JP2005202013A - 周期可変回折格子 - Google Patents
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Abstract
【課題】重力、振動、衝撃などの外乱や圧縮応力に対して強固で安定した格子周期を確保しつつ、所望の波長特性に制御可能な周期可変回折格子を提供する。
【解決手段】周期可変回折格子は、略等間隔で直線状に配列した複数のプレート1と、各プレート1を弾性的に結合するためのリンク部材2と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5と、プレート1を支持し、プレート1が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するためのばね梁3などで構成され、ばね梁3の撓み変位が大きいほど、ばね梁3のx軸方向へのばね定数が小さくなるように設定される。
【選択図】 図1
【解決手段】周期可変回折格子は、略等間隔で直線状に配列した複数のプレート1と、各プレート1を弾性的に結合するためのリンク部材2と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5と、プレート1を支持し、プレート1が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するためのばね梁3などで構成され、ばね梁3の撓み変位が大きいほど、ばね梁3のx軸方向へのばね定数が小さくなるように設定される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、格子周期を変化させることが可能な周期可変回折格子に関する。
回折格子は、周期的に配列した格子を有し、入射した電磁波(光、電波、X線など)を回折によって反射または透過させる素子である。回折光強度の角度依存性または波長依存性は、光の入射角度と格子周期により決定される。
回折格子は、分光器、波長フィルタ、半導体レーザのDBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ反射器)などに応用されている。分光器や波長フィルタでは、回折格子の面外から光が入射して、光の波長に応じて反射光または透過光の出射角が変化する現象を利用している。DBRでは、回折格子の面内に沿って光入射して、ある波長帯域の光がブラッグ反射によって反射する特性を利用している。また波長多重光通信の分野では、波長可変フィルタや波長可変レーザなどの波長特性を外部から制御可能な回折格子型素子への要求が高まっている。
回折格子の波長特性を変化させる第1の手法として、回折格子の向きを変化させて光の入射角度を変える手法が考えられ、例えば外部共振器型の波長可変レーザに用いられている。この方法は、高精度な微動を行うための機械的な回転機構が必要であり、装置の大型化を招く。
回折格子の波長特性を変化させる第2の手法として、回折格子の周期を変化させる手法が考えられる。この手法は、第1の手法に比べて機構が小型化でき、例えばMEMS(Micro-electro-mechanical system)技術を用いることによって、ミリメートル以下のサイズを有する機構が作製可能である。
T.R. Ohnstein, J.D. Zook, J.A. Cox, B.D. Speldrich and T.J. Wagener著, "Tunable IR filters using flexible metallic microstructures", Proceedings IEEE Micro Electro Mechanical Systems (MEMS'95) (1995), pp.170-175
非特許文献1には、電磁駆動式の周期可変回折格子が提案されており、複数のプレートが周期的に並んで回折格子を構成している。隣接するプレート同士はリンクにより弾性的に結合されている。左端のプレートは基板に固定されたアンカーに結合され、これにより回折格子全体が支持されている。右端のプレートは、電磁駆動機構の可動プランジャに結合されている。
動作に関して、プレートの配列方向をx軸方向として、電磁駆動機構の通電によって可動プランジャを引き込んだ場合、右端のプレートが+x方向に変位し、リンクを介して各プレートも変位することから、プレート間隔が一様に広がって格子周期が増加する。逆に、電磁駆動機構の通電によって可動プランジャを押し出した場合、右端のプレートが−x方向に変位し、リンクを介して各プレートも変位することから、プレート間隔が一様に狭くなり格子周期が減少する。
しかしながら、従来の周期可変回折格子は、左端プレートだけで支持しているため、重力、振動、衝撃などの外乱によって、回折格子の変形が生じやすく、例えば、y軸方向やz軸方向に撓みやたるみが生じたり、x軸周りの捩れが生じたり、種々の形態の変形が起こりやすい。また、写真製版技術で回折格子を作製する際にパターン分解能の限界を緩和するために、予め周期の大きいパターンを作製しておいて、使用時に必要とされる周期まで縮めて動作させる場合など、格子周期を比較的大きく縮めて使用することがある。このようなとき右端プレートを大きく左方に押し出した場合、座屈などの撓み変形が生じやすくなる。
