JP2005198867A - 測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 おもりと、前記おもりに連結されたワイヤと、前記ワイヤの他端を移動させることで前記おもりを上方に移動させる荷重発生手段とを備えるトレーニング装置100に供するための測定装置150であって、前記おもりの位置を検出する位置検出手段20、40と、前記ワイヤにかかる荷重を検出する荷重検出手段30と、前記位置検出手段20及び前記荷重検出手段30によって得られた検出データに基づく報知情報を表示する表示手段60とを備え、前記位置検出手段20、荷重検出手段30及び表示手段60はそれぞれ前記トレーニング装置100に対して着脱自在となる取付部を各々有することを特徴とする測定装置150を提供する。
【選択図】 図1
Description
また、上記従来構造のトレーニング装置においては、トレーニング装置に予め測定部が一体に組み込まれている。そのため、仮にフィットネスクラブ等で測定部を有するトレーニング装置を導入しようとすると、新規に測定部付きのトレーニング装置を購入しなければならずコスト的にも負担が大きいものとなっていた。
おもりは長尺体に連結されているため、トレーニング者が長尺体の他端を移動すると、それに連動して荷重発生手段がおもりを移動させる。長尺体にはおもりにより荷重がかかっており、この長尺体にかかる荷重を利用して運動を行う。例えば、長尺体の一端におもりが連結され、他端にペダル、ハンドル及びバーなどの可動部を有するトレーニング装置を例に挙げる。このトレーニング装置においては、トレーニング者は可動部に足や手により力を加え、可動部の位置を変化させて運動を行う。このトレーニング装置に、位置検出手段、荷重検出手段及び表示手段とを備える測定装置を、取付部により後付けすることで、トレーニング者は、運動時のおもりの位置及び長尺体にかかる荷重に基づく報知情報を把握することができる。報知情報としては、例えばおもりの位置、おもりの移動回数、初期状態からのおもりの移動距離、おもりの加速度、長尺体にかかる荷重及びおもりの質量等が挙げられる。よって、トレーニング者は、トレーニング中の運動状況を把握することができる。
おもりの上面に反射手段を設け、発光部から反射手段に光を出射する。そして、反射手段で反射された反射光を受光部において受光する。発光部と反射手段との間の距離に応じて、受光部において受光される反射光のスポットの位置が変化する。このスポットの位置の変化を測定することにより反射手段が設けられたおもりの位置を測定することができる。
長尺体に設けられた歪み受け部は、おもりにより長尺体にかかる張力の大きさに応じて歪みを生じる。この歪み測定部の歪みを測定することにより長尺体にかかる張力を測定することができる。そして、この張力から長尺体にかかる荷重を検出することができる。
F=m×α+m×g …(1)
ここで、F:長尺体にかかる荷重
m:長尺体に連結されているおもりの質量
α:おもりの加速度
g:重力加速度
である。
ここで、荷重Fには、動的な荷重Faと静的な荷重Fsがある。動的な荷重Faとは、おもりの位置が変化し、おもりがある加速度を有して移動しているときに長尺体にかかる荷重であり、上記式(1)よりF=m×α+m×g(α≠0)で表される。一方、静的な荷重Fsとは、おもりが停止しているとき、あるいはおもりが等速で移動している(おもりの加速度α≒0)ときに長尺体にかかる荷重であり、F≒mgで表される。そして、質量算出手段は、これらのおもりの位置の変化状態及び長尺体にかかる荷重によりおもりの質量を算出する。つまり、おもりの位置の変化状態からおもりの加速度αを監視し、おもりが停止し、おもりの加速度α≒0の時に長尺体にかかる荷重から上記式(1)に基づいておもりの質量を算出する。あるいは、おもりが移動している時に検出されたおもりの加速度αから上記式(1)に基づいておもりの質量を算出する。
本願第5発明は、本願第4発明において、前記おもりの移動後において前記おもり停止していることを検出した場合、前記質量算出手段は、前記荷重監視手段によって検出された荷重に基づいて前記おもりの質量を算出し、前記表示手段に前記質量を表示することを特徴とする測定装置を提供する。
上記の通り、本願第5発明においては、位置監視手段、荷重監視手段及び質量算出手段のそれぞれの機能が前記のように有機的に結合されることによって、正確なおもりの質量測定を実現している。
