JP3149674B2 - 自動車用内装材 - Google Patents

自動車用内装材

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JP3149674B2
JP3149674B2 JP05590594A JP5590594A JP3149674B2 JP 3149674 B2 JP3149674 B2 JP 3149674B2 JP 05590594 A JP05590594 A JP 05590594A JP 5590594 A JP5590594 A JP 5590594A JP 3149674 B2 JP3149674 B2 JP 3149674B2
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啓樹 永山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用内装材に関
し、特に、遮音性や吸音性等に優れた自動車用内装材に
関する。
【0002】
【従来技術】近年、自動車は走行性能のみならず、高級
化や高性能化に伴って様々な付加的機能が必要になって
きた。これらの付加的機能の中でも、車室内の静粛性が
重要となってきており、これに伴って自動車用内装材の
高機能化や高性能化が進んでいる。特に従来の内装材
は、一般に安価であること及び形状保持性に優れている
ことなどが重要視されており、吸音性及び遮音性等の付
加機能を一体として有するものが少ない。
【0003】従来の内装材は、木質ボード及び再生繊維
にフェノール樹脂等の熱硬化性バインダーを使用してい
るフェルト又はガラス繊維などの無機繊維を含有する熱
可塑性樹脂を熱プレス又は予備加熱後冷プレスして得て
いた。しかしながら、こうして得られた内装材は、遮音
性等の付加的効果が非常に小さいのみならず、以下のよ
うな欠点を有していた。
【0004】第1に、従来の内装材は、保形性を優先す
るため上記で示した木質ボードや再生繊維に熱硬化性樹
脂を含浸させた材料によってパネルを作成し、裏面にイ
ンシュレータ等の吸音材を挿入する方法が取られてきた
が、吸遮音材の効果がほとんど得られないという欠点が
あった。第2に、インシュレータ等の吸音材を挿入して
効果を優先させた場合には、上記形状維持材料が通気す
ることになるので、通気を抑制することができず、表皮
層に通気汚れが現れるという欠点があった。第3に、従
来内装材の剛性やインシュレータの保形性を向上させる
ために使用していたフェノール樹脂が不快な臭いを放出
するため、代替え材料が求められていた。第4に、従来
の材料は車両に組み付けられた状態においては、車体の
合体パネルと干渉し合うことによって異音が発生する可
能性が高いという欠点があった。この欠点を解決するた
めに、内装芯材とパネルの干渉面に柔らかい不織布や発
泡ウレタンを挟み込む操作が必要であるので、工程数や
部品点数がかかり不経済であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、従来の材料で
は、パネル、フェルト及び表皮の3層からなるサンドイ
ッチ構造体として形状保持及び吸遮音性能を得ようとし
ても、形状保持に用いるパネルのため充分な性能を得る
ことができないという問題があった。また、従来の吸音
性のみを有する材料や高機能を有する材料を用いて内装
材を形成した場合には、剛性が不足することに起因して
垂れ下がったり、また通気を抑制することができないこ
とに起因して表皮汚れ等が発生したり、内装材として用
いる上で不十分であるという問題があった。
【0006】従って本発明の目的は、より高い吸遮音性
能を有するため、静粛性に優れた車室内空間を実現する
ことができると共に、高い剛性を有する自動車用内装材
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、静粛性に
優れた車室内空間を実現するため鋭意検討した結果、芯
材層Bとして所定の密度及び曲げ弾性率を有する繊維多
孔質、及び所定の引張り弾性率を有する補強材層Cを用
いることにより、より高い吸遮音性能を有し、且つ高い
剛性を有する自動車用内装材の開発に成功し、本発明に
到達した。本発明の上記の目的は、車室内に面する表皮
層A、芯材層B、パネル側に面して前記芯材に対し剛性
を付与することを目的とする補強材層C、及び前記3層
間に介在される接着層から構成される積層体であって、
前記B層が天然又は合成繊維ステープルを主成分とする
繊維多孔質であり、且つ前記C層が織布及び/又は不織
布で構成されており、前記A、B層間を接着するに際
