JP2005200143A - 避難用エレベーターの速度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】巻上電動機の能力的に余裕のある運転パターンが集中する避難時に、避難効率を向上させることができる避難用エレベーターの速度制御装置を得る。
【解決手段】秤装置8と、火災報知器と、位置検出器9と、負荷検出信号、火災検出信号及び位置検出信号に基づいて目的階までの距離に応じたかごの巻上電動機1の速度指令を演算する速度指令発生器10と、速度指令に基づいて巻上電動機1の電流を制御する電流制御器12とを備え、火災検出信号が発せられるとかごが火災階と避難階の間で運転される避難用エレベーターにおいて、速度指令発生器10は、火災が検出された時に、かご内負荷が平常負荷領域より無負荷側の軽負荷領域内にありかつ上昇運転時、またはかご内負荷が無負荷領域より定格負荷側の重負荷領域内にありかつ下降運転時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力する。
【選択図】図2
【解決手段】秤装置8と、火災報知器と、位置検出器9と、負荷検出信号、火災検出信号及び位置検出信号に基づいて目的階までの距離に応じたかごの巻上電動機1の速度指令を演算する速度指令発生器10と、速度指令に基づいて巻上電動機1の電流を制御する電流制御器12とを備え、火災検出信号が発せられるとかごが火災階と避難階の間で運転される避難用エレベーターにおいて、速度指令発生器10は、火災が検出された時に、かご内負荷が平常負荷領域より無負荷側の軽負荷領域内にありかつ上昇運転時、またはかご内負荷が無負荷領域より定格負荷側の重負荷領域内にありかつ下降運転時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力する。
【選択図】図2
Description
この発明は、例えば火災発生時に火災階と避難階の間に就役する避難用エレベーターの速度制御装置に関するものである。
従来、火災発生時に、エレベーターのかごを避難運転するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、各階に設置された火災報知器が動作すると、直ちに一般乗客への運転を打ち切り、かごをあらかじめ定められた避難階と火災報知器が動作した階(以下火災階という)だけに停止させる避難運転を行うものである。これにより、火災階にいる人を早く避難階に救出するようにしている。
また、全ての乗客に供する十分なエレベーターシステム収容力を維持しながら乗客の快適度を最高にする様々な特定の運転プロファイルをあらかじめ選択する場合の快適度と能力の折衷案を作る問題を最小にするものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これは、高い往来量の場合には、高いジャーク率、加速率、減速率を有する運転プロファイルを用いることで移動時間を減少させ、低い往来量の場合には、低いジャーク率、加速率、減速率を有する運転プロファイルを用いることで乗客の快適度を上げた運転プロファイルに変更するものである。
しかしながら、上述した特許文献1に示される従来の避難用エレベーターの制御装置は、火災発生時避難する際には、無負荷上昇運転や定格負荷下降運転といった、巻上電動機の能力的に余裕のある運転パターンであるにもかかわらず、通常時と同じ速度および加速度で運転していた。
また、特許文献2に示される従来のエレベーターの速度制御装置は、高い往来量の場合には、高いジャーク率、加速率、減速率を有する運転プロファイルを用いることで移動時間を減少させるものであるが、一般に、避難用エレベーターが必要となる高層建築物は最高速度で走行する時間が長い為、高いジャーク率、加速率、減速率を有する運転プロファイルを用いても速度が変わらない為、避難時間の大幅な短縮には結びつきにくかった。
この発明は、上述した従来例にかかる問題点を解消する為になされたもので、巻上電動機の能力的に余裕のある運転パターンが集中する避難時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い運転をすることで避難効率を向上させることができる避難用エレベーターの速度制御装置を得ることを目的とするものである。
この発明に係る避難用エレベーターの速度制御装置は、かご内負荷を検出する負荷検出手段と、火災を検出する火災報知器と、かごの位置を検出する位置検出器と、前記負荷検出手段からの負荷検出信号、前記火災報知器からの火災検出信号及び前記位置検出器からの検出信号に基づいて目的階までの距離に応じたかごの巻上電動機の速度指令を演算する速度指令発生手段と、前記速度指令発生手段からの速度指令に基づいて巻上電動機の電流を制御する電流制御器とを備え、火災検出信号が発せられるとかごが火災階と避難階の間で運転される避難用エレベーターにおいて、前記速度指令発生手段は、前記火災報知器により火災が検出された時に、かご内負荷が平常負荷領域より無負荷側の軽負荷領域内にありかつ上昇運転時、またはかご内負荷が無負荷領域より定格負荷側の重負荷領域内にありかつ下降運転時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力することを特徴とする。
この発明によれば、巻上電動機の能力的に余裕のある運転パターンが集中する避難時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い運転をすることで避難効率を向上させることができ、乗客を迅速に避難させることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る避難用エレベーターの速度制御装置を示す構成図である。図1に示すように、巻上電動機1を回転駆動することによりシーブ2が駆動させ、シーブ2に巻きかけられたロープ3に連結されたかご4及び釣合錘5を駆動する。巻上電動機1にはパルス発生器6が直結されており、巻上電動機1の速度に比例したパルスを速度検出信号として発生する。また、エレベーターの停止階には火災を検出報知する火災報知器7が設けられている。
図1は、この発明の実施の形態1に係る避難用エレベーターの速度制御装置を示す構成図である。図1に示すように、巻上電動機1を回転駆動することによりシーブ2が駆動させ、シーブ2に巻きかけられたロープ3に連結されたかご4及び釣合錘5を駆動する。巻上電動機1にはパルス発生器6が直結されており、巻上電動機1の速度に比例したパルスを速度検出信号として発生する。また、エレベーターの停止階には火災を検出報知する火災報知器7が設けられている。
