JP2005195183A - 高耐へたり高耐疲労コイルばね - Google Patents

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Takeshi Yabushita
毅士 薮下
Noritoshi Takamura
典利 高村
Mitsutoshi Kaneyasu
光敏 金安
Tomohiko Ayada
倫彦 綾田
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NHK Spring Co Ltd
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Abstract

【課題】高負荷応力時にも高い耐へたり性を確保でき、しかも高い疲労強度を得ることが可能な高耐へたり高耐疲労コイルばねを提供することにある。
【解決手段】ばね鋼線材を用いた高耐へたり高耐疲労コイルばねとして、窒化層深さを20μm〜50μm、内部硬さ(ビッカース硬度)をHV540以上とすると共に、表面粗さRmaxを15μm以下、急峻度を0.02以下となるようにした。これにより、高寿命でへたりの少ないコイルばねが得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用エンジンの弁ばね等に使用される高耐へたり高耐疲労コイルばねに関するものである。
近年、自動車の軽量化やエンジンの高出力化が進むに伴い、エンジンやサスペンション等に使用される弁ばねや懸架ばね等のコイルばねに高応力設計が要求されており、負荷応力の増加に対応するために耐疲労性や耐へたり性に於ても優れたものが望まれている。
ばねは、通常、材料の表面または内部に存在する介在物等の欠陥を起点としてクラックが発生・進展して折損(疲労破壊)するが、製鉄技術が向上しており、内部の介在物を起点とする疲労破壊の発生は稀となっている。そこで、最近は材料の表面を強化して疲労強度を高める窒化処理が行われており、特に表層部の高い圧縮残留応力を得るために窒化層を70μmまたはそれ以上深くすることが提案されている(特許文献1、2を参照されたい)。
特開平7−11422号公報 特開平5−156351号公報
しかしながら、窒化層の深さを70μm以上とするためには、長時間の窒化処理を施す必要があり、これによって疲労強度は向上するものの、材料内部の硬さが低下して耐へたり性が低下することが懸念される。特に負荷応力が高いとその傾向は強く、場合によっては使用中に要求荷重を満たさなくなることも考えられる。
また、切欠感受性による疲労寿命低下を懸念して、特許文献1においては、表面粗さの上限を規定しているが、同じ表面粗さであっても、図1に定義する急峻度(表面粗さプロファイルにおける山の高さh/裾野の径a)が大きいと切欠感受性が増大し、疲労寿命の低下を招く。
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その主な目的は、高負荷応力時にも高い耐へたり性を確保でき、しかも高い疲労強度を得ることが可能な高耐へたり高耐疲労コイルばねを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明においては、ばね鋼線材を用いて窒化層深さを20μm〜50μm、内部硬さ(ビッカース硬度)をHV540以上とすると共に、表面粗さRmaxを15μm以下、急峻度を0.02以下としたことを特徴とする高耐へたり高耐疲労コイルばねを提供するものとした。
高耐へたり高耐疲労コイルばねを得るためには、コイリング成形の後に窒化処理を施して表面を硬くするとともに圧縮残留応力を得るが、窒化層深さが深ければ深いほど表層部の圧縮残留応力の増加が著しくなり、疲労寿命が向上する。ところが、窒化層深さが深くなると内部の硬さが低下する(図5)ために耐へたり性が低下し、負荷応力が高いと使用荷重の低下が起こる等、実用性が低くなる。また、窒化層が浅すぎたり窒化層を形成しないと疲労寿命が低下する。更に、圧縮残留応力を得るための一般的なショットピーニングでは破砕したショットのシャープなエッジが当たるため急峻度が大きくなり、窒化層深さが適正であっても切り欠き感受性が高くなり、疲労寿命の向上効果が得られない。本発明による高耐へたり高耐疲労コイルばねによれば、このような不都合を払拭し、試験応力τ=70±65kgf/mmの高負荷応力でも耐久回数10回でのへたり量(残留せん断ひずみ)が3×10−4以下の高寿命でへたりの少ないコイルばねが得られる。
