JP2005206118A - 自動車内装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
車室外からの熱伝達、輻射熱による熱を遮断し車室内の温度上昇を防ぐことができ、更に、上記遮熱効果を妨げることなく遮音機能が付与された自動車内装材の提供。
【解決手段】
複数の層からなる自動車内装材であって、表皮層以外の少なくとも1層が遮熱及び/又は遮音性能を有する樹脂シートにより接合されてなることを特徴とする自動車内装材。
【選択図】なし

Description

本発明は室内への熱、音の侵入を低減する自動車内装材に関する。
近年、自動車内装材としては、感触、意匠性はもちろん、室内空間環境が重要視されてきており、特に、音、熱に対する快適性の改善が望まれている、例えば、炎天下環境において駐車車両の車室内は周知のごとく非常に高温となり、例えば日本の都市部では約70℃にまで達することがある。また、走行時のエンジンルームからの熱や音、更には車外からの騒音等の遮断が強く望まれている。
通常、車両用内装材の材料としては、ウレタン発泡体、ガラス繊維含有ポリエチレン発泡体、フェノールレジンボード、ポリエステル繊維不織布等からなるパッド材と、塩化ビニル樹脂、可塑化塩化ビニル樹脂、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマー、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等の樹脂フィルム、これら樹脂フィルムに柄模様等が印刷された樹脂フィルム、布、皮革等からなる表皮材とが積層された構成となっている。
これらは内装材は、遮熱、遮音等が特に考慮されているものではないが、パッド材を構成する発泡体等は遮熱、遮音機能を有している物もある。しかしながら、例えば、熱線の吸収に関しては材料そのものが持つ熱容量に依存するため、このような材料を用いた内装材のほとんどは時間経過とともに熱線を吸収して加熱され、その結果車室内へ熱線放射することがわかっており、遮熱、遮音効果は不十分である。
このような問題の解決手段として、自動車ボディーと相対する面に熱線反射機能を有する層を設けた自動車両用内装材が開示されている(特許文献1参照)。上記内装材は、反射層、内装基材、表皮で構成されており、該内装材は、自動車ボディーと熱線反射層とを近接あるいは接触して用いるために、熱線反射機能を十分に生かすことができず、自動車ボディーから熱伝達してしまう、などの問題が生じ、車室内の温度低減効果が十分に得られない。
またその一方で、車両用内装材は一般的に、上記断熱に加えて、走行中も静かな車室環境を得るための遮音機能などの他の機能も要求されている。
上記遮熱機能と遮音機能を付与するための内装材として、通気防止層に金属箔、金属蒸着フィルム等の熱線反射層が設けられた内装材が開示されている(特許文献2参照)。しかしながら、上記内装材は遮熱機能、遮音機能を付与するために層数が増加したり、製造工程が複雑になったり、遮音層としては繊維凝集体や発泡体が使用されており、遮音効果は必ずしも充分でなかった。
特開2001−158306号公報 特開2003−237492号公報
従って本発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、車室外からの熱伝達、輻射熱による熱を遮断し車室内の温度上昇を防ぐことができ、更に、上記遮熱効果を妨げることなく遮音機能が付与された自動車内装材を提供することである。
本発明者は、自動車内装材の例えば表皮層以外の少なくとも1層に遮音性及び/又は遮熱性機能を付与することにより上記遮音、遮熱の目的を達成した。
すなわち請求項1記載の発明は、複数の層からなる自動車内装材であって、表皮層以外の少なくとも1つの層が、遮熱及び/又は遮音性能を有する樹脂シートである自動車内装材である。
請求項2記載の発明は、前記樹脂シートが、ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤、錫ドープインジウム粒子(ITO粒子)からなる自動車内装材である。
請求項3記載の発明は、前記樹脂シートが、平均重合度が500〜5000のポリビニルブチラール樹脂100重量部に対して、可塑剤が20〜100重量部、ITO粒子が0.1〜10重量部添加されてなる自動車内装材である。
請求項3記載の発明は、表層材を構成する表皮剤とパッド材が、上記遮熱遮音性を有する樹脂シートで接着されてなる自動車内装材である。
請求項4記載の発明は、表層材のパッド材と基材とが、上記遮熱遮音性を有する樹脂シートで接着されてなる内装材である。
以下、本発明の車両内装材(以下内装材と略す)について詳細に説明する。
本発明の内装材が適用される部位としては、ルーフパネル、ドアなど太陽光線が直射され高温になりやすい車体外板、エンジン室と室内との隔壁などエンジン部分に隣接した部材、室内やトランク室のフロアなど路面に近い部材等に取り付けられるダッシュトリム、インストルメントパネル、ドアトリム、天井、フロアー等の室内と外部とを隔てる部位が挙げられる。
上記内装材は、通常、表皮材とパッド材が積層されてなる表層材が基材に積層された構成である。
