JP2005197946A6 - 音叉型水晶振動子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 32kHz音叉型水晶振動子において、従来の周波数温度特性の2次温度係数βを−3.4×10-8/℃2から−1.6×10-8/℃2以下に小さく低減した音叉型水晶振動子を提供する。
【解決手段】 右水晶結晶の電気軸Xと機械軸Yの張る面を主面とする水晶Zカット平板を電気軸回りに反時計方向に0度から8度回転した水晶平板から、幅方向を電気軸方向のXとし、音叉の腕部の長手方向をY’とする音叉型形状を有する水晶振動子を形成し、かつ前記の腕部の表裏主面に溝入れ加工を施した音叉型水晶振動子において、前記音叉型水晶振動子は、腕部の変位が電気軸方向Xであり、かつ動作周波数がf0である振動モードAと、腕部の変位が前記の主面に垂直なZであり、かつ動作周波数f1がf0より大きく異なる振動モードBが存在しており、前記2個の振動モードAとBは、腕部において発生する非線形なパラメトリック振動現象により結合して、振動モードAが有する本来の周波数-温度特性曲線の2次温度係数βを軽減して補償し、平坦な周波数温度特性を実現したことを特徴とする音叉型水晶振動子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、周波数2次温度係数βが−3.4×10-8/℃2の特性をもつ従来の音叉型水晶振動子の周波数温度特性を、パラメトリック振動現象を利用して大幅に改善した音叉型水晶振動子に関する。
従来、圧電気を有する水晶Zカット板を利用した32kHzの音叉型水晶振動子は、その周波数温度特性が零温度係数をもち精度が良いために、各種電子装置の時間基準用のクロック源として使用されているが、これは小型かつ低電力で高精度な水晶発振器を安価に利用できるためである。
前記のZカット水晶板については、すでによく知られているものであり、水晶結晶の基本軸である電気軸X,機械軸Y,光軸Zからなる直交座標系において、機械軸Zに直交するZ板を電気軸X回りにθ度(特に常温で零温度係数が得られるθ=0度から5度)回転した基板において、電機軸方向Xを音叉型水晶振動子の幅方向に、θ度回転後の機械軸Y'を音叉形状の腕部の長手方向に配置して、音叉型の水晶片を形成したものである(例えば特許文献1“温度検出用水晶振動子およびその製造方法”参照のこと)。
前記の従来品においては、利用する振動モードは、前記の腕部が電気軸方向Xに振動変位Uxを有するものであり、前記の軸XとY’の張る主面内において変位を発生する屈曲振動モードを利用している。より具体的には、図1の振動モードAのみ、および図2の最上段の枠内の周波数f0(Hz)をもって、X変位屈曲振動(mode A)で指定した振動モードのみを利用しており、他に固有振動モードとして存在するモード類は、振動子の特性に悪影響を与えるため、スプリアスとして避けるか抑圧して使用しないのが通例である。またこの場合における、従来品の周波数温度特性は、周波数2次温度係数βがほぼ−3.4×10-8/℃2となっている。
さらに、最近になって前記音叉型水晶振動子の腕部主平面において、腕部の長手方向に沿って溝入れ加工したものが市販されるに至り、一段と音叉型水晶振動子の小型化が進展するに至った。その形状構成の詳細については、一例として特許文献2“振動子及び振動子を搭載した電子機器”を参照のこと(説明は後になるが図3の概観形状がこれに相当する)。
また前記、音叉型水晶振動子の周波数温度特性の改善法については、音叉形状において発生する固有な捩り振動モードと1次の高次屈曲振動を線形に結合させて温度補償する方法が提案され実現されている(例えば特許文献3:“水晶振動子”)。
特開平06−074834公報 特開平12−844092公報 特開昭59−151516公報
しかしながら、前述の従来技術においては、現在最も多数生産されている32kHz音叉型水晶振動子において、周波数温度特性の改善が試みられたが、従来の水準である周波数2次温度係数βが−3.4×10-8/℃2以上に改善して、−1.6×10-8/℃2以下と小さく低減する手段はいまだに知られていない現状にある。ただし特定のカット角を有した音叉型捩り水晶振動子あるいは、特許文献3による従来技術においては、−1.6×10-8/℃2程度の2次温度係数は得られたが、共振周波数は32kHz程度のサイズにおいては196kHzとなって、腕時計等に使用するには、発振回路の動作消費電流が約6倍の400μAとなって10年の電池寿命を維持できないという課題があった。
そこで本発明は、水晶音叉型振動片に存在する大幅に異なる固有振動周波数を有するモード間に存在する非線型なパラメトリック振動現象を利用して、主として32kHzの共振周波数であって、下にトツな2次関数である周波数温度特性を自己補償して、動作温度範囲-20から+60℃範囲においてほぼ平坦な周波数温度特性(±5ppm)を実現した音叉型水晶振動子を市場に提供することにある。