以下に、本発明の好適な実施形態について添付の図面を参照して詳しく説明する。
本発明に基づくばねは、窒化層深さが20μm〜50μm、内部硬さがHV540以上であり、その表面粗さはRmax15μm以下で急峻度が0.02以下となるように、ばね鋼線材を用いて製造される。
このばねを製造するには、まず、ばね鋼をコイリング成形し、窒化層深さが20μm〜50μmとなるような窒化処理を施す。その後、圧縮残留応力がばね表層で高く、かつ内部深くまで付与されるようなショットピーニングなどの処理を行い、ばねの表面粗さのプロファイルの急峻度(図1)が0.02以下となるようにする。なお、この処理はショットピーニングに限定されず、急峻度を下げる手段であればショットブラスト、ホーニング等であっても差し支えない。
上記のように製造したばねの断面構造を図6に示す。これの場合、窒化層の深さは約40μmである。この構造のばねを、試験応力τ=70±65kgf/mmにて振動を加える疲労試験を行い、同時に繰り返し耐久回数10回でのへたり量(残留せん断ひずみγ)を測定した(図2)。また、静的な耐へたり性を調べるため、応力τ=90kgf/mm、温度120℃で48時間のたわみ量一定での締め付け試験を行った。また、比較例として窒化層深さのみを0.10μm及び60μm以上としたばねを作製し、これについても同様な試験を行った(図3)。
また、窒化層深さを40μmとして急峻度を変化させたばねを作製し、試験応力τ=70±65kgf/mmにて疲労試験を行った(図4)。
図2から、平均耐久回数は、窒化層深さが20μm以下では10回以下であるが、窒化層深さを20μm以上とすると、窒化層が深くなるほど向上している。しかしながら、耐久回数10回時のへたり量(γ)は、窒化層深さが20〜50μmの範囲では3×10−4以下と実用性のある値となっているものの、窒化層深さが60μmでは、へたり量が6×10−4となり、窒化層深さが50μmを超えるとへたり量が著しく増大していることが分かる。つまり実用上のへたり限度を3×10−4とした場合、窒化層深さは50μm以下が好ましく、また窒化層深さと材料内部の硬さとの関係を示す図5より、窒化層深さ50μmの際の材料内部硬さはHV540以上であることがわかる。なお、実用上のへたり限度を3×10−4とした点は、図2に示すへたり曲線が、3×10−4を超えるとその傾斜が顕著に増大していることを見ても妥当である。
また、図3の締め付け試験結果でも窒化層深さ50μm以下ではへたり量(γ)は3×10−4以下であるが、窒化層深さ60μmでのへたり量は4.5×10−4以上となっており、窒化層深さ50μmを超えるとへたり量が顕著に増大することが分かる。なお、このグラフの傾斜が3×10−4を超えるあたりから顕著に増大していることを見ても、実用上のへたり限度を3×10−4としたことに妥当性のあることが分かる。
更に、窒化層深さを40μmとし、且つ表面粗さRmaxを8μm程度とし、急峻度のみを変化させた場合の試験結果から、急峻度が大きくなるに従って疲労寿命は低下するが、急峻度0.02以下であれば耐久回数10回以上の高寿命が得られることがわかる。
ばね表面の表面粗さのプロファイルの急峻度を説明する図。 試験応力τ=70±65kgf/mmの疲労試験に於けるばねの窒化層深さと、平均耐久回数及び耐久回数10回でのへたり量との関係を示すグラフ。 応力τ=90kgf/mm、温度120℃で48時間の締め付け試験に於けるばねの窒化層深さと、へたり量との関係を示すグラフ。 試験応力τ=70±65kgf/mmの疲労試験に於ける窒化層深さ40μm、表面粗さRma×8μmのばね表面の急峻度と平均耐久回数との関係を示す図。 コイルばねの窒化層深さと内部の硬さとの関係を示すグラフ。 本発明が適用されたコイルばねの断面構造を示す金属組織写真。

Claims (1)

  1. ばね鋼線材を用いた高耐へたり高耐疲労コイルばねであって、
    窒化層深さが20μm〜50μmであり、
    内部硬さがHV540以上であり、
    表面粗さRmaxが15μm以下であり、
    急峻度が0.02以下である
    ことを特徴とする高耐へたり高耐疲労コイルばね。
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