JP2005199496A - インクパック、インクカートリッジ並びにインク供給装置 - Google Patents

インクパック、インクカートリッジ並びにインク供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 インク袋のインク残量が少なくなっても、水頭変化を小さくし、ひいてはインクパックの交換時におけるインク残りを少なくする。
【解決手段】 インクジェットプリンタの本体に、印字ヘッドにインクを供給するための、インクカートリッジ24が交換可能にセットされるインク収容部、針26aを有する接続部、チューブ等からなるインク供給装置を設ける。インクカートリッジ24を、インクを収容するインク袋30に口栓31を設けてなるインクパック29を、ケース28に収容して構成する。このとき、インクパック29におけるインク袋30の載置面(ケース28の内底面)からの口栓31のインクを取出す高さ寸法H、言い換えれば、インクカートリッジ24における口栓保持部のインクを取出す高さ寸法H、更に言い換えれば、インク供給装置23における接続部(針26a)のインクを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋30の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インク袋と口栓とを備えて構成されるインクパック、インクパックをケース内に収容して構成されるインクカートリッジ、並びに、インクパックが交換可能にセットされるインク収容部を有するインク供給装置に関する。
一般に、インクジェットプリンタの印字ヘッドにインクを供給するためのインク供給装置は、例えば4色分のインクカートリッジが夫々着脱可能にセットされるインク収容部と、このインク収容部にセットされた各インクカートリッジ(インクパック)が接続される接続部と、各接続部から印字ヘッドのノズルにインクを導くチューブとを備えて構成される。この場合、前記インクカートリッジ内のインクを使い切ると、そのインクカートリッジが取外されて新たなインクカートリッジに交換されるようになっている。
具体的には、図7に示すように、前記インクカートリッジ1は、インクを収容する可撓性あるインク袋2にインクを取出すための口栓3を設けて構成されるインクパック4を、薄型矩形箱状のケース5内に収容して構成される。このとき、前記インク袋2がケース5の内底面に載置され、口栓3がケース5の先端壁に設けられた口栓保持部5aに保持されるようになっている。また、このインクカートリッジ1には、インク袋2内のインクの残量を検出して交換時期を知らせるための検出片6が、インク袋2の上面に当接するように設けられている(例えば特許文献1参照)。
そして、図示はしないが、インクカートリッジ1がインク収容部にセットされた状態で、前記接続部に設けられた中空状の針が、インクパック4の口栓3の先端のゴム栓を貫通して口栓3内に差込まれ、その針を通してインク袋2内のインクがチューブに供給されるようになっている。尚、インクカートリッジ1(インク収容部)は、印字ヘッドのノズルの先端よりも下方に位置するように設けられており、ノズル内には常に大気圧よりやや低い負圧がかかるようになっている。
実用新案登録第2591359号公報
ところで、上記従来のインクカートリッジ1においては、ケース5の先端壁の口栓保持部5aが、比較的下側(低い位置)に設けられていた。具体的には、インク袋2の初期状態(インクの満タン時)の高さ寸法hが約20mmであるのに対し、ケース5の内底面からの口栓3のインクを取出す(針が刺さる)高さ寸法H0 が例えば8mm(寸法hの1/2未満)とされていた。これは、口栓3部分からインク袋2内のインクを出やすく(残りにくく)するといった観点から、口栓3の位置が下方にある方が良いと考えられていたものと推察される。
しかしながら、本発明者の研究によれば、上記したような口栓3のインクを取出す(針が刺さる)高さを比較的低い位置にしている従来のインクパック4(インクカートリッジ1)においては、インクカートリッジ1の交換時におけるインク袋2内のインク残りが比較的多くなってしまうことが判明したのである。即ち、上記のように、印字ヘッドのノズル内は常に負圧とされるのであるが、インクの吐出(印字)の安定性を維持するためには、ノズル内の圧力変化は小さい方が良い(圧力変化がないのが理想的)。
