JP2005196202A - 乾式電子写真用トナー粒子,乾式電子写真用トナー粒子の製造方法,および電子画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カプセル化された顔料を含む乾式トナー,その製造方法及びその利用を提供する。
【解決手段】両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む乾式電子写真用トナー粒子であり,両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分及び一つ以上のD部分を含むところ,トナー粒子を製造する方法及びそれを利用する方法も提供される。
【選択図】なし
【解決手段】両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む乾式電子写真用トナー粒子であり,両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分及び一つ以上のD部分を含むところ,トナー粒子を製造する方法及びそれを利用する方法も提供される。
【選択図】なし
Description
本発明は電子記録法(electrography),特に電子写真法に利用される乾式トナー粒子に係り,さらに詳細には本発明は,オルガノゾルの成分として顔料をカプセル化するために化学的に成長されて乾式トナー組成物に提供される両親媒性共重合体バインダー粒子に関する。
電子写真工程及び静電プリンティング工程で(一般的に,電子記録工程という),静電画像は,それぞれ感光要素または誘電要素の表面に形成される。感光要素または誘電要素は,非特許文献1及び特許文献1,特許文献2,特許文献3で述べられているように,中間転写ドラムまたはベルト,または最終トーン画像自体の支持体でありうる。
静電プリンティングで,潜像は一般的に,(1)選択された領域の誘電要素(一般的に,受容支持体)上に静電ライティングスタイラス(electrostatic writing stylus)またはその等価物で電荷画像を位置させて電荷画像を形成し,(2)トナーを前記電荷画像に加えた後,(3)トーン画像を定着させることによって形成される。このような類型の工程の一例は特許文献4に記載されている。
ゼログラフィ(xerography)ともいう電子写真プリンティングで,電子写真法は紙,フィルムのような最終画像受容体上に画像を形成するのに使われる。電子写真法は,写真複写機(photocopier),レーザープリンタ,ファクシミリ機などを含んでさまざまな装置に使われる。
電子写真法は,一般的に最終的な永久画像受容体上に電子写真画像を形成する工程で,感光体(photoreceptor)として知られている,再使用可能であって感光性である一時的画像受容体を使用するものを含む。代表的な電子写真工程は,帯電,露光,現像,転写,定着及びクリーニングと除電を含み,受容体上に画像を形成するための一連の段階を含む。
帯電段階で,感光体は一般的にコロナまたは帯電ローラにより負極でも正極でも所望の極性の電荷で塗布される。露光段階では,光学システム,一般的にレーザースキャナまたはダイオード配列は,最終画像受容体上に形成される目的画像に対応する画像方式(imagewise manner)で感光体の帯電表面を選択的に放電させて潜像を形成する。現像段階では,適当な極性のトナー粒子は,一般的にトナー極性と反対極性の電位で電気的にバイアスされた現像器を使用して感光体上の潜像と接触するようになる。トナー粒子は,感光体に移動し,静電気力によって潜像に選択的に付着し,感光体上にトーン画像を形成する。
転写段階では,トーン画像は,感光体から目的とする最終画像受容体に転写されるが,トーン画像を感光体から最終画像受容体に続いて転写するために,中間転写要素が使われることもある。定着段階では,最終画像受容体上のトーン画像は,加熱されてトナー粒子を軟化させたり溶融させ,トーン画像を最終受容体に定着させる。他の定着方法は,熱の存在または非存在下の高圧下で最終受容体にトナーを定着させるものを含む。クリーニング段階では,感光体に残っている残留トナーが除去される。
最後に除電段階では,感光体電荷は,特定波長バンドの光に露出され,実質的に均一に低い値に減少し,元来の潜像の残留物が除去されることによって感光体に次の画像形成サイクルを準備させる。
2種類のタイプのトナー,すなわち湿式トナーと乾式トナーとが広範囲に商業的に使われる。「乾式」という用語は,乾式トナーが液体成分を全的に有さないということを意味するのではなく,トナー粒子が意味のあるレベルの溶媒,例えば一般的に10重量%以上の溶媒を含有せず(一般的に,乾式トナーは,溶媒含有量で表した時,実質的に乾式である),摩擦帯電電荷(triboelectric charge)を伴うことができるということを意味する。これは,湿式トナー粒子がある程度,一般的に低極性,低誘電率のキャリア溶媒の50重量%を超える程度に溶媒化され,湿式トナー粒子が一般的にキャリア溶媒で解離される極性基を使用して化学的に帯電されるが,液体キャリアで溶媒化及び/または分散される間に摩擦帯電電荷を伴わないので,乾式トナー粒子を湿式トナー粒子と区別させる。
一般的な乾式トナー粒子は,一般的に重合体バインダ及び選択的に視覚改善添加剤(visual enhancement additive),例えば有色顔料粒子(colored pigment particle)を含む。バインダは,電子写真工程の間及びその工程後のいずれの場合にも機能を満足させる。加工性面では,バインダ特性は,トナー粒子の摩擦帯電及び電荷保有特性,流動性及び定着性に影響を与える。このような特性は,現像,転写及び定着工程間に優秀な性能を達成するのに重要である。画像が最終受容体に形成された後,バインダの性質(例えば,ガラス転移温度,溶融粘度,分子量)及び定着条件(例えば,温度,圧力及び定着器配置)は,耐久性(例えば,耐ブロッキング性及び耐削除性),受容体に対する付着力,光沢などに影響を与える。
例えば,乾式トナー粒子に使用するのに適当な重合体材料は,一般的に定着後に優秀な耐ブロッキング性を得るために,少なくとも約60〜80℃の高いガラス転移温度(Tg)を有するが,トナー粒子を軟化させたり溶融させてトナーを最終画像受容体に適切に定着させるために,約200〜250℃の高い定着温度を必要とする。高い定着温度は,長時間のウォーミングアップ時間と,高温定着による過度なエネルギー消費,そして紙の自然発火温度(233℃)に近接した温度でトナーを紙に定着させることによる火災の危険性のために乾式トナーに不利である。
また,高いTgの重合体バインダを使用したいくつかの乾式トナーは,最適の定着温度上下の温度では,最終画像受容体から定着器表面にトーン画像を望ましくなく部分的に転写するので(オフセット),オフセットを防止するために,定着器表面に低い表面エネルギーを有した材料を使用するか,または定着器オイルを使用することを必要とすると知られている。異なっては,多様な潤滑剤またはワックスを製造時に乾式トナー粒子に物理的に混合して離型剤またはスリップ剤(slip agent)として作用するようにしてきたが,このようなワックスは,重合体バインダに化学的に結合されていないので,トナー粒子が摩擦帯電するのに不利な影響を及ぼすか,またはトナー粒子から移動して感光体,中間転写要素,定着器要素またはその他電子写真工程に重要な表面を汚染させることがある。
視覚改善添加剤と重合体バインダの他に,乾式トナー粒子は,選択的に他の添加剤を含むことがある。電荷調節添加剤(電荷ディレクタ,帯電制御剤,すなわち摩擦帯電電荷調節添加剤(CCA:Charge Control Additive))は,他の成分がそれらだけでは所望の摩擦帯電特性または電荷保有特性を提供しない場合に,乾式トナーにしばしば使われる。前記のように,離型剤またはスリップ剤は,定着器ロールが使われる時にそれらにトナーが付着することを防止するように使われ,その結果オフセットを防止したり減少させることができる。他の添加剤としては,酸化防止剤,紫外線安定剤,殺細菌剤(fungicides),殺真菌剤(bactericides),フロー制御剤などがある。
乾式トナー粒子は,多様な製造法で製造されうる。広く使われる1つの製造法は,成分を溶融混合し,前記固形ブレンドを粉砕して粒子を形成した後,生成された粒子を分級して所望しない粒径の微粒材料及び組み合わせ材料を除去することである。その後,外添剤を生成粒子と混合することもできる。このような方法には短所がある。まず,前記方法は,粉砕が行われうるように,ある程度粉砕可能な重合体バインダ材料を使用する必要がある。これは,粉砕され難くて耐久性の強い材料を始めとして,使われうる重合体の種類を制限させる。これはまた,金属フレークのようないくつかの材料が粉砕時に接するようになるエネルギーによりあまり過度に損傷されうるので,使われうる着色剤の種類を限定させる。
粉砕それ自体に必要なエネルギー量は,装置要件及び関連した製造コスト面で短所である。また,微粒及び粗粒が不要であり,目的生成物からこし出されるという点で材料使用法が非効率的である。要約すれば,相当な材料が捨てられるということである。リサイクリングされた材料の組成は,所望の組成から外れる傾向があるので,未使用材料をリサイクリングすることが常に実用的なものではない。
比較的最近に,化学的に成長された乾式トナー材料をさまざまな方法で製造してきた。このような方法で,重合体バインダは,かなり均一なサイズ及び形態の単分散された(monodispersed)重合体粒子を形成する条件下で,一般的に溶液,懸濁またはエマルジョン重合によって水性媒体内の分散液として製造される。重合体バインダが形成された後に濾過及び洗浄し,未反応モノマー,界面活性剤及びその他外部材料を除去した後で乾燥させ,他の目的成分と合わせて乾式トナー粉末を形成する。水の高沸点及び大きい蒸発潜熱によってあらゆる水性媒体を蒸発させて乾式重合体バインダを得ることは非現実的であってコストが多くかかるために,バインダを乾燥させることは,しばしば濾過により相当量の水を除去した後で蒸発乾燥させ,残りの水性媒体をほとんど全て除去して行われる。
非水性液体中にある溶媒基材の(solvent−based)重合体分散液(オルガノゾル)は,比較的低いガラス転移温度(Tg≦30℃)のフィルム形成湿式電子写真用トナーを作るのに使用するために,低極性,低誘電定数のキャリア溶媒で分散重合で製造してきた(特許文献5,特許文献6参照)。オルガノゾルはまた,静電スタイラスプリンタに使用するための中間程度のガラス転移温度(Tg30〜55℃)を有した湿式静電トナーを作るのに使用するために製造されてきた(特許文献7参照)。
いくつかの溶媒基材の重合体分散液はまた,乾式トナーを製造するために開発されてきた(例えば,特許文献8,特許文献9,特許文献10参照)。不幸にも,オルガノゾルまたは溶媒基材の重合体分散液を使用して乾式トナー粒子を作ることは,オルガノゾルを使用して湿式トナー組成物を作ることより実質的にさらに難しいということが立証された。乾式トナー粒子を作るのに必要なように,溶媒基材の分散液を乾燥させて非水性液体キャリアを除去する場合,バインダ粒子は一つ以上の大きい塊りに凝集及び/または集合する傾向がある。このような塊りは,適当な大きさの乾式トナー粒子を得るために微粉化されるか,または粉砕されねばならない。かかる粉砕を必要とすることは,何よりもサイズ及び形状が均一な,実質的に単分散された重合体粒子を形成するようになるというオルガノゾルを使用するという主要利点を無効化する。また,溶解度制限及びその他の考慮事項のために,非水性分散液にスリップ剤(例えば,ワックス)またはCCAを含めることがさらに難しいということが報告されてきた。従って,オルガノゾルを使用するところによるあらゆる利点は,広範囲であって商業的な乾式トナー使用分野では実現されなかった。
粒径及び電荷特性は,乾式トナーを使用して優秀な解像度の高品質画像を形成するのに特に重要である。乾式トナー粒子は,画像形成能を最大化するために,可能な限り均一なサイズ,帯電速度及び電荷保有特性を有さねばならない。従って,さらに均一な粒径,帯電速度及び/または電荷保有特性を有した乾式トナー粒子を製造する方法への要求が本産業分野に常に存在した。調節可能な粒径,形状及び電荷極性や,改善された帯電特性及び電荷安定性や,改善された低温定着性能や,改善された収率,減少した工程段階,またはさらに効果的な処理方法から起因するさらに安価な製造コストの新しい乾式トナー用重合体バインダへの必要性も存在してきた。
前記したところ以外にも,視覚改善添加剤がオルガノゾル生成後に添加されるオルガノゾルから誘導されたトナー粒子は,両親媒性共重合体に対して視覚改善添加剤の表面の若干または大部分が露出されているトナー粒子からなると知られてきた。両親媒性共重合体内にカプセル化された(encapsulated)視覚改善添加剤を有したトナー粒子を提供することにより,さまざまな利点が得られうるということが知られてきた。本発明の目的のために,視覚改善添加剤が重合体マトリックスを介して実質的に均一に分布するならば,視覚改善添加剤は,カプセル化されたものと見なされうる。かかる均一な分布は,媒質ミーリング(media milling)(例えば,ボールミーリング)または他の分散または混合工程により重合体と結合された視覚改善添加剤と比較した時,重合体が視覚改善添加剤を実質的にまたは完全に覆い包むということを表す。媒質ミーリング工程のような従来の分散工程は,視覚改善添加剤の表面の相当部分が視覚的観察及び不利な物理的及び電気的環境に全て露出するトナーを生産する傾向がある。
視覚改善添加剤を両親媒性共重合体内にカプセル化すれば,保存するか,または使用する間に視覚改善添加剤の望ましくない電気的相互作用を防止するのに特に有利である。具体的には,視覚改善添加剤のうち本質的に電気伝導性のものもある。かかる視覚改善添加剤をカプセル化すれば,貯蔵時または使用時にトナーの望ましくない放電を防止する電気絶縁層を提供するようになる。
また,視覚改善添加剤を両親媒性共重合体内にカプセル化すれば,熱及び/またはいくつかの光波長に敏感な視覚改善添加剤を保護するのに特に有利でありうる。かかる視覚改善添加剤をカプセル化すれば,貯蔵時または使用時に望ましくない放電の間,害になる熱または光に視覚改善添加剤があらかじめ統制不可能に露出されることを防止する保護層及び/または絶縁層を提供する。
また,視覚改善添加剤のうち機械的破壊に敏感であるものもある。かかる視覚改善添加剤をカプセル化すれば,製造,輸送,画像処理時または最終画像生成物で壊れやすい視覚改善添加剤を損傷させうるせん断力のような力による機械的な破裂を防止する物理的保護層を提供する。
また,視覚改善添加剤を両親媒性共重合体内にカプセル化すれば水,溶媒,大気中の酸素またはその他ガスのような環境にあるさまざまな物質に敏感な視覚改善添加剤を保護するのに特に有利でありうる。かかる視覚改善添加剤をカプセル化すれば,視覚改善添加剤の望ましくない化学的相互作用を防止する連続的な保護層を提供するようになる。
最後に,両親媒性共重合体に視覚改善添加剤をカプセル化すれば,トナー色を均一に出させる特別な利点がある。視覚改善添加剤がカプセル化されていないトナーでは,一部の視覚改善添加剤は,重合体のオーバーコートにより修正されることなしに直接観察できる。いくつかの具現例では,視覚改善添加剤のカプセル化程度によって異なる色強度またははるかに異なって現れる色を観察できる。かかる潜在的な色の不均一性は望ましくないが,これは特に均一であって再生可能な画像を提供しようとする時にそうなるのである。