上記表皮材は、本発明の内装材において、車室内側の最外層に設けられる層であり、内装材としてより優れた外観、感触を得るために設けられる。上記表皮材としては、特に限定されるものではなく、広く自動車用の内装用に用いられている材料が用いられ、例えば、可塑化塩化ビニル樹脂、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマー、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等の樹脂フィルム、これら樹脂フィルムに柄模様等が印刷された樹脂フィルム、天然皮革、合成皮革等の皮革、更には、合成繊維または天然繊維から製造される編織物または不織布等が挙げられる。編織物として具体的には、トリコット布、ラッセル布などの編物、平織布、パイル織布、モケット布、タフテッドカーペット、パイルカーペットなどの織物が挙げられ、いずれも好適に用いられる。上記天然繊維としては、車両用内装材に要求される耐熱性、耐候性、耐久性などを満たすものであればいずれも使用可能であるが、例えばコットン、羊毛などが挙げられ、合成繊維としては、車両用内装材に要求される耐熱性、耐候性、耐久性などを満たすものであればいずれも使用可能であるが、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体からなる繊維が挙げられる。これら繊維は、単一で用いてもよいし、複数種の混紡繊維または混合繊維で用いてもよい。
上記パッド材とは、内装材にクッション性を与えて触れた際の感触を良くすると共に、車体外からの熱や音の車室内への侵入を防ぐために設置される層である。使用される材料としては、感触、くクッション性が優れていると共に、遮熱効果、遮音効果、吸音効果等を有するものが好適に用いられるが、繊維集合体または発泡体は好適に用いられる。
上記繊維集合体としては、例えば編織物、不織布等が挙げられ、なかでも合成高分子化合物より製造される不織布が耐熱性および耐久性に優れ、製造方法や原料を選択することにより空隙率などの特性を容易に所望の範囲にすることができるため好ましい。このような不織布としては、ポリエステル繊維不織布、ポリプロピレン繊維不織布、フェノールレジン含有フェルトなどが挙げられ、特に耐熱性、耐久性、入手容易性、加工性に優れるポリエステル繊維からなる不織布が好ましい。
上記発泡材としては、緩衝材、断熱材として適度な気孔を有しかつ耐熱性および耐久性に優れるものであれば特には限定されないが、例えばポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリスチレン発泡体などが挙げられ、これら発泡体は、製造時に発泡倍率を調節することにより空隙率を容易に所望の範囲にすることができるため好ましい。これらの発泡体の内、耐熱性、耐久性、断熱性、遮音性に優れるポリウレタン発泡体、ポリプロピレン発泡体が特に好適に用いられる
上記繊維集合体をパッド材に用いることにより、内装材に感触の良さ、クッション性と共に、吸音効果や断熱効果を付与することが出来る。一方、発泡体をパッド材に用いることにより、内装材に感触の良さ、クッション性と共に、遮音効果や断熱効果を付与することが出来る。上記材料の種類、空隙率、厚さ等は、内装材の使用される部位に応じ、要求される品質に応じて適宜決定されて用いられ、これらの材料は1種類が単独で用いられていても良いし、2種以上が併用されていても良い。
上記基材としては、適当な剛性や強度があって内装材の形状を保持できる材料であれば特に限定されることなく使用され、例えば、天井やドアトリムの際にはポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の合成樹脂や合成繊維、ファイバーボード等の無機繊維からなる材料、ペーパーボード等が用いられる。上記基材に用いられる材料は、軽量化、遮音性、遮熱性を考慮して、発泡体や繊維集合体の形で好適に用いられる。上記発泡体や繊維集合体としては上記パッド材に使用される材料が使用され得る。
本発明の遮熱性能及び/又は遮音性能を有する樹脂シートとしては、樹脂成分、可塑剤及び/又は、ITO粒子を含有してなる樹脂シートが好適に用いられる。
上記樹脂成分は、加熱により軟化する樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等が挙げられるが、可塑剤が添加されたポリビニルアセタール樹脂が好適に用いられる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)をアルデヒドでアセタール化して得られる樹脂であり、例えば、PVAを熱水に溶解し、得られた水溶液を所定の温度に保持した後に、アルデヒドと触媒を添加してアセタール化反応を進行させ、その後、反応液を所定の温度で保持した後に中和、水洗、乾燥の諸工程を経て樹脂粉末を得る方法により得られる。
上記PVAとしては特に限定されないが、平均重合度が500〜5000のものが好ましく、より好適には1000〜5000である。平均重合度が500未満の場合は、アセタール化した後に樹脂シートにする際に粘度が低すぎて作業性が悪くなり、5000を超えた場合には粘度が高すぎてやはり作業性が悪くなるので好ましくない。
尚、ポリビニルアルコール樹脂の平均重合度は、例えば、JIS K 6726「ポリビニルアルコール試験方法」に基づいて測定することができる。
上記アルデヒドとしては特に限定されず、例えば、炭素数が1〜10のアルデヒド等が挙げられ、より具体的には、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられ、1種類が単独で用いられても、2種類以上が併用されていても良い。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n‐ヘキシルアルデヒド、n‐バレルアルデヒド等が好ましく、より好ましくは、炭素数が4のブチルアルデヒドである。
