JP2005200890A - 扉の施錠機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】実装上の制約がなく、鍵(かぎ)の動きがスムーズで、構成が簡素で、部品点数が少なく、誤作動がなく、破壊された場合に確実に扉を施錠することができるようにする。
【解決手段】扉をロックする閂(かんぬき)部材111、及び、該閂部材111を移動させる取っ手部材を備えるロック装置と、前記閂部材111と係合して施錠するスライド部材14、及び、鍵を回すことによって前記スライド部材14を移動させるキーシリンダ12を備える施錠装置10とを有し、前記鍵を回して開錠すると、前記閂部材111とスライド部材14との係合が解除された状態を維持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、扉の施錠機構に関するものである。
従来、自動販売機、金庫等のセキュリティを要求される装置の扉には、該扉を施錠するための施錠装置の他に、扉を開閉するための取っ手部材を操作することによって扉をロックしたりロックを解除したりするロック装置が取り付けられている(例えば、特許文献1又は2参照。)。そして、前記扉を開ける際には、オペレータは、鍵(かぎ)を使用して前記施錠装置を作動させて開錠し、取っ手部材を操作して扉のロックを解除するようになっている。
ところで、前記扉のロック装置においては、セキュリティを高めるために閂(かんぬき)部材等の構成部材が強固に作成されているので、各構成部材の重量が大きく、作動させるために大きな力が必要になっている。そのため、鍵を回したりすることによってロック装置を作動させることが困難であるために、鍵を使用して前記施錠装置を作動させて開錠し、大きな力を発生させることのできる取っ手部材を操作してロック装置を作動させて扉のロックを解除するようになっている。しかし、オペレータが片手だけを使用して扉を開ける場合、鍵を使用して開錠した後に、取っ手部材を操作して扉のロックを解除するようになる。したがって、前記施錠装置は、開錠した後に鍵から手を離しても鍵が元に戻ることがないような構成を有している。
図2は従来の施錠機構の構成を示す第1の図、図3は従来の施錠機構の構成を示す第2の図である。
図2において、115は自動販売機、金庫等のセキュリティを要求される装置の扉であり、図示されない筐(きょう)体の開口部に開閉可能に取り付けられている。なお、前記扉115は、一方の側端部が図示されないヒンジ部材等によって回動可能に前記筐体に取り付けられ、他方の側端部に、施錠機構を構成するロック装置120及び施錠装置110が取り付けられている。なお、図2は前記扉115の内側の面を見た図である。
ここで、前記ロック装置120は、回転可能に取り付けられた回転軸部材113を有する。該回転軸部材113における扉115の外側(図面における裏側)の端部には、図示されないハンドル等の取っ手部材が取り付けられ、オペレータが該取っ手部材を操作することによって、前記回転軸部材113が回転するようになっている。そして、該回転軸部材113には第1リンク部材112aが取り付けられ、該第1リンク部材112aの先端が第2リンク部材112b及び第3リンク部材112cを介して閂部材111に接続されている。なお、前記第3リンク部材112cは、中央部において回転軸部112dを介して、扉115に回転可能に取り付けられている。そのため、オペレータが前記取っ手部材を操作して前記回転軸部材113を回転させると、前記閂部材111が矢印Aで示される方向にスライドし、前記筐体の開口部の縁部に形成された図示されない掛合(けいごう)部と掛合して閂を掛けたり、前記掛合部との掛合を解除して閂を外したりするようになっている。すなわち、扉115をロックしたり、ロックを解除したりするようになっている。なお、前記閂部材111は、図において右方向に移動すると掛合部と掛合して扉115をロックし、図において左方向に移動すると掛合部との掛合を解除して扉115のロックを解除する。
