JP2005201007A - 地下構造物の施工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工期と工費の縮減が図れるうえ、地下の有効スペースが大きく確保でき、地球環境にも配慮した地下構造物の施工法を提供する。
【解決手段】 地下1階の既存地下外壁1wの階高中央部に切梁6aを設置する。切梁6a設置後、ジャッキで切梁6aにプレロードPを作用させる。次に、既存地下外壁1wを残して、既存地下構造物10oの1階の床梁1bを梁型1cとともに撤去する。地下2階および地下3階についても上記一連の作業を繰り返す。引き続き、既存地下外壁3wに内側から増打ち壁13aを打設し、既存地下外壁3wとの合成壁13wを構築する。その後、地下2階の床梁13bの施工を行う。増打ち壁13aの強度発現後、切梁6cおよび腹起し7cを撤去する。地下2階および地下1階についても上記一連の作業を繰り返すことにより、新設地下構造物10nの施工を完了させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地下構造物の施工法に関し、特に、既存地下構造物を解体撤去して新設地下構造物を構築する施工法に関する。
既存構造物を改築する場合、従来は、既存構造物を全て解体撤去してから新設構造物を構築していた。この際、既存地下構造物が存在する場合には、一旦、既存地下構造物を解体して埋め戻しを行って更地にしたうえで改めて地表から杭工事を行い、掘削しながら地下階を施工していた。その結果、埋め戻しや掘削といった土砂の移動が多くなり、工期と工費が嵩む要因となっていた。そのため、既存地下構造物の地下外壁を残して施工時の山留め壁として利用する施工法がある。例えば、特許文献1では、既存地下躯体の外周に止水性能のみを保持する薄壁を構築し、既存地下躯体の外壁を山留め壁として利用している。
特開2001−271365号公報 (第2−3頁、第2図)
しかしながら、既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用する従来の方法は、既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用した後は、当該地下外壁を地中に埋め殺して放置したままとしている。言わば、建設廃材を地中投棄しているようなものであり、延いては地球環境に悪影響を及ぼすものである。加えて、既存の地下外壁の内方に新たに地下外壁を構築するため、新設した地下外壁の壁厚が大きくなり、地下の有効スペースが狭くなるという問題も生じる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、工期と工費の縮減が図れるうえ、地下の有効スペースが大きく確保でき、地球環境にも配慮した地下構造物の施工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地下構造物の施工法では、既存地下構造物を解体撤去して新設地下構造物を構築する際に、当該既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用した後、前記既存地下構造物の地下外壁の内側を増打ちして前記新設地下構造物の地下外壁とすることを特徴とする。
ここで、地下外壁の内側とは、構造物の内部空間側の壁面のことをいう。また、増打ちには、無筋コンクリート、鉄筋コンクリート、および鉄骨鉄筋コンクリートによる増打ちを含む。
本発明では、既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用するため、埋め戻しや掘削といった土砂の移動を伴う工事が殆ど無く、工期と工費の縮減が図れる。
さらに、本発明では、既存地下構造物の地下外壁の内側を増打ちして新設地下構造物の地下外壁を構築するため、新設地下構造物の地下外壁の壁厚(増打ち壁の厚さ)は、既存壁を無視した従来の設計法による地下外壁の壁厚よりも小さくなる。その結果、躯体物量が減少し、工費の縮減が図れるだけでなく、地下の有効スペースが増大する。また、力学的には、地下外壁の断面性能が大幅に向上するため、水平・鉛直方向の面外曲げ耐力および面内せん断耐力が、既存の地下外壁に比べて大きく増大する。