これに対し、インクパック4においては、インク袋2の初期状態(インクの満タン時)と、インク袋2内のインクの量が減少してきたときとで、水頭の高さが変化する(次第に低くなる)ので、ノズル内の圧力も変化することになる。このため、インクパック4は、水頭の高さがある範囲内(例えば0〜30mm)で使用されるようになっているのであるが、従来のインクパック4(インクカートリッジ1)では、インク袋2内のインク残量が少なくなってくると、水頭変化(ノズルの圧力の変化)が大きくなるため、比較的多くのインクが残ったまま(例えば初期状態でのインク量が250gに対しインク残量が25gの時点)でインクカートリッジ1を交換しなければならなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、インク袋のインク残量が少なくなっても、水頭変化が小さく、ひいてはインクパックの交換時におけるインク残りを少なくすることができるインクパック、インクカートリッジ並びにインク供給装置を提供するにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1のインクパックは、インクを収容する可撓性あるインク袋に、インクを取出すための口栓を設けて構成され、インク袋が載置面に載置された状態で口栓がインク供給装置に接続されて使用されるものにあって、載置面からの口栓のインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態のインク袋を水平面上に載置したときの該インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされるところに特徴を有する(請求項1の発明)。
ここで、この種のインクパックにおいて、従来では、インク袋内のインクを出やすく(残りにくく)するためには、口栓の位置が比較的下方にある方が良いと単純に考えられていた。これに対し、本発明者の研究によれば、むしろ、口栓のインクを取出す高さを比較的高くした方が、インク袋のインク残量が少なくなっても水頭変化が少なくなり、ひいては、インクパックの交換時におけるインク残りを少なくすることができることが明らかになったのである。但し、その高さは高すぎてもやはり水頭変化が大きくなり、載置面からの口栓のインクを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋を水平面上に載置したときの該インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とすると、水頭変化が少なくなることが判明したのである。
この場合、上記のようなインクパックは、ケース内に収容されてインクカートリッジとして構成され、インクカートリッジの状態で提供されることも多い。そこで、本発明のインクカートリッジは、インクを収容する可撓性あるインク袋にインクを取出すための口栓を設けて構成されるインクパックを、ケース内に収容して構成されるものにあって、前記ケースは、インク袋が載置される載置面と、口栓を保持する口栓保持部とを有して構成されると共に、載置面からの口栓保持部におけるインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態のインクパックを水平面上に載置したときのインク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされるところに特徴を有する(請求項3の発明)。
そして、上記インクパックあるいはインクカートリッジは、インク供給装置のインク収容部に交換可能にセットされて使用され、また、その状態で、インク供給装置の接続部が口栓に着脱可能に接続されるようになっている。そこで、本発明のインク供給装置は、インクを収容する可撓性あるインク袋にインクを取出すための口栓を設けて構成されるインクパックが、交換可能にセットされるインク収容部と、このインク収容部にインクパックがセットされた状態で、口栓に着脱可能に接続されて載置面上に載置されたインク袋からインクを取出す接続部とを備えてなるものにあって、接続部の載置面からのインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態のインクパックを水平面上に載置したときのインク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされるところに特徴を有する(請求項5の発明)。
更に、本発明者の研究によれば、より具体的には、上記高さ寸法Hと高さ寸法hとの差を、±10mm以内とすることが、より望ましいことが明らかとなったのである(請求項2、請求項4、請求項6の発明)。
本発明のインクパック、インクカートリッジ並びにインク供給装置によれば、載置面からの口栓のインクを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋を水平面上に載置したときの該インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満としたことにより、インク袋のインク残量が少なくなっても、水頭変化が小さく、ひいてはインクパックの交換時におけるインク残りを少なくすることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態について、図1ないし図6を参照しながら説明する。尚、本実施形態は、本発明を布(Tシャツ等)に対するカラー印刷が可能なインクジェットプリンタに適用したものである。
