JP2015222331A - カラーフィルタならびにこれを使用する発光装置および表示装置 - Google Patents

カラーフィルタならびにこれを使用する発光装置および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 サブ波長格子の間隙を変化させると同時に格子周期を変化させることによって、透過波長を調整するとともに、透過率を向上させ得るカラーフィルタを提供し、さらに当該カラーフィルタを使用する受光装置および表示装置をも提供する。【解決手段】 カラーフィルタは、複数の微細な金属ワイヤを相互に適宜間隔を有しつつ軸線を平行にして整列させ、各金属ワイヤの隣接する両端を弾性変形可能な連結部によって相互に連結してなるサブ波長格子1と、サブ波長格子を基部表面Aaから浮上させた状態で支持する支持部2,3と、金属ワイヤの軸線方向に対して直交方向におけるサブ波長格子の両側のうち、少なくとも片方を該直交方向へ進退させるアクチュエータ4とを備える。受光装置は、受光素子301の受光面にカラーフィルタCFを備える。表示装置は、カラーフィルタをアレイ化したカラーフィルタ基板600に白色光を照射する。【選択図】 図1

Description

本発明は、カラーフィルタと、これを使用する発光装置および表示装置に関するものであり、特に、表面プラズモンの励起により光を透過させるとともに、その透過波長を調整可能にしたカラーフィルタと、これを使用する発光装置および表示装置に関するものである。
液晶パネルに代表される表示素子で使用されるカラーフィルタは、カラーレジストなどを用いて、光吸収によりRBGの各色に対応させるように形成されている。近年では、情報通信技術の発展に伴って、情報端末の小型化またはモバイル化が進み、表示素子の微細化、高輝度化および低消費電力化などの重要性が高まってきている。液晶パネルの場合には、光の透過率が10%程度であり、十分な輝度を実現するために高輝度の光源が使用されるが、低消費電力化に逆行するものとなっていた。また、カラーフィルタにおける各色に対応させるカラーレジストは、同一の材料で形成することができず、当然に作製工程が多くなり、また、画素の小型化が困難なものとなっていた。
そこで、上述のカラーレジストを用いずに特定の波長の光を透過させることができる技術として、金属薄膜にナノ周期構造を形成し、表面プラズモン励起による光の異常透過を利用したカラーフィルタが注目されている。非特許文献1には、アルミニウム薄膜にナノホールを特定の周期で形成したホールアレイによる光透過特性について開示されており、ホールアレイの周期を変化させることにより、当該周期に対応した透過帯の中心波長がシフトすることが報告されている。
他方、本願発明者らは、ブラックマトリックスおよび三原色(RBG)を少ない素子によって実現すべく、梁体の間隙を可変にしたサブ波長格子を開発した(特許文献1参照)。このサブ波長格子は、格子の一単位当たりに、少なくとも一つの所定の間隙を構成する二対の梁体を備え、アクチュエータによって上記間隙を変更させて、特定波長の光を透過させる構成であった。
また、特許文献2および非特許文献2には、上述の両技術を組み合わせた構成であって、金属梁によるサブ波長格子の間隙をアクチュエータによって変更し、表面プラズモン励起による透過波長を変化させる技術が開示されている。
なお、金属の薄膜にナノ周期構造を形成し、表面プラズモン励起による光の異常透過を利用するカラーフィルタについて、注目されていることが非特許文献3ないし10に記述されている。
特開2011−99936号公報 特開2013−178498号公報
池田直樹、津谷大樹、杉本喜正、小出康夫、三浦篤志、井上大介、野村壮子、藤川久喜、佐藤和夫、"アルミニウム表面プラズモンカラーフィルタ"、電子情報通信学会研究報告.PN,フォトニックネットワーク109(401),pp.129-132,2007 K.Yamaguchi, M.Fujii, T.Okamoto, M.Haraguchi, "Electrically driven plasmon chip: Active plasmon filter", Applied Physics Express 7, 012201(2014) B.Zeng, Y.Gao, F.J.Bartoli, "Ultrathin Nanostructured Metals for Highly Transmissive Plasmonic Subtractive Color Filters," Scientific Reports 3, 2840,2013. T.Xu, Y.K.Wu, X.Luo, L.J.Guo, "Plasmonic nanoresonators for high-resolution colour filtering and spectral imaging," Nature communications 1, pp.59, 2010. H.S.Lee, Y.T.Yoon, S.S.Lee, S.H.Kim, K.D.Lee, "Color filter based on a subwavelength patterned metal grating," Optics Express 15, No.23, 2007. A.Krishnan, T.Thio, T.J.Kim, H.J.Lezec, T.W.Ebbesen, P.A.Wolff, J.Pendry, L.Martin-Moreno, F.J.Grarcia-Vidal, "Evanescently coupled resonance in surface plasmon enhanced transmission," Optics Communications 200, pp.1-7, 2001. W.L.Barnes, A.Dereux, T.W.Ebbesen, "Surface plasmon subwavelength optics," Nature 424, pp.824-830, 2003. Q.Chen, D.R.S.Cumming, "High transmission and low color cross-talk plasmonic color filters using triangular-lattice hole arrays in aluminum films," Optics Express 18, 13, 2010. M.A.Vincenti, M.Grande, D. de Ceglia, T.Stomeo, V.Petruzzelli, M. De Vittorio, M.Scalora, A.D'Orazio, "Color control through plasmonic metal gratings," Aoolied Physics Letters 100, 201107, 2012. T.Lee, A.Higo, H.Fujita, Y.Nakano, H.Toshiyoshi, "A Study on Color-tunable MEMS Device based on Plasmon Photonics," Int. Conf. Optical MEMS & Nanophotonics 2010, pp.107-108, 2010.