し、ホットメルトフィルム又は10〜250g/m2
範囲にあるスパン状の接着不織布を用い、且つ前記B、
C層間を接着するに際し、ホットメルトフィルム又は接
着剤を用いることを特徴とする自動車用内装材により達
成された。
【0008】本発明において、車室内に面する表皮層A
としては、公知の材料の中から適宜選択して使用するこ
とができ、例えばトリコット表皮、不織布、織布などが
挙げられる。
【0009】本発明においては、芯材層Bの曲げ弾性率
が0.1〜10Kg/mm2 、補強層Cの引張り弾性率
が6〜45Kg/mm2 であり、且つ補強層Cの引張り
弾性率は、繊維多孔質層Bの曲げ弾性率に対し3倍以上
であることが好ましい。芯材層Bの曲げ弾性率が0.1
Kg/mm2 未満になると、基材自体の剛性が得られず
たわみ量が増加してしまう。逆に、10Kg/mm2
超えると、見かけ密度が高すぎるため本発明の目的であ
る遮音効果が得られなくなる。
【0010】また、補強層Cの引張り弾性率が6Kg/
mm2 未満になると、基材に対して補強材としての役割
を果たすことができず、全体として剛性を得ることがで
きない。逆に、45Kg/mm2 を超えると、剛直すぎ
るため成形時の絞り、R部等の加工性が損なわれること
になる。
【0011】更に、補強層Cの引張り弾性率が繊維多孔
質層Bの曲げ弾性率の3倍未満になると、基材に対して
補強材としての役割を果たすことができず、全体として
剛性を得ることができない。この補強材としての効果を
一層効果的に得るには、補強層Cの引張り弾性率が繊維
多孔質層Bの曲げ弾性率に対し5倍以上であることが好
ましい。
【0012】本発明に使用する芯材層Bは、天然又は合
成繊維ステープルを主成分とする繊維多孔質により構成
される。これにより内装材に吸音性や遮音性等の性能を
付与することができる。ここで、天然繊維としては、公
知の天然繊維の中から適宜選択して使用することができ
るが、特に硬綿、コーマ綿等を使用することが好まし
い。
【0013】また、合成繊維としては、繊維多孔質層を
形成することができる限り、特に制限されず、例えばポ
リアミド、共重合ポリアミド、ポリエステル、共重合ポ
リエステル、ポリアクリロニトリル、共重合ポリアクリ
ロニトリル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリク
ラーク等の熱可塑性繊維を使用することができるが、特
に価格及び融点等の観点から、ポリエステル系繊維が好
ましい。また、上記したような熱可塑性繊維を使用する
ことにより、燃焼などによるエネルギーリサイクルが容
易となり、更には加熱成型が再度可能になるという利点
を有する。
【0014】こうした材料を成形加工した後の芯材層B
の平均厚みは、5〜50mmの範囲であることが好まし
い。平均厚みが5mm未満になると、剛性は確保するこ
とができるものの、所望の通気量が得られず、内装材に
吸音又は遮音等の性能を付与することが困難となる。逆
に、50mmを超えると、芯材自体の剛性を得ることが
困難となり、保形性能が劣る。
【0015】本発明においては、芯材層Bの平均繊度を
40d以下、望ましくは15d以下にすることが好まし
い。平均繊度が40dを超えると、表面性/断面積の値
が大きくなり、また単位重量当たりの繊維量が減少して
しまうため、音のエネルギーを効率良く吸収することが
できなくなる。また、本発明においては、芯材層Bが合
成繊維ステープルを平均見掛け密度0.02〜0.8g
/cm3 の範囲になるように成形した繊維集合体から構
成されることが好ましい。平均見掛け密度が0.02g
/cm3 未満となると、同一体積内に占める繊維の割合
が少なくなり、十分な通気抵抗が得られず、吸音性能を
期待することができないのみならず、繊維量が少ないた
め集合体としての十分な剛性を確保することができな
い。逆に、平均見掛け密度が0.8g/cm3 を超える
と、繊維自体の動きが制限されてしまい、更に通気抵抗
が大きくなりすぎ、十分な吸音性能を得られないと共
に、繊維集合体が硬くなり過ぎてしまう。
【0016】本発明においては、表皮層Aと芯材層Bと
の間を接着するに際し、通気性を有するホットメルトフ
ィルム、好ましくは通気性を有する5〜50μmの範囲
にあるホットメルトフィルム、又は10〜250g/m
2 の範囲にあるスパン状接着不織布を用いる。こうして
表皮層Aと芯材層Bとの間を接着することにより、A、
B層間に通気性を有することができ、その結果自動車用
内装材の付加的な機能である吸遮音性を維持することが
できる。通気性を有するホットメルトフィルムが5μm
未満になると、A,B間の接着に関して十分な強度を得
