JP2005199581A - 電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体の製造方法及び該製造方法で製造した電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体及び該発泡体を用いて製造した電磁波障害防止材 - Google Patents

電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体の製造方法及び該製造方法で製造した電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体及び該発泡体を用いて製造した電磁波障害防止材 Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体の製造方法、該製造方法で製造した電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体及び該発泡体を用いて製造した電磁波障害防止材を提供する。
【解決手段】 本発明の電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法は、樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体に、めっき工程中に圧縮を加え、めっき前よりも薄い発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を製造することからなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電磁波障害防止技術に関し、更に詳しくは、電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体等の製造技術に関する。
近年、パソコン、携帯電話、ゲーム機などの電子機器の普及に伴い、これらの機器自体の電磁波障害防止対策ならびに人体等への電磁波の影響の防止対策が重要な社会的課題となっている。
これら電磁波障害防止には、導電性布帛による衣料、内装建材としての導電性天井材や床材、導電性カーテン、外装建材としての磁性体含有シート、タイル、ETC用の電磁波吸収体などから、電子機器内部には、金属箔、金属繊維、導電性樹脂シート、磁性粒子配合シート、めっき被覆繊維、筐体へのめっき被覆又は導電性塗装など種々の手法が用いられている。
樹脂発泡体にめっき被覆繊維を回捲したガスケット等も電子機器を中心として多用されている電磁波障害防止材のひとつである。
電子機器は際限なく小型化されており、それにつれてガスケット等もますます薄くてシールド効果の高いものが求められている。
高い導電性や作業性の向上を図るため、例えば、特開平11−214886号公報、国際公開WO98/06247パンフレットには、発泡体(多孔体)そのもの又は発泡体(多孔体)と織物等の有機繊維構造シートの積層体等に金属被覆を施してガスケット等に利用しようとする手法が開示されている。
一方、樹脂発泡体を薄くすることも要求されているが、柔軟性のある樹脂発泡体を薄くスライスすることにも困難があり、例えば特開2002−84088号公報や国際公開WO98/06247パンフレットには、発泡体を所定の厚みよりも厚くスライスした後、加圧圧縮することにより永久ひずみを与えて所定の厚みにして使用されていることが開示されている。
上記特開2002−84088号公報には、この加圧圧縮工程がコスト高の要因になるとして、これを回避するために、基材として発泡体を用いない手法として「厚みの比較的薄いものでも製造性が良く、金属剥離、切断時の切り屑の発生の少ない電磁波シールド材」として、「繊維構造基材が上面地組織と下面地組織と連結糸からなる立体構造基材」を用いる電磁波シールド材を開示されている。
しかしながら、このような特殊な立体構造基材を用いることは、各種電子機器に応じた種々の厚さのシールド材への対応が困難であり、根本的な対策とはならなかった。
発泡体を圧縮して用いる場合、従来、めっき前に圧縮する手法と、めっき後に圧縮する手法があった。
めっき前に圧縮する場合、(1)スライスした多孔体を一旦ロールに巻き取り、(2)ロールから解かれて圧縮工程を経たのち再度ロールに巻き取られ、(3)めっき工程に運ばれ、ロールから解かれてめっきされたのち、再びロールに巻き取られる、というプロセスが一般的である。
めっき後に圧縮する場合には、(1)スライスした多孔体を一旦ロールに巻き取り、(2)めっき工程に運ばれ、ロールから解かれてめっきされたのち、再びロールに巻き取られ、(3)ロールから解かれて圧縮工程を経たのち再度ロールに巻き取られる、というプロセスが一般的である。
いずれのプロセスを採用するにしても、工程が煩雑になってコストアップに繋がることはもちろんであるが、製品特性上にも問題を生じていた。
めっき前に圧縮を加えた場合、多孔体の孔は小さくなっており、ただでさえ内部までめっきが入りにくい状況が更に悪化する要因となっていた。また、めっき後に圧縮を加えた場合、めっき皮膜の割れ、剥離が生じ、導電性が低下するばかりでなく、例えば特開2002−84088号公報に記載されているように使用時に所定の長さに切断した際に、導電性のある切り屑が発生しやすく、電気的ショートの原因となる危険性があるという問題の原因ともなっていた。