よって,本発明の目的は,優秀な画像現像及び転写特性を表す乾式電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した製品を提供することである。
本発明は,実質的に非水性である液体キャリア,例えば有機溶媒に少なくとも1つの分散された視覚改善添加剤として化学的に成長された共重合体バインダを含むオルガノゾルから誘導された乾式トナー粒子に関したものである。カプセル化された視覚改善添加剤を有する生成されたオルガノゾルは,他の目的成分と容易に組み合わさり,所望の程度に乾燥され,比較的狭い粒径分布を有した自由流動性乾式トナー粒子を形成する。望ましい具現例で,乾燥は,望ましくは粒子が流動状態にある間に行われる。かかる望ましい具現例として生成された粒子は,均一な粒径,形状,帯電速度及び電荷保有特性を有する。
また共重合体バインダ粒子は,均一なサイズ特性を有するので,所望の場合,粉砕及びそれによる粒子サイズスクリーニング及び分級作業が必要ではない。従って,所望の場合,材料が効率的に使われ,高い粉砕エネルギーコストを避けることができる。
粉砕と両立可能な材料を使用せねばならない制限がないので,配合柔軟性(formulation flexibility)もまた強まる。また,広範囲な液体キャリア溶解性または分散性モノマーを使用して実質的に非水性であるさまざま重合方法を使用してオルガノゾルを形成できる。望ましくは,実質的に非水性である分散重合でもって,所望のままに自由ラジカル重合方法を使用してモノマーを重合できる。本願に使われているように,「実質的に非水性である重合方法」というのは,せいぜい少量の水を含有した有機溶媒中で重合する方法を意味する。
他の利点としては,オルガノゾル及び乾式トナー粒子を作るのに使われるその他の成分は,オルガノゾルの本来の低い粘度のために,他種の成分に比べて比較的低いせん断力で容易に共に混合される傾向がある。従って,混合に必要なエネルギーは減少する。せん断に敏感な成分も,高エネルギーの混合方法が使われる場合より損傷を少なく受けるものもある。
本願に使われているように,「両親媒性」という用語は,共重合体を製造するのに使われ,及び/または乾式トナー粒子に共重合体を含める過程で使われる望ましい液体キャリアでそれぞれ明確に異なる溶解度と分散性とを有した部分が組み合わされた共重合体を意味する。望ましくは,前記液体キャリアは,前記共重合体の少なくとも一部分(本願で,S材料または部分ともいう)が前記キャリアによりさらに溶媒化される一方,共重合体の少なくとももう1つの部分(本願で,D材料または部分ともいう)は,前記キャリアで分散された相をさらに構成するように選択される。
視覚改善添加剤の独特なカプセル化を提供するために,両親媒性共重合体は,視覚改善添加剤をカプセル化する方法で,視覚改善添加剤を含む組成物でインサイチュで重合される。前記重合は,望ましくは必要であるとしてもほとんど必要がない後続の粉砕または分級のために,トナーに使用するのに適当な単分散共重合体の粒子を産出できるので,実質的に非水性である所望の液体キャリアで行われる。生成された顔料含有(pigmented)オルガノゾルは,選択的に一つ以上の他の目的成分と混合されるか,または択一的に前記トナー粒子は,粒子乾燥後に一つ以上の他の目的成分と混合される。
前記顔料含有オルガノゾル分散液は,複合乾式トナー粒子を提供するのに望ましい程度にまで乾燥され,望ましくは本願に記載された前記流動乾燥技法を使用して乾燥される。
前記課題をなすために,本発明の第1様態では,前記両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む乾式電子写真用トナーが提供され,前記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分及び一つ以上のD部分を含む。いくつかの望ましい具現例で,乾式電子写真用トナーは電荷調節制をさらに含む。一つ望ましい具現例で,トナーは乾式電子写真用トナーである。
また,他の具現例で,本発明は,乾式電子写真用トナー粒子を製造する方法を提供する。前記方法は下記段階を含む:
1)溶媒とグラフト安定化剤(すなわちS部分)プレポリマーとを含む組成物に視覚改善添加剤を分散させる段階と,
2)グラフト安定化剤プレポリマーとD材料とを反応させて分散重合を行い,両親媒性重合体の層内に視覚改善添加剤をカプセル化し,カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を形成する段階と,
3)前記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子が共重合体のD部分及びポリマー全体のいずれのTg未満の温度にある条件下でも,前記粒子を乾燥する段階。
1)溶媒とグラフト安定化剤(すなわちS部分)プレポリマーとを含む組成物に視覚改善添加剤を分散させる段階と,
2)グラフト安定化剤プレポリマーとD材料とを反応させて分散重合を行い,両親媒性重合体の層内に視覚改善添加剤をカプセル化し,カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を形成する段階と,
3)前記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子が共重合体のD部分及びポリマー全体のいずれのTg未満の温度にある条件下でも,前記粒子を乾燥する段階。
選択的に,カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子はまた,帯電制御剤,表面フロー剤(surface flow agent)のようなトナー添加剤などと混合されうる。また前記トナー添加剤は,溶媒とグラフト安定化剤プレポリマーとを含む組成物で,視覚改善添加剤の初期分散液に提供されるか,または重合工程でカプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子に含まれうる。
本発明の望ましい様態で,グラフト安定化剤プレポリマーは,多数の自由ラジカル重合可能なモノマーを提供することによって製造され,ここで少なくとも1つのモノマーは,ヒドロキシ作用基を含む。前記モノマーは,溶媒中で自由ラジカル重合されてヒドロキシ作用基を有した重合体を形成するが,ここでモノマーとヒドロキシ作用基を有した重合体とは溶媒に可溶性である。NCO作用基及び自由ラジカル重合可能な作用基を有した化合物は,化合物の少なくとも一部のNCO作用基が重合体の少なくとも一部のヒドロキシ作用基と反応し,一つ以上のウレタン連結を形成することによって前記化合物が重合体に連結され,側鎖の自由ラジカル重合可能な作用基を提供させる条件下で,ヒドロキシ作用基含有重合体と反応する。この反応段階は,後続するトナー処理段階と同じ溶媒で起こるか,またはそうでないこともある。
また他の様態で,本発明は,支持体表面に画像を電子写真法で形成する方法に関するものである。前記方法で,両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む多数の乾式トナー粒子が提供される。トナー粒子を含む画像は,支持体表面に形成される。
また他の様態で,本発明は,支持体表面に画像を電子写真法で形成する方法に関するものである。両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む多数の乾式トナー粒子が提供される。トナー粒子を含む画像は,帯電された表面に形成される。帯電された表面からの画像は,支持体表面に転写される。前記方法は,静電気的方法であるか,電子写真形成方法である。
カプセル化された視覚改善添加剤を含む本発明のトナーは,例えば「マッドクラッキング(mud cracking)」を含めて視覚的欠陥または表面欠陥を表す最終画像受容体上の乾燥,定着されたトナーフィルムを生成する傾向が顕著に減少する。かかる均一であって欠陥のない高解像度の画像を形成する能力は,かなりメリットになるものであるが,特に分散された粒子の粒子サイズが約1ミクロンより大きく,定着温度が連続フィルムへのトナー粒子の完全な凝集が起こりうる温度未満である時にそうである。
本発明のトナーは,付加的にカプセル化された視覚改善添加剤を有さないトナーと比較し,さらに均一な帯電及びさらに予測可能な電荷保有を表す。これは,画像転写のために静電気的な転写補助を利用する電子写真画像の形成工程にトナー粒子が使われる時に特に有利である。
以下,本発明をさらに詳細に説明する。以下に記載された本発明の具現例は,完全なものであるか,または本発明を下記発明の詳細な説明に開示された厳密な形に限定しようとするものではない。むしろ,他の当業者が本発明の原理と実施とを理解することができるようにそれを選択及び説明したものである。
望ましくは,オルガノゾルを生成するための非水性反応溶媒は(本願で,「液体キャリア」とも言及される)両親媒性共重合体の少なくとも一部分(本願でS材料またはS部分という)がキャリアにより溶媒化される一方,前記共重合体の少なくとも1つの他の部分(本願でD材料またはD部分という)は,キャリア内に分散相を構成するように選択される。本発明の望ましい共重合体は,望ましい液体キャリアで互いに十分に異なるそれぞれの溶解度を有したS及びD材料を含むために,Sブロックは,キャリアにより溶媒化される傾向がある一方,Dブロックは,キャリアに分散される傾向がある。さらに望ましくは,Sブロックは,液体キャリアに可溶性である一方,Dブロックは不溶性である。特に望ましい具現例で,D材料相は,液体キャリアから分離されて分散された粒子を形成する。
一観点で,前記液体キャリア内の分散された重合体粒子は,D材料がコア内にある傾向がある一方,S材料は,シェルにある傾向があるコア/シェル(core/shell)構造を有すると見ることができる。従って,S材料は,分散補助剤,立体安定化剤またはグラフト共重合体安定化剤として作用し,液体キャリアでの共重合体粒子の分散液を安定化させる。従って,S材料は本願で「グラフト安定化剤」と言及できる。前記バインダ粒子のコア/シェル構造は,粒子が乾燥されて乾式トナー粒子に含まれる時に保持される傾向がある。
理論により制限されるものではないが,共重合体のD部分は,視覚改善添加剤の表面と物理的に及び/または化学的に相互作用する一方,S部分は,別途の界面活性剤または分散剤を使用せずに反応溶媒での分散を促進させる傾向があると考えられる。
材料,または共重合体部分のような材料一部分の溶解度は,ヒルデブラント(Hildebrand)溶解度パラメータで定性及び定量的に特性化できる。ヒルデブラント溶解度パラメータは,(圧力)1/2の単位を有した,材料の凝集エネルギー密度の自乗根で表す溶解度パラメータを意味し,(ΔH/RT)1/2/V1/2と同じである。ここで,ΔHは材料のモル蒸発エンタルピを表し,Rは一般気体定数(universal gas constant)であり,Tは絶対温度であり,Vは溶媒のモル体積である。ヒルデブラント溶解度パラメータは,溶媒については,Barton,A.F.M.,Handbook of Solubility and Other Cohesion Parameters,2d Ed.CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1991)に,モノマーと代表的な重合体とについては,Polymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup & E.H.Immergut,Eds.John Wiley,N.Y.,pp.519−557(1989)に,及び多数の商業的に入手可能な重合体についてはは,Barton,A.F.M.,Handbook of Polymer−Liquid Interaction Parameters and Solubility Paraneters,CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1990)に表で作られている。
液体キャリアでの材料またはその一部分の溶解度は,前記材料またはその一部分と前記液体キャリアとのヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差から予想されうる。材料またはその一部分は,前記材料またはその一部分と液体キャリアとのヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差が約1.5MPa1/2未満である場合,十分に可溶性であるか,または少なくとも非常に溶媒化された状態である。一方,ヒルデブラント溶解度パラメータ間の絶対差が約3.0MPa1/2を超える場合,前記材料またはその一部分は,液体キャリアから相分離されて分散液を形成する傾向を見せる。ヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差が1.5MPa1/2〜3.0MPa1/2である場合,前記材料またはその一部分は液体キャリアに若干溶媒化されるか,または若干不溶性であると見なされる。
従って,望ましい具現例で,共重合体のS部分と液体キャリアのそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータとの絶対差は3.0MPa1/2未満,望ましくは約2.0MPa1/2未満,さらに望ましくは約1.5MPa1/2未満である。本発明の,特に望ましい具現例で,共重合体のS部分と液体キャリアのそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータとの絶対差は約2〜約3.0MPa1/2である。また,共重合体のD部分と液体キャリアそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータとの絶対差は2.3MPa1/2超過,望ましくは約2.5MPa1/2超過,さらに望ましくは約3.0MPa1/2超過であり,ただしS及びD部分それぞれのヒルデブラント溶解度パラメータの差は約0.4MPa1/2以上,さらに望ましくは約1.0MPa1/2以上である。材料のヒルデブラント溶解度は,温度変化によって変わるので,かかる溶解度パラメータは25℃のような望ましい基準温度で測定されることが望ましい。
当業者は,共重合体またはこの一部分のヒルデブラント溶解度パラメータが,Barton A.F.M.,Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Paramers,CRC Press,Boca Raton,p12(1990)に2成分共重合体について記載されているように,共重合体またはその一部を構成する各モノマーについてのそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータの体積分率加重値(volume fraction weighting)を使用して計算できると知られている。重合体材料のヒルデブラント溶解度パラメータのサイズは,Barton pp.446〜448に記載されているように,重合体の重量平均分子量に若干左右されると知られている。従って,望ましい溶媒化または分散特性を得るためには,与えられた重合体またはその一部分について望ましい分子量範囲があるのである。同様に,混合物についてヒルデブラント溶解度パラメータは,混合物各成分に対するそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータについての体積分率加重値を使用して計算できる。
