JP2005205087A - 洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法 - Google Patents

洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法 Download PDF

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健浩 中西
Koji Araki
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Abstract

【課題】製造作業が容易な洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法を提供する。
【解決手段】スライド蓋3を、樹脂材料により左右方向に長手に形成された複数本の棒状の蓋材30と、これらの蓋材30の表面を覆うように貼り付けられ、隣接する蓋材30を互いに所定間隔を空けて連結する可撓性シート31とを含み、蓋材30間で折曲可能な構成とする。可撓性シート31は、表面シート311と、この表面シート311と蓋材30とを連結する発泡シート312とを含む。スライド蓋3を製造する際には、金型に可撓性シート31を装填した後、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して多数の蓋材30を射出成形することにより、多数の蓋材30と可撓性シート31とを互いに溶着させて一体成形(インサート成形)する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、洗濯機のハウジングに形成された洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法に関する。
洗濯機の一例として、略水平方向に延びる軸線周りに回転可能な略円筒状のドラムの内部に洗濯物を収容して洗濯を行うドラム式洗濯機が知られている。この種の洗濯機は、たとえば、ドラムの外側を取り囲む外槽を有しており、この外槽内に水を貯めた状態でドラムを回転させることにより、ドラム内の洗濯物をドラム内面に突設されたバッフルによって持ち上げ、ある程度の高さから水面に向けて自然落下させるといった動作(たたき洗い)を繰り返して洗濯を行うことができるようになっている。
従来の一般的なドラム式洗濯機では、たとえば、ドラムおよび外槽がそれぞれの端面を前後にした状態でハウジング内に配置されている。ハウジングの前面には、洗濯物の出し入れを行う際に開閉される外蓋が備えられていて、この外蓋を開くことにより、ドラムの端面側から洗濯物を出し入れできるようになっている。
しかしながら、上記のような従来のドラム式洗濯機では、外蓋がハウジングの前面に設けられているため、ドラムに対して洗濯物を出し入れする際にユーザがかがまなければならず、洗濯物の出し入れがしにくいという問題があった。
上記のような問題を解決するために、ハウジングの上面に外蓋を設けたドラム式洗濯機が提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。このドラム式洗濯機では、たとえば、ドラムおよび外槽が、それぞれの端面を左右にした状態でハウジング内に配置されていて、外槽およびドラムの周面には、それぞれ中蓋およびドラム蓋が設けられている。このドラム式洗濯機では、外蓋、中蓋およびドラム蓋のすべてを開くことにより、ドラムに対して斜め上方からドラム内に手を入れて、楽な姿勢で洗濯物を出し入れできるようになっている。
このドラム式洗濯機では、洗濯物を出し入れしやすくするために、外蓋により開閉されるハウジングの開口が前後方向に長く形成されている。これに伴って、外蓋も前後方向に長い形状とする必要が生じるが、このドラム式洗濯機では、外蓋を折り畳み可能な構成とすることにより、外蓋を開口の後方側にコンパクトに折り畳んでハウジングの開口を大きく開放することができるようになっている。
より具体的には、外蓋は、ハウジングの開口の後方側を覆う後蓋と、手前側を覆う前蓋とを備えている。後蓋は、その後端部がハウジングの上面に回動可能に取り付けられており、前蓋は、その後端部が後蓋の前端部に回動可能に取り付けられている。ユーザは、前蓋に形成された把持部を掴んで、前蓋の後部を上方に持ち上げつつ、後方にスライドさせることにより、前蓋と後蓋とが上方に起立するように外蓋を折り畳むことができるようになっている。
しかしながら、上記ドラム式洗濯機では、ハウジングの開口が前後に長く形成されている(特に、洗濯物を出し入れしやすいように開口を傾斜して設けているので、開口がより長くなっている)ので、当該開口を開閉するためには、前蓋の把持部を掴んで前後に大きくスライドさせなければならない。そこで、外蓋をより楽に開閉できるような構成として、開口の縁に沿ってスライド可能な外蓋(スライド蓋)によって開口を開閉可能な構成が提案されている(たとえば、特願2003−110134号)。
図8は、スライド蓋3Aの構成例を示す一部側面図である。
スライド蓋3Aは、図8における紙面に直交する方向(左右方向)に長手に形成された複数本の棒状の蓋材(単位部材)35を、互いに平行になるように連結することにより構成されている。各蓋材35内には、長手方向に延びる貫通孔351が形成されている。
各蓋材35の一方の長辺側側部には、その上部から下方に向かって屈曲するフック部352が形成されている。また、各蓋材35の他方の長辺側側部には、その下部から上方に向かって略円弧状に湾曲するフック受け部353が形成されている。フック部352の先端部は、側面視で略円形状に形成されていて、このフック部352の先端部が、略円弧状に湾曲するフック受け部353内に嵌め込まれることによって、隣接する蓋材35が互いに連結されるようになっている。フック部352とフック受け部353とは互いに回動可能に嵌め合わされていて、これにより、隣接する蓋材35が互いに回動可能となっている。
三洋電機株式会社、「洗濯機・衣類乾燥機総合カタログ(2002-冬)」、p.1−6
しかしながら、上記のようなスライド蓋3Aを組み立てる際には、複数本の蓋材35を互いに嵌め合わせなければならず、スライド蓋3Aの製造作業が煩雑である。