これらの変形が生ずると、格子周期が変動したり、格子周期の一様性が損なわれたり、回折角が変化したりして、所望の波長特性が得られなくなる。また、回折格子の変形によって光散乱が増加して光損失が増えてしまい、特に、DBRのように回折格子面内に沿って光入射する場合に顕著な悪影響を与える。
さらに、機械的な観点からは、プレートと基板が接触して摩擦が生じたり磨耗による微粉が生じたりして、周期可変動作を妨げる可能性があり、特にプレート厚みが回折格子の長さに対して薄い場合、より深刻な問題になる。
本発明の目的は、重力、振動、衝撃などの外乱や圧縮応力に対して強固で安定した格子周期を確保しつつ、所望の波長特性に制御可能な周期可変回折格子を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る周期可変回折格子は、略等間隔で直線状に配列した複数の格子単位部材と、
隣接した格子単位部材同士を弾性的に結合するための弾性結合部材と、
格子単位部材のうち少なくとも1つを配列方向に沿って変位させるための駆動機構と、
格子単位部材を支持し、格子単位部材が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するための撓み支持部材とを備え、
撓み支持部材の撓み変位が大きいほど、撓み支持部材の配列方向へのばね定数が小さくなるように設定されていることを特徴とする。
隣接した格子単位部材同士を弾性的に結合するための弾性結合部材と、
格子単位部材のうち少なくとも1つを配列方向に沿って変位させるための駆動機構と、
格子単位部材を支持し、格子単位部材が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するための撓み支持部材とを備え、
撓み支持部材の撓み変位が大きいほど、撓み支持部材の配列方向へのばね定数が小さくなるように設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、格子単位部材が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するための撓み支持部材を設けることによって、重力、振動、衝撃などの外乱や圧縮応力に起因する撓みやたるみ、捩れなどの変形を防止することができる。また、撓み支持部材の撓み変位が大きいほど、撓み支持部材の配列方向へのばね定数が小さくなるように設定することによって、撓み支持部材の復元力がほぼ等しくなるため、格子単位部材の間隔をほぼ均等に維持することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の第1実施形態を示す平面図であり、図2は図1中のA−A線に沿って切断した端面図である。周期可変回折格子は、複数のプレート1と、各プレート1を結合するためのリンク部材2と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5などで構成される。なお、理解容易のため、図1の横方向(図2の横方向)をx軸とし、図1の縦方向をy軸とし、図1の紙面に垂直な方向(図2の縦方向)をz軸としている。
図1は本発明の第1実施形態を示す平面図であり、図2は図1中のA−A線に沿って切断した端面図である。周期可変回折格子は、複数のプレート1と、各プレート1を結合するためのリンク部材2と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5などで構成される。なお、理解容易のため、図1の横方向(図2の横方向)をx軸とし、図1の縦方向をy軸とし、図1の紙面に垂直な方向(図2の縦方向)をz軸としている。
プレート1は、透明材料や反射材料などで形成され、回折格子の格子単位部材として機能する。複数のプレート1が略等間隔で直線状にx軸方向に沿って配列することによって回折格子が構成され、プレート1の間隔を一様に変化させることによって格子周期が変化し、所望の波長特性に制御することができる。
プレート1の寸法および配列ピッチは、使用する光の波長λとプレート1の屈折率nに応じて適宜設定でき、典型的には0.1×λ/n〜100×λ/nの配列ピッチに設定される。またプレート1の形状は、典型的にはy軸方向に細長い直方体であるが、使用する回折次数や回折角に応じて三角形や台形、円形などの断面形状に形成してもよい。
リンク部材2は、隣接したプレート1同士を弾性的に結合するものであり、ばねの縦列接続によって各プレート1の間隔を均等に維持する。リンク部材2は、光の進行を妨げないようにプレート1の端部から外側に配置され、さらに各プレート1を互いに平行に維持するために、プレート1の配列方向に関して対称的に配置される。
複数のプレート1のうち左端にある固定プレート11は、アンカー41に対して弾性的または剛性的に結合されている。アンカー41は、図2に示すように、基板6に固定されている。一方、右端にある可動プレート12には、可動電極51が取り付けられる。
駆動機構5は、可動電極51と、基板6に固定された固定電極52と、両電極間に可変電圧を印加するための駆動回路(不図示)などで構成される。可動電極51と固定電極52は互いに平行に保持され、電極間の印加電圧に応じて静電力が可動電極51に作用する。こうした静電駆動型の駆動機構5は、電磁駆動型と比べて自己発熱が少なく、消費電力を低減できる。