また、前記施錠装置110は、図示されない鍵が扉115の外側から挿入されるキーシリンダ104を有する。また、該キーシリンダ104には、軸心を中心にして回転するリンク部材105が取り付けられ、オペレータが鍵を前記キーシリンダ104に挿入して回転させることによって、前記リンク部材105の先端が矢印Cで示されるような軌道に沿って移動するようになっている。そして、前記リンク部材105の先端には、連結部材106の上端が接続され、該連結部材106の下端は、スライド部材107の上端に接続されている。そのため、オペレータが鍵を前記キーシリンダ104に挿入して回転させると、前記スライド部材107が矢印Bで示される方向にスライドする。そして、前記スライド部材107は、図において下方向に移動すると、前記閂部材111の突起状の係合部111aと干渉する位置になり、該係合部111aと係合して閂部材111の左方向への移動を阻害する。すなわち、扉115がロックされた状態を維持して施錠する。また、前記スライド部材107は、図において上方向に移動して、図2に示されるような状態になると、前記閂部材111の係合部111aとの係合が解除され、該係合部111aと干渉しない位置になり、閂部材111の左方向への移動を阻害しない。すなわち、扉115のロックを解除し得る状態にして開錠する。
ところで、前記施錠装置110において、スライド部材107や閂部材111の重量が大きいと、オペレータが鍵を前記キーシリンダ104に挿入して回転させて開錠しても、鍵から手を離すと、スライド部材107や閂部材111が自重によって落下してしまい再び施錠してしまうことがある。そこで、前記施錠装置110においては、鍵を回し切った位置において、リンク部材105が上死点を超えたところに位置するようになっている。これにより、スライド部材107や閂部材111が自重によって落下することを防止することができる。
また、前記施錠装置110は、破壊された場合には施錠するようになっている。すなわち、キーシリンダ104がポンチ等によって打ち抜かれると、図3に示されるように、打ち抜かれる際の衝撃によって、連結部材106の下端がスライド部材107の上端から外れるようになっている。そのため、該スライド部材107は、自重によって落下し閂部材111の係合部111aと係合して、扉115がロックされた状態を維持して施錠する。これにより、前記施錠装置110が破壊されても、扉115のロックが解除されることを防止することができる。
特開2003−74240号公報 特開平9−235923号公報
しかしながら、前記従来の扉の施錠機構においては、以下の(ア)〜(オ)のような問題点があった。
(ア)スライド部材107のストローク、すなわち、上下方向の移動距離が短いので、施錠装置110を配設する場所が限られてしまい、実装上の制約があった。
(イ)連結部材106は、上下方向に移動するとともに、上端が矢印Cで示されるような軌道に沿って移動するという複雑な動作を行うようになっている。そのため、前記連結部材106を移動させるためには大きな力が必要となり、オペレータが鍵をキーシリンダ104に挿入して回転させる場合の抵抗が大きく、鍵の動きが渋くなってしまう。
(ウ)連結部材106が前記(イ)において説明したような複雑な動作を行うので、施錠装置110の構造が複雑になり、部品点数が多くなってしまう。
(エ)大きな振動や衝撃を受けた場合に連結部材106の下端がスライド部材107の上端から外れる可能性があるので、施錠装置110が破壊されなくても、スライド部材107が自重により落下して施錠し、扉115のロックが解除されなくなることがある。
(オ)前記(エ)のような問題を起こさないように、連結部材106とスライド部材107とが接続される部分の耐振動性を高めると、施錠装置110が破壊された場合であっても、連結部材106とスライド部材107との接続が維持され、該スライド部材107が落下せず、施錠することができなくなってしまう。
本発明は、前記従来の扉の施錠機構の問題点を解決して、実装上の制約がなく、鍵の動きがスムーズで、構成が簡素で、部品点数が少なく、誤作動がなく、破壊された場合に確実に扉を施錠することができる扉の施錠機構を提供することを目的とする。
そのために、本発明の扉の施錠機構においては、扉をロックする閂部材、及び、該閂部材を移動させる取っ手部材を備えるロック装置と、前記閂部材と係合して施錠するスライド部材、及び、鍵を回すことによって前記スライド部材を移動させるキーシリンダを備える施錠装置とを有し、前記鍵を回して開錠すると、前記閂部材とスライド部材との係合が解除された状態を維持する。
本発明の他の扉の施錠機構においては、さらに、前記スライド部材は少なくとも一部分が磁性体から成り、前記施錠装置は前記スライド部材を吸着可能な磁石を備え、前記鍵を回して開錠すると、前記磁石が前記スライド部材を吸着する。
本発明の更に他の扉の施錠機構においては、さらに、前記スライド部材は係合部を備え、前記施錠装置は前記係合部と係合可能な板ばね部材を備え、前記鍵を回して開錠すると、前記板ばね部材が前記係合部と係合する。
本発明の更に他の扉の施錠機構においては、さらに、前記キーシリンダは前記スライド部材と接続されるリンク部材を備え、前記キーシリンダが打ち抜かれる方向に変位すると、前記スライド部材は、前記リンク部材との接続が解除され、前記閂部材との係合を維持し、該閂部材が前記扉をロックする状態を維持する。