また、複数本の蓋材35を互いに嵌め合わせることにより形成されたスライド蓋3Aでは、蓋材35を回動させる際に隣接する蓋材35に対する回動角度に限界があり、小さい曲率で湾曲した面に沿ってスライド蓋3Aをスライドさせた場合などには、スライド蓋3Aがその面に沿って良好にスライドせず、スライド蓋3Aの開閉をスムーズに行うことができないおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、製造作業が容易な洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法を提供することを目的とする。
また、この発明の別の目的は、開閉をよりスムーズに行うことができる洗濯機用スライド蓋およびこれを備えた洗濯機、ならびに洗濯機用スライド蓋の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、洗濯機(1)のハウジング(2)に形成された洗濯物入出用開口(4)を覆うための洗濯機用スライド蓋(3)であって、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材(30,32)と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シート(31,33)とを含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、多数の単位部材の表面を覆うように可撓性シートを貼り付けることにより、多数の単位部材を連結してスライド蓋を形成することができるので、多数の単位部材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、スライド蓋の製造作業が容易である。
また、多数の単位部材間の隙間が可撓性シートで覆われるので、多数の単位部材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、洗濯時に機内で生じる音が蓋を通って外部に漏れにくい。
上記洗濯物入出用開口の上記スライドすべき方向に沿った縁は湾曲していてもよい。スライド蓋は、多数の単位部材が可撓性シートで連結されているので隣接する各単位部材間で折曲可能となっており、スライド蓋を開閉する際には、湾曲した洗濯物入出用開口の縁に沿ってスライド蓋が湾曲し、洗濯物入出用開口の縁に沿ってスライド蓋が良好にスライドする。したがって、スライド蓋の開閉をよりスムーズに行うことができる。
また、単位部材のスライドすべき方向に沿った長さを小さくして、より多くの単位部材でスライド蓋を構成すれば、スライド蓋の折曲部分が増加してスライド蓋をよりスムーズに開閉できるが、この場合、多数の単位部材を互いに嵌め合わせるような構成では、スライド蓋の製造作業がさらに煩雑になってしまう。この発明のように、多数の単位部材の表面を覆うように可撓性シートを貼り付けることにより、多数の単位部材を連結してスライド蓋を形成するような構成であれば、より多くの単位部材でスライド蓋を構成する場合であっても製造作業が容易である。

請求項2記載の発明は、上記可撓性シート(31)は、少なくとも、上記単位部材(30)の表面に当接する発泡シート層(312)と、この発泡シート層を覆う表面シート層(311)とを含む複合層構造を有することを特徴とする請求項1記載の洗濯機用スライド蓋(3)である。
表面シート層に対して多数の単位部材を直接結合させた場合には、表面シート層における多数の単位部材間の位置に凹みが生じたり、表面シート層における多数の単位部材との結合部にしわが生じたりする場合がある。
この発明の構成によれば、表面シート層と単位部材との間に弾力性のある発泡シート層が介在するので、表面シート層における多数の単位部材間の位置に凹みが生じたり、表面シート層における多数の単位部材との結合部にしわが生じたりするのを防止できる。これにより、スライド蓋の外観をよくすることができる。
請求項3記載の発明は、上記洗濯機用スライド蓋(3)は、金型(40)に上記可撓性シート(31)を装填するとともに、上記金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材(30)を射出成形することにより、上記多数の単位部材と上記可撓性シートとが互いに溶着されて一体成形されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の洗濯機用スライド蓋である。
この構成によれば、金型に装填された可撓性シートに対して、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して多数の単位部材を射出成形することにより、多数の単位部材と可撓性シートとを互いに溶着させて容易に一体成形(いわゆるインサート成形)することができる。
請求項4記載の発明は、上記可撓性シート(33)は、エラストマーで形成された一層のシートであることを特徴とする請求項1記載の洗濯機用スライド蓋(3)である。
この構成によれば、可撓性シートを弾力性のあるエラストマーにより形成するので、多数の単位部材間の折曲をより良好に行うことができ、よりスムーズにスライド蓋を開閉できるとともに、可撓性シートに傷がつきにくい。
請求項5記載の発明は、上記洗濯機用スライド蓋(3)は、金型(40)に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材(32)を射出成形するとともに、上記金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して上記可撓性シート(33)を射出成形することにより、上記多数の単位部材と上記可撓性シートとが互いに溶着されて一体成形されたものであることを特徴とする請求項4記載の洗濯機用スライド蓋である。
この構成によれば、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して射出成形された多数の単位部材に対して、金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して可撓性シートを射出成形することにより、多数の単位部材と可撓性シートとを互いに溶着させて容易に一体成形することができる。
請求項6記載の発明は、上記可撓性シート(31,33)は、上記配列された多数の単位部材(30,32)の表面全体を覆う継ぎ目のない1枚のシートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯機用スライド蓋(3)である。
