水溶液20を循環させて液中の油分の除去を行う。そしてこれらの処理を被処理物としての水栓金具15に対するアルカリ処理及びりん酸塩処理のラインにインラインで組み込んで実施する。
詳しくは、先ず(I)のアルカリ処理の工程において、水栓金具15をアルカリ水溶液12に浸漬し、水栓金具15に含有されている鉛をその接水部表面から除去する。
ここではアルカリ水溶液12に水栓金具15を300秒間浸漬する。
ここではアルカリ水溶液12に水栓金具15を300秒間浸漬する。
次いでアルカリ処理後の水栓金具15を、(II)の水洗処理の工程において先ず第1の水槽13内の水17に浸漬して1段目の水洗処理を行い、次いで第2の水槽14内の水17に浸漬して2段目の水洗処理を行い、更に第3の水槽16内の水17に浸漬して3段目の水洗処理を行う。
尚(II)の水洗処理の工程における水17への水栓金具15の浸漬時間は、第1の水槽13,第2の水槽14,第3の水槽16合せて300秒である。
尚(II)の水洗処理の工程における水17への水栓金具15の浸漬時間は、第1の水槽13,第2の水槽14,第3の水槽16合せて300秒である。
続いて(III)のりん酸塩処理の工程において、水栓金具15をりん酸水溶液20に浸漬し、接水部表面にりん酸塩皮膜を形成する。
ここではりん酸水溶液20への水栓金具15の浸漬時間は180秒である。
ここではりん酸水溶液20への水栓金具15の浸漬時間は180秒である。
続いて(IV)の水洗処理の工程において、りん酸塩処理後の水栓金具15を第1の水槽21,第2の水槽22,第3の水槽23内の水17にそれぞれ浸漬して、1段目,2段目,3段目の水洗処理を行う。
この(IV)の水洗処理の工程における水17への水栓金具15の浸漬時間は、1段目の水洗処理,2段目の水洗処理,3段目の水洗処理合せて300秒である。
その後に(V)の湯洗処理の工程において、水栓金具15を湯槽24内の湯25に浸漬して湯洗処理を行う。
この(IV)の水洗処理の工程における水17への水栓金具15の浸漬時間は、1段目の水洗処理,2段目の水洗処理,3段目の水洗処理合せて300秒である。
その後に(V)の湯洗処理の工程において、水栓金具15を湯槽24内の湯25に浸漬して湯洗処理を行う。
本実施形態の処理方法は、(I)のアルカリ処理の工程において予備槽41で電解によるアルカリ水溶液12の浄化処理を行い、また(III)のりん酸塩処理の工程において予備槽42で電解によるりん酸水溶液20の浄化処理を行うとともに、併せて両工程において活性炭を用いたフィルタ32による各水溶液12,20からの油分の除去処理を行うもので、このような電解による浄化処理を行った場合の水溶液12,20の鉛,銅及びTOC(トータル・オーガニック・コンパウンド)濃度が、電解による浄化処理を行わない従来の処理方法の場合の鉛,銅及びTOC濃度との比較において図3及び図4にそれぞれ示してある。
尚、図3は(I)のアルカリ処理の工程でのアルカリ水溶液12の鉛,銅及びTOC濃度を、また図4は(III)のりん酸塩処理の工程でのりん酸水溶液20の鉛,銅及びTOC濃度を、それぞれ本実施形態の方法による結果と、従来の方法による結果とを比較して示したものである。
また表1は各水溶液12,20の採取日と各採取時の鉛濃度とを、銅濃度,TOC濃度その他とともに示したものである。
また表1は各水溶液12,20の採取日と各採取時の鉛濃度とを、銅濃度,TOC濃度その他とともに示したものである。
図3及び図4は、横軸に採取日をとっており、従って横軸は必ずしも処理量そのものを表したものではない。
そこで処理量と鉛濃度との関係をより明瞭とするため、図5及び図6に、横軸に処理量(処理ラック数)を、縦軸に鉛濃度をとってそれぞれ表している。但し図5が図3に対応し、また図6が図4に対応している。
そこで処理量と鉛濃度との関係をより明瞭とするため、図5及び図6に、横軸に処理量(処理ラック数)を、縦軸に鉛濃度をとってそれぞれ表している。但し図5が図3に対応し、また図6が図4に対応している。
図5に示しているように、従来例の方法におけるアルカリ水溶液12の鉛濃度は、処理量が増すにつれて比例的に且つ急激に高くなっている。
本実施形態の方法においても、処理量が増すにつれてアルカリ水溶液12の鉛濃度は一応高くなっているが、その上昇の程度は微少なものであり、従来例の方法と比べるとアルカリ水溶液12の鉛濃度の上昇度合は著しく小さくなっている。
本実施形態の方法においても、処理量が増すにつれてアルカリ水溶液12の鉛濃度は一応高くなっているが、その上昇の程度は微少なものであり、従来例の方法と比べるとアルカリ水溶液12の鉛濃度の上昇度合は著しく小さくなっている。
一方図6に示しているようにりん酸塩処理に際しても、水栓金具からのりん酸水溶液20への鉛の溶出によって、りん酸水溶液20の鉛濃度は上昇している。
そしてこのりん酸塩処理においても、本実施形態に従ってりん酸水溶液20の電解処理、即ち浄化処理を行うことによって、りん酸水溶液20の鉛濃度の上昇度合は従来の方法に比べて小さくなっている。
そしてこのりん酸塩処理においても、本実施形態に従ってりん酸水溶液20の電解処理、即ち浄化処理を行うことによって、りん酸水溶液20の鉛濃度の上昇度合は従来の方法に比べて小さくなっている。