加えて、本発明では、既存地下構造物の地下外壁を新設地下構造物の地下外壁の一部とするため、資源を有効活用して建設廃材を出さず、地下外壁の解体に伴う騒音や振動も生じないため、地球環境にも悪影響を与えることがない。
さらに加えて、本発明では、地下外壁の重量が増大するため、基礎の浮き上がりに対する抵抗力が増大する。
また、本発明に係る地下構造物の施工法では、前記既存地下構造物の地下外壁に切梁を架設する際、当該地下外壁の内側に突設部を設け、当該突設部を介して前記切梁を架設してもよい。
本発明では、地下外壁の内側に突設部を設け、当該突設部を介して切梁を架設することにより、切梁を支持する腹起しが、増打ち壁の中に埋設されてしまうのを防ぐことができる。
この際、前記突設部は、当該突設部から増打ち部へ突出する第一アンカー筋を備えていることが好ましい。この第一アンカー筋を増打ち壁の鉄筋とラップすることにより、突設部と増打ち部との一体化を図ることができる。
ここで、増打ち部とは、既存地下外壁の内側を増打ちすることによって形成された増打ち壁のことである。
また、本発明に係る地下構造物の施工法では、前記既存地下構造物の地下外壁の内側に第二アンカー筋を設置した後、増打ちして前記新設地下構造物の地下外壁としてもよい。
ここでいう第二アンカー筋とは、既存地下外壁と増打ち壁との接合面を貫通するように配置した鉄筋(鋼材)であり、接合面のずれに抵抗することで両者を一体化させるシアキーとなるものである。
本発明では、既存地下構造物の地下外壁と増打ち壁とを第二アンカー筋を介して接合することにより、既存地下構造物の地下外壁と増打ち壁との一体化を図ることができる。
なお、第二アンカー筋の本数を少なくして、既存地下構造物の地下外壁と増打ち壁との接合面で多少のずれを許容するようにしてもよい。
また、本発明に係る地下構造物の施工法では、前記既存地下構造物の地下外壁と新設する増打ち壁との間に止水層を備えていてもよい。
ここで、止水層は、例えば、既存の地下外壁にゴムアスファルト系の防水材を吹き付けたり、止水シートを貼り付けたりすることなどして厚さ5mm以下の薄い止水層を形成するものである。止水層を貫通するアンカーボルトには、水膨脹ゴムを巻くことで止水性を確保することができる。
本発明では、地下構造物の地下外壁が止水層を備えることにより、地下水位以下であっても容易に止水性に優れた地下外壁を施工することができる。
また、本発明に係る地下構造物の施工法では、前記既存地下構造物の基礎を増打ちして前記新設地下構造物の基礎としてもよい。
本発明では、既存地下構造物の基礎を増打ちして新設地下構造物の基礎とすることにより、既存地下構造物に比べて大規模な新設地下構造物が建設可能となる。この際、基礎の増打ちだけではなく、増し杭を併用してもよい。
本発明によれば、既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用するため、工期と工費の縮減が図られる。加えて、既存地下構造物の地下外壁の内側を増打ちして新設地下構造物の地下外壁とするので、地下の有効スペースが大きく確保できるとともに、建設廃材が発生せず、地球環境にも悪影響を与えることがない。
以下、本発明に係る地下構造物の施工法の実施形態について、図面に基いて説明する。
図1は、本発明に係る地下構造物の施工法の施工手順を示す概略図である。
本実施形態における既存地下構造物10oは、図1(a)に示すように、地下3階からなる鉄筋コンクリート構造物であり、地上部分は既に解体撤去されているものとする。
本実施形態による地下構造物の施工法では、既存地下構造物10oの地上部分を解体撤去した後、1階の床スラブ1sに作業用の開口(図示省略)を設ける。そして、当該作業用開口から資材を搬入して、地下1階の既存地下外壁1wの階高中央部に切梁6aを設置する(図1(b)参照)。この際、切梁6aを支持する腹起し7aが増打ち壁に埋設しないように、既存地下外壁1wの内側に突設部5aを設け、突設部5aを介して腹起し7aを既存地下外壁1wに当接させる。
切梁6a設置後、土圧(以降、「土圧+水圧」を簡便に「土圧」と称する。)による既存地下外壁1wの曲げ応力を打ち消すように、ジャッキ(図示省略)で切梁6aにプレロード(圧縮力)Pを作用させる。