本願第6発明は、本願第4または第5発明のいずれかにおいて、前記データ処理部は、前記トレーニング装置において使用され得るおもりの質量データを記憶する質量記憶部をさらに含み、前記質量算出手段は、前記トレーニング装置において使用されているおもりの位置の変化状態及び前記長尺体にかかる荷重に基づいて算出されたおもりの質量に最も近い値を前記質量記憶部から抽出することを特徴とする測定装置を提供する。
算出されたおもりのデータは誤差等を含むものであるが、仮にこのデータをそのまま表示手段に表示すれば、同じ負荷のトレーニングを行っているにもかかわらずトレーニング毎にまちまちの表示がなされることになり、トレーニング効果の基準も不明確なものとなってしまう。よって、これを回避するため、実際のおもりの質量データに合わせ込んでいる。
ウエイトトレーニングタイプのトレーニング装置におけるトレーニング負荷の変更は、同質量のおもりの個数を変えることによって行うため、上記質量データとして、おもり単体の質量と、おもりの個数に対応する整数倍の質量のデータとを含ませることによって対応が可能である。また、おもり単体の質量はトレーニング装置によって変わる可能性があるので、予め使用されることが想定される複数のおもり単体の質量及びその整数倍の質量データを含ませている。
このように、質量データを必要且つ最小限のデータに限定することによって、質量記憶部の記憶容量を無駄のない低容量に抑えることができる。
本発明に係る測定装置は、おもりと、おもりに連結されたワイヤ(長尺体に相当)と、ワイヤの他端を移動させることでおもりを上方に移動させる荷重発生手段とを備えるトレーニング装置に用いられる。トレーニング者がトレーニング装置のワイヤの他端に足や手により力を加えると、それに連動して荷重発生手段がおもりを移動させる。このとき、ワイヤにはおもりにより荷重がかかっており、トレーニング者は、このワイヤにかかる荷重を利用して運動を行う。ここで、ワイヤの他端には例えばペダル、ハンドル及びバーなどの可動部が接続されていても良い。このようなトレーニング装置による運動の場合、トレーニング者は、自分が今どれぐらいの力を加え、何回おもりを移動しているのか等の運動状況を把握しながら運動を行う。そこで、本発明による測定装置では、おもりの位置及びワイヤにかかる荷重等を検出し、この検出データに基づく報知情報をモニタによりトレーニング者に提示する。よって、トレーニング者は、モニタに表示された報知情報に基づいておもりの移動回数や運動時間などの運動メニューを決めることができる。また、この測定装置はトレーニング装置に作り込む必要がなく構成が簡単であり、既存のトレーニング装置に後付けする等、着脱自在である。
<第1実施形態例>
以下に、第1実施形態例を挙げて本発明に係る測定装置について説明する。図1は、測定装置150及びトレーニング装置100の構成図である。測定装置150が取り付けられたトレーニング装置100は、例えば店舗に設置され、店舗内のサーバ300と接続される。サーバ300は、測定装置150と接続されており、測定装置150が取得したトレーニング者の運動状況を受信する。また、サーバ300は、サーバ300内に記憶されているトレーニング者の個人データを、測定装置150からの要求に応じて送信する。
1.トレーニング装置
まず、トレーニング装置100の構成及び機能について説明する。図2は、測定装置150が取り付けられたトレーニング装置100の構成図である。なお、ここでトレーニング装置100についてはその構造の機能を説明するに留める。このトレーニング装置100は、足でペダルを押すことによりおもりが上下し、トレーニング者の足に荷重がかかる構成である。このトレーニング装置100は、あくまでも例示であってこれに限定されない。
2.測定装置
次に、図1及び図2を用いて測定装置150の構成及び機能について説明する。測定装置150は、位置センサ20、荷重センサ30、反射板40、ストッパー50、モニタ60及び例えばコンピュータで構成されるデータ処理部200を有している。測定装置150は、前述したトレーニング装置100に適用される場合には、次のように取り付けられる。
以下に、位置センサ20、荷重センサ30及びモニタ60の構成及び機能について具体的に説明する。
(1)位置センサ