本発明によれば、扉の施錠機構は、実装上の制約がなく、鍵の動きがスムーズで、構成が簡素で、部品点数が少なく、誤作動がなく、破壊された場合に確実に扉を施錠することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における扉の施錠機構の構成を示す図である。
図1において、10は施錠装置であり、セキュリティを要求される装置の扉を施錠するためのものである。ここで、セキュリティを要求される装置とは、例えば、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の支店等の営業店や、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等の商店の店舗に配設されているATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置、鉄道、バス等の交通機関の券売機、飲料、タバコ等の自動販売機、両替機、ゲーム機等のように現金を取り扱う装置、コインロッカー、預かりボックス、金庫等のように現金、貴重品等を保管する装置等であるが、いかなる装置であってもよい。
また、前記扉には、前記施錠装置10の他に、扉を開閉するための取っ手部材を操作することによって扉をロックしたりロックを解除したりするロック装置が取り付けられている。該ロック装置は移動可能な閂部材を有し、オペレータが前記取っ手部材を操作すると前記閂部材が移動して扉の掛合部と掛合し、扉をロックする。また、オペレータが前記取っ手部材を反対に操作すると、前記閂部材が反対方向に移動して前記掛合部との掛合を解除し、扉のロックを解除する。そして、前記施錠装置10は、ロック装置の閂部材の移動を阻害し、該閂部材が前記掛合部と掛合して扉がロックされた状態を維持するようにして、扉を施錠する。すなわち、本実施の形態における扉の施錠機構は、前記ロック装置及び施錠装置10を有するものである。
なお、本実施の形態において、筐体、扉及び閂部材を含むロック装置の構成は、前記「背景技術」において説明したものと同様であるので、前記「背景技術」における筐体、扉115、閂部材111及びロック装置120の構成に関する記載、並びに、図2及び3の記載を援用する。
そして、前記施錠装置10は、図示されない鍵が扉115の外側(図面における裏側)から挿入されるシリンダ錠のキーシリンダ12を有する。また、該キーシリンダ12には、軸心を中心にして回転するリンク部材13が取り付けられ、オペレータが鍵を前記キーシリンダ12に挿入して回転させることによって、前記リンク部材13が回転するようになっている。さらに、前記施錠装置10は、図1において上下方向にスライドするスライド部材14を有する。該スライド部材14は、前記扉115に取り付けられた第1のガイド部材15a、第2のガイド部材15b及び第3のガイド部材15cにそれぞれ形成されたガイド孔(こう)に挿入され、該ガイド孔に沿って上下方向にスライドする。そのため、横方向の位置が第1のガイド部材15a、第2のガイド部材15b及び第3のガイド部材15cによって規制されているので、前記スライド部材14は横方向に移動することがない。なお、前記第1のガイド部材15a、第2のガイド部材15b及び第3のガイド部材15cを統合的に説明する場合には、ガイド部材15として説明する。
ここで、前記スライド部材14には横長の接続ピン挿入孔14aが形成され、該接続ピン挿入孔14aに前記リンク部材13の先端に取り付けられた接続ピン13aが挿入されている。これにより、前記リンク部材13が回転するとスライド部材14が上下方向にスライドする。なお、前記接続ピン13aは、リンク部材13におけるスライド部材14に対向する面に、該スライド部材14に向けて突出するように形成され、先端が扉115に向く方向(図面における裏側を向く方向)で接続ピン挿入孔14aに挿入されている。そして、抜け止め部材が取り付けられていないので、リンク部材13をスライド部材14から引き離す方向、すなわち、扉115と反対の方向(図面における手前側を向く方向)に移動させることによって、接続ピン13aを接続ピン挿入孔14aから抜き出して、リンク部材13とスライド部材14との接続を解除することができる。