なお、切梁6aの水平間隔が短く、腹起し7aが無くても土圧による応力が既存地下外壁1wの耐力以内となる場合には、腹起し7aを省略してもよい。また、階高が大きい場合には、切梁6aを2段以上設けたり、斜梁(斜めに設置する切梁)を併用してもよい。
次に、既存地下外壁1wを残して、既存地下構造物10oの1階の床梁1bを梁型1cとともに撤去する。また、地下1階床スラブ2sには作業用開口(図示省略)を設ける。
そして、地下2階の既存外壁2wの階高中央部に切梁6を設置し、ジャッキ(図示省略)で切梁6bにプレロードPを作用させる(図1(c)参照)。
その後、既存地下外壁2wを残して、既存地下構造物10oの地下1階の床梁2bを梁型2cとともに撤去し、地下2階床スラブ3sには作業用開口(図示省略)を設ける。
地下3階についても上記一連の作業を繰り返す(図1(d)参照)。なお、既存地下構造物10oの最下階等を残す場合には、撤去しない階の上階まで上記一連の作業を繰り返す。
本実施形態では、既存地下構造物10oと新設地下構造物10nの柱位置が異なるため、既存基礎4bにアンカー筋(図示省略)を打設した後、既存基礎4b上にコンクリートを増打ち14aして合成基礎14wを構築し、応力処理する(図1(e)参照)。
次に、既存地下外壁3wに内側から第二アンカー筋(図示省略)を施工(設置)した後、新設地下構造物10nの階高に応じた増打ち壁13aを打設し、既存地下外壁3wとの合成壁13wを構築する(図1(f)参照)。
その後、地下2階の床梁13bの施工を行う。なお、新設地下構造物10nが鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の場合には、増打ち壁13aとその上端に位置する床梁13bを同時に打設してもよい。
増打ち壁13aが所定の強度を発現した後、切梁6cおよび腹起し7cを撤去する。この時点では、上階の床スラブ13sの施工が終了しており、床スラブ13sの開口から資材を搬出する必要があるが、これは逆打ち工事の場合と同様であり、施工上の問題とはならない。
地下2階および地下1階についても上記一連の作業を繰り返すことにより、新設地下構造物10nの施工を完了させる(図1(g)および(h)参照)。
図2は、地下外壁の応力図であり、(a)は既存地下外壁の応力状態、(b)はプレロード時の応力状態、(c)は新設地下外壁の応力状態を示している。
図2(b)に示すように、切梁6a、6b、6cを既存地下外壁1w、2w、3wの階高中間部に設置してプレロードP、P、Pを作用させることにより、土圧によって既存地下外壁1w、2w、3wに生じる応力を大幅に低減させることができる。既存の床梁1b、2b、3bを撤去する際、既存地下外壁1w、2w、3wには土圧による応力が生じるが、このときの土圧は施工時土圧(ランキン土圧と呼ばれ、本体の設計に用いる静止土圧よりかなり小さい。)のみを考慮すればよいので、既存地下外壁1w、2w、3wの耐力内に収められる。
切梁6a、6b、6cを撤去する際には、土圧により既存地下外壁1w、2w、3wに応力が生じるが、このときには新設地下外壁11w、12w、13wとなっており、既存地下外壁1w、2w、3wに比べて大幅に耐力および剛性が向上している(図2(c)参照)。
図3は、突設部周辺の詳細を示した図であり、(a)はその立断面図、(b)はその平面図である。
コンクリートからなる略四角錐台状の突設部5は、既存地下外壁20の内面に施工(設置)された第二アンカー筋8を介して、既存地下外壁20の内側に固着されている。そして、突設部5の内面には、切梁6を支持するための腹起し7が装着されている。また、突設部5の上下面からは鉛直方向に第一アンカー筋9が突出しており、増打ち壁21内の鉄筋21aと重ね継手を形成している。
なお、腹起し7にハニカムビーム等の孔明きウェブ鋼材を使用して増打ち壁21内に埋め殺しとする場合は、突設部5は不要である。
図4は、突設部の施工手順を示した概略図である。
先ず、図4(a)に示すように、既存地下外壁20の内側に、所定の離間間隔をおいて、エポキシアンカーなどのあと施工アンカー工法により、第二アンカー筋8を施工(設置)する。この際、既存地下外壁20内の鉄筋20a、20bを切断しないように留意する。
