JP2005203267A - 接点板及びこれを用いたスイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドーム部の所望のクリック感触が得られる押圧範囲を、広く形成することが可能な接点板、及びこれを用いたスイッチを提供する。
【解決手段】 所定角度で立ち上がるスカート部1aと、スカート部1aとの接続部を介して連続する反転可能なドーム部1bとを備え、スカート部1aとドーム部1bとの接続部に、段階的に内方へ屈曲する第1及び第2のヒンジ部1c、1dを形成し、ドーム部1b周縁部の押圧時には、第1及び第2のヒンジ部1c、1dに発生する弾発力によりドーム部1bの中心を所定位置まで反転させるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、押釦スイッチの可動接点として使用される接点板に係り、特にドーム状にプレス成形された円盤状の接点板及びこれを用いたスイッチの構造に関する。
従来の押釦スイッチの可動接点の構造としては、外周部から所定角度で立ち上がるスカート部と、このスカート部に連続するドーム状の膨出部を有するドーム部とを備え、このドーム部が押圧されることによりドーム部が反転して対向して配設された固定接点と接触する可動接点が知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の押釦スイッチの可動接点の構造を図に基づいて説明する。
図13は従来の押釦スイッチの断面図、図14(a)及び(b)は従来の押釦スイッチに使用される可動接点の斜視図及び断面図、図15(a)及び(b)は可動接点の動作説明図である。
図13において、51は内底面に外側固定接点53A,53Bおよび中央固定接点55がインサート成形によって植設された絶縁樹脂製の箱形ケースで、外側固定接点53A,53B上には弾性金属薄板製のドーム状可動接点60が載せられて、ドーム状可動接点60を介して外側固定接点53A,53Bと中央固定接点55が接離するスイッチ接点を構成し、その上部には、ドーム状可動接点60の上面に押圧部57Aが当接するように操作体57が上下動可能に載せられると共に、操作体57の上面のボタン部57Bが箱形ケース51の開口部を覆うカバー58の中央孔58Aから上部に突出して操作部となっている。
図14に示すように、ドーム状可動接点60の形状は、外周部60Aが円錐台状で、その内側の中央部60Bが僅かに上方に膨らんだ略球面状で、両者の境目は滑らかな曲線で結ばれた形状になるように弾性金属薄板を絞り加工した構成のものになっている。
すなわち、従来の押釦スイッチの可動接点は、外周部60Aが、外周部から所定角度で立ち上がるスカート部を構成し、上方に膨らんだ略球面状の中央部60Bが、このスカート部に連続するドーム状の膨出部を有するドーム部を構成している。
そして、この略球面状の中央部60B(ドーム部)が、操作体57の押圧部57Aで押圧されることにより、中央部60Bが下方へ反転して、対向して配設された中央固定接点55と接触することにより、ドーム状可動接点60を介して外側固定接点53A,53Bと中央固定接点55が接触してスイッチ接点がオンするものとなっている。
特開平11−67002号公報
しかしながら、上述した従来の押釦スイッチの可動接点の構造においては、ドーム部60Bを押圧して反転させることでクリック感触を発生させるが、図15(a)、(b)に示すように、押圧子70の押圧位置がドーム部60Bの中心部から周縁側にずれて押圧された場合、ドーム部60Bの中心部が反転しきらずに押圧が完了してしまうため、所望のクリック感触を得ることができないという問題があった。
このため、ドーム部60Bの中心部(頂部)から所定の範囲内(スイートスポット:クリック感触が良好となる範囲)を押圧するように実装される電子機器側の操作用の押釦との位置決めを高精度に行なう必要があり、作業が煩雑となり、組立性を阻害する要因となっていた。