上記ポリビニルアセタール樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂が好適に用いられる。PVB樹脂が用いられることにより、得られる樹脂シートの接着性等が、優れたものとなる。なお、上記ポリビニルアセタール樹脂は、1種類が単独で用いられても良いし、2種以上の樹脂が適当な組み合わせにて併用されていても良い。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が60〜85モル%、アセチル基が8〜30モル%、且つ、アセタール化度とアセチル期の合計が75モル%以上である。
上記アセタール化度が60mol%未満であると、樹脂と後述する可塑剤との相溶性が悪くなり、遮音性能を発揮したり、後述の可塑剤の添加が困難となる。アセタール化度が85mol%を超える樹脂を得るには、長時間の反応が必要となるので、プロセス上好ましくない。好ましくは、63〜70mol%である。
上記アセチル基量が8mol%未満であると、後述する可塑剤との相溶性が悪くなり、また、得られる樹脂のガラス転移温度が充分に低下せず、遮音性能が充分に向上しない。アセチル基量が30mol%を超えるポリビニルアセタール樹脂を得ようとすると、上述したPVAとアルデヒドとの反応性が著しく低下するので好ましくない。好ましくは、10〜24mol%である。
上記アセタール化度とアセチル基量との合計が75mol%未満であると、後述する可塑剤との相溶性が不充分となり易く、好ましくは77mol%以上である。
ポリビニルアセタール樹脂は、ビニルアセタール成分とビニルアルコール成分とから構成されている。上記アセタール化度、アセチル基量は、例えば、JIS K 6728「ポリビニルブチラール試験方法」や、赤外線吸収スペクトル(IR)に基づいて測定することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂シートの、動的粘弾性より得られるガラス転移温度(Tg)は30℃以下であるのが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂のTgを30℃以下にすることにより、該樹脂を用いた樹脂シートの室温付近における遮音性能は極めて優れたものとなる。
尚、Tgは下記のようにして求められる。高分子材料の動的粘弾性測定を行うことにより、貯蔵弾性率及び損失弾性率の2種類の動的弾性率と、それらの比として損失正接(tanδ)が求められる。例えば、この測定を温度を変化させながら行った場合、損失正接はある温度で最大値を示し、この最大値を示す温度が、その材料のガラス転移温度(Tg)に相当する。
上記可塑剤としては特に限定されず、ポリビニルアセタール樹脂の可塑剤として一般的に用いられている公知の可塑剤が挙げられ、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機系可塑剤、有機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が好適に用いられる。これらの可塑剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよく、ポリビニルアセタール樹脂の種類に応じて相溶性等を考慮して使い分けられる。
上記一塩基性有機酸エステルとしては特に限定されず、例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール又はトリプロピレングリコール等のグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)又はデシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られるグリコール系エステル等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコールジカプロン酸エステル、トリエチレングリコールジ−2−エチル酪酸エステル、トリエチレングリコールジ−n−オクチル酸エステル、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキシル酸エステル等のトリエチレングリコールの一塩基性有機酸エステルが好適に用いられる。
上記多塩基性有機酸エステルとしては特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸又はアゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖状又は分枝状アルコールとの反応によって得られるエステル等が挙げられ、なかでも、ジブチルセバシン酸エステル、ジオクチルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジピン酸エステル等が好適に用いられる。
有機リン酸系可塑剤としては特に限定されず、例えば、トリエチレングリコールジエチルブチラート、トリエチレングリコールジエチルヘキソエート、トリエチレングリコールジブチルセバケート、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコールジエチルブチラート、トリエチレングリコールジエチルヘキソエート、トリエチレングリコールジブチルセバケート等が好ましい。