ることができず、表皮の剥離などを生じてしまう。逆に
50μmを超えるとホットメルトフィルムの厚みが厚い
ため、通気を抑制することとなり、付加的な機能である
吸遮音性能を維持することが不可能となる。スパン状接
着不織布が10g/m2 未満となると、表皮層Aとの接
着性を損ない、充分な接着性を得ることができず、表皮
の剥がれなどを生ずる。逆に、250g/m2 を超える
と、成形時に溶融して表皮に染み出し、商品性を損なっ
たり、溶融することにより通気阻害を起こし、充分な遮
音性能を得ることができない。
【0017】ここで、使用されるホットメルトフィルム
及びスパン状接着不織布としては、公知の熱可塑性重合
体の中から適宜選択して使用することができ、例えばポ
リアミド、共重合ポリアミド、ポリエステル、共重合ポ
リエステル、ポリオレフィン、ポリアミド/ポリオレフ
ィンの共重合体等が挙げられる。これらのフィルムやス
パン状接着不織布の中でも、価格、融点及び芯材との接
着性などの観点から、ポリエステル系、ポリアミド系又
はポリオレフィン系であることが好ましい。
【0018】また、本発明においては、芯材層Bを補強
するための補強材層Cに熱可塑性及び/又は熱硬化性樹
脂が塗布又は含浸される。これにより表皮層A、芯材層
B及び補強材層Cの一体成形が可能となると共に、本内
装部品の保形性を得ることが可能となる。この成形法は
従来材の成形法と何ら変わらず行うことができる。補強
材層Cに塗布又は含浸される樹脂の主成分は、ジアリル
フタレート(DAP)及び/又はアクリル樹脂であるこ
とが好ましい。これらの樹脂を使用することにより、従
来使用していたフェノール樹脂の代替えとなり、成形時
又は成形加工後に残留するフェノール樹脂の不快臭の問
題を解決することができる。また、これらの樹脂は、フ
ェノール樹脂の架橋速度がゆっくりなのに対して、架橋
速度が早く、しかも成形時に柔軟性を有するため成形性
に優れるという利点をも併せ持つ。
【0019】補強材層Cの樹脂含浸量は、内装材全体に
対し少なくとも5重量%以上であることが好ましい。樹
脂含浸量が5重量%未満となると、補強材層Cに対して
十分な剛性を付与することができない。また、樹脂含浸
量の上限を規定しないのは、補強材層Cの基布となる物
の材料種、厚み、面密度等により、含浸塗布の可能な最
大量が異なると共に、最大量を含浸させた場合であって
も特に問題が生じないためである。本発明に使用する補
強材層Cの基布としては、特に制限されることはない
が、長繊維不織布を用いることが好ましい。ここで、長
繊維不織布を用いるのは、基布の縦及び横方向で強度や
伸度に大きな差がなく等方性材料であるためである。即
ち、一般的な短繊維を使用した場合には、材料の方向に
よって強度などに差異が生じてしまい、部品としての寸
法差や剛性差が生ずる原因となる。
【0020】本発明においては、芯材層Bと補強材層C
との間を接着するに際し、通気性をなくするため溶融点
差を用いた多層ホットメルトフィルム等の通気抑制が可
能なフィルムを用いた場合には30〜300μmの範囲
にあり、通常の単層ホットメルトフィルムを用いた場合
には、50〜300μmの範囲であることが好ましい。
多層ホットメルトフィルムが30μm未満及び単層ホッ
トメルトフィルムが50μm未満になると、内装部品全
体として通気抑制を行うことができず、通気等による表
皮などの汚れを防止することができない。逆に、多層ホ
ットメルトフィルムおよび単層ホットメルトィルムが3
00μmを超えると、ホットメルトフィルムの接着剤量
が非常に多くなるため、表皮へのシミだし等により商品
性を損ねる恐れや成形時に十分加熱溶融されないため、
B,C層間に剥離が生じてしまう等の恐れがある。ま
た、上記したホットメルトフィルムの代わりに公知の接
着剤を用いることができ、内装部品全体として通気抑制
を行うことができ、通気等による汚れを防止することが
できる。
【0021】本発明の自動車用内装材は、表皮層A、芯
材層B、補強材層C及び接着層を積層構造とした後、7
0〜260℃で数分間加熱したものをプレスするか、又
は表皮層A、芯材層B及び補強材層Cをそれぞれ70〜
260℃で数分間加熱したものを積層構造とした後、プ
レスすることにより同時一体成型することによって製造
することができる。成形温度が70℃未満となると、結
合材の軟化点及び補強材層Cに含浸塗布される樹脂の架
橋点に達しないため、繊維間の結合が不十分となると共
に、補強材層Cの架橋度不足により剛性が確保すること
ができない。逆に、成形温度が260℃を超えると、繊
維自体の融点をはるかに超えてしまうため部分的に繊維