その目的とするところは、周波数温度特性を著しく改善した音叉型水晶振動子を使って、ネットワーク社会の電子時刻に狂いが少ない状況を実現することにある。
(1)本発明の音叉型水晶振動子は、右水晶結晶の電気軸Xと機械軸Yの張る面を主面とする水晶Zカット平板を電気軸回りに反時計方向に0度から8度回転した水晶平板から、幅方向を電気軸方向のXとし、音叉の腕部の長手方向をY’とする音叉型形状を有する水晶振動子を形成し、かつ前記の腕部の表裏主面に溝入れ加工を施した音叉型水晶振動子において、
前記音叉型水晶振動子は、腕部の変位が電気軸方向Xでありかつ動作周波数がf0である振動モードAと、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0より大きく異なる振動モードBが存在しており、
前記2個の振動モードAとBは、腕部に形成した結合部材を介して発生する非線形なパラメトリック振動現象により結合して、振動モードAが有する本来の周波数-温度特性曲線の2次温度係数βを軽減して補償し、平坦な周波数温度特性を実現したことを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、従来の音叉型水晶振動子において、動作周波数f0の周波数温度特性を十分に小さく温度補償することができる。これによって、本発明の音叉型水晶振動子を用いた水晶腕時計を製作すれば、年差20秒程度の高精度腕時計ならびに電子装置用の標準発振器が実現できるという効果がある。
(2)本発明の音叉型水晶振動子は、前記振動モードBが、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0のほぼ2倍である1次同相屈曲振動モードであることを特徴とする。
上記(2)の構成であれば、振動モードAと振動モードBは周波数が2倍の関係であるため、両者はもっとも近くて強いパラメトリック振動による非線形なモード結合状態が実現できるため、安定な温度補償が可能となる。
(3)本発明の音叉型水晶振動子は、前記振動モードBが、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0のほぼ2倍である1次逆相屈曲振動モード(いわゆる1次ウオーク振動)であることを特徴とする。
上記(3)の構成であれば、振動モードAと振動モードBは周波数が2倍の関係であるため、両者はもっとも近くて強いパラメトリック振動による非線形なモード結合状態が実現できるため、安定な温度補償が可能となる。逆位相モードの通称‘ウォ−ク’振動は他の安定な振動モードBの候補である。
(4)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材が、相当厚みの金属膜あるいは酸化物膜からなり、非線形なパラメトリック振動現象により結合度を増大させたことを特徴とする。
上記(4)の構成とすれば、音叉形状における最大歪みを有した主たる振動領域において、結合部材である金属膜およびその酸化物と、基材となる水晶部材間で非線形なパラメトリック振動が発生するために、安定な温度補償が実現できる。
(5)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がCr金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする。
(6)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がNi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする。
(7)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がTi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする。
上記(5)、(6)、(7)の構成とすれば、音叉形状における最大歪みを有した主たる振動領域において、水晶のヤング率に対して十分に硬いために、少量にても効果的な結合部材である金属膜およびその酸化物と、基材となる水晶部材間で非線形なパラメトリック振動が発生するために、安定な温度補償が実現できる。Cr,Ti,Niいずれも製造状扱い易い金属である。
(8)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がSi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする。
上記(8)の構成とすれば、Siの酸化物がSiO2即ち、安定な酸化物であるために、非線形なパラメトリック振動が安定に発生し、安定な温度補償が実現できる他、CrとAu等の上に形成して電極間の絶縁効果をもつため電気的短絡防止効果がある。