まず、図6は、本実施形態におけるインクジェットプリンタの本体11の要部構成を概略的に示している。ここで、この本体11のフレーム12は、ほぼ矩形枠状に構成され、このフレーム12上には、ほぼ中央部を前後(Y)方向(副走査方向)に延びるY方向スライドレール13が設けられている。このY方向スライドレール13には、図示しない印刷物(Tシャツ等の布や紙)を保持するためのプラテン14が、前後方向(Y方向)にスライド移動可能に支持されている。詳しく図示はしないが、このプラテン14は、プラテン駆動モータ15やベルト伝達機構等からなるプラテン駆動機構により、前後方向(Y方向)に自在に移動されるようになっている。
前記フレーム12上の後部側部分には、前記プラテン14よりもやや上方に持上がった状態で、左右(X)方向(主走査方向)に延びるX方向スライドレール16が設けられている。このX方向スライドレール16には、印字キャリッジ17が、左右方向(X方向)にスライド移動可能に支持されており、印字キャリッジ17の下部には印字ヘッド18が設けられている。詳しく図示はしないが、前記印字キャリッジ17は、キャリッジ駆動モータ19やベルト伝達機構等からなるキャリッジ駆動機構により、左右方向(X方向)に自在に移動されるようになっている。
詳しい図示及び説明は省略するが、前記印字ヘッド18は、後述するインク供給装置からこの場合4色(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)のインクIが供給されるようになっており、その下面側に各色毎に複数個のノズル20(図5に一部のみ図示)を配列して構成されている。そして、圧電素子の駆動によって圧力室内のインクIを各ノズル20から液滴として下向きに吐出させ、前記プラテン14上の印刷物に対する印刷を行うように構成されている。
また、前記フレーム12上には、前記印字ヘッド18の右側(右端側)に位置して、吐出回復機構21が設けられ、印字ヘッド18の左側に位置して、空吐出用のインク受け22が設けられている。前記吐出回復機構21は、前記印字ヘッド18の下面側を吸引し、各ノズル20内のごみや気泡等をインクIと共に強制的に吐出させて取除くために設けられている。前記インク受け22は、各ノズル20内のインクIの乾燥による増粘防止のために、印字ヘッド18から空吐出されるインクIを受けるためのものである。尚、図示はしないが、このインクジェットプリンタには、マイクロコンピュータ等から構成される制御装置が設けられており、本体11の各機構は、この制御装置により制御されるようになっている。これにて、所定の印刷データに基づき、印刷物に対するカラー印刷が実行されるようになっている。
そして、前記フレーム12の左側部には、本実施形態に係るインク供給装置23が設けられる。このインク供給装置23は、この場合、4個(4色分)のインクカートリッジ24が前後方向に並んで夫々交換可能にセットされるインク収容部25、このインク収容部25に各インクカートリッジ24がセットされた状態で、該インクカートリッジ24(後述するインクパック)に着脱可能に接続される4個の接続部26、これら各接続部26から前記印字ヘッド18(印字キャリッジ17)までインクIを導く4本のフレキシブルなチューブ27から構成される。
前記インク収容部25は、図2に示すように、前記インクカートリッジ24(後述するケース28)が載置される水平な載置台25aと、この載置台25aから上方に垂直に立上がりインクカートリッジ24(ケース28)の先端壁(図で右側面)が当接される当接板25bと、この当接板25bの上端部から水平方向に延びインクカートリッジ24(ケース28)の上面を受ける上板25cと、インクカートリッジ24(ケース28)の長手方向両側面部(図で前後の側面部)をガイドするための側部案内板(図示せず)を備えて構成される。
つまり、このインク収容部25は、図で左側面が開放した形態に設けられており、インクカートリッジ24はその開放部分から矢印A方向に差込まれることにより、セットされるようになっている。また、インクカートリッジ24を矢印Aとは反対方向に引出せば、インク収容部25から取外すことができる。そして、前記接続部26は、中空状をなし先端側に孔を有する針26aを備えて構成され、この針26aが、前記当接板25bから内側(図で左側)に突出するように設けられている。この針26aが、後述するインクパックの口栓に差込まれることによってインクIが取出されてチューブ27に供給されるようになっている。