特開平11−214886号公報 特開2002−84088号公報 国際公開WO98/06247パンフレット
本発明の主な目的は、入手の容易な材料である発泡体を用い、高いシールド効果を有し、かつ各種電子機器に応じた種々の厚さのシールド材を製造できる対応性を有した低コストの製造方法を提供することである。
本発明者は、上記した如き課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体を、めっき工程中に圧縮を加える方法によって、めっき前よりも薄い発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を得ることによって、高いシールド効果を有し、かつ各種電子機器に応じた種々の厚さのシールド材が低コストで製造できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法を提供するものである。
即ち、本発明は、樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体を、めっき工程中に圧縮を加え、めっき前よりも薄い発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を製造することを特徴とする電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法である。
また、本発明の他の態様によれば、本発明は、めっき被覆布帛と前記の方法で製造しためっき被覆発泡体とをめっき後に積層することを特徴とする、電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法である。
更に、本発明は、前記の製造方法を用いて製造した電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体、またこのようなめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を用いて作成した電磁波障害防止材である。
本発明の方法により製造されためっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体は、電子機器から発生する電磁波を有効に防止することができる。
本発明の電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法は、樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体に、めっき工程中に圧縮を加え、めっき前よりも薄い発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を製造することを特徴とする電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法である。
即ち、めっき工程中に圧縮を加えることによって、(1)入手の容易な材料である発泡体を用い、各種電子機器に応じた種々の厚さのシールド材を製造できる対応性を有した製造方法であるとともに、(2)圧縮工程を別に設ける必要がなく、めっきを施すとともに完了するために低コストであり、(3)該発泡体の外面に近い部分だけでなく、内部にまで十分に金属被覆を施すことができるようになるため、高いシールド効果を有した発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を製造することができ、更に(4)めっき工程中で徐々に圧縮を加えるために、めっき皮膜の割れや剥離が生じにくく、高い導電性が維持され、使用時に所定の長さに切断した際に、導電性のある切り屑が発生しやすく、電気的ショートの原因となる危険性があるという問題を解決する電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法である。
(3)について、更に説明を加えると、発泡体のような基体に金属被覆を試そうとするときには、(a)めっき液等に発泡体を浸漬した際に、内部には空気が存在しているためにめっき液が発泡体内部にまで十分に浸入しにくい。(b)更に一旦発泡体内部にまでめっき液を浸入させても、めっき時には水素が発生するために浸入しためっき液は再び排除されようとする。(c)内部に浸入しためっき液は、めっきが進行するとともに、その中に溶解している金属が析出するために金属濃度が徐々に薄くなる。これを防止して良好な析出を継続させるためには、内部のめっき液を入れ替えてやらなければならない。
めっき工程中では、一回の圧縮で所望の厚さにすることもできるが、めっきの進行に従って、複数回の圧縮で順次徐々に所望の厚さにしていくのが更に望ましい。
めっき前に発泡体に圧縮を加えておくことは、発泡体内部の空気や水素を排除する観点からも、めっき液を内部まで浸透させたり置き換えたりする観点からも、上述した内部にまでめっきを施すという目的からは、困難を増大させることは説明を待たない。
一方で、めっき後に圧縮することは、既に被覆された金属皮膜を一度に変形させることに繋がり、めっき皮膜の割れや剥離を生じさせ、同じ目付量をめっき被覆しておいても、導電性ひいてはシールド性を低下させることになる。
これに対して、複数回の圧縮で順次徐々に所望の厚さにしていく方法を採用すると、順次変形しためっき皮膜の上に次のめっきが積層されることになるので、めっき皮膜の圧縮による変形による割れや剥離を最小限に抑制しながらめっき皮膜を厚くしていくことができる。