次に、図4(b)に示すように、第一アンカー筋9を既存地下外壁20と平行に既存地下外壁20から所定の間隔をおいて鉛直にセットした後、第一アンカー筋9の中間部および第二アンカー筋8を内包するようにコンクリートを打設し、突設部5を形成する。
その後、図4(c)に示すように、第一アンカー筋9にラップするように鉄筋21a、21bを配筋した後、コンクリートを打設し、増打ち壁21を形成する。既存地下外壁20と増打ち壁21との接合面22は、既存地下外壁20の仕上げ材を除去後、原則として目荒しとするが、高圧水洗浄のみとすることもできる。
本実施形態による地下構造物の施工法では、既存地下構造物10oの既存地下外壁1w、2w、3wを山留め壁として利用するため、埋め戻しや掘削といった土砂の移動を伴う工事が殆ど無く、工期と工費の縮減が図れる。
さらに、本実施形態による地下構造物の施工法では、既存地下構造物10oの既存地下外壁1w、2w、3wの内側にコンクリートを増打ち11a、12a、13aして新設地下構造物10nの新設地下外壁11w、12w、13wを構築するため、新設地下構造物10nの新設地下外壁11w、12w、13wの壁厚は、既存壁を無視した従来の設計法による壁厚に既存壁厚を加えた値よりも小さくなる。その結果、躯体物量が減少することにより、工費の縮減が図れるだけでなく、地下の有効スペースが増大する。特に、地下の深い建物の場合、既存壁を無視した従来の設計法では、壁厚の大きい下階の既存地下外壁の内側に新設地下外壁を設けることになり、既存地下外壁の外面から新設地下外壁の内面までの寸法はかなり大きなものとなる。これに対して、本実施形態による地下構造物の施工法では、既存地下外壁の内面に直接増打ちするだけなので、既存地下外壁の外面から新設地下外壁の内面までの寸法を大幅に低減することができる。その結果、地下の室内有効空間を大きくとることができる。
また、力学的には、新設地下外壁11w、12w、13wの断面性能が大幅に向上するため、水平・鉛直方向の面外曲げ耐力および面内せん断耐力が、既存の地下外壁に比べて大きく増大する。
加えて、本実施形態による地下構造物の施工法では、既存地下構造物10oの既存地下外壁1w、2w、3wを新設地下構造物10nの新設地下外壁11w、12w、13wの一部とするため、資源を有効活用して建設廃材を出さず、地下外壁の解体に伴う騒音や振動も生じないため、地球環境にも悪影響を与えることがない。
さらに加えて、本実施形態による地下構造物の施工法では、新設地下外壁11w、12w、13wの重量が増大するため、基礎の浮き上がりに対する抵抗力が増大する。
図5は、本発明に係る地下構造物の施工法の他の実施形態を示す概略図である。
図5に示すように、本実施形態による地下構造物の施工法では、新設地下外壁11w、12w、13wに発生する応力の大きさにより、既存地下外壁と増打ち壁との合成度を変化させている。即ち、応力が小さな地下1階の新設地下外壁11wは既存地下外壁1wのままとし、応力が比較的小さな地下2階の新設地下外壁12wは、既存地下外壁2w上に第二アンカー筋8を設置せずにコンクリートの増打ち12aを行う重ね壁とし、応力が大きな地下3階の新設地下外壁13wは、既存地下外壁3w上に第二アンカー筋8を施工(設置)したうえでコンクリートの増打ち13aを行う合成壁としている。
この合成壁は、第二アンカー筋8を所定本数打設することにより、既存地下外壁と増打ち壁とを完全に一体化する完全合成壁とすることもできるし、第二アンカー筋8の打設本数を加減する(少なくとも、完全合成壁における第二アンカー筋8の本数の1/2以上打設する)ことにより、既存地下外壁と増打ち壁との間に多少のズレを許容する不完全合成壁とすることもできる。
なお、本実施形態のような階ごとではなく、平面内で既存地下外壁と増打ち壁との合成度を変化させてもよい。例えば、吹き抜け部は合成壁とし、一般部は重ね壁にするなどが考えられる。
図6は、新設地下外壁の断面詳細図であり、(a)は合成壁の場合、(b)は重ね壁の場合である。
合成壁の場合、既存地下外壁20に第二アンカー筋8の鉄筋径の10倍以上埋め込むとともに、第二アンカー筋8の先端にはフック状の定着部8aを形成し、増打ち壁21内に鉄筋径の15倍以上のみ込ませる。
