JP2005194269A - 感冒用医薬組成物 - Google Patents

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豊 舛岡
Yoshihiro Mikawa
喜裕 三河
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【課題】 かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善または解消できる感冒用医薬組成物を提供する。
【解決手段】 有効成分として、α受容体刺激剤と、フラボノイドとを含むことを特徴とする感冒用医薬組成物を提供する。該医薬組成物は、所望により、さらに、抗プラスミン剤、解熱鎮痛消炎剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤および気管支拡張剤から選ばれる1種以上の成分を含有してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は感冒用医薬組成物、さらに詳しくは、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰の症状を改善する上で有用なかぜ薬製剤に関する。
かぜ症候群に対しては、その原因の80〜90%がウイルスによることから、抗ウイルス剤による治療が望ましいとされているが、十分な効果が期待できる抗ウイルス剤はインフルエンザウイルスに対するザナミビル水和物やリン酸オセルタミビルを除き、未だ見いだされていない。そのため、かぜの諸症状に対しては、対症療法や細菌による二次感染の予防などがその治療の中心であり、一般用かぜ薬として、例えば、発熱を解消するための解熱鎮痛剤、咳を抑制するための鎮咳去痰剤、呼吸器系の症状を改善するための気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤などを配合した製剤等が繁用されている。
一方、かぜ症候群においては、一般に、鼻水、鼻づまり、くしゃみ等の鼻症状、咳、痰、のどの痛みなどの咽喉頭症状などの呼吸器系症状、悪寒、頭痛、関節や筋肉の痛み等の全身症状などの諸症状が複合的に発現することが多い。その中でも鼻づまり、咳、痰は睡眠を妨げたり、その症状により集中力を欠いたりし、患者にとって非常に苦しく、生活の質に影響を与える。
しかし、従来の製剤では、上記のような複合的に発現するかぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善することは困難であった。
そこで、ケトチフェン、エピナスチン、エメダスチン、カルビノキサミン、メキタジンおよびクロルフェニラミンの少なくとも1種、ならびにプソイドエフェドリンを含有することを特徴とする感冒用組成物(特許文献1参照)や、プソイドエフェドリンまたはその塩類と、ベラドンナ(総)アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートエキス、ヨウ化イソプロパミドおよびダツラエキスから選ばれる1種以上を配合することを特徴とする医薬組成物(特許文献2参照)のような組合せにより、かぜによる鼻粘膜の炎症症状(鼻づまり)を改善する技術が提案されている。また、気道粘液溶解薬であるアセチルシステイン、カルボシステインまたはこれらの塩と、気管支拡張薬であるトリメトキノール、フェニルプロパノールアミン、メトキシフェナミン、メチルエフェドリン、プソイドエフェドリンまたはこれらの塩を配合することを特徴とする医薬組成物(特許文献3参照)やグアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン、アンブロキソール、アセチルシステインおよびカルボシステインの少なくとも1種、ならびにプソイドエフェドリンを含有することを特徴とする鎮咳用組成物(特許文献4参照)により、かぜによる咳嗽症状を改善する技術が提案されている。さらに、α受容体刺激剤を配合したかぜ薬については臨床試験成績が報告されている(非特許文献1、2)。
しかし、これらの組合せのかぜ薬ではかぜによる鼻粘膜の炎症症状や咳嗽症状に対する改善作用は未だ充分ではないと考えられる。
一方、α受容体刺激剤と、フラボノイドとの組合せのかぜ薬を、かぜによる鼻炎、咳嗽の症状に適用し、従来の組合せからなる組成物を越える優れた改善作用を得たという報告はない。
特開2002−332229号公報 特開2003−89638号公報 特開2002−348251号公報 特開2002−363072号公報 基礎と臨床 27(12):4831-4838,1993 Progress in Medicine 15(3):304-312,1995