圧縮は、上述したように基本的にめっき槽中で行われるが、更にめっき液からの引き上げのときにも圧縮を加えることによって、発泡体中に取り込まれためっき液を排出させることができる。
また、めっき槽中での圧縮だけでなく、更に、めっき前処理槽中、めっき後処理槽中又は(及び)それらの各単位工程の前又は後の水洗槽中のいずれかにおいても圧縮を加えることが更に好適に用いられる。これらの工程での圧縮は、比較的弱い圧縮を施し、当該工程で用いた溶液の浸透、排出を主目的とするのが望ましい。あくまで、中心となる圧縮は、めっき槽中及び(又は)めっき槽から引き上げる際に行うことが望ましい。
圧縮は公知のいずれの方法をも用いることができるが、通常、電磁波障害防止材としての発泡体はシート状で連続めっきされることが多いので、プレスロールによって圧縮する方法が最も好適に用いられる。
上述のようにして製造される圧縮発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体の最終的な厚さは、元の厚さの90%から20%の範囲となるように圧縮を加えることが好ましく用いられる。元の厚さの90%よりも厚いものは、圧縮することの効果が低いし、元の厚さの20%よりも薄く圧縮すると発泡体がほぼ完全に永久変形してしまい、圧縮後の復元性が弱くなってしまう。大きい復元性を求めない用途にはもちろん適用が可能であるが、一般的な電磁波障害防止用途には不適となる。
最も好適に用いられるロールプレス法によって圧縮の条件を説明する。基本的に圧縮条件はロールのスリット幅(クリアランス)によって決定されるが、発泡体素材の材質、厚さ、有孔度、めっきの種類、厚さ等多くの要因によって復元率が大きく変化するため、明確に規定することは難しいが、一般的にはクリアランスをロールを通過する前発泡体の厚さの10〜0.2%に設定する。前述の通り、複数のロールを通過させる場合には、このクリアランスを順次小さくしていくことが望ましい。
本発明の圧縮は、発泡体単独及び発泡体と布帛の積層体のいずれにも適用できるが、発泡体単独に適用した場合には、めっき工程の後に更にめっき被覆布帛と積層化して電磁波障害防止材として用いることができる。
上述の圧縮を加える電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法には、発泡体、布帛及び(又は)それらを積層する接着剤として、公知の素材からなるいずれをも用いることができるが、近年の電子機器の材料、部品として難燃性のものを用いることが要求されている状況に鑑み、それらの内の少なくともひとつとして難燃性の素材又は難燃剤を配合した素材若しくは難燃性の処理を施した素材を用いることが望ましい。
難燃性を付与するために配合する難燃剤としては、ハロゲン系、水酸化物、酸化物、無機塩系、リン系、窒素系のいずれをも好適に用いることができる。
例えばポリ塩素化パラフィン、デカブロモジフェニルオキシド、テトラクロロ無水フタル酸、クロレジン酸無水物又はテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化難燃剤等も好適に用いられる。
しかし、ノンハロゲン化が要求されている近年の状況に鑑み、ノンハロゲン系の難燃剤を配合することがさらに好適に用いられる。
水酸化物、酸化物、無機塩系としては、アンチモン化合物、ホウ素化合物、アルミナ水和物又は酸化モリブデン等の無機難燃剤等が好適に用いられ、リン系の難燃剤としては、赤燐、燐酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、燐酸メラミン、燐酸トリエチル、燐酸トリアリール又はエチレンジアミンホスフェート等の有機アミンホスフェート等が好適に用いられる。また、窒素系としては、メラミンシアヌレート等も好適に用いられる。
さらに、ポリ{[6−(4−モルホリニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]−1,4−ピペラジンジイル}等の相乗剤を添加してもよい。
これらの中でも、難燃剤としての効果が高いリン系難燃剤が最も好適に用いられる。
上述の圧縮を加える電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法に用いる発泡体としては、公知の発泡体が適宜好適に用いられるが、中でも、ウレタン樹脂発泡体又はシリコン樹脂発泡体が好適に用いられ、また、めっきの容易さ、導電性の得られやすさから連続気泡発泡体がいっそう好適に用いられる。
また、上述のとおり、発泡体、布帛及び(又は)それらを接着する接着剤のいずれかに難燃性素材又は難燃剤を配合した素材を用いて好適に実施されるが、中でも樹脂発泡体自体に、シリコンなどの難燃性の素材を用いるか、又は、難燃剤を配合した素材を用いることが望ましい。好適に配合される難燃剤については既に先に述べたが、その中でも配合する難燃剤としてはリン系難燃剤がいっそう好適に用いられる。
本願発明の圧縮発泡体と積層して用いる布帛については、公知の布帛が適宜用いられるが、織物、編物、不織布又は漉物が好適に用いられる。中でも織物又は編物がいっそう好適に用いられ、特に織物が最も好適に用いられる。