この構成によれば、1枚の可撓性シートを多数の単位部材の表面に貼り付けるだけで、多数の単位部材を連結してスライド蓋を形成することができるので、スライド蓋の製造作業がより容易である。
請求項7記載の発明は、上記単位部材(30,32)は、その一方面が上記可撓性シート(31,33)に貼り付けられた主板(301,321)と、この主板の他方面の長手方向に延びる平行な2つの端辺からほぼ直角に張り出した2つの側板(302,322)とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の洗濯機用スライド蓋(3)である。
この構成によれば、軽量で、かつ、長手方向に対して直交する方向に曲がるのを抑制できる高強度な単位部材を形成することができる。
請求項8記載の発明は、上記単位部材(30,32)は、上記主板(301,321)の他方面からほぼ直角に張り出し、上記2つの側板(302,322)間を長手方向に延びる内板(303,323)をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の洗濯機用スライド蓋(3)である。
この構成によれば、内板を設けることによって、長手方向に対して直交する方向に曲がるのをさらに抑制できるので、さらに高強度な単位部材を形成することができる。
上記単位部材(30,32)は、上記スライドすべき方向の寸法が20mm未満であることが好ましい。上記洗濯物入出用開口の上記スライドすべき方向に沿った縁は、たとえば、500mm程度の曲率半径で湾曲している。隣接する各単位部材間の距離は、2mm程度であることが好ましい。
上記のような構成によれば、スライド蓋が各単位部材間で折り曲がったときに、スライド蓋が全体として50mm未満の曲率半径(湾曲する洗濯物入出用開口の縁の曲率半径よりも小さい曲率半径)で湾曲可能となるので、湾曲する洗濯物入出用開口の縁に沿ってスライド蓋をよりスムーズに開閉することができる。スライド蓋が全体として50mm未満の曲率半径で湾曲可能であれば、たとえば、スライド蓋をハウジングの角部に沿って湾曲するようにスライドさせてハウジング内に収容できるような構成を採用した場合でも、スライド蓋を比較的スムーズに開閉することができる。
請求項9記載の発明は、洗濯物入出用開口(4)が形成されたハウジング(2)と、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材(30,32)と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シート(31,33)とを備え、上記洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋(3)と、上記洗濯物入出用開口の縁に設けられ、上記洗濯機用スライド蓋の端部をスライド可能に保持する保持部(213A)とを含むことを特徴とする洗濯機(1)である。
この構成によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を奏する洗濯機用スライド蓋を備えた洗濯機を提供できる。
上記保持部(213A)は、上記ハウジング(2)に取り付けられ、上記洗濯機用スライド蓋(3)を上記スライドすべき方向にガイドするためのガイド部材(230)によって区画されていてもよい。
請求項10記載の発明は、洗濯機(1)のハウジング(2)に形成された洗濯物入出用開口(4)を覆うための洗濯機用スライド蓋(3)であって、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材(30)と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シート(31)とを含む洗濯機用スライド蓋の製造方法において、金型(40)に上記可撓性シートを装填する工程と、上記金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形する工程とを含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋の製造方法である。
この構成によれば、金型に装填された可撓性シートに対して、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して多数の単位部材を射出成形することにより、多数の単位部材と可撓性シートとを互いに溶着させて容易に一体成形することができる。したがって、多数の単位部材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、スライド蓋の製造作業が容易である。
請求項11記載の発明は、洗濯機(1)のハウジング(2)に形成された洗濯物入出用開口(4)を覆うための洗濯機用スライド蓋(3)であって、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材(32)と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シート(33)とを含む洗濯機用スライド蓋の製造方法において、金型(40)に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形する工程と、上記金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して上記可撓性シートを射出成形する工程とを含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋の製造方法である。
この構成によれば、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して射出成形された多数の単位部材に対して、金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して可撓性シートを射出成形することにより、多数の単位部材と可撓性シートとを互いに溶着させて容易に一体成形することができる。したがって、多数の単位部材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、スライド蓋の製造作業が容易である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るドラム式洗濯機1の外観構成を示す斜視図である。