(9)本発明の音叉型水晶振動子は、前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がCr金属とその酸化物により形成され、前記Cr金属とその酸化物による音叉型水晶振動子の周波数上昇量が周波数の変化率にして+1000ppmから+3000ppmであることがを特徴とする。
上記(9)の構成とすれば、従来の32kHz音叉型水晶振動子の周波数温度特性の2次温度係数β=−3.4×10-8/℃2を、βがほぼゼロになるように補償することができるため高精度な周波数温度特性が実現できるという効果がある。
(10)本発明の音叉型水晶振動子は、前記音叉型水晶振動子の共振周波数f0が32768Hzであり、かつ前記f1の高次共振周波数がほぼ65536Hzであることを特徴とする。
上記(10)の構成とすれば、従来の32kHz音叉型水晶振動子の周波数温度特性の2次温度係数β=−3.4×10-8/℃2を、βがほぼゼロになるように補償することができるため高精度な周波数温度特性が実現できるという効果がある。
(11)本発明の音叉型水晶振動子は、前記音叉型水晶振動子の共振周波数f0が有する振動変位の最大値U0を1とすれば、前記f1の高次共振周波数が有する振動変位の最大値U1の相対比U1/U0がほぼ10-3から10-2の範囲であることを特徴とする。
上記(11)の構成とすれば、従来の32kHz音叉型水晶振動子の周波数温度特性の2次温度係数β=−3.4×10-8/℃2を、βがほぼゼロになるように補償することができるため高精度な周波数温度特性が実現できるという効果がある。
(12)本発明の音叉型水晶振動子は、前記音叉型水晶振動子の周波数温度特性のもつ頂点温度θmaxが20℃から60℃の範囲であることを特徴とする。
上記(12)の構成とすれば、従来の32kHz音叉型水晶振動子の周波数温度特性が、−20℃から70℃温度範囲において、±10ppmのほぼゼロの周波数精度になるように補償することができるため高精度な時計が実現できるという効果がある。
(13)本発明の音叉型水晶振動子は、前記音叉型水晶振動片の方位と寸法形状が、水晶回転Zカット板の回転角θを0度から8度の範囲で設定しかつ、おおむね腕部の長さが1500から1600μm範囲、腕幅は90から110μmの範囲、腕の厚みすなわち水晶Zカット板の厚みは90から110μm範囲、溝幅は腕幅の60%から80%範囲、溝長さは腕長の40%から60%範囲、前記(腕厚み/腕幅)比が0.9から1.0の範囲、左右の腕部を結合する基部のY‘軸方向の長さは、500から700μmの範囲に設定し、さらに前記腕部形成したCr金属結合部材の膜厚を800から1000オングストローム範囲としたことを特徴とする。
上記(13)の構成によれば、全長が2mm程度の音叉型振動片が得られるため、高精度かつ超小型な音叉型水晶振動子を市場に提供できる。
水晶からなる圧電体結晶材料から水晶の基本軸である+X軸回りにθ度回転した回転Zカットを切り出して、その表面を鏡面研磨した後、フォトリソグラフィ技術により音叉形形状になるように、ふっ酸あるいは弗化アンモニウム等により異方性エッチング加工を施して音叉形状を有する音叉型振動片を形成する。図3にこの辺の状況を図示した。図中の300は右水晶結晶の光軸(+Z軸)、301は機械軸(+Y軸)、303は電気軸(+X軸)である。302は水晶からなる音叉型振動片である。また、305は最近になって音叉型水晶振動子の小型化を目的にして導入された溝部であって、音叉型振動片の腕部における主面部位を、前述のフォトリソグラフィ技術により腕部に沿ってく凹部を形成した状態である。これによって等価的なバネ定数の減少および実効的な電気機械結合定数を増加させて音叉型水晶振動子の等価直列抵抗を低減させる効果によって、従来の半分のサイズに小型化することに成功している。前記の溝形状は矩形の断面形状が理想であるが、実際のフォトリソグラフィ加工を行うと、水晶のエッチング異方性により多面体の複雑な形状を形成する(模式的な図である図8参照のこと)。
前述の加工により得られた音叉型水晶振動片は、導体金属を前記音叉型水晶片上に適切に形成して、電気軸+/-X軸方向に左右対称な基本波屈曲振動変位Uxを励振できるように構成する。しかる後に、10-3 torr.以上の高真空容器に収納して音叉型水晶振動子が完成する。前記の導体金属膜は、文字の意味するとおり、音叉型水晶振動片に電界を加えて圧電現象を利用して機械振動変位と電気振動との間を仲介する電極を構成ものであり、この場合には導体金属膜の膜厚みは、通例Cr下地の上にAu等の金属を用いて薄く形成する。以上が従来の音叉型水晶振動子の構成と動作、製作課程の概説明である。
本発明にあっては、従来の構成にさらに以下で詳細に説明する新たな構成を追加して、従来品の水準である周波数2次温度係数β=−3.4×10-8/℃2を改善して、−1.6×10-8/℃2以下と小さく低減したものである。