本発明の目的は、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を有効に改善または解消できるかぜ薬製剤である感冒用医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、うっ血除去作用に優れるα受容体刺激剤と、抗アレルギー作用、抗酸化作用を有するフラボノイドとを組み合わせると、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善または解消できることを見いだし、さらに検討を加えて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)有効成分として、α受容体刺激剤およびフラボノイドを含むことを特徴とする感冒用医薬組成物;
(2)α受容体刺激剤が、フェニルプロパノールアミン類、プソイドエフェドリン類およびフェニレフリン類から選ばれる成分である上記(1)記載の感冒用医薬組成物;
(3)フラボノイドが、ヘスペリジンおよびその誘導体ならびにその塩類から選ばれる成分である上記(1)記載の感冒用医薬組成物;
(4)さらに、抗プラスミン剤を含む上記(1)記載の感冒用医薬組成物;
(5)抗プラスミン剤が、トラネキサム酸である上記(4)記載の感冒用医薬組成物;
(6)抗プラスミン剤が、トラネキサム酸、フラボノイドがヘスペリジンおよびその誘導体ならびにその塩類から選ばれる成分である上記(4)記載の感冒用医薬組成物;
(7)さらに、解熱鎮痛消炎剤を含む上記(1)または(4)記載の感冒用医薬組成物;
(8)解熱鎮痛消炎剤が、アニリン誘導体およびプロピオン酸誘導体から選ばれる成分である上記(7)記載の感冒用医薬組成物;
(9)解熱鎮痛消炎剤が、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンから選ばれる成分である上記(8)記載の感冒用医薬組成物;
(10)さらに、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤および気管支拡張剤から選ばれる少なくとも1つの成分を含む上記(1)、(4)または(7)記載の感冒用医薬組成物;
(11)解熱鎮痛消炎剤を含む上記(10)記載の感冒用医薬組成物;
(12)解熱鎮痛消炎剤が、アニリン誘導体およびプロピオン酸誘導体から選ばれる成分である上記(11)記載の感冒用医薬組成物;
(13)解熱鎮痛消炎剤が、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンから選ばれる成分である上記(12)記載の感冒用医薬組成物;などを提供する。
本発明のかぜ薬製剤は、α受容体刺激剤とフラボノイドとを組み合わせているので、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を有効に改善または解消できる。また、さらに解熱鎮痛消炎剤などを配合することにより、呼吸器系症状と全身症状とが複合的に発現するかぜの諸症状も、有効に治療できる。
本発明の感冒用医薬組成物は、必須の有効成分としてα受容体刺激剤と、フラボノイドとを含む。
α受容体刺激剤とは、α受容体刺激作用を有する活性成分を意味し、α受容体およびβ受容体の双方に作用する場合は、β受容体よりもα受容体に対する刺激作用の高い活性成分をいう。
α受容体刺激剤としては、例えば、フェニルプロパノールアミン類、プソイドエフェドリン類、フェニレフリン類などが挙げられる。フェニルプロパノールアミン類には、例えば、塩酸フェニルプロパノールアミン等の薬理学的に許容される塩が含まれる。また、プソイドエフェドリン類、フェニレフリン類には、それぞれ、例えば、塩酸プソイドエフェドリン、塩酸フェニレフリン等の薬理学的に許容される塩が含まれる。このようなα受容体刺激剤としては、メチルエフェドリン等のβ受容体刺激剤と比較して、うっ血除去作用の抑制および解消作用が高いものが望ましい。これらα受容体刺激剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましいα受容体刺激剤には、塩酸プソイドエフェドリンや塩酸フェニルプロパノールアミンなどのプソイドエフェドリン類やフェニルプロパノールアミン類が含まれる。
本発明の感冒用医薬組成物におけるα受容体刺激剤は、特に限定するものではないが、通常、組成物全量に対して、0.05〜50重量%、好ましくは0.5〜15重量%程度の割合で含有させる。