かご4内の荷重は負荷検出手段としての秤装置8により検出され、かご4の位置は位置検出器9により検出される。火災報知器7によって検出される火災検出信号と秤装置8によって検出されるかご内荷重及び位置検出器9からの検出信号に基づいて目的階までの距離に応じた巻上電動機1の速度指令が速度指令発生器10により演算される。速度制御器11は、速度指令発生器10からの速度指令とパルス発生器6からの速度検出信号とに基づいて巻上電動機1の速度が前記速度指令に一致するように速度制御し、インバータ主回路を有する電流制御器12は、速度制御器11からの制御出力に基づいて巻上電動機1への電流を制御する。
次に、上記構成を備え、火災発生時にかご4を火災階と避難階との間で運転させる避難用エレベーターの速度制御装置における動作について、主に、図2に示す速度指令発生器10の動作を示すフローチャートを参照して説明する。速度指令発生器10は、火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS201)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS206)。火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS201)、避難運転指令を出力してエレベーターを火災管制運転にする(ステップS202)。
エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS203)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS204〉、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する(ステップS205)。つまり、かご内負荷が平常負荷領域より無負荷側の軽負荷領域内にありかつ上昇運転時、またはかご内負荷が無負荷領域より定格負荷側の重負荷領域内にありかつ下降運転時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS202)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS203)または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS204)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS206)。
従って、実施の形態1によれば、避難時には速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高いエレベーターの速度指令を得ることができるので、避難時にエレベーターの運転効率を高め、建物内の人を迅速に避難させることができる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1に係る避難用エレベーターの速度制御装置は、火災報知器7が動作すると、巻上電動機1を通常時よりも高速で回転させる為、巻上電動機1の端子電圧が通常時より上昇する。回生運転時には巻上電動機1が発電機となり電圧が大幅に上昇するため、最高速を出した時の電圧上昇に耐えられるだけの耐圧を持った機器によって構成される必要がある。実施の形態2は、かかる問題を解決する為のものであり、弱め界磁をすることで巻上電動機1の端子電圧を下げられる性質を利用したものである。
上述した実施の形態1に係る避難用エレベーターの速度制御装置は、火災報知器7が動作すると、巻上電動機1を通常時よりも高速で回転させる為、巻上電動機1の端子電圧が通常時より上昇する。回生運転時には巻上電動機1が発電機となり電圧が大幅に上昇するため、最高速を出した時の電圧上昇に耐えられるだけの耐圧を持った機器によって構成される必要がある。実施の形態2は、かかる問題を解決する為のものであり、弱め界磁をすることで巻上電動機1の端子電圧を下げられる性質を利用したものである。
図3は、この発明の実施の形態2に係る避難用エレベーターの速度制御装置を示す構成図である。図3において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図3に示す実施の形態2において、速度指令発生器10は、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力する際に、電流制御器12に弱め界磁指令10aを出力するようになされ、電流制御器12は、弱め界磁指令10aを入力すると負のd軸電流を流し端子電圧が機器の耐圧等によって決定されるある上限以上に上昇するのを防止するようになされている。
図4は、実施の形態2に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図4に示すフローチャートを参照して実施の形態2に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS401)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS407)。火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS401)、避難運転指令を出力してエレベーターを火災管制運転にする(ステップS402)。
エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS403)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS404)、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力し(ステップS405)、電流制御器12に弱め界磁指令10aを出力した後終了する(ステップS406)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS402)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS403)または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS404)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS407)。
従って、実施の形態2によれば、避難時には速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高いエレベーターの速度指令を得るとともに、通常時より高速に運転する場合には弱め界磁指令を電流制御器12に出力することで、通常よりも高い速度または加速度で運転しても電流制御器12の最大電流に余裕がある限りは巻上電動機1の端子電圧が飽和しない為、耐圧の高い機器を用いることなく速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い運転をすることができ、巻上電動機1の端子電圧の上昇も防止させることができ、機器の耐圧が低いものを使用することが可能となるので産業上有用である。
実施の形態3.