が溶融してしまう可能性がある。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0023】実施例1.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 表皮層Aとしてトリコット表皮を用い、この表皮層Aと
曲げ弾性率が2.4Kg/mm2 の芯材層Bとを接着剤
として30g/cm3 のスパン状ホットメルトを用いて
接着し、補強材層Cとして引張り弾性率が12.2Kg
/mm2 のアクリル系樹脂含浸長繊維系不織布を用い、
この補強材層Cと前記芯材層Bとを接着剤として50μ
mのホットメルトフィルムを用いて接着して積層構造化
し、次いで得られた積層構造体を200℃にてプレス成
形し、厚さ15mmの自動車用内装材を得た。
【0024】実施例2.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が2Kg/mm2 の芯材層B及び引張り弾性
率が6Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他は、実施例
1と全く同様な方法により同一の厚さの自動車用内装材
を得た。
【0025】実施例3.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 引張り弾性率が12Kg/mm2 の補強材層Cを用いた
他は、実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの自
動車用内装材を得た。
【0026】実施例4.見かけ密度0.24g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が4.5Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が15.4Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他
は、実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの自動
車用内装材を得た。
【0027】実施例5.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が0.6Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が40.0Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他
は、実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの自動
車用内装材を得た。
【0028】実施例6.見かけ密度0.02g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が2.4Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が31.2Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他
は、実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの自動
車用内装材を得た。
【0029】実施例7.見かけ密度0.8g/cm3 のポリエステル繊維により
構成された繊維集合体 曲げ弾性率が5.8Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が22Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他は、
実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの自動車用
内装材を得た。
【0030】実施例8.見かけ密度0.8g/cm3 のポリエステル繊維により
構成された繊維集合体 曲げ弾性率が10.0Kg/mm2 の芯材層B及び引張
り弾性率が45Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他
は、実施例1と全く同様な方法により厚さ5mmの自動
車用内装材を得た。
【0031】実施例9.見かけ密度0.04g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が0.10Kg/mm2 の芯材層B及び引張
り弾性率が40.5Kg/mm2 の補強材層Cを用い、
更に表皮層として不織布表皮及び接着剤として30μm
のホットメルトフィルムを用いた他は、実施例1と全く