フラボノイドとしては医薬品や食品添加物として使用されるものが好ましく、例えば、フラボン類、イソフラボン類、フラボノール類、フラバノン類、イソフラバノン類、フラバノノール類、カテキン類等が挙げられる。なかでもフラバノン類、フラボノール類、フラボン類に分類されるヘスペレチンおよびその配糖体であるヘスペリジン、ネオヘスペリジン、メチルヘスペリジン等、ナリンゲニンおよびその配糖体であるナリンジン等、クエルセチンおよびその配糖体であるルチン、クエルシトリン等、ケンフェノールおよびその配糖体、ミリセチンおよびその配糖体であるミリシトリン等、バイカレインおよびその配糖体であるバイカリン等、オウゴニンおよびその配糖体を用いることができる。また、これらの水溶性誘導体(例えばカルボエトキシ体)や塩も好ましく用いられる。上記フラボノイドは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらのフラボノイドのうち、特にヘスペリジンおよびその誘導体ならびにそれらの塩類が好適に用いられる。
フラボノイドは、例えば、組成物中、α受容体刺激剤100重量部に対して1〜100000重量部、好ましくは5〜1000重量部程度の割合で含有させる。
本発明の感冒用医薬組成物の特色は、α受容体刺激剤と、フラボノイドとを組み合わせて用いる点にある。α受容体刺激剤とフラボノイドとの組み合わせにより、単独の薬効成分ではみられない効果が発現し、鼻水、鼻づまり、くしゃみ等の鼻症状、のどの痛み等の咽喉頭症状など、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善または解消できる。したがって、これら2成分の併用により、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を有効に治療できる。
本発明の感冒用医薬組成物は、所望により、さらに、抗プラスミン剤および解熱鎮痛消炎剤の一方または両方を含有していてもよい。
抗プラスミン剤としては、例えば、トラネキサム酸、イプシロン-アミノカプロン酸が挙げられる。これらの抗プラスミン剤は、単独でまたは2種以上混合して用いることができる。これらの抗プラスミン剤のうち、特にトラネキサム酸が好適に用いられる。
抗プラスミン剤は、例えば、組成物中、α受容体刺激剤100重量部に対して10〜400000重量部、好ましくは50〜40000重量部程度の割合で含有させる。
解熱鎮痛消炎剤としては、例えば、アセトアミノフェン、フェナセチン、塩酸レフェタミン、メシル酸ジメトチアジン、フェニルアセチルグリシンジメチルアミド等のアニリン誘導体;サリチル酸メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サザピリン、ジフルニサル等のサリチル酸誘導体;イソプロピルアンチピリン、スルピリン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、クロフェゾン、アンチピリン、アミノピリン等のピラゾロン誘導体;イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェンナトリウム、フルルビプロフェン、オキサシプロジン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン酸、プラノプロフェン、アルミノプロフェン等のプロピオン酸誘導体;フェンブフェン、ジクロフェナクナトリウム、アンフェナクナトリウム、アルクロフェナック、メチアジン酸等のフェニル酢酸誘導体;ジクロフェナクナトリウム、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、マレイン酸プログルメタシン、アセメタシン、スリンダク、トルメチンナトリウム等のインドール酢酸誘導体;メフェナム酸、フルフェナム酸、フロクタフェニン、トルフェナム酸等のアントラニル酸誘導体;ピロキシカム、アンピロキシカム、テノキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム等のオキシカム誘導体;塩酸ベンジダミン、エピリゾール(メピリゾール)、塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、ブコローム、エモルファゾン等の非酸性(中性、塩基性)解熱鎮痛消炎剤;セレコキシブ、ロフェコキシブ等のCOX−2選択的阻害薬;などが含まれる。これらの解熱鎮痛消炎剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましい解熱鎮痛消炎剤には、アニリン誘導体、プロピオン酸誘導体およびピラゾロン誘導体、特に、アニリン誘導体およびプロピオン酸誘導体が含まれる。具体的には、解熱鎮痛消炎剤としては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、イソプロピルアンチピリン等が好適に用いられ、中でも解熱・鎮痛作用に優れるアセトアミノフェン、イブプロフェンが好ましい。
解熱鎮痛消炎剤は、例えば、組成物中、α受容体刺激剤100重量部に対して1〜90000重量部、好ましくは10〜3000重量部程度の割合で含有させる。