まず、位置センサ20について説明する。図4は、位置センサの説明図である。位置センサ20は、LEDなどの発光素子21、投光レンズ23、受光レンズ25、受光素子27及び遮光板29を有している。位置センサ20は、複数のおもり13の最上段のおもりの上面に設けられた反射板40に対向して設けられており、発光素子21から反射板40に光が出射される。発光素子21から出射された光は、投光レンズ23により指向性が高められる。反射板40により反射された光のうち、受光レンズ25に入射される光を受光レンズ25で受光素子27上に集光する。遮光板29は、発光素子21から受光素子27に直接入射する光を遮断する。
ここで、C:投光レンズと受光レンズとの中心間距離
f:受光レンズの焦点距離
以上により、位置センサ20によりおもり13の位置を検出することができる。ここで、例えば位置センサ20から反射板40までの距離A1は、A1=(C×f)/B1で表される。また、位置センサ20から反射板40までの距離A2は、A2=(C×f)/B2で表される。
(2)荷重センサ
次に、荷重センサ30について説明する。図5(a)は荷重センサの拡大斜視図、図5(b)は同図(a)と反対方向から観察した荷重センサの拡大斜視図、図6(a)はワイヤに荷重がかかる前の荷重センサの断面図、図6(b)はワイヤに荷重がかった後の荷重センサの断面図である。荷重センサ30は、歪み受け部31、ワイヤ固定部33、ネジ止め部35a、35b、ワイヤ支持部37a〜37c及び歪み測定部39を有している。歪み測定部39は、歪み受け部31の一方の主面に設けられている。なお、
歪み測定部39としては、周知の歪みゲージを採用することができる。ワイヤ支持部37a及び37bは、歪み受け部31の他方の主面に設けられ、それぞれ歪み受け部31の一端及び他端に固定されている。また、ワイヤ支持部37bは、ワイヤ固定部33に固定されている。図6に示すように、歪み受け部31とワイヤ固定部33とは、ワイヤ支持部37a〜37cが互いにワイヤ9を挟むようにネジ止め部35a及び35bによりネジ止めされる。このとき、ワイヤ支持部37bが、ワイヤ支持部37a及び37cの間においてワイヤ支持部37cに近接するようにネジ止めされる。このとき、歪み測定部39は、ワイヤ支持部37bとワイヤ支持部37aとの間に位置している。ここで、歪み受け部31、ワイヤ固定部33及びワイヤ支持部37a〜37cは、所定の幅を持って構成されているとワイヤのみならず幅を有するベルト等を固定することができ好ましい。
e=(1/4)×(ΔR/R)×E …(4)
ここで、R:歪み測定部39の元の抵抗値
ΔR:歪み測定部39の伸縮により生じる抵抗値Rの変化量
K:ゲージ率
E:ヤング率
e:歪み測定部39の出力電圧
以上により歪み測定部39の受ける応力σを算出し、予め得られている応力σと荷重との関係からペダル5にかかる荷重を算出する。例えば、応力σと歪み受け部31とのなす角をθとすると、応力σ=張力T×sinθの関係が成立する。ここで、おもり13及びペダル5間には動滑車等が連結されており、張力T≠0であることを考慮すると、荷重=係数×張力Tとなる。以上によりペダル5にかかる荷重を算出する。
なお、荷重センサ30は上記の通り、ワイヤ9を歪み受け部31とワイヤ固定部33によって挟持し、これをネジ止め部35a及び35bによりネジ止めするものであり、着脱自在の構造としている。
(3)モニタ
図7は、モニタの外観図である。モニタ60は、表示部61、入力部63、トランスポンダの受信部65及び認証ランプ67等を有する。モニタ60の表示部61では、例えば位置センサ20により検出されたおもりの位置、荷重センサ30により検出された荷重、ペダル5の移動回数、おもり13の質量や運動量などが表示され、トレーニング者に提示される。入力部63は、運動メニューの選択などの入力を受け付ける。トランスポンダの受信部65では、個人IDなどの入力を受け付ける。認証ランプ67は、トレーニング者を認識した場合に点灯する。さらに、トレーニング者に音声により運動状況を知らせるためにスピーカがモニタ60に内蔵されていても良い。
上記の通り、本発明によればモニタ60の他、位置センサ20及び荷重センサ30とも着脱自在の構造となっているため、既存のトレーニング装置に対してもこれら各部を取り付け、且つ、おもり13の最上段の上面部に反射板40を貼付するだけで、容易に計数機能、荷重測定機能を付加することができる。従って、フィットネスクラブ等においては、計測機能を有する新規のトレーニング装置を新たに購入することなく、既存の装置を利用しつつ機能向上を図れるのでコストメリットがある。
(4)データ処理部