上述の特許文献2および非特許文献2に開示される技術は、サブ波長の金属梁をサブ波長の間隙で配置し、その両端にサスペンション梁を連続させ、そのサスペンション梁を基板に固定させる構造となっている。そして、隣接する金属梁同士を静電引力または静電斥力により接近または離間させ、金属梁を撓ませることによって、間隙を変化させる構成であった。
しかしながら、金属梁の両端(サスペンション梁の両端)が固定されていることから、例えば、静電引力により金属梁を接近させる場合、一対の金属梁による間隙について接近させることができるものの、その周辺の金属梁との間隙は離間することとなるため、結果的に金属梁が形成する格子周期を変化させることができなかった。すなわち、間隙の変更により透過波長を変化させることができるものの、その透過波長は、特定の波長の透過強度を抑制することの反射的効果として実現されるものであり、透過率は全体的に減衰する傾向となるものであった。この種の現象は、特許文献1に開示されるサブ波長格子においても同様であった。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、透過波長帯域における透過率を減衰させることなく、透過波長を調整することができるカラーフィルタを提供し、さらに当該カラーフィルタを使用する受光装置および表示装置をも提供することである。
そこで、本発明者らは、サブ波長格子の間隙を変化させると同時に格子周期を変化させることによって、透過波長帯域における透過率の減衰を解消できると考え、本発明の完成に至ったものである。
すなわち、カラーフィルタにかかる本発明は、微細な金属ワイヤを平行かつ周期的に配置し、各々の金属ワイヤの周期を光波長よりも狭くしてなり、各々の金属ワイヤによる各周期を同時に拡張方向または収縮方向へ適宜変化させることにより、光の透過波長帯域を変化させることを特徴とするものである。
上記構成によれば、微細な金属ワイヤを平行かつ周期的に配置するとともに、当該金属ワイヤの周期を光波長よりも狭くする(光波長と同程度またはそれ以下とするサブ波長とする)ことにより、表面プラズモンの励起により、特定の透過波長帯域における透過光を得ることができる。そして、各金属ワイヤの周期を同時に拡張方向または収縮方向へ変化させることにより、各々の金属ワイヤによって形成される格子周期は同時に(ほぼ均等に)変化させることができることから、光の透過波長帯域を任意に調整することができるものとなる。
また、カラーフィルタにかかる本発明は、複数の微細な金属ワイヤを相互に適宜間隔を有しつつ軸線を平行にして整列させ、各金属ワイヤの隣接する両端を変形可能な連結部によって相互に連結してなるサブ波長格子と、前記サブ波長格子を基部表面から浮上させた状態で支持する支持部と、前記金属ワイヤの軸線方向に対して直交方向における前記サブ波長格子の両側のうち、少なくとも片方を該直交方向へ進退させるアクチュエータとを備えることを特徴するものである。
上記構成によれば、サブ波長格子を構成する各金属ワイヤは、隣接する当該金属ワイヤの両端が弾性変形可能な連結部によって相互に連結されていることから、全ての金属ワイヤが連続する一体的なサブ波長格子を形成している。また、このサブ波長格子は、支持部によって基部表面から浮上させた状態であるため、各金属ワイヤの位置を容易に変更することができる。
そこで、アクチュエータによりサブ波長格子の少なくとも片方を進退させることにより、連結部がほぼ均等に変形し、この連結部の変形に応じて複数の金属ワイヤが移動することとなり、これらの金属ワイヤで形成されるそれぞれの間隙を同時かつほぼ均等に変更させることが可能となる。そして、各金属ワイヤによる間隙が変化することにより格子周期をも変更させ得ることから、透過波長特性が調整可能となるものである。
上記構成の発明において、金属ワイヤとしては、アルミニウムによって構成され、または、金属層と絶縁体層とでMIM構造が形成されたものを使用することができる。
アルミニウムによって金属ワイヤを構成する場合には、金および銀に比較して短波長の光で表面プラズモンが励起されるため、透過波長特性の可変範囲を広くすることができる。また、金属−絶縁体−金属(MIM)の積層構造によってワイヤを構成する場合には、表面プラズモンの波長選択性が高くなるために、透過率や彩度などのカラーフィルタの特性が向上する。
また、上記各構成の発明において、支持部は、前記サブ波長格子の両側に位置する前記金属ワイヤの両端との間で前記連結部によって連結されており、少なくとも一方がアクチュエータによって進退可能となるように構成することができる。
このような構成の場合、支持部による支持力は、サブ波長格子を形成する金属ワイヤに
対し直接作用することがなく、金属ワイヤを移動自在な状態としつつ連結部を介して支持することができる。また、少なくとも一方の支持部がアクチュエータの可動部(進退方向に駆動される部分)に連結されることにより、当該支持部の進退によって金属ワイヤ間の間隙を接近または離間させるように作動し得ることとなる。