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、ドーム部の所望のクリック感触が得られる押圧範囲を、広く形成することが可能な接点板、及びこれを用いたスイッチを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では第1の解決手段として、所定角度で立ち上がるスカート部と、このスカート部との接続部を介して連続する反転可能なドーム部とを備え、前記スカート部と前記ドーム部との接続部に、段階的に内方へ屈曲する第1及び第2のヒンジ部を形成し、前記ドーム部周縁部の押圧時には、前記第1及び第2のヒンジ部に発生する弾発力により前記ドーム部の中心を所定位置まで反転させるようにした構成とした。
また、第2の解決手段として、前記スカート部と前記ドーム部との接続部に形成した前記第1及び第2のヒンジ部を、各々180度未満の屈曲角度で形成した構成とした。
また、第3の解決手段として、前記スカート部に前記第1のヒンジ部を接続し、前記ドーム部に前記第2のヒンジ部を接続し、前記ドーム部の反復反転時には、前記第2のヒンジ部の接続位置が前記第1のヒンジ部の接続位置よりも高くなるように形成した構成とした。
また、第4の解決手段として、第1乃至第3の解決手段の何れかからなる接点板の外面を、裏面に粘着層を有する絶縁シートの粘着層に貼着すると共に、前記絶縁シートの裏面を粘着取り付け部とした構成とした。
また、第5の解決手段として、第4の解決手段からなる接点板を、固定接点が配設された回路基板に、前記固定接点と対向するように前記絶縁シートの粘着層によって貼着した構成とした。
また、第6の解決手段として、第1乃至第3の解決手段の何れかからなる接点板と、収納部を有し、この収納部の内底面に固定接点が配設されたハウジングと、前記収納部に昇降可能に嵌入された押圧部材とを備え、前記接点板は、前記押圧部材により押圧可能なように前記固定接点と対向して配設されている構成とした。
上述したように、本発明の接点板は、所定角度で立ち上がるスカート部と、スカート部との接続部を介して連続する反転可能なドーム部とを備え、スカート部とドーム部との接続部に、段階的に内方へ屈曲する第1及び第2のヒンジ部を形成し、ドーム部周縁部の押圧時には、第1及び第2のヒンジ部に発生する弾発力によりドーム部の中心を所定位置まで反転させるようにしたことから、ドーム部とスカート部との間を接続する第1及び第2のヒンジ部によって、押圧力をドーム部の中心へ効率良く伝達でき、ドーム部の中心を所定位置まで反転させることができるので、所望のクリック感触を得ることが可能な押圧範囲を、各々のヒンジ部を設けたドーム部の周縁部まで広げることが可能となる。
また、スカート部とドーム部との接続部に形成した第1及び第2のヒンジ部を、各々180度未満の屈曲角度で形成したことから、各々のヒンジ部によるアーチ効果が強く働くので、第1及び第2のヒンジ部に発生する弾発力を効率良くドーム部へ伝達することができる。
また、スカート部に第1のヒンジ部を接続し、ドーム部に第2のヒンジ部を接続し、ドーム部の反復反転時には、第2のヒンジ部の接続位置が第1のヒンジ部の接続位置よりも高くなるように形成したことから、ドーム部周縁部の押圧時には、第2のヒンジ部によるアーチ効果が強く働くので、押圧力をドーム部の中心へ効率良く伝達でき、ドーム部を反転させることができる。
また、第1乃至第3の解決手段の何れかからなる接点板の外面を、裏面に粘着層を有する絶縁シートの粘着層に貼着すると共に、絶縁シートの裏面を粘着取り付け部としたことから、接点板のスイッチへの組み込みを容易に行なうことができる。
また、第4の解決手段からなる接点板を、固定接点が配設された回路基板に、固定接点と対向するように絶縁シートの粘着層によって貼着したことから、スイッチの押釦の操作時に、所望のクリック感触が得られる押圧範囲を広く設けることが可能なシートタイプのスイッチを提供できる。
また、第1乃至第3の解決手段の何れかからなる接点板と、収納部を有し、収納部の内底面に固定接点が配設されたハウジングと、収納部に昇降可能に嵌入された押圧部材とを備え、接点板は、押圧部材により押圧可能なように固定接点と対向して配設されていることから、スイッチの押釦の操作時に、所望のクリック感触が得られる押圧範囲を広く設けることが可能な押釦タイプのスイッチを提供できる。