尚図3,図4において、それぞれの線はピークを超えた後急激に下がっているが、これは液の交換によるものである。
図5,図6では液を交換した後の処理量を横軸にとって示してある。図5,図6中2回目の液,3回目の液とあるのは、液を交換したことを表している。
図5,図6では液を交換した後の処理量を横軸にとって示してある。図5,図6中2回目の液,3回目の液とあるのは、液を交換したことを表している。
以上のように本実施形態によれば、処理液(アルカリ水溶液12,りん酸水溶液20)の鉛濃度を低く維持することができ、これにより処理液の脱鉛の処理能力を高く保持し得て、高効率で水栓金具15からの脱鉛を行うことができる。
そして本実施形態によれば、処理液(アルカリ水溶液12,りん酸水溶液20)の鉛濃度が上昇することによって、一旦処理液中に溶出した鉛が再び水栓金具15の表面に付着してしまうといったことを防止でき、また処理液交換の頻度を著しく少なく若しくは交換の必要をなくすことが可能となって、多量の廃液の発生及びその廃液の処理の問題を解決することができる。
また本実施形態では循環流路28を設け、その循環流路28上に設けたフィルタ32により処理液からの油分の除去を併行して実施していることから、油分による処理液の汚れ、更にはこの汚れが水栓金具15に付着する問題を解決することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
10 アルカリ水溶液槽
11,19 脱鉛処理装置
12 アルカリ水溶液(処理液)
13,14,16,21,22,23 水槽
15 水栓金具
17 水
18 りん酸水溶液槽
20 りん酸水溶液(処理液)
24 湯槽
25 湯
26 電極
28 循環流路
30 ポンプ
32 フィルタ
41,42 予備槽
11,19 脱鉛処理装置
12 アルカリ水溶液(処理液)
13,14,16,21,22,23 水槽
15 水栓金具
17 水
18 りん酸水溶液槽
20 りん酸水溶液(処理液)
24 湯槽
25 湯
26 電極
28 循環流路
30 ポンプ
32 フィルタ
41,42 予備槽
Claims (4)
- 銅合金の水栓金具を、処理槽内に収容した脱鉛作用を有する処理液に浸漬して該水栓金具に含まれる鉛を該処理液への溶出により表面から除去する水栓金具の脱鉛処理方法において、
前記処理槽内若しくはその外側の予備槽内の前記処理液に電極を浸漬して電圧印加し、該処理液を電解処理して該処理液に溶出した鉛を析出させることによって該処理液の鉛濃度を低下させる該処理液の浄化処理を、該処理液による前記水栓金具の脱鉛処理のラインにインラインで組み込んで実施することを特徴とする水栓金具の脱鉛処理方法。 - 請求項1において、前記処理槽内の処理液を該処理槽の外部に取り出した上該処理槽内に戻す循環流路を設けて、該循環流路上に該処理液中の油分を除去するフィルタを設け、該処理液からの油分の除去処理を実施することを特徴とする水栓金具の脱鉛処理方法。
- 請求項2において、前記フィルタが活性炭を用いたものであることを特徴とする水栓金具の脱鉛処理方法。
- 銅合金の水栓金具を、処理槽内に収容した脱鉛作用を有する処理液に浸漬して該水栓金具に含まれる鉛を該処理液への溶出により表面から除去する水栓金具の脱鉛処理と、該処理槽内若しくはその外側の予備槽内の該処理液に電極を浸漬して電圧印加し、該処理液を電解処理して該処理液に溶出した鉛を析出させることによって該処理液の鉛濃度を低下させる該処理液の浄化処理とを、併行して行うようになしたことを特徴とする水栓金具の脱鉛処理装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007034902A1 (ja) * | 2005-09-21 | 2007-03-29 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | 樹脂組成物、ワニス、樹脂膜および半導体装置 |
CN104046789A (zh) * | 2014-07-11 | 2014-09-17 | 湖南娄底华星锑业有限公司 | 一种粗锑精炼用复方除铅剂及配制方法 |
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2004
- 2004-01-20 JP JP2004012501A patent/JP2005206857A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007034902A1 (ja) * | 2005-09-21 | 2007-03-29 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | 樹脂組成物、ワニス、樹脂膜および半導体装置 |
CN104046789A (zh) * | 2014-07-11 | 2014-09-17 | 湖南娄底华星锑业有限公司 | 一种粗锑精炼用复方除铅剂及配制方法 |
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