次に、測定装置150のデータ処理部200の構成及び機能について再び図1を用いて説明する。データ処理部200は、質量算出部210、位置監視部220、荷重監視部230、質量記憶部240、表示制御部250及び通信制御部260を有している。位置監視部220は、おもり13の位置の変化状態を監視する。また、荷重監視部230は、ペダル5にかかる荷重を監視する。質量算出部210は、位置監視部220から取得したおもり13の位置及び荷重監視部230から取得したペダル5にかかる荷重に基づいておもり13の質量を算出する。質量記憶部240は、トレーニング装置100において使用されるおもり13の質量を記憶する。表示制御部250は、位置監視部220、荷重監視部230、質量算出部210から取得した運動状況及び通信制御部260を介してサーバ300から取得した個人データなどを表示する。通信制御部260は、サーバ300とデータ処理部200との通信を制御する。以下に、各部の構成についてさらに詳細に説明する。
(4−1)位置監視部
位置監視部220は、トレーニング者がトレーニング装置100のペダル5を移動させることにより変化するおもり13の位置の変化状態を監視する。ここで、おもりの位置の変化状態とは、おもりが移動している状態にあるのか、停止している状態にあるのかを意味する。具体的には、おもりの初期状態からの移動距離、移動速度、加速度などの変化を挙げることができる。位置監視部220は、位置センサ20から出力されたおもり13の位置を取得し、おもり13の位置の変化状態を監視する。
(4−1−1)おもりの位置の変化状態
おもり13の位置の変化状態の監視方法について、ペダル5の往復運動によりおもり13が上下している場合を例に挙げて説明する。図8は、おもり13が最下部から最上部に向けて図中矢印方向へ上昇している様子を示す説明図である。表1に、図8に示すようにおもり13が移動した場合において、位置監視部220が時間間隔Δt3毎に取得するおもり13の位置の変化の一例を示す。
(A)おもりが停止している状態の監視(t1≦t<t2及びt6≦t≦t7)
t1≦t<t2においては、おもり13は往復運動の最下部に位置している。このとき、位置監視部220は、位置センサ20からt1≦t<t2におけるおもり13の位置として距離L=Laを取得し記憶している。一方、t6≦t≦t7においては、おもり13は往復運動の最上部に位置している。このとき、位置監視部220は、位置センサ20からt6≦t≦t7におけるおもり13の位置として距離Leを取得し記憶している。また、t1≦t<t2及びt6≦t≦t7において、ペダル5及びおもり13の位置は変化しておらず、ペダル5にはおもり13の質量m分のみの静的な荷重Fsがかかっている。そして、表2に示すように、位置監視部220は、取得した距離Lに基づいてt1≦t<t2及びt6≦t≦t7の移動距離として移動距離ΔL=0を算出する。この移動距離ΔL=0から位置監視部220は、おもり13の位置が停止していることを検出する。さらに、位置監視部220は、おもり13の移動速度V及び加速度αを算出しても良い。t1≦t<t2及びt6≦t≦t7においては、移動距離ΔL=0であるため、移動速度V=0、加速度α=0が算出される。よって、位置監視部220は、おもり13が停止していることを、移動速度V、加速度αから検出することができる。位置監視部220は、距離L、移動距離ΔL、移動速度V及び加速度αなどのおもり13の位置の変化状態を記憶する。
(B)おもりが動いている状態の監視(t2≦t<t6)
t2≦t<t6においては、トレーニング者がペダル5に荷重をかけ動かしているため、おもり13がワイヤ9から張力を受けて図中矢印方向へ上昇している。よって、表1に示すようにt2≦t<t6の各時刻において位置監視部220が位置センサ20から取得する距離Lは異なる。そして、位置監視部220は、取得した距離Lに基づいて移動距離ΔLをそれぞれ上記表2のように算出する。この移動距離ΔL≠0から位置監視部220は、おもり13の位置が移動していることを検出する。また、上記と同様に表2に示すように移動速度V、加速度αを算出しても良い。位置監視部220は、移動速度V≠0または加速度α≠0からおもり13の位置が変化していることを検出する。そして、位置監視部220は、これらのおもり13の位置の変化状態を記憶する。
(4−1−2)おもりの移動回数
位置監視部220は、位置センサ20から取得したおもり13の位置に基づいておもり13の移動回数をカウントする。移動回数は、例えば往復運動しているおもり13が所定幅以上の振幅を有して往復運動していることに基づいてカウントする。