α受容体刺激剤、フラボノイドおよび抗プラスミン剤を組み合わせた本発明の感冒用医薬組成物においても、薬効成分の相乗効果が発現し、α受容体刺激剤または塩酸メチルエフェドリンと解熱鎮痛消炎剤とを組み合わせた製剤よりも、呼吸器系症状および頭痛、関節痛等の全身症状、特に鼻づまり、咳、痰に対して顕著な改善効果が得られる。これら三成分に加えて、さらに解熱鎮痛消炎剤を配合した製剤は、呼吸器系のかぜ症状、特に鼻づまりの症状を顕著に改善することができる。
本発明の感冒用医薬組成物は、上記成分に加えて、他の薬効成分を含有していてもよい。このような薬効成分として、例えば、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤および気管支拡張剤から選ばれる少なくとも1つの成分が挙げられる。さらに、中枢神経興奮剤、制酸剤や粘膜保護剤等の消化器官用薬剤、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類等を含んでいてもよい。また、これらの薬効成分は、生薬であってもよい。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミンまたはその塩(例えば、塩酸塩等)などのエタノールアミン系抗ヒスタミン剤;dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン等のプロピルアミン系抗ヒスタミン剤;酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、塩酸プロメタジン、メキタジン等のフェノチアジン系抗ヒスタミン剤;ジフェニルピラリンまたはその塩(例えば、塩酸塩、テオクル酸塩等)、マレイン酸カルビノキサミン、フマル酸クレマスチン、塩酸イプロヘプチン、塩酸ホモクロルシクリジン、塩酸シプロヘプタジン、マレイン酸ジメチンデン、塩酸トリプロリジン等が挙げられる。好ましい抗ヒスタミン剤には、エタノールアミン系抗ヒスタミン剤、プロピルアミン系抗ヒスタミン剤、フェノチアジン系抗ヒスタミン剤、ジフェニルピラリンまたはその塩、マレイン酸カルビノキサミン等が含まれ、特に、dl−またはd−マレイン酸クロルフェニラミン等のプロピルアミン系抗ヒスタミン剤やメキタジン等のフェノチアジン系抗ヒスタミン薬が好ましい。
鎮咳剤としては、例えば、コデイン類(例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン等)、臭化水素酸デキストロメトルファン、クロペラスチンまたはその塩(塩酸塩、フェンジゾ酸塩等)、ノスカピンまたはその塩(塩酸塩等)、ジメモルファンまたはその塩(例えば、リン酸塩、硫酸塩等)、オキセラジンまたはその塩(例えば、タンニン酸塩、クエン酸塩等)、クエン酸ペントキシベリン、塩酸エプラジノン、塩酸クロブチノール、クエン酸イソアミニル、塩酸ホミノベン、塩酸クロフェダノール、リン酸ベンプロペリン、ジブナートナトリウム、ヒドロコタルニン等が挙げられる。好ましい鎮咳剤には、コデイン類、臭化水素酸デキストロメトルファン、塩酸クロペラスチン、ノスカピンまたはその塩等が含まれる。鎮咳剤としては、特にコデイン類等が好適に用いられる。
去痰剤としては、例えば、グアヤコールスルホン酸カリウム;カルボシステイン、塩酸L−エチルシステイン、塩酸L−メチルシステイン、アセチルシステイン等のシステイン誘導体;ブロムヘキシンまたはその塩(塩酸塩など)、塩酸アンブロキソール等が挙げられる。
鎮咳去痰剤としては、例えば、グアイフェネシン、チペピジンまたはその塩(ヒベンズ酸塩、クエン酸塩など)、オキシメテバノール、塩酸アロクラミド、フェン酸カルベタペンタン、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン等が挙げられる。好ましい鎮咳去痰剤には、グアイフェネシン、チペピジンまたはその塩が含まれる。
上記鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤として例示した薬効成分は、鎮咳作用および/または去痰作用を複合的に示す場合がある。
気管支拡張剤としては、例えば、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−メチルエフェドリンサッカリネート、塩酸イソプレナリン、硫酸イソプロテレノール、塩酸メトキシフェナミン、硫酸オルシプレナリン、塩酸クロルプレナリン、塩酸トリメトキノール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、フマル酸フォルモテロール、塩酸ツブロブテロール、臭化水素酸フェノテロール、塩酸プロカテロール、塩酸プルブテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸マブテロール;アミノフィリン、テオフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン等のキサンチン誘導体;臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム等の抗コリン剤などが挙げられる。