上記可塑剤の配合量としては特に限定されないが、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して20〜100重量部が好ましく、より好ましくは30〜60重量部である。20重量部未満であると、後述のITO粒子の分散が困難になり易く、100重量部を超えると、ブリードアウトを生じ易くなり好ましくない。
上記樹脂シートには、錫ドープ酸化インジウム粒子(ITO粒子)が含有され、ITO粒子を含有せしめることにより、樹脂シートに熱線をカットする効果が付与出来、遮熱性を与えることが可能となる。すなわち、上記樹脂シートが内装材中に積層されていることにより、例えば、天井やドア等が太陽熱等により加熱されて熱くなりその熱が輻射熱として室内に伝わるのを妨げることが出来るので、室内の温度上昇を防止することが出来る。
上記ITO粒子は、樹脂シート中では均一に分散しているのが好ましく、均一に分散せしめることにより、遮熱性が膜全体に亘って均一になり好ましい。
上記ITO粒子は、上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して0.01〜3.0重量部含有されるのが好ましい。0.01重量部未満であると、遮熱効果が不充分なことがあり、3.0重量部を超えると、添加量の増加の割に遮熱効果が上昇しないので経済的に好ましくない。
本発明の自動車内装材は複数の層で構成されており、少なくとも一つの層が、上記樹脂シートからなる構成を有している。例えば、表皮層/樹脂シート層/パッド層/基材、表皮層/パッド層/樹脂シート層/基材等の樹脂シート層が1層含有される構成、或いは、表皮層/樹脂シート層/パッド層/樹脂シート層/基材等の樹脂シート層が複数層含有される構成等が考えられ、特に限定されるものではない。
本発明の自動車内装材は、上述したとおりであり、内装材中に少なくとも1層設けられる樹脂シート層中にITO粒子が含有されているので、例えば、自動車の屋根、ドア、エンジンルームとの隔壁等からの輻射熱が遮断されると共に、内装材に使用される発泡体や繊維集合体とあいまって遮熱効果に優れた内装材を得ることが出来る。また、樹脂シートを構成する樹脂のTgを可塑剤により制御されると共に、内装材に使用される発泡体や繊維集合体とあいまって遮音性に優れた内装材を得ることが出来る。
(実施例1)
(樹脂シートの作製)
アセタール化度が68.9モル%、アセチル基量が0.9モル%のポリビニルブチラール樹脂(以下、PVBともいう)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(以下、3GOともいう)を39重量部、更に、ITO微粒子を中間膜中での含有量がPVB100重量部に対して0.50重量部となるように添加混合した。この混合物をミキシングロールで充分に混練した後、プレス成形機で150℃、30分間プレス成形して厚さ0.3mmの樹脂シート(A)を作製した。
(内装材構成体テストピースの作製)
表皮材(面密度150g/m2、厚さ1.2mmのアクリル樹脂30g/m2をバインダーとして含むポリエステル不織布)、PPフォーム(発泡倍率が20倍、厚さが5mm)、樹脂シート(A)、基材層(平均面密度800g/m2、厚さ10mmのポリエステル製繊維不織布)を、表皮材/PPフォーム/樹脂シート(A)/基材層の順に積層して自動車内装材テストピースを得た。
(実施例2)
(内装材構成体テストピースの作製)
実施例1において、PPフォームを用いない以外は実施例1と同様の材料を用いて、表皮材/樹脂シート(A)/基材層の構成の自動車内装材テストピースを得た。
(比較例1)
実施例1において樹脂シート(A)を用いないこと以外はすべて実施例1同様にしてテストピースを作製造した。
(遮熱性評価)
上記で得られたテストピース上に車体外板に相当する鋼板(自動車両用として用いられている白色塗料が塗布された厚さ1.4mmの鋼板)を覆いかぶせ、空気温度を35℃に調節した恒温恒湿槽内で、車体パネル表面温度が70℃になるように人口太陽灯(セリック社製SOLAXXC−500B)をテストピースから500mmの位置に設置した環境条件の下で、3時間放置し、表皮材層側の温度を測定した。結果を表1に示した。
Figure 2005206118
以上より、実施例1の内装材は、比較例の内装材よりも表面温度が低く、熱源からの熱線侵入や熱伝達を効果的に抑制していることがわかる。これに加えて、実施例1、2の内装材は、優れた遮音性能を示した。

Claims (5)

  1. 複数の層からなる自動車内装材であって、表皮層以外の少なくとも1層が遮熱及び/又は遮音性能を有する樹脂シートにより接合されてなることを特徴とする自動車内装材。
  2. 樹脂シートが、ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤及び錫ドープ酸化インジウム粒子からなることを特徴とする請求項1記載の自動車内装材。
  3. 樹脂シートが、平均重合度が500〜5000のポリビニルブチラール樹脂100重量部に対して、可塑剤が20〜100重量部、錫ドープ酸化インジウム粒子が0.1〜10重量部添加されてなる請求項1又は2に記載の自動車内装材.
  4. 樹脂シートが表層材を構成する表皮材とパッド材との間に設けられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車内装材。
  5. 樹脂シートがパッド材と基材との間に設けられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車内装材。
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