(4−2)荷重監視部
荷重監視部230は、所定時間間隔Δt3毎に荷重センサ30において測定されたペダル5にかかる荷重を取得し、荷重監視する。ここで、荷重監視部230が荷重を取得する時間と位置監視部220がおもり13の位置を取得する時間とは同期していることが好ましい。ペダル5にかかる荷重Fは、下記式(1)で表される。
ここで、F:ペダル5にかかる荷重
m:ペダル5に連結されているおもり13の質量
α:ペダル5の加速度、つまりおもり13の加速度
g:重力加速度
である。
さらに荷重監視部230は、所定時間間隔Δt3毎に取得する荷重の値に代えて、所定時間間隔Δt2(Δt2≦Δt3)における荷重の平均値を用いることができる。これは、所定時間間隔Δt3毎に取得する荷重の値へのノイズの影響を少なくするためである。図10(a)、(b)は、所定時間間隔Δt2における荷重の平均値を、所定時間間隔Δt3毎の荷重の値とみなすことを示す説明図である。図10(c)は、所定時間間隔Δt2における荷重の平均値の算出方法を示す。所定時間間隔Δt2における荷重の平均値は、所定時間間隔Δt1(2×Δt1≦Δt2)毎に取得した荷重の値の平均値として求めることができる。所定時間間隔Δt2は、に示すように所定時間間隔Δt3ごとの時刻が所定時間間隔Δt2内に含まれるようにとることもできるし図10(a)中、時刻ta参照)、あるいは所定時間間隔Δt3ごとの時刻の前にとることもできる(図10(b)中、時刻tb参照)。前記の所定時間間隔Δt1は非常に短時間であり、例えば1/60秒である。また、所定時間間隔Δt2は例えば16×/60秒である。このように荷重を平均化することで、荷重センサ30によるノイズの影響を低減することができる。例えば、荷重センサ30が検出する電圧から荷重を算出する場合、荷重センサ30に印加される電源がリップル成分を有していたり、電源に外来ノイズが重畳されると、検出される電圧に変化が発生するおそれがある。
(4−3)質量算出部
質量算出部210は、位置監視部220から取得したおもり13の位置の変化状態及び荷重監視部230から取得したペダル5にかかる荷重に基づいておもり13の質量mを算出する。おもり13の質量mは、静的な荷重Fs、動的な荷重Faのいずれからでも算出することができる。具体的に、前述の図8、表1及び表2を用いて説明を行う。
(A)静的な荷重Fsからのおもりの質量の算出(t1≦t<t2及びt6≦t≦t7)
質量算出部210は、位置監視部220からおもり13のt1≦t<t2及びt6≦t≦t7における変化状態として、移動距離ΔL=0、つまりおもり13が停止にあることを取得する(図8、表1及び表2参照)。また、荷重監視部230からt1≦t<t2及びt6≦t≦t7においてペダル5にかかる静的な荷重Fsを取得する。このとき、質量算出部210は、おもり13が停止、つまり移動距離ΔL≒0であることに基づいて上記式(1)よりおもり13の質量mを算出することができる。ここで、おもり13の質量mとして表4に示すようにm≒Fa/gが算出される。
(B)動的な荷重Faからのおもりの質量の算出(t2≦t<t6)
質量算出部210は、位置監視部220からt2≦t<t6おいて移動しているおもり13の加速度α(加速度α≠0)を取得する。また、荷重監視部230からペダル5にかかる動的な荷重Fa=Fa2、Fa3、Fa4及びFa5を取得する。そして、同様に上記式(1)によりおもり13の質量mが上記表4のように算出される。
(4−4)質量記憶部
質量記憶部240は、荷重センサ30による検出電圧から算出された荷重を実際のおもり13の正確な質量に整合させるためのものである。即ち、算出された荷重はノイズや算出によるデータの丸め込み等によって、実際のおもり13の質量とは若干異なったものとなっている。この算出された荷重をそのままモニタ60に出力すると、トレーニング者にとって非常に見づらく、視覚的に把握しにくいデータとなってしまう。さらにまた、同じ負荷のトレーニングを行っているにもかかわらず、トレーニング毎にまちまちの表示がなされることになり、トレーニング効果の基準も不明確なものとなってしまう。そこで、この質量記憶部240に記憶されている質量と比較して実際のおもり13の質量への合わせ込みを行う。
(4−5)通信制御部