また,ポリマーハンドブック(Polymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup & E.H.Immergut,Eds.John Wiley,New York,(1989))のVII/525ページの表2.2に列挙されたスモールグループ寄与値を利用し,スモールが開発したグループ寄与法(group contribution method)を利用して(Small,P.A.;J.Appl.CheM.,3,71(1953))得たモノマー及び溶媒の計算された溶解度パラメータによって本発明を定義した。本発明者らは,他の実験方法で得た溶解度パラメータ値を使用することにより,招来されうる曖昧さを避けるために,本発明を定義するのに前記方法を選択した。また,スモールグループ寄与値は蒸発エンタルピを測定して得るデータと一致する溶解度パラメータを得るようにするので,ヒルデブラント溶解度パラメータを定義する表現と完全に一致する。重合体の蒸発熱を測定することが実用的ではないので,モノマーに替えることが合理的である。
説明のために,表1は,電子写真用トナーに使われた数種の一般的な溶媒に対するヒルデブラント溶解度パラメータと,オルガノゾルを合成するのに使われる数種の一般的なモノマーについてのヒルデブラント溶解度パラメータ及びガラス転移温度(高分子量ホモポリマー基準)を列挙する。
前記液体キャリアは,実質的に非水性溶媒または溶媒混合物である。換言すれば,液体キャリアの単に少量成分(一般的に,25重量%未満)だけが水を含む。望ましくは,前記実質的に非水性である液体キャリアは,20重量%未満,さらに望ましくは10重量%未満,さらに望ましくは3重量%未満,最も望ましくは1重量%未満の水を含む。
前記実質的に非水性であるキャリア液体は,当技術分野で公知の多様な材料,またはそれらの組み合わせから選択されうるが,30ml未満のカウリブタノール・ナンバー(Kauri−buthanol number)を有することが望ましい。前記液体は,望ましくは親油性であり,多様な条件下で化学的に安定であり,電気絶縁性である。電気絶縁性は,誘電定数が低くて電気的比抵抗が大きい分散剤液体を意味する。望ましくは,前記液体分散剤は,誘電定数が5未満,さらに望ましくは3未満である。キャリア液体の電気的比抵抗は,一般的に109Ohm−cmより大きく,さらに望ましくは1010Ohm−cmより大きい。また,液体キャリアは,トナー粒子を配合するのに使われる成分について大部分の具現例で化学的に非活性である。
適当な液体キャリアの例としては,脂肪族炭化水素類(n−ペンタン,ヘキサン,ヘプタンなど),環状脂肪族炭化水素類(シクロペンタン,シクロヘキサンなど),芳香族炭化水素類(ベンゼン,トルエン,キシレンなど),ハロゲン化炭化水素溶媒(塩素化アルカン,フルオロ化アルカン,クロロフルオロカーボンなど),シリコンオイル及びそれら溶媒の混合物を含む。望ましいキャリア液体は,IsoparTM G,IsoparTM H,IsoparTM K,IsoparTM L,IsoparTM M及びIsoparTM V(米国・ニュージャージー所在,Exxon Corporationから購入可能)のような分枝型パラフィン系溶媒混合物を含み,最も望ましいキャリアは,NorparTM 12,NorparTM 13及びNorparTM 15(米国・ニュージャージー所在,Exxon Corporationから購入)のような脂肪族炭化水素溶媒ブレンドである。特に望ましいキャリア液体は,約13〜約15MPa1/2のヒルデブラント溶解度パラメータを有する。
本願で使われているように,「共重合体」という用語は,オリゴマー材料及び重合体材料いずれをも含み,2以上のモノマーを含む重合体を含む。本願で使われているように,「モノマー」という用語は,一つ以上の重合可能な基を有した,比較的低分子量の材料(すなわち,一般的に約500Dalton未満の分子量を有する)を意味する。「オリゴマー」というのは,2以上のモノマーを含み,一般的に約500〜約10000Daltonの分子量を有した比較的中間サイズの分子を意味する。「重合体」というのは,2以上のモノマー,オリゴマー及び/または重合体成分からなる下位構造を含み,一般的に約10000Daltonより大きい分子量を有した比較的大きい材料を意味する。
「マクロマー(macromer)」または「マクロモノマー(macromonomer)」という用語は,末端に重合可能な部分を有したオリゴマーまたは重合体を意味する。「重合可能であって結晶化可能な化合物(Polymerizable Crystallizable Compound)」または“PCC”は,再生可能であって好適に定義された温度範囲(例えば,共重合体が示差走査熱量計で測定した時の融点及び氷点を表す)で可逆的に結晶化されうる重合体部分を製造するために重合されうる化合物を意味する。PCCは,重合を行って重合体部分を形成できるモノマー,作用性オリゴマー,作用性プレポリマー,マクロマーまたはその他化合物を含みうる。本明細書で使われている「分子量」という用語は,異なって表現しなければ,重量平均分子量を意味する。
本発明の両親媒性共重合体の重量平均分子量は,広い範囲にわたって変化し,画像形成性能に影響を与えることもある。共重合体の多分散性も生成された乾式トナー材料の画像形成性能及び転写性能に影響を及ぼすこともある。その代わりに,顔料含有オルガノゾルの粒子サイズは,生成された乾式トナー材料の画像性能及び転写性能に関連しうる。一般的に,分散されたグラフト共重合体粒子の体積平均粒径(Dv)は,レーザー回折粒子サイズ測定法で測定した時に,0.1〜100ミクロン,さらに望ましくは0.5〜50ミクロン,さらに望ましくは1.0〜20ミクロン,及び最も望ましくは3〜10ミクロンでなければならない。
また,前記グラフト共重合体の溶媒化性または溶解性S部分の分子量と,生成されたトナーの画像形成及び転写性能との間には相互関係が存在する。一般的に,共重合体のS部分は,重量平均分子量が1000〜約1000000Dalton,望ましくは5000〜400000Dalton,さらに望ましくは50000〜300000Daltonである。一般的に,共重合体のS部分の多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比)は15未満,さらに望ましくは5未満,最も望ましくは2.5未満に保持することが望ましい。本発明の明確な利点は,かかるS部分の多分散性の低い共重合体粒子は本願に記載された実施方法,特に共重合体が液体キャリアでインサイチュで形成される具現例によって容易に製造されるという点である。
共重合体で,SとD部分の相対的な量は,それら部分の溶媒化特性及び分散性に影響を与えることがある。例えば,S部分が少なすぎれば,共重合体は安定化効果が小さすぎて必要とするだけ凝集に対してオルガノゾルを立体的に安定化させられない。D部分が少なすぎれば,この少量のD材料が液体キャリアに過度に可溶性なので,液体キャリアで明確であって分散された相を形成するための駆動力が不十分でありうる。溶媒化されて分散された相の存在は,粒子の成分を分離された粒子間で特に均一にインサイチュで自己集合させる。かかる関係に均衡を合わせるために,D材料対S材料の望ましい重量比は,1:20〜20:1,さらに望ましくは1:1〜16:1,さらに望ましくは2:1〜14:1,最も望ましくは4:1〜12:1である。
ガラス転移温度Tgとは,(共)重合体またはその一部分が硬質のガラス質材料からゴム状または粘性材料に変化する温度を意味し,(共)重合体が加熱されるにつれて自由体積が劇的に増加することに該当する。Tgは,高分子量のホモポリマー(例えば,表1参照)に対する既知のTg値と,以下のフォックス方程式を利用して(共)重合体またはその一部分に対して計算できる:
(フォックス方程式)
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2+...+wi/Tgi
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2+...+wi/Tgi
前記式で,各wnはモノマー“n”の重量分率であり,各TgnはWicks,A.W.;F.N.Jones & S.P.Pappas,Organic Coatings 1,John Wiley,NY,pp.54−55(1992)に記載されているように,モノマー“n”の高分子量ホモポリマーの絶対ガラス転移温度°Kである。
本発明の実施において,前記共重合体のTgは,全体的に,例えば示差走査熱量計を使用して実験的に測定できるが,共重合体のDまたはS部分のTg値は,前記のフォックス方程式を利用して測定した。SとD部分のガラス転移温度Tgは,広い範囲にわたって変化でき,得られた乾式トナー粒子の生産性及び/または性能を向上させるために,独立的に選択されうる。S及びD部分のTgは,前記部分を構成するモノマーのタイプに大きく左右される。従って,さらに高いTgを有した共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分(DまたはS)のタイプについて適当な溶解度特性を有した一つ以上のさらに高いTgのモノマーを選択できる。反対に,さらに低いTgを有した共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分のタイプについて適当な溶解度特性を有した一つ以上のさらに低いTgのモノマーを選択できる。
乾式トナー分野に有用な共重合体において,共重合体のTgは,望ましくは低すぎてはよくないが,そうならばトナーでプリントされる受容体が過度なブロッキングを被るためである。反対に,トナー粒子が最終画像受容体に付着するのに十分なように前記トナー粒子を軟化させるか,または溶融させるのに必要な最小定着温度は,共重合体のTgが高まるほど上昇するのである。従って,共重合体のTgは,ブロッキングが発生しないようにプリントされる受容体の予想最大貯蔵温度よりはるかにより高くなければならないが,最終画像受容体が損傷される温度,例えば最終画像受容体として使われる紙の自然発火温度に近接した定着温度を必要とする程に高くてはよくない。かかる観点で,PCCを共重合体に統合させることにより,一般的にさらに低いTgの共重合体を使用できるようにし,従ってPCCの溶融温度未満の貯蔵温度で画像ブロッキングの危険なしに定着温度をさらに下げられる。従って,前記共重合体は,望ましくはフォックス方程式を使用して計算したTgが約0〜約100℃,さらに望ましくは約20〜約80℃,最も望ましくは約45〜約75℃である。
PCCを共重合体に含める利点は本願に全体が引用によって統合された,Julie Y.Qianらの名義で2003年6月30日に出願されて共同係留中である譲受人の米国特許出願第10/612,535号(ORGANOSOL INCLUDING AMPHIPATHIC COポリMERIC BINDER HAVING CRYSTALLINE MATERIAL,AND USE OF THE ORGANOSOL TO MAKE DRY TONER FOR ELECTROGRAPHIC APPICATIONS)にさらに詳細に記載されている。
D部分が共重合体の主要部分をなす共重合体において,D部分のTgは,全体的に共重合体のTgを支配するであろう。乾式トナー分野に有用な共重合体の場合,D部分のフォックス方程式を使用して計算したTgが約20〜約125℃,さらに望ましくは約30〜約85℃,最も望ましくは約50〜約75℃であるが,これはS部分が一般的にD部分よりさらに低いTgを表し,従ってさらに高いTgのD部分が溶媒化されうるS部分のTgを下げる効果を相殺させるのに望ましく,溶媒化できるためである。かかる観点で,PCCを共重合体のD部分に含めることにより,一般的にさらに低いTgを有するD部分を使用でき,従ってPCCの溶融温度未満の貯蔵温度で画像ブロッキングの危険が小さくありつつ定着温度をさらに下げられる。
S部分材料でのブロッキングは,望ましい共重合体が過半数のD部分材料を含む限り重要な争点ではない。従って,D部分材料のTgは,全体的に共重合体の有効Tgを支配するのである。さらに驚くべきことに,本願に記載された分散重合工程により,最終トナー粒子での重合体の配向は独特であり,これは視覚改善添加剤がD部分よりは主に共重合体のS部分と結合するためである。かかる独特の配向により,S部分のTgが低すぎ,粒子が乾燥される間に集合及び/または凝集させる恐れを実質的に減少させる。
従って,本発明の望ましい具現例で,共重合体のS部分は,共重合体のD部分のTgより低いTgを有することがある。かかる独特の配置は,乾式トナー組成物に使用するための両親媒性共重合体を製造するために使用するのに利用できる材料の選択幅を広げる重要な利点を提供する。広まったモノマーの選択可能性と,それにより使われうるさらに低いTgのオルガノゾル成分により定着温度をさらに下げられ,トナーを最終画像受容体によりさらに定着させられ,及び/または定着時にさらに均一であって連続的なトナーフィルムを形成できるので,耐久性にすぐれて欠陥のない最終画像を形成できる。その上,また本質的に帯電された乾式トナーにより適当なモノマー成分が選択されうるが,例えば乾燥される場合に特別な摩擦帯電特性または極性を表すオルガノゾルを重合により形成するモノマーを選択できる。
一方,Tgが高すぎれば,必要な定着温度が高すぎることがあると知られている。かかる点に均衡を合わせるために,S部分の材料は,望ましくは約−70〜約125℃,望ましくは約0〜約100℃,さらに望ましくは約25〜約75℃のTgを有することがある。乾式トナー粒子を形成するのに使われる乾燥温度が,例えば真空補助乾燥(vacuum assisted drying),凍結乾燥(freeze drying),低温流動床乾燥(fluidized bed drying)などを使用することにより,前記PCCの融点がさらに低く保持されるならば,かかる点でPCCを共重合体のS部分に含め,一般的にさらに低いTgのS部分を使用できるようになる。
多様な一つ以上の異なるモノマー,オリゴマー及び/または重合体材料が独立的にS及びD部分に必要なほど含まれうる。適当な材料の代表的な例としては,自由ラジカル重合された材料(いくつかの具現例では,ビニル共重合体または(メタ)アクリル共重合体とも言及される),ポリウレタン類,ポリエステル類,エポキシ類,ポリアミド類,ポリイミド類,ポリシロキサン類,フルオロポリマー類,ポリスルホン類,それらの組み合わせなどを含む。望ましいS及びD部分は,自由ラジカル重合可能な材料から誘導される。本発明の実施において,「自由ラジカル重合可能な」材料というのは,自由ラジカルメカニズムを介して重合反応に参加するモノマー,オリゴマーまたは重合体バックボーン(back bone)(実情によって)に直接または間接的に結合された側鎖作用基を有したモノマー,オリゴマーまたは重合体を意味する。かかる作用基の代表的な例としては,(メタ)アクリレート基,オレフィン系炭素−炭素二重結合,アリルオキシ基,α−メチルスチレン基,(メタ)アクリルアミド基,シアネートエステル基,ビニルエーテル基,それらの組み合わせなどを含む。「(メタ)アクリル」というのは,本願に記載されているように,アクリル及び/またはメタクリルを含む。