図5は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の速度指令発生器10に、火災報知器7から火災検出信号が発せられてからの時間を測定するタイマを備えた実施の形態3に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図5に示すフローチャートを参照して実施の形態3に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS501)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS509)。
図5は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の速度指令発生器10に、火災報知器7から火災検出信号が発せられてからの時間を測定するタイマを備えた実施の形態3に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図5に示すフローチャートを参照して実施の形態3に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS501)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS509)。
火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS501)、避難運転指令を出力してエレベーターを火災管制運転にする(ステップS502)。タイマが未スタートの場合には(ステップS503)、タイマをスタートさせる(ステップS504)。また、タイマがある値以上となりタイムアップした場合には(ステップS505)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS509)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS502)、タイマはスタートしているが(ステップS503)、タイマがタイムアップしておらず(ステップS505)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS506)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS507)、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する(ステップS508)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS502)、タイマはスタートしているが(ステップS503)、タイマがタイムアップしておらず(ステップS505)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS506)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS507)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS509)。
従って、実施の形態3によれば、高速度または高加速度で運転できる時間を、火災発生を検出してからある一定の時間に制限する為、エレベーターの保守員が通常の運転モードに変更する必要がない。また、通常よりも高速度または高加速度で運転する為、巻上電動機1およびインバータ主回路を有する電流制御器12の発熱が大きくなるが、通常よりも高速度または高加速度で運転する時間をある一定の時間に制限する為、発熱によるシステムダウンを防止することができる。
実施の形態4.
図6は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の速度指令発生器10に、走行回数をカウントするカウンタ回路を備えた実施の形態4に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図6に示すフローチャートを参照して実施の形態4に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS601)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS609)。
図6は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の速度指令発生器10に、走行回数をカウントするカウンタ回路を備えた実施の形態4に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図6に示すフローチャートを参照して実施の形態4に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS601)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS609)。
火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS601)、避難運転指令を出力して火災管制運転にする(ステップS602)。走行回数をカウントするカウンタが未スタートの場合には(ステップS603)、カウンタをスタートさせる(ステップS604)。また、カウンタ値がある一定値C1を超える場合には(ステップS605)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS609)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS602)、カウンタはスタートしているが(ステップS603)、カウンタ値がある一定値C1以内であり(ステップS605)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS606)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS607)、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する(ステップS608)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS602)、カウンタはスタートしているが(ステップS603)、カウンタ値がある一定値C1以内であり(ステップS605)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS606)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS607)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS609)。
従って、実施の形態4によれば、通常より高速度運転する回数が制限される為、エレベーターの保守員が通常の運転モードに変更する必要がない。また、通常よりも高速度または高加速度で運転する為、巻上電動機1およびインバータ主回路を有する電流制御器12の発熱が大きくなるが、通常よりも高速度または高加速度で運転する時間をある一定の時間に制限する為、発熱によるシステムダウンを防止することができる。
実施の形態5.
図7は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の巻上電動機1の温度を検出する温度検出装置(図示せず)の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する実施の形態5に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図7に示すフローチャートを参照して実施の形態5に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS701)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS707)。
図7は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2の巻上電動機1の温度を検出する温度検出装置(図示せず)の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する実施の形態5に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図7に示すフローチャートを参照して実施の形態5に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS701)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS707)。
火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS701)、避難運転指令を出力してエレベーターを火災管制運転にする(ステップS702)。巻上電動機1の温度がある温度T1以上の場合は(ステップS703)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS707)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS702)、巻上電動機1の温度がT1より低く(ステップS703)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS704)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS705)、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する(ステップS706)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS702)、巻上電動機1の温度がT1より低く(ステップS703)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS704)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS705)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS707)。
従って、実施の形態5によれば、通常よりも高速度または高加速度で運転する為、巻上電動機1の発熱が大きくなるが、巻上電動機1がある一定温度以上発熱した場合には通常の速度および加速度に戻す為、巻上電動機1の焼損を防止することができる。
実施の形態6.