このドラム式洗濯機1は、その外形が略直方体形状のハウジング2により区画されている。ハウジング2の上面2Aの前側は、前方に向かって低くなるように傾斜した傾斜面2Bとなっている。傾斜面2Bの後側は上方に凸湾曲していて、これにより、ハウジング2の上面は全体的に上方に凸湾曲(たとえば、曲率半径が500mm程度)した形状となっている。ハウジング2の上面2Aには、その左右方向中央部の前端から後端部にかけて、洗濯物の出し入れのための開口4が形成されている。このドラム式洗濯機1は、傾斜面2Bを含むハウジング2の上面2Aに形成された開口4を介して、ユーザが斜め上方から洗濯物の出し入れを楽に行うことができる、いわゆるトップオープンタイプのドラム式洗濯機である。
ハウジング2の開口4は、左右側辺が開口4の左右両側縁に沿うようにして前後方向にスライド可能なスライド蓋3によって開閉できる。スライド蓋3は、上下方向に折曲可能であって、開口4の側縁に沿ってスライド蓋3が湾曲した状態で開口4を覆うことができるようになっている。スライド蓋3の前端部には、当該スライド蓋3を開閉する際にユーザが把持するための把持部材5が取り付けられている。スライド蓋3を開く際には、ユーザが把持部材5を把持して後方にスライドさせることにより、後方にスライドするスライド蓋3が後端側からハウジング2内に収容されることとなる。このとき、スライド蓋3は、ハウジング2の後面と、ハウジング2内に配置された外槽(図示せず)との間に形成されたスペースに収容される。
ハウジング2の上面2Aの左後端部には、外部の水道設備(水道栓など)から機内に水道水を供給するための水道水供給口6が形成されている。また、ハウジング2の上面2Aの右後端部には、機内に風呂水を供給するための風呂水供給口7が形成されている。
ハウジング2の傾斜面2Bの左端部(開口4の左側)には、洗濯時に使用する洗剤を収容するための洗剤容器8が、手前側に引き出し可能に配置されている。また、ハウジング2の傾斜面2Bの右端部(開口4の右側)には、当該ドラム式洗濯機1の運転動作を開始させたり、各種設定を行ったりする際に操作される操作パネル9が配置されている。
図2は、ドラム式洗濯機1を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。ただし、図2では、スライド蓋3を省略して示している。
図2を参照して、ハウジング2の内部には、両端面が閉塞された略円筒状の外槽10が、その軸線が左右(略水平)に延びるように配置されている。外槽10は、その底部が複数のダンパ11により支持されている。外槽10の内部には、洗濯物を収容するためのドラム12が配置されている。ドラム12は、両端面が閉塞された略円筒状の形状を有しており、その軸線が左右(略水平)に延びている。
ドラム12の両端面には、それぞれ、当該ドラム12の軸線に沿って延びる回転軸13が取り付けられている。各回転軸13は、外槽10に対して軸線回りに回転可能に取り付けられている。回転軸13には、たとえばDD(ダイレクトドライブ)方式でモータ(図示せず)が連結されていて、このモータが回転駆動されることにより、回転軸13に連結されたドラム12が軸線回りに回転するようになっている。
洗濯時には、水道水供給口6から供給される水道水または風呂水供給口7から供給される風呂水(以下、総称して「水」と呼ぶ。)が、給水管14を介して外槽10内に導かれるようになっている。ドラム12の周面壁12Aには、多数の通水孔(図示せず)が形成されており、外槽10内に供給された水は、通水孔を通ってドラム12内にも流入するようになっている。
外槽10の周面壁10Aの最下部には、排水口15が形成されており、この排水口15に接続された排水バルブ(図示せず)を閉じた状態で給水を行うことにより、外槽10内に水を貯めることができるようになっている。外槽10内に貯まった水は、排水バルブを開くことにより、排水口15に接続された排水管16を介して、排水ホース接続口17から機外に排出される。排水ホース接続口17には、排水された水を下水設備へと導くための排水ホース(図示せず)が接続されている。
ドラム12の周面壁12Aの内面には、ドラム12内の洗濯物を持ち上げるためのバッフル18が、円周方向の所定等角度ごと(たとえば、120°ごと)に1つずつ(計3つ)、それぞれ左右方向に延びるように設けられている。洗い時およびすすぎ時には、外槽10内に水が貯められた状態でドラム12が回転されることにより、ドラム12内の洗濯物がバッフル18によって持ち上げられ、ある程度の高さから自然落下するといった動作(タンブリング)が繰り返される。これにより、洗濯物が外槽10内に貯められた水の水面にたたきつけられて、たたき洗いが達成されるようになっている。脱水時には、ドラム12が高速回転(たとえば、300〜1000rpm)されることにより、洗濯物に含まれる水が遠心力により絞り出され、この洗濯物から出た水分が通水孔を通って外槽10側へ飛散する。
ドラム12の周面壁12Aには、洗濯物の出し入れのための開口19が形成されている。外槽10の周面壁10Aには、ハウジング2の開口4と対向する位置に開口20が形成されている。ドラム12の開口19および外槽10の開口20は、それぞれ、外側(図2における上方)に向かって回動可能なドラム蓋21および中蓋22により開閉可能となっていて、スライド蓋3、中蓋22およびドラム蓋19のすべてを開いた状態でドラム12内に洗濯物を出し入れできるようになっている。
中蓋22は、たとえば断面略円弧状の部材であって、その後端部が、外槽10の周面壁10Aに対して回動可能に取り付けられている。中蓋22を閉じた状態では、中蓋22の先端部が外槽10の周面壁10Aに係合し、開口20が水密に閉じられるようになっている。スライド蓋3を開けて外槽10の上方に中蓋22を開けるためのスペースを確保した状態で中蓋22を開いて上方へと回動させることにより、外槽10の開口20を開放することができる。