上記布帛を構成する繊維も公知のものが適宜利用できるが、ポリエステル又はポリアミドが好適に用いられる。難燃性が要求される場合には、ポリアミドイミド繊維、難燃化ポリエステル繊維、難燃化ポリアミド繊維、メタ系又はパラ系芳香族ポリアミド繊維、又はノルボネックス繊維が好適に用いられる。
また、布帛としては、布帛の内部まで均一なめっきを施すことが容易なため、DTY加工を施した繊維を用いたものが好適に用いられる。
金属被覆を施すためには湿式めっき手法が好適に用いられるが、無電解めっき、電気めっきの何れもめっきの種類に応じて適宜利用される。発泡体の内部にまでできるだけ均一な皮膜を施すためには、一般には無電解めっきが好適に用いられる。無電解めっきには、置換めっき法も含まれ、薄い上層皮膜を施すためには好適に利用される。
めっき金属の種類としては、公知の金属又はそれらを含む合金が目的に応じて適宜選択され用いられるが、毒性等の観点から砒素、水銀、タリウムを除く周期律表の第4〜6周期の第7〜15族(新表記法による)から選ばれる金属又はそれらを含む合金めっきも好適に用いられる。具体的には、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Re、Os、Ir、Pt、Au、Pb、Biから選ばれる金属又はそれらを含む合金である。
中でも、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀、金、すず又はビスマスから選ばれる金属又はそれらを含む合金が一層好適に用いられる。銅は電導度を向上させるために下地皮膜として特に重要であり、銅皮膜の上に耐食性の向上、電導度の低下防止、美観などの観点から、ニッケル、金、銀、すず又はすず合金が施されて好適に用いられる。また、軟磁性皮膜としてニッケル−コバルト、ニッケル−鉄等の合金めっきも好適に用いられる。
上述のめっきは、公知のめっき浴が適宜用いられるが、中でも少なくとも有機スルホン酸イオン、硫酸イオン、塩化物イオン、ホウフッ酸イオン、スルファミン酸イオン、リン酸イオン、ピロリン酸イオン、酢酸イオン又は硝酸イオンから選ばれる1種又は2種以上を含有するめっき浴又はさらにカルボン酸、アミンカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ポリアミンから選ばれる1種又は2種以上の錯化剤を含有するめっき浴が一層好適に用いられる。
上記錯化剤のさらに具体的な例を挙げると、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、グルコン酸、アスコルビン酸、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、メチオニン、メルカプトコハク酸、シスチン、スルホコハク酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、イミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、エチレンジオキシビス(エチルアミン)−N、N、N'、N'−テトラ酢酸、グリコールエチレンジアミンテトラ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンテトラ酢酸等が好適に用いられ、中でも、スルホコハク酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸等がさらに好適に用いられる。
該めっき浴及び(又は)前処理液には、添加剤の分散性を向上し、多孔体の内部にまでめっき液が浸透するのを助けるために、さらに炭素数6以下の低級アルコール、ケトンから選ばれる1種又は2種以上を含有させることが好ましい。
濃度の上下限は特に限定されないが、0.5g/L以上、200g/L以下の濃度が好適に用いられ、さらに好適には、1g/L以上200g/L以下の濃度が用いられる。他の添加剤の濃度等にも依存するので、絶対的な濃度は限定できないが、アルコール濃度が高くなり過ぎると浴の安定化効果に悪影響があり、特に300g/Lを越えると、この影響が大きい。そのため、脂肪族アルコール又はケトンの上限の濃度は200g/L以下に規定するほうがよい。また、濃度が高い場合には臭気が著しくなり作業環境上からも好ましくない。
アルコール又はケトンの具体的な例としては、メタノール、エタノール、(n−及びi−)プロパノール、(n−、i−及びt−)ブタノール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ、中でもi−プロパノール、アセトンが一層好適に用いられ、最も好適にはi−プロパノールが用いられる。
上記アルコール、アルコールエーテル又はケトンと同様に、添加剤の分散性を向上し、めっき液を多孔体の内部にまで浸透させるために、さらに、界面活性剤を含有する浴を用いることが好ましい。
界面活性剤としては、公知の界面活性剤を用いることができ、ノニオン系、アニオン系、両性系、カチオン系のいずれの界面活性剤も好適に用いられ、適宜単独又は混合して用いられる。