プレート1の両端には、プレート1を基板6から中空支持するためのばね梁3が設けられる。ばね梁3の基部は基板6に固定されたアンカー42に結合されており、ばね梁3の先端はプレート1の両端部に結合されている。こうした片持ち梁構造の撓み弾性変形を利用することによって、プレート1が配列方向(x軸方向)に変位するのを許容するとともに、配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制することができる。
ばね梁3は、プレート1から±y方向に延びて、プレート1の配列方向に関して対称的に配置することが好ましく、これによってx軸方向に関して非対称な変形が生ずるのを防止できる。
また、ばね梁3は、固定プレート11に近いほどx軸方向への撓み変位は小さく、駆動機構5に近くなるほどx軸方向への撓み変位が大きくなる。そのため各ばね梁3の長さが一定である場合、駆動機構5に近いばね梁3ほど大きなばね定数を示すようになり、ばね復元力が不均一になって、プレート1の間隔も不均一になってしまう。
こうした対策として、ばね梁3のx軸方向への撓み変位が大きいほど、ばね梁3の長さや断面寸法を変化させることによってばね梁3のx軸方向へのばね定数が小さくなるように設定することが好ましい。これによって各ばね梁3の復元力を均等化でき、プレート1の間隔を均等に維持することができる。
例えば、図1に示すように、アンカー42のプレート1に対向する面を段差状に形成して、ばね梁3の位置が駆動機構5に近くなるほど、ばね梁3の長さを増加させることによって、各ばね梁3の復元力が均等化される。
さらに片持ち梁構造について考察すると、梁が一様な矩形断面を有する場合、そのばね定数は(梁の長さ/梁の撓み方向の幅)の3乗に反比例する。従って、ばね梁3のx軸方向への撓み変位が大きいほど、ばね梁3の長さを撓み変位の3乗根に反比例するように設定することが好ましく、これによってばね梁3のばね定数は、x軸方向への撓み変位に反比例するようになる。その結果、各ばね梁3の復元力は、x軸方向の位置に関係なくより均等化されるため、プレート1の間隔をより均等に維持することができる。
なお、ばね梁3のばね定数は、ばね梁3の長さ、ばね梁3のx軸方向の幅、ばね梁3のz軸方向の厚さのうち1つ以上を変化させることによって、所望の値に設定することができる。
次に動作について説明する。駆動機構5を制御して、可動電極51と固定電極52との間に一定の電圧を印加すると、可動電極51には印加電圧の大きさに応じた静電力が作用する。可動電極51が固定電極52に向かって+x方向に引き寄せられると、可動プレート12も追従して+x方向に変位して、リンク部材2およびばね梁3の合成復元力と釣り合った時点で静止する。
このとき固定プレート11を1番目のプレートとし、可動プレート12をM番目のプレートとし、両者の中間プレートをm番目のプレートとし、2番目のプレートのx変位量が△である場合、m番目のプレートの変位量は(m−1)△で表され、M番目のプレートの変位量は(M−1)△となる。従って、電圧印加前の格子周期をΛとすると、電圧印加後の格子周期は(Λ+△)になる。また、変位量△は、可動電極51への印加電圧に応じて連続的に変化させることができるため、回折格子を所望の波長特性に制御することができる。
その際、ばね梁3がプレート1のy軸方向への変位を抑制しているため、重力、振動、衝撃などの外乱や圧縮応力に起因する撓みやたるみ、捩れなどの変形を防止することができる。また、各ばね梁3のばね定数を個別に最適化しているため、プレート間隔の均等化を図ることができる。
なお本実施形態では、右端の可動プレート12を単一の駆動機構5で変位させる例を説明したが、左端のプレート11にも第2の駆動機構を追加したダブル駆動方式を採用することも可能である。
また本実施形態では、駆動機構5として静電駆動型を使用した例を説明したが、櫛歯電極の吸引力を利用した櫛歯型静電アクチュエータ、逆圧電効果を利用したピエゾアクチュエータ、バイメタル等の温度アクチュエータ、電磁石による電磁アクチュエータなどを使用することも可能である。
また本実施形態では、ばね梁3を全てのプレート1の両端部に配置した例を説明したが、ばね梁3を一部のプレート1だけに離散的に配置させることも可能である。
また本実施形態では、ばね梁3をプレート1に直結させた例を説明したが、ばね梁3をリンク部材2に連結させて、プレート1を間接的に支持することも可能である。
また本実施形態では、駆動機構5がプレート12を直接的に変位させる例を説明したが、直線変位型または角度変位型の駆動機構をリンク部材2やばね梁3に設けることによって、プレート12を間接的に変位させることも可能である。
また本実施形態では、ばね梁3の長さを変えることによってばね定数を変化させた例を説明したが、ばね梁3やリンク部材2のヤング率や長さ、幅、厚み等の寸法を適宜変化させることによって、各部材ごとに所望のばね定数を付与することも可能である。
また本実施形態において、プレート1,11,12、リンク部材2、ばね梁3、アンカー41,42、駆動機構5、基板6の材料としては、Si,Ge,InP,GaAs,InGaAs,InGaAlAsなどを主要成分とする半導体、これらの酸化物や窒化物など誘電体、Au,Ag,Ptなどの貴金属、Al,Cu,Ni,Taなどの他の金属一般、以上の金属の合金、以上の金属、合金の酸化物、窒化物などの誘電体を使用することができる。
実施の形態2.