ドラム蓋21は、前蓋21Aと後蓋21Bとを含む。前蓋21Aは、その前端部がドラム12の周面壁12Aに対して回動可能に取り付けられている。一方、後蓋21Bは、その後端部がドラム12の周面壁12Aに対して回動可能に取り付けられている。前蓋21Aの前端部および後蓋21Bの後端部は、たとえば棒状の連結部材23により連結されていて、前蓋21Aおよび後蓋21Bの一方を回動させると、それに連動して他方も回動するようになっている。連結部材23は、カバー24により覆われている。前蓋21Aおよび後蓋21Bは、たとえば、ばねなどの付勢部材(図示せず)により、開く方向(上方)に向かって付勢されている。ドラム蓋21は、中蓋22を開いた後に手動で開かれるような構成に限らず、たとえば、中蓋22を開くことに連動してドラム蓋21が同時に開かれるような構成であってもよい。
図3は、スライド蓋3の第1の構成例を示す断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。
この構成例に係るスライド蓋3は、樹脂材料により左右方向に長手に形成された複数本の棒状の蓋材30と、これらの蓋材30の表面(上面)を覆うように貼り付けられ、隣接する蓋材30を互いに所定間隔(たとえば、2mm程度)を空けて連結する可撓性シート31とを含む。これにより、可撓性シート31は、蓋材30間で折曲可能となっている。したがって、スライド蓋3を開閉する際には、湾曲した開口4の縁に沿ってスライド蓋3が湾曲し、開口4の縁に沿ってスライド蓋3が良好にスライドするので、スライド蓋3の開閉をよりスムーズに行うことができる。
各蓋材30は、左右方向の長さが400mm程度であって、スライド方向の長さが15mm程度の単位部材である。各蓋材30のスライド方向の長さは、20mm未満であることが好ましい。この場合、スライド蓋3が各蓋材30間で折り曲がったときに、スライド蓋3が全体として50mm未満の曲率半径(湾曲する開口4の縁の曲率半径よりも小さい曲率半径)で湾曲可能となるので、湾曲する開口4の縁に沿ってスライド蓋3をよりスムーズに開閉することができる。スライド蓋3が全体として50mm未満の曲率半径で湾曲可能であれば、この実施形態のように、スライド蓋3をハウジング2の角部に沿って湾曲するようにスライドさせてハウジング2内に収容できるような構成を採用した場合でも、スライド蓋3を比較的スムーズに開閉することができる。
各蓋材30は、左右方向に長手の略長方形状に形成され、その上面が可撓性シートに結合される主板301と、主板301の前端辺および後端辺に沿ってそれぞれ下方に突出する2枚の側板302と、主板301の前後方向中央部から下方に突出し、前後2枚の側板302間を左右方向に延びる内板303とを含む。このような構成により、軽量で、かつ、長手方向に対して直交する方向に曲がるのを抑制できる高強度な蓋材30を形成することができる。
可撓性シート31は、継ぎ目のない1枚のシートであって、PP(polypropylene)やPET(polyethylene terephthalate)などにより0.1〜0.3mm程度の厚さに形成された表面シート311と、表面シート311と蓋材30とを連結する0.2〜1.0mm程度の厚さの発泡シート312とを含む複合層構造を有する。発泡シート312は、たとえば、プラスチックフォームやウレタンフォームなどで形成することができる。表面シート311の表面には、予め模様などの印刷が施されていてもよい。ただし、表面シート311は、PPやPETで形成されたものに限らず、薄手のシート状のものであれば、他の材料によって形成されたものであってもよい。
図4は、第1の構成例に係るスライド蓋3の製造方法を説明するための図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。
図4に示すように、第1の構成例に係るスライド蓋3を製造する際には金型40が用いられる。この金型40には、互いに対向して配置される第1の金型41および第2の金型42が含まれる。第1の金型41における第2の金型42に対向する側の面(下面)には、蓋材30の外形(図3における主板301の上面よりも下側の外形)に対応する形状の複数の凹部411が、前後方向に互いに所定間隔(たとえば、2mm程度)を空けて形成されている。一方、第2の金型42における第1の金型41に対向する側の面(上面)は平坦面となっている。

スライド蓋3を製造する際には、まず、図4(a)に示すように、第2の金型42の上面に表面シート311と発泡シート312とを重ねて載置することにより、可撓性シート31を金型40に装填する。このとき、表面シート311を第2の金型42の上面に当接するように下側に配置し、発泡シート312を表面シート311の上方に配置する。
その後、図4(b)に示すように、第1の金型41と第2の金型42とを接近させて、第1の金型41の下面を発泡シート312の上面に当接させる。この状態で、加熱溶融された樹脂材料を第1の金型41の各凹部411内に側方から注入して冷却することによって、蓋材30が射出成形(いわゆるインサート成形)される。これにより、多数の蓋材30と可撓性シート31(発泡シート312)とが互いに溶着されて、図3に示したような構成を有するスライド蓋3が一体成形品として形成される。
この構成によれば、多数の蓋材30の表面を覆うように可撓性シート31を貼り付けることにより、多数の蓋材30を連結してスライド蓋3を形成することができるので、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、スライド蓋3の製造作業が容易である。
特に、1枚の可撓性シート31を多数の蓋材30の表面に貼り付けるだけで、多数の蓋材30を連結してスライド蓋3を形成することができるので、スライド蓋3の製造作業がより容易である。
また、金型40に装填された可撓性シート31に対して、金型40に加熱溶融された樹脂材料を注入して多数の蓋材30を射出成形することにより、多数の蓋材30と可撓性シート31とを互いに溶着させて容易に一体成形することができるので、スライド蓋3の製造作業がさらに容易である。
さらに、多数の蓋材30間の隙間が可撓性シート31で覆われるので、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、洗濯時(洗い時、すすぎ時および脱水時など)に機内で生じる音がスライド蓋3を通って外部に漏れにくい。