中枢神経興奮剤としては、例えば、カフェイン類(例えば、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェインサイレート、カフェイン(1水和物)等)などが挙げられる。好ましい中枢神経興奮剤には、無水カフェインなどが含まれる。
制酸剤または粘膜保護剤には、例えば、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト[例えば、アルカマック(商品名)]、ジヒドロアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム[例えば、ノイシリン(商品名)]、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物[例えば、クムライト(商品名)]、スクラルファート等が挙げられる。制酸剤または粘膜保護剤としては、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物等が好適に用いられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1 もしくはその誘導体またはそれらの塩(例えば、フルスルチアミン、塩酸フルスルチアミン、プロスルチアミン、オクトチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスブチチアミン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、塩酸セトチアミンなど)、ビタミンB2もしくはその誘導体またはそれらの塩(例えば、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、酪酸リボフラビン等)、ビタミンC等が挙げられる。好ましいビタミン類には、ビタミンB1 誘導体またはその塩、ビタミンB2 またはその誘導体など、特に塩酸フルスルチアミン、リボフラビン等が含まれる。
生薬としては、例えば、甘草(カンゾウGlycyrrhizae Radix)、セネガ、柴胡(サイコBupleuri Radix)、桂皮(Cinnamomi Cortex)、葛根(Pherariae Radix )、麻黄(Ephedrae Herba)、ケイガイ(Schizonepetae Herba )、レンギョウ(Forsythiae Fructus)、キョウニン(Armeniacae Semen)、半夏(ハンゲPinellae Tuber)、シャクヤク(Paeoniae Radix)、細辛(サイシンAsiasri Radix )、生姜(ショウキョウZingiberis Rhizoma)、五味子(ゴミシSchisandrae Fructus )、蘇葉(Perillae Herba)、人参(Ginseng Radix )、陳皮(Aurantii Nobilis Pericarpium)などの生薬末およびそのエキス等が挙げられる。
本発明の感冒用医薬組成物においては、これらの成分のうち、通常、中枢神経興奮剤や制酸剤または粘膜保護剤を含有する場合が多い。
これらの薬効成分は、1種または2種以上混合して用いることができ、通常、医薬品製造指針別冊(2000年版薬業時報社)のかぜ薬基準などに基づいて配合される。このようにして、成人から小児まで毒性の問題のない安全なかぜ薬が提供できる。
本発明の感冒用医薬組成物の好ましいものは、α受容体刺激剤、フラボノイド、抗プラスミン剤、および必要に応じて解熱鎮痛消炎剤に加えて、他の薬効成分として、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤および気管支拡張剤から選ばれた少なくとも1つの成分を含有する。このような製剤は、鼻水、鼻づまり、くしゃみ等の鼻症状、のどの痛み等の咽喉頭症状などを改善し、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善または解消できる。
本発明の感冒用医薬組成物の投与形態、剤型は、特に限定するものではないが、例えば、粉末剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、カプセル内に上記細粒剤や顆粒剤等を充填したカプセル剤等の固形製剤;液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等の液剤およびゼリー剤等の半固形製剤などの経口投与用製剤、特に、錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の経口投与用固形製剤である場合が多い。これらの製剤は、必要に応じて薬理学的に許容される担体を用いて、常法により調製することができる。