以下、本発明の接点板及びこれを用いたスイッチの実施形態を図1乃至図8に示す。図1は本発明の接点板の断面図、図2は本発明の接点板を使用したシートタイプのスイッチを示す分解斜視図、図3は本発明の接点板を使用したシートタイプのスイッチを示す要部断面図、図4は本発明の接点板を使用した押釦タイプのスイッチを示す断面図、図5は本発明の接点板のドーム部周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図、図6は接点板の作動力と押し込み量との関係を示す説明図、図7は本発明の接点板のさらに異なるドーム部周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図、図8は接点板の作動力と押し込み量との関係を示す説明図である。
図1において、接点板1は、薄板の金属板で円盤状に形成されている。この接点板1は、外周部から、中心に向かって所定角度で立ち上がるスカート部1aと、このスカート部1aと連続する反復反転可能なドーム部1bとから形成されており、このスカート部1aとドーム部1bとは、段階的に内方へ屈曲する第1のヒンジ部1cと、第2のヒンジ部1dを介して多段状に接続されている。
この場合、例えば、前記スカート部1aの立ち上がり角度は約30度で形成されており、また、このスカート部1aに接続する第1のヒンジ部1cは、約157.5度で内方に屈曲して形成され、さらに、前記ドーム部1bに接続する第2のヒンジ部1dは、約174.5度で内方に屈曲して形成されている。このように、第1及び第2のヒンジ部1c、1dは、各々180度未満の屈曲角度で形成されており、前記スカート部1aとドーム部1bとは、第1及び第2のヒンジ部1c、1dにより段階的に内方へ屈曲されて連結されて形成されている。
このように、前記スカート部1aとドーム部1bとの接続部に形成した第1及び第2のヒンジ部1c、1dを、各々180度未満の屈曲角度で形成したことから、各々のヒンジ部によるアーチ効果が強く働くので、第1及び第2のヒンジ部1c、1dに発生する弾発力を効率良く前記ドーム部1bへ伝達することができるものとなっている。
また、前記スカート部1aには第1のヒンジ部1cを接続して、前記ドーム部1bには第2のヒンジ部1dを接続してあり、前記ドーム部1bが反復反転完了時でも、第2のヒンジ部1dの接続位置が第1のヒンジ部1cの接続位置よりも高くなるように形成されている。このため、図7のように押圧される場合でも、押圧子11が第2のヒンジ部1cに突き当たる前にドーム部1bを反復反転させることができる。
図2及び図3は、前記接点板1を使用したシートタイプのスイッチの構造を示している。
図において、回路基板2はフェノール樹脂などの積層板で形成されており、この回路基板2の表面には導電性の銅箔などからなる複数の中央固定接点3aと周辺固定接点3bが配設されている。
絶縁シート4は、フィルム状の絶縁材から形成されており、下面側には一面に粘着層が形成され、この粘着層に前記接点板1のドーム部1bの上面側が貼着されて絶縁シート4に複数の接点板1が一体化されている。
そして、この接点板1が貼着された絶縁シート4を、接点板1が前記中央固定接点3a及び周辺固定接点3bに対向するように、前記回路基板2上に貼着することでシートタイプのスイッチが形成されるものとなる。
この時、前記接点板1は、ドーム部1bの頂部の内面側の接点部1eが前記中央固定接点3aと離間した状態で対峙され、スカート部1aの外周端部1fが前記周辺固定接点3bと常時接触された状態となっている。
操作板5は、板状の絶縁材から形成されており、薄板状の基板部5aと、この基板部5aの縦横方向に複数配列された操作キー5bを有している。また、操作キー5bの下面側には押圧部5cが突出して設けられている。操作板5は、前記絶縁シート4の上面側に配置されて、押圧部5cが前記接点板1のドーム部1bの頂部の上面側に位置して配置されている。