蓋材30のスライド方向(前後方向)に沿った長さを小さくして、より多くの蓋材30でスライド蓋3を構成すれば、スライド蓋3の折曲部分が増加してスライド蓋3をよりスムーズに開閉できるが、この場合、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成では、スライド蓋の製造作業がさらに煩雑になってしまう。第1の構成例に係るスライド蓋3のように、多数の蓋材30の表面を覆うように可撓性シート31を貼り付けることにより、多数の蓋材30を連結してスライド蓋3を形成するような構成であれば、より多くの蓋材30でスライド蓋3を構成する場合であっても製造作業が容易である。
表面シート311に対して多数の蓋材30を直接結合させた場合には、表面シート311における多数の蓋材30間の位置に凹みが生じたり、表面シート311における多数の蓋材30との結合部にしわが生じたりする場合がある。
第1の構成例に係るスライド蓋3では、表面シート311と蓋材30との間に弾力性のある発泡シート312が介在するので、表面シート311における多数の蓋材30間の位置に凹みが生じたり、表面シート311における多数の蓋材30との結合部にしわが生じたりするのを防止できる。これにより、スライド蓋3の外観をよくすることができる。
図5は、スライド蓋3の第2の構成例を示す断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。
この構成例に係るスライド蓋3は、樹脂材料により左右方向に長手に形成された複数本の棒状の蓋材32と、これらの蓋材32の表面(上面)を覆うように貼り付けられ、隣接する蓋材32を互いに所定間隔(たとえば、2mm程度)を空けて連結する可撓性シート33とを含む。これにより、可撓性シート33は、蓋材32間で折曲可能となっている。したがって、スライド蓋3を開閉する際には、湾曲した開口4の縁に沿ってスライド蓋3が湾曲し、開口4の縁に沿ってスライド蓋3が良好にスライドするので、スライド蓋3の開閉をよりスムーズに行うことができる。
各蓋材32は、左右方向の長さが400mm程度であって、スライド方向の長さが15mm程度の単位部材である。各蓋材32のスライド方向の長さは、20mm未満であることが好ましい。この場合、スライド蓋3が各蓋材32間で折り曲がったときに、スライド蓋3が全体として50mm未満の曲率半径(湾曲する開口4の縁の曲率半径よりも小さい曲率半径)で湾曲可能となるので、湾曲する開口4の縁に沿ってスライド蓋3をよりスムーズに開閉することができる。スライド蓋3が全体として50mm未満の曲率半径で湾曲可能であれば、この実施形態のように、スライド蓋3をハウジング2の角部に沿って湾曲するようにスライドさせてハウジング2内に収容できるような構成を採用した場合でも、スライド蓋3を比較的スムーズに開閉することができる。
各蓋材32は、左右方向に長手の略長方形状に形成され、その上面が可撓性シート33に結合される主板321と、主板321の前端辺および後端辺に沿ってそれぞれ下方に突出する2枚の側板322と、主板321の前後方向中央部から下方に突出し、前後2枚の側板322間を左右方向に延びる内板323とを含む。このような構成により、軽量で、かつ、長手方向に対して直交する方向に曲がるのを抑制できる高強度な蓋材32を形成することができる。
可撓性シート33は、継ぎ目のない1枚のシートであって、常温でゴム状の弾力性を有する高分子物質からなるエラストマーにより1.0mm程度の厚さに形成された一層のシートである。可撓性シート33を形成するエラストマーの硬度は、35〜65度程度であることが好ましい。
図6は、第2の構成例に係るスライド蓋3の製造方法を説明するための図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。
図6に示すように、第2の構成例に係るスライド蓋3を製造する際には、第1の構成に係るスライド蓋3を製造する場合と同様に、互いに対向して配置される第1の金型41および第2の金型42を含む金型40が用いられる。第1の金型41における第2の金型42に対向する側の面(上面)には、蓋材32の外形(図5における主板321の上面よりも下側の外形)に対応する形状の複数の凹部411が、前後方向に互いに所定間隔(たとえば、2mm程度)を空けて形成されている。一方、第2の金型42における第1の金型41に対向する側の面(下面)は平坦面となっている。
スライド蓋3を製造する際には、まず、図6(a)に示すように、第2の金型42の下面を第1の金型41の上面に当接させる。この状態で、加熱溶融された樹脂材料を第1の金型41の各凹部411内に側方から注入して冷却することによって、蓋材32が射出成形される。
その後、図6(b)に示すように、第1の金型41と第2の金型42とを所定間隔D(たとえば、1.0mm程度)だけ離間させる。この状態で、加熱溶融されたエラストマーを第1の金型41と第2の金型42との間の空間Sに側方から注入して冷却することによって、可撓性シート33が射出成形される。これにより、多数の蓋材32と可撓性シート33とが互いに溶着されて、図5に示したような構成を有するスライド蓋3が一体成形品として形成される。
図5に示すスライド蓋3では、可撓性シート33における多数の蓋材32間の位置に凹み34が生じているが、第1の金型41の各凹部411内に注入する樹脂材料の量を適当に調整すれば、凹み34が生じないようにすることもできる。
この構成によれば、多数の蓋材32の表面を覆うように可撓性シート33を貼り付けることにより、多数の蓋材32を連結してスライド蓋3を形成することができるので、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、スライド蓋3の製造作業が容易である。
特に、1枚の可撓性シート33を多数の蓋材32の表面に貼り付けるだけで、多数の蓋材32を連結してスライド蓋3を形成することができるので、スライド蓋3の製造作業がより容易である。
また、金型40に加熱溶融された樹脂材料を注入して射出成形された多数の蓋材32に対して、金型40に加熱溶融されたエラストマーを注入して可撓性シート33を射出成形することにより、多数の蓋材32と可撓性シート33とを互いに溶着させて容易に一体成形することができるので、スライド蓋3の製造作業がさらに容易である。
さらに、多数の蓋材32間の隙間が可撓性シート33で覆われるので、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成と比較して、洗濯時(洗い時、すすぎ時および脱水時など)に機内で生じる音がスライド蓋3を通って外部に漏れにくい。