同様な方法により同一の厚さの自動車用内装材を得た。
【0032】比較例1.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 成形温度を65℃とした他は、実施例3と全く同様な方
法により、プレス成形したが、加熱不足の為成形するこ
とが不可能であった。
【0033】比較例2.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 成形温度を280℃とした他は、実施例3と全く同様な
方法により、プレス成形したが、加熱温度が高い為芯材
層Bが溶融してしまい成形することが不可能であった。
【0034】比較例3.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 引張り弾性率が4.8Kg/mm2 の補強材層Cを用い
た他は、実施例1と全く同様な方法により同一の厚さの
自動車用内装材を得た。
【0035】比較例4.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 芯材層Bと補強材層Cとの間の接着剤として40μmの
ホットメルトフィルムを用いた他は、実施例1と全く同
様な方法により同一の厚さの自動車用内装材を得た。
【0036】比較例5.見かけ密度0.26g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が4.9Kg/mm2 の芯材層Bを用いた他
は、実施例3と全く同様な方法により厚さ3.9mmの
自動車用内装材を得た。
【0037】比較例6.見かけ密度0.0015g/cm3 のポリエステル繊維
により構成された繊維集合体 曲げ弾性率が0.1Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が20Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他は、
実施例1と全く同様な方法により厚さ35mmの自動車
用内装材を得た。
【0038】比較例7.見かけ密度1.4g/cm3 のポリエステル繊維により
構成された繊維集合体 曲げ弾性率が6.8Kg/mm2 の芯材層B及び引張り
弾性率が26Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他は、
実施例1と全く同様な方法により厚さ5mmの自動車用
内装材を得た。
【0039】比較例8.見かけ密度0.05g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 曲げ弾性率が0.18Kg/mm2 の芯材層B及び引張
り弾性率が22Kg/mm2 の補強材層Cを用いた他
は、実施例1と全く同様な方法により厚さ60mmの自
動車用内装材を得た。
【0040】比較例9.見かけ密度0.08g/cm3 のポリエステル繊維によ
り構成された繊維集合体 補強材層Cを用いなかった他は、実施例1と全く同様な
方法により同一の厚さの自動車用内装材を得た。
【0041】従来例1.見かけ密度0.52g/cm3
のフェノール樹脂含浸のフェルトを芯材層Bとし、表皮
層Aとしてトリコット表皮、表皮層Aと芯材層Bとの間
の接着剤として50μmのホットメルトフィルムを用い
たものを積層構造化し、160℃にて加熱した後、50
Kg/cm2 にてプレス成形し、厚さ2.3mmの自動
車用内装材を得た。
【0042】従来例2.見かけ密度0.175g/cm
3 の硝子繊維含有ポリエチレンフォームを芯材層Bとし
て用い、成形温度を160℃とした他は、従来例1と全
く同様にして厚さ4mmの自動車用内装材を得た。実施
例1〜6、比較例1〜9及び従来例1〜2で得られた自
動車用内装材について次に示す方法に従い熱時たわみ
量、垂直入射吸音率及び通気量を測定した。その結果を
表1、2、3及び4に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】測定方法 (熱時たわみ量測定)上記実施例、比較例及び従来例に
示した方法によって得られた自動車用内装材を300×
50mmの大きさに切り出し、長手方向前端より230
mmの位置にて固定した形で片持ち梁支持し、オーブン
内で雰囲気温度90℃にて4時間放置し、その後試料先
端のたわみ量を測定した。
【0048】(垂直入射吸音率測定)上記実施例、比較
例及び従来例に示した方法によって得られた自動車用内
装材をサンプルサイズ100mmの大きさに切り出し、
JIS1405−1963「管内法による建築材料の垂
直入射吸音率測定法」に基づいて測定領域125〜16