以下本発明の音叉型水晶振動子の実施の形態について、まず理解を容易ならしめるために、図1によって具体的な実施例の構成を説明した後、図2、図4、図5を使用して、本発明の動作原理を概説し、さらに図6、図7において、本発明のSAW共振子が有する特性を詳細に説明する。
(実施例1)
図1は主たる請求項1から請求項4の発明に係わる音叉型水晶振動子(以下略して振動子と称す)の一実施例を図示したものである。
図1中の各部位の名称は、100及び101は音叉型水晶振動片であつて、本発明を構成するに不可欠な1個の振動片に存在する2つの状態を表したものである。また100は振動モードAに相当する共振周波数f0=32kHzで、電気軸方向Xに対称な基本波屈曲振動変位Uxをもつ状態を示したものである(注:32kHz等の記述はほぼ32768Hz付近の周波数であることを意味している省略した表示である)。また102は音叉型振動片の左右の腕部であり、103は主面上に形成された正負極性電極であり、104はX側面に形成した負正極性電極である。ちなみに正負電極は対抗する面に対で形成され、正負の電極に印加した電圧により駆動される。本発明に利用するパラメトリック現象をより効果的にするために、主面に形成した溝部がある場合には、形成される電極は多少複雑となるが、本発明の趣旨を損なうものではない(図が複雑となるため溝は図1には図示しなかった)。破線で書かれた音叉型水晶振動片の外形線は、静止状態の形状を図示したものである。106は+X軸方向、105は+Y'軸方向である。
(注:すでに説明した様に従来品においては、振動モードAのみの構成であることを付け加える)。
つぎに、101の振動モードBの状態について説明する。このモードBの動作周波数はf1であり、前記の振動モードAの共振周波数f0とは大幅に異なっている。従って、振動モードAとB間では線形な結合振動をすることはできないことを断わっておく(線形な結合振動の意味は、定数係数の連立微分方程式により記述されるシステムである)。
本発明においては、いわゆるパラメトリック振動現象が振動モードAと振動モードB間に介在して、両者を非線型に結合して動作する(パラメトリック振動現象の意味は、いわゆるMathieuの微分方程式に従う非線形現象といわれるものである。詳細は図2参照)。また110と111は、振動モードBが1次高次の主面に垂直なZ方向に、非対称な変位Uzをもつ1次Z屈曲振動状態を示す。109と108は振動変位の方向を示すものである。ちなみに振動モードBについては、結合現象が電気系を介さない機械的なことから、電極部材103等は図示しなかった。また振動モードBについては、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0のほぼ2倍である1次同相屈曲振動モードであっても同様な機能効果を有する。ちなみに、パラメトリック現象にあっては前記の周波数f1とf0の関係がf1=n(f0/2)(n=1,2,3・・・は整数)の場合において両者のシステム間の結合現象が顕著であることが知られている。本発明にあっても、色々な実験確認をした結果、このパラメトリック現象が音叉型水晶振動子においても生じていることを発見したものである。
さらに前記の結合部材である電極部材については、水晶が有する+Y’軸方向のヤング率E11より硬い方がより良く、かつ安定な金属および金属の酸化物でもって形成する。例えば、Cr金属とその酸化物、Ni金属とその酸化物、Ti金属とその酸化物、Si金属とその酸化物等により形成することができる。さらにこの結合部材である電極部材はAu、アルミニウム等を積層して、結合機能と電気導通機能を合わせもってよい。
本発明においては、前記の金属および金属の酸化物の膜厚みについては、これらの形成によって音叉型水晶振動子の周波数上昇量fupが周波数の変化率にして+1000ppmから+3000ppm であるように形成する。前記周波数上昇量fupは、従来品の上昇量である+500ppm以下の程度に比べて大幅に大きく設定している。また、前記周波数上昇量fupは前記金属および金属の酸化物の膜厚みにほぼ比例して増加する。例えばCr金属を使用した場合には、周波数上昇量fupが+1000ppmから+3000ppmに対応して、膜厚みHは500から1000オングストローム程度である。
またさらには、振動モードAとBの動作周波数f0,f1に関しては、例えば一例として、共振周波数f0が32768Hzであり、かつ前記f1の高次共振周波数は32768の2倍のほぼ65536Hzとするのが最も好ましい。しかしながら他の周波数関係でも実現できる可能性も推測できる。