通信制御部260は、位置監視部220、荷重監視部230、質量算出部210から取得した運動状況をサーバ300に送信する。また、通信制御部260は、サーバ300からサーバ300に記憶されている個人データ受信する。ここで、個人データとは、トレーニング者の身長、体重、前回の運動状況などのデータである。
(4−6)表示制御部
表示制御部250は、位置監視部220から取得したおもり13の移動距離ΔLや移動回数、荷重監視部230から取得したペダル5にかかる荷重及び質量算出部210から取得したおもり13の質量などのトレーニング者の運動状況をモニタ60に出力する。また、表示制御部250は、サーバ300から受信した個人データなどをモニタ60に出力する。モニタ60の表示部61では、表示制御部250から取得した運動状況を図11〜図13に示すように表示する。図11では、おもり13の質量及びおもり13の移動回数及び目標回数が表示されている。図11中、Pはトレーニング者のおもり13の質量及び引き上げの加速の状態を示す加速状態表示バーである。おもり13が引き上げられていない場合にはこのバーPは全て黒色であり、引き上げられるおもり13の質量に対応して、図中左端より順次白抜きで表示される。また、この加速状態表示バーPはおもり13の引き上げの加速度も反映しており、引き上げがゆっくり行われる場合にはその対応位置は上記のおもり13の質量に対応する位置で停止している。一方、トレーニング者が勢いよくおもり13を引き上げた場合には、加速度が加味され本来のおもり13の質量の表示位置をオーバーして(図中右方向に)表示される。そして、そのおもりの引き上げが例えば上端に達して停止されれば、表示位置は元のおもりの質量に対応する位置に戻る。このように、加速状態表示バーPはおもりの質量だけでなく、トレーニング者のトレーニング状態によって本来のおもりの質量を越える領域まで伸張することから、トレーニング者のトレーニングに対する興味を引き出すことができる。図12では、前回の移動回数、ベストの移動回数などが表示されている。また、図13では、現在のおもり13の位置及びおもり13の移動回数がカウントされる移動幅が表示されている。つまり、おもり13が図13に示す斜線部分を越えると移動回数がカウントされる。よって、トレーニング者は、おもりの位置を把握し、移動回数がカウントされるようにペダル5を移動することができる。
3.データ処理部でのフロー
次に、データ処理部200でのおもり13の質量及び移動回数を算出する流れについて説明する。図14は、おもり13の質量及び移動回数を算出する流れを示すフロー図である。トレーニング者は、モニタ60の受信部65にICカード等の認証カードをかざし、測定装置150にトレーニング者の識別IDを認識させる。そして、トレーニング者がペダル5を足により移動することにより下記の処理が開始される。
ステップS20:位置監視部220及び荷重監視部230は、所定時間間隔Δt1経過時点のおもり13の位置及びペダルにかかる荷重Fを、位置センサ20及び荷重センサ30から取得する。おもりの位置は、位置センサ20からおもり13までの距離Lにより表される。
ステップS40:荷重監視部230は、所定時間間隔Δt2が経過しているかどうかを判断する。所定時間間隔Δt2が経過していなければステップS10へ戻る。
ステップS50:所定時間間隔Δt2が経過後、荷重監視部230は、所定時間間隔Δt1毎に記憶されている荷重を所定時間間隔Δt2内において平均化し、ノイズによる影響を低減する。
ステップS70:位置監視部220は、所定時間間隔Δt3が経過していれば、移動距離ΔL、移動速度V及び加速度αを算出し、記憶する。
ステップS80:位置監視部220は、表示制御部250がモニタ60におもりの質量mを出力しているか判断する。つまり、モニタ60の表示部61において、おもりの質量mが表示済みであるかどうかを判断する。
ステップS100:表示制御部250は、質量算出部210において算出された質量mを取得し、表示部61において表示させるためにモニタ60に出力する。
ステップS110:一方、おもり13の質量mが既に表示されている場合は、荷重監視部230は、表示制御部250にペダル5にかかる荷重Fを出力する。表示制御部250は、表示部61において荷重Fを表示する。
ステップS130:位置監視部220は、算出された移動距離ΔLが所定値以上であるかどうかを判定する。
ステップS140:移動距離ΔLが所定値以上である場合は、おもり13の移動回数をインクリメントする。