このように、前記接点板1の外面を、裏面に粘着層を有する前記絶縁シート4の粘着層に貼着すると共に、前記絶縁シート4の裏面を前記回路基板2上に粘着可能な取り付け部としているので、前記接点板1を前記回路基板2上に貼着することでシートタイプのスイッチが形成できるため、スイッチへの組み込みを容易に行なうことができる。
また、前記接点板1を、中央固定接点3a及び周辺固定接点3bが配設された前記回路基板2に、各固定接点3a、3bと対向するように前記絶縁シート4の粘着層によって貼着するようにしたので、スイッチの押釦の操作時に、所望のクリック感触が得られる押圧範囲を広く設けることが可能なシートタイプのスイッチを提供できるものとなっている。
尚、上記実施例では、フィルム状の絶縁シート4に、複数の接点板1を貼着してシート状に一体化したものを回路基板2上に貼着する構成としたが、下面側に粘着層が形成された個別の絶縁シート(図示せず)に、1個の接点板1をそれぞれ貼着したものを複数個形成して、回路基板2上に個々に貼着するようにしても良い。
図4は、前記接点板1を使用した絶縁樹脂製ハウジングをベースとした押釦タイプのスイッチの構造を示している。
図において、ハウジング6は、合成樹脂などの絶縁材で上面開口状の箱形に形成されている。このハウジング6の開口内に形成された収納部6aの内定面には、導電性の金属板からなる中央固定接点7a及び周辺固定接点7bがそれぞれ配設されている。
前記中央固定接点7a及び周辺固定接点7b上には、前記接点板1が対向されて配設されており、この場合、前記ドーム部1bが前記中央固定接点7aと離間した状態で対峙され、前記スカート部1aの外周端部1fが、前記周辺固定接点7bと常時接触された状態となっている。
押圧部材であるステム8は、同じく合成樹脂などの絶縁材で形成されており、前記ハウジング6の開口から突出する押圧操作部8aと、鍔部8b、及び前記接点板1のドーム部1bを押圧する作動突部8cが設けられている。
カバー9は、平板状の金属板などで形成され、前記ハウジング6の開口を覆い、カバー9の内面に前記ステム8の鍔部8bが当接することで前記ステム8の飛び出しを防止している。
前記ハウジング6の開口内に前記接点板1及び前記ステム8を挿入して、前記ハウジング6の開口を前記カバー9で覆い、かしめなどの方法で固着することで絶縁樹脂製ハウジングをベースとした押釦タイプのスイッチが形成されるものとなっている。
このように、前記接点板1を、収納部6aの内底面に中央固定接点7a及び周辺固定接点7bが配設された前記ハウジング6に収納し、前記収納部6aに昇降可能に嵌入された前記ステム8により押圧可能なように各固定接点7a、7bと対向して配設するようにしたので、スイッチの押釦の操作時に、所望のクリック感触が得られる押圧範囲を広く設けることが可能な押釦タイプのスイッチを提供できるものとなっている。
図5は、本発明の接点板1のドーム部1b周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図で、図6は、接点板1の作動力と押し込み量との関係を示す説明図である。
図5(a)は接点板1の押圧前の状態を示しており、図5(b)は押圧子10(前記操作体5の操作キー5bの下面側に設けられた押圧部5c、又は前記ステム8の作動突部8cに相当)による接点板1のドーム部1b周縁部の押圧途上でドーム部1bが反転する直前の状態を示しており、図5(c)はさらに押圧されて接点板1のドーム部1bが反転した状態を示している。
図5(b)では、押圧子10は接点板1のスカート部1aとドーム部1bを接続している第2のヒンジ部1d上を押圧しており、この押圧に伴って第2のヒンジ部1dの有するアーチ効果により押圧力がドーム部1bの中央部へも効率良く伝わるものとなっている。そして、接点板1がさらに押圧されると、図5(c)に示すように、第2のヒンジ部1dの下降に伴って押圧力がドーム部1bの中央部へ伝わり、ドーム部1bの中央部が下方に反転するものとなる。
図6に、接点板1が反転する際の、作動力F(縦軸)と押し込み量L(横軸)との関係を曲線で示している。
この場合、図5(a)に示す接点板1の押圧前の状態では、作動力Faと押し込み量Laは共にゼロであり、図5(b)に示す状態では、作動力Fbは押圧時に接点板1のドーム部1bが反転するまでに加わる作動力の最大値を示しており、この点が押し込み量Lbで示される反転ポイントとなっている。