図3は本発明の第2実施形態を示す平面図である。周期可変回折格子は、複数のプレート1と、各プレート1を結合するためのリンク部材7と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5などで構成される。なお、理解容易のため、図3の横方向をx軸とし、図3の縦方向をy軸とし、図3の紙面に垂直な方向をz軸としている。
図3は本発明の第2実施形態を示す平面図である。周期可変回折格子は、複数のプレート1と、各プレート1を結合するためのリンク部材7と、プレート1の間隔を制御するための駆動機構5などで構成される。なお、理解容易のため、図3の横方向をx軸とし、図3の縦方向をy軸とし、図3の紙面に垂直な方向をz軸としている。
プレート1は、透明材料や反射材料などで形成され、回折格子の格子単位部材として機能する。複数のプレート1が略等間隔で直線状にx軸方向に沿って配列することによって回折格子が構成され、プレート1の間隔を一様に変化させることによって格子周期が変化し、所望の波長特性に制御することができる。
プレート1の寸法および配列ピッチは、使用する光の波長λに応じて適宜設定でき、典型的には波長λ当り10〜100周期の配列ピッチに設定される。またプレート1の形状は、典型的にはy軸方向に細長い直方体であるが、使用する回折次数や回折角に応じて三角形や台形、円形などの断面形状に形成してもよい。
リンク部材7は、隣接したプレート1同士を弾性的に結合するものであり、x軸に対して約45°および約135°の角度でそれぞれ交差する周期的な網目構造を有することによって、隣接プレート間の弾性復元力を均等化でき、プレート1の間隔を均等に維持できる。
リンク部材7は、光の進行を妨げないようにプレート1の端部から外側に配置され、さらにプレート1から±y方向に延びて、プレート1の配列方向に関して対称的に配置することが好ましく、これによってx軸方向に関して非対称な変形が生ずるのを防止できる。
各リンク部材7は、全体として直角三角形の輪郭形状を有し、x軸に沿った辺に各プレート1が連結され、この辺と対向する頂点に駆動機構5がそれぞれ設けられる。
駆動機構5は、可動電極51と、基板6に固定された固定電極52と、両電極間に可変電圧を印加するための駆動回路(不図示)などで構成される。可動電極51と固定電極52は互いに平行に保持され、電極間の印加電圧に応じて静電力が可動電極51に作用する。こうした静電駆動型の駆動機構5は、電磁駆動型と比べて自己発熱が少なく、消費電力を低減できる。
複数のプレート1のうち左端にある固定プレート11は、アンカー41に対して弾性的または剛性的に結合されている。アンカー41は、図2と同様に、基板に固定されている。一方、右端にあるプレート1には、プレート1を基板から中空支持するための1対のばね梁3が設けられる。ばね梁3の基部は基板に固定されたアンカー42に結合されており、ばね梁3の先端はプレート1の両端部に結合されている。こうした片持ち梁構造の撓み弾性変形を利用することによって、右端にあるプレート1が配列方向(x軸方向)に変位するのを許容するとともに、配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制することができる。
次に動作について説明する。各駆動機構5を制御して、可動電極51と固定電極52との間に一定の電圧を印加すると、各可動電極51には印加電圧の大きさに応じた静電力が作用する。上側の可動電極51が上側の固定電極52に向かって+y方向に引き寄せられ、下側の可動電極51が下側の固定電極52に向かって−y方向に引き寄せられると、各リンク部材7のy軸方向に沿った辺は伸張し、x軸方向に沿った辺は収縮して、リンク部材7およびばね梁3の合成復元力と釣り合った時点で静止する。