蓋材32のスライド方向(前後方向)に沿った長さを小さくして、より多くの蓋材32でスライド蓋3を構成すれば、スライド蓋3の折曲部分が増加してスライド蓋3をよりスムーズに開閉できるが、この場合、多数の蓋材を互いに嵌め合わせるような構成では、スライド蓋の製造作業がさらに煩雑になってしまう。第2の構成例に係るスライド蓋3のように、多数の蓋材32の表面を覆うように可撓性シート33を貼り付けることにより、多数の蓋材32を連結してスライド蓋3を形成するような構成であれば、より多くの蓋材32でスライド蓋3を構成する場合であっても製造作業が容易である。
また、可撓性シート33を弾力性のあるエラストマーにより形成するので、多数の蓋材32間の折曲をより良好に行うことができ、よりスムーズにスライド蓋3を開閉できるとともに、可撓性シート33に傷がつきにくい。
図7は、スライド蓋3の取付態様について説明するための断面図であって、スライド蓋3を蓋材30,32の側板302,322と内板303,323との間で左右方向に沿って鉛直方向に切断したときの断面を前方から見た図を示している。なお、スライド蓋3の取付態様は左右両側で同様の構成を有しているので、図7では、左側の取付態様についてのみ説明し、右側の取付態様についての説明は省略する。
図7を参照して、ハウジング2の上面2Aにおける開口4の側縁部には、スライド蓋3の端部を開口4に沿って前後方向にスライドさせるためのガイド部材230が取り付けられている。ガイド部材230は、前後方向に長手の部材であって、その開口4と反対側の側縁には、下方に突出する嵌入部231が形成されている。ハウジング2の上面2Aには、ガイド部材230の嵌入部231に対応する形状の嵌入凹部215が前後方向に延びるように形成されており、この嵌入凹部215に嵌入部231が嵌め込まれることにより、ハウジング2の上面2Aに沿って、ガイド部材230が前後方向に延びるように取り付けられている。
ガイド部材230の開口4側の側縁には、下方に突出するリブ232が形成されている。ハウジング2の上面2Aには、上記嵌入凹部215の開口4側に隣接して一段低く形成された段部216が配置されていて、この段部216の開口4側の側縁には、上方に突出するリブ217が形成されている。ハウジング2の段部216と、ガイド部材230と、それぞれの開口4側の側縁に形成されたリブ217,232とにより囲まれた空間は、スライド蓋3の側縁部を収容してガイドするためのガイド用凹部213Aを形成している。
スライド蓋3の複数の蓋材30,32のうち所定の蓋材の端部には、スライド蓋3のスライド時にガイド用凹部213Aの内面に摺接させるための摺接部材383が、側板302,322と内板303,323との間の空間に挿入されるようにして取り付けられている。摺接部材383の挿入方向反対側の端部には、上方に突出する上突出部383Bと、下方に突出する下突出部383Cとが備えている。上突出部383Bの先端は、スライド蓋3の上面(可撓性シート31,33の上面)よりも上方まで突出しており、下突出部383Cの先端は、スライド蓋3の下面(蓋材30,32の下面)よりも下方まで突出している。
スライド蓋3の側縁部がガイド用凹部213Aに受けられた状態では、摺接部材383の上突出部383Bと下突出部383Cとがガイド用凹部213A内に収容され、スライド蓋3をガイド用凹部213Aから左右方向に抜脱しようとしても、下突出部383Cがハウジング2のリブ217に引っ掛かり、上突出部383Bがガイド部材230のリブ232に引っ掛かる。この状態では、下突出部383Cの先端面が段部216で受けられていて、スライド蓋3はハウジング2やガイド部材30には当接していない。したがって、スライド蓋3を前後方向にスライドさせると、摺接部材383の下突出部383Cの先端面が段部216上を摺接することとなる。
摺接部材383の上突出部383Bの先端面とガイド部材230の下面との間には、スライド蓋3の上面(可撓性シート31,33の上面)とガイド部材230のリブ232の下面との間の間隔よりも短い間隔が空けられている。したがって、スライド蓋3が上方に浮いた場合、上突出部383Bの先端面がガイド部材230の下面に当接することはあるが、スライド蓋3の上面がリブ232の下面に当接することはない。したがって、スライド蓋3の上面がリブ232の下面に摺接して傷つくのを防止できる。
特に、図5で説明したような、可撓性シート33がエラストマーにより形成されたスライド蓋3の場合、可撓性シート33の上面がガイド部材230のリブ232の下面に摺接するとスライド蓋3が滑りにくくなってしまうので、上記のような構成とすることにより、スライド蓋3を良好にスライドさせることができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、蓋材30,32と可撓性シート31,33とは、射出成形によって溶着されるような構成に限らず、たとえば、接着剤等を用いて貼り付けられるような構成であってもよい。
可撓性シート31,33は継ぎ目のない1枚のシートにより構成されるものに限らず、たとえば、隣接する各蓋材30,32を別々の可撓性シートで連結したような構成であってもよい。
蓋材30,32は、上板301,321、側板302,322および内板303,323からなるものに限らず、たとえば、上板301,321および側板302,322のみからなるものであってもよいし、四角柱の形状を有するものであってもよい。
スライド蓋3は、上記実施形態のような1枚ものに限らず、複数枚(たとえば、前後に並ぶ2枚)のスライド蓋を含むような構成であってもよい。2枚のスライド蓋で開口4を覆うような構成を採用した場合、これらの2枚のスライド蓋のうち一方の開閉に連動させて他方も開閉させるための連動機構が備えられていてもよい。
スライド蓋3は、前後方向にスライドされるような構成に限らず、たとえば左右方向にスライドされるような構成であってもよい。
ドラム12は、その軸線が左右方向に延びるように配置された構成に限らず、たとえば前後方向に延びるような構成であってもよい。この場合、ドラムの軸線は、略水平方向に延びるような構成に限らず、たとえば水平方向に対して所定角度範囲内(たとえば、30°程度まで)で傾いていてもよい。
また、上記実施形態では、ドラム式洗濯機1を例にとって説明したが、この発明は、いわゆるパルセータ式洗濯機などの他の洗濯機にも適用可能である。