好適に用いられるノニオン系界面活性剤を例示すれば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(又はエステル)、ポリオキシアルキレンフェニル(又はアルキルフェニル)エーテル、ポリオキシアルキレンナフチル(又はアルキルナフトチル)エーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル(又は該フェニル基にさらにポリオキシアルキレン鎖を付加した)、ポリオキシアルキレンビスフェノールエーテル系、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、エチレンジアミンのポリオキシアルキレン縮合物付加物、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレンヒマシ(又は/及び硬化ヒマシ油)油、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルホルマリン縮合物、グリセリン(又はポリグリセリン)脂肪酸エステル系界面活性剤、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノ(セスキ、トリ)脂肪酸エステル系界面活性剤、高級脂肪酸モノ(ジ)エタノールアミド、アルキル・アルキロードアミド、オキシエチレンアルキルアミン等を挙げることができる。
好適に用いられるアニオン系界面活性剤を例示すれば、アルキル(又はホルマリン縮合物)−β−ナフタレンスルホン酸(又はその塩)、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩系、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル(又はアルコキシ)ナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル酸塩、高級アルコールリン酸モノエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸(塩)、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキロイルザルコシン、アルキロイルザルコシネート、アルキロイルメチルアラニン塩、Nアシルスルホカルボン酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、アシルメチルタウリン酸ナトリウム、アルキル脂肪酸グリセリン硫酸エステル塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、アルキルスルホカルボン酸エステル塩系、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルポリオキシエチレンスルホコハク酸、スルホコハク酸モノオレイルアミドナトリウム塩(又はアンモニウム、TEA塩)等を挙げることができる。
好適に用いられる両性系界面活性剤を例示すれば、2−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−ヒドロキシエチル(又はメチル)イミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ジメチルアルキルベタイン、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸(又はそのナトリウム塩)、アルキル(ポリ)アミノエチルグリシン、N−アルキル−N−メチル−β−アラニン(又はそのナトリウム塩)、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、等を挙げることができる。
好適な界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤には、テトラ低級アルキルアンモニウムハライド、アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ヒドロキシエチルアルキルイミダゾリン、ポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウムハライド、アルキルベンザルコニウムハライド、ジアルキルジメチルアンモニウムハライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムハライド、アルキルアミン塩酸塩、アルキルアミン酢酸塩、アルキルアミンオレイン酸塩、アルキルアミノエチルグリシン、アルキルピリジニウムハライド系等が含まれる。
発泡体又は該発泡体と布帛との積層体へのめっきの目付け量は、用途に対応して必要とされる電磁波障害防止効果の大きさや発泡体の厚さによって適宜変更すればよいが、合計して概ね10〜500g/m2が好適に用いられる。10g/m2以下でも限定された目的によっては好適に用いられる場合があるが、電磁波障害防止効果は弱くなり、また、500g/m2以上でも限定された目的によっては好適に用いられるが発泡体の柔軟性が低くなる。このため、特に20〜300g/m2が好適に用いられる。
前記発泡体又は該発泡体と布帛との積層体は、めっき皮膜の密着性を向上させるために、上述しためっきに先立って少なくとも酸性又はアルカリ性溶液によって前処理を施しておくことが好ましい。酸性溶液としては、塩酸、硫酸、スルホン酸、硝酸、リン酸等の公知の酸を適宜希釈して用いるのが良い。アルカリ性溶液としては水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の公知のアルカリを適宜希釈して用いるのが良い。めっき液としてアンモニアアルカリの溶液を用いる場合にはアンモニアを適宜希釈して利用してもよい。