さらに、上記各構成の発明おいて、サブ波長格子の各金属ワイヤの幅および肉厚の各寸法は任意であり、各金属ワイヤ間の間隙についても所望の周期を形成するように決定されることとなる。このとき、金属ワイヤの幅寸法および間隙の調整によって周期が決定し、さらに当該間隙を拡張させることにより周期を変化させることができる。この場合、初期の間隙幅等および間隙の拡張の範囲は、変化させるべき所望の透過波長帯域に応じて適宜選択されるものであるが、透過波長帯域を可視光の範囲に限定させることも可能である。可視光の範囲において透過波長帯域を変化させる場合には、例えば、サブ波長格子の各金属ワイヤの幅を250nm、肉厚を100nmとし、各金属ワイヤ間の間隙を150nmとして、基本的な格子周期を400nmとして作製し、前記アクチュエータにより金属ワイヤ間の間隙を350nmまで、前記格子周期を600nmまで、それぞれ拡張可能に構成することができる。
上記構成によれば、各金属ワイヤの幅寸法と、各金属ワイヤ間の間隙寸法とによって、格子周期が決定されることとなるが、その格子周期を400nm〜600nmの範囲で変化させることができる。ここで、サブ波長格子における表面プラズモン共鳴が励起される波長は、実質的に格子周期に依存することから、金属ワイヤの幅寸法を一定とした場合においても、格子周期を変化させることにより表面プラズモン共鳴の励起される波長を変化させることができる。そして、金属ワイヤの幅寸法を250nmと固定した場合、金属ワイヤ間の間隙寸法は150nm〜350nmの範囲で可変とすることにより、格子周期を400nm〜600nmの範囲で変化させることができる。
他方、受光装置にかかる本発明は、前記に示したいずれかのカラーフィルタを使用する受光装置であって、受光素子が作製された基板の表面に、該基板表面から浮上させた状態で前記サブ波長格子が形成されていることを特徴とするものである。
上記構成によれば、受光素子に対して照射される光により、サブ波長格子において表面プラズモンが励起され、そのサブ波長格子における格子周期を変化させることにより、透過波長特性を変更し、特定波長の透過強度を検出することができる。蛍光物質等の蛍光強度を測定する場合のように、特定波長の光の強度を測定する場合などに利用することができるものである。
また、表示装置にかかる本発明は、前記に示したいずれかのカラーフィルタを使用する表示装置であって、前記カラーフィルタを形成する前記サブ波長格子をアレイ化してなるカラーフィルタ基板と、該カラーフィルタ基板に対して白色光を照射する光源とを備えることを特徴とするものである。
上記構成によれば、光源から照射される光によって、カラーフィルタ基板にアレイ化された個々のサブ波長格子には表面プラズモンが励起され、このサブ波長格子を特異透過することにより、特定波長の光を表示させることができる。サブ波長格子の格子周期は可変であることから、この格子周期を調整することにより、任意の色彩を有する光を透過させることができ、各種の色彩を出現させる表示装置を構成することができる。なお、光源には、白色光を発するLEDを使用することができ、白色光を照射する光源を使用することにより、紫外領域の波長に表面プラズモンを励起させることで黒を表示することができる。
カラーフィルタにかかる本発明によれば、サブ波長格子の間隙を変化させると同時に格子周期を変化させることができ、これによって、サブ波長格子に表面プラズモンが励起される波長が変更することとなり、透過波長を調整することができる。また、金属ワイヤ間の間隙のみを変更して特定波長の透過率を制限する構成(従来の構成)とは異なり、特定波長の表面プラズモン共鳴の励起を促す構成であるから、特定波長の透過光を得るために他の波長の透過を制限させるものではなく、透過率を向上させることができる。
また、受光装置にかかる本発明は、上記のような効果を奏するカラーフィルタを使用するものであることから、受光素子に対して照射される光によって励起される表面プラズモンの波長を、サブ波長格子により調整することができることとなる。これにより、特定波長の透過光強度を検出することができる。
さらに、表示装置にかかる本発明は、上記のような効果を奏するカラーフィルタを使用するものであることから、光源の光によって励起される表面プラズモンの波長をサブ波長格子によって調整することにより、各種の色を表示させることができる。このサブ波長格子は、アクチュエータによって格子周期を変更することができることから、単一の構造により異なる波長の光を表示させることができるものである。従って、小型化された表示装置における微細化に資するものである。
カラーフィルタの実施形態を示す説明図である。 連結部による金属ワイヤの連結状態、および金属ワイヤ間の間隙の変化の状態を示す説明図である。 図1のIII−III線による切断部端面図である。 カラーフィルタの作製方法を示す説明図である。 カラーフィルタの作製方法を示す説明図である。 カラーフィルタの他の作製方法を示す説明図である。 カラーフィルタの他の作製方法を示す説明図である。 受光装置の実施形態の概略を示す説明図である。 表示装置の実施形態の概略を示す説明図である。 実験用に作製したサブ波長格子のSEM写真である。 格子周期の変化に伴う透過波長特性の解析結果を示すグラフである。 (a)はTM偏光の入射時の透過スペクトルを、(b)はTE偏光の入射時の透過スペクトルを、それぞれ示すグラフである。