図8は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2のインバータ主回路を有する電流制御器12の温度を検出する温度検出装置(図示せず)の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する実施の形態6に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図8に示すフローチャートを参照して実施の形態6に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS801)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS807)。
図8は、図1及び図3に示す実施の形態1及び2のインバータ主回路を有する電流制御器12の温度を検出する温度検出装置(図示せず)の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する実施の形態6に係る速度指令発生器10の動作を示すフローチャートである。以下、図8に示すフローチャートを参照して実施の形態6に係る動作について説明する。火災報知器7が火災を検出していない場合には(ステップS801)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS807)。
火災報知器7から火災検出の信号を検出した場合には(ステップS801)、避難運転指令を出力してエレベーターを火災管制運転にする(ステップS802)。電流制御器12の温度がある温度T2以上の場合は(ステップS803)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS807)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS802)、電流制御器12の温度がT2より低く(ステップS803)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1よりも小さい場合(ステップS804)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2よりも大きい場合には(ステップS805)、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力して終了する(ステップS806)。
避難運転指令を出力して火災管制運転になった後(ステップS802)、電流制御器12の温度がT2より低く(ステップS803)、エレベーターが上昇運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L1以上の場合(ステップS804)、または下降運転でありかつかご内負荷がある負荷荷重L2以下の場合には(ステップS805)、通常の速度及び加速度によって構成される速度指令を出力して終了する(ステップS807)。
従って、実施の形態6によれば、通常よりも高速度または高加速度で運転する為、電流制御器12の温度が上昇するが、電流制御器12の温度がある一定値T2以上の場合には通常の速度及び加速度に戻す為、インバータ主回路を有する電流制御器12の主回路素子の破損を防止することができる。
1 巻上電動機、4 かご、6 パルス発生器、7 火災報知器、8 秤装置、9 位置検出器、10 速度指令発生器、11 速度制御器、12 電流制御器。
Claims (6)
- かご内負荷を検出する負荷検出手段と、
火災を検出する火災報知器と、
かごの位置を検出する位置検出器と、
前記負荷検出手段からの負荷検出信号、前記火災報知器からの火災検出信号及び前記位置検出器からの検出信号に基づいて目的階までの距離に応じたかごの巻上電動機の速度指令を演算する速度指令発生手段と、
前記速度指令発生手段からの速度指令に基づいて巻上電動機の電流を制御する電流制御器と
を備え、火災検出信号が発せられるとかごが火災階と避難階の間で運転される避難用エレベーターにおいて、
前記速度指令発生手段は、前記火災報知器により火災が検出された時に、かご内負荷が平常負荷領域より無負荷側の軽負荷領域内にありかつ上昇運転時、またはかご内負荷が無負荷領域より定格負荷側の重負荷領域内にありかつ下降運転時には、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。 - 請求項1に記載の避難用エレベーターの速度制御装置において、
前記速度指令発生手段は、速度または加速度のうち少なくとも一方が通常時より高い速度指令を出力する際に、前記電流制御器に弱め界磁指令を出力する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。 - 請求項1または2に記載の避難用エレベーターの速度制御装置において、
前記速度指令発生手段は、前記火災報知器から火災検出信号が発せられてからの時間を測定するタイマ回路を有し、タイマ回路による経過時間が一定時間を経過した場合は、通常時の速度指令及び加速度指令を発生する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。 - 請求項1または2に記載の避難用エレベーターの速度制御装置において、
前記速度指令発生手段は、前記火災報知器から火災検出信号が発せられてからの走行回数を測定するカウンタ回路を有し、カウンタ回路によるカウント回数が一定値を経過した場合は、通常時の速度指令及び加速度指令を発生する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。 - 請求項1または2に記載の避難用エレベーターの速度制御装置において、
前記巻上電動機の温度を検出する温度検出装置をさらに備え、
前記速度指令発生手段は、前記温度検出装置の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。 - 請求項1または2に記載の避難用エレベーターの速度制御装置において、
前記電流制御器の温度を検出する温度検出装置をさらに備え、
前記速度指令発生手段は、前記温度検出装置の検出温度が所定温度以上になった場合は、通常時の速度および加速度の速度指令を発生する
ことを特徴とする避難用エレベーターの速度制御装置。
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