00Hzで測定した。
【0049】(通気量測定)上記実施例、比較例及び従
来例に示した方法によって得られた自動車用内装材をJ
IS1004「綿織物試験方法:5.19通気性試験」
に基づいて測定した。
【0050】
【発明の効果】本発明の自動車用内装材は、高い吸音性
や遮音性を有するため静かな車室内空間を実現すること
ができる上、従来と何ら変わらない剛性、成形性及び外
観を得ることができる。従って本発明の自動車用内装材
は、特に形状維持のための剛性が必要であり、且つ通気
汚れ等によって商品性が著しく損なわれる部位、例えば
ドアトリム、ヘッドライニング、トランクトリム、ピラ
ートリム等に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である内装材の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 表皮層A 2 接着層 3 芯材層B 4 接着層 5 補強材層C
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−18039(JP,A) 特開 昭54−29383(JP,A) 実開 平5−2942(JP,U) 実開 平2−128662(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/08 G10K 11/16 - 11/175 E04B 1/74 - 1/90

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に面する表皮層A、芯材層B、パ
    ネル側に面して前記芯材に対し剛性を付与することを目
    的とする補強材層C、及び前記3層間に介在される接着
    層から構成される積層体であって、前記B層が天然又は
    合成繊維ステープルを主成分とする繊維多孔質で成形加
    工後の芯材層Bの平均厚みが5〜50mmの範囲であ
    り、且つ前記C層が織布及び/又は不織布で構成されて
    おり、前記A、B層間を接着するに際し、ホットメルト
    フィルム又は10〜250g/m2 の範囲にあるスパン
    状の接着不織布を用い、且つ前記B、C層間を接着する
    に際し、ホットメルトフィルム又は接着剤を用いること
    を特徴とする自動車用内装材。
  2. 【請求項2】 A、B間を接着する際に使用するホット
    メルトフィルムが、通気性を有する5〜50μmの範囲
    にあり、B、C間を接着する際に使用するホットメルト
    フィルムが通気性をなくするため溶融点差を用いた多層
    ホットメルトフィルムを用いた場合には30〜300μ
    mの範囲であり、通常の単層ホットメルトフィルムを用
    いた場合には、50〜300μmの範囲であることを特
    徴とする請求項1記載の自動車用内装材。
  3. 【請求項3】 芯材層Bの曲げ弾性率が0.1〜10K
    g/mm2 、補強材層Cの引張弾性率が6〜45Kg/
    mm2 であり、且つ芯材層Bの曲げ弾性率に対して補強
    材層Cの引張弾性率が少なくとも3倍以上であることを
    特徴とする請求項1記載の自動車用内装材。
  4. 【請求項4】 芯材層Bがポリエステル系繊維を主成分
    とすることを特徴とする請求項1又は3記載の自動車用
    内装材。
  5. 【請求項5】 芯材層Bが平均繊度40d以下の合成繊
    維ステープルを平均見掛け密度0.02〜0.8g/c
    3 の範囲になるように成形した繊維集合体から構成さ
    れる請求項1、3又は4記載の自動車用内装材。
  6. 【請求項6】 補強材層Cに熱可塑性及び/又は熱硬化
    性樹脂が塗布又は含浸され、成形時に同時成形されるこ
    とにより、成型後、塗布又は含浸された樹脂により保型
    性を有することを特徴とする請求項1記載の自動車用内
    装材。
  7. 【請求項7】 補強材層Cの含浸樹脂の主成分がジアリ
    ルフタレート(DAP)及び/又はアクリル樹脂である
    ことを特徴とする請求項1又は記載の自動車用内装
    材。
  8. 【請求項8】 補強材層Cの樹脂含浸量が少なくとも5
    重量%以上であることを特徴とする請求項1、又は
    記載の自動車用内装材。
  9. 【請求項9】 補強材層Cの基布として長繊維不織布を
    用いることを特徴とする請求項1、、7又は8記載の
    自動車用内装材。
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