また、前記第1のガイド部材15aの上方には、スライド部材14を吸着可能な磁石としてのマグネット部材16が配設されている。該マグネット部材16は、前記扉115に取り付けられたマグネット支持部材16aにボルト等から成る固定部材16bによって固定されている。なお、前記スライド部材14は、少なくとも一部分、すなわち、上端近傍部分は、磁性体から成る材料によって構成されている。そして、前記マグネット部材16は、前記スライド部材14が上方に移動させられて上死点に近付いた状態となったときの前記スライド部材14の上端近傍部分に対応する位置に配設されている。これにより、前記スライド部材14は、上方に移動させられて上死点に近付くと、その上端近傍部分が前記マグネット部材16に吸着される。
次に、前記構成の施錠機構の動作について説明する。
まず、前記扉115が閉じている状態において、ロック装置120の閂部材111は、図1〜3において右方向に移動しており、前記セキュリティを要求される装置の筐体の開口部の縁部に形成された掛合部と掛合して閂を掛けた状態となって、扉115をロックしている。この場合、施錠装置10のスライド部材14は、図1に示される位置よりも下方に移動しており、その下端部が第3のガイド部材15cの下方に十分に長く突出している。そのため、前記スライド部材14の下端部は、前記閂部材111の係合部111aと干渉する位置にあり、該係合部111aと係合して閂部材111の左方向への移動を阻害している。すなわち、施錠装置10は、スライド部材14が閂部材111と係合して、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持し、施錠している。
そして、前記扉115を開ける場合、オペレータは、まず、扉115の外側から鍵をキーシリンダ12に挿入して回転させる。これにより、リンク部材13が図1において反時計回り方向に回転するので、前記リンク部材13の先端に取り付けられ、接続ピン挿入孔14aに挿入された接続ピン13aが上方に移動する。そのため、スライド部材14は、上方に移動させられる。そして、前記スライド部材14が上死点に近付くと、その下端部が前記閂部材111の係合部111aと干渉する位置よりも上方に移動するので、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除される。これにより、閂部材111の左方向への移動が阻害されなくなる。すなわち、施錠装置10は、扉115のロックを解除し得る状態にして開錠する。
一方、前記スライド部材14が上死点に近付くと、その上端近傍部分はマグネット部材16に吸着される。そのため、前記スライド部材14は、図1に示されるような上死点近傍の位置において固定され、上下方向に移動不能となる。これにより、オペレータが鍵から手を離しても、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除された状態が維持されるので、閂部材111の左方向への移動が阻害されず、扉115のロックを解除し得る状態が維持される。
続いて、オペレータは、ロック装置120の取っ手部材を操作して、回転軸部材113を図2において反時計回り方向に回転させる。これにより、前記閂部材111が左方向へ移動し、前記掛合部との掛合を解除して閂を外した状態となる。すなわち、ロック装置120は扉115のロックを解除する。これにより、オペレータは、前記扉115を開けることができる。
次に、前記扉115を閉じて施錠する場合、オペレータは、扉115を閉じた後に、ロック装置120の取っ手部材を操作して、回転軸部材113を図2において時計回り方向に回転させる。これにより、前記閂部材111が右方向へ移動し、前記掛合部と掛合して閂を掛けた状態となる。すなわち、ロック装置120は扉115をロックする。
続いて、オペレータは、鍵をキーシリンダ12に挿入して回転させ、リンク部材13を図1において時計回り方向に回転させる。これにより、前記スライド部材14は下方に移動させられる。ここで、前記マグネット部材16の吸着力は、適度に調整されており、オペレータが手で鍵を回したことによって発生した前記スライド部材14を下方に移動させる力よりは、十分に弱い力となっている。そのため、オペレータは、手に格別の力を込めることなく鍵を回すだけで、前記スライド部材14の上端近傍部分がマグネット部材16に吸着された状態を解除して、前記スライド部材14を下方に移動させることができる。
そして、前記スライド部材14は、図1に示される位置よりも下方に移動し、その下端部が第3のガイド部材15cの下方に十分に長く突出して、下死点に到達する。これにより、前記スライド部材14の下端部が、前記閂部材111の係合部111aと干渉する位置になり、該係合部111aと係合して閂部材111の左方向への移動を阻害する。すなわち、施錠装置10は、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持するようにして施錠する。