以下、カラーフィルタと、これを使用する発光装置および表示装置にかかる発明の実施
の形態について、図面に基づいて説明する。
<カラーフィルタ>
図1は、カラーフィルタにかかる発明の実施形態の概略を示す図である。この図に示すように、本実施形態のカラーフィルタの概略は、サブ波長格子1と、このサブ波長格子1を支持する支持部2,3と、この支持部2,3のうちの片方を進退可能に作動するアクチュエータ4とで構成されている。
サブ波長格子1は、微細な金属ワイヤ11,12,13,・・・15を平行かつ周期的に配置したものであり、各々の金属ワイヤの周期を光波長よりも狭くしており(光波長と同程度またはそれ以下としており)、いわゆるサブ波長としている。そして、これらの金属ワイヤによる各周期を同時に拡張方向または収縮方向へ適宜変化させることができるように構成されるものである。この周期を拡張方向または収縮方向への変化を同時に行うことにより、複数の金属ワイヤ11〜15によって形成される周期が同時にほぼ均等に変化させるものである。なお、このような周期の拡張または収縮のための構成は後述する。
ところで、前記のサブ波長格子1は、前述のとおり、軸線を平行にして整列させた複数の金属ワイヤ11,12,13,・・・15で構成されている。この金属ワイヤ11〜15は、アルミニウムで形成され、MEMS技術を使用することにより、例えば、幅250nm、肉厚100nm、長さ10μmの金属ワイヤを形成させることができる。この金属ワイヤ11〜15は、それぞれが隣接する両側の金属ワイヤとの間で、その両端が連結部16a,16b,17a,17b・・・19a,19bによって連結されている。例えば、一方の支持部2から第二列目に位置する金属ワイヤ12の両端は、これに隣接する第一列目の金属ワイヤ11との間で連結部16a,16bによって連結されるとともに、第三列目の金属ワイヤ13との間においても連結部17a,17bによって連結されている。なお、詳細は後述する。
サブ波長格子1の両側を支持する支持部2,3は、当該サブ波長格子1を基部Aの表面から浮上させた状態で支持するものである。この支持部2,3のうち一方の支持部2は、アクチュエータ4の可動部41と一体化しており、他方の支持部3は、基部Aの表面に固定されている。ここで例示されるアクチュエータ4は、電子部品の駆動装置として使用される櫛歯電極型静電駆動アクチュエータであり、可動部41と固定部42との双方に、櫛歯状の電極43,44を形成し、両電極43,44を対向させつつ、相互に櫛歯の間に侵入させた状態で配置してなるものである。そして、両電極43,44に逆符号または同符号の電荷を帯電させることにより、静電引力または静電斥力を作用させ、可動部41を進退可能に駆動することができるものである。なお、本実施形態では、両電極43,44のうち一方を接地し他方に正または負の電荷を帯電させる(例えば、可動部41をグラウンドに連結し、固定部42の電極44に電圧を印加する)ことにより、静電引力のみを作用させ、引張方向に対する駆動力のみを供給するように構成している。これは、静電斥力による駆動力が期待できないことから、安定した駆動力を得るために、静電引力のみを利用するものである。また、本実施形態の場合には、後述のように、金属ワイヤ11〜15の両端を連結する連結部16a〜19bが弾性変形することから、引張方向への駆動によって移動(前進)させた後は、連結部16a〜19bの復元力によって逆向きの移動(後退)が可能となるので、敢えて静電斥力によって駆動させる必要がないことも理由の一つである。
また、可動部41には、その両側にサスペンション45a,45bが連続して設けられ、このサスペンション45a,45bの先端46a,46bが基部Aの表面に固定されることにより、当該可動部41を基部Aの表面から浮上させている。そして、前記支持部2は、当該可動部41に一体化されることにより、サブ波長格子1の片側を支持するように構
成しているのである。
なお、両支持部2,3によってサブ波長格子1を支持させるために、これらの支持部2,3に近接する金属ワイヤ11,15の両端との間を、それぞれ前記と同様の連結部20a,20b,30a,30bによって連結している。
ここで、金属ワイヤ11,12,13,・・・15によって形成されるサブ波長格子1の構成について図2を参照しつつ説明する。図2は、一方の支持部2から第一列目に位置する金属ワイヤ11、第二列目に位置する金属ワイヤ12、および第三列目に位置する金属ワイヤ13ならびにこれらの近傍の構成について、平面視における状態を拡大した図である。