そして、この反転ポイントを過ぎると、ドーム部1b自らの反転力によって接点板1が下方へ反転し、この反転によって作動力が減少して作動力Fcで押し込み量Lc位置に到達する。この状態が、接点板1の反転動作完了状態、すなわち接点板1が反転して作動力Fが減少して最小となった値を示しており、スイッチのオン状態(接点板1と前記中央固定接点3a又は7aとが接触した状態)となっている。
図7は、本発明の接点板1のさらに異なるドーム部1b周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図で、図8は、接点板1の作動力と押し込み量との関係を示す説明図である。
ここで、図7(a)は接点板1の押圧前の状態、図7(b)は押圧子11(前記操作体5の操作キー5bの下面側に設けられた押圧部5c、又は前記ステム8の作動突部8cに相当)による接点板1のドーム部1b周縁部の押圧途上でドーム部1bが反転する直前の状態、図7(c)はさらに押圧されて接点板1のドーム部1bが反転した状態を示している。
図7(b)では、押圧子11は接点板1のスカート部1aとドーム部1bを接続している第1のヒンジ部1cと第2のヒンジ部1dとの略中間位置を押圧している。この場合においても、この押圧に伴って第2のヒンジ部1dの有するアーチ効果により押圧力がドーム部1bの中央部へも効率良く伝わるものとなっている。そして、接点板1がさらに押圧されると、図7(c)に示すように、第2のヒンジ部1dの下降に伴って押圧力がドーム部1bの中央部へ伝わり、ドーム部1bの中央部が下方に反転するものとなる。
この場合、第2のヒンジ部1dは、第1のヒンジ部1cに比べてドーム部1bに近い位置に形成されており、第1のヒンジ部1cよりも上方の高い位置に形成されていることから、押圧子11が第1のヒンジ部1cに突き当たる前に、第2のヒンジ部1dのアーチ効果によってドーム部1bを反転させることが可能となっている。
図8に、接点板1が反転する際の、作動力F(縦軸)と押し込み量L(横軸)との関係を曲線で示している。
この場合にも、図7(b)に示す状態では、作動力Fbは押圧時に接点板1のドーム部1bが反転するまでに加わる作動力の最大値を示しており、この点が押し込み量Lbで示される反転ポイントとなっている。
そして、この反転ポイントを過ぎると、ドーム部1b自らの反転力によって接点板1が下方へ反転し、この反転によって作動力が減少して作動力Fcで押し込み量Lc位置に到達する。この状態が、接点板1の反転動作完了状態、すなわち接点板1が反転して作動力Fが減少して最小となった値を示しており、スイッチのオン状態(接点板1と前記中央固定接点3a又は7aとが接触した状態)となっている。
図9は、本発明の接点板1に対する比較例としての接点板12の構成を示している。図において、接点板12は、第2のヒンジ部12dの構成が一部相違しており、第2のヒンジ部12dは第1のヒンジ部12cに対して外方に屈曲されて形成され、この屈曲角度が、例えば約181度となるように形成されている。
すなわち、本発明の接点板1は、第1及び第2のヒンジ部1c、1dが、各々180度未満の屈曲角度で形成されており、前記スカート部1aとドーム部1bとは、第1及び第2のヒンジ部1c、1dにより段階的に内方へ屈曲されて連結されて形成されているのに対して、比較例の接点板12は、第1のヒンジ部12cは、例えば約156度で、180度未満の屈曲角度で内方へ屈曲されて形成されているが、第2のヒンジ部12dは、例えば約181度で外方へ屈曲されて形成されている。
このように、本発明の接点板1は、ドーム部1bの周縁部が押圧された時には、内方へ屈曲された第2のヒンジ部1dの有するアーチ効果によって、押圧力をドーム部1bの中心部へ効率良く伝達することができるが、比較例の接点板12は、第2のヒンジ部12dが外方へ屈曲されているため、アーチ効果が発揮できず、押圧力をドーム部12bの中心部へ効率良く伝達することができず、ドーム部12bを効率良く反転させることが困難となっている。