発泡体と布帛の積層体をめっきする場合は、発泡体だけの場合よりも均一にめっきすることが困難になるため、前処理には一層の配慮が必要である。布帛を公正する繊維の種類によって適宜選定すればよいが、例えばポリエステル繊維の場合にはアルカリ性溶液による前処理が望ましく、ポリアミド繊維の場合には酸性溶液による前処理が望ましい。
また、めっきに先立って、前処理液やめっき液を発泡体の内部まで浸透させるために界面活性剤を含有する溶液で親水化処理を施すことが好ましい。界面活性剤としては、公知のものが適宜利用でき、既に前述した海面活性剤が適宜用いられるが、発泡体の内部まで液を浸透させる目的には、カチオン性界面活性剤が一層好適に用いられる。
前記発泡体と前記布帛を積層するために接着する方法としては公知の方法が利用できるが、めっき前に積層する場合には、接着剤による方法の他、熱融着法が好適に用いられる。めっき後に積層する場合には、接着剤による方法が好適に用いられる。特にホットメルト接着が好適に用いられる。
接着剤としては、公知のものを好適に用いることができ、例えば、EVA、変性EVA、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等が好適に用いられる。
接着剤を用いる場合には、非導電性の接着剤を用いることもできるが、導電性の接着剤が一層好適に用いられる。
樹脂発泡体又は樹脂発泡体と布帛との積層体には、めっきの終了後に、樹脂被覆を施すことができる。該樹脂被覆は目的に応じて、樹脂の種類、被覆厚さ、導電性等を変化させることができる。めっき被覆の腐蝕、変色による劣化の防止を主たる目的とし表面導電性を維持したい場合には、柔軟性や電磁波障害防止材の厚さの観点から薄い被覆を施す。表面導電性の維持を主要目的とする場合には導電性樹脂を被覆することもできる。逆に、表面を非導電化し絶縁性を付与したい場合には、比較的厚い樹脂被覆を施すこともできる。樹脂被覆は、樹脂を塗布する方法、樹脂に浸漬する方法等公知の手法を用いることができるが、予めフィルム状にした樹脂を表面に積層する方法を用いることもできる。
該樹脂被覆には、公知の樹脂を用いることができるが、難燃性樹脂が一層好適に用いられる。難燃剤として公知のものが用いられ、既に前述した難燃剤が好適に用いられる。臭素系、リン系、水酸化物、酸化物、無機塩系を配合したものが好適に用いられるが、中でもリン系のものが一層好適に用いられる。
上述しためっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体は、そのままの状態で又はめっき被覆布帛と積層され、切断加工又はプレス切断して主としてガスケット等の電磁波障害防止材として用いられる他、床材、天井材、壁材などの建築用途用、電磁波障害防止用の衣料、寝具等の業務又は生活用品用、電磁波漏洩防止用等に利用される。
ガスケット又はリード線用テープとしては、めっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体に、さらに接着剤又は両面接着テープによって接着層を設け、さらに離型紙を配したシート又はテープの形態においても好適に用いられる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得るものである。
比較例1
リン系難燃剤であるアンモニウムポリホスフェートを配合した材料からなり、連続気泡量60%、密度50個/インチのウレタン樹脂発泡体を、3mmの厚さにスライスしたものを材料として準備した。
1g/Lのジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを含む20%水酸化ナトリウム溶液に浸漬して親水化処理を行ったのち、常法に準じて10%塩酸浸漬、パラジウム触媒付与の各工程を経て、下記(A)の銅めっき液中に浸漬し、銅めっきを施した。めっき時間は7分とした。引き続き下記(B)の無電解ニッケルめっき浴に3分間浸漬し、ニッケルめっきを施した。常法通り、めっきの各工程の間には水洗工程を設けた。
このようにして作成した発泡体のめっき付着量を測定した結果、銅めっきの目付け量は32g/m2、ニッケルめっきの目付け量は14g/m2であった。
無電解銅めっき液(A)
硫酸銅 7g/L
エチレンジアミン四酢酸 25g/L
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 0.2g/L
37%ホルムアルデヒド 65ml/L
シアン化ナトリウム 0.2g/L
pH 12.5
浴温 65℃
無電解ニッケルめっき液(B)
硫酸ニッケル 28g/L
クエン酸二ナトリウム 21g/L
25%アンモニア水 25g/L
硫酸アンモニウム 12g/L
水酸化ナトリウム 2.5g/L
pH 9.0
浴温 40℃
比較例2
比較例1と同じ3mm厚さのウレタン樹脂発泡体を材料として準備した。
スペーサを順次薄いものに替えながら、180℃×1分の圧縮を繰り返し、3回の圧縮で1mmの厚さまで圧縮した。
比較例1と同じ条件で無電解銅及びニッケルのめっきを行った。
このようにして作成した発泡体のめっき付着量を測定した結果、銅めっきの目付け量は30g/m2、ニッケルめっきの目付け量は11g/m2であった。
比較例3
比較例2と同じ3mm厚さのウレタン樹脂発泡体を材料として準備し、圧縮は行わずに比較例2と同じ工程、同じ条件でめっきを施した。