この図2(a)に示すように、各金属ワイヤ11,12,13は、それぞれが隣接する両端11a,11b,12a,12b,13a,13bの間が連結部16a,16b,17a,17bによって連結された状態となっている。これらの連結部16a,16b,17a,17bは、いずれも湾曲部分を有する略U字状に形成され、同大かつ同形状のものであり、湾曲部を金属ワイヤ11〜13の両端11a〜13bから外方に向けて配置され、隣接する両端11a〜13bに跨がるように連結されている。すなわち、第一列目の金属ワイヤ11と第二列目の金属ワイヤ12の両先端11a,12aに跨がるように一つの連結部16aが連結され、第二列目の金属ワイヤ12と第三列目列目13の両先端12a,13aに跨がるようにも一つの連結部17aが連結されているのである。同様に、他端11b,12b,13bについても、各連結部16b,17bが跨がるように連結されている。そして、各連結部16a〜17bは、湾曲部分の曲率を変更するように変形する一種のヒンジとして機能するものである。
これにより、中間に位置する第二列目の金属ワイヤ12の両端12a,12bは、隣接する両隣の金属ワイヤ11,13との間で連続した状態となり、全ての金属ワイヤ11〜15が一体的に連続してサブ波長格子1を形成するものである(図1)。そして、上記のように、隣接する金属ワイヤ11〜13の両端が連結部16a〜17bによって連結されることにより、連続する環形状が形成されることとなる(波形に連続するものではない)。
そこで、図2(b)に示すように、連結部16a〜17bが弾性変形(略U字状の両端を拡大)することにより、隣接する金属ワイヤ11〜13は、軸線を平行に維持しつつ、相互の間隙を変更させることができるようになっている。従って、例えば、第一列目の金属ワイヤ11が、軸線方向に対して直交方向に移動する場合、この両端11a,11bに連続する連結部16a,16bが弾性変形し、第二列目の金属ワイヤ12との間隙を拡大させるように作用すると同時に、連結部16a,16bの弾性力によって第二列目の金属ワイヤ12を引き寄せることとなる。引き寄せられた第二列目のワイヤ12は、次の連結部17a,17bを弾性変形させ、間隙を拡大させつつ第三列目の金属ワイヤ13を引き寄せるように作用する。これがその他の連結部およびその他の金属ワイヤにも同様に作用し、結果的に、全ての連結部16a〜19a,16b〜19b(図1)が均等に弾性変形する状態となり、隣接する金属ワイヤ11〜15の間隙がほぼ均等な状態で変更されるのである。なお、このような金属ワイヤ11の移動は、前述のアクチュエータ4(図1)によって駆動されるものであり、アクチュエータ4による進退方向への駆動力が一方の支持部2を介して伝達されるものである。また、連結部16a〜17bは、適度な弾性力によりヒンジとして機能するものであることから、弾性変形可能な材料(例えば、窒化シリコンなどを挙げることができる)によって構成されている。
このように、サブ波長格子1は、支持部2,3により、基部Aの表面から浮上した状態
で支持されるとともに、個々の金属ワイヤ11〜15が連結部16a〜19bにより連続され、一体的に構成されたものである。従って、一方の支持部2が進退方向に移動するとき、金属ワイヤ11〜15の間隙を変化させ、サブ波長格子1の格子周期を変更させることができるのである。この状態を図3に示す。
図3は、図1中のIII−III線における切断部端面図である。この図に示すように、アクチュエータ4を構成する可動部41および固定部42のうち、可動部41は、基部Aの表面Aaから適宜間隔を有した位置に支持され、固定部42が基部Aの表面に固定されているため、相互に同じ高さが維持されている。そして、両者間(櫛歯状の両電極間、図1参照)に静電引力または静電斥力を生じさせることにより、可動部41は、その高さ(基部Aの表面Aaとの間隙)を維持させつつ、固定部42に接近または離間させ、結果として進退することとなる。また、可動部41が進退することにより、一方の支持部2も同時に進退し、両支持部2,3の間隔を変化させることとなる。
支持部2,3の間隔が変化することにより、一方の支持部2に連結される連結部20a,20bを介して、第一列目の金属ワイヤ11を移動させることができ、これに伴って、各連結部16a〜19a,16b〜19bがそれぞれ連結する他の金属ワイヤ12〜15を移動させることとなる。なお、他方の支持部3は固定されていることから、両支持部2,3の間において、連結部16a〜19a,16b〜19bが同様に変形することとなり、各金属ワイヤ11〜15の間隙Gはほぼ均等な状態で拡散・収縮することとなる。そして、 この間隙Gと金属ワイヤ11〜15の幅寸法Wとで決定する格子周期Λを変化させることができるのである。このような支持部2および金属ワイヤ11〜15の移動は、これらが基部Aの表面Aaから浮上していることにより可能となるものである。
本実施形態は、上記のような構成であるから、櫛歯電極型静電駆動アクチュエータ4を作動させることにより、可動部41および一方の支持部2を進退させることにより、各金属ワイヤ11〜15の間隙Gをほぼ均等な状態で拡散・収縮し、サブ波長格子1の全体について、格子周期Λを変更することができる。この格子周期Λの変更により、励起される表面プラズモンの波長λが変化することとなるのである。