図10には、前記音叉型水晶振動子の(腕厚み/腕幅)に対する固有な共振周波数の配置関係を図示した。前記腕厚みは、水晶Zカット板の厚みに相当する。図10中の曲線1000は基本波X屈曲振動モードの共振周波数であり(モードAに対応)、1001は1次Z同相屈曲振動モード(モードBに対応)の共振周波数である。ここで1次Z同相屈曲振動とは、左右の腕部の変位Uzが同じ位相で同方向に振動するモードである。また、図中のP点は、(腕厚み/腕幅)が0.96における基本波X屈曲振動モードの周波数32768(Hz)を与える点であり、またQ点は同一の(腕厚み/腕幅)比において、周波数65536(Hz)を与える点である。前記(腕厚み/腕幅)比が0.96であれば好ましいが、少なくとも0.9から1.0の範囲であれば、本発明の自己温度補償効果が実現する可能性がある。
つぎに実際にレーザドップラ−測定により観測される前記振動変位は、f0=32768kHzのU0=Ux変位が10ミクロンに対して、f1=65536kHzの主面垂直の振動変位U1=Uz変位が数100nm程度を観測することができる。変位比(U1/U0)の比率は10-3から10-2程度となる結合状態となっている。実際のUz変位観測結果を図9に示した。図9において、上段の特性図は従来品の主面垂直振動成分Uz(901)の波形である。従来品においては、901のUzは32kHの周波数で振動しており、この場合においては周波数温度特性の前記自己温度補償は発生しない。一方、図9の下段の特性図は本発明品の主面垂直振動成分Uz(902)の波形である。本発明品においては、902のUzは32768Hzのほぼ2倍の65530Hzの周波数成分をもって振動しており、この場合においては周波数温度特性の前記自己温度補償が発生する。破線903の部分が2倍の高調波成分の発生により従来品とは異なる状態である。ここで、32kHのUz成分が、自己温度補償効果を生じない点に注意する必要がある。これはとりも直さず、ほぼ同一周波数間の線形結合ではまだ温度補償が生じていない証拠である。
実施例の説明の最後として、もう少し音叉型水晶振動片の具体的な寸法形状を周波数f0が32768Hzの場合につき説明する。まず水晶回転Zカット板の回転角θを0度から8度の範囲で設定して、前記音叉型水晶振動子の周波数温度特性のもつ頂点温度θmaxが20℃から60℃の範囲であるようにして、前述の優れた周波数温度特性を実現する。つぎに本発明の温度補償機能を実現する前記音叉型水晶振動片の寸法形状については、おおむね腕部の長さが1500から1600μm範囲、腕幅は90から110μmの範囲、腕の厚みすなわち水晶Zカット板の厚みは90から110μm範囲、溝幅は腕幅の60%から80%範囲、溝長さは腕長の40%から60%範囲、左右の腕部を結合する基部のY‘軸方向の長さは、500から700μmの範囲に設定した。
つぎに前述の本発明の構成により、いかにして従来品の周波数温度特性が改善されるかについて、その動作原理を類似なモデルシステムを使って簡単に説明する。この説明にあたり、参考文献であるつぎの資料が有効と考えている。
文献1)16.338 Lab Report#2:Kapitsa’s Stable Inverted Pendulum (著者 A.M.Budge,E.Frazzoli December14,1997)。
前記の文献1は、図5の倒立振り子の非線型動作現象であるパラメトリック振動現象(parametric Resonance)における高低2個の振動が有する周波数間の結合関係式を理論と実験により検討したものである。
図5において、500は回転できる棒部材であり、支点502において回転可能なように固定されている。503は前記棒部材500の重心であり、重力Gが図5の下方に働き回転力F1を発生する。502の支点は、501の第2の連結棒部材が連結されており、連結棒部材501に振幅λの周期的振動Uz(t)=λcos(ω1・t)を印加して上下することにより倒立振り子システムにパラメトリックな外力を加えている(文献との対比はω1=ωfastである)。この状態において、倒立振り子が安定な角周波数にて振動するとして、この周波数をω0とする(文献との対比はω0=ωslowである)。このとき文献1は、前記ωslowとωfastの関係が次式であると提示している。
Figure 2005197946
この式(1)を使用して、本発明にとって重要ないくらかの関係式を新規に演繹し導いてみた。式(1)において角周波数ωslowが励振振幅λの関数と考えて、全微分をとると、
Figure 2005197946
一方、音叉型水晶振動子において、Z方向変位Uz(=λ=dλに相当)は振動片の基底部(図1の112)において支持固定した際に、振動片外部への振動エネルギ漏れとなって、振動モードA(周波数f0)のエネルギ損失を発生させることになる。この関係を水晶振動子の特性式である、Q=1/(ωRC)=2πE/dEを使って表すと、
Figure 2005197946
ただし、Qは振動子のQ値、Eは振動の総エネルギ、dEは損失エネルギ、Rは等価直列抵抗、Cは等価直列容量、ωは共振周波数である。
式(3)を式(2)に代入し、特に安定な状態が実現できると言われているω1=2ω0の関係を使って、ωslow=32kHz、ωfast=64kHzおけば、