このように、本実施の形態においては、スライド部材14が上方向に移動させられて上死点に近付くと、その上端近傍部分はマグネット部材16に吸着されるようになっている。そのため、前記スライド部材14は、上死点近傍の位置において固定され、上下方向に移動不能となる。これにより、オペレータが鍵から手を離しても、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除された状態が維持されるので、閂部材111の左方向への移動が阻害されず、扉115のロックを解除し得る状態が維持される。したがって、オペレータは、片手だけを使用して、施錠装置10を開錠し、ロック装置120のロックを解除することができる。なお、前記マグネット部材16の吸着力を適度に調整することによって、手に格別の力を込めることなく鍵を回すだけで、前記スライド部材14を下方に移動させることができる。
また、前記スライド部材14は、横方向に移動することなく、上下方向に移動するという単純な動作を行うようになっているので、移動させるために大きな力を必要とせず、鍵の動きが渋くなってしまうことがない。また、施錠装置10の構造が簡素であり、部品点数を少なくすることができる。
さらに、前記スライド部材14のストロークが長いので、施錠装置10を配設する場所が限定されず、実装上の制約がない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図4は本発明の第2の実施の形態における扉の施錠機構の構成を示す図である。
本実施の形態において、施錠装置10は、マグネット部材16、マグネット支持部材16a及び固定部材16bを有していない。そして、スライド部材14には、扉115の方向(図面における裏側の方向)に突出する突起状の係合部14bが形成されている。また、前記扉115には、前記係合部14bと係合可能な板ばね部材17が取り付けられている。ここで、該板ばね部材17は、略山の字状に折り曲げられ、山の峰がスライド部材14に向かって突出するような形状を有している。なお、前記山の峰は水平方向に延在する。そして、前記板ばね部材17は、前記スライド部材14が上方に移動させられて上死点に近付いた状態となったときの係合部14bに対応する位置に配設されている。ここで、前記板ばね部材17の山の峰は、前記係合部14bが係合する程度に板ばね部材17に近接しているが、板ばね部材17の係合部14b以外の部分には接触しないようになっている。
次に、本実施の形態における施錠機構の動作について説明する。
まず、扉115を開ける場合、オペレータは、扉115の外側から鍵をキーシリンダ12に挿入して回転させ、リンク部材13を図4において反時計回り方向に回転させる。これにより、スライド部材14は上方に移動させられる。そして、該スライド部材14が上死点に近付くと、その下端部が閂部材111の係合部111aと干渉する位置よりも上方に移動するので、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除される。
一方、前記スライド部材14が上死点に近付くと、前記係合部14bが板ばね部材17の山の峰に下方から当接する。そして、前記スライド部材14が更に上方に移動すると、前記山の峰が前記係合部14bによって押圧されるので、板ばね部材17が弾性変形して前記山の峰がスライド部材14と反対の向きに移動する。これにより、前記係合部14bは、前記山の峰を乗り越えて、該山の峰の上方に到達する。すると、板ばね部材17が弾性によって復元し、前記山の峰が元の位置に復帰する。そのため、オペレータが鍵から手を離しても、前記係合部14bが板ばね部材17の山の峰に上方から当接して係合するので、前記スライド部材14は下方に移動することがない。したがって、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除された状態が維持されるので、閂部材111の左方向への移動が阻害されず、扉115のロックを解除し得る状態が維持される。
続いて、オペレータは、ロック装置120の取っ手部材を操作して、回転軸部材113を図2において反時計回り方向に回転させる。これにより、前記閂部材111が左方向へ移動し、前記掛合部との掛合を解除して閂を外した状態となるので、オペレータは、前記扉115を開けることができる。
次に、前記扉115を閉じて施錠する場合、オペレータは、扉115を閉じた後に、ロック装置120の取っ手部材を操作して、回転軸部材113を図2において時計回り方向に回転させる。これにより、前記閂部材111が右方向へ移動し、前記掛合部と掛合して閂を掛けた状態となる。