例えば、前記例示の寸法による金属ワイヤ11〜15の場合、初期の間隙寸法を150nmとすれば、初期の格子周期Λは400nmとなる。そして、上記間隙寸法を初期値の150nmから拡張し、350nmまでの範囲で可変とすることにより、格子周期Λは初期の400nmから600nmの範囲で変更することができる。このとき、サブ波長格子1によって励起される表面プラズモンの波長λは、下記式によって算出することができる。
ただし、上式において、λはサブ波長格子に励起される表面プラズモンの波長、Λは格子構造の周期(格子周期)、mはサブ波長格子の分散関係のパラメータ(回折次数)、εmは金属梁の誘電定数、εdは金属梁に接する誘電体の誘電定数を示す。
上式からも明らかなとおり、サブ波長格子1に励起される表面プラズモンの波長λは、格子周期Λに比例する関係にあるため、格子周期Λを変化させることにより、透過波長を容易に変更することができるものとなる。そして、上述のように、本実施形態におけるサブ波長格子1を構成する各金属ワイヤ11〜15の各間隙Gはほぼ均等に変化するため、サブ波長格子1の全体にわたって格子周期Λを同様に変化させることができる。従って、サブ波長格子1の全体において透過波長の変更を可能にするものである。
<カラーフィルタの製造方法>
上述のような構成とするカラーフィルタの製造方法を簡単に説明する。図4および図5に、ガラス基板上にカラーフィルタを作製する工程の概略を示す。
まず、ガラス基板100の表面に、遮光膜101として機能するTi/TiN層をパターニングによって成膜する(図4(a)参照)。この遮光膜101は、サブ波長格子が形成される部分を除く範囲(アクチュエータ等)への光に照射を遮るためのものである。次に、ガラス基板100の表面および遮光膜101の表面の全体に、犠牲層102となるシリコンを堆積する(図4(b)参照)。さらに犠牲層102の表面のうち、金属ワイヤ等によって構成させる部分をリフトオフによりパターニングする(図4c(a)〜図5(b)参照)。すなわち、後の工程で除去する領域にレジスト103を直接描画し(図4(c)参照)、その後、全体に金属材料104を蒸着し(図5(a)参照)、最後にレジスト103を除去する(図5(b)参照)のである。金属材料104は後に金属ワイヤとして機能するため、所望の金属材料(短波長の光で表面プラズモンを励起させるためにアルミニウム)を使用することができる。また、金属ワイヤをMIM構造とする場合には、金属材料104を蒸着した後、絶縁材料を積層し、さらに再度金属材料を蒸着させることになる。金属材料としては、アルミニウムを使用することができるが、これに限定されず、金や銀などの材料を使用することができる。また、絶縁材料としては、SiO2、Ta25またはZrO2などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
上記のようにリフトオフによってパターニングされた金属材料104は、犠牲層102の表面に所定の形状により積層されており、その形状は、前述のサブ波長格子1(金属ワイヤ11〜15、連結部16a〜19b)、支持部2,3およびアクチュエータ4(サスペンション45a,45bを含む)である。そして、犠牲層102をエッチングによって除去することにより、サブ波長格子1および支持部2,3をガラス基板100の表面から浮上させた状態とするのである(図5(c)参照)。
なお、エッチングによる犠牲層102の除去は、全ての犠牲層102を除去するのではなく、エッチングレートを予測し、アクチュエータ4の固定部(その他、図示していないが、サスペンションまたは片方の支持部3など適宜選択される部分)の下層部分を残している。また、図4,5は、サブ波長格子1の両側にアクチュエータ4を形成する場合を示しているが、片方の支持部3は、アクチュエータ4とせず、ガラス基板100の表面に固定させるように金属材料をパターニングしてもよい。
次に、他の作製方法について説明する。図6および図7は、シリコン基板を使用したカラーフィルタの作製方法について、その概略を示す図である。
まず、シリコン基板200の裏面にシリコン酸化膜201を成膜し、さらに、後の工程によりサブ波長格子が形成される領域、およびシリコン基板200を分離すべき(図中の紙面に直交する方向に連続する)領域を除く全体(裏面側のみ)について、フォトレジストによりレジスト202をパターニングする(図6(a)参照)。ドライエッチングまたはウエットエッチングにより、シリコン酸化膜201を部分的に除去する(図6(b)参
照)。これにより、裏面側には、シリコン酸化膜201が除去された領域について、シリコン基板200が露出することとなる。その後、当該領域におけるシリコン基板200を裏面側から深掘り反応性イオンエッチング(Deep−RIE)により適宜深さまで深掘りする。このとき、エッチングレートを予測して、当該領域の基板200における表面までの肉厚が1/10〜1/30程度で残余するように調整している(図6(c)参照)。