自由ラジカル重合可能なモノマー,オリゴマー及び/または重合体は,さまざまな異なるタイプが商業的に入手でき,一つ以上の所望の性能を提供することを助けることができるさまざまな所望の特性を有したものを選択できるので,前記共重合体を形成するのに有利に使われる。本発明を実施するのに適当な自由ラジカル重合可能なモノマー,オリゴマー及び/または重合体は,一つ以上の自由ラジカル重合可能なモイエティを含みうる。
単一作用基の自由ラジカル重合可能なモノマーの代表的な例は,スチレン,α−メチルスチレン,置換されたスチレン類,ビニルエステル類,ビニルエーテル類,N−ビニル−2−ピロリドン,(メタ)アクリルアミド,ビニルナフタレン,アルキル化されたビニルナフタレン類,アルコキシビニルナフタレン類,N−置換(メタ)アクリルアミド,オクチル(メタ)アクリレート,ノニルフェノールエトキシレート(メタ)アクリレート,N−ビニルピロリドン,イソノニル(メタ)アクリレート,イソボニル(メタ)アクリレート,2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート,β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート,イソブチル(メタ)アクリレート,シクロ脂肪族エポキシド類,α−エポキシド,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリロニトリル,マレイン酸無水物,イタコン酸,イソデシル(メタ)アクリレート,ラウリル(ドデシル)(メタ)アクリレート,ステアリル(オクタデシル)(メタ)アクリレート,ベヘニル(メタ)アクリレート,n−ブチル(メタ)アクリレート,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ヘキシル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリル酸,N−ビニルカプロラクタム,ステアリル(メタ)アクリレート,ヒドロキシ作用基を有したカプロラクトンエステル(メタ)アクリレート,イソオクチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソブチル(メタ)アクリレート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート,イソボニル(メタ)アクリレート,グリシジル(メタ)アクリレートビニルアセテート及びそれらの組み合わせなどを含む。
本発明の望ましい共重合体は,自由ラジカル重合可能な組成物及び/または生成された硬化組成物が一つ以上の望ましい性能基準を満足させる一つ以上の光硬化性モノマーまたはそれらの組み合わせ物と配合されうる。例えば,硬度及び耐摩耗性を促進させるために,フォーミュレータは,重合された材料またはその一部が高いTgの成分のないことを除いては,同一な他の材料に比べてさらに高いガラス転移温度Tgを有するようにする一つ以上の自由ラジカル重合可能なモノマー(以下,「高Tg成分」とする)を含むこともある。高Tg成分の望ましいモノマー構成成分は,一般的にそのホモポリマーが硬化状態で少なくとも約50℃以上,望ましくは少なくとも約60℃以上,さらに望ましくは少なくとも約75℃以上のTgを有するモノマーを含む。
高Tg成分に含めるのに適当な比較的高いTg特性を有する傾向のある光硬化性モノマーの例示的な系列は,一般的に少なくとも1つの光硬化性(メタ)アクリレートモイエティと,少なくとも1つの非芳香族,脂肪族及び/または非芳香族ヘテロ環モイエティとを含む。イソボニル(メタ)アクリレートは,かかるモノマーの具体的な一例である。イソボニルアクリレートから形成された硬化されたホモポリマーフィルムは,例えばTgが110℃である。モノマー自体は,分子量が222g/moleであり,室温で透明な液体として存在し,粘度が25℃で9センチポイズであり,表面張力が25℃で31.7dyne/cmである。また,1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートは,高いTg特性を有したモノマーの他の例である。
トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(TCHMA)は,本発明を実施するのに有用な高いTgを有するモノマーのさらに他の例である。TCHMAは,Tgが125℃であり,親油性溶媒に可溶性である傾向がある。従って,TCHMAは,S材料に容易に含まれる。しかし,D材料の不溶性を過度に損傷させないように制限された量で使われるならば,若干のTCHMAは,D材料に含まれることもある。
本発明の,特に望ましい一具現例で,共重合体のS部分は,フォックス方程式を利用して計算されたガラス転移温度(グラフトするサイト成分除外)が約90℃以上,さらに望ましくはフォックス方程式を利用して計算されたガラス転移温度(グラフトするサイト成分除外)が約100〜約130℃である。望ましくは,S部分の約75%以上,さらに望ましくは約90%以上(グラフティングサイト除外)がトリメチルシクロヘキシルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルメタクリレート,イソボニル(メタ)アクリレート,1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート及びそれらの組み合わせからなる群から選択された成分から誘導される。前記S部分特性を有した共重合体を使用したトナーは,前記のように画像品質及び転写において特に優秀な性能特性を表す。
本発明の他の,特に望ましい具現例で,共重合体のS部分は,フォックス方程式を利用して計算されたガラス転移温度(グラフトするサイト成分除外)が約0℃未満である。望ましくは,前記具現例のS部分(グラフトするサイト成分除外)の約75%以上,さらに望ましくは約90%以上がC1〜C24の(メタ)アクリレートからなる群から選択された成分から誘導される。さらに望ましくは,S部分はC12−C18(メタ)アクリレートから選択された成分,例えばラウリルメタクリレートから誘導される。
改善された耐久性及び視覚改善添加剤,例えば着色剤粒子などとの向上された相溶性を含んださまざまな理由で,ニトリル作用基は,共重合体に有利に統合できる。側鎖ニトリル基を有した共重合体を提供するために,一つ以上のニトリル作用基を有したモノマーを使用できる。かかるモノマーの代表的な例は,(メタ)アクリロニトリル,β−シアノエチル−(メタ)アクリレート,2−シアノエトキシエチル(メタ)アクリレート,p−シアノスチレン,p−(シアノメチル)スチレン,N−ビニルピロリドンなどを含む。
側鎖ヒドロキシ基を有した共重合体を提供するために,一つ以上のヒドロキシ作用基を有したモノマーを使用できる。共重合体の側鎖ヒドロキシ基は,組成物での分散及び顔料との相互作用を促進させるだけではなく,溶解度,硬化,他の反応物質との反応性及び他の反応物質との相溶性を促進させる。ヒドロキシ基は,一次,二次または三次でありうるが,一次及び二次ヒドロキシ基が望ましい。使われる場合,ヒドロキシ作用基を有したモノマーは,共重合体を製造するのに使われるモノマーの約0.5〜30,さらに望ましくは1〜約25重量%を構成し,これは下記するグラフト共重合体のための望ましい重量範囲に属する。
適当なヒドロキシ作用基を有したモノマーの代表的な例としては,α,β−不飽和カルボン酸とジオールとのエステル,例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,1,3−ジヒドロキシプロピル−2−(メタ)アクリレート,2,3−ジヒドロキシプロピル−1−(メタ)アクリレート,α,β−不飽和カルボン酸とカプロラクトンとの付加物,2−ヒドロキシエチルビニルエーテルのようなアルカノールビニルエーテル,4−ビニルベンジルアルコール,アリルアルコール,p−メチロールスチレンなどを含む。
PCC,例えば結晶性モノマー(crystalline monomer)はまた,プリントされた受容体間の耐ブロッキング性を改善させて定着時のオフセットを減少させるために,共重合体に有利に含まれうる。PCCは,化学的統合,例えば重合または共重合により前記共重合体に統合される。「結晶性モノマー」という用語は,そのホモポリマー類類似体が室温以上の温度(例えば,22℃)で独立的にかつ可逆的に結晶化できるものであることを意味する。
かかる具現例で,生成されたトナー粒子は,プリントされた受容体間の改善された耐ブロッキング性と定着時の減少したオフセットとを表すことができる。もし使われるならば,一つ以上の前記結晶性モノマーは,S及び/またはD材料に含まれうるが,望ましくはD材料に含まれる。適当な結晶性モノマーは,アルキル鎖の炭素数が13を超えるアルキル(メタ)アクリレート(例えば,テトラデシル(メタ)アクリレート,ペンタデシル(メタ)アクリレート,ヘキサデシル(メタ)アクリレート,ヘプタデシル(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)アクリレートなど)を含む。ホモポリマーの融点が22℃を超える他の適当な結晶性モノマーは,アリールアクリレートとメタクリレート,高分子量のα−オレフィン類,線形または分枝型長鎖アクリルビニルエーテル類またはビニルエステル類,長鎖アクリルイソシアネート類,不飽和長鎖ポリエステル類,ポリシロキサン類及びポリシラン類,融点が22℃を超える重合可能な天然ワックス,融点が22℃を超える重合可能な合成ワックス,及び当技術分野で当業者に公知の他の類似のタイプの材料を含む。本願に記載されているように,共重合体に結晶性モノマーを含めれば,生成された乾式トナー粒子に驚くべき利点を提供する。
室温より高い温度であるが,前記結晶性モノマーまたは他のPCCを含む重合体または共重合体部分の結晶化温度未満である温度では,耐ブロッキング性が観察できるということを当業者は理解するであろう。結晶性モノマーがS材料の主成分である場合,望ましくは共重合体に含まれたS材料の45%以上,さらに望ましくは75%以上,最も望ましくは90%以上である場合に,改善された耐ブロッキング性が観察される。
多数の結晶性モノマーがオルガノゾル中の液体キャリア材料としてよく使われる親油性溶媒に溶解される傾向がある。従って,結晶性モノマーは,所望の溶解度特性を損傷させずにS材料に比較的容易に含まれる。しかし,かかる結晶性モノマーが多すぎるようにD材料に含まれる場合,得られたD材料は,オルガノゾルに過度に溶解性でありうる。しかし,D材料中の可溶性,結晶性モノマーの量が制限される限り,ある程度の結晶性モノマーは,所望の不溶性を過度に損傷させずにD材料に有利に含まれうる。従って,D材料中に結晶性モノマーが存在する場合,前記結晶性モノマーは,共重合体に含まれる総D材料に対し,望ましくは約30%以下の量,さらに望ましくは約20%以下の量,最も望ましくは約5〜10%以下の量で提供されることが望ましい。
結晶性モノマーまたはPCCがS材料に化学的に統合される場合,PCCと共に使われうる適当な共重合可能な化合物は,2−エチルヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,オクタデシルメタクリレート,イソボニルアクリレート,イソボニルメタクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,その他のアクリレート類及びメタクリレート類,それらの組み合わせのようなモノマー(他のPCCを含む)を含む。
本質的に摩擦帯電された重合部分を提供するモノマーを共重合体に含めることも有利である。使われる場合,前記材料をS材料に含めることが望ましいが,これは前記材料が液体キャリアによりさらに溶媒化され,従って生成された摩擦帯電されたトナー粒子の外表面またはシェル方向に位置するためである。正及び/または負の摩擦帯電電荷を有した重合体部分を提供するモノマーは,所望の本質的な摩擦帯電電荷特性を提供するのに効果的な量で使われうる。例えば,ブチルメタクリレートは,一般的にさらに(+)である(より(−)ではない)摩擦帯電電荷を提供する一方,スチレンはさらに(−)である(より(+)ではない))摩擦帯電電荷を提供する傾向があるが,特に他のモノマーと共に使われる時である。
多作用基の自由ラジカル反応性材料も架橋結合密度,硬度,粘着性,耐表面損傷性(mar resistance)などを含んで生成されたトナー粒子の一つ以上の特性を向上させるのに使われうる。かかる多作用性モノマーの例としては,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,グリセロールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,ジビニルベンゼン,それらの組み合わせなどを含む。
本発明に使用するのに適当な自由ラジカル反応性オリゴマー及び/または重合体材料は,(メタ)アクリル化ウレタン類(すなわちウレタン(メタ)アクリレート類),(メタ)アクリル化エポキシ類(すなわちエポキシ(メタ)アクリレート類),(メタ)アクリル化ポリエステル類(すなわちポリエステル(メタ)アクリレート類),(メタ)アクリル化(メタ)アクリル類,(メタ)アクリル化シリコン類,(メタ)アクリル化ポリエーテル類(すなわちポリエーテル(メタ)アクリレート類),ビニル(メタ)アクリレート類及び(メタ)アクリル化オイル類を含むが,これに制限されるものではない。
本発明の共重合体は,制限されるものではないが,バルク,溶液及び分散重合法を含み,当技術分野で公知の自由ラジカル重合法で製造されうる。多くの両親媒性共重合体が適当でありうるが,望ましい共重合体は,グラフト共重合体である。望ましい具現例は,オリゴマーまたは重合体のバックボーンに付着された一つ以上のオリゴマー及び/または重合体アーム(arms)を含むグラフト共重合体である。グラフト共重合体の具現例で,S部分またはD部分材料は場合により,アーム及び/またはバックボーンに含まれうる。
当業者に公知の任意の数の反応を使用し,グラフト構造を有した自由ラジカル重合された共重合体を製造できる。一般的なグラフティング方法は,多作用性自由ラジカルのランダムグラフティング,モノマーとマクロモノマーとの共重合,エーテル環,エステル,アミドまたはアセタルの開環重合,エポキシ化,ヒドロキシまたはアミノ鎖伝達剤(chain transfer agent)と不飽和の末端基との反応,エステル化反応(すなわち,グリシジルメタクリレートはメタクリル酸と三次アミン触媒とによりエステル化される),及び縮重合を含む。
代表的なグラフト共重合体の製造方法は,本願に引用によって統合された米国特許第6255363号明細書,同第6136490号明細書,及び同5384226号明細書,及び特開平05−119529号公報に記載されている。代表的なグラフティング方法の例は,本願に引用によって統合された“Dispersion Polymerization in Organic Media”,K.E.J.Barrett,ed.,(John Wiley;New York,1975)pp.79−106のセクション3.7及び3.8にさらに記載されている。