Figure 2005197946
あるいはまた、パラメトリック振動の支配方程式であるMathieu方程式で倒立振り子システムを記述すると(図2参照)、前述の加振振幅λとqとの関係式は、
Figure 2005197946
(ただし、Yは振子の回転角θを表し、zは時間変数に相当する。)
の関係q=-(3λ/L)があるため、式(2)においてλをqに置き換えて、
Figure 2005197946
の比例関係式を得る。
式(6)の意味するところは、振動モードAの周波数ωslow=ω0=32kHzが振幅qの2乗に従って増加することを意味している。すなわち、周波数温度補償が実現できることになる。この結論をより明白にするためにはさらに説明を必要とする。
つぎの説明に進む前に、Mathieu方程式の持つ意味を音叉型水晶振動子にあてはめて説明を加えておく。式(5)において時間変化項2qcos2z(zは時間変数tに相当)が無ければ、式(5)は単純な定数a=ω02を係数とする2階の微分方程式となって調和振動子の支配方程式となる。前記の時間変化項2qcos2zの発生原因は、音叉型水晶振動子の腕部に形成された結合部材兼電極膜が、振動変位Ux及びUxによるUz成分の発生から、電極部材が微小変形し電極膜に時間とともに周期的に変化する無視できない程度の応力Tが発生する。これが時間変化項2qcos2zである。この辺の原理は、文献2に詳しく理論化されている。
文献2)H.F.Tiersten:“Perturbation theory for linear electroelastic equations for small fieldes superposed on a bias“,Acoustical Society of
America,pp.832-837(1978)。
この文献2によれば、発生応力Tは弾性定数あるいは腕部のヤング率E11の増分と等価である。図8に本発明の音叉型水晶振動子の腕断面図を図示した。図8を用いてこれについてさらに詳しく説明する。図8中の上段の斜線領域800は水晶部位、801は水晶部位をふっ酸等で除去して形成された溝部、水晶上に積層された膜802は金属およびその酸化物からなる結合部材兼電極部材である。前記の水晶腕部800は、溝が形成されているために全体の剛性が低下している。下段の特性図は 水晶と、結合部材である金属及びその酸化物膜のもつ弾性定数すなわち実効的なバネ定数の定常値Gからの増減dG特性である。金属及びその酸化物膜の形成によるバネ定数の増加dGm0は、振動子の周波数上昇量fupで換算できるから、温度θmaxにおいて+1000ppmから+3000ppm程度の効果として現れている。 G0は水晶部位の実効的なバネ定数である。この程度の小さなバネ定数の増加分dGm0(θmax)であるが、温度によって変化している(803)。この変化量の程度は1次温度係数が10-4/℃程度であるから、100度の温度範囲では、(1000〜3000)ppm×10-4×100(℃)=(10〜30)ppmとなる。
一方水晶のみのG0も温度により変化するが(増分dG0)、周波数温度特性の周波数変化量の2倍程度の変化となる。温度θmaxにおける周波数変化率0ppmからθmaxとの温度差が54℃間において、dG0=2×100ppm 程度の変化となる。両者の差分dG=dGm−dG0が、前述の式(5)に現れるqあるいは励振振幅λ比例する量と考えられる(q∝ λ∝ dG)。従って、電極膜が厚くなれば、周波数温度特性の温度補償程度が増加すると推測することができる。ただし、水晶のヤング率E11より大きく、従って硬い金属である必要があることは今までの説明から容易に理解できる。
つぎに、図4は、前述の式(4)で与えられる関係式を検証する目的で、頂点温度θmaxから低温度側領域に関して、従来品の直列等価抵抗R1と本発明の音叉型水晶振動子の直列等価抵抗R1’の差分dR1を横軸にして、縦軸には従来品の共振周波数f0と本発明の音叉型水晶振動子の共振周波数f0’の差分df0を周波数変化率で表示したものである。図中の401が実測結果であり、400が相関関数であり、相関係数rは0.9842と相関度は高い。以上みての通り、式(4)の関係が成り立つといえる。式(4)は式(2)と式(3)から導かれたものであることを考えると、パラメトリック振動現象が動作原理であることを実証していると考えられる。
以上説明した内容を図示すると図2となる。図2を使って、前述の結論であるd(ωslow)∝ dq2が周波数温度補償を実現するものであることをまとめて簡単に説明する。