次に、裏面側のシリコン酸化膜201およびレジスト202を除去した後、表面側にリフトオフにより金属材料をパターニングする(図6(d)〜図7(b)参照)。すなわち、後の工程で除去する領域にレジスト203を直接描画し(図6(d)参照)、その後、全体に金属材料204を蒸着し(図7(a)参照)、最後にレジスト203を除去する(図7(b)参照)のである。これにより、シリコン基板200の表面に金属材料204が所望の形状でパターニングされた状態となっている。サブ波長格子1が形成されるべき領域は、適宜間隔を有して金属ワイヤを構成するように金属材料が堆積されている。そして、金属材料が堆積されていない間隙部分はシリコン基板200の表面が露出しており、この露出領域を利用してシリコン基板200の表面を所定の深さまでエッチングするのである(図7(c)参照)。
このエッチングはエッチングガス(例えば、二フッ化キセノンガス)を使用した等方性エッチングによることができ、エッチングレートを予測して、シリコン基板200の表面側から除去される部分が、裏面側から深掘りされた残余の肉厚相当となるように調整している。このように、シリコン基板200の表面からのエッチングにより、裏面側からエッチングされた部分と表面側からエッチングされた部分とが連続し、シリコン基板200は左右に分割されることとなる。また、金属材料が堆積された部分は、シリコン基板200の表面から浮上することとなり、サブ波長格子1を形成する金属ワイヤを構成することとなる。
<受光装置>
次に、受光装置にかかる実施形態について図8を参照しつつ説明する。なお、図8には受光素子としてフォトダイオード301を例示し、符号302,303は電極を示す。この図に示すように、受光装置としては、基板300に予めフォトダイオード301などの受光素子を形成し、その受光面に、前記カラーフィルタCFを設置するものが想定される。本実施形態では、ガラス基板上にサブ波長格子を形成する作製方法(図4および図5参照)により作成したカラーフィルタCFを貼り合わせによって、受光素子301の受光面に設置したものを示している。また、表面プラズモンの励起のための光源Lが備えられている。光源Lから照射される光によってカラーフィルタCFにおいて表面プラズモンが励起され、サブ波長格子の格子周期を調整することにより、特定波長の透過光がフォトダイオード301の受光面に到達することとなる。
このように、フォトダイオードの受光面にカラーフィルタを設置することにより、特定波長の透過光強度を測定することができる。これは、例えば蛍光物質から放出される特定波長の光を検出する場合、または、タンパク質の特定に際して蛍光ラベルを使用する蛍光標識技術における特定波長の光の検出などに使用することができる。
<表示装置>
また、表示装置としては、図9に示すように、バックライト400および導光板500とともにカラーフィルタ基板600によって構成されるものである。ここで使用されるカラーフィルタ基板600は、前記サブ波長格子がアレイ化されたものであり、画素ごとに透過光波長を調整することにより、同じ構成で作製されたものでありながら、異なる色彩を表示することができる。なお、カラーフィルタ基板600の表面にはガラス基板700が設けられ、透過光はガラス基板700を介して視認することができるようになっている
このとき、バックライト400により発せられる光を白色光とすることにより、前記サブ波長格子の格子周期の調整によって、紫外領域の波長に表面プラズモンを励起させることができ、これにより黒を表示することも可能となる。このように、同一構造のカラーフィルタをアレイ化したカラーフィルタ基板600により、RBGおよび黒色を表示することができることから、作製が容易であり、また、小型の表示装置を提供することができる。
本発明の実施形態は上記のとおりであるが、これらは一例を示すものであり、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。従って、本発明の趣旨の範囲内で種々の変更を加えることは可能である。
例えば、カラーフィルタの実施形態において、サブ波長構成を形成する金属ワイヤを連結する連結部16a〜19bは、弧状の湾曲部を有する略U字形に構成しているが、この湾曲部を直線状とし、全体の形状を略コ字状としてもよい。要諦は、全ての連結部を同じ形状とし、同様の弾性変形を可能にすることにより、各金属ワイヤの間隙を均等に拡張・収縮させるように構成することである。
また、アクチュエータの例示として、櫛歯電極型静電駆動アクチュエータを示したが、この種のアクチュエータに限定されるものではなく、効率的かつ高精度に進退駆動が可能であれば、他の構造のアクチュエータを構成してもよい。
<実験例>
前記カラーフィルタによる透過波長特性を得るため、アルミニウムによるサブ波長格子を作製し白色光を照射したときの透過波長特性を解析した。使用したサブ波長格子は、幅寸法が250nmで肉厚(高さ寸法)が100nmのアルミニウムワイヤを使用し、間隙を150nm(格子周期400nm)、200nm(格子周期450nm)、250nm(格子周期500nm)、300nm(格子周期550nm)および350nm(格子周期600nmに変化させた場合の各波長の透過率を解析した。なお、解析実験のため、前記ワイヤ間の間隙は、可動式ではなく、前記間隙(格子周期)の各寸法に合致させた固定のサブ波長格子を作製した。また、サブ波長格子が基部から浮上する場合を再現するために、サブ波長格子の下部は空間を形成した。実験に使用したサブ波長格子を図10に示す。図中のアルミニウムワイヤの幅寸法は、250nmの前後20nmを許容範囲とし、格子周期は所望周期の前後10nmとなるものを使用した。上記実験による解析結果を図11に示す。