また,グラフティング方法の代表的な例は,固定を促進するために固定基(anchoring group)を使用できる。固定基の機能は,共重合体のコア部(D材料)と可溶性シェル成分(S材料)との間に共有結合された連結部(link)を提供することである。固定基を含有した適当なモノマーとしては,2−アルケニル−4,4−ジアルキルアズラクトンのようなアルケニルアズラクトン共重合体の付加物を含み,それらは,ヒドロキシ,アミノまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート,3−ヒドロキシ−プロピルメタクリレート,2−ヒドロキシエチルアクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,4−ヒドロキシブチルビニルエーテル,9−オクタデセン−1−オール,シンナミルアルコール,アリルメルカプタン,メタアリルアミンのようなメルカプタン基を含有した不飽和親核性化合物を有する。
前記の望ましい方法は,自由ラジカル反応性固定基を提供するために,ヒドロキシ基にエチレン性不飽和イソシアネート(例えば,ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート,TMI,CYTEC Industries,West Paterson,NJから購入可能,またはIEMとしても知られたイソシアネートエチルメタクリレート)を付着させてグラフティングを行う。
本発明のグラフト共重合体を製造する望ましい方法は,生成されたS材料は可溶性であるが,D材料は分散されるか,または不溶性である適当な実質的に非水性である液体キャリアで行われる3個の反応段階を含む。
第1の望ましい段階で,ヒドロキシ作用基を有した自由ラジカル重合されたオリゴマーまたは重合体は,一つ以上のモノマーから製造されるが,ここで少なくとも1つの前記モノマーは,側鎖ヒドロキシ作用基を有する。望ましくは,ヒドロキシ作用基を有したモノマーは,前記第1段階のオリゴマーまたは重合体を製造するのに使われるモノマーの約1〜約30重量%,望ましくは約2〜約10重量%,最も望ましくは3〜約5重量%をなす。前記第1段階は,モノマーと生成された重合体とが溶解される実質的に非水性である溶媒で溶液重合を介して行われることが望ましい。例えば,表1にあるヒルデブラント溶解度データを使用し,ヘプタンのような親油性溶媒を使用する場合,オクタデシルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,ラウリルアクリレート及びラウリルメタクリレートのようなモノマーが前記第1反応に適当である。
第2反応段階で,可溶性重合体のヒドロキシ基の全部または一部は,エチレン性不飽和脂肪族イソシアネート(例えば,TMIと知られたメタ−イソプロペニルジメチルベンジルイソシアネートまたはIEMと一般的に知られたイソシアネートエチルメタクリレート)と触媒的に反応し,ポリウレタン連結部を介してオリゴマーまたは重合体に付着される側鎖自由ラジカル重合可能な作用基を形成する。前記反応は,同じ溶媒で行われうるので,第1段階と同じ反応容器で行われうる。生成された二重結合作用基を有した重合体は,一般的に反応溶媒で可溶性のままであり,生成された共重合体のS部分の材料(「S部分プレポリマー」とも言及される)を構成するが,これは窮極的に生成された摩擦帯電された粒子の溶媒化部分の少なくとも一部を構成する。生成された自由ラジカル反応性作用基は,D材料及び選択的に付加的なS材料を重合体に付着させるためのグラフティング位置を提供する。
第3反応段階で,視覚改善添加剤は,溶媒及びS部分プレポリマーを含む組成物に分散される。
第4段階で,S部分プレポリマーのグラフティングサイトは,分散重合反応を介して「D材料」との反応を介して両親媒性重合体を作り出すのに使われる。前記組成物に前記重合体を生成することは,前記両親媒性重合体層内に視覚改善添加剤をカプセル化し,カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を形成する。
「D材料」は,初めには溶媒に可溶性であるが,グラフト共重合体の分子量が増加するにつれて不溶性になる一つ以上の自由ラジカル反応性モノマー,オリゴマー,及び/または重合体である。例えば,表1のヒルデブラント溶解度パラメータを使用し,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,t−ブチルメタクリレート及びスチレンと同じモノマーがヘプタンのような親油性溶媒を使用する時に前記第3反応段階に適当である。
第4反応段階の生成物は,一般的に生成された共重合体を含むオルガノゾルであるが,これは反応溶媒に分散された視覚改善添加剤をカプセル化する。反応溶媒は,オルガノゾルに対して実質的に非水性である液体キャリアを構成する。この段階で共重合体は,分散された(例えば,実質的に不溶性であって相分離された)部分及び溶媒化された(例えば,実質的に可溶性である)部分を有した区別されて単分散された粒子として液体キャリアに存在する傾向がある。それ自体で溶媒化された部分は,液体キャリアで粒子の分散液を立体的に安定化させるのに助けになる。従って,共重合体は,液体キャリアに有利にインサイチュで生成されるということを理解するであろう。
今後の工程を行う前に,前記共重合体粒子は,反応溶媒中に残留しうる。または,前記粒子は,前記共重合体が新しい溶媒で溶媒化された相と分散された相とを有する限り,任意の適当な方法で,同一であるか,または異なる新しい溶媒に移されることもある。
選択的に一つ以上の他の所望のトナー添加剤も,前記オルガノゾルに混合されることもある。前記トナー添加剤の添加条件により,添加剤は,共重合体粒子の表面で結合されるか,または粒子内で内部的に統合されうる。特に,強力な混合を介してトナー添加剤は,内部的に前記工程で統合されうる。かかる混合をする間に,追加の添加剤及び共重合体を含む成分は,自己集合し,分散可能な相部分が一般的に追加の添加剤と結合する一方(例えば,添加剤粒子の表面と物理的及び/または化学的に相互作用し),溶媒化性相部分は,キャリアでの分散を促進する構造を有した複合粒子になる傾向がある。その後,分散液は,所望の程度に乾燥されて乾式トナー機能性を有した複合粒子を提供する。
分散液が乾燥される方法は,生成されたトナー粒子が凝集及び/または集合される程度に影響を及ぼすことがある。望ましい実行方式で,粒子が乾燥される時に乾式トナー粒子の凝集及び/または集合を最小化するために,粒子は,キャリアガス中に流動化されるか,または吸引されるか,または懸濁されるかまたは捕獲されつつ(通称して,「流動化されつつ」)乾燥される。実際においては,流動粒子は,低密度状態で乾燥される。これは,粒子間衝突を最小化し,粒子を他の粒子と相対的に分離された状態で乾燥させる。かかる流動化は,振動エネルギー,静電気的エネルギー,移動ガス,それらの組み合わせなどを利用して達成されうる。キャリアガスは,一般的に非活性である一つ以上のガス(例えば,窒素,空気,二酸化炭素,アルゴンなど)を含みうる。異なっては,キャリアガスは,一つ以上の反応性種を含みうる。例えば,酸化剤及び/または還元剤を必要ならば使用できる。有利には,流動乾燥生成物は,狭い粒径分布を有した自由流動乾式トナー粒子を構成する。
流動床乾燥器を使用する一例として,液体トナーは,濾過されるが,または遠心分離されてウェットケーキ(wetcake)を形成できる。前記ウェットフィルタケーキは,流動床乾燥器(Niro Aeromatic,Niro Corp.,Hudson,WIから購入可能なものなど)の円錘形乾燥チャンバに置かれうる。約35〜50℃,望ましくは共重合体のTgより低い周囲空気を利用し,乾燥された粉末を送り上げて容器内に粉末を浮かばせておくのに(すなわち,流動化された粉末床)十分な流速でチャンバを通過させる(下から上に)。空気は加熱されるか,そうでなければ前処理されうる。容器内のバッグフィルタ(bag filter)は,粉末は乾燥容器内に残したままで空気を乾燥容器から抜け出させる。フィルタバッグに蓄積されたトナーは,フィルタを介して周期的な逆気流により沈めうる。サンプルは,溶媒の特性(例えば沸点),初期溶媒含有量及び乾燥条件によって10から20分〜数時間乾燥されうる。
有利にも,共重合体のS材料は,グラフト安定剤,化学的に結合された立体的安定剤または流動状態でトナー粒子の内部分散剤として作用する。従って,別途の分散材料が乾燥トナー成分を共に混合するのに使われうるが,望ましい具現例では,別途の分散材料を使用する必要はなく,使用しないのがさらに望ましい。別途の分散剤は,湿度に敏感であり,プリンティングする間にトナー粒子から移動しうるので,あまり望ましくない。別途の分散材料を含んだ乾式トナー粒子は,湿度が変わるにつれて変わる帯電特性を有することがある。別途の分散材料を使用しないために,本発明の望ましい具現例は,湿度が変わるにつれてさらに安定した帯電特性を表すと見なされる。
視覚改善添加剤は,一般的にかような材料を含むトナー粒子が受容体上にプリントされる時に所望の視覚的効果を提供する任意の一つ以上の流体及び/または微粒子材料(particulate material)を含みうる。その例としては,一つ以上の着色剤,蛍光物質,真珠光物質,虹光物質,金属性物質,フリップフロップ(flip−flop)顔料,シリカ,重合体ビード,反射及び非反射ガラスビード,雲母,それらの組み合わせなどを含む。トナー粒子に含まれる視覚改善添加剤の量は,広範囲にわたって変わることがある。望ましい具現例で,共重合体対視覚改善添加剤の適当な重量比は,約1:1〜約20:1,さらに望ましくは約2:1〜約10:1,及び最も望ましくは約3:1〜約6:1である。
有用な着色剤は,当該技術分野で公示されており,染料,ステイン,及び顔料を含み,Society of Dyers and Colourists(英国・Bradford)により発行されたように,カラーインデックス(Color Index)に列挙されている。望ましい着色剤は,本願に記載された構造を有した乾式トナー粒子を形成するために,両親媒性共重合体と相互作用する共重合体を含む成分と組み合わさり,少なくとも名目上ではキャリア液体に不溶性であってキャリア液体と非反応性であり,潜像の静電画像を可視的にするのに有用であって効果的な顔料である。視覚改善添加剤は,物理的に及び/または化学的に互いに相互作用し,共重合体,特にそのD部分と相互作用する視覚改善添加剤の凝集物及び/または集合物を形成する。適当な着色剤の例としては,フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue15:1,15:2,15:3及び15:4),モノアリリドイエロー(C.I.Pigment Yellow1,3,65,73及び74),ジアリリドイエロー(C.I.Pigment Yellow12,13,14,17及び83),アリールアミド(Hansa)イエロー(C.I.Pigment Yellow10,97,105及び111),イソインドリンイエロー(C.I.Pigment Yellow138),アゾレッド(C.I.Pigment Red3,17,22,23,38,48:1,48:2,52:1及び52:179),キナクリドンマゼンタ(C.I.Pigment Red122,202及び209),レイクト(laked)ローダアミンマゼンタ(C.I.Pigment Red81:1,81:2,81:3及び81:4)及び未分化カーボン(Cabot Monarch 120,Cabot Regal 300R,Cabot Regal 350R,Vulcan X72,及びAztech EK8200)のようなブラック顔料などを含む。
視覚改善添加剤以外にも他のトナー添加剤が選択的に摩擦帯電粒子組成物に配合されうる。特に望ましいトナー添加剤は,少なくとも1つの電荷調節添加剤(CCA:Charge Control Agent(帯電制御剤))を含む。電荷ディレクタとも知られた電荷調節添加剤は,トナー粒子の均一な電荷極性を提供することを助ける。電荷ディレクタは,共重合体を形成するのに使用する他のモノマーと適当なモノマーとを共重合したり,電荷ディレクタをトナー粒子と化学的に反応させたり,電荷ディレクタをトナー粒子(樹脂または顔料)に化学的にまたは物理的に吸着させたり,電荷ディレクタをトナー粒子に含まれた作用基にキーレートさせるような多様な方法を使用してトナー粒子に含まれうる。望ましい方法は,共重合体のS材料に内在させた作用基によるものである。
別途の成分として含まれ,かつ/または両親媒性共重合体に含まれたS及び/またはD材料の一つ以上の作用基部分として含まれうるCCAを使用することが望ましい。CCAは,トナーの帯電性を向上させるのに使われる。摩擦CCAは,負または正の電荷を有することがある。CCAの代表的な例として,ニグロシンNO1(オリエント化学工業(株)製),ニグロシンEX(オリエント化学工業(株)製),Aizen Spilon black TRH(保土谷化学工業(株)製),T−77(保土谷化学工業(株)製),Bontron S−34(オリエント化学工業(株)製)及びBontron E−84(オリエント化学工業(株)製)を含む。CCAの量は,トナー固形分100重量部基準に一般的に0.01〜10重量部,望ましくは0.1〜5重量部である。
他のトナー添加剤も,従来の実務によってトナー組成物配合に添加されるる。かかるものとしては,一つ以上のUV安定剤,防黴剤(mold inhibitor),殺細菌剤,殺真菌剤,帯電防止剤,光沢改質第,他の重合体またはオリゴマー材料,酸化防止剤,シランまたはシリコン−改質シリカ粒子のような凝固防止剤(anticaking agent,主に5〜50nm粒径),それらの組み合わせのようなものを含む。
生成された摩擦帯電トナー粒子の粒径は,かかる粒子を含むトナーの画像形成,定着,解像度及び転写特性に影響を与えることもある。望ましくは,トナー粒子の体積平均粒径(レーザー回折光散乱法で測定)は約0.5〜約30.0ミクロン,さらに望ましくは約1〜約15ミクロン,最も望ましくは約3〜約10ミクロンである。
電子写真法及び電子記録法で,静電画像は,感光要素または誘電要素の表面にそれぞれ形成される。感光要素または誘電要素は,Schmidt,S.P.及びLarson,J.R.がHandbook ofImaging Materials(Diamond,A.S.,Ed:Marcel Dekker:New York;Chapter6,pp.227−252),及び米国特許第4728983号明細書,同第4321404号明細書,及び同第4268598号明細書に記載されているように,中間転写ドラムまたはベルトまたは最終トーン画像自体の支持体でありうる。
電子記録法で潜像は,一般的に,(1)電荷画像を形成するために静電ライティングスタイラスまたはその等価物に選択された領域の誘電要素(一般的に,受容支持体)上に電荷画像を位置させ,(2)トナーを電荷画像に加え,(3)前記トーン画像を定着させる段階で形成される。かかる類型の方法の例は,米国特許第5262259号明細書に記載されている。本発明により形成された画像は,単色または多色からなりうる。多色画像は,帯電及びトナー適用段階を反復して得られる。
電子写真法で静電画像は,(1)感光要素を印加電圧で均一に帯電させ,(2)感光要素の部分を光源で露光及び放電させて潜像を形成し,(3)トナーを潜像に加えてトーン画像を形成し,(4)前記トーン画像を一つ以上の段階を経て最終受容体シートに転写する段階により感光要素にコーティングされたドラムまたはベルト上に一般的に形成される。いくつかの応用で,加熱された圧力ローラまたは当技術分野で公知のその他定着方法でトーン画像を定着させることが望ましい時がある。