上記の通り、本発明に係る測定装置はワイヤ9にかかる荷重の検出に加え、停止時におけるおもり13の質量を算出でき、これらのデータをモニタ60に表示することができる。従って、おもり13の移動時には、トレーニング者のおもり13の引き上げに応じた荷重、例えば勢いよくおもりを移動させるほどモニタ60には大きな荷重数値が表示されることから、トレーニング者へのトレーニング意欲を喚起することができる。また、おもり13の停止時には、おもり13の質量が表示されることから、従来のウェイトトレーニングマシンのようにおもり13自体を視認するなどの手間を要さず、トレーニング姿勢を維持したままモニタ60を見るだけで容易に現在使用しているおもりの質量を確認でき操作性に優れている。
<その他の実施形態例>
上記の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、プログラムは、ダウンロード可能なものであっても良い。記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。
9:ワイヤ
13:おもり
20:位置センサ
21:発光素子
23:投光レンズ
25:受光レンズ
27:受光素子
29:遮光板
30:荷重センサ
31:歪み受け部
33:ワイヤ固定部
35:ネジ止め部
37:ワイヤ支持部
39:歪み測定部
40:反射板
60:モニタ
100:トレーニング装置
150:測定装置
Claims (7)
- おもりと、前記おもりに連結された長尺体と、前記長尺体の他端を移動させることで前記おもりを上方に移動させる荷重発生手段とを備えるトレーニング装置に供するための測定装置であって、
前記おもりの位置を検出する位置検出手段と、
前記長尺体にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、
前記位置検出手段及び前記荷重検出手段によって得られた検出データに基づく報知情報を表示する表示手段とを備え、
前記位置検出手段、荷重検出手段及び表示手段はそれぞれ、前記トレーニング装置に対して着脱自在となる取付部を各々有することを特徴とする測定装置。 - 前記おもりの上面に設けられて光を反射する反射手段をさらに備え、
前記位置検出手段は、前記反射手段に対して光を出射する発光部と、前記反射手段において反射された反射光を受光する受光部とを有することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。 - 前記荷重検出手段は、前記長尺体に取付け可能とされ、前記長尺体にかかる張力を受ける歪み受け部と、前記歪み受け部の歪みを測定する歪み測定部とを有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の測定装置。
- 前記荷重検出手段及び前記位置検出手段によって得られた検出データに基づき、前記表示部に前記報知情報を表示するためのデータ処理を行うデータ処理部をさらに備え、
前記データ処理部は、前記位置検出手段によって検出された検出データに基づいておもりの位置の変化状態を監視する位置監視手段と、前記荷重検出手段によって検出された検出データに基づいて荷重の変化状態を監視する荷重監視手段と、前記おもりの位置の変化状態及び前記荷重の変化状態に基づいて前記おもりの質量を算出する質量算出手段と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の測定装置。 - 前記位置監視手段が前記おもりの移動後において前記おもりが停止していることを検出した場合、
前記質量算出手段は、前記荷重監視手段によって検出された荷重に基づいて前記おもりの質量を算出し、前記表示手段に前記質量を表示することを特徴とする、請求項4に記載の測定装置。 - 前記データ処理部は、前記トレーニング装置において使用され得るおもりの質量データを記憶する質量記憶部をさらに含み、
前記質量算出手段は、前記トレーニング装置において使用されているおもりの位置の変化状態及び前記長尺体にかかる荷重に基づいて算出されたおもりの質量に最も近い値を前記質量記憶部から抽出することを特徴とする、請求項4または5のいずれかに記載の測定装置。 - 前記質量データは、前記トレーニング装置において使用され得るおもりの単体の質量のデータと、前記単体の質量のデータの整数倍の質量のデータとを含むことを特徴とする請求項6に記載の測定装置。
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