このとき固定プレート11を1番目のプレートとし、右端にあるプレート1をM番目のプレートとし、両者の中間プレートをm番目のプレートとし、2番目のプレートのx変位量が−△である場合、m番目のプレートの変位量は(m−1)△で表され、M番目のプレートの変位量は(M−1)△となる。従って、電圧印加前の格子周期をΛとすると、電圧印加後の格子周期は(Λ−△)になる。また、変位量△は、可動電極51への印加電圧に応じて連続的に変化させることができるため、回折格子を所望の波長特性に制御することができる。
このように本実施形態では、駆動機構5と各プレート1との間にリンク部材7を介在させて、駆動機構5がリンク部材7のy軸方向に沿った辺を伸張し、x軸方向に沿った辺を収縮させることによって、プレート1の間隔を全体に短縮できる。そのため、プレート1を直接駆動する方式と比べて、座屈などの撓み変形を防止することができる。
また、リンク部材7がプレート1のy軸方向への変位を抑制しているため、重力、振動、衝撃などの外乱や圧縮応力に起因する撓みやたるみ、捩れなどの変形を防止することができる。
なお本実施形態では、駆動機構5として静電駆動型を使用した例を説明したが、櫛歯電極の吸引力を利用した櫛歯型静電アクチュエータ、逆圧電効果を利用したピエゾアクチュエータ、バイメタル等の温度アクチュエータ、電磁石による電磁アクチュエータなどを使用することも可能である。
また本実施形態では、ばね梁3をプレート1に直結させた例を説明したが、ばね梁3をリンク部材7に連結させて、プレート1を間接的に支持することも可能である。
また本実施形態では、リンク部材7として正方形の単位セルからなる網目構造を使用した例を説明したが、長方形、菱形、平行四辺形や五角形、六角形などの多角形の単位セルからなる網目構造を使用することも可能である。
また本実施形態において、プレート1,11、リンク部材7、ばね梁3、アンカー42、駆動機構5、基板の材料としては、Si,Ge,InP,GaAs,InGaAs,InGaAlAsなどを主要成分とする半導体、これらの酸化物や窒化物など誘電体、Au,Ag,Ptなどの貴金属、Al,Cu,Ni,Taなどの他の金属一般、以上の金属の合金、以上の金属、合金の酸化物、窒化物などの誘電体を使用することができる。
1 プレート、 11 固定プレート、 12 可動プレート、 2,7 リンク部材、 3 ばね梁、 41,42 アンカー、 5 駆動機構、 51 可動電極、 52 固定電極、 6 基板。
Claims (4)
- 略等間隔で直線状に配列した複数の格子単位部材と、
隣接した格子単位部材同士を弾性的に結合するための弾性結合部材と、
格子単位部材のうち少なくとも1つを配列方向に沿って変位させるための駆動機構と、
格子単位部材を支持し、格子単位部材が配列方向に対して垂直な方向へ変位するのを抑制するための撓み支持部材とを備え、
撓み支持部材の撓み変位が大きいほど、撓み支持部材の配列方向へのばね定数が小さくなるように設定されていることを特徴とする周期可変回折格子。 - 撓み支持部材の配列方向へのばね定数は、撓み支持部材の撓み変位に反比例するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の周期可変回折格子。
- 略等間隔で直線状に配列した複数の格子単位部材と、
隣接した格子単位部材同士を弾性的に結合するための弾性結合部材と、
弾性結合部材を駆動して、各格子単位部材を配列方向に沿って変位させるための駆動機構とを備えることを特徴とする周期可変回折格子。 - 弾性結合部材は、格子単位部材の配列方向に関して対称な一対の網目構造を有し、
一対の駆動機構は、各網目構造の一端を、格子単位部材の配列方向に対して略垂直な方向へそれぞれ変位させることを特徴とする請求項3記載の周期可変回折格子。
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2004
- 2004-01-14 JP JP2004006449A patent/JP2005202013A/ja active Pending
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