この発明の一実施形態に係るドラム式洗濯機の外観構成を示す斜視図である。 ドラム式洗濯機を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。 スライド蓋の第1の構成例を示す断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。 第1の構成例に係るスライド蓋の製造方法を説明するための図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。 スライド蓋の第2の構成例を示す断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。 第2の構成例に係るスライド蓋の製造方法を説明するための図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面の一部を示している。 スライド蓋の取付態様について説明するための断面図である。 スライド蓋の構成例を示す一部側面図である。
符号の説明
1 ドラム式洗濯機
2 ハウジング
3 スライド蓋
4 開口
30 蓋材
301 主板
302 側板
303 内板
31 可撓性シート
311 表面シート
312 発泡シート
32 蓋材
321 主板
322 側板
323 内板
33 可撓性シート
40 金型

Claims (11)

  1. 洗濯機のハウジングに形成された洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋であって、
    それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材と、
    上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シートと
    を含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋。
  2. 上記可撓性シートは、少なくとも、上記単位部材の表面に当接する発泡シート層と、この発泡シート層を覆う表面シート層とを含む複合層構造を有することを特徴とする請求項1記載の洗濯機用スライド蓋。
  3. 上記洗濯機用スライド蓋は、金型に上記可撓性シートを装填するとともに、上記金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形することにより、上記多数の単位部材と上記可撓性シートとが互いに溶着されて一体成形されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の洗濯機用スライド蓋。
  4. 上記可撓性シートは、エラストマーで形成された一層のシートであることを特徴とする請求項1記載の洗濯機用スライド蓋。
  5. 上記洗濯機用スライド蓋は、金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形するとともに、上記金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して上記可撓性シートを射出成形することにより、上記多数の単位部材と上記可撓性シートとが互いに溶着されて一体成形されたものであることを特徴とする請求項4記載の洗濯機用スライド蓋。
  6. 上記可撓性シートは、上記配列された多数の単位部材の表面全体を覆う継ぎ目のない1枚のシートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯機用スライド蓋。
  7. 上記単位部材は、その一方面が上記可撓性シートに貼り付けられた主板と、この主板の他方面の長手方向に延びる平行な2つの端辺からほぼ直角に張り出した2つの側板とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の洗濯機用スライド蓋。
  8. 上記単位部材は、上記主板の他方面からほぼ直角に張り出し、上記2つの側板間を長手方向に延びる内板をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の洗濯機用スライド蓋。
  9. 洗濯物入出用開口が形成されたハウジングと、
    それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シートとを備え、上記洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋と、
    上記洗濯物入出用開口の縁に設けられ、上記洗濯機用スライド蓋の端部をスライド可能に保持する保持部と
    を含むことを特徴とする洗濯機。
  10. 洗濯機のハウジングに形成された洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋であって、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シートとを含む洗濯機用スライド蓋の製造方法において、
    金型に上記可撓性シートを装填する工程と、
    上記金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形する工程と
    を含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋の製造方法。
  11. 洗濯機のハウジングに形成された洗濯物入出用開口を覆うための洗濯機用スライド蓋であって、それぞれスライドすべき方向と直交方向に長手であり、上記スライドすべき方向に配列された多数の単位部材と、上記配列された多数の単位部材の隣接する各単位部材間が折れ曲がるように単位部材を連結するために、上記配列された多数の単位部材の表面を覆うように貼り付けられた可撓性シートとを含む洗濯機用スライド蓋の製造方法において、
    金型に加熱溶融された樹脂材料を注入して上記多数の単位部材を射出成形する工程と、
    上記金型に加熱溶融されたエラストマーを注入して上記可撓性シートを射出成形する工程と
    を含むことを特徴とする洗濯機用スライド蓋の製造方法。
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