めっき後、常温で圧縮し、1mmの厚さとした。めっき前に圧縮するよりも容易に薄くなった。
このようにして作成した発泡体のめっき付着量を測定した結果、銅めっきの目付け量は32g/m2、ニッケルめっきの目付け量は13g/m2であった。
実施例1
上記比較例2と同じ3mm厚さのウレタン樹脂発泡体を材料として準備し、圧縮は行わずにめっき工程に移った。めっき浴の組成、温度などの条件は比較例2と同じ条件とした。
めっき工程中で、親水化、塩酸浸漬、触媒化の工程及びそれらの間の水洗工程での浸漬時、銅めっき浴への浸漬時、銅めっき開始後3.5分、銅めっき液からの引き上げ時、水洗工程への浸漬時、ニッケルめっき浴への浸漬時、ニッケルめっき液からの引き上げ時、水洗工程への浸漬時、水洗工程からの引き上げ時にそれぞれプレスロールを通過させた。
上述した親水化工程から銅めっき浴への浸漬時までは、0.5mmのスリットのロールを通過させても発泡体の厚さはほとんど変化しなかったが、銅めっき開始後3.5分及び銅めっき液からの引き上げ時のロールの通過で、厚さはほぼ1mmとなり、それ以降は再び殆ど変化しなくなった。
このようにして作成した発泡体のめっき付着量を測定した結果、銅めっきの目付け量は30g/m2、ニッケルめっきの目付け量は10g/m2であった。
実施例2
50デニール、72フィラメントのポリエステルDTY繊維からなる織物を材料として準備し、上記比較例2と同じ3mm厚さのウレタン樹脂発泡体に融着して積層体を作成した。
この積層体を圧縮を行わずにめっき工程に移した。めっき浴の組成、温度などの条件は比較例2と同じ条件とした。
めっき工程中でのプレスロールによる圧縮は、実施例1と同じ条件とした。
該積層体の圧縮による厚さの変化は実施例1とほぼ同じであった。
このようにして作成した発泡体と織物の積層体のめっき付着量を測定した結果、銅めっきの目付け量は41g/m2、ニッケルめっきの目付け量は15g/m2であった。
実施例3
実施例2と同じポリエステル繊維からなる織物を材料として準備し、常法に従って前処理し、比較例2と同じ浴を用いて、無電解銅めっきを5分、無電解ニッケルめっきを2分行った。該織物の銅めっきの目付け量は16g/m2、ニッケルめっきの目付け量は5g/m2であった。
このめっき被覆織物にリン系難燃剤を配合したウレタン系ホットメルト剤を塗布し、上記実施例1で作成しためっき被覆発泡体に接着し、めっき被覆積層体を作成した。
このようにして作成した発泡体と織物の積層体のめっき付着量は、銅めっきの目付け量は46g/m2、ニッケルめっきの目付け量は15g/m2であった。
実施例4
70デニール、24フィラメントのナイロン繊維からなる織物を材料として準備し、常法に従って前処理し、下記(C)の浴を用いて、無電解銅めっきを5分、置換銀めっきを4分行った。該織物の銅めっきの目付け量は8g/m2、銀めっきの目付け量は6g/m2であった。
置換銀めっき浴(C)
硝酸銀 7.5g/L
25%アンモニア水 300g/L
チオ硫酸ナトリウム 105g/L
pH 12.5
浴温 室温
一方、連続気泡量60%、密度50個/インチのシリコン樹脂発泡体を3mmの厚さにスライスしたものを材料として準備し、実施例1のニッケルめっきのみを下記(D)のめっき浴を用いるニッケル−コバルト合金めっきに変えて、その他は実施例1と同じ条件でめっき被覆発泡体を作成した。
このめっき被覆織物にポリウレタン系接着剤を塗布し、上記めっき被覆発泡体に接着し、めっき被覆積層体を作成した。
無電解ニッケル−コバルト合金めっき浴(D)
硫酸ニッケル 6.6g/L
硫酸コバルト 6.5g/L
クエン酸ナトリウム 29g/L
酒石酸ナトリウム 35g/L
pH 9.0
浴温 75℃
このようにして作成した発泡体と織物の積層体のめっき付着量は、銅めっきの目付け量は38g/m2、ニッケル−コバルトめっきの目付け量は6g/m2、銀めっきの目付け量は6g/m2であった。
評価
上記各比較例及び実施例で得られためっき被覆発泡体又はめっき被覆発泡体と布帛の積層体の電磁波障害防止効果を、KEC法によるシールド効果測定で行った。結果を表1にまとめた。
比較例1及び2の試料は、発泡体の中心部のめっき厚さが薄く、場所によって無めっきの個所があった。比較例3の試料には、めっき皮膜に割れが認められ、又、切断した際に細かく割れて剥離しためっき皮膜が認められた。実施例1〜4においては、いずれの試料にもそのような問題点が認められなかった。
Figure 2005199581
本発明の方法により製造されためっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体は、電子機器から発生する電磁波を有効に防止することができ、電子機器の電磁波障害防止材として利用することができる。

Claims (24)

  1. 樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体にめっき工程中に圧縮を加えてめっき前よりも薄い発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を製造することを特徴とする、電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法。