トナー粒子または感光要素の静電荷が正または負である一方,本発明に使われた電子写真法は,望ましくは正帯電された感光要素上の電荷を消散させて行われる。その後,正帯電されたトナーは,乾式トナー現像法を使用して前記正電荷が消散された領域に加えられる。
感光要素から画像を受け入れる支持体は,紙,コーティングされた紙,重合体フィルム及びプライムされた,またはコーティングされた重合体フィルムのような一般的に使われる受容体材料でありうる。重合体フィルムは,ポリエステル及びコーティングされたポリエステル,ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリオレフィン,可塑化及びコンパウンドされたポリビニルクロライド(PVC),アクリル類,ポリウレタン類,ポリエチレン/アクリル酸共重合体,及びポリビニルブチラルを含む。重合体フィルムは,コーティングされるか,またはプライムされてトナー付着を促進させることがある。
本発明の前記様態及び他の様態は下記実施例で説明される。
<テスト方法及び装置>
下記実施例で,共重合体溶液,オルガノゾル及びインク分散液の固形分百分率は,精密分析はかり(Mettler Instruments,Inc.,Highstown,N.J.)に付着されたハロゲンランプ乾燥オーブンを使用し,ハロゲンランプ乾燥法で重量法により測定した。前記サンプル乾燥法を使用し,固形分百分率をそれぞれ測定するのに約2グラムのサンプルを使用した。
下記実施例で,共重合体溶液,オルガノゾル及びインク分散液の固形分百分率は,精密分析はかり(Mettler Instruments,Inc.,Highstown,N.J.)に付着されたハロゲンランプ乾燥オーブンを使用し,ハロゲンランプ乾燥法で重量法により測定した。前記サンプル乾燥法を使用し,固形分百分率をそれぞれ測定するのに約2グラムのサンプルを使用した。
本発明を実施するにあたり,分子量は重量平均分子量で一般的に表現されるのに反し,分子量多分散性は,重量平均分子量対数平均分子量の比で与えられる。分子量パラメータは,キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを使用してゲル透過クロマトグラフィ(GPC)で測定した。絶対重量平均分子量は,Dawn DSP−F光散乱検出器(Wyatt Technology Corp.,Santa Barbara,Calif.)を使用して測定する一方,多分散性は,測定した重量平均分子量をOptilab 903示差屈折率検出器(Wyatt Technology Corp.,Santa Barbara,Calif.)で測定した数平均分子量値に対する比で評価した。
オルガノゾルとトナー粒径分布は,Horiba LA−900レーザー回折粒径分析器(Horiba Instrumetns,Inc.,Irvine,Calif.)を使用してレーザー回折方法で測定した。サンプルを約1/500体積に希釈し,測定に先立って150watt及び20kHzで1分間超音波処理した。粒径は,基本(一次)粒径及び集合物または凝集物の存在に対する表示を提供するために,数平均直径(Dn)と体積平均直径(Dv)いずれも表現された。
ゼログラフィートナーの1つの重要な特性は,トナーの静電帯電性能(または比電荷)であり,Coulomb/g単位で与えられる。各トナーの比電荷は,ブローオフ・トリボテスタ装置(blow−off tribo−テスタ;Toshiba Model TB200,Toshiba Chemical Co.,東京)を使用し,以下の実施形態で測定された。前記装置を使用するために,トナーをまずキャリア粉末と混合して静電気的に帯電させた。前記キャリア粉末は,おおむね重合体シェルでコーティングされたフェライト粉末である。トナー及びコーティングされたキャリア粒子は,混合されて現像剤を形成する。前記現像剤をやさしく撹拌する場合,成分粉末は摩擦帯電され,いずれも同一であるか,または反対の静電電荷を得るようになるが,そのサイズは帯電に影響を及ぼすために,トナーにわざわざ添加される成分(例えば,CCA)と共に,トナーの特性により決定される。
一旦帯電されれば,現像剤混合物は,ブローオフ・トリボテスタ内の小型ホルダに置かれる。ホルダは,敏感な静電容量計に付着された電荷測定ファラデイカップを動作させる。前記カップは,圧縮窒素ラインに対する連結部と,その基部にさらに小さいトナー粒子は通過する一方で,さらに大きいキャリア粒子は濾されるように作られた微細スクリーンとを有する。ガスラインが加圧される場合,ガスはカップを介して流れ,トナー粒子を微細スクリーンを介してカップ外側に出させる。キャリア粒子は,ファラデイカップに残る。テスタにある容量計(capacitance meter)は,キャリアの電荷を測定し,除去されるトナー上の電荷はサイズは同じであって符号が反対である。損失されたトナー質量を測定すれば,トナーの比電荷(microCoulomb/g)を測定できる。
本測定のために,平均粒径が約80〜100ミクロンのシリコンコーティングされたフェライトキャリア(Vertex Image System Type2)を使用した。トナーをキャリア粉末に添加し,現像剤中のトナー含有量を3重量%とした。前記現像剤をブローオフテスト前にローラテーブルで少なくとも45分間やさしく撹拌した。比電荷測定を各トナーに対して少なくとも5回反復し,平均値及び標準偏差を求めた。ブローオフの間損失されたトナー質量が各サンプルに対して予想される総トナー含有量の50〜100%ならば,テストは有効であると見なされた。前記値を外れる質量損失があるテストは排除した。
<材料>
本実施形態では下記のような略語を使用した:
EMA:エチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
LMA:ラウリルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
TCHMA:トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(Ciba Specialty Chemical Co.,Suffolk,Virginiaから購入可能)
TMI:ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート(CYTEC Industries,WestPaterson,NJから購入可能)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(DuPont Chemical Co.,Wilmington,DEからVAZO−64として購入可能な開始剤)
V−601:ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート(WAKO Chemicals U.S.A.,Richmond,VAから開始剤として購入可能な開始剤)
DBTDL:ジブチルチンジラウレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能な触媒)
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
EA:エチルアクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
本実施形態では下記のような略語を使用した:
EMA:エチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
LMA:ラウリルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
TCHMA:トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(Ciba Specialty Chemical Co.,Suffolk,Virginiaから購入可能)
TMI:ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート(CYTEC Industries,WestPaterson,NJから購入可能)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(DuPont Chemical Co.,Wilmington,DEからVAZO−64として購入可能な開始剤)
V−601:ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート(WAKO Chemicals U.S.A.,Richmond,VAから開始剤として購入可能な開始剤)
DBTDL:ジブチルチンジラウレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能な触媒)
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
EA:エチルアクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
<命名法>
下記実施形態で,各共重合体の詳細な組成は共重合体を作るのに使われるモノマーの重量百分率比で要約される。グラフティングサイト組成(grafting site composition)は,場合によって共重合体または共重合体前駆体を構成するモノマーの重量百分率で表現される。例えば,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(共重合体のS部分の前駆体)は,相対的基準で97重量部のTCHMAと3重量部のHEMAとを共重合して作られ,前記ヒドロキシ作用基を有した重合体は,4.7重量部のTMIと反応させたということを意味する。
同様に,TCHMA/HEMA−TMI//EMA(97−3−4.7//100)と明示されたグラフト共重合体オルガノゾルは,明示されたグラフト安定化剤(TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7))(S部分またはシェル)と明示されたコアモノマーEMA(D部分またはコア)を実施形態に記載された相対的な重量で決定された特定比のD/S(コア/シェル)に共重合して作られる。
下記実施形態で,各共重合体の詳細な組成は共重合体を作るのに使われるモノマーの重量百分率比で要約される。グラフティングサイト組成(grafting site composition)は,場合によって共重合体または共重合体前駆体を構成するモノマーの重量百分率で表現される。例えば,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(共重合体のS部分の前駆体)は,相対的基準で97重量部のTCHMAと3重量部のHEMAとを共重合して作られ,前記ヒドロキシ作用基を有した重合体は,4.7重量部のTMIと反応させたということを意味する。
同様に,TCHMA/HEMA−TMI//EMA(97−3−4.7//100)と明示されたグラフト共重合体オルガノゾルは,明示されたグラフト安定化剤(TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7))(S部分またはシェル)と明示されたコアモノマーEMA(D部分またはコア)を実施形態に記載された相対的な重量で決定された特定比のD/S(コア/シェル)に共重合して作られる。
<実施形態1>
コンデンサ,デジタル温度調節器に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ及び磁気撹拌器の備わった5000mlの3口丸底フラスコに2561gのNorparTM 12,849gのLMA,26.7gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを充填した。前記混合物を撹拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入し,窒素流速を約0.5リットル/分に減速させた。前記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
コンデンサ,デジタル温度調節器に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ及び磁気撹拌器の備わった5000mlの3口丸底フラスコに2561gのNorparTM 12,849gのLMA,26.7gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを充填した。前記混合物を撹拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入し,窒素流速を約0.5リットル/分に減速させた。前記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
前記混合物を90℃に加熱し,その温度で1時間置いて残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却した。その後,窒素流入チューブを除去し,13.6gの95%DBTDLを前記混合物に加え,41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ前記TMIを約5分にわたって滴加した。窒素流入チューブを正位置に置いてコンデンサ中の中空ガラス栓を除去した後,反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に再び挿入し,窒素流速を約0.5リットル/分に減速した。前記混合物を70℃で6時間反応するように置き,その間転換は定量的であった。
その後,前記混合物を室温に冷却した。前記冷却された混合物は,粘性の透明な液体であり,目に見える不溶性物質を含有していなかった。前述したハロゲンランプ乾燥法を利用し,前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,25.28%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は,2種の独立的な測定に基づいてMwが261,550であり,Mw/Mnが2.4であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したLMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,LMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
<実施形態2>
実施形態1の方法及び装置を利用し,2561gのNorparTM 12849gのTCHMA,26.8gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを混合し,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。前記混合物を1時間90℃に加熱して残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分にわたってTMIを滴加した。実施形態1の過程により,前記混合物を70℃で約6時間反応させ,この時反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。前記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