ここで、本実施形態に係るインクカートリッジ24について述べる。図1,図2に示すように、このインクカートリッジ24は、薄型矩形箱状をなす例えば段ボール製のケース28内に、本実施形態に係るインクパック29を収容して構成される。このインクパック29は、インクIが収容される可撓性あるインク袋30に、インクIを取出すための口栓31を設けて構成される。
そのうちインク袋30は、いわゆる平袋状をなし、可撓性ある2枚の透明プラスチックフィルムを重ね、周囲部(四辺部)を熱シールすることにより構成されている。尚、このインク袋30を構成するフィルムは、内層から順に、ポリエチレン(厚み40μm)、ナイロン(厚み15μm)、シリカを蒸着したPET(厚み12μm)の3層構造とされている。また、図2(b)に示すように、袋としての有効寸法(内寸)は、長手(縦)方向の寸法aが150mm、横方向の寸法bが112mmとされ、シール部(図1(b)では便宜上網目状のハッチングを付して示す)のシール代(幅寸法)は、先端辺で10mm、その他の辺で6mmとされている。このインク袋30は、初期状態(使用前の状態)で、250gのインクIが収容(封入)されるようになっている。インクIの比重は、約1.1である。
前記口栓31は、例えばPE,PP等の樹脂成型品からなり、中空部31aを有する本体部の基端側(図で左端側)に、左方に延びる連結部31bを一体に有して構成されている。前記本体部は、ほぼ円筒状(容器状)をなすと共に、その先端部(図で右端部)の外形が比較的大形の矩形ブロック状とされている。前記中空部31aは、本体部の先端側で円形に開口するテーパ状に形成されており、この開口部分が薄型円柱状をなすゴム栓32により塞がれるようになっている。また、中空部31a内の開口部とは反対側にはフィルタ33が設けられている。更に、本体部の下面側には、位置決め用の突片部31cが一体に設けられている。
前記口栓31の連結部31bは、比較的平たく形成されると共に、図で左右(水平)に延びて前記中空部31aの底部(基端側の中央部)に連通される細径の連通孔を有して構成されている。この連結部31bは、前記インク袋30の一方の短辺(先端側の辺)の中央部に、前記2枚のフィルム間に挟まれた状態で一体的且つ気密状に固着されるようになっており、もってインク袋30に口栓31が一体的に設けられるようになっている。このとき、インク袋30内と口栓31の中空部31aとが連通孔によって連通され、インクIがフィルタ33を介して口栓31の中空部31a内に供されるようになっている。
そして、上記構成のインクパック29が収容されるケース28は、上記のようにインクパック29よりもやや大きい矩形箱状に構成されるのであるが、その先端壁の中央部には、前記口栓31の先端部が臨む円形の開口28aが形成されていると共に、底壁部のうち先端部には、前記口栓31の突片部31cが嵌合されて位置決めされる矩形状の位置決め穴28bが形成されている。さらに、ケース28内の先端部には、前記口栓31を上方から押えると共に、口栓31の先端部分を背面側から係止して固定状態とする保持部材28c(図1(a)、(c)にのみ図示)が一体に設けられている。
このように構成されたケース28に対し、インクパック29は、インク袋30がケース28の内底面に載置された状態で、前記口栓31の突片部31cが位置決め穴28bに嵌合されると共に、口栓31が保持部材28cによって上方及び背面側(図で左側)に移動しないように保持されて収容される。これにて、口栓31の先端面(ゴム栓32で塞がれた開口部)が開口28aに臨んだ状態で、口栓31が、位置決め穴28bや保持部材28c等からなる口栓保持部により保持されるのである。また、ケース28の内底面が、インク袋30が載置されるほぼ水平な載置面とされるのである。
尚、前記ケース28の上壁部には、図示しないインク残量検知用のレバーが通されるスリット状の穴28d(図6参照)が形成されており、図2に示すように、インク袋30の上面のほぼ中央部には、前記レバーの先端が当接する例えば段ボール製の検出板34が接着されるようになっている。また、詳しく図示はしないが、上記したケース28は、所定形状に裁断され所定の折目や穴が形成された1枚のダンボールから組立てられるようになっており、このとき、前記保持部材28cは、ケース28の先端壁を構成する部分に連続して形成された部分を内側に巻き込むように複数回折返していくことにより形成されるようになっている。