図10乃至図12は、接点板のクリック率(%)を示す説明図で、図10は本発明の接点板1のクリック率(%)、図11は比較例の接点板12のクリック率(%)、図12は従来の接点板(図14に示すドーム状可動接点)60のクリック率(%)をそれぞれ示している。
また、クリック率(%)は図6または図8に示す作動力Fと押し込み量Lとの関係を示す曲線で表わされ、クリック率(%)=(Fb−Fc)/Fb×100で表わされる。この場合に、Fbは各接点板が反転するまでに加わる作動力の最大値を示しており、Fcは各接点板が反転して作動力が減少して最小となった値を示している。
尚、一般的に、接点板の良好なクリック率(%)としては、30%以上有するものが好ましい。
このクリック率(%)の測定方法としては、各接点板のドーム部センターを中心(0mm)として、左右−上下方向(X−Y方向)に0.2mmピッチで、7×7=49箇所の各ポイントを設定し、この各ポイントにおいて、径が1.5mmの円柱状の測定子のセンターを合わせて、垂直方向に押圧することにより測定した。この場合、各接点板の外周径は約4mm、ドーム部の周縁部径は約2.5〜3.22mmのものを使用した。
尚、この場合に使用した形状測定器は、シグマ光機株式会社製の表面形状計測システム「LMS−3D SYSTEM Ver.3.6」を使用した。
この結果、図12に示すように、従来の接点板(ドーム状可動接点)60においては、ドーム部センターから左右−上下方向0.2mm付近ではクリック率が40〜50%と良好な値を示しているが、ドーム部センターから左右−上下方向に0.2〜0.4mm離れた位置においてはクリック率が30〜40%となり、更に0.4〜0.6mm離れた位置においてはクリック率が20〜30%となり、良好なクリック率と言える30%以上を割る結果となっている。
また、図11に示すように、比較例の接点板12においては、ドーム部センターから左右−上下方向0.2mm付近ではクリック率が50〜60%と良好な値を示しているが、ドーム部センターから左右−上下方向に0.2〜0.4mm離れた位置においてはクリック率が40〜50%となり、更に0.4〜0.6mm離れた位置においてはクリック率が20〜40%となり、この場合にも良好なクリック率と言える30%以上を割る結果となっている。
このように、従来の接点板(ドーム状可動接点)60及び比較例の接点板12においては、ドーム部センターから左右−上下方向に0.4mm付近では30%以上となる良好なクリック率が得られるが、それ以上離れると、例えドーム部の内側であってもクリック率が30%を割ってしまい、良好なクリック感触が得られないものとなっている。
また、クリック率の曲線のカーブがドーム部センターから周縁部に向かうに従って急激に降下しており、ドーム部センターから左右−上下方向に離れる各ポイント間におけるクリック率の値の差が増大となっている。このため、ドーム部の周縁部を押圧した場合には、ドーム部が反転しない場合があり、所望のクリック感触を得ることができないものとなっている。
これに対して、本発明の接点板1においては、図10に示すように、ドーム部センターから左右−上下方向0.6mmの範囲においてはクリック率が30〜60%と良好な値を示しており、全てのポイントにおいて30%以上の良好なクリック率を示している。また、クリック率の曲線のカーブがドーム部センターから周縁部に向かって緩やかに推移しており、ドーム部センターから左右−上下方向に離れる各ポイント間におけるクリック率の値の差が微小となっている。
このため、本発明の接点板1は、ドーム部センター及び周縁部のどこを押圧されても良好なクリック率が得られ、ドーム部が確実に反転することから、所望のクリック感触を得ることができるものとなっている。