続いて、オペレータは、鍵をキーシリンダ12に挿入して回転させ、リンク部材13を図4において時計回り方向に回転させる。これにより、前記スライド部材14は下方に移動させられる。ここで、前記板ばね部材17の弾性力は、適度に調整されており、オペレータが手で鍵を回したことによって発生した前記スライド部材14を下方に移動させる力よりは、十分に弱い力で弾性変形するようになっている。そのため、オペレータは、手に格別の力を込めることなく鍵を回すだけで、前記スライド部材14の係合部14bが板ばね部材17の山の峰を乗り越えて該山の峰の下方に到達するので、前記スライド部材14を下方に移動させることができる。
そして、該スライド部材14は、図4に示される位置よりも下方に移動し、その下端部が第3のガイド部材15cの下方に十分に長く突出して、下死点に到達する。これにより、前記スライド部材14の下端部が、前記閂部材111の係合部111aと干渉する位置になり、該係合部111aと係合して閂部材111の左方向への移動を阻害する。すなわち、施錠装置10は、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持するようにして施錠する。なお、その他の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
このように、本実施の形態においては、スライド部材14が上方向に移動させられて上死点に近付くと、その係合部14bは板ばね部材17と係合するようになっている。そのため、前記スライド部材14は、上死点近傍の位置において固定され、下方向に移動不能となる。これにより、オペレータが鍵から手を離しても、前記スライド部材14と係合部111aとの係合が解除された状態が維持されるので、閂部材111の左方向への移動が阻害されず、扉115のロックを解除し得る状態が維持される。したがって、オペレータは、片手だけを使用して、施錠装置10を開錠し、ロック装置120のロックを解除することができる。なお、前記板ばね部材17の弾性力を適度に調整することによって、手に格別の力を込めることなく鍵を回すだけで、前記スライド部材14を上方及び下方に移動させることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図5は本発明の第3の実施の形態における扉の施錠機構の状態を示す第1の図、図6は本発明の第3の実施の形態における扉の施錠機構の状態を示す第2の図である。
本実施の形態において、18はスライド部材14の下方の位置において扉115に取り付けられた停止部材である。そして、該停止部材18は、第2のガイド部材15bとの間の距離がスライド部材14の上下方向の長さより短くなる位置に取り付けられる。また、図6における12aは、キーシリンダ12を除去したときに扉115に生じる開口である。その他の点の構成については、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。なお、図5及び6においては、説明の都合上、マグネット部材16、マグネット支持部材16a及び固定部材16b、並びに、係合部14b及び板ばね部材17の記載が省略されている。
次に、本実施の形態における施錠機構の動作について説明する。
本実施の形態においては、施錠装置10は、図5に示されるように、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持し、施錠している。すなわち、前記扉115が閉じている状態において、ロック装置120の閂部材111は、右方向に移動しており、前記セキュリティを要求される装置の筐体の開口部の縁部に形成された掛合部と掛合して閂を掛けた状態となって、扉115をロックしている。そして、スライド部材14は、図5に示されるように下方に移動しており、その下端部が第3のガイド部材15cの下方に十分に長く突出している。そのため、前記スライド部材14の下端部は、前記閂部材111の係合部111aと干渉する位置にあり、該係合部111aと係合して閂部材111の左方向への移動を阻害している。
ここで、例えば、ポンチ、バール、ハンマー等の工具を使用した破壊工作によって、キーシリンダ12が扉115の外側から矢印Dで示される方向の力が加えられて打ち抜かれると、扉115の内側に脱落する。この場合、前記第1の実施の形態において説明したように、リンク部材13をスライド部材14から引き離す方向、すなわち、図5における矢印Dで示される方向に移動させることによって、接続ピン13aを接続ピン挿入孔14aから抜き出して、リンク部材13とスライド部材14との接続を解除することができるようになっている。そのため、キーシリンダ12が打ち抜かれる方向に変位すると、リンク部材13との接続が解除されるので、前記スライド部材14は自重によって落下する。