図2において、上段の破線で囲まれた200は従来品の構成を形作る周波数f0のX変位屈曲音叉振動(mode A)である。また、下段の破線の枠内201、202、203、204は新規に本発明の構成として追加された部分である。201において示した、‘水晶形状+硬い金属膜の応力弾性効果による非線型現象すなわちパラメトリック振動現象(parametric resonance)’の意味は、平易に解説すると、水晶自体の32kHzの振動変位により電極膜と結合部材を兼ねた金属膜が変形し、f0=32kHzの振動応力T(t)=Acos(2πf0t)を発生する。前記の文献2に従えば、前記振動応力Tは、弾性定数Cあるいはヤング率Eさらにはバネ定数Kと等価であるから、バネ定数Kが時間t依存項K=a(定数)+Acos(2πf0t)をもつことになり、これがパラメトリック振動と呼ばれる所以である。前記振動応力Tを介して、f1=2・f0の共振周波数を有するモードBが励振されることになる(すなわち、パラメトリック振動現象)。この場合を記述するMathieu方程式は次式となる。
Figure 2005197946
ただし、UzはモードBの振動変位であって1次の同相あるいは逆位相の振動状態をもつ、Uz(t),ttはUzの2階の時間微分項、a(定数)はモードBのもつUz自身の固有角周波数a=(2π・f1)2、Aは振幅定数、f0はモードAの周波数で32kHz、tは時間である。
倒立振り子のシステムは、前述の本発明になる音叉型水晶振動子に利用したパラメトリック振動現象の類似モデルであるため、本発明の動作原理として説明に使用したわけである。類似モデルの意味するところは、いわゆるMathieu方程式で記述できることである。図2の201内の下段は、2πf0t=2zと変換して得られるMathieu方程式である。
つぎに、本発明の音叉型水晶振動子が有する周波数温度特性ならびに直列等価抵抗R1の温度特性について図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6に関して上段の特性図は周波数温度特性図、下段の図は等価直列抵抗R1の温度特性である。同図の横軸は測定する環境温度(単位℃)、縦軸は等価直列抵抗R1(Ω)と、周波数変化率df/f(ppm)である。図中の曲線603および613は各々従来品の周波数温度特性と等価直列抵抗の温度変化であり、602と612は中程度に本発明の効果(結合部材の膜の設定)を加えた同特性である。601と611は適切に結合部材の膜厚み条件を設定した際の、周波数温度特性と等価直列抵抗である。この条件は例えばCr金属を使用した場合には、周波数上昇量fupが+1000ppmから+3000ppmに対応して、膜厚みHは500から1000オングストローム程度である。
つぎに、図7は本発明になる音叉型水晶振動子の周波数温度特性の他の実施例である。図中の700が本発明の構成によって自己温度補償された状態を示し、上にトツな2次関数である曲線702が温度補償前の状態である。図中の状態は頂点温度θmaxが60℃の場合であり、この条件では、周波数温度特性は−20から70℃範囲において10ppm程度の周波数精度が実現している。頂点温度θmaxを変化させる方法は、図3のカット角θを0度から+8度の範囲に反時計方向に回転して設定すれば実現できる。
以上に説明したように、主に共振周波数f0が32kHzについて説明したが、f0が32kHzから異なっても本発明の技術が有効であることは明らかで有る事を付け加える。
本発明の音叉型水晶振動子は、水晶音叉型振動片に存在する大幅に異なる固有振動周波数を有するモード間に存在する非線型なパラメトリック振動現象を利用して、32kHzの共振周波数であって、下にトツな2次関数である周波数温度特性を自己補償して、動作温度範囲-10から+60℃範囲においてほぼ平坦な周波数温度特性(±5ppm)を実現した音叉型水晶振動子を市場に提供することができる。従って、周波数温度特性を著しく改善した音叉型水晶振動子を使って、水晶腕時計ならびにネットワーク社会の電子時刻に狂いが少ない社会状況を実現することができ、昨今必要とされている、情報化社会の時間精度の維持ができる。
本発明の音叉型水晶振動子の一実施例が有する振動モードの振動変位状態を示す斜視図。 本発明の音叉型水晶振動子の結合振動動作状況を示した解説図。 本発明の音叉型水晶振動片を水晶結晶から載出する角度方位図。 本発明の音叉型水晶振動子が有する特性図。 本発明の動作原理を説明するための倒立振り子のシステム構成図。 本発明の音叉型水晶振動子が有する特性図。 本発明の音叉型水晶振動子が有する他の特性図。 本発明の音叉型水晶振動子に関する解説図。 本発明の音叉型水晶振動子が有する他の特性図。 本発明の音叉型水晶振動子が有する他の特性図。
符号の説明
100 音叉型水晶振動子(モードA:基本波X屈曲振動状態)
101 音叉型水晶振動子(モードB:1次Z屈曲振動)
102 腕部
103 正電極 兼 非線型結合部材(主面上に配置)
104 負電極 兼 非線型結合部材(側面上に配置)
112 基底部

Claims (13)