また、既存地下外壁20と増打ち壁21との接合面22は、目荒し処理を施すものとする。
本実施形態による地下構造物の施工法では、新設地下外壁11w、12w、13wに発生する応力の大きさに応じて、新設地下外壁11w、12w、13wの施工法を選択することにより、工期および工費の縮減を図ることができる。
以上、本発明に係る地下構造物の施工法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、地下外壁の反力を切梁で処理しているが、本発明は、階高の大きい階では切梁を2段にしたり、切梁に代えて地盤アンカー(斜め方向アースアンカー)を使用してもよいし、切梁と地盤アンカーを併用してもよい。
また、上記の実施形態では、1階の床スラブを解体撤去しているが、本発明は、1階の床スラブを残して、これを施工床として使用してもよい。この場合、既存地下構造物の柱または基礎から支柱を設けることで、1階の床スラブを支持する。これにより、乗り入れ構台が不要となり、工期短縮と工費削減が図れる。
さらに、本発明では、基礎までの深さを使って階高や階数を変更することもできるし、既存の床梁をそのまま使用することもできる。また、柱スパンを変更して新しいプランにすることもできるし、一部若しくは全部の柱を再利用することもできる。このように、本発明では、既存の柱割や階高と合わせることも変更することも、部位によって選択することができる。
加えて、本発明では、フラットスラブやプレストレスを利用することで、階高を増やさずに地下階の有効高さを稼ぐことができる。これにより、地下変電所や地域冷暖房施設のような階高を必要とする施設を、階高を増やさずに地下に設置することができる。
本発明に係る地下構造物の施工法の施工手順を示す概略図である。 地下外壁の応力図であり、(a)は既存地下外壁の応力状態、(b)はプレロード時の応力状態、(c)は新設地下外壁の応力状態を示している。 突設部周辺の詳細を示した図であり、(a)はその立断面図、(b)はその平面図である。 突設部の施工手順を示した概略図である。 本発明に係る地下構造物の施工法の他の実施形態を示す概略図である。 新設地下外壁の断面詳細図であり、(a)は合成壁の場合、(b)は重ね壁の場合を示している。
符号の説明
1w、2w、3w、20 既存地下外壁
11w、12w、13w 新設地下外壁
11a、12a、13a、21 増打ち壁
5、5a、5b、5c 突設部
6、6a、6b、6c 切梁
7、7a、7b、7c 腹起し
10o 既存地下構造物
10n 新設地下構造物

Claims (6)

  1. 既存地下構造物を解体撤去して新設地下構造物を構築する際に、当該既存地下構造物の地下外壁を山留め壁として利用する地下構造物の施工法において、
    前記既存地下構造物の地下外壁の内側を増打ちして前記新設地下構造物の地下外壁とすることを特徴とする地下構造物の施工法。
  2. 前記既存地下構造物の地下外壁に切梁を架設する際、当該地下外壁の内側に突設部を設け、当該突設部を介して前記切梁を架設することを特徴とする請求項1に記載の地下構造物の施工法。
  3. 前記突設部は、当該突設部から増打ち部へ突出する第一アンカー筋を備えることを特徴とする請求項2に記載の地下構造物の施工法。
  4. 前記既存地下構造物の地下外壁の内側に第二アンカー筋を設置した後、増打ちして前記新設地下構造物の地下外壁とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の地下構造物の施工法。
  5. 前記既存地下構造物の地下外壁の内側に止水層を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の地下構造物の施工法。
  6. 前記既存地下構造物の基礎を増打ちして前記新設地下構造物の基礎とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の地下構造物の施工法。
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