そして、図6に示されるように、前記スライド部材14は、下端が停止部材18の上面に当接して停止する。この場合、閂部材111の係合部111aは、スライド部材14の側縁と係合している。また、前記停止部材18が、第2のガイド部材15bとの間の距離がスライド部材14の上下方向の長さより短くなる位置に取り付けられているので、前記スライド部材14は、横方向の位置が第2のガイド部材15b及び第3のガイド部材15cによって規制されている。そのため、前記スライド部材14は横方向に移動することがない。したがって、前記スライド部材14は、閂部材111の左方向への移動を阻害している状態を維持している。すなわち、施錠装置10は、破壊工作を受けても、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持することができる。
なお、前記施錠装置10においては、キーシリンダ12が扉115から脱落しなくても、リンク部材13をスライド部材14から引き離す方向にある程度変位すれば、接続ピン13aが接続ピン挿入孔14aから抜き出て、リンク部材13とスライド部材14との接続が解除されるので、スライド部材14が落下し、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持することができる。
このように、本実施の形態においては、キーシリンダ12が打ち抜かれる方向に変位すると、リンク部材13とスライド部材14との接続が解除されてスライド部材14が落下し、扉115がロック装置120によってロックされた状態を維持することができるようになっている。そのため、簡単な構成でありながら、施錠装置10が破壊工作を受けても、扉115のロックが解除されることを確実に防止することができる。
また、振動や衝撃による誤作動がなく、キーシリンダ12の矢印Dで示される方向への変位に連動して、扉115がロックされた状態を確実に維持することができる。
なお、前記第1〜第3の実施の形態においては、扉の施錠機構をセキュリティが要求される装置の扉を施錠するために適用した場合について説明したが、本発明の扉の施錠機構は、玄関の扉のように、重量があり、施錠装置とロック装置とを有する扉であればいかなる種類の扉にも適用することができる。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における扉の施錠機構の構成を示す図である。 従来の施錠機構の構成を示す第1の図である。 従来の施錠機構の構成を示す第2の図である。 本発明の第2の実施の形態における扉の施錠機構の構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における扉の施錠機構の状態を示す第1の図である。 本発明の第3の実施の形態における扉の施錠機構の状態を示す第2の図である。
符号の説明
10 施錠装置
12 キーシリンダ
13 リンク部材
14 スライド部材
14b 係合部
16 マグネット部材
17 板ばね部材
111 閂部材
120 ロック装置

Claims (4)

  1. (a)扉をロックする閂部材、及び、該閂部材を移動させる取っ手部材を備えるロック装置と、
    (b)前記閂部材と係合して施錠するスライド部材、及び、鍵を回すことによって前記スライド部材を移動させるキーシリンダを備える施錠装置とを有し、
    (c)前記鍵を回して開錠すると、前記閂部材とスライド部材との係合が解除された状態を維持することを特徴とする扉の施錠機構。
  2. (a)前記スライド部材は少なくとも一部分が磁性体から成り、前記施錠装置は前記スライド部材を吸着可能な磁石を備え、
    (b)前記鍵を回して開錠すると、前記磁石が前記スライド部材を吸着する請求項1に記載の扉の施錠機構。
  3. (a)前記スライド部材は係合部を備え、前記施錠装置は前記係合部と係合可能な板ばね部材を備え、
    (b)前記鍵を回して開錠すると、前記板ばね部材が前記係合部と係合する請求項1に記載の扉の施錠機構。
  4. (a)前記キーシリンダは前記スライド部材と接続されるリンク部材を備え、
    (b)前記キーシリンダが打ち抜かれる方向に変位すると、前記スライド部材は、前記リンク部材との接続が解除され、前記閂部材との係合を維持し、該閂部材が前記扉をロックする状態を維持する請求項1〜3のいずれか1項に記載の扉の施錠機構。
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