以上のように構成されたインクカートリッジ24がインク収容部25にセットされると、接続部26の針26aが、ケース28の開口28aを通して口栓31のゴム栓32の中心部に刺さり、ゴム栓32を貫通してその先端部(インクIが流通される孔のある部分)が、口栓31の中空部31a内に配置されるようになっている。これにて、インク袋30内のインクIが、口栓31、接続部26、チューブ27を通して印字ヘッド18に供給されるようになっている。このとき、図5に一部示すように、インクカートリッジ24(インク袋30)は、印字ヘッド18の各ノズル20よりも下方に位置(具体的には、針26aからノズル20先端までの高さ寸法Kが40mm)されており、ノズル20内は常に負圧(大気圧よりもやや小さい圧力)とされるようになっている。
さて、本実施形態では、図1に示すように、インクパック29におけるインク袋30の載置面(ケース28の内底面)からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法H、つまり口栓31の底面(突片部31cを除く)からゴム栓32の中心部までの高さ寸法Hが、初期状態のインク袋30を水平面上に載置したときの該インク袋30の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされている。
このことは、言い換えれば、インクカートリッジ24におけるインク袋30の載置面(ケース28の内底面)から口栓保持部のインクIを取出す高さが、やはり寸法Hとされ、更に言い換えれば、インク供給装置23における接続部26(針26a)の載置面(ケース28の内底面)からのインクIを取出す高さが、やはり寸法Hとされているのである。具体的には、初期状態のインク袋30の高さ寸法hが、約20mm(18〜22mm)であるのに対し、インクIを取出す高さ寸法Hが、10mm以上、40mm未満の範囲内、この実施形態では例えば18mmとされている。
次に、上記構成の作用について、図3〜図5も参照して述べる。上記構成のインクジェットプリンタにおいては、インク収容部25に各インクカートリッジ24がセットされるのであるが、使用開始初期においては、各インクカートリッジ24のインクパック29(インク袋30)には、インクIがいわゆる満タン状態(250g)で収容(封入)されている。インクパック29が接続部26に接続されると、インク袋30内のインクIが、針26aからチューブ27を通して、印字ヘッド18の各圧力室からノズル20まで満たされるように供給される。
このとき、図5に示すように、印字ヘッド18が、インク収容部25よりも上方に位置していることにより、ノズル20内は常に負圧となり、インクIは、ノズル20の先端部で内側に凹状に湾曲するいわゆるメニスカス状態となっている。ノズル20内が正圧となるとインクIの漏れなどが生ずることは勿論である。この適切なメニスカス状態において、インクIの吐出(印字)が安定して行われるようになる。そして、印字ヘッド18の印字動作等によりインクIが消費されると、その分のインクIがインクパック29(インク袋30)から印字ヘッド18に補充されていくようになる。
使用が進むに従って、インクパック29(インク袋30)内のインクIの量が減少し、これに伴い、インク袋30がしぼんでいき、検出板34の位置が下がっていく。インクパック29(インク袋30)内のインク残量が少なくなってインク残量検知用のレバーが所定位置まで下がると、ユーザに対しインクカートリッジ24の交換時期である旨の報知がなされる。ユーザは、それを受け、インク残量が少なくなって使用不能となったインクカートリッジ24を取外し、新たなインクカートリッジ24(インクパック29)に交換する。
この場合、インクカートリッジ24(インクパック29)のインクIの残量が少なくなった際の使用の可否(交換時期となる検出板34の位置の設定)は、インクパック29における水頭の高さに基づいて決定することができる。即ち、上述のように、印字ヘッド18のノズル20内は常に負圧とされるのであるが、インクIの吐出(印字)の安定性を維持するためには、ノズル20内の圧力変化は小さい方が良い(圧力変化がないのが理想的)。これに対し、インクパック29においては、インク袋30の初期状態(インクの満タン時)と、インク袋30内のインクの量が少ないときとで、水頭の高さが変化する(次第に低くなる)ので、ノズル20内の圧力も変化することになる。このため、インクパック29は、水頭の高さがある範囲内(例えば0〜30mm)で使用されるようになっている。
しかして、従来のような、ケース5の内底面からの口栓3のインクを取出す(針が刺さる)高さ寸法H0 が比較的低かったインクパック4(インクカートリッジ1)では、インク袋2内のインク残量が少なくなってくると、水頭変化(ノズルの圧力の変化)が大きくなるため、比較的多くのインクが残ったまま(例えば初期状態でのインク量が250gに対しインク残量が25gの時点)でインクカートリッジ1を交換しなければならなかった。ところが、本実施形態のインクカートリッジ24(インクパック29)では、載置面からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法Hを、従来のものよりも高く(高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満)したので、従来のものと比べて圧力変動(水頭変化)が小さく、インク残量が少なくなるまで使い切ることができたのである。ちなみに、本実施形態では、インク残量が15gとなるまで安定して使用することができた。