上記した実施例によれば、所定角度で立ち上がるスカート部1aと、このスカート部1aとの接続部を介して連続する反転可能なドーム部1bとを有する接点板1のスカート部1aとドーム部1bとの接続部に、段階的に内方へ屈曲する第1及び第2のヒンジ部1c、1dを形成して、前記ドーム部1b周縁部の押圧時には、前記第1及び第2のヒンジ部1c、1dに発生する弾発力により前記ドーム部1bの中心を所定位置まで反転させるようにしたことから、前記ドーム部1bと前記スカート部1aとの間を接続する前記第1及び第2のヒンジ部1c、1dによって、押圧力を前記ドーム部1bの中心へ効率良く伝達でき、前記ドーム部1bの中心を所定位置まで反転させることができるので、所望のクリック感触を得ることが可能な押圧範囲を、前記第1及び第2のヒンジ部1c、1dを設けた前記ドーム部1bの周縁部まで広げることが可能となっている。
本発明の一実施例である接点板を示す断面図である。 本発明の接点板を使用したシートタイプのスイッチを示す分解斜視図である。 本発明の接点板を使用したシートタイプのスイッチを示す要部断面図である。 本発明の接点板を使用した押釦タイプのスイッチを示す断面図である。 本発明の接点板のドーム部周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図である。 本発明の接点板の作動力と押し込み量との関係を示す説明図である。 本発明の接点板のさらに異なるドーム部周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図である。 本発明の接点板の作動力と押し込み量との関係を示す説明図である。 本発明の接点板に対する比較例としての接点板の構成を示す断面図である。 本発明の接点板のクリック率(%)を示す説明図である。 本発明の比較例の接点板のクリック率(%)を示す説明図である。 従来の可動接点のクリック率(%)を示す説明図である。 従来の押釦スイッチを示す断面図である。 従来の押釦スイッチに使用される可動接点を示す斜視図及び断面図である。 従来の可動接点のドーム部周縁部の押圧操作時における動作を説明する説明図である。
符号の説明
1:接点板
1a:スカート部
1b:ドーム部
1c:第1のヒンジ部
1d:第2のヒンジ部
1e:接点部
1f:外周端部
2:回路基板
3a:中央固定接点
3b:周辺固定接点
4:絶縁シート
5:操作板
5a:基板部
5b:操作キー
5c:押圧部
6:ハウジング
6a:収納部
7a:中央固定接点
7b:周辺固定接点
8:ステム(押圧部材)
8a:押圧操作部
8b:鍔部
8c:作動突部
9:カバー
10:押圧子
11:押圧子
12:接点板
12a:スカート部
12b:ドーム部
12c:第1のヒンジ部
12d:第2のヒンジ部

Claims (6)

  1. 所定角度で立ち上がるスカート部と、このスカート部との接続部を介して連続する反転可能なドーム部とを備え、前記スカート部と前記ドーム部との接続部に、段階的に内方へ屈曲する第1及び第2のヒンジ部を形成し、前記ドーム部周縁部の押圧時には、前記第1及び第2のヒンジ部に発生する弾発力により前記ドーム部の中心を所定位置まで反転させるようにしたことを特徴とする接点板。
  2. 前記スカート部と前記ドーム部との接続部に形成した前記第1及び第2のヒンジ部を、各々180度未満の屈曲角度で形成したことを特徴とする請求項1記載の接点板。
  3. 前記スカート部に前記第1のヒンジ部を接続し、前記ドーム部に前記第2のヒンジ部を接続し、前記ドーム部の反復反転時には、前記第2のヒンジ部の接続位置が前記第1のヒンジ部の接続位置よりも高くなるように形成したことを特徴とする請求項1、又は2記載の接点板。
  4. 請求項1乃至3の何れかからなる接点板の外面を、裏面に粘着層を有する絶縁シートの粘着層に貼着すると共に、前記絶縁シートの裏面を粘着取り付け部としたことを特徴とする接点板。
  5. 請求項4からなる接点板を、固定接点が配設された回路基板に、前記固定接点と対向するように前記絶縁シートの粘着層によって貼着したことを特徴とするスイッチ。
  6. 請求項1乃至3の何れかからなる接点板と、収納部を有し、この収納部の内底面に固定接点が配設されたハウジングと、前記収納部に昇降可能に嵌入された押圧部材とを備え、前記接点板は、前記押圧部材により押圧可能なように前記固定接点と対向して配設されていることを特徴とするスイッチ。
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