前述のハロゲンランプ乾燥法を利用して前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,28.88%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は2種の独立的な測定に基づいて,301000Daであり,Mw/Mnは3.3であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
実施形態1の方法及び装置を利用し,2561gのNorparTM 12849gのTCHMA,26.8gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを混合し,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。前記混合物を1時間90℃に加熱して残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分にわたってTMIを滴加した。実施形態1の過程により,前記混合物を70℃で約6時間反応させ,この時反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。前記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
前述のハロゲンランプ乾燥法を利用して前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,28.88%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は2種の独立的な測定に基づいて,301000Daであり,Mw/Mnは3.3であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
<実施形態3>
実施形態1の方法及び装置を使用し,2557gのNorparTM 12,788gのLMA,88gのDAAM及び13.13gのV−601を混合し,ここから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。その後,前記混合物を90℃に1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施形態1の過程によって混合物を70℃で約6時間反応させ,その間反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。冷却された混合物は粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
ハロゲンランプ乾燥法を利用して前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,25.43%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は2種の独立的な測定に基づき,141400Daであり,Mw/Mnは2.1であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したLMAとDAAMっとの共重合体であり,ここでは,LMA/DAAM−TMI(90/10−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
実施形態1の方法及び装置を使用し,2557gのNorparTM 12,788gのLMA,88gのDAAM及び13.13gのV−601を混合し,ここから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。その後,前記混合物を90℃に1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施形態1の過程によって混合物を70℃で約6時間反応させ,その間反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。冷却された混合物は粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
ハロゲンランプ乾燥法を利用して前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,25.43%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は2種の独立的な測定に基づき,141400Daであり,Mw/Mnは2.1であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したLMAとDAAMっとの共重合体であり,ここでは,LMA/DAAM−TMI(90/10−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
<実施形態4>
実施形態1の方法及び装置を利用し,2557gのNorparTM 12788gのTCHMA,88gのDAAM及び13.13gのV−601を混合し,ここから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。前記混合物をその後1時間90℃に加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分にわたってTMIを滴加した。実施形態1の過程により,前記混合物を70℃で約6時間反応させ,この時反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。前記冷却された混合物は粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
実施形態1の方法及び装置を利用し,2557gのNorparTM 12788gのTCHMA,88gのDAAM及び13.13gのV−601を混合し,ここから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。前記混合物をその後1時間90℃に加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却した。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を撹拌しつつ約5分にわたってTMIを滴加した。実施形態1の過程により,前記混合物を70℃で約6時間反応させ,この時反応は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。前記冷却された混合物は粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有しなかった。
前述のハロゲンランプ乾燥法を利用して前記液体混合水の固形分百分率を測定したところ,27.78%であった。次に,前述のGPC法で分子量を測定したところ,前記共重合体は2種の独立的な測定に基づき,225050DaでありMw/Mnは2.6であった。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとDAAMとの共重合体であり,ここではTCHMA/DAAM−TMI(90/10−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使われうる。
<実施形態5>
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤79gと181gのNorparTM 12と40gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットルの垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤79gと181gのNorparTM 12と40gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットルの垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して19.72%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒径が1.42μmであり,数平均粒径が0.40μmであった。
<実施形態6>
本実施形態は,実施形態2で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の28.88%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤50gと229gのNorparTM 12と22gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
本実施形態は,実施形態2で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の28.88%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤50gと229gのNorparTM 12と22gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して11.19%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒径が1.78μmであって数平均粒径が0.68μmであった。
<実施形態7>
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤と市販される重合体分散剤とを使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤57gと40%活性成分を有した5.04gのSolsperse 13940(Avecia Inc.,Charlotte,NC)とを,216gのNorparTM 12及び22gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)と共に8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤と市販される重合体分散剤とを使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤57gと40%活性成分を有した5.04gのSolsperse 13940(Avecia Inc.,Charlotte,NC)とを,216gのNorparTM 12及び22gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)と共に8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して12.99%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒径が1.19μmであて数平均粒径が0.28μmであった。
<実施形態8>
本実施形態は実施形態3で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.43%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤94gと170gのNorparTM 12と36gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
本実施形態は実施形態3で製造した分散剤を使用し,ブラック顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.43%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤94gと170gのNorparTM 12と36gの顔料ブラックEK−8200(Aztech Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して19.27%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒径が0.74μmであって数平均粒径が0.26μmであった。
<実施形態9>
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤を使用し,マゼンタ顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤95gと169gのNorparTM 12と36gの顔料レッド81:4(“PR81:4”,Magruder Color Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
本実施形態は,実施形態1で製造した分散剤を使用し,マゼンタ顔料分散液を製造する実施形態である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)固形分含有量を有したグラフト重合体分散剤95gと169gのNorparTM 12と36gの顔料レッド81:4(“PR81:4”,Magruder Color Company,Tucson,AZ)とを8オンスのガラスビンで混合した。その後,前記混合物を1.3mm径のポッターズガラスビード(Potters Industries,Inc.,Parsippany,NJ)390gが充填された0.5リットル垂直ビードミール(Model 6TSG−1/4,Amex Co.Ltd.,東京)でミーリングした。前記ミールは,ミーリングチャンバの冷却ジャケットを介して冷却水を循環させずに1.5時間2000RPMで作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して19.85%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒径が1.18μmであって数平均粒径が0.56μmであった。
<実施形態10>
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有ブラックオルガノゾルを製造するために実施形態5の顔料分散液を使用する実施形態である。コンデンサ,デジタル温度調節計に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ,及び磁気撹拌器が備わった5000mlの3口丸底フラスコに1,904gのNorparTM 12,58.5gのEA,391.5gのEMA,19.72%固形分の実施形態5の顔料分散液1140.0g及び5.25gのV−601の混合物を充填した。前記混合物を撹拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入して窒素流速を約0.5リットル/分に減速させた。前記混合物を16時間70℃に加熱した。転換は定量的であった。