ここで、従来では、口栓の位置を下方とした方がインク袋内のインクが出やすくなるだろうと単純に考えられていたが、本発明者の研究によれば、むしろ、口栓31のインクIを取出す高さを比較的高くした方が、インク袋30のインク残量が少なくなっても水頭変化が少なくなり、ひいては、インクパック29(インクカートリッジ24)の交換時におけるインク残りを少なくすることができることが明らかになったのである。但し、その高さは高すぎてもやはり水頭変化が大きくなり、載置面からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋30を水平面上に載置したときの該インク袋30の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とすると、水頭変化が少なくなることが判明したのである。更に、上記高さ寸法Hと高さ寸法hとの差を、±10mm以内とすることが、より望ましいことが明らかとなったのである。
図4は、本発明者の実施した、上記したインクパック29における、載置面からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法Hをいくつか変化させながら、インク残量に対する水頭高さの変化を調べた試験結果を示している。この試験は、図3に概略的に示すように、水平な載置面に載置したインクパック29の口栓31に、ほぼU字状の管35の一端側を接続し、載置面からの口栓31(接続位置即ちゴム栓32の中心位置まで)の高さ位置(高さ寸法H)を、0mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、40mmと変化させたものに関し、それぞれ、インクIの残量を、250gから0g近くまで変化させつつ、管内の液柱の高さ寸法Pを水頭高さとして調べたものである。尚、このときの水頭高さPは、口栓31のインクIを取出す高さを基準(0mm)としている。また、初期状態のインク袋30を水平面上に載置したときの該インク袋30の高さ寸法hは、20mmである。
この図4の試験結果から、高さ寸法Hが0mmの場合には、インク残量が25g程度で水頭高さPが0mmとなり、また、高さ寸法Hが40mmの場合にも、インク残量が25g程度で水頭高さPが0mmとなった。これに対し、それ以外のもの(高さ寸法Hが10〜30mm)については、水頭高さPが0mmのときのインク残量は約15gであった。これらから、インクパック29を使用するにあたっての水頭の高さPの適切な(安定して吐出できる)範囲を0〜30mmとすると、高さ寸法Hを10〜30mmとした場合には、インク残量が約15gとなるまで使用できることになり、従来のものよりも、10gも余分に使用できることになる。
従って、載置面からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋30を水平面上に載置したときの該インク袋30の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とすると、インク袋30のインク残量が少なくなっても、水頭変化が小さく、ひいてはインクパック29(インクカートリッジ24)の交換時におけるインク残りを少なくすることができるのである。尚、初期状態において、インク袋30により多量(250gを越える)のインクIを収容させた場合、初期の水頭高さPが30mmを越えて大きくなってしまい、使用には適さないものとなる。
このように本実施形態のインクパック29、インクカートリッジ24並びにインク供給装置23によれば、載置面からの口栓31のインクIを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋30を水平面上に載置したときの該インク袋30の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満としたことにより、インク袋30のインク残量が少なくなっても、水頭変化が小さく、ひいてはインクパック29の交換時におけるインク残りを少なくすることができるという優れた効果を得ることができるものである。