  2. 前記圧縮を加える方法がめっき工程中で複数回の圧縮によって該樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体の厚みを順次薄くする圧縮方法である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記圧縮を加える方法が、めっき槽中での圧縮に加え、更にめっき液からの引き上げのときにも圧縮を加えることからなる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記圧縮を加える方法が、めっき槽中での圧縮だけでなく、更に、めっき前処理槽中、めっき後処理槽中又は(及び)それらの各単位工程の前又は後の水洗槽中のいずれかにおいても圧縮を加えることからなる、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記圧縮を加える方法がプレスロールによる圧縮である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. めっき工程後の前記樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体の厚さが元の樹脂発泡体又は該樹脂発泡体と布帛との積層体の厚さの90%から20%の範囲となるように圧縮を加えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. めっき被覆布帛と請求項1〜6のいずれかに記載の方法で製造しためっき被覆発泡体とをめっき後に積層することを特徴とする、電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体の製造方法。
  8. 前記樹脂発泡体、前記布帛又は該発泡体と該布帛を接着する接着剤のうち少なくとも一つが難燃性である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記樹脂発泡体が連続気泡発泡体である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記樹脂発泡体がウレタン樹脂発泡体又はシリコン樹脂発泡体である、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記樹脂発泡体が前記難燃剤としてリン系難燃剤を配合したウレタン樹脂発泡体である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記布帛が織物、編物、不織布又は漉物である、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記めっきが無電解めっき(置換めっきを含む)又は(及び)電気めっきである、請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記めっき及び(又は)前処理が、炭素数6以下の低級アルコール、アルコールエーテル又はケトンから選ばれる1種又は2種以上を更に含有するめっき浴及び(又は)前処理液を用いて行われる、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 前記めっきが、界面活性剤を更に含有する浴を用いて行われる、請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記めっきの平均目付け量が前記発泡体の見掛けの単位面積当り20g/m2以上である、請求項1〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記めっき工程に先立って、更に、少なくとも酸性又はアルカリ性溶液によって前記発泡体又は該発泡体と布帛との積層体に前処理を施す工程を含む請求項1〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 前記めっき工程に先立って、更に、界面活性剤を含有する溶液で前記発泡体又は該発泡体と布帛との積層体に親水化処理を施す工程を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 前記界面活性剤がカチオン性界面活性剤である、請求項1〜18のいずれかに記載の製造方法。
  20. 前記発泡体と前記布帛を積層するのに使用される接着剤が導電性である、請求項1〜19のいずれかに記載の製造方法。
  21. 前記めっき工程の終了後に、更に、樹脂被覆工程を含む、請求項1〜20のいずれかに記載の製造方法。
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載の製造方法を用いて製造した電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体。
  23. 請求項22に記載の電磁波障害防止用のめっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体を用いて作成した電磁波障害防止材。
  24. 請求項23に記載の電磁波障害防止材が、めっき被覆発泡体又は該発泡体と布帛との積層体に、更に接着剤又は両面接着テープ等によって接着層を設け、更に離型紙を配したシート又はテープである電磁波障害防止材。
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