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有ブラックオルガノゾルを製造するために実施形態5の顔料分散液を使用する実施形態である。コンデンサ,デジタル温度調節計に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ,及び磁気撹拌器が備わった5000mlの3口丸底フラスコに1,904gのNorparTM 12,58.5gのEA,391.5gのEMA,19.72%固形分の実施形態5の顔料分散液1140.0g及び5.25gのV−601の混合物を充填した。前記混合物を撹拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入して窒素流速を約0.5リットル/分に減速させた。前記混合物を16時間70℃に加熱した。転換は定量的であった。
約350gのn−ヘプタンを冷却された顔料分散液に添加し,生成された混合物でドライアイス/アセトンコンデンサが備わって90℃の温度及び約15mmHgの真空で作動する回転蒸発器を使用して残留モノマーをストリッピングした。
前記カプセル化された顔料含有オルガノゾルは,LMA−EK8200//EA−EMAと明示され,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用してストリッピング後のトナー分散液の固形分百分率を測定したところ,19.42%であった。カプセル化された顔料含有オルガノゾルの粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。カプセル化された顔料含有オルガノゾルは,体積平均粒径が4.3μmであって数平均粒径が1.0μmであった。
<実施形態11>
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有ブラックオルガノゾルを製造するために実施形態7の顔料分散液を使用する実施形態である。実施形態10の方法及び装置を使用し,2129gのNorparTM 12,48.5gのEA,324.8gのEMA,12.99%固形分の実施形態7のグラフト安定化剤混合物972.2g及び6.30gのAIBNを混合した。前記混合物を70℃で16時間撹拌した。転換は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。実施形態10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液をストリッピングして残留モノマーを除去した後でストリッピングされた混合物を室温に冷却した。
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有ブラックオルガノゾルを製造するために実施形態7の顔料分散液を使用する実施形態である。実施形態10の方法及び装置を使用し,2129gのNorparTM 12,48.5gのEA,324.8gのEMA,12.99%固形分の実施形態7のグラフト安定化剤混合物972.2g及び6.30gのAIBNを混合した。前記混合物を70℃で16時間撹拌した。転換は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。実施形態10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液をストリッピングして残留モノマーを除去した後でストリッピングされた混合物を室温に冷却した。
前記カプセル化された顔料含有オルガノゾルは,LMA−solsperse−EK8200//EA−EMAと明示され,ストリッピング後のトナー分散液の固形分百分率は,前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して15.85%と測定された。カプセル化された顔料含有オルガノゾルの粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。カプセル化された顔料含有オルガノゾルは,体積平均粒径が3.2μmであって数平均粒径が1.0μmであった。
<実施形態12>
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有マゼンタオルガノゾルを製造するために実施形態9の顔料分散液を使用する実施形態である。実施形態10の方法及び装置を使用し,2067gのNorparTM 12,64.2gのEA,429.9gのEMA,19.85%固形分の実施形態9の顔料分散液933.5g及び5.25gのV−601を混合した。前記混合物を70℃で16時間撹拌した。転換は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。実施形態10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液をストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされた混合物を室温に冷却した。
本実施形態は,分散重合によりカプセル化された顔料含有マゼンタオルガノゾルを製造するために実施形態9の顔料分散液を使用する実施形態である。実施形態10の方法及び装置を使用し,2067gのNorparTM 12,64.2gのEA,429.9gのEMA,19.85%固形分の実施形態9の顔料分散液933.5g及び5.25gのV−601を混合した。前記混合物を70℃で16時間撹拌した。転換は定量的であった。その後,前記混合物を室温に冷却した。実施形態10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液をストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされた混合物を室温に冷却した。
前記カプセル化された顔料含有オルガノゾルは,LMA−PR81:4//EA−EMAと明示され,ストリッピング後のトナー分散液の固形分百分率は前記のハロゲンランプ乾燥法を使用して18.98%と測定された。カプセル化された顔料含有オルガノゾルの粒子サイズは,前記のようにHoriba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instruments,Inc.,Irvine,Calif.)で測定した。カプセル化された顔料含有オルガノゾルは体積平均粒径が6.3μmであって数平均粒径が1.3μmであった。
本発明の他の具現例は,本明細書の検討及び本明細書に開示された発明の実施から当業者に明白である。本願に記載された原理及び具現例について多様な省略,修正及び変更は,請求範囲によって表示された本発明の真の範囲及び精神を外れずにて当業者によってなされうる。
本発明の乾式トナー組成物は,視覚改善添加剤を両親媒性共重合体によりカプセル化することによって,使用時及び保存する間に安定したトナー組成物を提供することによってトナー色が均一であり,安定して再生可能であって均一な画像を提供できるので,本発明は電子記録法,特に電子写真法分野に利用されうる。
Claims (34)
- 両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含み,前記両親媒性共重合体は一つ以上のS部分及び一つ以上のD部分を含むことを特徴とする,乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記一つ以上の視覚改善添加剤が顔料であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記両親媒性共重合体がグラフト共重合体であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記粒子が体積平均粒径が約1〜約9μmであり,数平均粒径が約0.1〜約4μmであることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記粒子が体積平均粒径が約2〜約7μmであり,数平均粒径が約0.5〜約3μmであることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記両親媒性共重合体と視覚改善添加剤との重量比が約1:1〜約20:1であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記両親媒性共重合体と視覚改善添加剤との重量比が約2:1〜約10:1であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記両親媒性共重合体と視覚改善添加剤との重量比が約3:1〜約6:1であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約0〜100℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約20〜80℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約45〜75℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約−70〜約125℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約0〜約100℃であることを特徴とする請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約25〜約75℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記共重合体のS部分は,前記共重合体のD部分のTgより低いTgを有することを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 約75%以上のS部分(グラフトするサイト成分除外)がC1〜C24の(メタ)アクリレート類,トリメチルシクロヘキシルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,イソボニル(メタ)アクリレート,及びそれらの組み合わせからなる群から選択された成分から誘導されることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約20〜約125℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約30〜約85℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたTgが約50〜約75℃であることを特徴とする,請求項1に記載の乾式電子写真用トナー粒子。
- a)溶媒及びS部分プレポリマーを含む組成物に視覚改善添加剤を分散させる段階と,
b)D部分材料をS部分プレポリマーと反応させて分散重合して両親媒性共重合体を形成し,前記視覚改善添加剤を両親媒性共重合体層内にカプセル化することによってカプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を形成する段階と,
c)前記粒子が共重合体のD部分及び前記重合体全体全てのTg未満の温度にある条件下で,前記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を乾燥する段階と,
を含むことを特徴とする,乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。 - 前記乾燥段階前に,前記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子をトナー添加剤と混合する段階をさらに含むことを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 前記乾燥段階後に,前記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子をトナー添加剤と混合する段階をさらに含むことを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- トナー添加剤を視覚改善添加剤/S部分プレポリマー/溶媒組成物に分散させる段階をさらに含むことを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 前記トナー添加剤が一つ以上の帯電制御剤を含むことを特徴とする,請求項22に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- a)多数の自由ラジカル重合可能なモノマーを提供する段階であり,少なくとも1つのモノマーがヒドロキシ作用基を含む段階と,
b)溶媒中から前記モノマーを自由ラジカル重合してヒドロキシ作用基を有した重合体を製造する段階であり,前記モノマー及びヒドロキシ作用基を有した重合体は,前記溶媒に可溶性である段階と,
c)NCO作用基及び自由ラジカル重合可能な作用基を有した化合物を,前記化合物の少なくとも一部のNCO作用基がヒドロキシ作用基を有した重合体の少なくとも一部のヒドロキシ作用基と反応し,一つ以上のウレタン連結を形成することによって前記化合物が前記重合体に連結され,側鎖の自由ラジカル重合可能な作用基を提供させる条件下で,前記重合体と反応させる段階と,
を含む方法により,S部分プレポリマーが提供されることを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。 - 前記溶媒はカウリ−ブタノールナンバーが30ml未満の非水性液体であることを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 前記D材料が一つ以上の自由ラジカル重合可能なモノマーを含み,前記一つ以上の自由ラジカル重合可能なモノマーを含む成分から誘導された重合体材料が前記溶媒に不溶性であることを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 前記両親媒性共重合体と視覚改善添加剤との重量比が約1:1〜約20:1であることを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算したガラス転移温度が約−70〜約125℃であることを特徴とする,請求項20に記載の乾式電子写真用トナー粒子の製造方法。
- 請求項20に記載の方法で製造されたことを特徴とする,乾式電子写真用トナー粒子。
- 支持体表面に電子的に画像を形成する電子画像形成方法であって,
a)請求項1に記載の複数の乾式トナー粒子を提供する段階と,
b)前記トナー粒子を含む画像を支持体表面に形成させる段階と,
を含むことを特徴とする,電子画像形成方法。 - 支持体表面に電子的に画像を形成する電子画像形成方法であって,
a)請求項1に記載の複数の乾式トナー粒子を提供する段階と,
b)前記トナー粒子を含む画像を帯電表面に形成させる段階と,
c)前記画像を前記帯電表面から支持体表面に転写する段階と,
を含むことを特徴とする,電子画像形成方法。 - 静電画像形成方法であることを特徴とする,請求項32に記載の電子画像形成方法。
- 電子写真画像形成方法であることを特徴とする,請求項32に記載の電子画像形成方法。
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