尚、上記実施形態では、初期状態のインク袋30の高さ寸法hが20mmのインクパック29を具体例としてあげたが、インク袋の大きさや材質、収容されるインクの量などについても様々な変更が可能であり、それに伴って高さ寸法hが変動することは勿論である。この場合も、やはり載置面からの口栓のインクを取出す高さ寸法Hを、初期状態のインク袋の高さ寸法hの1/2以上、2倍未満とすることにより、同様の効果を得ることができる。口栓の形状や構造についても種々の変形が可能である。インク袋についても、平袋状に限らず、いわゆるガゼット袋状などであっても良い。
また、上記実施形態では、ダンボール製のケース28にインクパック29を収容してインクカートリッジ24を構成したが、ケースとしては、プラスチック製などであっても良く、またケースの構造等についても種々の変形が可能である。インクカートリッジ24をインク収容部25に着脱するものではなく、インク収容部(接続部)に対しインクパック29そのものを直接的にセットする構成としても良い。接続部26の構成としても様々な変更が可能である。
その他、上記実施形態では、本発明を布への印刷が可能なインクジェットプリンタに適用するようにしたが、例えば、一般的な紙への印刷を行うプリンタに適用できることは勿論であり、また、シリアルプリンタでなくラインプリンタにも適用することができ、さらには、印字ヘッドの印字方式としてはバブルジェット(商標登録)方式であっても良いなど、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
本発明の一実施形態を示すもので、インクパック(インクカートリッジ)の縦断正面図(a)、平面図(b)、側面図(c) 接続部に接続した状態のインクカートリッジの縦断正面図 インク残量と水頭高さの変化との関係を調べた試験の様子を概略的に示す図 インク残量と水頭高さの変化との関係を調べた試験結果を示す図 インクパックと印字ヘッドとの高さ位置関係を概略的に示す図(a)及びそのB部の拡大断面図(b) インクジェットプリンタの本体の構成を示す斜視図 従来例を示すインクカートリッジの縦断面図
符号の説明
図面中、11はインクジェットプリンタ本体、18は印字ヘッド、20はノズル、23はインク供給装置、24はインクカートリッジ、25はインク収容部、26は接続部、26aは針、27はチューブ、28はケース、29はインクパック、30はインク袋、31は口栓、32はゴム栓、Iはインクを示す。

Claims (6)

  1. インクを収容する可撓性あるインク袋に、インクを取出すための口栓を設けて構成され、前記インク袋が載置面に載置された状態で前記口栓がインク供給装置に接続されて使用されるインクパックであって、
    前記載置面からの前記口栓のインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態の前記インク袋を水平面上に載置したときの該インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされることを特徴とするインクパック。
  2. 前記高さ寸法Hと高さ寸法hとの差が、±10mm以内であることを特徴とする請求項1記載のインクパック。
  3. インクを収容する可撓性あるインク袋にインクを取出すための口栓を設けて構成されるインクパックを、ケース内に収容して構成されるインクカートリッジであって、
    前記ケースは、前記インク袋が載置される載置面と、前記口栓を保持する口栓保持部とを有して構成されると共に、
    前記載置面からの前記口栓保持部におけるインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態の前記インクパックを水平面上に載置したときの前記インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされることを特徴とするインクカートリッジ。
  4. 前記高さ寸法Hと高さ寸法hとの差が、±10mm以内であることを特徴とする請求項3記載のインクカートリッジ。
  5. インクを収容する可撓性あるインク袋にインクを取出すための口栓を設けて構成されるインクパックが、交換可能にセットされるインク収容部と、
    このインク収容部に前記インクパックがセットされた状態で、前記口栓に着脱可能に接続されて載置面上に載置された前記インク袋からインクを取出す接続部とを備えてなるインク供給装置であって、
    前記接続部の前記載置面からのインクを取出す高さ寸法Hが、初期状態の前記インクパックを水平面上に載置したときの前記インク袋の高さ寸法hに対し、1/2以上、2倍未満とされることを特徴とするインク供給装置。
  6. 前記高さ寸法Hと高さ寸法hとの差が、±10mm以内であることを特徴とする請求項5記載のインク供給装置。

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