本発明の感冒用医薬組成物は、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰の改善に優れた効果を有し、改善、解消できる。したがって、本発明のかぜ薬製剤は、かぜの呼吸器症状、特に鼻づまり、咳、痰の改善を目的とした一般用かぜ薬として有用である。
本発明の感冒用医薬組成物を、例えば、ヒト等哺乳動物の総合感冒薬を含む一般用かぜ薬としてかぜの治療に用いる場合は、常法により、各有効成分に関して通常採用される投与量で経口的に投与できる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
表1に示す実施例1、比較例1および2の処方に従って、日本薬局方製剤総則15・錠剤の項に準じて錠剤を調製した。
Figure 2005194269
かぜ症状を訴える患者を対象として、実施例1、比較例1および比較例2で得られた製剤の効果を、かぜ症候群患者(15歳以上の成人男女)のうち、鼻症状または咽喉頭症状のいずれかを有するもの141名の被験者に、原則として上記各薬剤1日量を1日3回に分けて、2日間から5日間投与した。初回投与後、最終判定日における自覚症状および他覚症状の改善率を調べた。なお、症状の改善率は、自覚症状においては、投与前と比較して、投与後の方が症状が改善または軽減したと感じた被験者の割合を%で表した。また、他覚症状(発熱)においては、投与により平熱より高い体温が平熱に下降した被験者の割合を%で示した。結果を表2に示す。
Figure 2005194269
表2から明らかなように、鼻づまり、咳、痰に対して、α受容体刺激剤である塩酸フェニルプロパノールアミンと、フラボノイドのヘスペリジンおよび抗プラスミン剤であるトラネキサム酸とを併用した実施例1の製剤は、塩酸フェニルプロパノールアミンのみを単独配合した比較例1の製剤、β受容体刺激剤である塩酸メチルエフェドリンを配合した比較例2の製剤に比べ、高い治療効果を示した。
また、鼻水や悪寒、頭痛、関節の痛みの全身症状においても、実施例1の製剤は、比較例1および2の製剤に比較して、高い改善効果を示した。
表3に示す処方に従い、日本薬局方製剤総則、錠剤の項に準じて錠剤を製造した。
Figure 2005194269
以上記載したごとく、本発明によれば、かぜの諸症状、特に鼻づまり、咳、痰を効果的に改善または解消でき、従来の感冒用医薬組成物では困難であった複合的に発現するかぜの諸症状を効果的に改善できる、総合感冒薬を含む一般用かぜ薬として有用な感冒用医薬組成物が提供できる。

Claims (13)

  1. 有効成分として、α受容体刺激剤およびフラボノイドを含むことを特徴とする感冒用医薬組成物。
  2. α受容体刺激剤が、フェニルプロパノールアミン類、プソイドエフェドリン類およびフェニレフリン類から選ばれる成分である請求項1記載の感冒用医薬組成物。
  3. フラボノイドが、ヘスペリジンおよびその誘導体ならびにその塩類から選ばれる成分である請求項1記載の感冒用医薬組成物。
  4. さらに、抗プラスミン剤を含む請求項1記載の感冒用医薬組成物。
  5. 抗プラスミン剤が、トラネキサム酸である請求項4記載の感冒用医薬組成物。
  6. 抗プラスミン剤が、トラネキサム酸、フラボノイドがヘスペリジンおよびその誘導体ならびにその塩類から選ばれる成分である請求項4記載の感冒用医薬組成物。
  7. さらに、解熱鎮痛消炎剤を含む請求項1または4記載の感冒用医薬組成物。
  8. 解熱鎮痛消炎剤が、アニリン誘導体およびプロピオン酸誘導体から選ばれる成分である請求項7記載の感冒用医薬組成物。
  9. 解熱鎮痛消炎剤が、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンから選ばれる成分である請求項8記載の感冒用医薬組成物。
  10. さらに、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮咳去痰剤および気管支拡張剤から選ばれる少なくとも1つの成分を含む請求項1、4または7記載の感冒用医薬組成物。
  11. 解熱鎮痛消炎剤を含む請求項10記載の感冒用医薬組成物。
  12. 解熱鎮痛消炎剤が、アニリン誘導体およびプロピオン酸誘導体から選ばれる成分である請求項11記載の感冒用医薬組成物。
  13. 解熱鎮痛消炎剤が、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンから選ばれる成分である請求項12記載の感冒用医薬組成物。
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