  1. 右水晶結晶の電気軸Xと機械軸Yの張る面を主面とする水晶Zカット平板を電気軸回りに反時計方向に0度から8度回転した水晶平板から、幅方向を電気軸方向のXとし、音叉の腕部の長手方向をY’とする音叉型形状を有する水晶振動子を形成し、かつ前記の腕部の表裏主面に溝入れ加工を施した音叉型水晶振動子において、
    前記音叉型水晶振動子は、腕部の変位が電気軸方向Xであり、かつ動作周波数がf0である振動モードAと、腕部の変位が前記の主面に垂直なZであり、かつ動作周波数f1がf0より大きく異なる振動モードBが存在しており、
    前記2個の振動モードAとBは、腕部形成した結合部材を介して発生する非線形なパラメトリック振動現象により結合して、振動モードAが有する本来の周波数−温度特性曲線の2次温度係数βを軽減して補償し、平坦な周波数温度特性を実現したことを特徴とする音叉型水晶振動子。
  2. 前記振動モードBが、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0のほぼ2倍である1次同相屈曲振動モードであることを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  3. 前記振動モードBが、腕部の変位が前記の主面に垂直なZでありかつ動作周波数f1がf0のほぼ2倍である1次逆相屈曲振動モード(いわゆる1次ウォーク振動)であることを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  4. 前記腕部において、前記腕部に形成する結合部材が、相当厚みの金属膜あるいは酸化物膜が形成されていることにより、非線形なパラメトリック振動現象により結合度を増大させたことを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  5. 前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がCr金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする請求項4記載の音叉型水晶振動子。
  6. 前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がNi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする請求項4記載の音叉型水晶振動子。
  7. 前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がTi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする請求項4記載の音叉型水晶振動子。
  8. 前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がSi金属とその酸化物により形成されていることを特徴とする請求項4記載の音叉型水晶振動子。
  9. 前記腕部に形成する結合部材である金属膜あるいは酸化物膜がCr金属とその酸化物により形成され、前記Cr金属とその酸化物による音叉型水晶振動子の周波数上昇量が周波数の変化率にして+1000ppmから+3000ppmであることを特徴とする請求項4記載の音叉型水晶振動子。
  10. 前記音叉型水晶振動子の共振周波数f0が32768Hzであり、かつ前記f1の高次共振周波数がほぼ65536Hzであることを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  11. 前記音叉型水晶振動子の共振周波数f0が有する振動変位の最大値U0を1とすれば、前記f1の高次共振周波数が有する振動変位の最大値U1の相対比U1/U0がほぼ10-3から10-2の範囲であることを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  12. 前記音叉型水晶振動子の周波数温度特性のもつ頂点温度θmaxが20℃から60℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
  13. 前記音叉型水晶振動片の方位と寸法形状が、水晶回転Zカット板の回転角θを0度から8度の範囲で設定しかつ、おおむね腕部の長さが1500から1600μm範囲、腕幅は90から110μmの範囲、腕の厚みすなわち水晶Zカット板の厚みは90から110μm範囲、溝幅は腕幅の60%から80%範囲、溝長さは腕長の40%から60%範囲、前記(腕厚み/腕幅)比が0.9から1.0の範囲、左右の腕部を結合する基部のY‘軸方向の長さは、500から700μmの範囲に設定し、さらに前記腕部形成したCr金属結合部材の膜厚を800から1000オングストローム範囲としたことを特徴とする請求項1記載の音叉型水晶振動子。
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