図11から明らかなとおり、アルミニウムワイヤの間隙が150nm〜350nm(格子周期が400nm〜600nm)に拡大するに応じて、透過波長のピークが紫から赤色へ変化することが確認できる。
また、透過波長のピークの変化が表面プラズモンの励起によるものであるか否かを判断すべく、TM偏光とTE偏光を入射した際の透過スペクトルを測定した。このときの結果を図12(a)および(b)に示す。図12(a)はTM偏光を入射した際の各波長における透過率を示し、図12(b)は、TE偏光を入射した際の透過率を示す。
図12(a)および(b)の比較により明らかなとおり、TM偏光を入射した場合には、格子周期を大きくすることにより、透過ピークが長波長側へシフトするが、TE偏光を入射した場合には、比較的平坦な透過スペクトルとなり、透過ピークが表れなかった。周
知のとおり、TE偏光の場合には表面波が存在できないことから、TM偏光の場合にのみ表面プラズモンが励起され得る。従って、上記透過波長のピークの変化は、表面プラズモンの励起に起因するものと判断される。
なお、格子周期を450nm、500nm、550nmおよび600nmとするサブ波長格子について、それぞれに対しランダム偏光を照射した場合の透過光を目視で観察したところ、それぞれ青色、緑色、黄色および赤色に発現した状態を確認することができた。
1 サブ波長格子
2,3 支持部
4 アクチュエータ
11,12,13,15 金属ワイヤ(アルミニウムワイヤ)
11a,11b 第一列目の金属ワイヤの両端
12a,12b 第二列目の金属ワイヤの両端
13a,13b 第三列目の金属ワイヤの両端
16a,16b,17a,17b,19a,19b 連結部
20a,20b,30a,30b 連結部
41 アクチュエータの可動部
42 アクチュエータの固定部
43,44 アクチュエータの電極
45a,45b サスペンション
46a,46b サスペンションの先端
100 ガラス基板
101 遮光膜
102 犠牲層
103 レジスト
104 金属材料
200 シリコン基板
201 シリコン酸化膜
202 レジスト
203 レジスト
204 金属材料
300 基板
301 フォトダイオード
302,203 電極
400 バックライト
500 導光板
600 カラーフィルタ基板
700 ガラス基板
A 基部
Aa 基部表面
CF カラーフィルタ
G 金属ワイヤ間の間隙
W 金属ワイヤの幅寸法
Λ 格子周期

Claims (7)

  1. 微細な金属ワイヤを平行かつ周期的に配置し、各々の金属ワイヤの周期を光波長よりも狭くしてなり、各々の金属ワイヤによる各周期を同時に拡張方向または収縮方向へ適宜変化させることにより、光の透過波長帯域を変化させることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 複数の微細な金属ワイヤを相互に適宜間隔を有しつつ軸線を平行にして整列させ、各金属ワイヤの隣接する両端を弾性変形可能な連結部によって相互に連結してなるサブ波長格子と、
    前記サブ波長格子を基部表面から浮上させた状態で支持する支持部と、
    前記金属ワイヤの軸線方向に対して直交方向における前記サブ波長格子の両側のうち、少なくとも片方を該直交方向へ進退させるアクチュエータとを備え、前記サブ波長格子の金属ワイヤによって形成される各周期を同時に拡張方向または収縮方向へ適宜変化させることにより、光の透過波長帯域を変化させることを特徴とするカラーフィルタ。
  3. 前記金属ワイヤは、アルミニウムによって構成されている請求項1または2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記金属ワイヤは、金属層と絶縁体層とでMIM構造が形成されている請求項1または2に記載のカラーフィルタ。
  5. 前記支持部は、前記サブ波長格子の両側に位置する前記金属ワイヤの両端との間で前記連結部によって連結されており、少なくとも一方がアクチュエータによって進退可能となっている請求項1ないし4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタを使用する受光装置であって、
    受光素子が作製された基板の表面に、該基板表面から浮上させた状態で前記サブ波長格子が形成されていることを特徴とする受光装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタを使用する表示装置であって、
    前記カラーフィルタを形成する前記サブ波長格子をアレイ化してなるカラーフィルタ基板と、該カラーフィルタ基板に対して白色光を照射する光源とを備えることを特徴とする表示装置。
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